JP5664476B2 - ブラシホルダおよびブラシホルダの製造方法 - Google Patents

ブラシホルダおよびブラシホルダの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、回転子に回転子導体(整流子あるいはスリップリング)を有する回転電機に用いられ、回転子導体の外周上に配置されるブラシを回転子導体に対して摺動自在に保持するブラシホルダ、および、そのブラシホルダの製造方法に関する。
例えば、エンジンを始動させるスタータには、電機子に整流子を備えた整流子電動機が多く使用される。この整流子電動機は、電機子の回転に伴って整流子上を摺動するブラシが摩耗するため、ブラシの寿命向上が課題となっている。
ブラシの摩耗は、整流子との摺動摩擦による摩耗だけでなく、ブラシの側面にも局部的に摩耗を生じることがある。つまり、図8(a)に示す様に、ブラシ100を保持するブラシホルダ110は、断面コの字型に形成され、その一方の壁面には、同図(b)に示す様に、ブラシ100の側面に取り付けられたリード線120を通すための切欠き溝130が形成されている。この切欠き溝130は、ブラシホルダ110の整流子側が円弧状に閉じて、反整流子側が開口するU字状に形成されている(特許文献1参照)。
また、上記の切欠き溝130は、円弧状に閉じた溝底部が整流子側の奥深くまで形成されている。具体的には、同図(c)に示す様に、ブラシホルダ110の外側へ折れ曲がる補強リブ140の曲がり角部まで形成されている。このため、切欠き溝130が形成されたブラシホルダ110の壁面内側にブラシ100の側面が接触して振動等が加わると、円弧状に閉じた溝底部の周縁角部がブラシ100の側面に当たりながら擦れるため、ブラシ100の側面には、同図(b)に示す様に、円弧状に窪んだ摩耗部150が形成される。特に、整流子が同図(c)の矢印方向に回転すると、整流子の回転方向にブラシ100が傾くことで、ブラシ100の側面が切欠き溝130の周縁角部に強く押し当てられるため、結果的に摩耗部150の形成が促進される。
特開2009−284565号公報
上記のように、ブラシ100の側面に円弧状の摩耗部150が形成され、その摩耗部150が切欠き溝130の周縁角部に引っ掛かると、ブラシ100の作動不良を招く。つまり、整流子との摺動摩擦によってブラシ100の摺動面(整流子に当接する面)が摩耗しても、ブラシ100が整流子側へ移動できなくなる。その結果、整流子とブラシ100との接触不良を招き、電機子への給電が不足してモータ性能が低下する問題を生じる。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、ブラシ箱の壁面に形成された切欠き溝の周縁角部にブラシの側面が当たることによって生じるブラシの接触摩耗を防止できるブラシホルダ、とりわけ、その製造方法を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明で対象とするブラシホルダは、回転電機の回転子側に設けられた回転子導体の外周上に配置されるブラシを回転子導体に対して摺動自在に保持するブラシ箱を形成し、且つ、ブラシ箱の壁面には、ブラシの側面に取り付けられるリード線を通すための切欠き溝が形成されているものであって、ブラシ箱の回転子導体側を先端側、ブラシ箱の反回転子導体側を後端側と定義した時に、切欠き溝は、先端側が円弧状に閉じて後端側が開口するU字状に形成され、切欠き溝が形成されたブラシ箱の壁面内側には、相対するブラシの側面との間に隙間を確保する逃がし面が形成され、この逃がし面は、切欠き溝の円弧状に閉じた溝底部の周縁からブラシ箱の先端まで溝底部の開口幅と同一幅で形成されている。
また、ブラシホルダには、ブラシ箱の壁面内側に相対するブラシの側面との間に隙間を確保する逃がし面が形成されている。この逃がし面は、切欠き溝の円弧状に閉じた溝底部の周縁からブラシ箱の先端まで溝底部の開口幅と同一幅で形成されている。この構成によれば、切欠き溝が形成されたブラシ箱の壁面にブラシの側面が当接した状態でも、ブラシ箱の壁面内側に形成された逃がし面にブラシの側面が直接当たることはない。つまり、逃がし面とブラシの側面との間に隙間が生じる。この場合、切欠き溝の円弧状に閉じた溝底部の周縁角部にブラシの側面が当たって擦れることはないので、ブラシの側面に円弧状の摩耗部が生じることはない。よって、切欠き溝の円弧状に閉じた溝底部の周縁角部にブラシの側面が引っ掛かることはないので、ブラシの作動不良が起きることはなく、ブラシの寿命向上を図ることができる。
そして、ブラシ箱の先端側には、切欠き溝が形成された壁面の先端より連続してブラシ箱の外側へ延設された補強リブが一体に設けられている。
補強リブをブラシ箱と一体に設けることにより、切欠き溝をブラシ箱の先端まで深く形成できる。すなわち、切欠き溝の円弧状に閉じた溝底部をブラシ箱の先端まで形成することで、回転子導体の外周上を摺動することによって摩耗するブラシの摩耗代を大きく取ることができるので、ブラシ寿命を延ばすことが可能である。
また、ブラシ箱の先端側に補強リブが一体に設けられるので、切欠き溝をブラシ箱の先端まで形成しても、ブラシ箱の先端部が強度不足になることはなく、補強リブによってブラシホルダの強度を確保できる。
本発明は、上述した構造を備えるブラシホルダを製造する方法であって、ブラシホルダは、金属製の板状素材から複数のプレス工程を経て製造され、プレス工程は、切欠き溝の形状および補強リブの外形を打ち抜きによって形成する打ち抜き工程と、打ち抜き工程の後、逃がし面をパンチで押圧して形成する逃がし面形成工程と、打ち抜き工程の後、補強リブを曲げ加工によって形成する補強リブ曲げ工程とを有し、逃がし面形成工程は、補強リブ曲げ工程と同時または補強リブ曲げ工程より後に行われることを特徴とする。
上記の製造方法では、逃がし面を形成した後に補強リブ曲げ工程を実施することはない。つまり、逃がし面形成工程は、補強リブ曲げ工程と同時または補強リブ曲げ工程より後に行われるので、補強リブ曲げ工程を行うことで逃がし面が変形する(例えば、逃がし面が波打つ様に変形する)ことはない。よって、逃がし面を精度良く形成できる。また、逃がし面形成工程を補強リブ曲げ工程と同時に行う場合は、両工程を別々に行う場合と比較して、加工工程を減らすことができ、且つ、共通のパンチを使用できるので、ブラシホルダの製造コストを低く抑えることが可能である。
(a)整流子側から見たブラシ及びブラシホルダの正面図、(b)ブラシホルダ及びブラシの側面図、(c)同図(a)に示すブラシホルダのA−A断面図である。 切欠き溝及び逃がし面が形成されたブラシ箱の壁面を示す斜視図である。 切欠き溝の周縁角部が面押し(面取り)された状態を示す斜視図である。 スタータの一部断面を含む全体図である。 ブラシアセンブリの平面図である。 ブラシホルダの製造工程図である。 (a)補強リブの曲げ加工および逃がし面の形成に使用する金型の正面図、(b)同金型の側面図である。 (a)整流子側から見たブラシ及びブラシホルダの正面図、(b)ブラシホルダ及びブラシの側面図、(c)同図(a)に示すブラシホルダのX−X断面図である。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1では、エンジンを始動するためのスタータモータに本発明のブラシホルダを採用した一例を説明する。
スタータ1は、例えば、図4に示す様に、回転力を発生するモータ2と、このモータ2の回転力が伝達されて回転するピニオン3と、電磁石のオン/オフ動作に応じてモータ2に流れる電流を断続すると共に、前記電磁石の吸引力を利用してピニオン3を反モータ方向(図示左方向)へ押し出す電磁スイッチ4等より構成される。このスタータ1は、一般にピニオン飛び込み式と呼ばれるもので、ピニオン3をエンジンのリングギヤ側へ押し出してリングギヤに噛み合わせ、モータ2の回転力をピニオン3に伝達してリングギヤを回す(クランキングする)ことでエンジンの始動を行う。
モータ2は、磁気回路を形成するヨーク5の内周に複数の永久磁石6を配置して構成される界磁と、電機子軸の後端側(反ピニオン側)に整流子7を備える電機子8と、電機子8の回転に伴って整流子7の外周上を摺動するブラシ9等より構成される。なお、モータ2の界磁は、永久磁石7に替えて界磁巻線を用いた電磁石界磁を採用しても良い。
整流子7は、円筒状に配置される複数のセグメントと、この複数のセグメントを樹脂モールドするモールド材とで構成され、このモールド材を電機子軸の外周に圧入嵌合して固定される。周方向に隣り合うセグメント同士の間は、一定の深さにアンダーカットされて電気的に絶縁されている。また、個々のセグメントは、電機子鉄心に巻線される電機子コイルと電気的且つ機械的に接続されている。
ブラシ9は、図5に示す様に、ホルダプレート10に固定されたブラシホルダ11に保持されて整流子7の外周上に配置され、且つ、ブラシスプリング12によって整流子7の外周面に押圧されている。なお、図5に示すブラシ9は、プラス側とアース側にそれぞれ2個ずつ配置されている。プラス側のブラシ9は、ブラシ9の側面に取り付けられたリード線9aが中継金具13に接続され、この中継金具13に接続されるモータリード線14を介して、電磁スイッチ4のモータ端子15(図4参照)に接続される。一方、アース側のブラシ9は、ブラシ9の側面に取り付けられたリード線9aが、金属製のホルダプレート10の表面に溶接等によって接続される。
ホルダプレート10は、中央部に整流子7を通すための丸孔10aが開けられ、その丸孔10aの周囲に4個のブラシホルダ11が固定される。このホルダプレート10は、例えば、図4に示す様に、モータ2の後端側(反ピニオン側)を覆うエンドフレーム16にビス17を締め付けて固定される。
次に、本発明に係るブラシホルダ11について詳述する。
ブラシホルダ11は、図1に示す様に、ホルダプレート10に固定される一対の取付け部18と、この一対の取付け部18の間に断面コの字型を有するブラシ箱19等を形成し、後述するプレス加工によって製造される。
一対の取付け部18は、図1(a)に示す様に、それぞれ、円筒形のかしめ部18aが設けられ、ホルダプレート10に開けられた丸孔に上記かしめ部18aを通して、ホルダプレート10の裏側へ突き出るかしめ部18aの端部を外側へ押し広げることでホルダプレート10にかしめ固定される(図5参照)。また、一方の取付け部18には、ブラシスプリング12を支持するスプリング支持部20が取付け部18に対し直立して設けられている。なお、本実施例のブラシスプリング12は、板材を渦巻き状に巻いたぜんまいばねが使用されるが、コイルスプリングを用いることも可能である。
ブラシ箱19は、一対の取付け部18をホルダプレート10に固定した状態で、ホルダプレート10との間に断面矩形状の空間を形成し、その空間にブラシ9を摺動自在に保持する。ブラシ箱19の一方の壁面には、図1(b)に示す様に、ブラシ9の側面に取り付けられるリード線9aを通すための切欠き溝21が形成されている。この切欠き溝21は、ブラシ箱19の整流子側(図示左側)を先端側、ブラシ箱19の反整流子側(図示右側)を後端側と定義した時に、先端側が円弧状に閉じて後端側が開口するU字状に形成され、且つ、切欠き溝21の後端側は、ブラシ箱19の後端に向かって次第に開口幅が大きくなるように外側へ拡がって形成されている。
また、切欠き溝21が形成されたブラシ箱19の壁面内側には、図2に示す様に、相対するブラシ9の側面との間に隙間を確保する逃がし面22が形成されている。この逃がし面22は、切欠き溝21の円弧状に閉じた溝底部の周縁からブラシ箱19の先端まで溝底部の開口幅と同一幅で形成されている。
さらに、切欠き溝21の円弧状に閉じた溝底部には、図3に示す様に、ブラシ箱19の壁面内側の周縁角部に面押し(例えば、R面取り、C面取り等)が付与されている。
また、切欠き溝21が形成されたブラシ箱19の壁面には、図2及び図3に示す様に、切欠き溝21の溝底部より先端側に補強リブ23が一体に設けられている。この補強リブ23は、ブラシ箱19の壁面に切欠き溝21を形成することによる壁面の強度低下を補うために設けられ、切欠き溝21が形成された壁面に対しブラシ箱19の外側へ略直角に折り曲げられている。
なお、本実施例の切欠き溝21は、図2及び図3に示す様に、ブラシ箱19の壁面に対し略直角に折り曲げられた補強リブ23の折り曲げ角部の近くまで深く形成されている。つまり、円弧状に閉じた溝底部の最深部が、ブラシ箱19の壁面と補強リブ23との折り曲げ角部に達する程、深く形成されている。
次に、ブラシホルダ11の製造方法を図6に示す工程図を参照して説明する。
図6(a)〜(g)はブラシホルダ11の製造方法を工程順に示した製造工程図であり、以下に説明(a)〜(g)に対応している。また、同図(h)は、同図(a)〜(g)に示す各工程を連続的に示した工程説明図である。
(a)ブランク材…本実施例のブラシホルダ11は、例えば、アルミニウム等の金属材料によって板状に形成されたブランク材11Aからプレス加工によって製造される。
(b)外形打抜き工程…ブラシホルダ11を展開した概略形状を打ち抜く。但し、この段階では、切欠き溝21を打ち抜いたブラシ箱19の展開形状および補強リブ23の外形が形成され、かしめ部18aを含む一対の取付け部18およびスプリング支持部20の形状は打ち抜かれていない。
(c)面押し工程…切欠き溝21の円弧状に閉じた溝底部の周縁角部をパンチにて面押しする。この面押し工程により、切欠き溝21の溝底部の周縁角部に面取り(R面取り、C面取り等)が形成される。
(d)第1曲げ工程+逃がし面形成工程…ブランク材11Aの両端部の曲げ加工、補強リブ23の曲げ加工、および、逃がし面22の形成を行う。
上記(b)の外形打抜き工程で加工されたブランク材11Aの両端部は、後の工程で一対の取付け部18およびスプリング支持部20を形成するために矩形状に残されており、この両端部を直角に折り曲げる。
補強リブ23の曲げ加工と逃がし面22の形成は、図7に示す金型を使用して同一工程で行うことができる。具体的には、図7(b)に示す様に、ダイ24にセットしたブランク材11Aをバネ25で与圧された保持板26で挟み込み、ダイ24の図示右端面より突き出る補強リブ23の外形部分をパンチ27で押圧して直角に折り曲げた後、さらに、パンチ27を降下して、パンチ27に形成された凸面27a(同図(a)参照)をブランク材11Aの表面に押圧して、切欠き溝21が形成されているブランク材11Aの表面に逃がし面22を形成する。
(e)ブラシ箱折り曲げ工程…ブランク材11Aの両端部の間を断面コの字型に曲げ加工する。この段階でブラシ箱19の形状が出来上がる。
(f)最終打ち抜き工程…上記の第1曲げ工程で折り曲げたブランク材11Aの両端部から、一対の取付け部18およびスプリング支持部20の外形を打ち抜きにより形成する。この時、一対の取付け部18に円筒形のかしめ部18aが同時に形成される。
(g)最終曲げ工程…一方の取付け部18に対しスプリング支持部20を直角に折り曲げる。
図6(h)に付した符号(a)〜(g)は、上記(a)〜(g)に説明した各工程の符号に対応している。
(実施例1の効果)
実施例1に記載したブラシホルダ11は、ブラシ9の側面と相対するブラシ箱19の壁面内側に逃がし面22が形成されている。この逃がし面22は、図2に示した様に、切欠き溝21の円弧状に閉じた溝底部の周縁からブラシ箱19の先端まで、溝底部の開口幅と同一幅で形成されている。
上記の構成によれば、切欠き溝21が形成されたブラシ箱19の壁面内側にブラシ9の側面が当接した状態でも、ブラシ箱19の壁面内側に形成された逃がし面22にブラシ9の側面が直接当たることはなく、逃がし面22とブラシ9の側面との間に隙間を確保できる。これにより、切欠き溝21の円弧状に閉じた溝底部の周縁角部にブラシ9の側面が当たって擦れることはないので、[背景技術]の欄で説明した円弧状の摩耗部150(図8参照)がブラシ9の側面に生じることはない。
また、切欠き溝21の円弧状に閉じた溝底部には、ブラシ箱19の壁面内側の周縁角部に面押しが付与されている。つまり、図3に示す様に、R面取り(あるいはC面取り)が形成されているので、万が一、長期の使用に伴ってブラシ9の側面全体が摩耗した場合に、切欠き溝21の周縁角部にブラシ9の側面が当たることがあっても、ブラシ9の側面が切欠き溝21の周縁角部に擦れて円弧状に摩耗することは回避できる。よって、ブラシ9の側面が切欠き溝21の周縁角部に引っ掛かって作動不良を起こすことはないので、ブラシ9の作動不良による寿命低下を防止できる。また、ブラシ9の作動不良を防止できるので、ブラシ9の摺動面を常に整流子7の外周面に押し当てておくことができる。その結果、ブラシ9の摺動面が摩耗しても、ブラシ9と整流子7との接触不良が生じることはないので、電機子8への給電不足によるモータ性能の低下を防止できる。
さらに、実施例1に記載したブラシホルダ11は、切欠き溝21が形成されたブラシ箱19の壁面先端より連続してブラシ箱19の外側へ延設された補強リブ23が一体に設けられているので、切欠き溝21をブラシ箱19の先端まで深く形成できる。これにより、整流子7の外周上を摺動することによって摩耗するブラシ9の摩耗代を大きく取ることができるので、ブラシ9の寿命向上に寄与する。また、ブラシ箱19の壁面には、切欠き溝21より先端側に補強リブ23が一体に設けられているので、切欠き溝21をブラシ箱19の先端深くまで形成しても、ブラシ箱19の先端部が強度不足になることはなく、補強リブ23によってブラシホルダ11の強度を確保できる。
本発明に係るブラシホルダ11は、実施例1に記載したように、プレス加工によって容易に製造でき、且つ、逃がし面形成工程を補強リブ曲げ工程と同時に行うことで、補強リブ23を曲げ加工する際に、逃がし面22が変形する(例えば、逃がし面22が波打つ様に変形する)ことはなく、逃がし面22を精度良く形成できる。また、逃がし面形成工程を補強リブ曲げ工程と同時に行うことで、両工程を別々に行う場合と比較して、加工工程を減らすことができ、且つ、共通のパンチ27を使用できる。その結果、高い生産性でプレス加工を行うことができ、ブラシホルダ11の製造コストを低く抑えることが可能である。
(変形例)
実施例1に記載したブラシホルダ11の製造方法では、逃がし面形成工程を補強リブ曲げ工程と同時に行っているが、逃がし面形成工程を補強リブ曲げ工程より後に行うこともできる。この場合でも、補強リブ23を曲げ加工した後に逃がし面22を形成するので、補強リブ曲げ工程によって逃がし面22が変形することはなく、逃がし面22を精度良く形成できる。また、実施例1に記載した製造方法の工程順は、一例を記載したものであり、図6に示した工程順に限定されるものではない。例えば、切欠き溝21を打ち抜く際に、面押し工程を同時に行うことも可能である。
実施例1では、金属製のブランク材11Aからプレス加工によってブラシホルダ11を製造する一例を記載しているが、必ずしも金属製のブラシホルダ11である必要はなく、樹脂成型品のブラシホルダ11でも良い。
実施例1では、本発明のブラシホルダ11を電機子8に整流子7を備える直流モータ2に適用しているが、回転子に整流子7を備える電動機であれば、直流モータ2に限定する必要はない。例えば、交流整流子電動機、整流子発電機(整流子7を用いた直流発電機)にも適用できる。
また、本発明のブラシホルダ11は、整流子7ではなく、スリップリングを回転子に備える回転電機にも適用できる。例えば、ロータにスリップリングを設けた交流発電機、回転子に巻線を使用する巻線形誘導電動機等にも適用できる。
1 スタータ
2 モータ(回転電機)
7 整流子(回転子導体)
8 電機子(回転子)
9 ブラシ
9a ブラシのリード線
11 ブラシホルダ
11A ブランク材(板状素材)
19 ブラシ箱
21 切欠き溝
22 逃がし面
23 補強リブ
27 パンチ

Claims (1)

  1. 回転電機の回転子側に設けられた回転子導体の外周上に配置されるブラシを前記回転子導体に対して摺動自在に保持するブラシ箱を形成し、且つ、前記ブラシ箱の壁面には、前記ブラシの側面に取り付けられるリード線を通すための切欠き溝が形成されているブラシホルダであって、
    前記ブラシ箱の前記回転子導体側を先端側、前記ブラシ箱の反回転子導体側を後端側と定義した時に、前記切欠き溝は、先端側が円弧状に閉じて後端側が開口するU字状に形成され、
    前記切欠き溝が形成された前記ブラシ箱の壁面内側には、相対する前記ブラシの側面との間に隙間を確保する逃がし面が形成され、この逃がし面は、前記切欠き溝の円弧状に閉じた溝底部の周縁から前記ブラシ箱の先端まで前記溝底部の開口幅と同一幅で形成されており、
    前記ブラシ箱の先端側には、前記切欠き溝が形成された壁面の先端より連続して前記ブラシ箱の外側へ延設された補強リブが一体に設けられているブラシホルダを製造する方法であって、
    前記ブラシホルダは、金属製の板状素材から複数のプレス工程を経て製造され、
    前記プレス工程は、
    前記切欠き溝の形状および前記補強リブの外形を打ち抜きによって形成する打ち抜き工程と、
    前記打ち抜き工程の後、前記逃がし面をパンチで押圧して形成する逃がし面形成工程と、
    前記打ち抜き工程の後、前記補強リブを曲げ加工によって形成する補強リブ曲げ工程とを有し、
    前記逃がし面形成工程は、前記補強リブ曲げ工程と同時または前記補強リブ曲げ工程より後に行われることを特徴とするブラシホルダの製造方法。
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