JP2011248197A - カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、ならびにそれを用いる液晶ディスプレイおよび画像表示デバイス - Google Patents

カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、ならびにそれを用いる液晶ディスプレイおよび画像表示デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、良好な色相を呈し、耐光性、耐熱性に優れた色画素を有すると共に、色画素との密着性に優れた酸素遮断層を有し、該酸素遮断層による輝度変化の小さい、平坦性に優れたカラーフィルタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】基板上にブラックマトリクスを設けるブラックマトリクス形成工程と、基板上に形成されたブラックマトリクスにより区画された凹部に、染料、および、重合性化合物を含有するインク組成物を充填する組成物充填工程と、充填されたインク組成物を予備処理する予備処理工程と、酸素遮断性化合物またはその前駆体を含有する酸素遮断性組成物を塗布する塗布工程と、充填されたインク組成物および塗布された酸素遮断性組成物を硬化する硬化工程と、をこの順に有する、カラーフィルタの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、ならびにそれを用いる液晶ディスプレイおよび画像表示デバイスに関する。
近年、パーソナルコンピュータ、特に大画面液晶テレビの発達に伴い、液晶ディスプレイ(LCD)、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。このようなカラー液晶ディスプレイには、色画素としてカラーフィルタが用いられている。カラーフィルタは、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色パターンを備える。このカラーフィルタを備える液晶ディスプレイにおいては、R、G、およびBのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われる。
従来のカラーフィルタの製造方法としては、例えば、染色法が挙げられる。この染色法は、まず、ガラス基板上に染色用の材料である水溶性の高分子材料を形成し、これをフォトリソグラフィー工程により所望のパターニングした後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。これを3回繰り返すことによりR、G、およびBのカラーフィルタ層を形成する。
また、他の方法としては、顔料分散法がある。この方法は、まず、基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより単色のパターンを得る。さらに、この工程を3回繰り返すことにより、R、G、およびBのカラーフィルタ層を形成する。
しかしながら、いずれの方法も、R、G、およびBの3色を着色するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になるという問題や、同様の工程を繰り返すため歩留まりが低下するという問題がある。これらの問題を解決するカラーフィルタの製造方法として、インクジェット法で着色インクを吹き付けして着色層(色画素)を形成する方法が提案されている(特許文献1)。
インクジェット法は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出、付着させて、文字や画像を得る記録方式である。インクジェット法は、インクジェットヘッドを順次移動させることにより、大面積のカラーフィルタを高生産性で製造でき、低騒音で操作性がよいという利点をもつ。このようなインクジェット法によるカラーフィルタの製造法として、着色材として染料を用いた手法が提案されている(特許文献2)。
着色材として染料を使用した場合、顔料を用いた手法と比較して概してカラーフィルタのコントラストやヘイズなど光学特性の向上が期待される。また、着色インクの色材として染料を使用すると、吐出安定性も高く、インクの粘度の増加などに伴うノズルの目詰まりがあった場合でも、ワイピングやパージにより容易にインク吐出状態が回復することが期待される。
しかしながら、色画素の耐光性や耐熱性といった堅牢性に関しては顔料と比較して未だ不十分であり、実用上必ずしも満足できるものではなかった。また、形成される色画素の画素平坦性に関しても改良の余地があった。
一方で、従来から色画素を保護する手段として、色画素上に酸素遮断層といった保護層を設ける手法が知られている(特許文献3)。色画素上に設けられた保護層は、色画素を物理的な応力などから保護する。このような手法で色画素の耐光性や耐熱性といった前述の染料特有の問題を解決する場合、極めて厚い保護層を設ける必要があった。一方で、このような厚い保護層を使用すると、カラーフィルタを通過して得られる光の輝度が低下するため、結果としてカラーフィルタのコントラストの低下を招くという問題が生じていた。
さらには、上記のような問題点のほかにも、保護層(例えば、酸素遮断層)の密着性に関して近年その要求特性が高まっており、耐熱性・耐光性の向上および輝度変化の低減を図りつつ、保護層の密着性を改良する必要があった。
特開昭59−75205号公報 特開2009−144149号公報 特開2007−323064号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、良好な色相を呈し、耐光性、耐熱性に優れた色画素を有すると共に、色画素との密着性に優れた酸素遮断層を有し、該酸素遮断層による輝度変化の小さい、平坦性に優れたカラーフィルタおよびその製造方法、ならびに高輝度バックライトに対応できる、高コントラスト、高彩度の液晶ディスプレイおよび画像表示デバイスを提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、上記課題が以下の構成により解決できることを見出した。
<1> 基板上にブラックマトリクスを設けるブラックマトリクス形成工程と、
基板上に形成された前記ブラックマトリクスにより区画された凹部に、染料および重合性化合物を含有するインク組成物を充填する組成物充填工程と、
充填されたインク組成物を予備処理する予備処理工程と、
予備処理工程で得られた基板上に、酸素遮断性化合物またはその前駆体を含有する酸素遮断性組成物を塗布する塗布工程と、
充填されたインク組成物および塗布された酸素遮断性組成物を硬化する硬化工程と、
をこの順に有する、カラーフィルタの製造方法。
<2> 酸素遮断性化合物またはその前駆体が、有機ポリマーまたは金属アルコキシ基含有化合物を含む、<1>に記載のカラーフィルタの製造方法。
<3> 酸素遮断性組成物が溶媒として水を含む、<1>または<2>に記載のカラーフィルタの製造方法。
<4> 基板上に、
ブラックマトリクスと、
前記ブラックマトリクスにより区画された領域に設けられた、少なくとも染料を含有するカラーフィルタ層と、
ブラックマトリクスとカラーフィルタ層を覆う、少なくとも酸素遮断性化合物を含有する酸素遮断層とを備えるカラーフィルタであって、
カラーフィルタ層と酸素遮断層の間に染料と酸素遮断性化合物とを含有する混合層を備え、混合層の膜厚が10nm以上200nm以下であり、酸素遮断層の膜厚が15μm以下であるカラーフィルタ。
<5> 染料が、後述する一般式(6)で表される染料と、後述する一般式(5)で表される染料、後述する一般式(5−1)で表される染料、および後述する一般式(5−2)で表される染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料とを含む、<4>に記載のカラーフィルタ。
<6> <4>または<5>に記載のカラーフィルタを備える液晶ディスプレイ。
<7> <4>または<5>に記載のカラーフィルタを備える画像表示デバイス。
本発明によれば、良好な色相を呈し、耐光性、耐熱性に優れた色画素を有すると共に、色画素との密着性に優れた酸素遮断層を有し、該酸素遮断層による輝度変化の小さい、平坦性に優れたカラーフィルタおよびその製造方法、ならびに高輝度バックライトに対応できる、高コントラスト、高彩度の液晶ディスプレイおよび画像表示デバイスを提供することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態における製造工程を示すフローチャートである。 (a)〜(f)は、それぞれ本発明のカラーフィルタの製造方法における基板からカラーフィルタに至る製造工程順に示す基板およびカラーフィルタの模式的断面図である。
以下、本発明に係るカラーフィルタ、およびその製造方法、ならびにそれを用いる液晶ディスプレイおよび画像表示デバイスについて詳細に説明する。
本発明のカラーフィルタは、基板上に、ブラックマトリクスと、ブラックマトリクスにより区画された領域に設けられた、少なくとも染料を含有するカラーフィルタ層と、ブラックマトリクスとカラーフィルタ層を覆う、少なくとも酸素遮断性化合物を含有する酸素遮断層とを備えるカラーフィルタである。さらに、カラーフィルタ層と酸素遮断層の間に染料と酸素遮断性化合物とを含有する混合層を備え、混合層の膜厚が10nm以上200nm以下であり、酸素遮断層の膜厚が15μm以下である。
まず、本発明のカラーフィルタを構成するカラーフィルタ層、酸素遮断層、混合層の構成、および、各層を製造するために使用される材料・組成物について詳細に説明する。
<カラーフィルタ層、インク組成物>
本発明のカラーフィルタ層は、後述の染料および重合性化合物を含有するインク組成物を用いて形成される。より具体的には、後述する基板とブラックマトリクスとで構成される凹部に染料および重合性化合物を含有するインク組成物を充填する組成物充填工程、後述する予備処理工程、硬化工程を経ることで形成される。
まず、以下にカラーフィルタ層を形成するために使用される、インク組成物の構成成分について詳述する。
<染料>
インク組成物は、少なくとも染料を含有する。インク組成物が染料を含むことによって、良好な色相を呈するカラーフィルタ層が得られる。本発明に用いられる染料としては、有機溶剤可溶性染料が好ましい。ここで、有機溶剤可溶性とは、25℃における水に対する溶解度(水100gに溶解できる染料の質量)が1g以下であることを意味する。有機溶剤可溶性染料の水に対する溶解度は0.5g以下であることが好ましく、0.1g以下であることがより好ましい。
本発明に用いられる有機溶剤可溶性染料としては、任意のものを用いることができる。例えば、カップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料;キノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;インジゴ・チオインジゴ染料などが挙げられる。
各染料は、クロモフォア(発色性の原子団)の一部が解離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
また、本発明に好適に用いられる有機溶剤可溶性染料としては、下記一般式(1)で表される染料、一般式(2)で表される染料、一般式(3−a)で表される染料、一般式(3−b)で表される染料、一般式(3−c)で表される染料、一般式(3−d)で表される染料、一般式(3−e)で表される染料、一般式(3−f)で表される染料、一般式(4)で表される染料、一般式(5)〜一般式(5−2)で表される染料、一般式(6)で表される染料が挙げられる。これは1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
以下に、各式で表される染料について説明する。
<一般式(1)>
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(1)で表される染料が挙げられる。
一般式(1)中、R21〜R26は、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24の、直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、シリル基(好ましくは炭素数3〜38、より好ましくは炭素数3〜18のシリル基で、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキシルジメチルシリル)、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ドデシルオキシ、シクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジフェニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデカノイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ))、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ、ヘキサデシルスルホニルオキシ、シクロヘキシルスルホニルオキシ)、
アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニルオキシ基で、例えば、フェニルスルホニルオキシ)、アシル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアシル基で、例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイル、シクロヘキサノイル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル(下記構造式(i)で表される基))、
アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−オクチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−メチル−N−フェニルカルバモイル、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のアミノ基で、例えば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、テトラデシルアミノ、2−エチルへキシルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアニリノ基で、例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、ピバロイルアミド、シクロヘキサンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のウレイド基で、例えば、ウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数24以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、シクロヘキサンスルホンアミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルアミノ基で、例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ、3−ピラゾリルアゾ)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、オクチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N−エチル−N−フェニルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスホニル基で、例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスフィノイルアミノ基で、例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ)、またはこれらを組み合わせた基が挙げられる。
21〜R26の置換基が更に置換可能な基である場合には、R21〜R26で説明した置換基を有していてもよく、2個以上の置換基を有している場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
21とR22、R22とR23、R24とR25、および/またはR25とR26とが、各々独立に、互いに結合して5員、6員、若しくは7員の飽和環、または不飽和環を形成していてもよい。形成される5員、6員、および7員の環が、更に置換可能な基である場合には、上記R21〜R26で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(1)中のR27は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、上記R21〜R26の置換基で説明したハロゲン原子、アルキル基、アリール基、およびヘテロ環基と同じ基を表し、その好ましい範囲も同様である。
27のアルキル基、アリール基、およびヘテロ環基が、更に置換可能な基である場合には、上記R21〜R26の置換基で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(1)中のX1およびY1は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはヘテロ環チオ基を表す。これらの基は、上記R21〜R26の置換基で説明した各基と同義であり、好ましい範囲は、上記R21〜R26で述べたのと同様である。
一般式(1)中のX1およびY1が置換可能な基である場合には、上記R21〜R26の置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(1)中において好ましくは、R21およびR26は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、R22およびR25は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、または上記構造式(i)で表される基を表し、R23およびR24は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アニリノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、R27は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、X1およびY1は、各々独立に、フッ素原子、アルコキシ基、またはアリールオキシ基を表す。
より好ましくは、一般式(1)において、R21およびR26は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、R22およびR25は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、または上記構造式(i)で表される基を表し、R23およびR24は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、R27は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、X1およびY1は、各々独立に、フッ素原子、アルコキシ基、またはアリールオキシ基を表す。
特に好ましくは、一般式(1)中、R21およびR26の少なくとも一つは、アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、またはイミド基を表し、R21およびR26の他の一つは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、R22およびR25の少なくとも一つは、シアノ基、または上記構造式(i)で表される基を表し、R22およびR25の他の一つは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基、または上記構造式(i)で表される基を表し、R27は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、X1およびY1は、各々独立に、フッ素原子、アルコキシ基、またはアリールオキシ基を表す。
最も好ましくは、一般式(1)中、R21およびR26の少なくとも一つは、アミノ基を表し、R21およびR26の他の一つは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、R22およびR25の少なくとも一つは、シアノ基、または上記構造式(i)で表される基で表され、R22およびR25の他の一つは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、または上記構造式(i)で表される基を表し、R27は、メチル基または水素原子を表し、X1およびY1は、フッ素原子を表す。
一般式(1)中、R21とR22、R22とR23、R24とR25、および/またはR25とR26とが、各々独立に、互いに結合して、置換基を有しない5員、6員もしくは7員の飽和環、または不飽和環を形成する場合、置換基を有しない5員、6員もしくは7員の飽和環、または不飽和環としては、例えば、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピロリジン環、ピペリジン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環が挙げられる。また、置換基を有する場合、置換基としては、例えば、上記R21〜R26で説明した置換基が挙げられ、好ましい置換基もR21〜R26と同様である。
なお、一般式(1)で表される染料は、互変異性体であってもよい。
一般式(1)で表される染料の具体例としては、特開2010−92012号明細書の段落番号[0059]〜[0061]に記載の染料、特願2008−152272号明細書の段落番号[0035]〜[0055]に記載される染料が挙げられる。
<一般式(2)>
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(2)で表される染料が挙げられる。
一般式(2)および後述する一般式(2−1)の各基の説明において「置換基」は、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜28の直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基である。例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、イソプロピル、sec−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、1−ノルボルニル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基である。例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜12のアリール基である。例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基である。例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、2−オキサゾリル、2−チアゾリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、シリル基(好ましくは炭素数3〜24、より好ましくは炭素数3〜12のシリル基である。例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキシルジメチルシリル)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基である。例えば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ドデシルオキシ、シクロアルキルオキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ))、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜12のアリールオキシ基である。例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環オキシ基である。例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のシリルオキシ基である。例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジフェニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアシルオキシ基である。例えば、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデカノイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルオキシ基である。例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ))、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルオキシ基である。例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のカルバモイルオキシ基である。例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のスルファモイルオキシ基である。例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルホニルオキシ基である。例えば、メチルスルホニルオキシ、ヘキサデシルスルホニルオキシ、シクロヘキシルスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルホニルオキシ基である。例えば、フェニルスルホニルオキシ)、
アシル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のアシル基である。例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイル、シクロヘキサノイル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基である。例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜18のアリールオキシカルボニル基である。例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のカルバモイル基である。例えば、カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−オクチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−メチル−N−フェニルカルバモイル、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数12以下のアミノ基である。例えば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、テトラデシルアミノ、2−エチルへキシルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜12のアニリノ基である。例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環アミノ基である。例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは2〜12のカルボンアミド基である。例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、ピバロイルアミド、シクロヘキサンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のウレイド基である。例えば、ウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数12以下のイミド基である。例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基である。例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜18のアリールオキシカルボニルアミノ基である。例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のスルホンアミド基である。例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、シクロヘキサンスルホンアミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のスルファモイルアミノ基である。例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のアゾ基である。例えば、フェニルアゾ、3−ピラゾリルアゾ)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルチオ基である。例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリールチオ基である。例えば、フェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環チオ基である。例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルフィニル基である。例えば、ドデカンスルフィニル)、
アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルフィニル基である。例えば、フェニルスルフィニル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルホニル基である。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、オクチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルホニル基である。例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数12以下のスルファモイル基である。例えば、スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N−エチル−N−フェニルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル)、
スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のホスホニル基である。例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のホスフィノイルアミノ基である。例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ)、またはこれらを組み合わせた基を表す。
これらの置換基は、さらに該置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合は、それら置換基は同一でも異なっていてもよい。
一般式(2)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。R1〜R4で表される各基は、上記で説明した置換基を有していてもよく、2以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。R1〜R4は、好ましくはアルキル基、またはアリール基である。R1〜R4で表される各基は、上記で説明した置換基で列挙された各基と同義であり、好ましい態様も同様である。
以下、一般式(2)中のR1〜R4の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。なかでも、好ましくはa−8、a−20、a−23、a−25、a−26、a−27、b−1、b−2、b−8、b−9、b−13、b−20、b−21、b−25、b−26である。
一般式(2)中、w、x、yおよびzは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。w、x、yおよびzの総和(w+x+y+z)は0ではなく、好ましくは4、3、または2であり、さらに好ましくは3または4である。
一般式(2)中、Z1〜Z4は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子から選ばれる原子群で、結合している2個の炭素原子と共に構成される5員環または6員環を形成する原子群を表す。5員環または6員環は、芳香族または非芳香族のどちらでもよい。結合している2個の炭素原子と共に構成される5員環または6員環としては、例えば、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環などが挙げられ、好ましくはベンゼン環、またはピリジン環である。形成される5員環または6員環には、さらにベンゼン環などの環が縮合していてもよい。形成される5員環または6員環は、上記で説明した置換基を有していてもよく、2以上の置換基を有する場合は、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
一般式(2)中のM1は、金属原子、または金属酸化物を表す。金属原子としては、Al、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、およびFeなどが挙げられる。金属酸化物としては、TiO、VOなどが挙げられる。金属水酸化物としては、AlOHなどが挙げられる。好ましくは、Cu、Ni、Co、Znである。
上述の一般式(2)で表される染料のうち、好ましくは一般式(2−1)で表される染料である。
一般式(2−1)中、R1、R2、R3、R4、w、x、y、x、およびM1は、上述の一般式(2)中のそれらの定義と同一である。
一般式(2−1)中、R6〜R9は、それぞれ独立に置換基を表す。この置換基の定義は、上記で説明した置換基の定義と同一である。R6〜R9で表される置換基が、更に置換可能な基である場合には、上記の置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
一般式(2−1)中、m、n、p、およびqは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。ただし、mとwとの和(m+w)、nとxとの和(n+x)、pとyとの和(p+y)、qとzとの和(q+z)が、それぞれ4以下である。
一般式(2−1)で表される構造式は、好ましくはR1がアルキル基またはアリール基で、M1がCu,Co,Zn,またはV=Oで、m、n、p、qがすべて0である。より好ましくは、R1がアルキル基またはアリール基で、M1がCu,Co,Zn,またはV=Oで、w、x、y、zのうち2つが1で、他の2つは0で、m、n、p、qがすべて0である。さらに好ましくは、R1がアルキル基またはアリール基で、M1がCu,Co,Zn,またはV=Oで、w、x、y、zのうち3つ以上が1で、他の1つは0で、m、n、p、qがすべて0である。最も好ましくは、R1がアルキル基またはアリール基で、M1がCuで、w、x、y、zのうち3つ以上が1で、他の1つは0で、m、n、p、qがすべて0である。
一般式(2)および一般式(2−1)で表される染料の具体例としては、特開2010−92012号明細書の段落番号[0079]〜[0083]に記載される染料、特願2007−303611明細書の段落番号[0041]〜[0043]に記載される染料などが挙げられる。
<一般式(3−a)〜一般式(3−f)>
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(3−a)〜一般式(3−f)で表される染料が挙げられる。これらの染料は、可視光部の最大吸収波長が400〜500nm、好ましくは420〜480nmであり、イエロー色調用のインクとして好適である。
<一般式(3−a)>
以下に、一般式(3−a)で表される染料について説明する。
一般式(3−a)中、R30は水素原子、または置換基を表す。R30で表される置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜28の直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基である。例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、イソプロピル、sec−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、1−ノルボルニル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基である。例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜12のアリール基である。例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基である。例えば、チオフェン環、ピリジン環、フラン環、ピリミジン環、ベンゾトリアゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環)、シリル基(好ましくは炭素数3〜24、より好ましくは炭素数3〜12のシリル基である。例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキシルジメチルシリル)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基である。例えば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ドデシルオキシ、シクロアルキルオキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ))、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜12のアリールオキシ基である。例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環オキシ基である。例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のシリルオキシ基である。例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジフェニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアシルオキシ基である。例えば、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデカノイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルオキシ基である。例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ))、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルオキシ基である。例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のカルバモイルオキシ基である。例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のスルファモイルオキシ基である。例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルホニルオキシ基である。例えば、メチルスルホニルオキシ、ヘキサデシルスルホニルオキシ、シクロヘキシルスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルホニルオキシ基である。例えば、フェニルスルホニルオキシ)、
アシル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のアシル基である。例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイル、シクロヘキサノイル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基である。例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜18のアリールオキシカルボニル基である。例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のカルバモイル基である。例えば、カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−オクチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−メチル−N−フェニルカルバモイル、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数12以下のアミノ基である。例えば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、テトラデシルアミノ、2−エチルへキシルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜12のアニリノ基である。例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環アミノ基である。例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のカルボンアミド基である。例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、ピバロイルアミド、シクロヘキサンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のウレイド基である。例えば、ウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数12以下のイミド基である。例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜36、より好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基である。例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜18のアリールオキシカルボニルアミノ基である。例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のスルホンアミド基である。例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、シクロヘキサンスルホンアミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のスルファモイルアミノ基である。例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のアゾ基である。例えば、フェニルアゾ、3−ピラゾリルアゾ)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルチオ基である。例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリールチオ基である。例えば、フェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環チオ基である。例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルフィニル基である。例えば、ドデカンスルフィニル)、
アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルフィニル基である。例えば、フェニルスルフィニル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルホニル基である。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、オクチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルホニル基である。例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数12以下のスルファモイル基である。例えば、スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N−エチル−N−フェニルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル)、
スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のホスホニル基である。例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜12のホスフィノイルアミノ基である。例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ)、またはこれらを組み合わせた基を表す。これらの置換基は、さらに該置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合は、それら置換基は同一でも異なっていてもよい。
一般式(3−a)中、R31は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表す。なかでも、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基が好ましく、アリール基、ヘテロ環基がより好ましく、特に、含窒素へテロ環基、電子求引性基が置換したアリール基が好ましい。電子求引性基としては、ハメットの置換基定数σpが0.20以上のものが好ましく、例えば、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、ハロゲン化アルキル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、ハロゲン原子などが挙げられる。ハメットの置換基定数については、例えば、J. A. Dean編、「Lange's Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw-Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しく述べられている。なお、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σp値により限定したり、説明したりするが、これは上記に成書で見出せる文献既知の値が有る置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合に、その範囲内に含まれるであろう置換基をも含むものである。R31で表される各基は、上記R30で表される置換基に列挙された各基と同義である。R31で表される各基は、さらに上記R30で表される置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
一般式(3−a)中、X30は、−OM基、または−N(R32)(R33)を表す。Mは、水素原子、アルキル基、または、電荷を中和する為に必要な金属原子若しくは有機塩基対を表し、R32およびR33は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表す。Mで表される金属原子としては、金属カチオン種、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄、亜鉛などが挙げられる。また、Mで表される有機塩基対としては、有機カチオン種、例えば、4級アンモニウム、グアニジニウムカチオン、トリアルキルアンモニウムなどが挙げられる。R32およびR33で表される各基は、上記R30で表される置換基に列挙された各基と同義であり、その好ましい態様も同様である。一般式(3−a)中、X30はヒドロキシル基、または無置換のアミノ基が好ましく、中でも無置換のアミノ基が好ましい。
一般式(3−a)中、A30は、アリール基、または芳香族ヘテロ環基を表す。中でも、5員または6員の含窒素へテロ環基、もしくは電子求引性基が置換したアリール基が好ましい。好ましい電子求引性基は、ハメットの置換基定数σpが0.20以上のものが挙げられる。A30で表されるアリール基は、上記R30で表される置換基に列挙されたアリール基と同義であり、好ましい態様も同様である。A30で表される芳香族へテロ環基は、上記R30で表される置換基に列挙されたヘテロ環基のうち芳香族性のものを意味する。A30で表される各基は、さらに上記のR30で表される置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
<一般式(3−b)>
以下に、一般式(3−b)で表される染料について説明する。
一般式(3−b)中、R34は、水素原子または置換基を表す。R34で表される置換基は、上記一般式(3−a)中のR30で表される置換基と同義であり、その好ましい態様も同様である。
なお、後述する一般式(3−b)〜一般式(3−j)中の各基の説明において「置換基」も、一般式(3−a)中のR30で表される置換基と同義である。これらの置換基は、さらに該置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合は、それら置換基は同一でも異なっていてもよい。
また、後述する一般式(3−b)〜一般式(3−j)中で説明される各基(例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基など)は、一般式(3−a)中のR30で表される置換基に列挙された各基と同義であり、好ましい態様も同じである。また、これらの各基は、さらに上記「置換基」で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合は、それら置換基は同一でも異なっていてもよい。
一般式(3−b)中、R35は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表し、水素原子が好ましい。
一般式(3−b)中、Z30およびZ31は、それぞれ独立に、−C(R36)=または−N=を表し、R36は水素原子または置換基を表す。
一般式(3−b)中、A31は、アリール基または芳香族ヘテロ環基を表す。A31で表される各基は、上記一般式(3−a)中のA30で表される各基と同義であり、好ましい態様も同じである。
<一般式(3−c)>
以下に、一般式(3−c)で表される染料について説明する。
一般式(3−c)中、R37、R38、R39およびR40は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表し、なかでも、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基が好ましく、特に、アルキル基、アリール基、アシル基が好ましい。
一般式(3−c)中、Z32、Z33、およびZ34は、それぞれ独立に、−C(R41)=または−N=を表し、なかでもZ32、Z33、Z34のうちの少なくとも1つが−N=であることが好ましい。R41は、水素原子または置換基を表す。
一般式(3−c)中、A32は、アリール基または芳香族ヘテロ環基を表す。A32で表される各基は、上記一般式(3−a)中のA30で表される各基と同義であり、好ましい態様も同じである。
<一般式(3−d)>
以下に、一般式(3−d)で表される染料について説明する。
一般式(3−d)中、R42は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、なかでもアルキル基、アリール基、またはヘテロ環基が好ましい。
一般式(3−d)中、R43およびR44は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、なかでもR43は電子求引性の置換基であることが好ましい。
一般式(3−d)中、A33は、アリール基または芳香族ヘテロ環基を表す。A33で表される各基は、上記一般式(3−a)中のA30で表される各基と同義であり、好ましい態様も同じである。
<一般式(3−e)>
以下に、一般式(3−e)で表される染料について説明する。
一般式(3−e)中、R45、R46、およびR47は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。
一般式(3−e)中、aおよびbは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。aが2以上の場合、R46で表される基は同一であっても、異なっていてもよい。bが2以上の場合、R47で表される基は同一であっても、異なっていてもよい。
<一般式(3−f)>
以下に、一般式(3−f)で表される染料について説明する。
一般式(3−f)中、R48およびR49は、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。
一般式(3−f)中、R50は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアリール基を表し、中でも水素原子が好ましい。
一般式(3−f)中、R51は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表し、なかでも水素原子が好ましい。
一般式(3−f)中、Z35、Z36、Z37、およびZ38は、それぞれ独立に、−C(R52)=または−N=を表し、R52は水素原子または置換基を表す。
一般式(3−a)〜一般式(3−f)におけるR30〜R52で表される各置換基は、さらに上記一般式(3−a)のR30で表される置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
一般式(3−a)〜一般式(3−f)の中で、好ましくは、一般式(3−a)〜一般式(3−d)中のA30〜A33が、それぞれ独立に、以下一般式(イ)〜一般式(ホ)である染料、一般式(3−e)で表される染料、および一般式(3−f)で表される染料である。
一般式(イ)中、R53およびR54は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、またはアシル基を表す。
一般式(ロ)および一般式(ハ)中、R55は、水素原子または置換基を表す。
一般式(ロ)および一般式(ハ)中、R56は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。
一般式(ロ)および一般式(ハ)中、Z39は、−C(R57)=または−N=を表し、R57は、水素原子または置換基を表す。
一般式(ニ)および一般式(ホ)中、R58は水素原子または置換基を表す。
一般式(ニ)および一般式(ホ)中、X31は酸素原子または硫黄原子を表す。
一般式(イ)〜一般式(ホ)における*は、一般式(3−a)〜一般式(3−d)における窒素原子と結合する位置を表す。
一般式(イ)〜一般式(ホ)において説明した各基は、さらに上記一般式(3−a)のR30で表される置換基で置換されていてもよく、2以上の置換基で置換されている場合、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
さらに好ましくは、一般式(3−c)中のA32が一般式(ロ)〜一般式(ホ)のいずれかで表される染料、一般式(3−d)中のA33が一般式(イ)で表される染料、一般式(3−e)中のR45が水素原子で、R46が水素原子または置換基で、R47がアルコキシカルボニル基またはカルバモイル基で表される染料、一般式(3−f)中のR50が水素原子で、R51が水素原子またはアルキル基で、Z35およびZ36のいずれか一方が−N=で、他方が−C(R52)=で、Z37およびZ38のいずれか一方が−N=で、他方が−C(R52)=で、R52が水素原子または置換基で表される染料が挙げられる。
さらに好ましくは、一般式(3−c)中のZ33が−C(R41)=で、R41が水素原子または置換基で、Z32およびZ34の少なくとも一方は−N=で、A32が一般式(ロ)〜一般式(ホ)のいずれかで表される染料、一般式(3−d)中のR42がアルキル基またはアリール基で、R43がシアノ基で、R44がアルキル基またはアリール基で、A33が一般式(イ)で表される染料、一般式(3−e)中のR45が水素原子で、R46がアルキル基で、aが0または1で表される染料、一般式(3−f)中のR50が水素原子で、R51が水素原子またはアルキル基で、Z35およびZ36のいずれか一方は−N=で、他方は−C(R52)=で、Z37およびZ38のいずれか一方は−N=で、他方は−C(R52)=で、R52は水素原子または置換基で、R48およびR49は、それぞれ独立に、3級アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基で表される染料が挙げられる。
さらに好ましくは、下記一般式(3−g)〜一般式(3−j)で表される染料が挙げられる。
一般式(3−g)中、R60、R61、R62、およびR63は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。ただし、R60とR61とが同時に水素原子であることはなく、R62とR63とが同時に水素原子であることはない。R64は、水素原子、シアノ基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表す。R65は、水素原子または置換基を表す。R67は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。R68は、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。R69は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。
一般式(3−h)中、R70、R71、R72、R73、R74、およびR75は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。ただし、R70とR71とが同時に水素原子であることはなく、R72とR73とが同時に水素原子であることはなく、さらに、R74とR75とが同時に水素原子であることはない。R76は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。R77は、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。R78は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。
一般式(3−i)および一般式(3−j)中、R79およびR80は、それぞれ独立に、三級アルキル基を表す。R81およびR82は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。R83は、水素原子、またはアルキル基を表す。
一般式(3−a)〜一般式(3−f)で表される染料の具体例としては、特開2010−92012号明細書の段落番号[0139]〜[0145]に記載される染料、特願2007−303611号明細書の段落番号[0208]〜[0217]に記載される染料などが挙げられる。
<一般式(4)>
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(4)で表される染料が挙げられる。
一般式(4)中、R11〜R16は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。R11〜R16における置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24の、直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基である。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基である。例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基である。例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環基である。例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、シリル基(好ましくは炭素数3〜38、より好ましくは炭素数3〜18のシリル基である。例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキシルジメチルシリル)、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基である。例えば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ドデシルオキシ、シクロアルキルオキシ(例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ))、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールオキシ基である。例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環オキシ基である。例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のシリルオキシ基である。例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジフェニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアシルオキシ基である。例えば、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデカノイルオキシ)、
アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルオキシ基である。例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ(例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ))、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルオキシ基である。例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイルオキシ基である。例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルオキシ基である。例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニルオキシ基である。例えば、メチルスルホニルオキシ、ヘキサデシルスルホニルオキシ、シクロヘキシルスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニルオキシ基である。例えば、フェニルスルホニルオキシ)、アシル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアシル基である。例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイル、シクロヘキサノイル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基である。例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基である。例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイル基である。例えば、カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−オクチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−メチル−N−フェニルカルバモイル、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のアミノ基である。例えば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、テトラデシルアミノ、2−エチルへキシルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは6〜24のアニリノ基である。例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環アミノ基である。例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のカルボンアミド基である。例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、ピバロイルアミド、シクロヘキサンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のウレイド基である。例えば、ウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数24以下のイミド基である。例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、
アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルアミノ基である。例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基である。例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルホンアミド基である。例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、シクロヘキサンスルホンアミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルアミノ基である。例えば、N、N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアゾ基である。例えば、フェニルアゾ、3−ピラゾリルアゾ)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルチオ基である。例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールチオ基である。例えば、フェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環チオ基である。例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルフィニル基である。例えば、ドデカンスルフィニル)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルフィニル基である。例えば、フェニルスルフィニル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニル基である。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、オクチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニル基である。例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のスルファモイル基である。例えば、スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N−エチル−N−フェニルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスホニル基である。例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスフィノイルアミノ基である。例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ)、またはこれらを組み合わせた基などを表す。
上記のR11〜R16の置換基が更に置換可能な基である場合には、R11〜R16で説明した置換基を有していてもよく、2個以上の置換基を有している場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(4)中のR11とR12、R12とR13、R14とR15、および/またはR15とR16とは、各々独立に互いに結合して5員、6員、もしくは7員の飽和環、または不飽和環を形成していてもよい。形成される5員、6員、および7員の環が、更に置換可能な基である場合には、上記R11〜R16で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(4)中のR17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、R17のハロゲン原子、アルキル基、アリール基、およびヘテロ環基は、上記R11〜R16で説明したハロゲン原子、アルキル基、アリール基、およびヘテロ環基とそれぞれ同義であり、その好ましい範囲も同様である。R17のアルキル基、アリール基、およびヘテロ環基が、更に置換可能な基である場合には、上記R11〜R16で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(4)において好ましくは、R11およびR16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シリル基、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、R12およびR15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、R13およびR14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シリル基、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アニリノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、R17は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。
より好ましくは、上記一般式(4)において、R11およびR16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、R12およびR15は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、R13およびR14は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、R17は、水素原子、またはアルキル基を表す。
特に好ましくは、一般式(4)において、R11およびR16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、アゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはホスフィノイルアミノ基を表し、一般式(4)において、R12およびR15は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表し、R13およびR14は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、R17は水素原子を表す。
<一般式(5)>
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(5)で表される染料が挙げられる。
一般式(5)中のR11〜R17は、一般式(4)中のR11〜R17と同義であり、好ましい態様も同様である。
一般式(5)中のMaは、金属原子または金属化合物を表す。金属原子または金属化合物としては、錯体を形成可能な金属原子または金属化合物であればいずれであってもよく、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物、または2価の金属塩化物が含まれる。例えば、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、Fe等の他に、AlCl、InCl、FeCl、TiCl2、SnCl2、SiCl2、GeCl2などの金属塩化物、TiO、VO等の金属酸化物、Si(OH)2等の金属水酸化物も含まれる。
これらの中でも、錯体の安定性、分光特性、耐熱性、耐光性、および製造適性等の観点から、Fe、Zn、Co、V=O、またはCuが好ましく、Znが最も好ましい。
一般式(5)中のX1は、金属原子Maに結合可能な基であればいずれであってもよく、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、カルボン酸類(例えば、酢酸)等、更に「金属キレート」[1]坂口武一・上野景平著(1995年 南江堂)、同[2](1996年)、同[3](1997年)等、に記載の化合物が挙げられる。
一般式(5)におけるX2は、Maの電荷を中和する為に必要な基を表し、例えば、ハロゲン原子、水酸基、カルボン酸基、燐酸基、スルホン酸基等が挙げられる。または、該基を有する化合物(例えば、水、アルコール類、カルボン酸類(酢酸))がMaに結合していてもよい。
一般式(5)におけるX1とX2とが互いに結合して、Maとともに5員、6員または7員の環を形成してもよい。形成される5員、6員および7員の環は、飽和環であっても不飽和環であってもよい。また、5員、6員および7員の環は、炭素原子のみで構成されていてもよく、窒素原子、酸素原子、および/または硫黄原子から選ばれる原子を少なくとも1個有するヘテロ環を形成していてもよい。
<一般式(5−1)>
一般式(5)で表される染料の他の好適な実施形態として、一般式(5−1)で表される染料が挙げられる。
一般式(5−1)中、R12〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Maは、金属原子または金属化合物を表す。X3は、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、または硫黄原子を表し、X4は、NRa(Raは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。)、酸素原子、または硫黄原子を表し、Y1は、NRc(Rcは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、または炭素原子を表し、Y2は、窒素原子、または炭素原子を表す。R18およびR19は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、またはヘテロ環アミノ基を表す。R18とY1は、互いに結合して5員、6員、または7員の環を形成していてもよく、R19とY2は、互いに結合して5員、6員、または7員の環を形成していてもよい。X5はMaと結合可能な基を表し、aは0、1または2を表す。
一般式(5−1)中のR12〜R15、およびR17は、それぞれ一般式(5)中のR12〜R15、およびR17とそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
一般式(5−1)中のMaは、金属原子または金属化合物を表し、一般式(5)において説明した、金属原子または金属化合物と同義であり、その好ましい範囲も同様である。
一般式(5−1)中、R18およびR19は、それぞれ独立に、アルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜18のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ドデシルオキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数1〜18のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ)、アルキルアミノ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜18のアルキルアミノ基で、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノ、ヘキシルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、イソプロピルアミノ、t−ブチルアミノ、t−オクチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジプロピルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ)、アリールアミノ(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリールアミノ基で、例えば、フェニルアミノ、ナフチルアミノ、N,N−ジフェニルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ)、またはヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環アミノ基で、例えば、2−アミノピロール、3−アミノピラゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン)を表す。
一般式(5−1)中、R18およびR19で表されるアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、およびヘテロ環アミノ基が、更に置換可能な基である場合には、上記一般式(4)のR11〜R16で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(5−1)中、X3は、NR、窒素原子、酸素原子、または硫黄原子を表し、X4は、NRa、酸素原子、または硫黄原子を表す。RとRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、アシル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数2〜18のアシル基で、例えば、アセチル、ピバロイル、2−エチルヘキシル、ベンゾイル、シクロヘキサノイル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜18のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜18のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル)を表す。
RとRaで表されるアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基は、更に、上記一般式(4)のR11〜R16の置換基で説明した基で置換されていてもよく、複数の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(5−1)中、Y1は、NRc、窒素原子、または炭素原子を表し、Y2は、窒素原子、または炭素原子を表す。Rcは、上記X3のRと同義である。
一般式(5−1)中、R18とY1とが互いに結合して、R18、Y1、および炭素原子と共に5員環(例えば、シクロペンタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、テトラヒドロチオフェン、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン)、6員環(例えば、シクロヘキサン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ペンタメチレンスルフィド、ジチアン、ベンゼン、ピペリジン、ピペラジン、ピリダジン、キノリン、キナゾリン)、または7員環(例えば、シクロヘプタン、ヘキサメチレンイミン)を形成してもよい。
一般式(5−1)中、R19とY2とが互いに結合して、R19、Y2、および炭素原子と共に5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。形成される5員、6員、および7員の環は、上記のR18とY1および炭素原子で形成される環から、1個の結合が二重結合に変化した環が挙げられる。
一般式(5−1)中、R18とY1、およびR19とY2が結合して形成される5員、6員、および7員の環が、更に置換可能な環である場合には、上記一般式(4)のR11〜R16の置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(5−1)中、X5はMaと結合可能な基を表し、上記一般式(5)におけるX1と同様な基が挙げられる。aは0、1、または2を表す。
一般式(5−1)で表される化合物の好ましい態様としては、R12〜R15、R17、およびMaはそれぞれ、一般式(4)で表される染料の説明で記載した好ましい態様であり、X3はNR(Rは水素原子、アルキル基)、窒素原子、又は酸素原子であり、X4はNRa(Raは水素原子、アルキル基、ヘテロ環基)、又は酸素原子であり、YはNRc(Rcは水素原子、又はアルキル基)、窒素原子、又は炭素原子であり、Yは窒素原子、又は炭素原子であり、X5は酸素原子を介して結合する基であり、R18およびR19は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、若しくはアルキルアミノ基であり、又はR18とY1とが互いに結合して5員若しくは6員環を形成し、又はR19とY2とが互いに結合して5員若しくは6員環を形成し、aは0又は1を表す。
一般式(5−1)で表される化合物の更に好ましい態様としては、R12〜R15、R17、Maはそれぞれ、一般式(4)で表される染料の説明で記載した特に好ましい態様であり、X3およびX4は、酸素原子であり、Y1はNHであり、Y2は窒素原子であり、X5は酸素原子を介して結合する基であり、R18およびR19は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、若しくはアルキルアミノ基であり、又はR18とY1とが互いに結合して5員若しくは6員環を形成し、又はR19とY2とが互いに結合して5員若しくは6員環を形成し、aは0又は1を表す。
<一般式(5−2)>
一般式(5)で表される染料の他の実施形態として、一般式(5−2)で表される染料が挙げられる。
一般式(5−2)中、R11〜R16はそれぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Maは、金属原子または金属化合物を表す。
一般式(5−2)中のR11〜R17は、それぞれ一般式(5)中のR11〜R17と同義であり、好ましい態様も同様である。
一般式(5−2)中のMaは、金属原子または金属化合物を表し、一般式(5)において説明した、金属原子または金属化合物と同義であり、その好ましい範囲も同様である。
一般式(5)、一般式(5−1)、および一般式(5−2)で表される染料の具体例としては、特開2010−92012号明細書の段落番号[0179]〜[0182]に記載の染料、特願2008−149467号明細書の段落番号[0058]〜[0074]に記載の染料などが挙げられる。より具体的には、以下のような染料が挙げられる。
<一般式(6)で表される染料>
本発明に使用される染料の好ましい例の一つとして、一般式(6)で表される染料が挙げられる。
この染料(シアン染料)を含有することにより、耐熱性・耐光性・耐薬品性に優れたカラーフィルタを製造することができる。また、一般式(5)〜一般式(5−2)で表される染料(ジピロメテン系染料)と併用することにより、得られる色画素中における染料の分散性がより向上され、より優れた色相・輝度を示す色画素を形成することができる。一般式(6)で表される染料と、ジピロメテン系染料とでは、その構造が一部類似しており、分子間相互作用が働きやすいため、それぞれの染料の凝集がより抑えられたものと推測される。
一般式(6)中、R1は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。
1で表される「置換基」としては、置換可能な基であればよく、例えば、脂肪族基(総炭素数1〜15のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基が好ましい。例えば、メチル基、エチル基、ビニル基、アリル基、エチニル基、イソプロペニル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、アリール基(総炭素数6〜16が好ましく、総炭素数6〜12がより好ましい。例えば、フェニル基、4−ニトロフェニル基、2−ニトロフェニル基、2−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−メトキシカルボニル−4−ニトロフェニル基等が挙げられる。)、ヘテロ環基(総炭素数3〜15が好ましく、総炭素数3〜10がより好ましい。例えば、3−ピリジル基、2−ピリジル基、2−ピリミジニル基、2−ピラジニル基、1−ピペリジル基等が挙げられる。)、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基(総炭素数1〜16が好ましく、総炭素数1〜12がより好ましい。例えば、カルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイル基、N−エチル−N−メトキシエチルカルバモイル基、ビス(2−メチルブチル)カルバモイル基、ビス(2−エチルヘキシル)カルバモイル基、ビス(メトキシエチル)カルバモイル基、ビス(エトキシエチル)カルバモイル基、ビス(プロポキシエチル)カルバモイル基、N−カルボキシメチル−N−メチルカルバモイル基等が挙げられる。)、
脂肪族オキシカルボニル基(総炭素数2〜16が好ましく、総炭素数2〜10がより好ましい。例えば、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(総炭素数7〜17が好ましく、総炭素数7〜15がより好ましい。例えば、フェノキシカルボニル基等が挙げられる。)、アシル基(総炭素数2〜15が好ましく、総炭素数2〜10がより好ましい。例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。)、ヒドロキシ基、脂肪族オキシ基(総炭素数1〜12が好ましく、総炭素数1〜10がより好ましい。例えば、メトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシジエトキシ基、フェノキシエトキシ基、チオフェノキシエトキシ基等が挙げられる。)、アリールオキシ基(総炭素数6〜18が好ましく、総炭素数6〜14がより好ましい。例えば、フェノキシ基、4-メチルフェノキシ基等が挙げられる。)、アシルオキシ基(総炭素数2〜14が好ましく、総炭素数2〜10がより好ましい。例えば、アセトキシ基、メトキシアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。)、カルバモイルオキシ基(総炭素数1〜16が好ましく、総炭素数1〜10がより好ましい。例えば、ジメチルカルバモイルオキシ基、ジイソプルピルカルバモイル基、N,N-ビス(メトキシエチル)−カルバモイル基、N,N-ビス(エトキシエチル)-カルバモイル基等が挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(総炭素数1〜15が好ましく、総炭素数3〜10がより好ましい。例えば、3-フリルオキシ基、3-ピリジルオキシ基、N-メチル2-ピペリジルオキシ基等が挙げられる。)、
アシルアミノ基(総炭素数2〜15が好ましく、総炭素数3〜12がより好ましい。例えば、N-メチルアセチルアミノ基、N-エトキシエチルベンゾイルアミノ基、N-メチルメトキシアセチルアミノ基等が挙げられる。)、カルバモイルアミノ基(総炭素数1〜16が好ましく、総炭素数1〜12がより好ましい。例えば、N,N-ジメチルカルバモイルアミノ基、N-メチル-N-メトキシエチルカルバモイルアミノ基等が挙げられる。)、スルファモイルアミノ基(総炭素数0〜16が好ましく、総炭素数0〜12がより好ましい。例えば、N,N-ジメチルスルファモイルアミノ基が挙げられる。)、脂肪族オキシカルボニルアミノ基(総炭素数2〜15が好ましく、総炭素数2〜10がより好ましい。例えば、メトキシカルボニルアミノ基、メトキシエトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(総炭素数7〜17が好ましく、総炭素数7〜15がより好ましい。例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、4-メトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。)、脂肪族スルホニルアミノ基(総炭素数1〜12が好ましく、総炭素数1〜8がより好ましい。例えば、メタンスルホニルアミノ基、ブタンスルホニルアミノ基等が挙げられる。)、アリールスルホニルアミノ基(総炭素数6〜17が好ましく、総炭素数6〜15がより好ましい。例えば、フェニルスルホニルアミノ基、4−メチルフェニルスルホニルアミノ基等が挙げられる。)、脂肪族チオ基(総炭素数1〜16が好ましく、総炭素数1〜12がより好ましい。例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、エトキシエチルチオ基等が挙げられる。)、アリールチオ基(総炭素数6〜22が好ましく、総炭素数6〜14がより好ましい。例えば、フェニルチオ基、2-t-ブチルチオ基等が挙げられる。)、脂肪族スルホニル基(総炭素数1〜15が好ましく、総炭素数1〜8がより好ましい。例えば、メタンスルホニル基、ブタンスルホニル基、メトキシエタンスルホニル基等が挙げられる。)、
アリールスルホニル基(総炭素数6〜16が好ましく、総炭素数6〜12がより好ましい。例えば、ベンゼンスルホニル基、4-t-ブチルベンゼンスルホニル基、4-トルエンスルホニル基、2-トルエンスルホニル基等が挙げられる。)、スルファモイル基(総炭素数0〜16が好ましく、総炭素数0〜12がより好ましい。例えば、スルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、N,N-ジエチルスルファモイル基等が挙げられる。)、脂肪族スルホニルカルバモイル基(総炭素数2〜17が好ましく、総炭素数2〜13がより好ましい。例えば、メチルスルホニルカルバモイル基、ブチルスルホニルカルバモイル基、2−メチルブチルスルホニルカルバモイル基等が挙げられる。)、アリールスルホニルカルバモイル基(総炭素数7〜21が好ましく、総炭素数7〜17がより好ましい。例えば、フェニルスルホニルカルバモイル基等が挙げられる。)、脂肪族カルボニルスルファモイル基(総炭素数2〜17が好ましく、総炭素数2〜13がより好ましい。例えば、メチルカルボニルスルファモイル基、ブチルカルボニルスルファモイル基、2−エチルヘキシルカルボニルスルファモイル基等が挙げられる。)、アリールカルボニルスルファモイル基(総炭素数7〜21が好ましく、総炭素数7〜17がより好ましい。例えば、フェニルカルボニルスルファモイル基等が挙げられる。)、脂肪族スルホニルスルファモイル基(総炭素数1〜16が好ましく、総炭素数1〜12がより好ましい。例えば、メチルカルボニルスルファモイル基、ブチルカルボニルスルファモイル基、2−エチルヘキシルカルボニルスルファモイル基等が挙げられる。)、アリールスルホニルスルファモイル基(総炭素数6〜16が好ましく、総炭素数6〜12がより好ましい。例えば、フェニルスルホニルスルファモイル基等が挙げられる。)、スルホ基、イミド基、ホスホン酸基、ヘテロ環チオ基、またはこれらを組み合わせた基が挙げられる。
上記の「脂肪族基」としては、その脂肪族部位が直鎖、分岐鎖、または環状であって飽和および不飽和のいずれであってもよく、例えば、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基を含み、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。また、「アリール基」は、単環および縮合環のいずれでもよく、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。「ヘテロ環基」は、そのヘテロ環部位が環内にヘテロ原子(例えば、窒素原子、イオウ原子、酸素原子)を持つものであり、飽和環および不飽和環のいずれであってもよく、単環および縮合環であってもよく、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。
1の置換基が更に置換可能な基である場合には、さらに該置換基を有していてもよく、2個以上の置換基を有している場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本発明の効果の点で、R1は、ハロゲン原子、脂肪族基(アルキル基など)、シアノ基、カルバモイル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヒドロキシ基、脂肪族オキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、脂肪族スルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、脂肪族スルホニルカルバモイル基、アリールスルホニルカルバモイル基、脂肪族カルボニルスルファモイル基、アリールカルボニルスルファモイル基、脂肪族スルホニルスルファモイル基、アリールスルホニルスルファモイル基、イミド基、またはこれらを組み合わせた基である場合が好ましく、脂肪族基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、脂肪族オキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、脂肪族スルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、脂肪族スルホニルカルバモイル基、脂肪族カルボニルスルファモイル基、脂肪族スルホニルスルファモイル基、イミド基、またはこれらを組み合わせた基である場合が更に好ましく、カルバモイル基、ヒドロキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、脂肪族オキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、カルバモイルアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールスルホニル基、脂肪族スルホニルカルバモイル基、脂肪族カルボニルスルファモイル基、脂肪族スルホニルスルファモイル基、イミド基、脂肪族スルホニル基、またはこれらを組み合わせた基である場合が最も好ましい。
一般式(6)中、Lはそれぞれ独立に、脂肪族または芳香族の連結基を表す。これらの連結基を使用すると、得られる色画素の外観・色相がより優れる。なお、それぞれのLは同一でも異なってもよい。
Lで表される脂肪族の連結基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数1〜20の脂肪族基が好ましく、総炭素数1〜15の脂肪族基がより好ましい。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。
Lで表される芳香族の連結基としては無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜20の芳香族基が好ましく、総炭素数6〜16の芳香族基がより好ましい。例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられ、最も好ましいのはフェニレン基である。
なお、n=0の場合は、R1とS(硫黄原子)とが直接結合する。
一般式(6)中、Z1は2つの炭素原子と共に6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、4つのZ1は同一でも異なっていてもよい。形成される6員環は、アリール環またはヘテロ環のいずれであってもよく、縮環していてもよく、縮環した環が更に置換基を有していてもよい。6員環としては、例えば、ベンゼン環、ピリジン環、シクロヘキセン環、ナフタレン環等が挙げられ、ベンゼン環である態様が好適である。
一般式(6)において、Mは2個の水素原子、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物、または2価の金属塩化物を表す。該Mとしては、例えば、VO、TiO、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、Fe、AlCl、InCl、FeCl、TiCl2、SnCl2、SiCl2、GeCl2、Si(OH)2、H2等が挙げられ、VO、Zn、Mn、Cu、Ni、Coである態様が好適である。本発明の効果の点でMはVO、Mn、Co、Ni、Cu、ZnまたはMgである場合が好ましく、VO、Co、CuまたはZnである場合が更に好ましく、Cuである場合が最も好ましい。
一般式(6)において、mはそれぞれ独立に1または2を表し、mは2である場合が好ましい。
nはそれぞれ独立に0または1を表し、nは1である場合が好ましい。
pはそれぞれ独立に1〜5の整数を表し、1〜3である場合が好ましく、1である場合がより好ましい。
本発明においては、分子中の複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。なかでも、R1は、−OY、−COOY、−SO3Y、−CON(Y)COW、−CON(Y)SO2W、−SO2N(Y)COW、または−SO2NHWを少なくとも一つ有する。これにより、得られる色画素の外観特性や耐薬品性がより向上する。
上記−OY、−COOY、−SO3Y、−CON(Y)COW、−CON(Y)SO2W(スルホニルカルバモイル基)、−SO2N(Y)COW(アシルスルファモイル基)、または−SO2NHWは、一般式(6)において、連結基Lに結合していてもよく、連結基Lを介さずに−S(=O)m−と直接結合していてもよい。連結基Lを介さずに−S(=O)m−と直接結合している場合、R1は−OYであることが好ましく、−S(=O)m−と共にテトラアザポルフィリン環に直接結合する−SO3Yを構成する(m=2)ことが好ましい。
Yは水素原子、金属原子または共役酸を表す。Yで表される金属原子はLi、Na、K、Mg、Caが挙げられ、好ましいのはLi、Na、Kである。Yで表される共役酸を形成する塩基としては、3級アミン類(例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、4−メチルモルホリン)、グアニジン類(例えば、グアニジン、N,N−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン)、ピリジン類(例えば、ピリジン、2-メチルピリジン)等が挙げられる。中でも、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジンが好ましい。
本染料は有機溶剤可溶性が必要である為、Yは水素原子、又は3級アミン類、グアニジン類、ピリジン類が好ましい。
Wは置換基を表し、該置換基はR1で表される「置換基」と同義である。
1、r2、r3及びr4はそれぞれ独立に0または1を表し、r1+r2+r3+r4は1以上であり、r1+r2+r3+r4が2〜4であることが好ましい。また、r1、r2、r3及びr4は各々1であることもまた好ましい。
以下、上記「−S(O)m−(L)n−(R1)p」で表される基の例を示す。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。なお、以下の例の中では、好ましくはT−95、T−97、T−114、T−115、T−117、T−127、T−130が挙げられる。
以下に一般式(6)で表される染料の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
なお、上記一般式(6)で表される染料(テトラアザポルフィリン系染料)は、例えば、特開2006−58787号公報、特開2006−124379号公報、特開2006−124679号公報等に記載の方法で合成することができる。
インク組成物中、染料の総含有量は、組成物全量に対して、1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。含有量が少なすぎる場合、カラーフィルタとして必要な光学濃度を達成するために、膜厚が厚くなる。そのためブラックマトリクスも厚くする必要があり、ブラックマトリクス形成が困難になるので好ましくない。含有量が多すぎる場合、塗布液の粘度が高くなり吐出が困難になる、また溶媒へ溶解しにくくなるので好ましくない。
なお、染料としては、一般式(6)で表される染料と、下記一般式(5)で表される染料、下記一般式(5−1)で表される染料、および下記一般式(5−2)で表される染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料とを併用することが好ましい。その場合、インク組成物中、一般式(6)で表される染料(シアン染料)と一般式(5)〜一般式(5−2)で表される染料(ジピロメテン系染料)との質量比(シアン染料/ジピロメテン系染料)は、特に限定されないが、本発明の効果がより優れる点で、その質量比は0.3〜4が好ましく、1〜3がより好ましい。
<有機溶剤>
インク組成物は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤としては、各成分の溶解性を満足すれば特に限定されない。有機溶剤の具体例としては、エステル類、例えば、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチルなど;3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチルなど;2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピルなどの2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチルなど;ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチルなど;エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテートなど;ケトン類、例えば、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノンなど;芳香族炭化水素類、例えば、キシレンなど;ジシクロヘキシルメチルアミンなどの有機溶剤、などが好適に挙げられる。これらは1種または2種以上を併用して使用しても構わない。
インク組成物中の有機溶剤の含有量は、組成物全量に対して、30〜90質量%が好ましく、50〜90質量%がさらに好ましい。30質量%以上であると1画素内に打滴される組成物量が保たれ、画素内での組成物の濡れ広がりが良好である。また、90質量%以下であると、組成物中の機能膜(例えば画素など)を形成するための溶媒以外の成分量を所定量以上に保つことができる。これより、カラーフィルタを形成する場合には、1画素当たりの組成物必要量が多くなり過ぎることがなく、例えば隔壁で区画された凹部にインクジェット法で塗布液を付与する場合に、凹部からの組成物溢れや隣の画素との混色の発生を抑制することができる。
有機溶剤の沸点は、130〜280℃が好ましい。沸点が低すぎると、面内の画素の形状の均一性の点で好ましくない。沸点が高すぎると、プリベークによる溶媒除去の点で好ましくない。なお、有機溶剤の沸点は、圧力1atmのもとでの沸点を意味し、化合物辞典(Chapman & Hall 社)などの物性値表により知ることができる。
有機溶剤の好ましい使用形態の一つとして、沸点が160℃以上の有機溶剤を、有機溶剤全量中の10質量%以上含むことが好ましい。なかでも、沸点が160〜250℃の有機溶剤が好ましく、180〜240℃がより好ましい。沸点が上記所定範囲の有機溶剤の含有量は、使用される有機溶剤全量中、10質量%以上が好ましく、20〜100質量%が好ましく、25〜75質量%がより好ましい。所定の沸点を有する有機溶剤を上記範囲内で含有すると、組成物の乾燥を制御でき、吐出安定性が付与できる点、吐出後の組成物のレベリング性向上の点で好ましい。一方、沸点の低い有機溶剤を含む場合は、インクジェットヘッド上でもすばやく蒸発するため、ヘッド上での組成物の粘度上昇や固形分の析出等を容易に引き起こし、吐出性の悪化を伴う場合が多い。また、塗布液が基板面に着弾し、基板面上を濡れ拡がる場合も、濡れ拡がりの縁の部分において溶媒が蒸発することで組成物の粘度上昇が起こり、ピニング(PINNING)という現象により、濡れ拡がりが抑えられる場合がある。
<重合性化合物>
インク組成物は、重合性化合物を含有する。重合性化合物としては、重合性モノマーおよび重合性ポリマーのいずれも用いることができる。重合性化合物の添加により、後述する基板とカラーフィルタ層との密着性が向上する。併せて、特に、上述したジピロメテン系金属錯体化合物を染料として用いた場合、染料の分散均一性の向上や、耐候性・耐熱性などの堅牢性の向上が期待できる。
重合性化合物としては、重合性基を有していれば、特に制限は無く用いることができる。例えば、(メタ)アクリル系モノマー、エポキシ系モノマー、及びオキセタニル系モノマーのごとき重合性モノマー、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アルキド樹脂のごとき重合性ポリマーなどが好適に用いられる。
なかでも、各種置換基のバリエーションが多く、入手が容易な点で、(メタ)アクリル基を有するモノマー、エポキシ基を有するモノマー、及びオキセタニル基を有するモノマーから選択される1種以上を含有することが好ましい。
重合性化合物としては、重合性基を2つ以上有するモノマーも好ましい。膜の強度や耐溶剤性などの点から、重合性基を3つ以上有するモノマーがより好ましい。
上述した重合性基の種類としては、特に制限はないが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が特に好ましい。重合性モノマーの具体例としては、特開2002−371216号公報の段落番号[0016]に記載のアクリレートモノマーおよびメタクリレートモノマー、並びに、シーエムシー出版「反応性モノマーの市場展望」に記載のモノマーなどが挙げられる。
また、(メタ)アクリル系モノマーであるアクリレートモノマーおよびメタクリレートモノマーとしては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、などの単官能のアクリレートまたはメタアクリレートや、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレートなどのアクリレートまたはメタクリレートや、グリセリンやトリメチロールエタンなどの多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化して得られるトリメチロールプロパンPO(プロピレンオキサイド)変性トリ(メタ)アクリレートやトリメチロールプロパンEO(エチレンオキサイド)変性トリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号の各公報に記載のウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号の各公報に記載のポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類などの多官能のアクリレートやメタアクリレート、およびこれらの混合物を挙げることができる。
上述した重合性化合物の含有量は、インク組成物の固形分中の30〜80量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましい。重合性化合物の使用量が上記範囲内であれば、画素部の重合が十分となるため、画素部の膜強度の不足に起因する傷の発生が起こりにくくなったり、透明導電膜を付与する際にクラックやレチキュレーションが発生しにくくなったり、配向膜を設ける際の耐溶剤性が向上したり、電圧保持率を低下させない等の効果が得られる。ここで、配合割合を特定するためのインク組成物の固形分とは、溶剤を除く全ての成分を含み、液状の重合性モノマーなども固形分に含まれる。
また、重合性化合物の含有量は、インク組成物の全量に対して、5〜50質量%が好ましく、より好ましくは7〜30質量%である。
<添加剤>
上述のインク組成物は、必要に応じて、他の添加剤を含有していてもよい。以下に、その一例を説明する。
<重合開始剤>
インク組成物は、重合性化合物の重合反応を促進する目的で、重合開始剤を併用してもよい。重合開始剤は、インク組成物に用いる重合性化合物の種類、重合経路にあわせて選択することができる。重合反応を活性エネルギー線により行わせる場合には光重合開始剤が用いられ、重合反応を熱により行わせる場合には熱重合開始剤が用いられる。光重合開始剤としては、ハロメチルオキサジアゾール系化合物およびハロメチル−s−トリアジン系化合物から選択される少なくとも一つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物およびその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体およびその塩、オキシム系化合物、などが挙げられる。
また、熱重合開始剤としては、一般に知られている有機過酸化物系化合物やアゾ系の化合物を用いることができる。例えば、特許出願2007−303656号明細書の段落番号[0086]〜[0117]に記載される熱重合開始剤を用いてもよい。
上述した重合開始剤の含有量は、インク組成物中の全固形分に対して、0.01〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜30質量%である。含有量が上述の範囲内であると、より良好な感度と強固な硬化部を形成することができる。また、上記、酸を発生させる化合物は1種または2種以上を混合して使用することができる。
また、上述した重合開始剤の含有量は、インク組成物全量に対して、0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜3質量%である。
<その他>
その他の添加剤としては、特開2009−144149号公報の段落[0204]〜[0208]に記載の添加剤、特開2000−310706号公報の段落番号[0058]〜[0071]に記載の添加剤、荷電調整剤、香料、pH調整剤などが挙げられる。
<インク組成物の製造方法>
インク組成物の製造方法は、特に制限されない。例えば、有機溶剤中に染料を溶解させた後、他の各成分(例えば、重合性モノマーやバインダーなど)を溶解させてインク組成物を調製することができる。
インク組成物を調製する際には、有機溶剤に対して使用する素材の溶解性が低い場合には、インク組成物に含まれる重合性化合物が重合反応を起こさない範囲内で、加熱や超音波処理等の処理を適宜行うことが可能である。
<インク組成物の物性>
インク組成物の粘度は、後述するインクジェット法での塗布時に安定吐出する観点で、25℃において30mPa・s以下であることが好ましく、2〜30mPa・sであることがより好ましく、2〜20mPa・sがさらに好ましい。また、装置で吐出する際には、インク組成物の温度を20〜80℃の範囲でほぼ一定温度に保持することが好ましい。装置の温度を高温に設定すると、インク組成物の粘度が低下し、より高粘度のインク組成物を吐出可能となる。しかし、温度が高くなることにより、ヘッド内での熱によるインク組成物の変性や熱重合反応の発生や、インク組成物を吐出するノズル表面で溶剤の蒸発がおこりやすくなり、ノズル詰まりが起こりやすくなるため、装置の温度は20〜80℃の範囲が好ましい。
なお、粘度は、25℃に塗布液を保持した状態で、一般に用いられるE型粘度計(例えば、東機産業(株)製E型粘度計(RE−80L)を用いることにより測定される値である。
また、インク組成物の25℃の表面張力(静的表面張力)としては、非浸透性の基板に対する濡れ性の向上、および吐出安定性の点で、20〜40mN/mが好ましく、20〜35mN/mがより好ましい。また、装置で吐出する際には、インク組成物の温度を20〜80℃の範囲で略一定温度に保持することが好ましく、そのときの表面張力を20〜40mN/mとすることが好ましい。
上述の表面張力は、一般的に用いられる表面張力計(例えば、協和界面科学(株)製、表面張力計FACE SURFACE TENSIOMETER CBVB−A3など)を用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃、60%RHにて測定される値である。
<カラーフィルタ層>
上記のインク組成物を用いて形成されたカラーフィルタ層の膜厚は、0.5μm以上5.0μm以下であることが好ましい。また、膜厚の測定方法としては、後述する混合層の膜厚測定方法と同様の手法が適用でき、その詳細な測定条件も同様である。
カラーフィルタ層には上述した染料が含有されており、使用される染料の種類に応じて、R、G、Bなどの所望の色画素を形成することができる。カラーフィルタ層中における染料の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、20〜80質量%が好ましい。
また、カラーフィルタ層中には、後述する硬化処理によって得られる重合性化合物の重合体も含有される。カラーフィルタ層中のおける、染料と該重合体との質量関係は特に制限されないが、該重合体100重量部に対して、20〜80質量部であることが好ましい。
<酸素遮断層、酸素遮断性組成物>
次に、酸素遮断層、およびその構成成分について詳細に説明する。
酸素遮断層は、後述の酸素遮断性化合物を含む酸素遮断性組成物を用いて形成される。より具体的には、酸素遮断性化合物またはその前駆体を含有する酸素遮断性組成物を塗布する塗布工程、後述する硬化工程を経ることで酸素遮断層を形成することができる。
まず、酸素遮断層の製造に使用される酸素遮断性組成物の構成成分について詳述する。
<酸素遮断性化合物またはその前駆体>
酸素遮断性組成物は、酸素遮断性化合物またはその前駆体を含む。酸素遮断性化合物の前駆体としては、硬化処理によって酸素遮断性化合物となるものを適宜用いることができる。
酸素遮断性化合物またはその前駆体としては、特に制限されないが、例えば、有機ポリマーまたはその前駆体が挙げられる。より具体的には、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、特開2003―287618号公報の段落番号[0018]〜[0028]に記載のものや、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、またはこれらの変性樹脂、共重合体、ならびにこれらの前駆体などが挙げられる。中でも、可視光領域での透明性で優れており、水または各種有機溶剤への溶解性に優れることから、ポリ塩化ビニリデンまたはその誘導体、ポリビニルアルコールまたはその誘導体が好ましく、ポリビニルアルコールまたはその誘導体がより好ましい。
また、酸素遮断性化合物またはその前駆体は市販品を用いてもよく、具体的には、商品名オプトマーSS6699G(JSR社製)、商品名エバールLR171B(クラレ社製)、スミライトVSL―4510−B(住友ベークライト社製)、ポバールPVA−217(クラレ社製)、テックバリアシリーズ(三菱樹脂社製)など、が挙げられる。また、下記式で表されるポリマーAなどのアルコキシシラン基を有するポリマーを好ましく用いることができる。
なお、アルコキシシラン基を有するポリマーとは、加水分解性アルコキシシラン基を有するポリマーであって、好ましくは以下の繰り返し単位を有するポリマーが挙げられる。
上記式中、R1は水素原子またはアルキル基を表す。Lは、単結合または2価の連結基(例えば、アルキレン基、−O−、アリーレン基、−CO−、−NH−、−COO−、またはこれらを組み合わせた基)を表す。R2は、アルキル基(好ましくは、炭素数1〜2)を表す。
また、酸素遮断性組成物に含まれる酸素遮断性化合物の前駆体としては、例えば、R1 n−M−(OR2)m(M:金属元素、R1、R2:炭素数1〜8の有機基、n:0以上の整数、m:1以上の整数、n+m:Mの原子価)で表される金属アルコキシ基含有化合物なども好適に用いることができる。該化合物のゾルゲル反応を介して、酸素遮断層が形成される。
Mで表される具体的な金属元素としては、珪素元素、チタニウム元素、ジルコニウム元素、アルミニウム元素などが挙げられ、珪素元素、チタニウム元素、アルミニウム元素が好ましく、珪素元素、チタニウム元素がより好ましい。R1、R2で表される有機基としては、直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。好ましいアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基などが挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基がより好ましく、メチル基、エチル基がもっとも好ましい。好ましいn、mの数値としては、nが0以上2以下であることが好ましく、0であることがより好ましい。即ち、mがMの価数であることがもっとも好ましい。R1およびR2は、同一であっても、異なっていてもよい。
金属アルコキシ基含有化合物の具体的な例としては、テトラエトキシシラン、オルトチタン酸テトラエチル、テトラメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、などが挙げられる。中でも、緻密な層が作製可能で酸素遮断能が高い点で、テトラエトキシシラン、オルトチタン酸テトラエチル、テトラメトキシシランが好ましく、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランがより好ましい。
酸素遮断性化合物またはその前駆体は、塗布性や、インクジェットの吐出適性に関する観点から、水に対する溶解度が高い物(水溶性化合物)が好ましい。好ましい溶解度としては、25℃における水への溶解度が1〜33g/mLが好ましく、3〜25g/mLがより好ましく、5〜20g/mLがもっとも好ましい。
上述した化合物またはその前駆体は、酸素遮断性組成物に少なくとも1つ含まれていればよく、2種以上を併用してもよい。酸素遮断性組成物に含まれる上記化合物またはその前駆体の総含有量としては、酸素遮断性組成物全量に対して、1〜33質量%が好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
<溶媒>
酸素遮断性組成物は、溶媒を含有することが好ましい。溶媒としては、不純物を含まないイオン交換水、蒸留水などを用いることが好ましい。組成物中における溶媒の含有量は特に制限されないが、取り扱い性、塗布性などの点から、酸素遮断性組成物の全量に対して、33〜99質量%であることが好ましく、50〜95質量%であることがより好ましい。
酸素遮断性組成物は、溶媒として水溶性有機溶媒を用いてもよい。本発明で用いることのできる水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクタム、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、N-メチルピロリドン等を挙げることができる。水溶性有機溶媒の含有量としては、酸素遮断性組成物の全量に対して、1〜50量%であることが好ましく、5〜33質量%であることがより好ましい。
酸素遮断性組成物の粘度は、25℃において100mPa・s以下であることが好ましく、2〜50mPa・sであることがより好ましく、4〜30mPa・sがさらに好ましい。酸素遮断性組成物の粘度の測定は、前述したインク組成物の粘度測定と同様の手法を用いて行うことができる。
その他、酸素遮断性組成物には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、公知の添加剤を併用することができる。
<酸素遮断層>
本発明の酸素遮断層は、上記の所定の材料を含有する酸素遮断性組成物に加熱処理などの硬化処理を施すことにより形成され、高い酸素遮断能、高透明性、及び低光散乱性を示す。酸素遮断層に含有される酸素遮断性化合物としては、上述した有機ポリマーのような有機素材、または、上述した金属アルコキシ基含有化合物などから形成される無機素材などが挙げられる。
有機素材としては、上述したような有機ポリマーが挙げられる。
また、無機素材としては、例えば、SiO2、Al23、CaO、Fe23、MgO、Ga2O、ZrO2、TiO2、CaF2のごとき無機セラミクスが挙げられる。
なお、酸素遮断層は、酸素遮断能により優れる点で、実質的に上記酸素遮断性化合物で構成されることが好ましい。
本発明において、酸素遮断層は15μm以下の膜厚であることが求められる。
酸素遮断層の膜厚が上記範囲にあるとき、形成される色画素の輝度や平坦性などが優れ、カラーフィルタの酸素遮断層として好適に機能する。酸素遮断層の膜厚が15μmを超える場合は、酸素遮断層の酸素透過性を抑制することはできるが、カラーフィルタ層を通過する光の輝度が低下する。酸素遮断層の膜厚は、好ましくは1〜12μmであり、より好ましくは2〜8μmである。
上記酸素遮断層の膜厚は、後述する混合層の膜厚測定方法と同様の手法が適用でき、その詳細な条件も同様である。
酸素遮断層は、酸素透過率が200ml/m2・day・atm以下であることが好ましく、100ml/m2・day・atm以下であることがより好ましく、50ml/m2・day・atm以下であることが最も好ましい。下限は特に限定されないが、0ml/m2・day・atmが好ましい。酸素透過率が上記範囲の場合、染料の退色防止の観点で好適に機能する。
酸素遮断層の酸素透過率を測定する方法としては、例えば、以下のようにして測定することができる。酸素電極としてオービスフェアラボラトリーズジャパンインク製model3600を使用する。電極隔膜としては、最も応答速度が速く感度が高いポリフルオロアルコキシ(PFA)2956Aを使用する。電極隔膜にシリコーングリス(SH111、東レダウコーニング(株)製)を薄く塗布し、その上に測定する薄膜材料を貼付し、酸素濃度値を測定する。なお、シリコーングリスの塗布膜は、酸素透過速度に影響を与えないことが確認されている。次に、酸素濃度値に対する酸素透過速度(ml/m2・day・atm)を換算する。
また、酸素遮断層としては、透明性が高いものが好ましく、前述のカラーフィルタ層を通過した光の輝度変化が小さいことが求められる。即ち、酸素遮断層を通過する前後の、光の輝度変化率が少なければ少ない程好ましい。輝度の変化率(%)[{(酸素遮断層なしのカラーフィルタの輝度)−(酸素遮断層ありのカラーフィルタの輝度)}/(酸素遮断層なしのカラーフィルタの輝度)×100]としては、0%以上15%未満の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0%以上7%未満の範囲であり、最も好ましくは0%以上3%未満の範囲である。
<混合層>
本発明のカラーフィルタは、上記カラーフィルタ層と上記酸素遮断層との間に染料と酸素遮断性化合物とを含有する混合層を有することを特徴とする。
この混合層の形成メカニズムとしては、まず、後述する予備処理工程の後に、酸素遮断性化合物またはその前駆体を含有する酸素遮断性組成物を塗布することで、酸素遮断性組成物を硬化されていないインク組成物の塗膜の表面部分に含浸させることができ、染料と酸素遮断性化合物とが混在する領域が形成される。この工程の後に、後述の硬化工程を経ることで、前述の酸素遮断性組成物の含浸部分が、染料と酸素遮断性化合物とが混合する混合層となる。上記のようにインク組成物を硬化させる前に、酸素遮断性組成物と接触させることにより、所望の性質を示す混合層を得ることができる。
この混合層を形成すると、酸素遮断性組成物の含浸部分が硬化後にナノアンカーとして働くため、形成された酸素遮断層はカラーフィルタ層との密着性に優れ、密着不良のおそれが低減される。また、この混合層の存在によって、膜厚が比較的薄くても、酸素遮断能に優れた酸素遮断層を形成できる。さらに、形成された酸素遮断層はカラーフィルタ層を通過する光の輝度を損なわず、良好な色相を呈するカラーフィルタを得ることができる。
混合層としては、膜厚10nm〜200nmであることが求められる。混合層の膜厚が10nm未満であると、酸素遮断層の充分な密着性を得られない、または、カラーフィルタの耐光性が損なわれる。200nmより大きいと前述の通りカラーフィルタ層を通過する光の輝度が損なわれる。混合層の厚さとしては、40nm以上150nm以下が好ましく、50nm以上100nm以下がより好ましい。
混合層の膜厚は、カラーフィルタの断面を観察することで確認できる。本発明においては、TOF−SIMSを用いて観察し確認する。斜め切削法で切り出したサンプルを観察した結果から、後述の方法で決定した混合層と酸素遮断層の接触面と、混合層とカラーフィルタ層の接触面との間の長さの平均値を混合層の膜厚とする。平均値は、等間隔置きに計測した20点平均値を用いて算出する。
カラーフィルタ層、酸素遮断層、および混合層の表面は、カラーフィルタの断面における基板表面からの垂直方向相当での組成線分析結果を用いて決定する。具体的には、基板上の得られた層(カラーフィルタ層、混合層、酸素遮断層)断面での垂直方向相当での組成線分析において、染料由来の元素と酸素遮断性化合物由来の元素とが混在する領域を混合層と規定して、上記方法にて該層の厚みを求める。また、基板側の該混合層表面と接する面をカラーフィルタ層表面とし、基板側とは反対側の該混合層表面と接する面を酸素遮断層表面とし、カラーフィルタ層および酸素遮断層の厚みを計算する。
混合層には上述した染料および酸素遮断性化合物が含有されるが、その含有割合は特に制限されない。なかでも、染料と酸素遮断性化合物との質量比は、本発明の効果がより優れる点から、0.05〜10が好ましく、0.1〜5がより好ましい。
本発明の効果がより優れる点で、混合層中における前述の染料と酸素遮断性化合物の存在比が、深さ方向に対して傾斜をもって存在する方が好ましい。すなわち、基板とは反対側の混合層の表面から、基板方向に向かって、染料と酸素遮断性化合物と質量割合(染料/酸素遮断性化合物)が、増大する傾斜構造を有することが好ましい。言い換えると、混合層とカラーフィルタ層の界面付近では染料の存在比が高く、混合層と酸素遮断層の界面付近では、酸素遮断性化合物の存在比が高い方が好ましい。
具体的な存在比としては、前述の手法で確認した酸素遮断層と混合層との界面から、カラーフィルタ層方向に向けて混合層の膜厚の1/5に相当する深さの位置における、染料:酸素遮断性化合物の存在割合(質量比)が10:90〜40:60の範囲であることが好ましく、25:75〜33:67であることがより好ましい。また同様に、混合層の膜厚の4/5に相当する位置における、染料:酸素遮断性化合物の存在割合(質量比)が90:10〜60:40の範囲であることが好ましく、75:25〜67:33であることがより好ましい。
混合層の膜厚は、種々の手法によって調整される。例えば、酸素遮断性組成物を塗布した後に、後述の硬化工程を行うまでの時間を調節する方法、酸素遮断性組成物の温度を調整する方法、酸素遮断性組成物の粘度を調整する方法、などが挙げられる。これらの手法において、酸素遮断層がカラーフィルタ層表面部分に含浸される深さを任意に調整できる。これらの条件は、各組成物に含有される材料、気温、及び湿度などの条件に合わせて適宜変更される。
以下に、混合層の膜厚を調整する手法のうち、酸素遮断性組成物を塗布した後に、後述の硬化工程を行うまでの時間を調節する方法の好ましい例を示すが、本発明の調整手法は下記に限定して解釈されるものではない。本発明では、酸素遮断性組成物を塗布した後、10秒〜12時間静置した後に硬化工程を行う態様が好ましい。更に好ましくは30秒〜60分静置した後に硬化工程を行う態様が好ましい。前記時間の範囲において、均一な膜厚の混合層が形成される。
<カラーフィルタの製造方法>
次に、図面に示す好適実施形態を参照して、本発明のカラーフィルタの製造方法について詳細に説明する。本発明のカラーフィルタは、以下の工程を実施することにより製造することが好ましい。
(1)基板上にブラックマトリクスを設けるブラックマトリクス形成工程
(2)基板上に形成されたブラックマトリクスにより区画された凹部に、染料および重合性化合物を含有するインク組成物を充填する組成物充填工程
(3)充填されたインク組成物を予備処理する予備処理工程
(4)酸素遮断性化合物またはその前駆体を含有する酸素遮断性組成物を塗布する塗布工程
(5)インク組成物および酸素遮断性組成物を硬化する硬化工程
図1は、本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態における製造工程を示すフローチャートであり、図2(a)〜(f)は、本発明のカラーフィルタの製造方法における基板からカラーフィルタに至る製造工程順に示す基板およびカラーフィルタの模式的断面図である。
図1および図2(a)〜(f)に示すように、本発明のカラーフィルタ10の製造方法は、基板12に隔壁(バンク)となるブラックマトリクス14を形成するブラックマトリクス形成工程S102(図2(b)参照)と、ブラックマトリクス14に撥液性を付与する撥液処理工程S104と、隣接する隔壁14間の凹部16に、インク組成物18を付与してカラーフィルタ層22を形成する画素形成工程S106(図2(c)〜(f)参照)とを有する。
また、画素形成工程S106は、上述したように、ブラックマトリクス14間の凹部16にインク組成物18を充填する組成物充填工程S108(図2(c)参照)と、凹部16に充填されたインク組成物18に加熱処理または露光処理を施して、インク組成物塗膜18aとする予備処理工程S110(図2(d)参照)と、形成されたインク組成物塗膜18a上に酸素遮断性組成物を塗布して、酸素遮断性組成物塗膜20を形成させる塗布工程S112(図2(e)参照)と、基板12上の凹部16内のインク組成物塗膜18aと酸素遮断性組成物塗膜20に加熱処理を施し、カラーフィルタ層22、酸素遮断層24および混合層26を形成する硬化工程S116(図2(f)参照)とを有する。
以下に各工程での手順について詳述する。
<工程(1):ブラックマトリクス形成工程S102>
工程(1)は、基板12上にブラックマトリクス14を形成する工程である(図2(b)参照)。該工程により、ブラックマトリックス14により区画された、インク組成物18が付与される凹部16が形成される。なお、ブラックマトリックス14は所望のパターン状(例えば、ストライプ状、格子状、デルタ配列状など)に形成されていてもよい。
用いられる基板は特に制限されず、公知のカラーフィルタ用の基板が用いられる。例えば、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタラート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ナイロンなどの樹脂板を用いることができる。
工程(1)で使用されるブラックマトリクス14は公知のカラーフィルタ用ブラックマトリクスを使用することができる。例えば、特開2007−193090号公報の段落番号[0108]〜[0126]や、特開2005−3861号公報の段落番号[0021]〜[0074]や、特開2004−240039号公報の段落番号[0012]〜[0021]に記載のブラックマトリクス(いわゆる樹脂ブラックマトリックス)や、特開2006−17980号公報の段落番号[0015]〜[0020]や、特開2006−10875号公報の段落番号[0009]〜[0044]に記載のインクジェット用ブラックマトリクスなどが挙げられる。
また、このようなブラックマトリクス14は、インクの混色を防ぐために、撥液処理を施してもよい。このような撥液処理としては、例えば、特開2007−187884号公報の段落番号[0086]〜[0087]に記載された撥液処理方法、具体的には、(1)撥液性物質をブラックマトリクスに練りこむ方法(例えば、特開2005−36160号公報参照)、(2)撥液層を新たに設ける方法(例えば、特開平5−241011号公報参照)、(3)プラズマ処理により撥液性を付与する方法(例えば、特開2002−62420号公報参照)、(4)ブラックマトリクスの壁上面に撥液材料を塗布する方法(例えば、特開平10−123500号公報参照)、などが挙げられ、特に(3)基板上に形成された隔壁にプラズマによる撥液化処理を施す方法が好ましい。
なお、ブラックマトリクス14が撥インク性を備えている場合には、撥液処理工程は不要であるが、その場合においても、基板12と、ブラックマトリクス14とで構成される凹部16に親液処理を施してもよい。
<工程(2):組成物充填工程S108>
工程(2)は、工程(1)で得られたブラックマトリクス14で区画された凹部16領域に、上述したインク組成物18を充填する工程である(図2(c)参照)。図2(c)においては、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のインク組成物18が充填されているが、後述するように単色のインク組成物のみを凹部16に充填してもよい。
インク組成物18の充填方法は特に制限されず、公知の方法が使用される。具体的にはインク組成物18を、インクジェットヘッドで吐出し塗布する手法、スピンコート法、スリットコート法、バーコート法、フィルムのラミネート、などが挙げられる。なかでも、現像処理が不要でインク組成物18を無駄にすることなく用いられる点で、インクジェットヘッドで吐出し塗布する方法が好ましい。
組成物充填工程S108において用いられるインクジェット方式としては、特に限定されず、帯電したインクジェット用インクを連続的に噴射し電場によって制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクジェット用インクを噴射する方法、インクジェット用インクを加熱してその発泡を利用して間欠的に噴射する方法等の、各種の方法を採用できる。
使用されるインクジェットヘッドとしては、コンティニュアス型やオンデマンド型のピエゾ方式、サーマル方式、ソリッド方式、静電吸引方式等の種々の方式のインクジェットヘッド(吐出ヘッド)を用いることができ、オンデマンド型の種々の方式のインクジェットヘッドを用いることが好ましく、特に、オンデマンド型のピエゾ方式のインクジェットヘッドを用いることが好ましい。また、インクジェットヘッドの吐出部(ノズル)は、単列配置に限定されず、複数列としても千鳥格子状に配置としてもよい。
さらに、ヘッドは、インクの温度が管理できるように温調機能を持つものが好ましい。射出時の粘度は、5〜25mPa・sとなるように射出温度を設定し、粘度の変動幅が±5%以内になるようにインク温度を制御することが好ましい。また、駆動周波数としては、1〜500kHzで稼動することが好ましい。ノズルの形状は、必ずしも円形である必要はなく、楕円形、矩形等の形状に制限されるものではない。ノズル径は、10〜100μmの範囲であることが好ましい。なお、ノズルの開口部自身は必ずしも真円とは限らないが、その場合、ノズル径は該開口部の面積と同等の円で表したときの径とする。
凹部16に充填されるインク組成物16としては、単色のみならず、イエロー(Y)とマゼンタ(M)とでなる赤色(R)、イエロー(Y)とシアン(C)とでなる緑色(G)、マゼンタ(M)とシアン(C)とでなる青色(B)のインク組成物が充填されうる。また、これら以外に、さらに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色画素を形成することができる公知のインク組成物を使用することもできる。
<工程(3):予備処理工程S110>
工程(3)は、充填されたインク組成物を熱(加熱)または光(露光)により予備処理する工程である(図2(d)参照)。より具体的には、該工程では、凹部16に付与されたインク組成物18に加熱処理または露光処理を施してインク組成物塗膜18aとする。該工程によって、組成物中に含有される有機溶剤の蒸発が促進され、カラーフィルタを効率的に作製することができる上に、塗膜の粘度が熱により一時的に低下するため、より高い流動性が得られ、高い平坦性の画素を有する、カラーフィルタを得ることが可能になる。
予備処理工程における加熱温度は特に制限は無く、組成物中に有機溶媒が含まれる場合に該溶媒を揮発除去できる温度であること好ましい。なかでも、重合性化合物の熱重合が開始する温度をT℃とした場合に、T℃未満であり、未硬化の塗膜に含まれる重合性化合物が重合されない温度が好ましい。加熱温度としては、50〜100℃がより好ましく、60〜90℃がさらに好ましい。加熱時間としては、1〜30分が好ましく、5〜15分がより好ましい。
温度Tは、以下のようにして求めることができる。インク組成物を加熱し、加熱によりインク組成物中の重合性化合物の重合が開始し、インク組成物のゲル化などが観察される温度をTとする。より具体的には、加熱前のインク組成物粘度に対して、加熱後のインク組成物粘度の上昇が5mPa・s以上の場合の加熱温度をTとする。
上記予備処理工程では、上記加熱処理以外に、活性エネルギー線の露光処理が行われてもよい。該露光によってインク組成物を予備硬化させることもできる。活性エネルギー線の露光によって予備硬化する場合も、溶剤を含みうる場合は上記の加熱工程が適用できる。
露光条件は特に制限されないが、活性エネルギー線の波長は、使用される重合性化合物の種類によって異なるが、250〜450nmが好ましく、254〜370nmがより好ましい。活性エネルギー線の照射時間としては、使用される重合性化合物などの種類に応じて最適な条件が選択されるが、例えば、1〜60秒とすることができる。
なお、活性エネルギー線の露光によって硬化する塗膜の場合、上述の重合性化合物が熱重合を開始する温度Tは、熱によって光重合開始剤などが分解して重合反応が開始する温度または、モノマー自体が熱によって分解し、重合反応が開始する温度を意味する。
<工程(4):塗布工程S112>
工程(4)は、工程(3)で得られた基板上に、酸素遮断性化合物またはその前駆体を含有する酸素遮断性組成物を塗布する工程である(図2(e)参照)。より具体的には、工程(3)で得られたブラックマトリクス14とインク組成物塗膜18a上に、酸素遮断性組成物を塗布して、その塗膜(酸素遮断性組成物塗膜20)を得る工程である。該工程において、酸素遮断性組成物中に含まれる酸素遮断性化合物またはその前駆体が、インク組成物塗膜18aと接触して、混合することにより、染料と酸素遮断性化合物とが混在した層領域が形成される。
酸素遮断性組成物の塗布方法は特に制限されないが、インクジェットヘッドで吐出し塗布する方法、スピンコート法、スリットコート法、バーコート法、フィルムのラミネートなどが挙げられる。中でも、真空工程を簡素化できる点で、インクジェットヘッドで吐出し塗布する方法、スピンコート法、スリットコート法、バーコート法、フィルムのラミネートが好ましい。
酸素遮断性組成物の塗布方法としては、酸素遮断性組成物がインク組成物塗膜18aの表面部分に含浸される限りにおいて、2つ以上の方法を組み合わせて用いることができる。具体的な例としては、例えば前述のインクジェットヘッドで吐出し第一層目の酸素遮断性組成物塗膜を塗布した後に、蒸着を用いてさらなる酸素遮断性組成物塗膜を形成させることなどが挙げられる。
なお、後述する硬化工程を実施した後に、酸素遮断層の厚みを増加させるために、該工程と後述する硬化工程を再度実施してもよい。
工程(4)において、酸素遮断性組成物塗膜20を形成した後に、必要に応じて、塗膜中に含有される有機溶媒などを除去するために予備加熱処理などが実施されてもよい。なお、予備加熱処理の条件は使用される材料などによって異なり、適宜最適な条件が選択される(例えば、60〜90℃で、1〜10分が好ましい)が、通常はインク組成物塗膜18aの硬化が起こらない条件が選択される。
<任意工程:照射工程S114>
後述する硬化工程S116の前後に、活性エネルギー線を照射して、インク組成物塗膜18aと酸素遮断性組成物塗膜20に露光処理を施す照射工程S114を設けてもよい。該工程を設けることにより、膜の物理的強度の向上、酸素遮断性向上の点で好ましい。
露光処理は活性エネルギー線を放射により塗膜の硬化が進行する。活性エネルギー線の放射により、硬化させる場合のエネルギー源としては、例えば、400〜200nmの紫外線、遠紫外線、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、電子線、X線、分子線、またはイオンビームなど、既述の重合開始剤が感応するものを適宜選択して用いることができる。具体的には、250〜450nm、好ましくは365±20nmの波長領域に属する活性光線を発する光源、例えば、LD、LED(発光ダイオード)、蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、ケミカルランプなどを用いて好適に行うことができる。好ましい光源には、LED、高圧水銀灯、メタルハライドランプが挙げられる。
活性エネルギー線の照射時間としては、例えばインク組成物に含まれるモノマーや重合開始剤との組合せに応じて適宜設定することができるが、例えば、1〜30秒とすることができる。
<工程(5):硬化工程S116>
工程(5)は、工程(4)で得られたインク組成物塗膜18aと酸素遮断性組成物塗膜20を熱により硬化する工程である(図2(f)参照)。該硬化工程によって、カラーフィルタ層22および酸素遮断層24と、カラーフィルタ層22と酸素遮断層24との間に染料と酸素遮断性化合物とを含有する混合層26が形成される。
加熱の方法は特に制限されないが、例えば、塗膜が形成されている基板を、電気炉、乾燥器などに入れて加熱する、あるいは赤外線ランプを照射して加熱することができる。
このときの加熱温度および加熱時間は、使用される材料や塗膜の厚みに依存するが、一般に充分な耐溶剤性、耐アルカリ性、および紫外線吸光度を確保する観点から、約120℃〜約250℃(好ましくは170〜220℃)で約10分〜約120分間(好ましくは20〜60分)加熱することが好ましい。
以上のようにして製造されたカラーフィルタは、液晶ディスプレイ、電子ペーパーや有機ELなどのカラー画像表示デバイスのカラーフィルタとして好適に用いることができる。
以上、本発明に係るカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、ならびにそれを用いる液晶ディスプレイおよび画像表示デバイスについて、種々の実施形態を詳細に説明したが、本発明は、上記の実施形態には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってよいのは、もちろんのことである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、機器、操作等は本発明の範囲から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り「%」および「部」は、「質量%」および「質量部」を表し、分子量とは重量平均分子量のことを示す。
(酸素遮断性組成物の合成)
(特定ポリマーAの合成)
300ml三口フラスコにホスマーPE(ユニケミカル社製)19.8g、アクリルアミド6.8g、アクリルアミド−3−(トリエトキシシリル)プロピル10.6g、及び1−メトキシ−2−プロパノール160gを入れ、80℃窒素気流下、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル1.5gを加えた。6時間攪拌しながら同温度に保った後、室温まで冷却した。得られた反応液をn−ヘキサン2リットル中に投入し、析出した固体をろ取した。得られた固体をn−ヘキサンにて洗浄後、下記特定ポリマーAを得た。乾燥後の質量は34.6gであった。GPC(ポリエチレンオキシド標準)により質量平均分子量14,000のポリマーであった。
(酸素遮断性組成物の調製)
<酸素遮断性組成物1の調製>
まず、エバールLR171B(クラレ製)を5gはかりとり、N,N−ジメチルスルホキシド25gに対し温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌した。さらに攪拌しながら、精製水70gを添加して、温度25℃(±2℃)下、150rpmで30分攪拌することによって、酸素遮断性組成物1を得た。
<酸素遮断性組成物2の調製>
テトラエトキシシランを16gはかりとり、精製水100gに対し温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで2時間攪拌した。さらに攪拌しながら、温度25℃(±2℃)で下記組成1を添加して、150rpmで30分攪拌することによって、酸素遮断性組成物2を得た。
(組成1)
界面活性剤(下記化合物1)を5%含有する水溶液:2.5g
チタンアセチルアセトナート:1g
アセチルアセトン:0.5g
オルトチタン酸テトラエチル:0.5g
<酸素遮断性組成物3の調製>
特定ポリマーA8g、及びテトラエトキシシラン8gをはかりとり、精製水100gに対し温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpmで10分間攪拌した。さらに攪拌しながら、温度25℃(±2℃)で上記組成1を添加して、150rpmで30分攪拌することによって、酸素遮断性組成物3を得た。
(粘度の測定)
得られた塗布液を25℃に調温したまま、東機産業(株)製E型粘度計(RE−80L)を用いて以下の条件で測定した。
(測定条件)
使用ロータ:1° 34’×R24
測定時間 :2分間
測定温度 :25℃
<インク組成物の調製>
下記の表の成分を各々混合し、1時間攪拌した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルタで減圧濾過してインク組成物(R−1、R−2、G−1、G−2、B−1、B−2)を調製した。
用いた素材の詳細を以下に示す。
(有機溶剤)
・シクロヘキサノン(和光純薬社製)
・N−メチルピロリドン(和光純薬社製)
・DCHMA(東京化成社製):ジシクロヘキシルメチルアミン
(モノマー)
・DPCA−60(日本化薬社製(KAYARAD DPCA−60)):カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
・DPHA(重合禁止剤MEHQ500ppm含有、日本化薬(株)製(商品名:KAYARADDPHA):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
(界面活性剤)
・KF−353(信越シリコーン社製):ポリエーテル変性シリコーンオイル
・F781−F(大日本インキ化学工業製(メガファックF781F))
(染料)
・染料M−1(上記一般式(3−c)で表される染料)
・染料Y−1(上記一般式(3−d)で表される染料)
・染料C−1(上記一般式(2)で表される染料)
・染料Y−2(上記一般式(3−a)で表される染料)
・染料C−2(上記一般式(6)で表される染料)
・染料M−2(上記一般式(5−1)で表される染料)
なお、C−1中、硫黄元素を含む4つの官能基は、それぞれ各ベンゼン環上に置換する。また、表2中の各化合物の含有量は、組成物全量に対する質量%で表される。
(粘度、表面張力の測定)
得られた塗布液を25℃に調温したまま、東機産業(株)製E型粘度計(RE−80L)を用いて以下の条件で測定した。
(測定条件)
使用ロータ:1° 34’×R24
測定時間 :2分間
測定温度 :25℃
得られた塗布液を25℃に調温したまま、協和界面科学(株)製表面張力計(FACE SURFACE TENSIOMETER CBVB−A3)を用いて測定した。
(ブラックマトリクス形成用の濃色組成物の調製)
濃色組成物K1は、まず表3に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、さらに攪拌しながら、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスジエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌することによって得られた。なお、表3に記載の量は質量部であり、詳しくは以下の組成となっている。
<K顔料分散物1>
・カーボンブラック(デグッサ社製 Nipex35) 13.1%
・分散剤(下記化合物2) 0.65%
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53%
<バインダー2>
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比
のランダム共重合物、分子量3.8万) 27%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73%
<DPHA液>
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD
DPHA) 76%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24%
<界面活性剤1>
・下記構造物1 30%
・メチルエチルケトン 70%
(ブラックマトリクスの形成)
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。基板を120℃で3分熱処理して表面状態を安定化させた。
基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、上述のように調製した濃色組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業社製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃で3分間プリベークして膜厚2.3μmの濃色組成物層K1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と濃色感光層K1の間の距離を200μmに設定し、窒素雰囲気下、露光量300mJ/cm2で隔壁幅20μm、スペース幅100μmにパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、濃色組成物層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製を100倍希釈したもの)を23℃で80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、大気下にて露光量2500mJ/cm2にて基板の濃色組成物層K1が形成された面側からポスト露光を行って、オーブンにて240℃で50分加熱し、膜厚2.0μm、光学濃度4.0、100μm幅の開口部を有するストライプ状のブラックマトリクス(隔壁)を得た。
(撥液化プラズマ処理)
ブラックマトリクスを形成した基板に、カソードカップリング方式平行平板型プラズマ処理装置を用いて、以下の条件にて撥液化プラズマ処理を行った。
使用ガス :CF4
ガス流量 :80sccm
圧力 :40Pa
RFパワー:50W
処理時間 :30sec
<実施例1:スピンコート法(スピンコート1)>
上記で調製されたインク組成物(R−1)を用いて、上記で得られた基板上のブラックマトリクス(隔壁)で区分された領域内(凸部で囲まれた凹部)に、富士フイルムDimatix社製インクジェットプリンターDMP−2831を用い、吐出を行った。インク組成物の吐出量は、作製されるカラーフィルタ中のカラーフィルタ層の膜厚が後述の測定方法で2.0μmとなるよう調整した。その後、100℃オーブン中で2分間予備処理を行った。作製したブラックマトリクスおよびカラーフィルタ層上へ、上記で調製された酸素遮断性組成物1をMIKASA社製スピンコーターにより、250rpmで少量滴下し、硬化後の酸素遮断層の膜厚が6μmとなるように繰り返し塗布した。酸素遮断性組成物1の塗布後、室温で10分間静置した後、次に、220℃のオーブン中で30分間静置することにより、単色のカラーフィルタを作製した。
<実施例2:インクジェット法(インクジェット1)>
富士フィルムDimatix社製インクジェットプリンターDMP−2831を用いて、上記で調製された酸素遮断性組成物2の吐出を行い、実施例1と同様に作製したブラックマトリクスおよびカラーフィルタ層上へ塗布した。酸素遮断性組成物2の塗布後、室温で10分間静置した後、次に、220℃のオーブン中で30分間静置することにより、単色のカラーフィルタを作製した。
以下、インク組成物、酸素遮断性組成物、酸素遮断層形成方法、酸素遮断層の膜厚、混合層の膜厚を変え、カラーフィルタを作製し、実施例および比較例とした。
なお、カラーフィルタ層を硬化後、酸素遮断性組成物を塗布し、酸素遮断性組成物の硬化処理する場合は、インク組成物を塗布した後、220℃のオーブン中で30分間静置してインク組成物を硬化させ、さらに酸素遮断性組成物を実施例2に記載の方法で塗布した後、再度80℃のオーブン中で5分間静置し、カラーフィルタを作製した(インクジェット2に該当)。
(膜厚測定方法)
全体の膜厚の測定は、VIOLETLASER COLOR 3D PROFILE MICROSCOPE VK−9510(KEYENCE製)を用いておこなった。上記実施例で得られたカラーフィルタを、グラスカッターで割り、断面観察用のサンプルを作成した。
各層の膜厚の測定は、ポリイミドフィルム上へガラス上と同様に作製されたサンプルをミクロトームにより斜め切削を行い、TOF−SIMS(ION−TOF社製)で観察し、上述した手法に従って、カラーフィルタ層、酸素遮断層、混合層のそれぞれの膜厚を測定した。
<評価内容と結果>
(輝度評価)
輝度の測定は、UV−560(日本分光社製)を用いておこなった。具体的には、上記で作製したカラーフィルタのY値(輝度)と、同インク組成物を用いて製造した酸素遮断層を有さないカラーフィルタを作製した場合のY値(輝度)とを比較し、輝度の変化率を求めた。輝度変化率(%)は[{(酸素遮断層なしのカラーフィルタの輝度)−(酸素遮断層ありのカラーフィルタの輝度)}/(酸素遮断層なしのカラーフィルタの輝度)×100]として計算した。その変化率が3%未満を◎、3%以上7%未満を○、7%以上15%未満を△、15%以上を×とした。
(密着性)
酸素遮断層の密着性の評価は、JIS K5600−5−6に準じて行い、分類0を◎、分類1を○、分類2、3を△、分類4、5を×とした。
(耐光性評価)
キセノンランプ褪色試験機(同潤光機社製)を用い、赤外、UVカットフィルタを光源とカラーフィルタの間に設置し、48時間、及び96時間の照射を行い、色相を測定した。色相の測定にはUV−560(日本分光社製)を用いた。試験前後のΔEabが3未満を◎とした。ΔEabが3以上7未満を○とした。ΔEabが7以上15未満を△と、ΔEabが15以上を×とした。なお、ΔEabは、CIE1976(L*,a*,b*)空間表色系による以下の色差公式から求められる値である(日本色彩学会編 新編色彩科学ハンドブック(昭和60年)p.266)。
ΔEab={(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)21/2
(耐熱性評価)
上記で作製した各色の単色カラーフィルタを、230℃のオーブン内に1時間設置し、その前後の色相を測定した。試験前後のΔEabが3未満を◎とした。ΔEabが3以上7未満を○とした。ΔEabが7以上15未満を△と、ΔEabが15以上を×とした。
(画素平坦性)
画素平坦性は、カラーフィルタ1画素内の最大膜厚差をVIOLET LASER顕微鏡:VK-9510(KEYENCE社製)を用いて測定した。0.1μm未満を◎、0.1μm以上0.25μm未満を○、0.25μm以上0.4μm未満を△、0.4μm以上を×とした。
以下の表4に、各カラーフィルタの評価結果をまとめて示す。以下の評価結果において、実用上の使用の観点から、×が含まれていないことが必要である。
なお、表4中の比較例の混合層膜厚欄における「<10」は、膜厚が10nm未満であることを示す。
表4に示すように、本発明のカラーフィルタは、耐熱性および耐光性といった耐久性に優れるとともに、酸素遮断層の密着性に優れていた。さらに、輝度変化も小さく、画素平坦性にも優れていた。また、実施例1〜9の混合層は、酸素遮断層からカラーフィルタ層の方向において、染料と酸素遮断性化合物と質量割合(染料/酸素遮断性化合物)が増大する傾斜構造を有することが確認された。
一方、比較例においては実用上求められる性能のいずれかが欠けており、実用性に欠いていた。
10 カラーフィルタ
12 基板
14 ブラックマトリクス
16 凹部
18 インク組成物
18a インク組成物塗膜
20 酸素遮断性組成物塗膜
22 カラーフィルタ層
24 酸素遮断層
26 混合層

Claims (7)

  1. 基板上にブラックマトリクスを設けるブラックマトリクス形成工程と、
    基板上に形成された前記ブラックマトリクスにより区画された凹部に、染料および重合性化合物を含有するインク組成物を充填する組成物充填工程と、
    充填された前記インク組成物を予備処理する予備処理工程と、
    予備処理工程で得られた基板上に、酸素遮断性化合物またはその前駆体を含有する酸素遮断性組成物を塗布する塗布工程と、
    充填された前記インク組成物および塗布された前記酸素遮断性組成物を硬化する硬化工程と、
    をこの順に有する、カラーフィルタの製造方法。
  2. 前記酸素遮断性化合物またはその前駆体が、有機ポリマーまたは金属アルコキシ基含有化合物を含む、請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記酸素遮断性組成物が溶媒として水を含む、請求項1または2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 基板上に、
    ブラックマトリクスと、
    前記ブラックマトリクスにより区画された領域に設けられた、少なくとも染料を含有するカラーフィルタ層と、
    前記ブラックマトリクスと前記カラーフィルタ層を覆う、少なくとも酸素遮断性化合物を含有する酸素遮断層とを備えるカラーフィルタであって、
    前記カラーフィルタ層と前記酸素遮断層の間に前記染料と前記酸素遮断性化合物とを含有する混合層を備え、前記混合層の膜厚が10nm以上200nm以下であり、
    前記酸素遮断層の膜厚が15μm以下であるカラーフィルタ。
  5. 前記染料が、下記一般式(6)で表される染料と、下記一般式(5)で表される染料、下記一般式(5−1)で表される染料、および下記一般式(5−2)で表される染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料とを含む、請求項4に記載のカラーフィルタ。

    (一般式(6)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。Lは、それぞれ独立に、脂肪族または芳香族の連結基を表す。Z1は2つの炭素原子と共に6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、4つのZ1は同一であっても異なっていてもよい。Mは2個の水素原子、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物または2価の金属塩化物を表す。mはそれぞれ独立に1または2を表し、nはそれぞれ独立に0または1を表す。pはそれぞれ独立に1〜5の整数を表す。r1、r2、r3及びr4はそれぞれ独立に0または1を表し、r1+r2+r3+r4≧1を満たす。複数のR1中、少なくとも1つのR1は、−OY、−COOY、−SO3Y、−CON(Y)COW、−CON(Y)SO2W、−SO2N(Y)COW、または−SO2NHWを有する。Yは水素原子、金属原子または共役酸を表す。Wは、置換基を表す。)

    (一般式(5)中、R11〜R16はそれぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Maは、金属原子または金属化合物を表す。X1は、Maに結合可能な基を表し、X2は、Maの電荷を中和する為に必要な基を表す。X1とX2は、互いに結合して5員、6員、または7員の環を形成していてもよい。)

    (一般式(5−1)中、R12〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Maは、金属原子または金属化合物を表す。X3は、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、または硫黄原子を表し、X4は、NRa(Raは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。)、酸素原子、または硫黄原子を表し、Y1は、NRc(Rcは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、または炭素原子を表し、Y2は、窒素原子、または炭素原子を表す。R18およびR19は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、またはヘテロ環アミノ基を表す。R18とY1は、互いに結合して5員、6員、または7員の環を形成していてもよく、R19とY2は、互いに結合して5員、6員、または7員の環を形成していてもよい。X5はMaと結合可能な基を表し、aは0、1または2を表す。)

    (一般式(5−2)中、R11〜R16はそれぞれ独立に、水素原子、または置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Maは、金属原子または金属化合物を表す。)
  6. 請求項4または5に記載のカラーフィルタを備える液晶ディスプレイ。
  7. 請求項4または5に記載のカラーフィルタを備える画像表示デバイス。
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