JP5662720B2 - ランナー固定金物 - Google Patents
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Description
このように、梁材に下地鋼材等を固定するための金物が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載のランナー固定金具は、断面略C字形状の下地材と、この下地材の一端近傍に固定され、係合部を有する係合片と、この係合片から鉄骨梁の下フランジの幅に相当する間隔をおいて固定され、係合部を有する係合バネ片とから構成される。
このランナー固定金具は、鉄骨梁の下フランジの左右端縁に係合片の係合部及び係合バネ片の係合部をそれぞれ係合させて鉄骨梁の下フランジを下地材の当接部との間で挟持するよう構成される。
そして、ランナーは、このランナー固定金具の取り付け部にビス固定される。
このため、作業が煩雑となり、コストが高くなるという問題点があった。
そして、この本体部は、平板状の天面部と、天面部から垂下する複数の側面部とを備えており、この係止部は、天面部より、側面部が垂下する側と反対側に突出して配設される。
このため、ボルト及びビスによる固定が不要となり、ボルト留め及びビス留めの手間が無くなることとなり施工性が向上する。
更に、工数を低減することができるとともに、コストもまた低減することができる。
なお、梁としては、例えばH形鋼等、上下方向に下端板となる部分やフランジ部分が存在するものであればどのような鋼材でもよい。
つまり、上部バネ部の上方向への復元力と押圧爪部による係止力により、梁の下端板は確実強固に挟持される。
また、上部バネ部の可撓性により、梁の下端板の厚さが変わっても、挟持力を保持することができ、梁に対するサイズ対応の柔軟性が増す。
なお、更に具体的には、前記係止部は、前記天面部の前記側面部が垂下する側の面より、該天面部に対して鋭角を成して、前記側面部が垂下する方向であって、前記天面部の中央部側に向けて延出するように配設される下部バネ部を有して構成されており、前記ランナーは、前記端部支持縁の折返し内隅と、前記下部バネ部の自由端辺との間に把持されるよう構成されていると好適である。
つまり、端部支持縁の折返し内隅がランナーを上部方向へ係止する力と、下部バネ部の下方向への復元力により、ランナーは確実に把持される。
また、下部バネ部の可撓性により、ランナーの側面のサイズが変わっても、挟持力を保持することができ、ランナーに対するサイズ対応の柔軟性が増す。
ランナーは、断面コ字形状の溝形鋼が好適に使用される。
このように構成されていると、確実にランナーを施工することができる。
このように構成されているため、側面部は、ランナーを挟持することができるとともに、係止部で梁を把持することができ、よって、ランナー固定金物を介して梁にランナーが固定される。
このため、ボルト及びビスによる固定が不要となり、ボルト留め及びビス留めの手間が無くなることとなり施工性が向上する。
更に、工数を低減することができるとともに、コストもまた低減することができる。
更に、上部バネ部及び下部バネ部の可撓性により、梁の下端板の厚さ及びランナーの側面のサイズが変わっても、挟持力を保持することができ、梁及びランナーのサイズに対する対応柔軟性が増す。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態に係るランナー固定金物Sは、本体部1、及び2個の係止部2,2を有して構成されている。
本実施形態に係る天面部11は、平板略矩形状平板部であり、その相対向する短辺側には、バネ部貫通孔11a,11a(図3参照)が各々形成されている。
このバネ部貫通孔11a,11aは、短辺が延びる方向に長軸を有する略楕円形状に形成されている。
また、天面部11には、長辺に沿って上方向に突起させた突起部11b,11bが形成されており、強度向上がはかられている(図3参照)。
このように、本実施形態に係る本体部1は、天面部11及び2個の側面部12,12により、断面略コ字の形状を有している。
つまり、側面部12,12は、平行に起立するのではなく、自由端部側にいくにつれて互いに近接するように起立している。
これは、側面部12,12間にランナーRを挟持する際には、側面部12,12を押し広げた状態でランナーRを嵌入するが、このとき、側面部12,12の復元力によりランナーRを確実に固定するためである。
後述するが、この端部支持縁12a,12aには、ランナーRの長手方向に延びる自由端辺R21,R21が支持固定される。
取付部21は、略矩形平板状部であり、本体部1を構成する天面部11に固定される。
上部把持部22は、取付部21の外側端辺から略垂直上方に起立している。
上部把持部22の上端辺側には、内側に突出するように屈曲した押圧爪部22aが形成されている。
この押圧爪部22aは、梁Hの下側フランジH1の上側面を上から押圧固定する。
また、下部バネ部24は、取付部21の内側端辺(上部把持部22が起立している側の辺と対向する辺)の略中央部分から、取付部21と鈍角を成して下部内側に向かい延出している。
なお、下部バネ部24は、天面部11の形成されたバネ部貫通孔11aを貫通し、下部方向へ向けて突出するように配設される。
また、後述するが、これら上部バネ部23及び下部バネ部24は、梁H及びランナーRを各々押圧して挟持固定に寄与することとなる。
なお、天面部11から側面部12,12が垂下する方向を下部側、その反対側の方向を上部側と記す。
また、係止部2を構成する下部バネ部24は、天面部11の形成されたバネ部貫通孔11aを貫通し、天面部11及び側面部12,12で囲まれた空間内に配設されるとともに、下部方向へ向けて突出するように配設される。
つまり、両下部バネ部24,24は、下側へ向かうにつれ、互いに近接するように延びている。
つまり、両上部バネ部23,23は、上側へ向かうにつれ、互いに近接するように延びている。
本実施形態においては、梁HとしてH形鋼が使用され、ランナーRとしてはコ字形鋼材が使用される。
ただし、これは説明のための一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、梁H及びランナーRとしてどのような鋼材が使用されていてもよい。
梁Hの下部側フランジH1は、係止部2を構成する上部把持部22,22により把持される。
つまり、梁Hの下部側フランジH1は、上部把持部22に形成された押圧爪部22a,22a、及び上部バネ部23,23間に把持される。
よって、下側フランジH1は、上部把持部22に形成された押圧爪部22a,22a、及び上部バネ部23,23間において両者に上下方向に押圧されて確実に把持されることとなる。
ランナーRは、略長方形状に形成されたランナー天面部R1と、このランナー天面部R1の相対向する長辺から略垂直同方向に起立するランナー側面部R2,R2とで構成された断面略コ字形状の部材である。
よって、ランナーRは、下部バネ部24,24及び端部支持縁12a,12a間において両者に上下方向に挟持される。
また、ランナー固定金物Sは、その下部において、ランナーRを、下部バネ部24,24及び端部支持縁12a,12aによって、上下方向に支持することにより、ランナーRを固定する。
よって、本実施形態においては、ランナー固定金物Sを介してランナーRを梁Hに固定することが可能となる。
まず、工程1に示すように、梁Hを構成する下側フランジH1にランナー固定金物Sを固定する。
これは、前述の通り、梁Hの下側フランジH1を、上部把持部22に形成された押圧爪部22a,22a及び上部バネ部23,23によって上下方向に挟み込むことにより固定作業を行う。
しかし、前述の通り、下側フランジH1の上面側は、押圧爪部22a,22aにより上部への移動が規制されるとともに、この押圧爪部22a,22aから下側方向の押圧力を受ける。
なお、上側バネ部23,23が板バネ構造となっているため、上記のように押圧力に付与源として機能することに加えて、異なるサイズの梁Hに柔軟に対応することが可能となる。
これは、前述の通り、ランナーRのランナー天面部R1上面側を、下部バネ部24,24の復元力により下側に押圧するともに、ランナー側面部R2,R2の自由端辺R21,R21を、端部支持縁12a,12aにより上側方向に支持することにより行う。
そして、ランナー側面部R2,R2の下端辺が端部支持縁12a,12aの自由端辺を通過すると、ランナー側面部R2,R2の下端辺が端部支持縁12a,12aの内側に入り込みこの部分に支持される。
このように、ランナーRは、下部バネ部24,24及び端部支持縁12a,12a間において両者に上下方向に挟持されることとなる。
なお、下部バネ部24,24による押圧力付与及びランナーRの異なるサイズへの適応等に機能については、上部バネ部と同様である。
次いで、工程3に示すように、ランナーRにスタッドを固定する。
よって、施工性が向上する。
また、上部バネ部23及び下部バネ部24を備えることにより、梁H及びランナーRのサイズに柔軟に対応することが可能となるとともに、この上部バネ部23及び下部バネ部24の復元力と、押圧爪部22a及び端部支持縁12aの係止力により、ランナー固定金物Sを確実に固定することが可能となる。
11 天面部
11a バネ部貫通孔
11b 突起部
12 側面部
12a 端部支持縁
2 係止部
21 取付部
22 上部把持部
22a 押圧爪部
23 上部バネ部
24 下部バネ部
H 梁
H1 下側フランジ
R ランナー
R1 ランナー天面部
R2 ランナー側面部
R21 自由端辺
S ランナー固定金物
Claims (3)
- 壁体を構成するランナーを梁に固定するためのランナー固定金物であって、
該ランナー固定金物は、
前記ランナーを支持するための本体部と、前記梁と連結するための係止部と、を少なくとも有して構成されており、
前記本体部は、平板状の天面部と、該天面部から垂下する複数の側面部とを備え、
前記側面部は、前記ランナーを挟持し、
前記係止部は、前記天面部より、前記側面部が垂下する側と反対側に突出して配設されるとともに、前記梁を把持することにより前記梁に係止されるものであり、
前記側面部の自由端辺には、前記天面部方向に折返り、前記ランナーの自由端辺をその折返し内隅に係止する端部支持縁が形成されており、
前記係止部は、前記天面部の前記側面部が垂下する側の面より、該天面部に対して鋭角を成して、前記側面部が垂下する方向であって、前記天面部の中央部側に向けて延出するように配設される下部バネ部を有して構成されており、
前記ランナーは、前記端部支持縁の折返し内隅と、前記下部バネ部の自由端辺との間に把持されることを特徴とするランナー固定金物。 - 前記係止部は、前記天面部より、前記側面部が垂下する側と反対方向側に突出するよう配設される上部把持部を複数備え、
該上部把持部の自由端辺には、前記梁が把持される側に突出した押圧爪部が形成されており、
前記押圧爪部は、前記梁の下端板の上面側を押圧することにより、前記梁の下端板を前記天面部と前記押圧爪部との間に係止することを特徴とする請求項1に記載のランナー固定金物。 - 前記係止部は、前記天面部より、該天面部に対して鋭角を成して、前記押圧爪部が配設される方向であって、前記天面部の中央部側に向けて延出するように配設される上部バネ部を有して構成されており、
前記梁の下端板は、前記押圧爪部と前記上部バネ部の自由端辺との間に挟持されることを特徴とする請求項2に記載のランナー固定金物。
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