JP5658461B2 - インクジェット用インク、カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
このような染料を用いた組成物としては、例えば、特許文献2においては、アクリロイル基やメタクリロイル基を有する化合物を使用した従来の組成物の改良を目的とし、ポリチオール化合物、カチオン重合性化合物、および所定の油溶性染料を含むインク組成物が開示されている。
一方、チオール化合物を含む組成物としては、例えば、特許文献3において、ポリチオール化合物と油溶性染料とを含むインク組成物が開示されている。さらに、特許文献4および5においては、多官能チオールと有機溶剤可溶性染料とを含む染料含有ネガ型硬化性組成物が開示されている。
本発明者らは、特許文献3〜5において具体的に開示される組成物を用いて、得られる色画素の性能検討を行ったところ、色画素の耐熱性といった堅牢性や、耐薬品性に関しては実用上必ずしも満足できるものではなく、さらなる改良が必要であることを見出した。また、吐出安定性に関しても改善の余地があった。
さらに、該組成物を用いると、ブラックマトリックス内で区分けされた領域内での色画素の画素内平坦性が悪化するという問題も生じていた。
<1> 有機溶剤可溶性染料、3〜12個のラジカル重合性基を有するラジカル重合性モノマー、有機溶剤、重合開始剤、および、3〜6官能の多官能チオール化合物を含有し、
前記多官能チオールの含有量が2〜12質量%であり、
前記ラジカル重合性モノマーの質量(W1)と、前記多官能チオール化合物の質量(W2)との質量比(W1/W2)が、1以上10以下であるインクジェット用インク。
<2> 25℃における粘度が2〜30mPa・sである<1>に記載のインクジェット用インク。
<3> 25℃における表面張力が20〜40mN/mである<1>または<2>に記載のインクジェット用インク。
<4> 前記有機溶剤可溶性染料が、後述する一般式(1)で表される染料、一般式(2)で表される染料、一般式(3−a)で表される染料、一般式(3−b)で表される染料、一般式(3−c)で表される染料、一般式(3−d)で表される染料、一般式(3−e)で表される染料、一般式(3−f)で表される染料、一般式(4)で表される染料、一般式(5)で表される染料、一般式(6)で表される染料、および一般式(7)で表される染料からなる群より選ばれる少なくとも1種である、<1>〜<3>のいずれかに記載のインクジェット用インク。
<6> 界面活性剤をさらに含有する<1>〜<5>のいずれかに記載のインクジェット用インク。
<7> 前記有機溶剤中に、沸点が160℃以上の有機溶剤を、前記有機溶剤全量に対して10質量%以上含む、<1>〜<6>のいずれかに記載のインクジェット用インク。
<8> 基板上に形成された隔壁により区画された凹部にインクジェット法により<1>〜<7>のいずれかに記載のインクジェット用インクの液滴を付与して、カラーフィルタの色画素を形成する画素形成工程を有するカラーフィルタの製造方法。
<9> <8>に記載のカラーフィルタの製造方法により製造されるカラーフィルタ。
<10> <1>〜<7>のいずれかに記載のインクジェット用インクを用いてインクジェット法により製造されるカラーフィルタ。
<11> <1>〜<7>のいずれかに記載のインクジェット用インクを用いて形成された色画素を備えるカラーフィルタ。
<12> <9>〜<11>のいずれかに記載のカラーフィルタを備える液晶ディスプレイ。
<13> <9>〜<11>のいずれかに記載のカラーフィルタを備える画像表示デバイス。
まず、本発明のインクジェット用インクの構成成分、およびその製造方法について詳細に説明する。
本発明のインクジェット用インクは、有機溶剤可溶性染料、3〜12個のラジカル重合性基を有するラジカル重合性モノマー、有機溶剤、重合開始剤、および、3〜6官能の多官能チオール化合物を含有する。特に、本発明においては、インク中に所定数の官能基を有するチオール化合物を所定量含有させ、該チオール化合物と所定数の官能基を有するラジカル重合性モノマーとを所定の割合で使用することにより、所望の効果が得られることが見出された。また、該インクを用いることにより、後述する光照射または熱によるいずれの硬化処理を施しても、優れた性能を有する色画素を得ることができる。なお、従来優れた色画素を得ることが困難であった熱のみによる硬化処理においても、優れた効果を生じる。
以下に各構成成分について詳述する。
本発明のインクジェット用インクは、少なくとも1種の有機溶剤可溶性染料を含有する。有機溶剤可溶性染料としては、特に制限なく使用することができ、従来カラーフィルタ用途として公知の染料などから選択することができる。
例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報等に記載の染料が挙げられる。
以下にそれぞれの染料について説明する。
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(1)で表される染料が挙げられる。
R27のアルキル基、アリール基、およびヘテロ環基が、更に置換可能な基である場合には、上記R21〜R26の置換基で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
なお、一般式(1)で表される染料は、互変異性体であってもよい。
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(2)で表される染料が挙げられる。
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(3−a)〜一般式(3−f)で表される染料が挙げられる。これらの染料は、可視光部の最大吸収波長が400〜500nm、好ましくは420〜480nmであり、イエロー色調用のインクとして好適である。
以下に、一般式(3−a)で表される染料について説明する。
なお、後述する一般式(3−b)〜一般式(3−h)中の各基の説明において「置換基」も、一般式(1)中のR21〜R26で表される置換基と同義である。これらの置換基は、さらに該置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合は、それら置換基は同一でも異なっていてもよい。
また、後述する一般式(3−b)〜一般式(3−h)中で説明される各基(例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基など)は、一般式(1)中のR21〜R26で表される置換基に列挙された各基と同義であり、好ましい態様も同じである。また、これらの各基は、さらに上記「置換基」で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合は、それら置換基は同一でも異なっていてもよい。
以下に、一般式(3−b)で表される染料について説明する。
一般式(3−b)中、R35は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表し、水素原子が好ましい。
一般式(3−b)中、Z30およびZ31は、それぞれ独立に、−C(R36)=または−N=を表し、R36は水素原子または置換基を表す。
一般式(3−b)中、A31は、アリール基または芳香族ヘテロ環基を表す。A31で表される各基は、上記一般式(3−a)中のA30で表される各基と同義であり、好ましい態様も同じである。
以下に、一般式(3−c)で表される染料について説明する。
以下に、一般式(3−d)で表される染料について説明する。
一般式(3−d)中、R43およびR44は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、なかでもR43は電子求引性の置換基であることが好ましい。
一般式(3−d)中、A33は、アリール基または芳香族ヘテロ環基を表す。A33で表される各基は、上記一般式(3−a)中のA30で表される各基と同義であり、好ましい態様も同じである。
以下に、一般式(3−e)で表される染料について説明する。
一般式(3−e)中、aおよびbは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。aが2以上の場合、R46で表される基は同一であっても、異なっていてもよい。bが2以上の場合、R47で表される基は同一であっても、異なっていてもよい。
以下に、一般式(3−f)で表される染料について説明する。
一般式(3−f)中、R50は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアリール基を表し、中でも水素原子が好ましい。
一般式(3−f)中、R51は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表し、なかでも水素原子が好ましい。
一般式(3−f)中、Z35、Z36、Z37、およびZ38は、それぞれ独立に、−C(R52)=または−N=を表し、R52は水素原子または置換基を表す。
一般式(ロ)および一般式(ハ)中、R56は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。
一般式(ロ)および一般式(ハ)中、Z39は、−C(R57)=または−N=を表し、R57は、水素原子または置換基を表す。
一般式(イ)〜一般式(ホ)における*は、一般式(3−a)〜一般式(3−d)における窒素原子と結合する位置を表す。
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(4)で表される染料が挙げられる。
上記のR11〜R16の置換基が更に置換可能な基である場合には、該置換基を有していてもよく、2個以上の置換基を有している場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(5)で表される染料が挙げられる。
一般式(5)中のR11〜R17は、一般式(4)中のR11〜R17と同義であり、好ましい態様も同様である。
これらの中でも、錯体の安定性、分光特性、耐熱、耐光性、および製造適性等の観点から、Fe、Zn、Co、V=O、またはCuが好ましく、Znが最も好ましい。
一般式(5)で表される染料の他の実施形態として、一般式(5−1)で表される染料が挙げられる。
一般式(5−1)中のMaは、金属原子または金属化合物を表し、一般式(5)において説明した、金属原子または金属化合物と同義であり、その好ましい範囲も同様である。
RとRaで表されるアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基は、更に、上記一般式(4)中のR11〜R16で表される置換基で置換されていてもよく、複数の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(5)で表される染料の他の実施形態として、一般式(5−2)で表される染料が挙げられる。
一般式(5−2)中のMaは、金属原子または金属化合物を表し、一般式(5)において説明した、金属原子または金属化合物と同義であり、その好ましい範囲も同様である。
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(6)で表される染料が挙げられる。
なお、各基は、それぞれさらに上述した置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(7)で表される染料が挙げられる。
なお、各基は、それぞれさらに上述した置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
Lで表される芳香族の連結基としては無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜20の芳香族基が好ましく、総炭素数6〜16の芳香族基がより好ましい。例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられ、最も好ましいのはフェニレン基である。
なお、n=0の場合は、R1とS(硫黄原子)とが直接結合する。
上記−OY、−COOY、−SO3Y、−CON(Y)CO−、CON(Y)SO2−又は−SO2N(Y)CO−は、一般式(7)において、連結基Lに結合していてもよく、連結基Lを介さずに−S(=O)m−と直接結合していてもよい。連結基Lを介さずに−S(=O)m−と直接結合している場合、R1は−OYであることが好ましく、−S(=O)m−と共にテトラアザポルフィリン環に直接結合する−SO3Yを構成する(m=2)ことが好ましい。
本発明のインクジェット用インクは、3個以上6個以下のチオール基を有する多官能チオール化合物を含有する。所定の官能数の多官能チオール化合物を使用することにより、堅牢性および耐熱性に優れると共に、レベリング性に優れた色画素を形成することができる。さらには、このチオール化合物を使用することにより、インク自体の膜強度を低下させずに、インクの粘度を低く保つことができ、吐出安定性にも優れたインクが得られる。
特に、上記の一般式(1)〜一般式(7)で表される染料と併用することにより、吐出安定性に優れ、かつ得られる色画素の堅牢性、耐熱性、レベリング性(画素内平坦性)がより向上する。
多官能チオール化合物の分子量は、特に制限されないが、インクの吐出安定性の観点から、200〜1200が好ましく、400〜1000がより好ましい。
多官能チオール化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)等が挙げられる。なかでも、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)が好ましい。
一方、含有量が2質量%未満の場合、インクの吐出安定性に劣る、または、得られる色画素の耐熱性および/または耐薬品性に劣る。含有量が12質量%を超える場合、色画素中の架橋密度が低下し、色画素の耐熱性および/または耐薬品性が劣る。
一方、質量比(W1/W2)が1未満の場合、色画素中の架橋密度が低下し、色画素の耐熱性、耐薬品性、または画素平坦性の点で劣る。また、質量比(W1/W2)が10を超える場合、色画素の耐熱性、耐薬品性、または画素平坦性の点で劣る。
本発明のインクジェット用インクは、有機溶剤を含有する。有機溶剤としては、各成分の溶解性を満足すれば特に限定されない。
有機溶剤の具体例としては、水や、エステル類(例えば、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチルなど)、エーテル類(例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど)、ケトン類(例えば、シクロヘキサノンなど)、芳香族炭化水素類(例えば、キシレンなど)、アルコール類(例えばベンジルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなど)、ジシクロヘキシルメチルアミンなどが好適に挙げられる。これらは1種または2種以上を併用しても構わない。
なお、沸点が160℃以上の有機溶剤としては、例えば、2−ヘプタノール、シクロヘキサノール、2−フルアルデヒド、N,N−ジエチルエタノールアミン、2−メチルシクロヘキサノール、N,N−ジメチルアセトアミド、2−(メトキシメトキシ)エタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、モノエタノールアミン、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1−ヘプタノール、N,N−エチルホルムアミド、2−オクタノール、テトラヒドロフリルアルコール、N−メチルホルムアミド、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、2,3−ブタンジオール、グリセリンモノアセテート、2−エチル−1−ヘキサノール、1,2−プロパンジオール、ジメチルスルホキシド、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、1,2−ブタンジオール、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3,3,5−トリメチル−1−ヘキサノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、1−オクタノール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、N−メチルピロリドン、γ―ブチロラクトン、ベンジルアルコール、N−メチルアセトアミド、1,3−ブタンジオール、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ホルムアミド、1−ノナノール、1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、α−テルピネオール、アセトアミド、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−デカノール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、2−ブテン−1,4−ジオール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,5−ペンタンジオール、1−ウンデカノール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール、2−ピロリドン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールなどが挙げられる。
本発明のインクジェット用インクは、3〜12個のラジカル重合性基を有するラジカル重合性モノマーを含む。該ラジカル重合性モノマーの添加により、インク液滴と基板との密着性が向上する。併せて、上述した染料のインク中での分散均一性の向上や、耐候性・耐熱性などの堅牢性の向上が期待できる。
この重合性モノマーとしては、所定数のラジカル重合性基(アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基など)を有するラジカル重合性モノマーであれば特に制限は無いが、各種置換基のバリエーションが多く、入手が容易な点で、(メタ)アクリル系モノマーなどのラジカル重合性モノマーが好ましい。
一方、ラジカル重合性基数が3未満の場合は、得られる色画素中の架橋密度が低下し、結果として耐熱性、耐薬品性に劣る。ラジカル重合性基数が12を超える場合は、インク粘度が高くなる為に吐出安定性に劣る、または、得られる色画素の耐熱性または画素平坦性に劣る。
本発明のインクジェット用インクは、ラジカル重合性モノマーおよびバインダー樹脂の重合反応を促進する目的で、重合開始剤(例えば、光重合開始剤、熱重合開始剤)を併用してもよい。重合開始剤は、インクジェット用インクに用いるラジカル重合性モノマーおよびバインダーの種類にあわせて選択することができる。重合開始剤としては、例えば、特許出願2007−303656号明細書の段落番号[0086]〜[0117]に記載される重合開始剤を用いてもよい。
なかでも、オキシムエステル類、アシルホスフィンオキサイド類、α―ヒドロキシアルキルケトン類、ロフィンダイマー類、およびトリハロメチルトリアジン類からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
本発明のインクジェット用インクは、さらに界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤を含む場合、インクジェット吐出安定性、着弾時のレベリング性の点で好ましい。
界面活性剤の例として、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、アンモニウムイオンを対イオンとするアニオン系界面活性剤、有機酸アニオンを対イオンとするカチオン系界面活性剤などが挙げられる。
本発明のインクジェット用インクの製造には、公知のインクジェット用インクの製造方法を適用することが可能である。例えば、溶媒中に染料を溶解させた後、インクジェット用インクに必要な各成分(例えば、ラジカル重合性モノマー、重合開始剤)を溶解させてインクジェット用インクを調製することができる。
本発明のインクジェット用インクの物性値としては、インクジェットヘッドで吐出可能な範囲であれば特に限定されないが、インク粘度は安定吐出の観点から、25℃において2〜30mPa・sであることが好ましく、2〜20mPa・sがより好ましい。また、装置で吐出する際には、インクジェットインクの温度を20〜80℃の範囲でほぼ一定温度に保持することが好ましい。
次に、図面に示す好適実施形態を参照して、本発明のインクジェット用インクを用いたカラーフィルタおよびその製造方法について詳細に説明する。
本発明のカラーフィルタは、本発明のインクジェット用インクを用いてインクジェット法により形成された色画素を備えることを特徴とするものであり、すなわち、本発明のインクジェット用インクを用いてインクジェット法により製造されたことを特徴とするものである。また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上に形成された隔壁により囲まれた凹部に、本発明のインクジェット用インクをインクジェット法により付与して画素を形成する工程(以下、「画素形成工程」という)を有することを特徴とする。好ましくは、画素形成工程は、基板上の隔壁により区画された凹部にインクジェット法により液滴としてインクを付与する描画工程と、さらに、描画された少なくとも1色の画素(凹部内のインク)を活性エネルギー線の照射により硬化して色画素を形成する照射工程や、所望の色相の画素(凹部内のインク)の全てを形成した後に熱により硬化して色画素を形成する加熱工程を含む硬化工程を有し、必要に応じてベーク処理などの他の工程を設けて構成することができる。
図1および図2(a)〜(f)に示すように、本発明のカラーフィルタ10の製造方法は、基板12にブラックマトリックス(BM)となる隔壁(バンク)14を形成する隔壁形成工程S102(図2(b)参照)と、隔壁14に撥液性(撥インク性)を付与する撥液処理工程S104と、隣接する隔壁14間の凹部16に、本発明のインクジェット用インク18をインクジェット法により付与して色画素20を形成する画素形成工程S106(図2(c)〜(e)参照)と、形成された色画素20を保護する保護膜22を形成してカラーフィルタ10を製造する保護膜形成工程S108(図2(f)参照)とを有する。
なお、隔壁14は、画素形成工程S106の前の隔壁形成工程S102において、予め基板12上に形成されたものであり、隔壁14の隔壁形成工程S102およびその形成方法の詳細については後述し、まず始めに、画素形成工程S106について説明する。
図2(c)〜(e)に示すように、画素形成工程S106では、描画工程S110において、隔壁(色離隔壁)14間の凹部16に、本発明のインクジェット用インク18の液滴をインクジェット法で付与して、硬化工程S114で付与されたインク18を硬化して画素20を形成する。この画素20は、カラーフィルタ10を構成する赤色(R)、緑色(G)、青色(B)などの色画素となるものである。本発明のインクジェット用インクを用いることにより、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の色画素を有するカラーフィルタ10を製造することができる。なお、カラーフィルタの基板12としては、特に限定されず、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板を用いることができる。
赤色(R)のインクジェット用インクとして、一般式(3−a)〜一般式(3−f)、および/または一般式(1)で表される染料を含むインクジェット用インクが好適に用いられる。
緑色(G)のインクジェット用インクとして、一般式(3−a)〜一般式(3−f)、および/または、一般式(2)で表される染料を含むインクジェット用インクが好適に用いられる。
描画工程S110で形成された少なくとも1色の画素形成のための凹部16内のインク残部(以下、未硬化画素インクという)18aに活性エネルギー線を照射して硬化する工程(第1の硬化工程)を設けることができる。第1の硬化工程では、赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)を含む各色のインクを硬化させることにより、硬化した画素20を形成することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)など所望の色相の未硬化画素インク18aを、熱により硬化する工程(第2の硬化工程)を設けることができる。上記のように、第1の硬化工程を設けると共に第2の硬化工程を設けることによって、カラーフィルタ10の製造効率と表示特性とを両立させことができる。また、第2の硬化工程のみで硬化させてもよい。
なお、活性エネルギー線の照射を実施するためには、UV照射装置など高額な装置を使用する必要があり、装置の大型化や製造コストの増加などを招くことになるため、熱による硬化が好ましい。
本発明のカラーフィルタの製造方法では、上述した画素形成工程S106において、図2(c)〜(e)に示すように、基板12上に形成された隔壁14により囲まれた凹部16に、インクジェット法により本発明のインクジェット用インク18の液滴を付与して画素20が形成される。
この隔壁14は、特に制限的ではなく、公知の隔壁を用いることができ、ブラックマトリクスの機能を持った遮光性を有する隔壁であることが好ましい。
図1に示す例では、隔壁形成工程S102において、図2(b)に示すように、図2(a)に示す基板12上に、このようなブラックマトリクスの機能を持つ遮光性のある隔壁14を形成する。
このため、図1に示す例では、隔壁形成工程S102の後、撥液処理工程S104において、図2(b)に示す基板12上の隔壁14に、撥液処理、すなわち撥インク処理を施す。
なお、このような撥インク処理としては、例えば、特開2007−187884号公報の段落番号[0086]〜[0087]に記載された撥インク処理方法が挙げられ、特に基板上に形成された隔壁にプラズマによる撥インク化処理を施す方法が好ましい。
また、本発明のカラーフィルタは、電子ペーパや有機EL素子デバイスなどの画像表示デバイス、特にカラー画像表示デバイスにも適用可能である。
濃色組成物K1は、まず表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、さらに攪拌しながら、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスジエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌することによって得られた。なお、表1に記載の量は質量部であり、詳しくは以下の組成となっている。
・カーボンブラック(デグッサ社製 Nipex35) 13.1%
・分散剤(下記化合物1) 0.65%
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53%
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比
のランダム共重合物、分子量3.8万) 27%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73%
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD
DPHA) 76%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24%
・下記構造物1 30%
・メチルエチルケトン 70%
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。基板を120℃で3分熱処理して表面状態を安定化させた。
基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、上述のように調製した濃色組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業社製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃で3分間プリベークして膜厚2.3μmの濃色組成物層K1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と濃色感光層K1の間の距離を200μmに設定し、窒素雰囲気下、露光量300mJ/cm2で隔壁幅20μm、スペース幅100μmにパターン露光した。
隔壁を形成した基板に、カソードカップリング方式平行平板型プラズマ処理装置を用いて、以下の条件にて撥インク化プラズマ処理を行った。
使用ガス :CF4
ガス流量 :80sccm
圧力 :40Pa
RFパワー:50W
処理時間 :30sec
下記の成分を表2に記載の配合割合で混合し、1時間撹拌した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過して赤色用インク液(R実施例1〜10、R比較例1〜10)を調製した。
(有機溶剤)
・シクロヘキサノン(和光純薬社製)
・N−メチルピロリドン(和光純薬社製)
・1,3−BGDA(ダイセル工業社製):1,3−ブチレングリコールジアセテート
・DCHMA(東京化成社製):ジシクロヘキシルメチルアミン
(ラジカル重合性モノマー)
・DPCA−60(日本化薬社製(KAYARAD DPCA−60))
:カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能)
・DPHA(日本化薬社製(KAYARAD DPHA))
:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能)
・DPGDA(ダイセル化学製):ジプロピレングリコールジアクリレート(2官能)
・UA−53H(新中村化学製):15官能アクリレート
(界面活性剤)
・KF−353(信越シリコーン社製):ポリエーテル変性シリコーンオイル
・F781−F(大日本インキ化学工業製(メガファックF781F))
(重合開始剤)
・IRGACURE 369(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・IRGACURE 819(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・IRGACURE OXE 02(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・DAROCUR TPO(チバスペシャルティケミカルズ社製)
・トリアジン1(富士フイルム社製):N−[4−[4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−4−ヒドロキシベンズアミド
・ビイミダゾール1(和光純薬社製):2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
(染料)
・特定染料M−1(上記一般式(3−a)で表される染料の例示化合物a−7に該当)
・特定染料M−2(上記一般式(3−f)で表される染料の例示化合物f−21に該当)
・特定染料Y−1(上記一般式(3−d)で表される染料の例示化合物d−4に該当)
・特定染料Y−2(上記一般式(3−e)で表される染料の例示化合物e−3に該当)
(多官能チオール化合物)
・TMMP:トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)
・PEMP:ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)
・DPMP:ペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)
・EGMP−4:テトラエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)(2官能性チオール化合物に該当)
下記の成分を表3に記載の配合割合で混合し、1時間撹拌した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過して緑色用インク液(G実施例1〜10、G比較例1〜10)を調製した。
染料としては、以下の染料を使用した。
・特定染料C−1(上記一般式(2)で表される染料の例示化合物A−13に該当)
・特定染料C−2(上記一般式(2)で表される染料の例示化合物B−15に該当)
・特定染料Y−3(上記一般式(3−c)で表される染料の例示化合物c−20に該当)
・特定染料Y−4(上記一般式(3−d)で表される染料の例示化合物d−10に該当)
下記の成分を表4に記載の配合割合で混合し、1時間撹拌した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過して青色用インク液(B実施例1〜14、B比較例1〜12)を調製した。
染料としては、以下の染料を使用した。
・特定染料C−3 VALIFAST BLUE2620(オリエント化学工業社製)
・特定染料C−4(上記一般式(2)で表される染料の例示化合物C−4に該当)
・特定染料C−5(一般式(7)で表される染料)
・特定染料C−6(一般式(7)で表される染料)
・特定染料M−3(一般式(6)で表される染料)
・特定染料M−4(上記一般式(5)で表される染料の例示化合物I−2に該当)
・特定染料M−5(上記一般式(5)で表される染料の例示化合物I−34に該当)
・特定染料M−6(上記一般式(1)で表される染料の例示化合物IIIa―1に該当)
次に、上述のR実施例1、G実施例1、B実施例1に記載のインクを用いて、上記で得られた基板上の隔壁で区分された領域内(凸部で囲まれた凹部)に、Dimatix社製インクジェットヘッド(SE−128、ヘッド温度28℃)を搭載した富士フイルム製インクジェットプリンターDMP−2831を用い、それぞれのインクを所定の位置に着弾させ、所望の濃度になるまでインクの吐出を行い、100℃ホットプレートで2分乾燥させた。
次に、三永電機製作所製UVE−251S(光源:EL−100)を用いて、500mJ/cm2の光量を照射して、インクを硬化させた。さらに220℃オーブン中で30分ベークすることで隔壁、画素ともに完全に硬化させ、R、G、Bのパターンからなるカラーフィルタを作製した。なお、他のR実施例2〜12、G実施例2〜12、B実施例2〜14のそれぞれのインクについても、同様の方法により、それらインクを用いてカラーフィルタを作製した。
上記で調製されたインクの粘度、および表面張力を測定した。
インク粘度は、得られたインクを25℃に調温したまま、東機産業(株)製E型粘度計(RE−80L)を用いて以下の条件で測定した。結果を表5〜10に示す。
(測定条件)
・使用ロータ:1° 34’×R24
・測定時間 :2分間
・測定温度 :25℃
上記で調製されたインクを用いて、吐出安定性の評価を行った。吐出安定性の評価は、富士フイルム製インクジェットプリンターDMP−2831を用い、バーストモードを用い、打滴量10×3=30pL、打滴周波数10kHzで行い、15分間連続吐出と吐出休止とを行った際の状態を観察した。評価基準は以下の様に分類した。結果を表5〜10に示す。
◎:問題なく連続吐出が可能
○:吐出休止後など少々不吐出、吐出乱れなど観察されるが、吐出中に復帰し、概ね問題の無い状態
△:吐出休止後など不吐出、吐出乱れなどが観察されるが、吐出は一部のみ可能である状態
×:吐出中、または、吐出休止後に不吐出、吐出乱れが生じ、正常に吐出ができない状態
上記で調製されたインクを用いて、上記で得られた基板上の隔壁で区分された領域内(凸部で囲まれた凹部)に、富士フイルムDimatix社製インクジェットプリンターDMP−2831を用い、吐出を行い、その後、100℃オーブン中で2分間加熱を行った。
次に、220℃のオーブン中で30分間静置することにより、単色のカラーフィルタを作製した。得られた色画素の膜厚は2.0μmであった。
上述のR実施例1〜R実施例10、R比較例1〜R比較例10、G実施例1〜G実施例10、G比較例1〜G比較例10、B実施例1〜B実施例14、B比較例1〜B比較例12の各インクを用いて、上記の方法で単色のカラーフィルタを作製し、以下に示す評価を実施した。
上記で調製したインクを用いて、上記で得られた基板上の隔壁で区分された領域内(凸部で囲まれた凹部)に、Dimatix社製インクジェットヘッド(SE−128、ヘッド温度28℃)を搭載した富士フイルム製インクジェットプリンターDMP−2831を用い吐出を行い、その後、100℃ホットプレートで2分乾燥させた。
次に、三永電機製作所製UVE−251S(光源:EL−100)を用いて、500mJ/cm2の光量を照射した。さらに、その後、220℃のオーブン中で30分間静置することにより、単色のカラーフィルタを作製した。得られた色画素の膜厚は2.0μmであった。
上述のR実施例1〜R実施例10、R比較例1〜R比較例10、G実施例1〜G実施例10、G比較例1〜G比較例10、B実施例1〜B実施例14、B比較例1〜B比較例12の各インクを用いて、上記の方法で単色のカラーフィルタを作製し、以下に示す評価を実施した。
上記で作製した各色のカラーフィルタを、評価を行う薬品(N−メチルピロリドン、2−プロパノール、5%硫酸水溶液、5%水酸化ナトリウム水溶液)中に20分間浸し、その前後の色相を測定した。色相の測定は、UV−560(日本分光社製)を用い、ΔEabが5未満を◎とした。ΔEabが5以上10未満を○と、ΔEabが10以上20未満を△と、ΔEabが20以上を×とした。結果を以下の表5〜10に示す。
なお、ΔEabは、CIE1976(L*,a*,b*)空間表色系による以下の色差公式から求められる値である(日本色彩学会編 新編色彩科学ハンドブック(昭和60年)p.266)。
ΔEab={(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)2}1/2
上記で作製した各色のカラーフィルタを、230℃に加熱したオーブン内に入れ、1時間放置した後、色相を測定した。色相の測定は、UV−560(日本分光社製)を用い、評価前後のΔEabが5未満を◎とした。ΔEabが5以上10未満を○と、ΔEabが10以上20未満を△と、ΔEabが20以上を×とした。結果を以下の表5〜10に示す。
画素サイズが80μm×300μmの長方形で、高さが2μmのブラックマトリクス内に、硬化膜の膜厚の最大値がブラックマトリクス上面と等しくなる分量の上記インクジェット用インクをインクジェットで打滴を行い、上記方法(作製方法(その1)および作製方法(その2))により硬化を行った。次に、画素内の最大膜厚部と、最低膜厚部の差を、VIOLET LASER COLOR 3D PROFILE MICROSCOPE VK−9510(KEYENCE社製)を用いて測定した。最大高低差Δhが<0.3μmを後述の評価結果一覧の◎の定義とした。0.3≦Δh<0.7μmを○、0.7≦Δh<1.0μmを△とし、Δh≧1.0μmを×とした。結果を以下の表5〜10に示す。
以下の評価結果において、実用上の使用の観点から、作製方法(その1)および作製方法(その2)で得られる色画素において「×」が含まれていないことが必要である。なお、各インクの吐出安定性に関しては表5、表7および表9のみに記載されており、各インクにおいて該項目が「×」でないことが必要である。
例えば、R比較例1、G比較例1およびB比較例1に記載のインクでは、該インクを使用した評価用カラーフィルタにおいて特定の溶媒に対しては比較的良好な耐薬品性を示すものの、吐出安定性の点で劣っていた。
また、官能基数2のラジカル重合性モノマーを使用したR比較例7、G比較例7およびB比較例9においては、色画素の耐熱性および/または耐薬品性に劣る結果が得られた。一方、官能基数が15のラジカル重合性モノマーを使用したR比較例8、G比較例8およびB比較例10においては、インクの吐出安定性、色画素の耐熱性または画素平坦性に劣る結果が得られた。
さらに、ラジカル重合性モノマーと多官能チオール化合物との質量比が所定範囲にないR比較例9、R比較例10、G比較例9、G比較例10、B比較例11およびB比較例12においては、色画素の耐熱性、耐薬品性、または画素平坦性に劣る結果が得られた。
12 基板
14 隔壁
16 凹部
18 インク
18a 未硬化画素インク
20 画素
22 保護膜
Claims (13)
- 有機溶剤可溶性染料、3〜12個のラジカル重合性基を有するラジカル重合性モノマー、有機溶剤、重合開始剤、および、3〜6官能の多官能チオール化合物を含有し、
前記多官能チオールの含有量が2〜12質量%であり、
前記ラジカル重合性モノマーの質量(W1)と、前記多官能チオール化合物の質量(W2)との質量比(W1/W2)が、1以上10以下であるインクジェット用インク。 - 25℃における粘度が2〜30mPa・sである請求項1に記載のインクジェット用インク。
- 25℃における表面張力が20〜40mN/mである請求項1または2に記載のインクジェット用インク。
- 前記有機溶剤可溶性染料が、一般式(1)で表される染料、一般式(2)で表される染料、一般式(3−a)で表される染料、一般式(3−b)で表される染料、一般式(3−c)で表される染料、一般式(3−d)で表される染料、一般式(3−e)で表される染料、一般式(3−f)で表される染料、一般式(4)で表される染料、一般式(5)で表される染料、一般式(6)で表される染料、および一般式(7)で表される染料からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット用インク。
(一般式(1)中、R21〜R26は、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。R27は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。X1およびY1は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはヘテロ環チオ基を表す。)
(一般式(2)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。w、x、y、およびzは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。ただし、w,x、y、およびzの総和(w+x+y+z)は0ではない。Z1〜Z4は、それぞれ独立に、炭素原子、および窒素原子から選ばれる原子群で、結合している2個の炭素原子と共に構成される5員環または6員環を形成する原子群を表す。M1は金属原子、または金属酸化物を表す。)
(一般式(3−a)中、R30は、水素原子または置換基を表す。R31は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表す。X30は、−OM基、または−N(R32)(R33)を表し、Mは、水素原子、アルキル基、または、電荷を中和する為に必要な金属原子若しくは有機塩基対を表し、R32およびR33は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表す。A30は、アリール基、または芳香族ヘテロ環基を表す。)
(一般式(3−b)中、R34は水素原子または置換基を表す。R35は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表す。Z30およびZ31は、それぞれ独立に、−C(R36)=または−N=を表し、R36は水素原子または置換基を表す。A31は、アリール基または芳香族ヘテロ環基を表す。)
(一般式(3−c)中、R37、R38、R39およびR40は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。Z32、Z33およびZ34は、それぞれ独立に、−C(R41)=または−N=を表す。R41は、水素原子または置換基を表す。A32は、アリール基または芳香族ヘテロ環基を表す。)
(一般式(3−d)中、R42は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。R43およびR44は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。A33は、アリール基または芳香族ヘテロ環基を表す。)
(一般式(3−e)中、R45、R46、およびR47は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。aおよびbは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。)
(一般式(3−f)中、R48およびR49は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。R50は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアリール基を表す。R51は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。Z35、Z36、Z37、およびZ38は、それぞれ独立に、−C(R52)=または−N=を表し、R52は水素原子または置換基を表す。)
(一般式(4)中、R11〜R16はそれぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。)
(一般式(5)中、R11〜R16はそれぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Maは、金属原子または金属化合物を表す。X1は、Maに結合可能な基を表し、X2は、Maの電荷を中和する為に必要な基を表す。X1とX2は、互いに結合して5員、6員、または7員の環を形成していてもよい。)
(一般式(6)中、ZaおよびZbは、それぞれ独立に、−N=または−C(R8)=を表す。R1〜R5およびR8は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。R6〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。R2とR3、R3とR6、R4とR5、R5とR7、および/またはR6とR7とが互いに結合して、それぞれ独立に、5員環、6員環、または7員環を形成してもよい。)
(一般式(7)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。Lは、それぞれ独立に、脂肪族または芳香族の連結基を表す。Z1は2つの炭素原子と共に6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、4つのZ1は同一であっても異なっていてもよい。Mは2個の水素原子、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物または2価の金属塩化物を表す。mはそれぞれ独立に1または2を表し、nはそれぞれ独立に0または1を表す。pはそれぞれ独立に1〜5の整数を表す。r1、r2、r3及びr4はそれぞれ独立に0または1を表し、r1+r2+r3+r4≧1を満たす。) - 前記重合開始剤の質量(W3)と、前記多官能チオール化合物の質量(W2)との質量比(W3/W2)が、0.05以上1未満である請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット用インク。
- 界面活性剤をさらに含有する請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット用インク。
- 前記有機溶剤中に、沸点が160℃以上の有機溶媒を、前記有機溶媒全量に対して10質量%以上含む、請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット用インク。
- 基板上に形成された隔壁により区画された凹部にインクジェット法により請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット用インクの液滴を付与して、カラーフィルタの色画素を形成する画素形成工程を有するカラーフィルタの製造方法。
- 請求項8に記載のカラーフィルタの製造方法により製造されるカラーフィルタ。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット用インクを用いてインクジェット法により製造されるカラーフィルタ。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット用インクを用いて形成された色画素を備えるカラーフィルタ。
- 請求項9〜11のいずれかに記載のカラーフィルタを備える液晶ディスプレイ。
- 請求項9〜11のいずれかに記載のカラーフィルタを備える画像表示デバイス。
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