JP2010009646A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、クロック同期バーストリード動作が可能な半導体メモリ装置において、クロック周波数を高速化できるようにする。
【解決手段】たとえば、クロック同期バーストリード動作において、1バンクで構成されたバッファメモリ21aがリード動作の対象となり、かつ、スタートアドレスSTADDが最終カラムアドレスの場合、バーストリード制御回路41は、リードレイテンシサイクル(4クロック目)に到達するよりも前のサイクル(1クロック目)で、SRAMアドレスMEMADDのカウントアップを開始し、1ワード目のリードデータ(D3)をデータラッチ(A)281にラッチさせる。また、ロウアドレスを切り換えて、2ワード目のリードデータ(D4)の読み出しを開始させる。
【選択図】 図2
【解決手段】たとえば、クロック同期バーストリード動作において、1バンクで構成されたバッファメモリ21aがリード動作の対象となり、かつ、スタートアドレスSTADDが最終カラムアドレスの場合、バーストリード制御回路41は、リードレイテンシサイクル(4クロック目)に到達するよりも前のサイクル(1クロック目)で、SRAMアドレスMEMADDのカウントアップを開始し、1ワード目のリードデータ(D3)をデータラッチ(A)281にラッチさせる。また、ロウアドレスを切り換えて、2ワード目のリードデータ(D4)の読み出しを開始させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、半導体記憶装置に関するもので、たとえば、複数種類のメモリを1チップに集積した半導体メモリ装置に関する。
複数種類のメモリを1チップに集積した半導体メモリ装置の一例として、OneNAND(登録商標)がある(たとえば、特許文献1参照)。このOneNANDは、主記憶部としてのNAND型フラッシュメモリおよびバッファ部としてのSRAMなどを、1チップに集積したものである。また、OneNANDには、たとえば、NAND型フラッシュメモリとSRAMとの間のデータ転送を制御するために、ステートマシンを搭載したコントローラが用意されている。
ここで、上記のOneNANDにあっては、SRAMをバンク構成の異なる複数のバッファメモリにより構成することが可能である。また、少なくとも第1および第2のデータラッチを備えることによって、クロック同期バーストリードと称するリード動作が可能とされている。クロック同期バーストリードとは、あるバッファメモリから読み出した幾つかのデータを複数のデータラッチに交互に格納する機能である。
しかしながら、従来、たとえば1バンクで構成されたバッファメモリ(BootRAM)と2バンクで構成されたバッファメモリ(DataRAM)とを備えるOneNANDにおいて、クロック同期バーストリードを行う際には、リード対象となるバッファメモリのバンク構成に関係なく、読み出しデータを第1または第2のデータラッチに格納するタイミングおよびアドレスのカウントアップを開始するタイミングが同じ設定となっていた。すなわち、1バンクで構成されたバッファメモリに対するクロック同期バーストリード時の、読み出しデータを第1または第2のデータラッチに格納するタイミングおよびアドレスのカウントアップを開始するタイミングの設定が、2バンクで構成されたバッファメモリに対するクロック同期バーストリード時のそれと同じであった。このため、1バンクで構成されたバッファメモリをリード対象としてクロック同期バーストリード機能を実行する際、特に、そのスタートアドレスが最終カラムアドレスの場合、クロック周波数を高速化できないという問題があった。
特開2006−286179号公報
特開2008−84499号公報
特開2008−65863号公報
本発明は、動作の高速化が可能な半導体記憶装置を提供する。
本願発明の一態様によれば、クロック同期バーストリード動作が可能な半導体記憶装置であって、バンク構成が異なる複数のバッファメモリと、前記複数のバッファメモリからそれぞれ読み出されたリードデータが格納される、少なくとも第1および第2のデータラッチ回路と、前記クロック同期バーストリード動作時、アドレスのカウントアップの開始のタイミングとリードデータを前記第1のデータラッチ回路に格納するタイミングとを、リード動作の対象となるバッファメモリのバンク構成に応じて制御する制御回路とを具備したことを特徴とする半導体記憶装置が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、クロック同期バーストリード動作が可能な半導体記憶装置であって、バンク構成が異なる複数のバッファメモリと、前記複数のバッファメモリからそれぞれ読み出されたリードデータが格納される、少なくとも第1および第2のデータラッチ回路と、前記クロック同期バーストリード動作時、アドレスのカウントアップの開始のタイミングとリードデータを前記第1のデータラッチ回路に格納するタイミングとを、リードレイテンシ信号およびスタートアドレスに応じて制御する制御回路とを具備し、前記リード動作の対象となるバッファメモリが1バンクで構成され、かつ、前記スタートアドレスがそのバッファメモリの最終カラムアドレスの場合、前記制御回路は、リードレイテンシサイクルに到達するよりも前のサイクルで、前記アドレスのカウントアップを開始するとともに、1ワード目のリードデータを前記第1のデータラッチ回路に格納させることを特徴とする半導体記憶装置が提供される。
本発明によれば、動作の高速化が可能な半導体記憶装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、図面は模式的なものであり、各図面の寸法および比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面の相互間においても、互いの寸法の関係および/または比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。特に、以下に示すいくつかの実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための装置および方法を例示したものであって、構成部品の形状、構造、配置などによって、本発明の技術思想が特定されるものではない。この発明の技術思想は、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることができる。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にしたがった半導体記憶装置の構成例を示すものである。ここでは、OneNANDに代表される半導体メモリ装置を例に、バンク構成の異なる複数のバッファメモリによりそれぞれ構成されるSRAMセルアレイを対象に、クロック同期バーストリードを行う場合について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態にしたがった半導体記憶装置の構成例を示すものである。ここでは、OneNANDに代表される半導体メモリ装置を例に、バンク構成の異なる複数のバッファメモリによりそれぞれ構成されるSRAMセルアレイを対象に、クロック同期バーストリードを行う場合について説明する。
図1に示すように、この半導体メモリ装置は、主記憶部(NAND部)としてのNAND型フラッシュメモリ1と、バッファ部(RAM部)としてのSRAM2と、NAND型フラッシュメモリ1およびSRAM2を制御する制御部(Controller部)としてのコントローラ3と、を1つのチップに集積したものである。
NAND型フラッシュメモリ1は、メモリセルアレイ(NAND Array)11、センスアンプ(S/A)12、ページバッファ(NAND Page Buffer)13、ロウデコーダ(Row Dec.)14、電圧供給回路(Voltage Supply)15、シーケンサ(NAND Sequencer)16、および、オシレータ(OSC)17,18を備える。
メモリセルアレイ11は、NAND型フラッシュメモリ1のセルアレイであって、ビット線とワード線との交差位置にマトリクス状に配置された複数のメモリセル(図示していない)を備えるものである。複数のメモリセルのそれぞれは、たとえば、半導体基板上にトンネル絶縁膜を介して順に積層された、浮遊ゲート電極、ゲート間絶縁膜、および、制御ゲート電極を備える、積層ゲート構造を有するMOS型トランジスタによって構成される。
また、複数のメモリセルのそれぞれは、たとえば、浮遊ゲート電極に注入された電子の多寡による閾値電圧の変化に応じて、1ビットのデータを保持することが可能である。なお、閾値電圧の制御を細分化し、各々のメモリセルに2ビット以上のデータを保持する構成としてもよい。また、メモリセルは、窒化膜に電子をトラップさせる方式を用いたMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)構造であってもよい。
センスアンプ12は、上記メモリセルアレイ11の1ページ分のセルのデータを読み出すものである。ここで、ページとはNAND型フラッシュメモリ1において一括してデータが書き込まれ、または読み出される単位を指し、たとえば、同一のワード線に接続された複数のメモリセルが1ページを構成する。
ページバッファ13は、シーケンサ16の制御にしたがって、1ページ分の読み出しデータまたは書き込みデータを一時的に格納するものであり、たとえば2KB+64Bの記憶容量を有している。
ロウデコーダ14は、メモリセルアレイ11のワード線を選択するためのデコーダである。
電圧供給回路15は、シーケンサ16の制御にしたがって、メモリセルアレイ11の読み出し、書き込み、および、消去に必要な電圧(Internal Voltage)を生成し、ロウデコーダ14に供給するものである。
シーケンサ16は、アドレス/コマンド発生回路(NAND Add/Command Gen.)31で発行されたNAND型フラッシュメモリ1へのコマンド(Program/Load)を受けて、NAND型フラッシュメモリ1に対する書き込み(Program)、読み出し(Load)、または、消去などの制御を行うものである。
オシレータ17は、シーケンサ16の内部制御回路のための内部クロックClockを発生するものであり、オシレータ18は、ステートマシン(State Machine)33の内部制御回路のための内部クロックClockを発生するものである。
SRAM2は、複数(この例の場合、3つ)のSRAMセルアレイ(Array)21a〜21c、複数のロウデコーダ(Row Dec.)22a〜22c、複数のセンスアンプ(S/A)23a〜23c、ECCバッファ24、ECCエンジン25、DQ(SRAM)バッファ26、アクセスコントローラ27、バーストバッファ(Burst Read/Write buffer)28a,28b、および、ユーザインターフェイス(I/F)29を備える。
SRAMセルアレイ21a〜21cは、それぞれ、NAND型フラッシュメモリ1へプログラムする書き込みデータ、または、NAND型フラッシュメモリ1からロードした読み出しデータを格納し、図示せぬ外部ホスト装置とやり取りするためのバッファメモリとして使用されるものである。SRAMセルアレイ21a〜21cは、それぞれ、ワード線とビット線対との交差位置にマトリクス状に配置された複数のメモリセル(SRAMセル)を備える。
ロウデコーダ22a〜22cは、それぞれ、SRAMセルアレイ21a〜21cのワード線を選択するためのデコーダである。
センスアンプ23a〜23cは、それぞれ、SRAMセルのデータを読み出すためのものである。また、このセンスアンプ23a〜23cは、書き込みのための負荷としても機能する。
本実施形態の場合、たとえば、SRAMセルアレイ21aはバンク0の1バンク(1KB)で構成されたBootRAMとして機能するバッファメモリであり、SRAMセルアレイ21bはバンク0,1の2バンク(2KB)で構成されたDataRAM0として機能するバッファメモリであり、SRAMセルアレイ21cはバンク0,1の2バンク(2KB)で構成されたDataRAM1として機能するバッファメモリである。なお、DataRAMは2つ(DataRAM0,1)に限らず、さらに増設することも可能である。
ECCバッファ24は、SRAM2とページバッファ13との間に位置し、ECC処理(データロード時は誤り訂正/データプログラム時はパリティ発生)のために、一時的にデータを格納するものである。
ECCエンジン25は、ECCバッファ24に入力されたデータ(Data)を誤り訂正するもので、訂正したデータ(Correct)を再びECCバッファ24に出力するものである。
DQバッファ26は、SRAMセルアレイ21a〜21cからのデータ読み出し(Read)、SRAMセルアレイ21a〜21cへのデータ書き込み(Write)を行うために、データを一時的に格納するものである。
アクセスコントローラ27は、ユーザインターフェイス29から入力されたアドレス信号(Add<15:0>)および制御信号(/CE,/AVD,CLK,/WE,/OE)などを受け、内部の各回路に対して必要な制御を行うものである。
たとえば、このアクセスコントローラ27には、クロック同期バーストリード機能を実行するためのバーストリード制御回路41が付設されている。バーストリード制御回路41は、クロック同期バーストリード時にバーストバッファ(Burst buffer0)28a,(Burst buffer1)28bを制御するものである。
バーストバッファ28a,28bは、それぞれ、データ読み出しまたはデータ書き込みのために、データを一時的に保存するバッファである。
ユーザインターフェイス29は、NOR型フラッシュメモリと同様のインターフェイス規格をサポートしており、外部ホスト装置からのアドレス信号および制御信号の入力、並びに、外部ホスト装置との間でのデータの入出力などを行うものである。
コントローラ3は、アドレス/コマンド発生回路31、ステートマシン33、レジスタ34、CUI(Command User Interface)35、および、アドレス/タイミング発生回路(SRAM Add/Timing)36を備える。
アドレス/コマンド発生回路31は、内部シーケンス動作時に、必要に応じてNANDコア(NAND部)に対する、アドレス信号およびコマンドなどの制御信号を生成するものである。
ステートマシン33は、アドレス/コマンド発生回路31よりコマンドが発行されたこと、または、CUI35からの内部コマンド信号を受けて、コマンドの種類に応じた内部シーケンス動作を制御するものである。
レジスタ34は、ファンクションの動作状態を設定するためのものであって、外部アドレス空間の一部を割り当てることにより、ユーザインターフェイス29を介して、外部ホスト装置によるアドレス信号またはコマンドなどの制御信号の読み出しまたは書き込みが行われる。
CUI35は、レジスタ34の所定の外部アドレス空間にアドレス信号またはコマンドなどの制御信号が書き込まれることで、ファンクション実行コマンドが与えられたことを認識し、内部コマンド信号を発行する。
アドレス/タイミング発生回路36は、内部シーケンス動作時に、必要に応じてSRAM2を制御するための、アドレス信号およびタイミングなどの制御信号を生成するものである。
本実施形態においては、ページバッファ13とECCバッファ24との間が64bitのNANDデータバスによって、ECCバッファ24とDQバッファ26との間が64bitのECCデータバスによって、DQバッファ26とセンスアンプ23a〜23cとの間が64bitのSRAMデータバスによって、DQバッファ26とバーストバッファ28a,28bおよびレジスタ34との間が64bit(4×16・I/O)のRAM/Registerデータバスによって、また、バーストバッファ28a,28bとユーザインターフェイス29との間がそれぞれ16bitのData Input/Output(DIN/DOUT)バスによって、それぞれ接続されている。
次に、上記した構成の半導体メモリ装置の基本的動作について、簡単に説明する。ここでは、メモリセルアレイ11に書き込まれたデータを読み出す通常のリード動作について説明する。
通常のリード動作時においては、まず、ユーザが外部ホスト装置からユーザインターフェイス29を通じて、ロードするデータのNANDアドレスおよびSRAMアドレスをレジスタ34に設定する。
また、ユーザが外部ホスト装置からユーザインターフェイス29を通じて、ロードコマンドをレジスタ34に設定する。レジスタ34にコマンドが書かれると、CUI35がファンクション実行コマンドであることを認識し、内部コマンド信号を生成する。この場合は、ロードコマンドが成立する。
このロードコマンドの成立を受けて、ステートマシン33が起動する。ステートマシン33は、必要な回路の初期化を行った後、アドレス/コマンド発生回路31にNAND部に対するセンスコマンドを発行するように要求する。
すると、アドレス/コマンド発生回路31は、レジスタ34に設定されたNANDアドレスのデータをセンスさせるために、シーケンサ16へセンスコマンドを発行する。
このセンスコマンドを受けて、シーケンサ16が起動する。シーケンサ16は、必要な回路の初期化を行った後、指定されたNANDアドレスのセンス動作を行うために、電圧供給回路15、ロウデコーダ14、センスアンプ12、ページバッファ13を制御する。そして、メモリセルアレイ11よりロードしたセンスデータ(セルデータ)をページバッファ13に保存する。
また、シーケンサ16は、センスデータのページバッファ13への保存にともない、メモリセルアレイ11に対するセンス動作が終了したことを、ステートマシン33へ通知する。
この通知を受けたステートマシン33は、アドレス/コマンド発生回路31にリードコマンド(クロック)を発行するように要求する。
アドレス/コマンド発生回路31からのリードコマンドはシーケンサ16に送られ、そのリードコマンドを受けたシーケンサ16は、ページバッファ13をリード可能な状態にセットする。
こうして、ステートマシン33の要求により、アドレス/コマンド発生回路31からのリードコマンドをシーケンサ16へ発行することによって、NANDデータバスにページバッファ13内のデータを読み出し、そのデータをECCバッファ24へ転送させる。
この後、アドレス/タイミング発生回路36を介して、ステートマシン33からECC訂正開始制御信号が発行されることにより、ECCエンジン25は、ECCバッファ24からのデータを誤り訂正し、その誤り訂正した後のデータをECCバッファ24に出力する。
そして、ECCバッファ24内の誤り訂正後のデータをECCデータバスに読み出し、DQバッファ26へと転送する。
DQバッファ26は、たとえば、格納したデータをSRAMデータバスからセンスアンプ23bを経て、対応するSRAMセルアレイ21bに送る。SRAMセルアレイ21bは、SRAMアドレスにしたがってデータ書き込みを行う。
ユーザが、外部ホスト装置からユーザインターフェイス29を通じて、データを読み出すための制御信号を入力することにより、アクセスコントローラ27は、そのデータをSRAMセルアレイ21b内よりDQバッファ26に読み出す。そして、たとえばRAM/Registerデータバス、バーストバッファ28a、および、ユーザインターフェイス29を介して、外部ホスト装置に出力させる。
こうして、通常のリード動作は終了する。
次に、図2〜図5を参照して、上記した構成の半導体メモリ装置が備える、クロック同期バーストリード機能について説明する。なお、図2は、クロック同期バーストリード機能を実現するためのバーストバッファ28a,28bの構成例である。図3は、リードレイテンシを「4」とし、かつ、スタートアドレスがSRAMセルアレイ21aの最終カラムアドレスに設定された場合の、SRAMセルアレイ21aをリード対象とした際の一般的なクロック同期バーストリード時の動作波形である。図4は、リードレイテンシを「4」とし、かつ、スタートアドレスがSRAMセルアレイ21b,21cの最終カラムアドレスに設定された場合の、SRAMセルアレイ21b,21cをリード対象とした際の一般的なクロック同期バーストリード時の動作波形である。図5は、リードレイテンシを「4」とし、かつ、スタートアドレスがSRAMセルアレイ21aの最終カラムアドレスに設定された場合の、SRAMセルアレイ21aをリード対象とした際の本実施形態に係るクロック同期バーストリード時の動作波形である。
図2に示すように、バーストバッファ28a,28bは、それぞれ、第1,第2のデータラッチ(A)281,(B)282、データラッチセレクタ283、バーストデータセレクタ284、マスターラッチ285、非同期データセレクタ286、非同期・同期データセレクタ287、および、スレーブラッチ288を有している。バーストバッファ28a,28bは、バーストリード制御回路41によって制御される。なお、図1に示したDQバッファ26については、その記載を省略している。
ここで、バーストリード制御回路41は、RAM/Registerデータバス(RAM_DATA[63:0])からDIN/DOUTバス(出力データ信号DTOUT[15:0])までの、データパス回路に対する制御信号を発生する回路である。たとえば、バーストリード制御回路41は、アクセスコントローラ27からのスタートアドレスSTADDをアドレスバリッド信号AVDのハイレベル(High)期間で格納し、SRAMアドレスMEMADD,MEMADD2を生成する。また、バーストリード制御回路41は、バンクアドレスBANKADD、データラッチA開放信号LATA、非同期データ選択信号ASYLATADD[1:0]、データラッチB開放信号LATB、ラッチデータ選択信号LATSEL、バーストデータ選択信号BSTLATADD[1:0]、内部クロックCLK_MST,CLK_SLV、および、出力データ選択信号DTSELを生成する。
SRAMセルアレイ21aは、1バンクで構成されたバッファメモリである。SRAMセルアレイ21aは、ロウデコーダ22aによってSRAMアドレスMEMADDからデコードされるロウおよびカラムアドレスのデータ(RAM_DATA[63:0])を、RAM/Registerデータバスに出力する。
SRAMセルアレイ21b,21cは、それぞれ、バンク0およびバンク1の2バンクで構成されている。SRAMセルアレイ21b,21cは、ロウデコーダ22b,22cによってSRAMアドレスMEMADDからデコードされるロウおよびカラムアドレスのデータ(RAM_DATA[63:0])をバンク0より読み出し、また、ロウデコーダ22b,22cによってSRAMアドレスMEMADD2からデコードされるロウおよびカラムアドレスのデータ(RAM_DATA[63:0])をバンク1より読み出し、それぞれRAM/Registerデータバスに出力する。
バーストリード制御回路41により生成されるバンクアドレスBANKADDは、各SRAMセルアレイ21b,21cのどちらのバンクから読み出したデータを、RAM/Registerデータバスに出力させるかを選択するためのアドレスである。たとえば、バンクアドレスBANKADDがロウレベル(Low)のときは、各SRAMセルアレイ21b,21cのバンク0より読み出したデータがRAM/Registerデータバスに出力され、バンクアドレスBANKADDがHighのときは、各SRAMセルアレイ21b,21cのバンク1より読み出したデータがRAM/Registerデータバスに出力される。
バーストバッファ28a,28bにおいて、データラッチ(A)281およびデータラッチ(B)282は、RAM/Registerデータバスに出力されたデータ(RAM_DATA[63:0])を格納する回路である。データラッチA開放信号LATAは、SRAMセルアレイ21aあるいはSRAMセルアレイ21b,21cからRAM/Registerデータバスに出力されたデータをデータラッチ(A)281に格納して、ラッチデータA信号LATDTA[63:0]を更新する信号である。データラッチA開放信号LATAがHighのときは、データラッチ(A)281を開放し、データ(RAM_DATA[63:0])によってラッチデータA信号LATDTA[63:0]を更新する。データラッチA開放信号LATAがLowのときは、データラッチ(A)281を閉じて、ラッチデータA信号LATDTA[63:0]をそのまま保持する。データラッチB開放信号LATBは、RAM/Registerデータバスに出力されたデータをデータラッチ(B)282に格納して、ラッチデータB信号LATDTB[63:0]を更新する信号である。データラッチB開放信号LATBがHighのときは、データラッチ(B)282を開放し、データ(RAM_DATA[63:0])によってラッチデータB信号LATDTB[63:0]を更新する。データラッチB開放信号LATBがLowのときは、データラッチ(B)282を閉じて、ラッチデータB信号LATDTB[63:0]をそのまま保持する。
非同期データセレクタ286は、非同期データ選択信号ASYLATADD[1:0]を参照して、ラッチデータA信号LATDTA[63:0]から16ビットデータを選択し、非同期出力データ信号ASYDT[15:0]として出力する回路である。
データラッチセレクタ283は、ラッチデータ選択信号LATSELを参照して、ラッチデータA信号LATDTA[63:0]またはラッチデータB信号LATDTB[63:0]のどちらのデータを、バーストラッチデータ信号BSTLATDT[63:0]として出力するかを選択する回路である。
バーストデータセレクタ284は、バーストデータ選択信号BSTLATADD[1:0]を参照して、バーストラッチデータ信号BSTLATDT[63:0]から16ビットデータを選択し、バーストデータ信号BSTDT[15:0]として出力する回路である。
マスターラッチ285は、内部クロックCLK_MSTのLow期間で、バーストデータ信号BSTDT[15:0]をマスターラッチ出力信号MSTDT[15:0]として出力し、内部クロックCLK_MSTのHigh期間で、マスターラッチ出力信号MSTDT[15:0]を保持する回路である。
非同期・同期データセレクタ287は、出力データ選択信号DTSELがHighの場合には、マスターラッチ出力信号MSTDT[15:0]を出力データ信号DT[15:0]として出力し、出力データ選択信号DTSELがLowの場合には、非同期出力データ信号ASYDT[15:0]を出力データ信号DT[15:0]として出力する回路である。
スレーブラッチ288は、内部クロックCLK_SLVのHigh期間で、出力データ信号DT[15:0]を出力データ信号DTOUT[15:0]として出力し、内部クロックCLK_SLVのLow期間で、出力データ信号DTOUT[15:0]を保持する回路である。
次に、図3を参照して、SRAMセルアレイ21aをリード対象とした際の、クロック同期バーストリードを開始してから1ワード目のデータ(D3)が出力されるまでの、一般的な動作について説明する。なお、リードレイテンシを「4」とし、かつ、スタートアドレスSTADDとしてSRAMセルアレイ21aの最終カラムアドレスが設定された場合の例である。また、一般的なクロック同期バーストリードの場合、RAM/Registerデータバスにロードされた読み出しデータをデータラッチ(A)281またはデータラッチ(B)282に格納するタイミングと、アドレスのカウントアップを開始するタイミングとが、リード対象となるSRAMセルアレイ21a,21b,21cのバンク構成に関係なく、同じ設定となっている。
図3において、たとえば、アクセスコントローラ27からのスタートアドレスSTADDを入力した後、アクセスコントローラ27からのアドレスバリッド信号AVDのHigh期間にて、スタートアドレスSTADDのアドレス値ADDがバーストリード制御回路41に格納される。バーストリード制御回路41に格納されたアドレス値ADDは、SRAMアドレスMEMADDとして出力されて、SRAMセルアレイ21aをリード対象とする1回目の読み出し動作が開始される。
SRAMセルアレイ21aは、SRAMアドレスMEMADDからワード線およびカラム線のアドレスをデコードしてデータを選択し、そのデータをRAM/Registerデータバスに出力する。SRAMセルアレイ21aに対する読み出し動作1回につき、64ビット(4ワード)のデータが出力される。また、外部クロックCLKの、−1クロック目の立ち上がりで、データラッチA開放信号LATAをHighにすることで、データラッチ(A)281を開放状態とし、SRAMセルアレイ21aに対する1回目の読み出しデータをデータラッチ(A)281に格納できるようにする。
クロック同期バーストリードにおける1ワード目の出力データ(図3では、D3)は、クロック同期ではなく、非同期データとして出力される。つまり、データ(RAM_DATA[63:0])D0〜D3は、図3の場合、1クロック目付近でRAM/Registerデータバスに出力される。データD0〜D3が出力されるとき、データラッチA開放信号LATAはHighとなっており、データラッチ(A)281は開放状態となっている。これにより、データD0〜D3は、データラッチ(A)281からラッチデータA信号LATDTA[63:0]として出力される。ラッチデータA信号LATDTA[63:0]は、非同期データセレクタ286に入力される。このとき、非同期データ選択信号ASYLATADD[1:0]が“11”となっているので、非同期データセレクタ286は、非同期出力データ信号ASYDT[15:0]としてデータD3を出力する。この非同期出力データ信号ASYDT[15:0](=D3)は、非同期・同期データセレクタ287に入力される。1ワード目の読み出しデータを非同期的に出力するので、出力データ選択信号DTSELはLowとなる。これにより、非同期・同期データセレクタ287からは、その非同期出力データ信号ASYDT[15:0](=D3)が出力データ信号DT[15:0]として出力される。
なお、スレーブラッチ288は、1ワード目の出力データ(D3)を非同期出力とするために、3クロック目の立下りまで、内部クロックCLK_SLVをHighに固定することにより、開放状態とされる。
一方、2ワード目の出力データ(図3では、D4)は、4クロック目の立ち上がりエッジに同期して出力される。このため、3クロック目の立ち上がりエッジに同期して、SRAMアドレスMEMADDのアドレス値を、“ADD”から“ADD+1”にカウントアップする。また、SRAMアドレスMEMADDのカウントアップと同時に、データラッチA開放信号LATAをLowにし、データD0〜D3をデータラッチ(A)281で保持するとともに、データラッチB開放信号LATBをHighにして、データラッチ(B)282を開放し、アドレス値ADD+1のデータを格納できるようにしておく。
RAM/Registerデータバスに出力されるADD+1番地のデータ(RAM_DATA[63:0])D4〜D7は、データラッチ(B)282に格納された後、ラッチデータB信号LATDTB[63:0]として出力される。また、このラッチデータB信号LATDTB[63:0]は、ラッチデータ選択信号LATSELをHighにすることによって、データラッチセレクタ283より、バーストラッチデータ信号BSTLATDT[63:0]として出力される。
そして、3クロック目の立ち上がりエッジで、バーストデータ選択信号BSTLATADD[1:0]が“00”となる。これにより、バーストデータセレクタ284によって、バーストラッチデータ信号BSTLATDT[63:0]からデータD4が選択され、バーストデータ信号BSTDT[15:0]として出力される。このバーストデータ信号BSTDT[15:0](=D4)は、マスターラッチ285に入力される。3クロック目の立ち下がりエッジに同期して、マスターラッチ285からは、データD4がマスターラッチ出力信号MSTDT[15:0]として出力される。このマスターラッチ出力信号MSTDT[15:0](=D4)は、非同期・同期データセレクタ287に入力される。また、3クロック目の立下りエッジに同期して、出力データ選択信号DTSELがHighとなり、非同期・同期データセレクタ287からは、そのデータD4が出力データ信号DT[15:0]として出力される。そして、4クロック目の立ち上がりエッジで、内部クロックCLK_SLVがHighとなり、スレーブラッチ288が開放状態とされることにより、データD4が出力データ信号DTOUT[15:0]として出力される。
図3に示したように、SRAMセルアレイ21aをリード対象として行われるクロック同期バーストリードにおいて、スタートアドレスSTADDがSRAMセルアレイ21aの最終カラムアドレスの場合、4クロック目の立ち上がりエッジで、スレーブラッチ288から2ワード目のデータD4を出力データ信号DTOUT[15:0]として出力させるためには、3クロック目でSRAMアドレスMEMADDをカウントアップし、SRAMセルアレイ21aのロウアドレスの切り替え動作を行わなければならない。このため、SRAMセルアレイ21aのロウアドレスを切り替えてから、データD4を出力データ信号DTOUT[15:0]として出力させるまでの動作を、1クロック以内に行う必要がある。
次に、図4を参照して、SRAMセルアレイ21b,21cをリード対象とした際の、クロック同期バーストリードを開始してから1ワード目のデータ(D3)が出力されるまでの、一般的な動作について説明する。なお、リードレイテンシを「4」とし、かつ、スタートアドレスSTADDとしてSRAMセルアレイ21b,21cの最終カラムアドレスが設定された場合の例である。
図4に示すように、SRAMセルアレイ21b,21cをリード対象にクロック同期バーストリードを行う場合、バーストリード制御回路41より、スタートアドレスSTADD(アドレス値ADD)がSRAMアドレスMEMADDとして出力され、アドレス値ADD+1がSRAMアドレスMEMADD2として出力される。これにより、SRAMセルアレイ21b,21cでは、バンク0とバンク1とで同時にアドレスデコードが行われ、128ビット(8ワード)分のデータが読み出される。
たとえば、SRAMセルアレイ21b,21cのADD番地にはデータD0〜D3が、ADD+1番地にはデータD4〜D7が、ADD+2番地にはデータD8〜D11が、それぞれ格納されている。SRAMセルアレイ21b,21cにおいて、ADD+1番地はADD番地からロウアドレスを1番地進めた(増やした)値となっている。また、このとき、バンクアドレスBANKADDのLowにより、SRAMセルアレイ21b,21cのバンク0が選択されている。したがって、外部クロックCLKの、1クロック目の立ち上がりの直前で、データ(RAM_DATA[63:0])D0〜D3がRAM/Registerデータバスに出力されて、データラッチ(A)281に格納される。
非同期データ選択信号ASYLATADD[1:0]が“11”のとき、データD3が出力データ信号DTOUT[15:0]として出力されるまでの動作は、上述した図3の場合と同じである。
データD4を出力データ信号DTOUT[15:0]として出力させるために、バンクアドレスBANKADDをHighにして、SRAMセルアレイ21b,21cのバンク1を選択する。これにより、データD4〜D7がRAM/Registerデータバスに出力される。また、SRAMアドレスMEMADDのアドレス値を“ADD+2”とし、ロウあるいはカラムアドレスを切り替えて、データD8〜D11の読み出し動作を開始させる。こうして、RAM/RegisterデータバスにデータD4〜D7が出力されることにより、4クロック目の立ち上がりエッジに同期して、出力データ信号DTOUT[15:0]としてデータD4が出力されるまでの動作は、上述した図3の場合と同じである。
上記から明らかなように、クロック同期バーストリード時の、データラッチA開放信号LATAおよびデータラッチB開放信号LATBをHighまたはLowにして、RAM/Registerデータバスに出力された読み出しデータをデータラッチ(A)281またはデータラッチ(B)282に格納するタイミングと、アドレスのカウントアップを開始するタイミングとが、SRAMセルアレイ21a,21b,21cのバンク構成に関係なく同じ設定となっている。このため、1バンクで構成されたSRAMセルアレイ21aをリード対象とするクロック同期バーストリードにおいて、特に、スタートアドレスSTADDを最終カラムアドレスとした場合、クロック周波数の高速化が難しい。
以下に、図5を参照して、1バンクで構成されたSRAMセルアレイ21aをリード対象とした際の、スタートアドレスSTADDが最終カラムアドレスの場合にもクロック周波数の高速化が可能な、クロック同期バーストリード機能について説明する。なお、リードレイテンシを「4」とし、かつ、スタートアドレスとしてSRAMセルアレイ21aの最終カラムアドレスが設定された場合の例である。
図5に示すように、SRAMセルアレイ21aに対してクロック同期バーストリードを行う場合、リードレイテンシサイクル(4クロック目)に到達するよりも前のサイクル(図5では、外部クロックCLKの1クロック目)で、SRAMアドレスMEMADDのカウントアップを開始する。また、同じタイミングでデータラッチA開放信号LATAを立ち下げて、1ワード目のファーストアクセスデータD3をデータラッチ(A)281にラッチする。こうして、1クロック目でSRAMアドレスMEMADDのカウントアップを開始することにより、SRAMセルアレイ21aのロウアドレスが切り替えられて、2ワード目の読み出し動作が開始される。
一方、2ワード目のデータD4の出力は4クロック目で行われる。このため、SRAMセルアレイ21aのロウアドレスが変化してから、データラッチ(B)282へデータD4を転送するまでの期間が3クロック以内となる。これにより、スタートアドレスSTADDが最終カラムアドレスの場合でも、データD4〜D7の読み出しマージンを十分に確保することが可能となり、クロック周波数を容易に高速化できる。
上記したように、1バンクで構成されたSRAMセルアレイ21aをリード対象としたクロック同期バーストリードにおいて、SRAMアドレスMEMADDのカウントアップを開始するタイミングと、データラッチ(A)281に1ワード目のデータD3を格納するタイミングとが、2バンクで構成されたSRAMセルアレイ21b,21cをリード対象としたクロック同期バーストリード時のそれとは異なる設定となるようにしている。
すなわち、本実施形態によれば、バンク構成の異なる複数のバッファメモリによりそれぞれ構成されるSRAMセルアレイを有する半導体メモリ装置において、クロック同期バーストリードを行う際に、リード対象となるSRAMセルアレイのバンク構成に応じて、SRAMセルアレイから出力されるデータをデータラッチに取り込むタイミングと、SRAMアドレスのカウントアップを開始するタイミングとを変更できるようにしている。これにより、1バンクで構成されたSRAMセルアレイをリード対象としたクロック同期バーストリード時において、特に、スタートアドレスが最終カラムアドレスの場合にも、読み出しマージンを確保しつつ、外部クロックのクロック周波数を高速化でき、リード動作などの動作の高速化が可能となるものである。
なお、本実施形態の場合、バーストリード制御回路41は、たとえばアクセスコントローラ27からのリードレイテンシ信号RL[2:0]とスタートアドレスSTADDとを参照することによって、スタートアドレスSTADDがSRAMセルアレイ21aのアドレスであると判断されると、SRAMアドレスMEMADDのカウントアップを開始するタイミングと、データラッチ(A)281に読み出しデータを格納するタイミングと、を自動的に変更する機能を有している。これにより、同じリードレイテンシにおいて、SRAMアドレスのカウントアップの開始のタイミングとデータラッチへのデータのラッチのタイミングとを、リード対象となるバッファメモリのバンク構成に応じて可変とする場合に限らず、たとえば、リードレイテンシごとに可変とすることも可能であり、リードレイテンシごとに可変とした場合にも、データの読み出しマージンを十分に確保することが可能となり、クロック周波数を容易に高速化できる。
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態にしたがった半導体記憶装置の構成例を示すものである。ここでは、図1に示した半導体メモリ装置を例に、複数のバッファメモリおよびレジスタのデータ線を共有化することによって、動作の高速化を可能にした場合について説明する。なお、図1のDQバッファ26およびRAM/Registerデータバスを、複数のスイッチ回路と共通データバスとで置き換えた場合の例である。
図6は、本発明の第2の実施形態にしたがった半導体記憶装置の構成例を示すものである。ここでは、図1に示した半導体メモリ装置を例に、複数のバッファメモリおよびレジスタのデータ線を共有化することによって、動作の高速化を可能にした場合について説明する。なお、図1のDQバッファ26およびRAM/Registerデータバスを、複数のスイッチ回路と共通データバスとで置き換えた場合の例である。
図6に示すように、SRAMセルアレイ21a,21b,21cには、それぞれデータ線(図1のSRAMデータバス(64bit)に相当)51を介して、スイッチ回路55が接続されている。一方、レジスタ34には、レジスタバス56を介して、スイッチ回路57が接続されている。スイッチ回路55,57は、共通データバス(64bit)54を介して相互に接続されるとともに、バーストバッファ28a,28bに共通に接続されている。
スイッチ回路55,57には、それぞれ、アクセスコントローラ27からの信号線52,53が接続されている。信号線52,53は、SRAMセルアレイ21a,21b,21cおよびレジスタ34にも接続されている。
上記の構成とした場合の動作について簡単に説明する。読み出し動作の場合、外部ホスト装置からのアドレス信号(Add<15:0>)および読み出しコマンド(/OE)が、ユーザインターフェイス29を介して、アクセスコントローラ27に入力される。すると、アドレス信号(たとえば、上位8ビット)に対応するバッファメモリ、たとえばSRAMセルアレイ21bがアクセスされる。また、このSRAMセルアレイ21bには、外部ホスト装置からの読み出しコマンドが、ユーザインターフェイス29を介して供給されるとともに、アクセスコントローラ27からの読み出し制御信号が、信号線52を介して供給される。この読み出し制御信号は、対応するスイッチ回路55にも供給される。これにより、スイッチ回路55を介して、SRAMセルアレイ21bのデータ線51と共通データバス54とが接続される。その結果、SRAMセルアレイ21bの、対応するアドレスのデータがデータ線51に出力される。そして、データ線に出力されたデータは、バーストバッファ28aおよびユーザインターフェイス29を介して、外部ホスト装置に出力される。
なお、レジスタ34からの読み出しは、スイッチ回路57を介して、レジスタバス56と共通データバス54とが接続されることにより、また、SRAMセルアレイ21aからの読み出しは、スイッチ回路55を介して、データ線51と共通データバス54とが接続されることにより、また、SRAMセルアレイ21cからの読み出しは、スイッチ回路55を介して、データ線51と共通データバス54とが接続されることにより、それぞれ同様にして行われる。
書き込み動作の場合は、上記した読み出し動作の場合と同様に、外部ホスト装置からのアドレス信号(Add<15:0>)および書き込みコマンド(/WE)が、ユーザインターフェイス29を介して、アクセスコントローラ27に入力される。すると、アドレス信号に対応するバッファメモリ、たとえばSRAMセルアレイ21bがアクセスされる。また、このSRAMセルアレイ21bには、外部ホスト装置からの書き込みコマンドが、ユーザインターフェイス29を介して供給されるとともに、アクセスコントローラ27からの書き込み制御信号が、信号線53を介して供給される。この書き込み制御信号は、対応するスイッチ回路55にも供給される。これにより、スイッチ回路55を介して、SRAMセルアレイ21bのデータ線51と共通データバス54とが接続される。
一方、外部ホスト装置からの書き込みデータが、ユーザインターフェイス29およびバーストバッファ28aを介して、共通データバス54に出力される。共通データバス54に出力された書き込みデータは、スイッチ回路55およびデータ線51を介して、SRAMセルアレイ21bに送られ、対応するアドレスに書き込まれる。
なお、レジスタ34への書き込みは、スイッチ回路57を介して、レジスタバス56と共通データバス54とが接続されることにより、また、SRAMセルアレイ21aへの書き込みは、スイッチ回路55を介して、データ線51と共通データバス54とが接続されることにより、また、SRAMセルアレイ21cへの書き込みは、スイッチ回路55を介して、データ線51と共通データバス54とが接続されることにより、それぞれ同様にして行われる。
上記したように、複数のバッファメモリを備えた半導体メモリ装置において、データバスを複数のメモリで共有できるようにしている。すなわち、スイッチ回路55によって、たとえば、SRAMセルアレイ21a,21b,21cのデータ線51と共通データバス54との接続、および、レジスタ34のレジスタバス56と共通データバス54との接続、をそれぞれ切り換えるようにしている。これにより、バーストバッファ28a,28bにつながる共通データバス54の本数を、最低限必要な本数とすることが可能となる。特に、1チップ上に複数種類のSRAMセルアレイ21a,21b,21c、さらには、レジスタ34を集積した半導体メモリ装置の場合、配線レイアウトを大幅に縮小できるようになるものである。
ここで、たとえば特開2008−84499号公報に記載の半導体記憶装置のように、1チップに複数の記憶装置(データ領域)を有する半導体記憶装置において、記憶装置ごとに必要な本数のデータバスをそれぞれ敷設するようにした場合、データバスの本線が多くなる。今後、記憶装置の増設が見込まれる半導体記憶装置にとって、配線レイアウトの敷設はチップサイズに影響する。
したがって、データバスの共有化は、配線レイアウトの縮小によるチップサイズの小型化ばかりか、バス幅の増加(低抵抗化)による動作の高速化をも実現し得る。
なお、本実施形態の場合、レジスタ34を共通データバス54に接続する場合に限らず、少なくともSRAMセルアレイ21a,21b,21cのみを共通データバス54に接続する構成とした場合にも、配線レイアウトは十分に縮小できる。
図7は、SRAMセルアレイ21a,21b,21cにおけるデータ線51の配線レイアウト例を示すものである。なお、バンク0,1は共に同じ構成(レイアウト)のため、ここでは、バンク0についてのみ説明する。
図7に示すように、たとえば、バンク0は左右に2分割され、その相互間に、64本のデータ線<63:0>51が配設されている。左右のバンク0およびデータ線<63:0>51は、左右の中心に対して、ほぼ対称配置となるように構成されている。
すなわち、データ線<63:0>51は、左右のバンク0のリードライトデータ線RWD<0>〜RWD<63>の位置にそれぞれ対応する、長いデータ線と短いデータ線とが交互に配置されている。たとえば、リードライトデータ線RWD<0>につながる比較的に長いデータ線<0>51の右隣には、リードライトデータ線RWD<57>につながる比較的に短いデータ線<57>51が、左隣には、リードライトデータ線RWD<62>につながる比較的に短いデータ線<62>51が、それぞれ配置されている。
また、データ線<63:0>51は、書き込み動作時に同時にアクティブになるデータ線が隣り合わないように配置されている。本実施形態の場合、たとえば“A”に対応する16本のデータ線<2>,<6>,<10>,<14>,<18>,<22>,<26>,<30>,<62>,<54>,<46>,<38>,<34>,<42>,<50>,<58>が、それぞれ同時にアクティブになる。また、たとえば“B”に対応する16本のデータ線<60>,<52>,<44>,<36>,<32>,<40>,<48>,<56>,<0>,<4>,<8>,<12>,<16>,<20>,<24>,<28>が、それぞれ同時にアクティブになる。また、たとえば“C”に対応する16本のデータ線<29>,<25>,<21>,<17>,<13>,<9>,<5>,<1>,<57>,<49>,<41>,<33>,<37>,<45>,<53>,<61>が、それぞれ同時にアクティブになる。また、たとえば“D”に対応する16本のデータ線<59>,<51>,<43>,<35>,<39>,<47>,<55>,<63>,<31>,<27>,<23>,<19>,<15>,<11>,<7>,<3>が、それぞれ同時にアクティブになる。
一方、スイッチ回路55は、データ線<63:0>51にそれぞれつながるスイッチSW0〜SW63を有している。スイッチSW0〜SW63のうち、長いデータ線につながるスイッチ、たとえばデータ線<0>51につながるスイッチSW0およびデータ線<1>51につながるスイッチSW1はコア(データ線<63:0>51)に近い側(スイッチ回路55の内側)に、それぞれ設けられる。これに対し、短いデータ線につながるスイッチ、たとえばデータ線<62>51につながるスイッチSW62およびデータ線<63>51につながるスイッチSW63はコア(データ線<63:0>51)から遠い側(スイッチ回路55の外側)に、それぞれ設けられる。これにより、スイッチ回路55につながるデータ線<63:0>51の配線容量が均一になるように調整されている。
このような構成とした場合、書き込み動作時に、隣接するデータ線が同時にアクティブになることがない。また、隣接するデータ線として、長いデータ線と短いデータ線とを交互に配置したことによって、データ線間のカップリング容量の抑制が可能となる。その結果、データ線の干渉を軽減でき、動作の高速化が可能となる。
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態にしたがった半導体記憶装置の構成例を示すものである。ここでは、図1に示した半導体メモリ装置における、SRAMセルアレイ21a,21b,21cおよびロウデコーダ22a,22b,22cの構成について説明する。なお、SRAMセルアレイ21a,21b,21cもロウデコーダ22a,22b,22cも基本的には同一の構成なので、以下では、SRAMセルアレイ21a,21b,21cを単にSRAMセルアレイ21として、また、ロウデコーダ22a,22b,22cを単にロウデコーダ22として、それぞれ説明する。
図8は、本発明の第3の実施形態にしたがった半導体記憶装置の構成例を示すものである。ここでは、図1に示した半導体メモリ装置における、SRAMセルアレイ21a,21b,21cおよびロウデコーダ22a,22b,22cの構成について説明する。なお、SRAMセルアレイ21a,21b,21cもロウデコーダ22a,22b,22cも基本的には同一の構成なので、以下では、SRAMセルアレイ21a,21b,21cを単にSRAMセルアレイ21として、また、ロウデコーダ22a,22b,22cを単にロウデコーダ22として、それぞれ説明する。
図8に示すように、SRAMセルアレイ21は、ワード線WL<0>〜WL<n>とビット線対BL,/BLとの交差位置にマトリクス状に配置された複数のSRAMセル212を備える。SRAMセル212のそれぞれは、並列、かつ、逆向きに接続された2個のC−MOSインバータを有する。各SRAMセル212は、ゲートがワード線WL<0>〜WL<n>にそれぞれ接続されたトランスファトランジスタ(N−MOSトランジスタ)211を個々に介して、ビット線対BL,/BLに接続されている。また、SRAMセルアレイ21には、イコライズ線/EQLとビット線対BL,/BLとの交差位置に、それぞれ、ビット線対BL,/BLの電位をVDD電源214によりプリチャージするためのビット線プリチャージ用トランジスタ(P−MOSトランジスタ)213、および、イコライズ用トランジスタ(P−MOSトランジスタ)215が設けられている。
ロウデコーダ22は、WL選択回路221およびWLコントロール回路222を有する。WL選択回路221は、ワード線WL<0>〜WL<n>ごとに設けられる。WLコントロール回路222は、WL選択回路221およびイコライズ線/EQLを制御する。
WL選択回路221およびWLコントロール回路222は、アクセスコントローラ27の制御により、ビット線BL,/BLをプリチャージおよびイコライズする際に、ビット線BL,/BLの電位をVDD電源214によりプリチャージすると同時に、対応するワード線WL<0>〜WL<n>の電位を一時的に“0”レベルに制御するものである。
図9は、WL選択回路221の一構成例を示すものである。WL選択回路221は、たとえば、直列に接続されたNAND素子221aおよびC−MOSインバータ221bを有する。NAND素子221aには、WLコントロール回路222からの制御信号線WLED、および、たとえばアクセスコントローラ27からのアドレス信号線(ADDRESS<0>〜ADDRESS<N>)が接続されている。C−MOSインバータ221bは、NAND素子221aの出力を反転させて、ワード線WL<0>〜WL<n>の選択のための選択信号(オン/オフ信号)WLを出力する。
図10は、WLコントロール回路222の一構成例を示すものである。WLコントロール回路222は、たとえば、遅延回路222a、C−MOSインバータ222b,222e,222f、および、NAND素子222c,222dを有している。WLコントロール回路222には、たとえば、アクセスコントローラ27からの制御信号EQL,WLEが供給される。制御信号EQLは、遅延回路222aの入力端、NAND素子222cの一方の入力端、および、C−MOSインバータ222fの入力端に、それぞれ与えられる。C−MOSインバータ222fの出力端には、イコライズ線/EQLが接続されている。NAND素子222cの他方の入力端には、遅延回路222aの出力がC−MOSインバータ222bを介して供給される。このNAND素子222cの出力は、NAND素子222dの一方の入力端に供給される。NAND素子222dの他方の入力端には、制御信号WLEが供給される。このNAND素子222dの出力が、C−MOSインバータ222eを介して、制御信号線WLEDに出力される。
図11は、遅延回路222aの一構成例を示すものである。遅延回路222aは、たとえば、直列に接続された4つのC−MOSインバータ222a-1,222a-2,222a-3,222a-4と、C−MOSインバータ222a-1,222a-3の出力端にそれぞれ接続されたN−MOSキャパシタ222a-5,222a-7と、C−MOSインバータ222a-2,222a-4の出力端にそれぞれ接続されたP−MOSキャパシタ222a-6,222a-8と、を有する。N−MOSキャパシタ222a-5,222a-7はGND電源に、P−MOSキャパシタ222a-6,222a-8はVDD電源に、それぞれ接続されている。
図12は、上記した構成における、ワード線切り替え時の動作について示すものである。すなわち、ワード線WL<0>〜WL<n>の切り替えを行う際、ビット線BL,/BLの電位をプリチャージおよびイコライズする必要がある。本実施形態のSRAMセルアレイ21においては、その際、ビット線BL,/BLをVDD電源214により電位VDDにプリチャージする。また、このプリチャージ動作中に、対応するワード線WL<0>〜WL<n>の電位を一時的に“0”レベルに落とす。
たとえば、アクセスコントローラ27からHighレベルの制御信号EQLが、ロウデコーダ22のWLコントロール回路222に与えられる。すると、イコライズ線/EQLおよび制御信号線WLEDが、共に、Lowレベルとなる。これにより、WL選択回路221のアドレス信号線(ADDRESS<0>〜ADDRESS<N>)に与えられる、アドレス信号に対応するワード線WL<0>〜WL<n>が、選択信号WLによりオフ(Disable)される。この結果、対応するワード線WL<0>〜WL<n>の電位が“0”レベルとなって、そのワード線WL<0>〜WL<n>につながるトランスファトランジスタ211がオフ状態となる。こうして、ビット線BL,/BLとSRAMセル212のノードとを分離させることで、ビット線BL,/BLをプリチャージする時間を短くできる。また、ビット線BL,/BLの負荷が減ることから、プリチャージおよびイコライズ用のトランジスタ213,215の小型化も可能になる。
上記したように、ビット線BL,/BLをVDD電源214によりプリチャージおよびイコライズするSRAMセルアレイ21においては、プリチャージの最中にトランスファトランジスタ211をオフさせることによって、プリチャージ時間を短縮できるようになる。
つまり、たとえば特開2008−65863号公報に記載の半導体記憶装置のように、6トランジスタ構成のSRAMセルアレイにおいて、ワード線の切り替えを行う際に、たとえば外部電源によりビット線をプリチャージする場合、従来は、“0”データを保持しているSRAMセルのノードとビット線とを接続するために、ゲートがワード線に接続されたトランスファトランジスタをオンしたままであった。このため、ビット線をプリチャージするのに時間を要していた。また、プリチャージのためのトランジスタも大きなサイズのものが必要であった。
本実施形態によれば、プリチャージ時にトランスファトランジスタをオフし、SRAMセルとビット線とを分離させることにより、“0”データを保持するSRAMセルのノードとビット線との接続がビット線のプリチャージを遅くするという不具合を解消できる。よって、プリチャージ時間の短縮による動作の高速化とともに、トランジスタの小型化によるレイアウトの縮小を図ることが可能となるものである。
なお、WL選択回路、WLコントロール回路、および、遅延回路においては、いずれの構成も、本実施形態の構成に限定されるものではない。
また、半導体メモリ装置におけるSRAMセルアレイに限らず、VDD電源によりビット線をプリチャージする方式のSRAMであれば同様に適用できる。
[第4の実施形態]
図13は、本発明の第4の実施形態にしたがった半導体記憶装置の構成例を示すものである。ここでは、図1に示した半導体メモリ装置において、レジスタ34につながるスイッチ回路57(図6参照)の構成について説明する。なお、レジスタ34が、制御信号として、レジスタデータ(この例では、16ビット)を格納するためのレジスタデータ領域(ビット)と、リザーブデータ(たとえば、5ビット)を含む、レジスタデータを格納するためのリザーブデータ領域(ビット)と、を有する場合を例に説明する。リザーブデータとは、制御信号が16ビット以下のレジスタデータ(たとえば、レーテンシまたはバースト長など)の場合に、その16ビット以下のレジスタデータを仮想の16ビットのレジスタデータにするために、たとえば先頭ビットに付加される“0”レベルのデータである。ただし、リザーブデータはリザーブアドレスに相当するリザーブデータビットより読み出されるものであって、レジスタ34はリザーブデータを格納しておくための専用のラッチを有していない。
図13は、本発明の第4の実施形態にしたがった半導体記憶装置の構成例を示すものである。ここでは、図1に示した半導体メモリ装置において、レジスタ34につながるスイッチ回路57(図6参照)の構成について説明する。なお、レジスタ34が、制御信号として、レジスタデータ(この例では、16ビット)を格納するためのレジスタデータ領域(ビット)と、リザーブデータ(たとえば、5ビット)を含む、レジスタデータを格納するためのリザーブデータ領域(ビット)と、を有する場合を例に説明する。リザーブデータとは、制御信号が16ビット以下のレジスタデータ(たとえば、レーテンシまたはバースト長など)の場合に、その16ビット以下のレジスタデータを仮想の16ビットのレジスタデータにするために、たとえば先頭ビットに付加される“0”レベルのデータである。ただし、リザーブデータはリザーブアドレスに相当するリザーブデータビットより読み出されるものであって、レジスタ34はリザーブデータを格納しておくための専用のラッチを有していない。
スイッチ回路57の構成を説明する前に、レジスタ34内にレジスタデータビットのレジスタデータとリザーブデータビットのリザーブデータとが存在する場合においては、レジスタ・データバス(図6のレジスタバス56に対応)が共用化される。通常は1度のアクセスにおける読み出しビット(データ)数が決まっており、その中にリザーブデータが含まれるか否かは選択アドレスによって変化する。たとえば、aアドレスの読み出し(前サイクル)ではレジスタ・データバスを使ってレジスタデータ(“1”または“0”レベル)が伝播され、続くbアドレスの読み出し(次サイクル)では同じレジスタ・データバスを使ってレジスタデータ+リザーブデータ(“0”レベル)が伝播される、といった具合である。
しかしながら、たとえば前サイクルでデータバス(図6の共通データバス54に対応)にレジスタデータとして“1”を伝播した後のレジスタ・データバスには、“1”レベルのデータが履歴として残っている。そのため、続いて、リザーブデータを含むレジスタデータの読み出し要求があった場合、“0”レベルのリザーブデータを保持する機能(ラッチ)を持たないリザーブデータビットに関しては、レジスタ・データバスに残る“1”レベルのデータを“0”レベルのデータに変えて出力することができない。つまり、誤って“1”レベルのデータを、そのままリザーブデータとして出力してしまう不具合が発生する。
本実施形態は、半導体メモリ装置におけるレジスタからのリザーブデータを含むレジスタデータの読み出し時の出力データの取り扱いに関し、データ読み出し前にレジスタ・データバス上に残る前サイクルの履歴をリセットすることで、リザーブデータを保障できるようにしたものである。
以下に、本実施形態に係るスイッチ回路57の構成例について説明する。
図13に示すように、スイッチ回路57は、読み出し用のリードバッファ(REG_READ_BUFFER)57aと、書き込み用のライトバッファ(REG_WRITE_BUFFER)57bと、リードバッファ57aおよびライトバッファ57bを制御するマルチセレクト保護回路57cと、を有する。リードバッファ57aは、入力端がレジスタ・データバスを介してレジスタ34に接続され、出力端がデータバスに接続されている。ライトバッファ57bは、出力端がレジスタ・データバスを介してレジスタ34に接続され、入力端がデータバスに接続されている。マルチセレクト保護回路57cは、リードバッファ57aおよびライトバッファ57bに接続されている。マルチセレクト保護回路57cは、アクセスコントローラ27への制御信号/WE(ライトイネーブル)の入力にともなうWRITE信号またはREAD信号を受け、リードバッファ57aにRD_REG信号を、ライトバッファ57bにWT_REG信号とリセット信号REGRWDRSTnとを、それぞれ供給するものである。リセット信号REGRWDRSTnは、たとえば、読み出し動作または書き込み動作した際の、レジスタ・データバスの電位を次の読み出しサイクル前に強制的に“0”レベルにリセットする信号である。なお、マルチセレクト保護回路57cは、このリセット動作が読み出し動作または書き込み動作と重複することにより発生する、読み出しエラーおよび書き込みエラー(Invalid Dataの書き込み)を防止する機能を備えている。
図14は、リードバッファ57aおよびライトバッファ57bの構成例を示すものである。ここでは、リードバッファ57aおよびライトバッファ57bを、共に簡易回路により構成した場合を例に説明する。
すなわち、リードバッファ57aは、たとえば、インバータ素子57a-1,57a-2,57a-3、NAND素子57a-4、NOR素子57a-5、P−MOSトランジスタ57a-6、および、N−MOSトランジスタ57a-7を有している。インバータ素子57a-1の入力端には、レジスタ・データバスが接続されている。インバータ素子57a-1の出力端はインバータ素子57a-2の入力端に接続され、このインバータ素子57a-2の出力端はNAND素子57a-4の一方の入力端およびNOR素子57a-5の一方の入力端にそれぞれ接続されている。
RD_REG信号が与えられる信号線は、インバータ素子57a-3の入力端およびNAND素子57a-4の他方の入力端にそれぞれ接続されている。インバータ素子57a-3の出力端は、NOR素子57a-5の他方の入力端に接続されている。
NAND素子57a-4の出力端は、直列に接続されたP−MOSトランジスタ57a-6のゲートに接続され、NOR素子57a-5の出力端はN−MOSトランジスタ57a-7のゲートに接続されている。P−MOSトランジスタ57a-6とN−MOSトランジスタ57a-7との接続点(共通ドレイン)には、データバスが接続されている。P−MOSトランジスタ57a-6のソースは、たとえばVDD電源に、N−MOSトランジスタ57a-7のソースは、たとえばGND電源に、それぞれ接続されている。
一方、ライトバッファ57bは、たとえば、インバータ素子57b-1,57b-2,57b-3、NAND素子57b-4,57b-6、OR素子57b-5、P−MOSトランジスタ57b-7、および、N−MOSトランジスタ57b-8を有している。リセット動作時、このN−MOSトランジスタ57b-8がリセット・トランジスタとして機能する。インバータ素子57b-1の入力端には、データバスが接続されている。インバータ素子57b-1の出力端はインバータ素子57b-2の入力端に接続され、このインバータ素子57b-2の出力端はNAND素子57b-4の第1の入力端およびOR素子57b-5の一方の入力端にそれぞれ接続されている。
WT_REG信号が与えられる信号線は、インバータ素子57b-3の入力端およびNAND素子57b-4の第2の入力端にそれぞれ接続されている。インバータ素子57b-3の出力端は、OR素子57b-5の他方の入力端に接続されている。OR素子57b-5の出力端は、NAND素子57b-6の一方の入力端に接続されている。NAND素子57b-6の他方の入力端およびNAND素子57b-4の第3の入力端には、リセット信号REGRWDRSTnが与えられる信号線がそれぞれ接続されている。
NAND素子57b-4の出力端は、直列に接続されたP−MOSトランジスタ57b-7のゲートに接続され、NAND素子57b-6の出力端はN−MOSトランジスタ57b-8のゲートに接続されている。P−MOSトランジスタ57b-7とN−MOSトランジスタ57b-8との接続点(共通ドレイン)には、レジスタ・データバスが接続されている。P−MOSトランジスタ57b-7のソースは、たとえばVDD電源に、N−MOSトランジスタ57b-8のソースは、たとえばGND電源に、それぞれ接続されている。
本実施形態においては、たとえば、レジスタ34に対する読み出し動作の前に、ライトバッファ57bに非活性状態(Lowレベル)のリセット信号REGRWDRSTnが入力され、N−MOSトランジスタ57b-8を利用したリセット・トランジスタがオン状態となる。これにより、N−MOSトランジスタ57b-8につながるレジスタ・データバスの電位が“0”レベルにリセットされる。
図15は、マルチセレクト保護回路57cの構成例を示すものである。マルチセレクト保護回路57cは、レジスタ34に対する読み出し動作の前、たとえば、書き込み動作の終了時、アクセスの開始時、制御信号/CE(チップイネーブル)がイネーブル状態の時などに、リセットパルスRST_PLSを発生するリセットパルスジェネレータ(Reset_PLS_Gen.)571を有する。リセットパルスジェネレータ571からのリセットパルスRST_PLSは、インバータ素子572の入力端およびNOR素子578の一方の入力端に供給される。インバータ素子572の出力は、ディレイ素子(Delay↑)573、インバータ素子574,575を介して、NAND素子576の第1の入力端、NAND素子577の第1の入力端、および、NAND素子593の一方の入力端に、それぞれ信号RST_PLSDnとして供給される。
READ信号は、NAND素子576の第2の入力端に供給される。このREAD信号は、アクセスコントローラ27への制御信号/WE(ライトイネーブル)がHighレベルの場合に活性状態(Highレベル)となる。NAND素子576の出力は、NOR素子578の他方の入力端に供給される。NOR素子578の出力は、インバータ素子579,580,581,582を経て、RD_REG信号となる。
WRITE信号は、NAND素子577の第2の入力端に供給される。このWRITE信号は、アクセスコントローラ27への制御信号/WE(ライトイネーブル)がLowレベルの場合に活性状態(Highレベル)となる。NAND素子577の出力は、NAND素子583の一方の入力端およびNOR素子587の一方の入力端に供給される。NAND素子576の第3の入力端およびNAND素子577の第3の入力端は、相互に接続されている。
NAND素子583の他方の入力端にはディレイ素子592の出力が供給され、NAND素子583の出力は、インバータ素子584を介して、NAND素子593の他方の入力端およびインバータ素子585の入力端に供給される。インバータ素子585の出力は、ディレイ素子586を介して、NOR素子587の他方の入力端に供給される。
NOR素子587の出力は、インバータ素子588を介して、ディレイ素子592に供給されるとともに、インバータ素子589,590,591を経て、WT_REG信号となる。NAND素子593の出力は、インバータ素子594,595を経て、リセット信号REGRWDRSTnとなる。
図16は、上記した構成のスイッチ回路57による、リセット動作<Read:RST_PLS>について説明するために示すものである。
まず、マルチセレクト保護回路57cに与えられるREAD信号が活性化されると、RD_REG信号が活性化される。また、リセットパルスジェネレータ571からリセットパルスRST_PLSが発生されると、RD_REG信号が非活性化されるとともに、信号RST_PLSDnが非活性化される。これにより、リセット信号REGRWDRSTnが非活性状態となる。このリセット信号REGRWDRSTnがライトバッファ57bに供給されることにより、N−MOSトランジスタ57b-8がオン状態となって、レジスタ・データバスの電位が“0”レベルにリセットされる。
なお、リセットパルスジェネレータ571からリセットパルスRST_PLSがオフされると、信号RST_PLSDnが活性化される。これにより、リセット信号REGRWDRSTnが活性化された後、RD_REG信号が再び活性状態となる。
図17は、上記した構成のスイッチ回路57による、リセット動作<Write⇒Read>について説明するために示すものである。
まず、マルチセレクト保護回路57cに与えられるWRITE信号が非活性化されると、READ信号が活性化される前に、リセットパルスジェネレータ571からリセットパルスRST_PLSが発生される。すると、信号RST_PLSDnが非活性化される。これにより、リセット信号REGRWDRSTnが非活性状態となる。このリセット信号REGRWDRSTnがライトバッファ57bに供給されることにより、N−MOSトランジスタ57b-8がオン状態となって、レジスタ・データバスの電位が“0”レベルにリセットされる。
なお、READ信号が活性化された後に、リセットパルスジェネレータ571からリセットパルスRST_PLSがオフされると、信号RST_PLSDnが活性化される。これにより、リセット信号REGRWDRSTnが活性化された後、RD_REG信号が活性状態となる。
このように、リセット動作の完了後に、リセット信号REGRWDRSTnがHighレベルとなり、また、RD_REG信号が選択されることによって、初めて新しく読み出されたレジスタデータがレジスタ・データバスを伝播される。この時、新しく読み出されたレジスタデータの中にリザーブデータが含まれている場合も、リザーブデータは“0”レベルのデータとして正しく伝播される。つまり、リザーブデータビットに接続されたリザーブ・データバスの電位はリセット(“0”レベル)状態であり、その結果、レジスタデータ(“1”または“0”レベル)+リザーブデータ(“0”レベル)を出力することが可能となる。
本実施形態の場合、次サイクルでの読み出し動作のためにリセットパルスRST_PLSがオンされると、RD_REG信号がオフの間、マルチセレクト保護回路57cよりレジスタ・データバスの電位を“0”レベルにリセットするリセット信号REGRWDRSTnが出力される。その間、マルチセレクト保護回路57cにおいて、リセット信号REGRWDRSTn(Lowレベル)の生成と、読み出し動作(HighレベルのRD_REG信号)および書き込み動作(HighレベルのWT_REG信号)の選択と、が同時に行われることはない。
上記したように、レジスタ34に対する読み出し動作の前に、レジスタ・データバスの電位を“0”レベルにリセットするようにしている。すなわち、レジスタ34に対する読み出し動作において、選択されたデータが全てレジスタデータの場合、そのレジスタデータはレジスタ・データバスを伝播され、リードバッファ57aを経て、データバスに出力される。この場合、レジスタ・データバスには、先のレジスタデータが履歴として残っている。そこで、レジスタ・データバスに残るレジスタデータを、たとえば、ライトバッファ57bのN−MOSトランジスタ57b-8を利用して、データ読み出し前にリセットする。それ故、次サイクルで読み出されるデータが、仮にリザーブデータを含むレジストデータの場合であっても、リザーブデータを確実に保障することが可能となり、動作の高速化に寄与できるようになるものである。
特に、“0”レベルのリザーブデータを保持する機能(ラッチ)を持たせるようにした場合に比べ、回路面積の増加を抑えることが可能である。
なお、本実施形態においては、ライトバッファ57bのN−MOSトランジスタ57b-8を利用して、レジスタ・データバスの電位をリセットするようにした場合について説明したが、これに限定されるものではないことは勿論である。
その他、本願発明は、上記(各)実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記(各)実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。たとえば、(各)実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも1つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも1つ)が得られる場合には、その構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…NAND型フラッシュメモリ、2…SRAM、3…コントローラ、21,21a,21b,21c…SRAMセルアレイ、22,22a,22b,22c…ロウデコーダ、27…アクセスコントローラ、28a,28b…バーストバッファ、34…レジスタ、41…バーストリード制御回路、281…データラッチ(A)、282…データラッチ(B)、283…データラッチセレクタ、284…バーストデータセレクタ、285…マスターラッチ、286…非同期データセレクタ、287…非同期・同期データセレクタ、288…スレーブラッチ。
Claims (5)
- クロック同期バーストリード動作が可能な半導体記憶装置であって、
バンク構成が異なる複数のバッファメモリと、
前記複数のバッファメモリからそれぞれ読み出されたリードデータが格納される、少なくとも第1および第2のデータラッチ回路と、
前記クロック同期バーストリード動作時、アドレスのカウントアップの開始のタイミングとリードデータを前記第1のデータラッチ回路に格納するタイミングとを、リード動作の対象となるバッファメモリのバンク構成に応じて制御する制御回路と
を具備したことを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記リード動作の対象となるバッファメモリが1バンクで構成され、かつ、スタートアドレスがそのバッファメモリの最終カラムアドレスの場合、
前記制御回路は、リードレイテンシサイクルに到達するよりも前のサイクルで、前記アドレスのカウントアップを開始するとともに、1ワード目のリードデータを前記第1のデータラッチ回路に格納させることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、さらに、リードレイテンシサイクルに到達するよりも前のサイクルで、前記アドレスのカウントアップを開始することにより、ロウアドレスを切り替えて、2ワード目のリード動作を実行させるとともに、前記リードレイテンシサイクルに到達するサイクルで、2ワード目のリードデータを前記第2のデータラッチ回路に格納させることを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
- クロック同期バーストリード動作が可能な半導体記憶装置であって、
バンク構成が異なる複数のバッファメモリと、
前記複数のバッファメモリからそれぞれ読み出されたリードデータが格納される、少なくとも第1および第2のデータラッチ回路と、
前記クロック同期バーストリード動作時、アドレスのカウントアップの開始のタイミングとリードデータを前記第1のデータラッチ回路に格納するタイミングとを、リードレイテンシ信号およびスタートアドレスに応じて制御する制御回路と
を具備し、
前記リード動作の対象となるバッファメモリが1バンクで構成され、かつ、前記スタートアドレスがそのバッファメモリの最終カラムアドレスの場合、
前記制御回路は、リードレイテンシサイクルに到達するよりも前のサイクルで、前記アドレスのカウントアップを開始するとともに、1ワード目のリードデータを前記第1のデータラッチ回路に格納させることを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記複数のバッファメモリのほか、NAND型フラッシュメモリが1チップに集積されていることを特徴とする請求項1または4に記載の半導体記憶装置。
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