以下において、本発明の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[実施形態の概要]
実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、少なくとも1つのビット線を有する複数のメモリ領域がビット線方向に沿って配列された複数のメモリプレーンを有する。不揮発性半導体記憶装置は、複数のメモリプレーンに跨ってワード線方向に沿って延びるワード線方向データバス線と、ワード線方向データバス線とビット線とを電気的に接続するか否かを切り替えるビットストリング選択回路と、ワード線方向データバス線に接続されるサブラッチ回路とを備える。ワード線方向データバス線、ビットストリング選択回路及びサブラッチ回路は、複数のメモリ領域の間においてワード線方向に沿って延びる帯状領域に設けられる。
実施形態では、ワード線方向データバス線とビット線とを電気的に接続するか否かを切り替えるビットストリング選択回路が設けられる。従って、複数のメモリ領域の間においてワード線方向に沿って延びる帯状領域において、ワード線方向データバス線の本数を削減することができる。これによって、データの出力方向に柔軟性を持たせながら、不揮発性半導体記憶装置(帯状領域)の小型化を図ることができる。
なお、実施形態において、“電気的な接続”とは、トランジスタ、ラッチ回路などを介して接続する形態も含むことに留意すべきである。
[第1実施形態]
(不揮発性半導体記憶装置の概略構成)
以下において、第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置100の概略構成を示す図である。
図1に示すように、不揮発性半導体記憶装置100は、コマンドデコーダ110と、メモリコントローラ120と、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ130と、アドレスデコーダ140と、センスアンプコントローラ150と、パンプ&レギュレータ回路170と、カラムデコーダ&読み出し判定回路180と、ページバッファ回路190と、SRAMキャッシュ回路200と、データラッチ回路210と、I/Oバッファ220とを有する。また、不揮発性半導体記憶装置100は、メモリセルアレイ300(メモリ領域)と、ビット線スイッチコントローラ400と、サブラッチ回路コントローラ500と、SSCコントローラ600と、LBCコントローラ700とを有する。
コマンドデコーダ110は、各種コマンドをデコードする。第1に、コマンドデコーダ110は、不揮発性半導体記憶装置100の外部及びアドレスラッチ&コマンドジェネレータ130に接続される。コマンドデコーダ110には、例えば、アドレスラッチイネーブル(ALE)、読み出しイネーブル(/RE)、チップイネーブル(/CE)、書き込みイネーブル(/WE)、コマンドラッチイネーブル(/CLE)、及びコマンド・アドレス・データ入出力(I/O)等が不揮発性半導体記憶装置100の外部から入力される。また、コマンドデコーダ110には、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ130によって生成されたコマンドがアドレスラッチ&コマンドジェネレータ130から入力される。
第2に、コマンドデコーダ110は、メモリコントローラ120及びアドレスデコーダ140に接続される。コマンドデコーダ110は、デコード結果をメモリコントローラ120及びアドレスデコーダ140に出力する。
メモリコントローラ120は、メモリセルからのデータの読み出し(Read)、メモリセルへのデータの書き込み(Program)、メモリセルからのデータの消去(Erase)を制御する。第1に、メモリコントローラ120は、コマンドデコーダ110に接続される。メモリコントローラ120には、各種コマンドのデコード結果がコマンドデコーダ110から入力される。
第2に、メモリコントローラ120は、パンプ&レギュレータ回路170、カラムデコーダ&読み出し判定回路180、メモリセルアレイ300、ビット線スイッチコントローラ400及びサブラッチ回路コントローラ500に接続される。メモリコントローラ120は、各種コマンドのデコード結果に基づいて、パンプ&レギュレータ回路170、カラムデコーダ&読み出し判定回路180、メモリセルアレイ300、ビット線スイッチコントローラ400及びサブラッチ回路コントローラ500を制御する。
アドレスラッチ&コマンドジェネレータ130は、アドレスラッチ及びコマンドジェネレータによって構成される。第1に、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ130は、不揮発性半導体記憶装置100の内部に接続される。アドレスラッチ&コマンドジェネレータ130には、アドレス信号(A0−n)が不揮発性半導体記憶装置100の外部から入力される。アドレスラッチは、アドレス信号(A0−n)をラッチする。コマンドジェネレータは、アドレス信号(A0−n)と対応するコマンドを生成する。
第2に、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ130は、コマンドデコーダ110及びアドレスデコーダ140に接続される。アドレスラッチは、アドレス信号(A0−n)をアドレスデコーダ140に出力する。コマンドジェネレータは、アドレス信号(A0−n)と対応するコマンドをコマンドデコーダ110に出力する。
アドレスデコーダ140は、アドレス信号(A0−n)をデコードする。第1に、アドレスデコーダ140は、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ130に接続される。アドレスデコーダ140には、アドレス信号(A0−n)がアドレスラッチから入力される。
第2に、アドレスデコーダ140は、センスアンプコントローラ150、カラムデコーダ&読み出し判定回路180、メモリセルアレイ300、ビット線スイッチコントローラ400及びサブラッチ回路コントローラ500に接続される。アドレスデコーダ140は、アドレス信号(A0−n)のデコード結果を、センスアンプコントローラ150、カラムデコーダ&読み出し判定回路180、メモリセルアレイ300、ビット線スイッチコントローラ400及びサブラッチ回路コントローラ500に出力する。
センスアンプコントローラ150は、メモリセルアレイ300に設けられたセンスアンプ回路(不図示)を制御する。第1に、センスアンプコントローラ150は、アドレスデコーダ140に接続される。センスアンプコントローラ150には、アドレス信号(A0−n)のデコード結果がアドレスデコーダ140から入力される。
第2に、センスアンプコントローラ150は、メモリセルアレイ300に接続される。センスアンプコントローラ150は、アドレス信号(A0−n)のデコード結果に基づいて、メモリセルアレイ300に設けられたセンスアンプ回路(不図示)を制御する。なお、アドレス信号(A0−n)のデコード結果と対応するメモリセルに格納されたデータは、センスアンプ回路(不図示)によって検出される。
パンプ&レギュレータ回路170は、メモリコントローラ120の制御に応じて、メモリセルアレイ300(ビット線、ワード線或いは基板)に印加すべき電圧を生成する。具体的には、パンプ&レギュレータ回路170は、メモリセルアレイ300(ビット線、ワード線或いは基板)に電圧をチャージする。また、パンプ&レギュレータ回路170は、メモリセルアレイ300(ビット線、ワード線或いは基板)から電圧をディスチャージする。
カラムデコーダ&読み出し判定回路180は、カラムデコーダ及び読み出し判定回路によって構成される。第1に、カラムデコーダ&読み出し判定回路180は、メモリコントローラ120及びアドレスデコーダ140に接続される。また、カラムデコーダ&読み出し判定回路180は、メモリセルアレイ300に設けられるビット線に接続される。
カラムデコーダは、アドレスデコーダ140から入力されるアドレス信号(A0−n)のデコード結果に基づいて、メモリセルアレイ300に設けられるメモリセルを特定する。続いて、カラムデコーダは、メモリコントローラ120の制御に応じて、特定されたメモリセルと対応するビット線(後述するメイン線MDLに接続されたビット線BL)に印加すべき電圧を制御する。
読み出し判定回路は、読み出し判定回路は、メモリセルアレイ300(制御対象のメモリセル)からデータを読み出すとともに、データの読み出しが完了したか否かを判定する。
第2に、カラムデコーダ&読み出し判定回路180は、SRAMキャッシュ回路200に接続される。読み出し判定回路は、メモリセルアレイ300から読み出されたデータをSRAMキャッシュ回路200に出力する。
ページバッファ回路190は、1ページ分のデータを記憶可能に構成されたメモリである。ページバッファ回路190は、CAM(Content Addressable Memory)であってもよい。
SRAMキャッシュ回路200は、データを一時的に格納する回路である。第1に、SRAMキャッシュ回路200は、カラムデコーダ&読み出し判定回路180に接続される。SRAMキャッシュ回路200には、カラムデコーダ&読み出し判定回路180からデータが入力される。第2に、SRAMキャッシュ回路200は、データラッチ回路210に接続される。SRAMキャッシュ回路200は、一時的に格納されたデータをデータラッチ回路210に出力する。
データラッチ回路210は、D−フリップ・フロップ回路によって構成されており、データをラッチする回路である。第1に、データラッチ回路210は、SRAMキャッシュ回路200に接続される。データラッチ回路210には、SRAMキャッシュ回路200からデータが入力される。第2に、データラッチ回路210は、I/Oバッファ220に接続される。データラッチ回路210は、ラッチされたデータをI/Oバッファ220に出力する。
I/Oバッファ220は、データラッチ回路210から入力されるデータをバッファリングするとともに、バッファリングされたデータを不揮発性半導体記憶装置100の外部に出力ピンを介して出力する。
メモリセルアレイ300は、少なくともビット線及びワード線を有する。第1実施形態では、メモリセルアレイ300は、ビット線、ワード線及びメインデータ線を有する。但し、メモリセルアレイ300の構成は、これに限定されるものではない。なお、メモリセルアレイ300の詳細については後述する(図2を参照)。
ビット線スイッチコントローラ400は、メモリコントローラ120の制御に応じて、メモリセルアレイ300に設けられるビット線スイッチ回路(図1では不図示)を制御する。具体的には、ビット線スイッチコントローラ400は、メモリコントローラ120及びアドレスデコーダ140に接続される。また、ビット線スイッチコントローラ400は、メモリセルアレイ300に設けられるビット線と対応するビット線スイッチ回路と接続される。
ビット線スイッチコントローラ400は、アドレスデコーダ140から入力されるアドレス信号(A0−n)のデコード結果に基づいて、メモリセルアレイ300に設けられるメモリセルを特定する。続いて、ビット線スイッチコントローラ400は、メモリコントローラ120の制御に応じて、特定されたメモリセルと対応するビット線スイッチ回路を制御する。
サブラッチ回路コントローラ500は、メモリコントローラ120の制御に応じて、メモリセルアレイ300に設けられるサブラッチ回路(図1では不図示)を制御する。詳細には、サブラッチ回路コントローラ500は、メモリコントローラ120の制御に応じて、サブラッチ回路に接続されたサブラッチ回路スイッチ回路を制御する。具体的には、サブラッチ回路コントローラ500は、メモリコントローラ120及びアドレスデコーダ140に接続される。また、サブラッチ回路コントローラ500は、メモリセルアレイ300に設けられるサブラッチ回路(サブラッチ回路スイッチ回路)と接続される。
サブラッチ回路コントローラ500は、アドレスデコーダ140から入力されるアドレス信号(A0−n)のデコード結果に基づいて、メモリセルアレイ300に設けられるメモリセルを特定する。続いて、サブラッチ回路コントローラ500は、メモリコントローラ120の制御に応じて、特定されたメモリセルと対応するサブラッチ回路(サブラッチ回路スイッチ回路)を制御する。
SSCコントローラ600は、メモリコントローラ120の制御に応じて、メモリセルアレイ300に設けられるビットストリング選択回路(図1では不図示)を制御する。具体的には、SSCコントローラ600は、メモリコントローラ120及びアドレスデコーダ140に接続される。また、サブラッチ回路コントローラ500は、メモリセルアレイ300に設けられるビットストリング選択回路と接続される。
SSCコントローラ600は、アドレスデコーダ140から入力されるアドレス信号(A0−n)のデコード結果に基づいて、メモリセルアレイ300に設けられるメモリセルを特定する。続いて、SSCコントローラ600は、メモリコントローラ120の制御に応じて、特定されたメモリセルと対応するビットストリング選択回路を制御する。
LBCコントローラ700は、メモリコントローラ120の制御に応じて、メモリセルアレイ300に設けられるラッチバッファ回路(図1では不図示)を制御する。具体的には、SSCコントローラ600は、メモリコントローラ120及びアドレスデコーダ140に接続される。また、サブラッチ回路コントローラ500は、メモリセルアレイ300に設けられるラッチバッファ回路と接続される。
LBCコントローラ700は、アドレスデコーダ140から入力されるアドレス信号(A0−n)のデコード結果に基づいて、メモリセルアレイ300に設けられるメモリセルを特定する。続いて、LBCコントローラ700は、メモリコントローラ120の制御に応じて、特定されたメモリセルと対応するラッチバッファ回路を制御する。
(メモリセルアレイの構成)
以下において、第1実施形態に係るメモリセルアレイの構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、第1実施形態に係るメモリセルアレイ300の構成を示す図である。
図2に示すように、メモリセルアレイ300は、複数のメモリプレーン310(メモリプレーン310−1、メモリプレーン310−2など)を有する。また、メモリセルアレイ300に隣接して入出力パッド360が配置される。
ここで、各メモリプレーン310は、複数のメモリセルエリア320と、複数のロウデコーダ330と、複数のサブラット&ビットストリング選択回路領域340(以下、SUBLAT&SSC領域340とを有する。また、メモリプレーン310に隣接してメインバッファ350が配置される。
例えば、メモリプレーン310−1を例に挙げると、メモリプレーン310−1は、メモリセルエリア320として、メモリセルエリア320−1A〜メモリセルエリア320−1Dを有する。メモリプレーン310−1は、ロウデコーダ330として、ロウデコーダ330−1A〜ロウデコーダ330−1Dを有する。メモリプレーン310−1は、SUBLAT&SSC領域340として、SUBLAT&SSC領域340−1A〜SUBLAT&SSC領域340−1Cを有する。メモリプレーン310−1は、メインバッファ350として、メインバッファ350−1を有する。
メモリセルエリア320は、複数のメモリセルを有する。具体的には、メモリセルエリア320は、ビット線方向(以下、B方向)に沿って延びる複数本のビット線BLと、ワード線方法(W方向)に沿って延びる複数本のワード線WLとを有する。なお、ビット線BL及びワード線WLの交点がメモリセルを構成する。
ここで、第1実施形態では、メモリプレーン310内において、複数のメモリセルエリア320はB方向に沿って配置される。また、メモリプレーン310内において、複数のメモリセルエリア320に跨ってB方向に沿って延びるメイン線MDLが配置される。メモリプレーン310内において、複数本のビット線BLは、メイン線MDLに接続されており、メイン線MDLは、メインバッファ350に接続される。
例えば、メモリプレーン310−1を例に挙げると、メイン線MDLは、メモリセルエリア320−1A〜メモリセルエリア320−1D、SUBLAT&SSC領域340−1A〜SUBLAT&SSC領域340−1Cに跨って配置される。複数本のビット線BLは、メイン線MDLに接続されており、メイン線MDLは、メインバッファ350−1に接続される。
ロウデコーダ330は、メモリセルエリア320毎に設けられており、メモリセルエリア320に設けられる複数本のワード線WLに接続される。ロウデコーダ330は、ワード線WLに印加すべき電圧を制御する。
具体的には、ロウデコーダ330は、メモリコントローラ120及びアドレスデコーダ140に接続される。ロウデコーダ330は、アドレスデコーダ140から入力されるアドレス信号(A0−n)のデコード結果に基づいて、メモリセルエリア320に設けられるメモリセルを特定する。続いて、ビット線スイッチコントローラ400は、メモリコントローラ120の制御に応じて、特定されたメモリセルと対応するワード線WLに印加すべき電圧を制御する。
SUBLAT&SSC領域340は、互いに隣接する1対のメモリセルエリア320の間に配置される。SUBLAT&SSC領域340には、メモリセルエリア320に設けられるメモリセルに格納されたデータを一時的にラッチするサブラッチ回路が設けられる。なお、SUBLAT&SSC領域340の数は、メモリセルエリア320の数と異なっていてもよい。
ここで、SUBLAT&SSC領域340は、メモリセルエリア320間においてW方向に延びる帯状領域に設けられる。メモリセルエリア320間においてW方向に延びる帯状領域には、複数のメモリプレーン310に跨ってW方向に延びるワード線方向データバス線LDB(図2では不図示)が配置される。また、SUBLAT&SSC領域340は、ワード線方向データバス線LDBとビット線BLとを電気的に接続するか否かを切り替えるビットストリング選択回路SSC(図2では不図示)を有する。
メインバッファ350は、メモリプレーン310毎に設けられる。具体的には、メインバッファ350は、B方向におけるメモリプレーン310の一端(図2に示すD1側)に隣接して配置される。メインバッファ350は、メモリプレーン310に設けられるメモリセルに格納されたデータを一時的に格納する。
入出力パッド360は、メモリセルアレイ300にデータを入力するインタフェースを構成する。或いは、入出力パッド360は、メモリセルアレイ300からデータを出力するインタフェースを構成する。具体的には、入出力パッド360は、カラムデコーダ&読み出し判定回路180に接続される。入出力パッド360は、メモリセルアレイ300からの読み出しデータをカラムデコーダ&読み出し判定回路180に出力する。或いは、入出力パッド360は、カラムデコーダ&読み出し判定回路180からの書き込みデータをメモリセルアレイ300に入力する。
ここで、メモリセルアレイ300は、ビット線方向データ線GDB及びラッチバッファ回路370を有する。
ビット線方向データ線GDBは、W方向において、メモリプレーン310に隣接して配置されており、B方向に沿って延びるデータ線である。
ラッチバッファ回路370は、ワード線方向データバス線LDB及びビット線方向データ線GDBに接続される第2サブラッチ回路である。ラッチバッファ回路370は、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータを一時的に保持し、保持されたデータをビット線方向データ線GDBを介して伝達する。
なお、第1実施形態では、ワード線方向データバス線LDB、ビットストリング選択回路SSC及びラッチバッファ回路370は、メモリセルエリア320間においてW方向に延びる帯状領域に設けられる。
(メモリプレーンの構成)
以下において、第1実施形態に係るメモリプレーンの構成について、図面を参照しながら説明する。図3は、第1実施形態に係るメモリプレーン310の構成を示す図である。なお、図3では、ワード線WL及びロウデコーダ330が省略されている。
図3に示すように、メモリプレーン310は、メモリセルエリア320(メモリセルエリア320A、メモリセルエリア320Bなど)を有する。メモリセルエリア320Aとメモリセルエリア320Bとの間にはSUBLAT&SSC領域340AがSUBLAT&SSC領域340として配置される。メモリプレーン310の一端に隣接してメインバッファ350が配置される。
各メモリプレーン310は、複数本のビット線BLを有する。第1実施形態では、4本のビット線BL(BL0〜BL3)がメモリプレーン310に設けられているケースについて例示する。4本のビット線BLは、メイン線MDLに接続されており、メイン線MDLは、メインバッファ350に接続される。
ここで、ビット線BLとメイン線MDLとの間には、ビット線BLとメイン線MDLとを電気的に接続するか否かを切り替えるビット線スイッチSSEL(SSEL0〜SSEL3)が配置される。偶数番目のビット線スイッチSSEL(例えば、SSEL0)は、W方向において、奇数番目のビット線スイッチSSEL(例えば、SSEL1)と隣接して配置される。また、偶数番目のビット線スイッチSSEL(例えば、SSEL0)は、B方向において、奇数番目のビット線スイッチSSEL(例えば、SSEL1)の反対側に配置される。
なお、ビット線スイッチSSELは、ビット線スイッチコントローラ400によって制御されることに留意すべきである。
第1実施形態では、「スイッチ」は、浮遊ゲート及び制御ゲートのスタックゲート構造を有するトランジスタ、又は、制御ゲートのみを有する通常のトランジスタ構造を有するトランジスタを示す用語である。ビット線スイッチSSELは、メモリセルエリア320に設けられるメモリセルと同様の設計ルールで形成されたトランジスタ構造を有することが好ましい。
SUBLAT&SSC領域340Aは、2つのサブラッチ回路SUBLAT(SUBLATe及びSUBLATo)と、2つのサブラッチ回路スイッチSLSEL(SLSELe及びSLSELo)とを有する。
第1実施形態では、「e」は、偶数番目を示す符号であり、「o」は、奇数番目を示す符号である。
サブラッチ回路SUBLATは、自回路と対応するビット線BLに設けられるメモリセルに格納されたデータを一時的に格納する。例えば、SUBLATeは、奇数番目のビット線BL(例えば、BL1)に設けられるに設けられるメモリセルに格納されたデータを一時的に格納する。SUBLAToは、偶数番目のビット線BL(例えば、BL0)に設けられるに設けられるメモリセルに格納されたデータを一時的に格納する。
第1実施形態では、サブラッチ回路SUBLATは、ワード線方向データバス線LDBとビットストリング選択回路SSCとに接続された第1サブラッチ回路を構成する。
サブラッチ回路スイッチSLSELは、サブラッチ回路SUBLATとメイン線MDLとの間に配置されており、サブラッチ回路SUBLATとメイン線MDLとを電気的に接続するか否かを切り替える。例えば、SLSELeは、SUBLATeとメイン線MDLとを電気的に接続するか否かを切り替える。SLSELoは、SUBLAToとメイン線MDLとを電気的に接続するか否かを切り替える。
サブラッチ回路スイッチSLSELは、メモリセルエリア320に設けられるメモリセルと同様の設計ルールで形成されたトランジスタ構造を有していてもよい。サブラッチ回路スイッチSLSELは、高耐圧系の通常のトランジスタ構造を有していてもよい。
なお、サブラッチ回路SUBLAT及びサブラッチ回路スイッチSLSELは、上述したサブラッチ回路コントローラ500によって制御されることに留意すべきである。
(帯状領域)
以下において、第1実施形態に係る帯状領域について、図面を参照しながら説明する。図4は、第1実施形態に係る帯状領域の拡大図である。
図4に示すように、メモリセルエリア320間においてW方向に延びる帯状領域は、ワード線方向データバス線LDB、サブラッチ回路スイッチSLSELと、ビットストリング選択回路SSCと、チャージトランジスタと、検出トランジスタと、ラッチトランジスタと、1対のインバータ(第1インバータ及び第2インバータ)と、出力トランジスタと、書き込み確認トランジスタと、消去確認トランジスタとを有する。
サブラッチ回路スイッチSLSELのゲートは、サブラッチ回路コントローラ500に接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELのソース(或いは、ドレイン)は、メイン線MDLを介してチャージトランジスタのドレインに接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELのドレイン(或いは、ソース)は、メイン線MDLを介して検出トランジスタのゲートに接続される。
ビットストリング選択回路SSCのゲートは、信号線SSCを介してSSCコントローラ600に接続される。ビットストリング選択回路SSCのソース(或いは、ドレイン)は、第1インバータの出力に接続されるとともに、第2インバータの入力に接続される。ビットストリング選択回路SSCのドレイン(或いは、ソース)は、ワード線方向データバス線LDBに接続される。なお、信号線SSCは、ワード線方向データバス線LDBに沿って配置される。
チャージトランジスタのゲートは、サブラッチ回路コントローラ500に接続される。チャージトランジスタのソースは、電源CHARGE Vに接続される。チャージトランジスタのドレインは、メイン線MDLを介してサブラッチ回路スイッチSLSELのソース(或いは、ドレイン)に接続される。
検出トランジスタのゲートは、メイン線MDLを介してサブラッチ回路スイッチSLSELのドレイン(或いは、ソース)に接続される。検出トランジスタのソースは、グラウンドGNDに接続される。検出トランジスタのドレインは、ラッチトランジスタのソースに接続される。
ラッチトランジスタのゲートは、信号線LTを介してサブラッチ回路コントローラ500に接続される。ラッチトランジスタのソースは、検出トランジスタのドレインに接続される。ラッチトランジスタのドレインは、第1インバータの入力に接続されるとともに、第2インバータの出力に接続される。
第1インバータ及び第2インバータは、データを一時的に格納するラッチ部を構成する。第1インバータの入力は、ラッチトランジスタのドレイン及び第2インバータの出力に接続される。第1インバータの出力は、第2インバータの入力、出力トランジスタのドレインに接続される。一方で、第2インバータの入力は、第1インバータの出力、出力トランジスタのドレインに接続される。第2インバータの出力は、第1インバータの入力及びラッチトランジスタのドレインに接続される。
出力トランジスタのゲートは、信号線LTOUTを介してサブラッチ回路コントローラ500に接続される。出力トランジスタのソースは、サブラッチ回路スイッチSLSELのドレイン(或いは、ソース)に接続される。出力トランジスタのドレインは、第1インバータの出力に接続されるとともに、第2インバータの入力に接続される。
書き込み確認トランジスタのゲートは、第2インバータの出力に接続されるとともに、第1インバータの入力に接続される。書き込み確認トランジスタのソースは、PFLAG信号線に接続される。書き込み確認トランジスタのドレインは、FG信号線に接続される。なお、第1インバータ及び第2インバータによって構成されるラッチ部にデータがラッチされると、書き込み確認トランジスタのドレインがオフとなる。なお、書き込み確認トランジスタは、書き込み処理の完了を確認するためのPFLAG信号線に電圧を印加するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。
消去確認トランジスタのゲートは、第1インバータの出力に接続されるとともに、第2インバータの入力に接続される。消去確認トランジスタのソースは、EFLAG信号線に接続される。書き込み確認トランジスタのドレインは、FG信号線に接続される。なお、第1インバータ及び第2インバータによって構成されるラッチ部にデータがラッチされると、消去確認トランジスタのドレインがオフとなる。なお、消去確認トランジスタは、消去処理の完了を確認するためのEFLAG信号線に電圧を印加するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。
なお、検出トランジスタ、ラッチトランジスタ、1対のインバータ(第1インバータ及び第2インバータ)、出力トランジスタ、書き込み確認トランジスタ及び消去確認トランジスタは、サブラッチ回路SUBLATを構成する。
第1実施形態では、ビットストリング選択回路SSCのゲートとSSCコントローラ600とを接続する信号線は、ワード線方向データバス線LDBに沿って延びることに留意すべきである。また、ビットストリング選択回路SSCのゲートとSSCコントローラ600とを接続する信号線は、ワード線方向データバス線LDBとは異なるメタル層に形成されており、ワード線方向データバス線LDBよりも微細なプロセスで形成可能であることに留意すべきである。
また、第1実施形態では、ワード線方向データバス線LDBの本数は、ワード線方向データバス線LDBに接続すべきビット線(ここでは、メイン線MDL)の本数よりも少ない。
(ラッチバッファ回路)
以下において、第1実施形態に係るラッチバッファ回路について、図面を参照しながら説明する。図5は、第1実施形態に係るラッチバッファ回路370を示す回路図である。
図5に示すように、ラッチバッファ回路370は、ラッチ部371と、インバータ372と、パスゲート373と、インバータ374と、トランジスタ375と、トランジスタ376と、インバータ377と、パスゲート378とを有する。
ラッチ部371は、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータを一時的に格納する。なお、ラッチ部371の一方には、ワード線方向データバス線LDB及びビット線BLと同相の信号LATNが入力される。ラッチ部371の他方には、ワード線方向データバス線LDB及びビット線BLと異相の信号LATPが入力される。
インバータ372の入力は、信号線LPを介してLBCコントローラ700に接続されており、信号線LPを介して伝達される信号LPを反転する。信号LPは、ワード線方向データバス線LDBとラッチ部371とを接続するか否かを切り替えるための信号である。
パスゲート373は、ワード線方向データバス線LDB上に設けられており、信号線LP及びインバータ372の出力に接続される。パスゲート373は、信号LPに基づいて、ワード線方向データバス線LDBを介してデータをラッチ部371に格納するか否かを切り替える。
インバータ374の入力は、信号線CNTを介してLBCコントローラ700に接続されており、信号線CNTを介して伝達される信号CNTを反転する。信号CNTは、ラッチ部371にデータを格納するか否かを切り替えるための信号である。
トランジスタ375のゲートは、インバータ374の出力に接続される。トランジスタ375のソースは、電源Vccに接続される。トランジスタ375のドレインは、ラッチ部371に接続される。
トランジスタ376のゲートは、信号線CNTを介してLBCコントローラ700に接続される。トランジスタ376のソースは、ラッチ部371に接続される。トランジスタ375のドレインは、グラウンドGNDに接続される。
インバータ377の入力は、信号線GPを介してLBCコントローラ700に接続される。信号線GPを介して伝達される信号GPは、ラッチ部371とビット線方向データ線GDBとを接続するか否かを切り替えるための信号である。
パスゲート378は、ワード線方向データバス線LDB上に設けられており、信号線GP及びインバータ377の出力に接続される。パスゲート378は、信号GPに基づいて、ラッチ部371に格納されたデータをビット線方向データ線GDBに伝達するか否かを切り替える。
なお、第1実施形態では、信号線LP、信号線CNT及び信号線GPは、ワード線方向データバス線LDBに沿って配置される。
(データ転送処理)
以下において、第1実施形態に係るデータ転送処理について、図面を参照しながら説明する。図6は、第1実施形態に係るデータ転送処理を示すタイミングチャートである。
図6に示すように、ステップS10において、コマンドデコーダ110及びアドレスデコーダ140の制御によって、メイン線MDLに電圧が印加される。
ステップS20において、コマンドデコーダ110及びアドレスデコーダ140の制御によって、ワード線WLに電圧が印加される。
ステップS30において、サブラッチ回路コントローラ500の制御によって、信号線LTを介して信号LTがサブラッチ回路SUBLATに入力される。
ステップS40−0〜ステップS40−mにおいて、SSCコントローラ600の制御によって、信号線SSCを介して信号SSCが各ビットストリング選択回路SSCのゲートに入力される。
ステップS50−0〜ステップS50−mにおいて、LBCコントローラ700の制御によって、信号線CNTを介して信号CNTがラッチバッファ回路370に入力される。なお、図6では省略されているが、LBCコントローラ700の制御によって、信号線LPを介して信号LPがラッチバッファ回路370に入力される。
ステップS60−0〜ステップS60−mにおいて、LBCコントローラ700の制御によって、信号線GPを介して信号GPがラッチバッファ回路370に入力される。
ここで、信号線SSC及び信号線CNTは、ワード線方向データバス線LDBに沿って配置されることに留意すべきである。また、信号SSC及び信号CNTは同期することに留意すべきである。
(作用及び効果)
第1実施形態では、ワード線方向データバス線とビット線とを電気的に接続するか否かを切り替えるビットストリング選択回路SSCが設けられる。従って、複数のメモリ領域の間においてワード線方向に沿って延びる帯状領域(SUBLAT&SSC領域340)において、ワード線方向データバス線の本数を削減することができる。これによって、データの出力方向に柔軟性を持たせながら、不揮発性半導体記憶装置(帯状領域)の小型化を図ることができる。
[変更例1]
以下において、第1実施形態の変更例1について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、第1実施形態では、メモリプレーン310毎にサブラッチ回路SUBLATが設けられる。これに対して、変更例1では、図7に示すように、メモリプレーン310毎にサブラッチ回路SUBLATが設けられていない。
このようなケースにおいて、メモリセルアレイ300は、ラッチバッファ回路370に代えて、ラッチバッファ回路370Aを有する。
ラッチバッファ回路370Aは、図8に示すように、検出トランジスタと、ラッチトランジスタと、1対のインバータ(第1インバータ及び第2インバータ)と、リセットトランジスタと、出力トランジスタと、書き込み確認トランジスタと、消去確認トランジスタと、書き込みトランジスタとを有する。
検出トランジスタのゲートは、ワード線方向データバス線LDBに接続される。検出トランジスタのソースは、グラウンドGNDに接続される。検出トランジスタのドレインは、ラッチトランジスタのソースに接続される。
ラッチトランジスタのゲートは、信号線LTを介してLBCコントローラ700に接続される。ラッチトランジスタのソースは、検出トランジスタのドレインに接続される。ラッチトランジスタのドレインは、第1インバータの入力に接続されるとともに、第2インバータの出力に接続される。
第1インバータ及び第2インバータは、データを一時的に格納するラッチ部を構成する。第1インバータの入力は、ラッチトランジスタのドレイン及び第2インバータの出力に接続される。第1インバータの出力は、第2インバータの入力、リセットトランジスタのドレイン、出力トランジスタのドレインに接続される。一方で、第2インバータの入力は、第1インバータの出力、リセットトランジスタのドレイン、出力トランジスタのドレインに接続される。第2インバータの出力は、第1インバータの入力及びラッチトランジスタのドレインに接続される。
なお、第1インバータの入力には、ワード線方向データバス線LDB及びビット線BLと同相の信号LATNが入力される。第2インバータの入力には、ワード線方向データバス線LDB及びビット線BLと異相の信号LATPが入力される。
リセットトランジスタのゲートは、信号線RSTを介してLBCコントローラ700に接続される。リセットトランジスタのソースは、グラウンドGNDに接続される。リセットトランジスタのドレインは、第1インバータの出力に接続されるとともに、第2インバータの入力に接続される。
出力トランジスタのゲートは、信号線LTOUTを介してLBCコントローラ700に接続される。出力トランジスタのソースは、ビット線方向データ線GDBに接続される。出力トランジスタのドレインは、第1インバータの出力に接続されるとともに、第2インバータの入力に接続される。
書き込み確認トランジスタのゲートは、第2インバータの出力に接続されるとともに、第1インバータの入力に接続される。書き込み確認トランジスタのソースは、PFLAG信号線に接続される。書き込み確認トランジスタのドレインは、FG信号線に接続される。なお、第1インバータ及び第2インバータによって構成されるラッチ部にデータがラッチされると、書き込み確認トランジスタのドレインがオフとなる。なお、書き込み確認トランジスタは、書き込み処理の完了を確認するためのPFLAG信号線に電圧を印加するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。
消去確認トランジスタのゲートは、第1インバータの出力に接続されるとともに、第2インバータの入力に接続される。消去確認トランジスタのソースは、EFLAG信号線に接続される。書き込み確認トランジスタのドレインは、FG信号線に接続される。なお、第1インバータ及び第2インバータによって構成されるラッチ部にデータがラッチされると、消去確認トランジスタのドレインがオフとなる。なお、消去確認トランジスタは、消去処理の完了を確認するためのEFLAG信号線に電圧を印加するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。
書き込みトランジスタのゲートは、信号線PGMに接続される。書き込みトランジスタのソースは、第1インバータの出力に接続される。書き込みトランジスタのドレインは、ワード線方向データバス線LDBに接続される。信号線PGMを介して伝達される信号PGMは、第1インバータ及び第2インバータによって構成されるラッチ部に格納されたデータをワード線方向データバス線LDBを介して伝達するか否かを切り替えるための信号である。
(データ転送処理)
以下において、変更例1に係るデータ転送処理について、図面を参照しながら説明する。図9は、変更例1に係るデータ転送処理を示すタイミングチャートである。
図9に示すように、ステップS110において、SSCコントローラ600の制御によって、ビットストリング選択回路SSCに信号SSCが入力される。
ステップS120において、コマンドデコーダ110及びアドレスデコーダ140の制御によって、PRECH信号がチャージトランジスタのゲートに入力される。
ステップS130においてコマンドデコーダ110及びアドレスデコーダ140の制御によって、メイン線MDLに電圧が印加される。
ステップS140において、コマンドデコーダ110及びアドレスデコーダ140の制御によって、ワード線WLに電圧が印加される。
ステップS150において、LBCコントローラ700の制御によって、信号RSTがラッチバッファ回路370Aに入力される。
ステップS160Aにおいて、ラッチ部371の一方には、ワード線方向データバス線LDBと同相の信号LATNが入力される。ステップS160Bにおいて、ラッチ部371の他方には、ワード線方向データバス線LDBと異相の信号LATPが入力される。
ステップS170において、LBCコントローラ700の制御によって、信号LTがラッチバッファ回路370Aに入力される。これによって、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータがラッチバッファ回路370Aに一時的に格納される。
ステップS180Aにおいて、ラッチ部371の一方には、ビット線BLと同相の信号LATNが入力される。ステップS180Bにおいて、ラッチ部371の他方には、ビット線BLと異相の信号LATPが入力される。
ステップS190において、LBCコントローラ700の制御によって、信号LTOUTがラッチバッファ回路370Aに入力される。
ステップS200において、ラッチバッファ回路370Aに一時的に格納されたデータがビット線方向データ線GDBに伝達される。
(変更例2)
以下において、第1実施形態の変更例2について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、第1実施形態では、メモリプレーン310毎にラッチバッファ回路370が設けられる。これに対して、変更例2では、互いに隣接する1対のメモリプレーン310によってラッチバッファ回路370が共用される。
変更例2では、メモリセルアレイ300は、ラッチバッファ回路370に代えて、ラッチバッファ回路370Bを有する。
図10に示すように、ラッチバッファ回路370Bは、図5と同様に、ラッチ部371と、インバータ372(インバータ372n及びインバータ372n1)と、パスゲート373(パスゲート373n及びパスゲート373n1)と、インバータ374と、トランジスタ375と、トランジスタ376と、インバータ377と、パスゲート378とを有する。また、ラッチバッファ回路370Bは、これらの構成に加えて、OR回路379A及びOR回路379Bを有する。
なお、図10では、“n”は、1対のメモリプレーン310のうち、一方のメモリプレーン310と対応することを示す。また、“n1”は、1対のメモリプレーン310のうち、他方のメモリプレーン310と対応することを示す。“n”及び“n1”が付されていない構成は、1対のメモリプレーン310によって共用される構成である。
なお、ラッチ部371〜パスゲート378は、図5に示す構成と同様であるため、その説明については省略する。
OR回路379Aには、信号線GPNn及び信号線GPNn1を介して信号GPNn及び信号GPNn1が入力される。OR回路379Aは、OR演算結果を出力する。
OR回路379Bには、信号線CNTn及び信号線CNTn1を介して信号CNTn及び信号CNTn1が入力される。OR回路379Bは、OR演算結果を出力する。
このような構成によれば、信号GPNn、信号GPNn1、信号CNTn及び信号CNTn1によって、1対のメモリプレーン310がラッチ部371を共用することができる。
(変更例3)
以下において、第1実施形態の変更例3について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、変更例3において、メモリセルアレイ300は、図10に示すように、互いに隣接する1対のメモリプレーン310間に設けられるワード線方向データバス線LDBを電気的に接続するか否かを切り替えるデータバス切り替えスイッチ回路TLG380を有する。
データバス切り替えスイッチ回路TLG380は、1対のメモリプレーン310間にビット線方向データ線GDBが設けられていない場合に、その1対のメモリプレーン310間に配置される。なお、データバス切り替えスイッチ回路TLG380は、ワード線方向において、ロウデコーダ330と並んで配置されることが好ましい。
例えば、データバス切り替えスイッチ回路TLG380は、図12に示すように、1対のメモリプレーン310に設けられたワード線方向データバス線LDB間に設けられたパスゲートによって構成されてもよい。このようなケースでは、信号線TLGを介して伝達される信号TLGによってパスゲートが制御されて、1対のメモリプレーン310に設けられたワード線方向データバス線LDBを接続するか否かが切り替えられる。
或いは、データバス切り替えスイッチ回路TLG380は、図13及び図14に示すように、1対のメモリプレーン310に設けられたワード線方向データバス線LDB間に設けられたトランジスタによって構成されてもよい。このようなケースでは、信号線TLGを介して伝達される信号TLGによってトランジスタのゲートが制御されて、1対のメモリプレーン310に設けられたワード線方向データバス線LDBを接続するか否かが切り替えられる。
或いは、データバス切り替えスイッチ回路TLG380は、図12〜図14のいずれの構成に加えて、図15に示すOR回路をさらに有していてもよい。これによって、1対のメモリプレーン310に設けられたワード線方向データバス線LDB間において双方向で容易にデータを転送することができる。
(変更例4)
以下において、第1実施形態の変更例4について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、変更例4では、信号CNT(第1制御信号)は、信号SSC(第2制御信号)に基づいて出力され、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータと同期する。なお、変更例4では、信号CNTが信号SSCに基づいて出力されるため、LBCコントローラ700が信号CNTを出力する必要がないことに留意すべきである。
具体的には、図16に示すように、SSCコントローラ600は、信号SSCを出力し、信号SSCは、ビットストリング選択回路SSCに入力される。ビットストリング選択回路SSCは、信号SSCに基づいて、ワード線方向データバス線LDBをサブラッチ回路SUBLATに接続する。同時に、ビットストリング選択回路SSCは、信号SSCに基づいて、信号CNTを出力する。
さらに詳細には、図17に示すように、SSCコントローラ600のAND回路610は、グループ選択信号に基づいて、信号SSCを出力する。信号SSCは、ビットストリング選択回路SSCの第1トランジスタのゲートに入力される。同時に、信号SSCは、ビットストリング選択回路SSCの第2トランジスタのゲートに入力される。第1トランジスタは、信号SSCによってオンし、ワード線方向データバス線LDBをサブラッチ回路SUBLATに接続する。第2トランジスタは、信号SSCによってオンし、信号CNTを出力する。
これによって、信号CNTは、ワード線方向データバス線LDB上を伝達されるデータと同期する。言い換えると、信号CNTは、ワード線方向データバス線LDB上を伝達されるデータと同タイミングでラッチバッファ回路370に入力される。
なお、第2トランジスタのソース側には、プルアップ抵抗を介して電源Vccが接続される。従って、信号SSCがロウレベルである場合に、信号CNTはハイレベルである。逆に、信号SSCがハイレベルである場合に、信号CNTはロウレベルである。
(変更例5)
以下において、第1実施形態の変更例5について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、変更例5では、ラッチバッファ回路370の構成が異なっている。変更例5では、メモリセルアレイ300は、ラッチバッファ回路370に代えて、ラッチバッファ回路370Cを有する。
図18に示すように、ラッチバッファ回路370Cは、第1インバータ回路と、第1インバータと、第1パスゲートと、ラッチ部と、第2インバータ回路と、第2インバータと、第2パスゲートとを有する。
第1インバータ回路の入力は、信号線CNTを介してLBCコントローラ700に接続されており、信号線CNTを介して伝達される信号CNTを反転する。具体的には、第1インバータ回路は、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータ(B)が第1パスゲートに到達するまで、信号線CNTを介して伝達される信号CNTを遅延する。以下において、第1インバータ回路によって遅延された信号CNTを信号CNT(A)と称する。
第1インバータの入力は、信号線CNTを介して第1インバータ回路と接続されており、第1インバータ回路から出力される信号CNT(A)を反転する。
第1パスゲートは、ワード線方向データバス線LDB上に設けられており、第1インバータ回路の出力及び第1インバータの出力に接続される。第1パスゲートは、信号CNT(A)に基づいて、ワード線方向データバス線LDBを介してデータをラッチ部に格納するか否かを切り替える。
ラッチ部は、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータを一時的に格納する。以下において、ラッチ部において確定されたデータをデータ(X)と称する。
第2インバータ回路の入力は、信号線CNTを介して第1インバータの出力に接続されており、第1インバータから出力される信号CNTを反転する。具体的には、第2インバータ回路は、ラッチ部に格納されたデータが確定するまで、第1インバータから出力される信号CNTを遅延する。以下において、第2インバータ回路によって遅延された信号CNTを信号CNT(C)と称する。
詳細には、第1インバータ回路から出力される信号CNTは、第1インバータ及び第2インバータ回路によって遅延される。言い換えると、信号CNT(C)が第2パスゲートに到達する際に、ラッチ部に格納されたデータが確定していればよい。
第2インバータの入力は、信号線CNTを介して第2インバータ回路と接続されており、第2インバータ回路から出力される信号CNT(C)を反転する。
第2パスゲートは、ラッチ部を介してワード線方向データバス線LDB上に設けられており、第2インバータ回路の出力及び第2インバータの出力に接続される。第2パスゲートは、信号CNT(C)に基づいて、ワード線方向データバス線LDBを介してデータをビット線方向データ線GDBに伝達するか否かを切り替える。以下において、第2パスゲートから出力されるデータをデータ(D)と称する。
図19に示すように、第2インバータ回路から信号CNT(C)が出力されるタイミングは、第1インバータ回路から信号CNT(A)が出力されるタイミングから遅延する(時間t2)。なお、遅延時間(時間t2)は、第1インバータ及び第2インバータ回路によって信号CNTが遅延される時間である。
このような遅延時間(時間t2)においてワード線方向データバス線LDBからラッチ部に伝達されるデータが確定する。ラッチ部に格納されたデータは、データ(X)として確定された後に、データ(D)として第2パスゲートを介してビット線方向データ線GDBに出力される。なお、データ(X)の確定とは、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達される信号の電位が所定閾値以上に達することである。
また、時間t3は、データをビット線方向データ線GDBに出力してから次のデータをラッチ部に格納するまでのサイクルマージンである。すなわち、時間t3は、ビット線方向データ線GDBに出力されたデータが次のデータによって上書きされることを抑制するための時間である。
このように、変更例5では、ラッチ部においてデータが確定してから、ラッチ部に格納されたデータがビット線方向データ線GDBに出力される。言い換えると、ラッチバッファ回路370Cは、低消費電力で安定的にデータを出力することを可能とする回路である。なお、変更例5では、信号線CNTを介して伝達される信号CNTがワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータと同期することが重要であることに留意すべきである。
(変更例6)
以下において、第1実施形態の変更例6について、図面を参照しながら説明する。以下においては、変更例5との相違点について主として説明する。
具体的には、変更例6では、メモリセルアレイ300は、ラッチバッファ回路370Cに代えて、ラッチバッファ回路370Dを有する。
図20に示すように、ラッチバッファ回路370Dは、ラッチ部と、第1インバータと、第1パスゲートと、第2インバータと、第2パスゲートとを有する。すなわち、図20に示すラッチバッファ回路370Dでは、図18に示すラッチバッファ回路370Cと比べて、第1インバータ回路及び第2インバータ回路が省略されている。
図21に示すように、信号CNT(A)によって第1パスゲートがオン状態に遷移し、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータがラッチ部に格納される。続いて、ラッチ部に格納されたデータが確定する前に、第1インバータによって生じる遅延時間遅れて信号CNT(C)によって第2パスゲートがオン状態に遷移する。続いて、ラッチ部において確定されたデータ(X)がデータ(D)としてビット線方向データ線GDBに出力される。
なお、信号CNT(C)によって第2パスゲートがオフ状態に遷移してから時間t2(CNTのパルス幅に相当する時間)が経過した後に、信号CNT(A)によって第1パスゲートがオン状態に遷移する。すなわち、ワード線方向データバス線LDBを介して伝達される次のデータがラッチ部に格納される。なお、時間t2は、データをビット線方向データ線GDBに出力してから次のデータをラッチ部に格納するまでのサイクルマージンである。
ここで、変更例6では、信号CNT(A)及び信号CNT(C)は逆相であるが、第1パスゲート及び第2パスゲートのチャネル(Pch/Nch)が逆さまであるため、第1パスゲート及び第2パスゲートのオン状態はほぼ重なる。同様に、第1パスゲート及び第2パスゲートのオフ状態もほぼ重なる。
詳細には、信号CNT(C)は、第1インバータによって生じる時間(遅延時間)、信号CNT(A)に対して遅延する。第2パスゲートのオン状態(オフ状態)は、第1インバータによって生じる時間(遅延時間)、第1パスゲートのオン状態(オフ状態)に対して遅延する。
なお、第1インバータによって生じる信号CNTの遅延時間は、ラッチ部によって生じるデータの遅延時間、すなわち、データがラッチ部に伝達されてからデータがラッチ部において確定するまでの時間と略等しいことが好ましい。
このように、信号CNTの遅延時間がデータの遅延時間と略等しいため、データがラッチ部において確定した後にデータがラッチ部に滞留することがない。従って、データの伝達が滞ることなく、ワード線方向データバス線LDBからビット線方向データ線GDBに対してデータが伝達される。言い換えると、ラッチバッファ回路370Dは、高速にデータを出力することを可能とする回路である。なお、変更例6では、信号線CNTを介して伝達される信号CNTがワード線方向データバス線LDBを介して伝達されるデータと同期することが重要であることに留意すべきである。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。