JP5661132B2 - 車両連結構造 - Google Patents
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Description
従来の連結機構は、図9と図10に示すように、連結杆41の先端部を受け具42に装入し、上方から連結ピン45をピン孔に落とし込んで枢結することにより、連結杆41と受け具42を連結するように構成されている。また、図9と図10の連結機構には、ハンドル44を上下に揺動させることにより上記連結ピン45を抜差可能状態と引抜き防止状態に切換える係止手段43が設けられている。
図1と図2に示すように、本発明は、2台の車両を連結するのに使用され、例えば、2台のトロッコ台車、あるいは、モーターカーとトロッコ台車等の鉄道車両の連結に用いられる。本発明の車両連結構造は、先端部1Aに貫通孔10を有する連結杆1を、一方の車両に取付け、かつ、ピン挿通孔20が貫設された受け具2を、他方の車両に取付けている。連結杆1の先端部1Aを受け具2に装入し、連結ピンPをピン挿通孔20に上方から挿入すると共に、連結ピンPを貫通孔10に挿通し、2台の車両を相互に連結するように構成されている。
連結杆1は、先端部1Aが金属板から成り、先端縁部11近傍に貫通孔10が形成されている。なお、先端縁部11の下端は面取りされている。
受け具2は、(他方の)車両に取付けられ、図中2点鎖線で示す側壁にボルト・ナットによって固定されている。受け具2は、天板片21と中間板片22と底板片23を側方突出状に有する断面E字状に形成され、位置決めガイド部材8,8は、中間板片22に配設されている。天板片21と中間板片22と底板片23には、平面視で同一位置を貫通するようにピン挿通孔20が貫設されている。
位置決めガイド部材8,8は、ピン挿通孔20を挟んでハの字状に固着されている。このため、連結杆1は、位置決めガイド部材8,8の内側で揺動可能である。
なお、位置決めガイド部材8,8の奥側には、当りスペーサ7が設けられている。
係止手段3は、水平軸心H廻りに回転して連結ピンPを抜差可能状態と引抜き防止状態に切換える係止軸5と、係止軸5に対しL字状に連設された揺動ハンドル部4と、を有している。
図例では、係止軸5と揺動ハンドル部4は一体形成されている。受け具2の天板片21上に一対の軸受24,24が並設され、この軸受24,24に係止軸5が枢着されている。図2と図4に示すように、係止軸5には、切欠部6が形成され、図4のように所定の向きに係止軸5が回転することにより切欠部6が逃げとなって、連結ピンPとの係止状態を解除し、連結ピンPが抜差可能状態となる。
揺動ハンドル部4は、先端に重り12が取付けられ、抜差可能状態では、この重り12を車両の一部に当てて斜め上方に立て掛けた状態で保持される。
さらに追加説明すれば、図4(B)に示したように、10°〜40°程度の角度θをもって鉛直線Vよりも同図右方向に傾いて揺動停止するが、このときの切欠部6は、鉛直線Vと平行となるので、連結ピンPは上下方向に抜差可能状態となる。
仮に、中間板片22の突出分の長さ寸法Lが20mmより短ければ、連結作業の際に連結杆1の先端部1Aを乗せる面が上方からの視点では確認しずらく、特に、夜間の作業時間等では重量物を持ちながら高さを探るという負担が重くなる。また、長さ寸法Lが40mmより長ければ、邪魔になったり、他の部品に衝突する虞れがある。
連結杆1の先端部1Aを、受け具2の中間板片22に乗せるように装入し、図7に示すように、連結杆1の先端縁部11を位置決めガイド部材8,8及び当りスペーサ7に押し当てる。位置決めガイド部材8,8は、先端縁部11に摺接しつつ連結杆1を案内し、先端部1Aの貫通孔10をピン挿通孔20の平面視対応する位置に誘導する。
連結杆1は、位置決めガイド部材8,8に密着している事よりも、突き当てられた衝撃によって跳ね返り、先端縁部11と位置決めガイド部材8との間に僅かな隙間が空く事が多い。このため、連結杆1の貫通孔10は、位置決めガイド部材8及び当りスペーサ7から僅かに跳ね返った所でピン挿通孔20に対応するように配設されている。
なお、図5に示すように、揺動ハンドル部4が直立姿勢を越えて斜め上方に揺動した状態で、揺動ハンドル部4が他方の車両の一部に当接して支持されているため、揺動ハンドル部4から手を離したままで連結ピンPを差込むことができ、作業の負担を減らすことができる。
図8では、貫通孔10とピン挿通孔20に連結ピンPを挿通することにより相互に対応する位置に修正される。連結杆1の先端縁部11と位置決めガイド部材8が微小な隙間gを空けていることにより、車両推進時も従来通り連結ピンPで荷重を受ける事が可能であり、連結杆1の揺動もスムーズに行われる。なお、隙間gは、約1mm程度の間隔に設定するのが好ましい。
また、図示省略するが、位置決めガイド部材8,8は、一体に連結してへの字状に配設するも好ましい。
1A 先端部
2 受け具
3 係止手段
4 揺動ハンドル部
5 係止軸
8 位置決めガイド部材
10 貫通孔
11 先端縁部
20 ピン挿通孔
21 天板片
22 中間板片
23 底板片
P 連結ピン
H 水平軸心
g 隙間
Claims (2)
- 先端部(1A)に貫通孔(10)を有する連結杆(1)を、一方の車両に取付け、かつ、ピン挿通孔(20)が貫設された受け具(2)を、他方の車両に取付けて、上記連結杆(1)の先端部(1A)を上記受け具(2)に装入し、連結ピン(P)を上記ピン挿通孔(20)に上方から挿入すると共に、上記連結ピン(P)を上記貫通孔(10)に挿通し、2台の車両を相互に連結する車両連結構造に於て、
上記連結杆(1)の先端縁部(11)が半円弧状に形成され、かつ、上記受け具(2)に、該先端縁部(11)に摺接しつつ上記貫通孔(10)を上記ピン挿通孔(20)の平面視対応する位置に誘導する位置決めガイド部材(8)(8)を付設し、上記受け具(2)は、天板片(21)と中間板片(22)と底板片(23)を側方突出状に有する断面E字状に形成され、上記位置決めガイド部材(8)(8)が上記中間板片(22)に配設され、かつ、上記中間板片(22)が、上記天板片(21)・上記底板片(23)よりも突出し、
さらに、上記ピン挿通孔(20)に差し込まれた上記連結ピン(P)を引抜き防止状態に保持する係止手段(3)が設けられ、該係止手段(3)は、水平軸心(H)廻りに回転して上記連結ピン(P)を抜差可能状態と引抜き防止状態に切換える係止軸(5)と、該係止軸(5)に対しL字状に連設された揺動ハンドル部(4)と、を有し、
上記揺動ハンドル部(4)が直立姿勢を越えて斜め上方に揺動した状態で、該揺動ハンドル部(4)が上記他方の車両の一部に当接して支持されると共に、上記係止軸(5)が上記連結ピン(P)を上記抜差可能状態とするように構成されたことを特徴とする車両連結構造。 - 連結使用状態に於て、上記連結杆(1)の先端縁部(11)と上記位置決めガイド部材(8)が微小な隙間(g)をもって近接している請求項1記載の車両連結構造。
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