JP5448653B2 - 着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びカラーフィルタの製造方法、並びに、ジピロメテン金属錯体化合物及びその互変異性体 - Google Patents

着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びカラーフィルタの製造方法、並びに、ジピロメテン金属錯体化合物及びその互変異性体 Download PDF

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Description

本発明は、ジピロメテン金属錯体化合物およびその互変異性体並びに液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタを形成するのに好適な着色硬化性組成物、該着色硬化性組成物を用いたカラーフィルタ及びその製造方法に関する。
液晶表示素子や固体撮像素子等に用いられるカラーフィルタを作成する方法の一つに顔料分散法が用いられている。顔料分散法は、顔料を種々の感光性組成物に分散させた着色感放射線性組成物を用いてフォトリソ法によってカラーフィルタを作製する方法がある。この方法は顔料を使用しているために得られる組成物は光や熱に対して安定であるとともに、フォトリソ法によってパターニングするため位置精度も充分に確保でき、大画面、高精細カラーディスプレー用カラーフィルタの作製に好適な方法として広く利用されてきた。
顔料分散法によりカラーフィルタを作製するには、基板上に感放射線性組成物をスピンコーターやロールコーター等により塗布し、乾燥させて塗布膜を形成し、該塗布膜をパターン露光し現像することによって、着色された画素を得る。この操作を色相分だけ繰り返すことでカラーフィルタを作製することができる。
しかしながら、近年、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては、更なる高精細化が望まれており、従来の顔料分散系では、解像度をさらに向上させることは困難であり、顔料の粗大粒子による色ムラが発生する等の問題のために、固体撮像素子のような微細パターンが要求される用途には適さない。
上記の高解像度を達成するために、従来から着色材として染料を用いることが検討されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、染料含有の硬化性組成物は、以下に示すような新たな問題点を有している。即ち、
(1)染料は、一般に顔料に比べて、耐光性、耐熱性に劣る。
(2)通常の色素は、アルカリ水溶液又は有機溶剤(以下単に溶剤ともいう)への溶解度が低いため、所望のスペクトルを有する液状の硬化性組成物を得るのが困難である。
(3)染料は、硬化性組成物中の他の成分との相互作用を示すことが多く、硬化部、非硬化部の溶解性(現像性)の調節が難しい。
(4)染料のモル吸光係数(ε)が低い場合には多量の染料を添加しなければならず、そのために硬化性組成物中の重合性化合物(モノマー)やバインダー、光重合開始剤等の他の成分を減らさざるを得ず、組成物の硬化性、硬化後の耐熱性、(非)硬化部の現像性等が低下する等である。
これらの問題のために、これまで高精細カラーフィルタ用の微細かつ薄膜に構成された着色パターンを形成することは困難であった。また、半導体作製用途などとは異なり、固体撮像素子用のカラーフィルタ作製用途の場合においては、1μm以下の薄膜にすることが要求される。したがって、所望の吸収を得るためには硬化性組成物中に、多量の色素を添加する必要があり、前述の問題を生じる結果となる。
次に、高堅牢性染料にかかる従来の技術について述べる。一般にさまざまな用途で使用されている着色剤には、共通して次のような性質を具備していることが求められる。即ち、色再現性上好ましい吸収特性を有すること、使用される環境条件下における堅牢性、例えば、耐熱性、耐光性、耐湿性等が良好であること、モル吸光係数が大きく薄膜化が可能なこと等が必要とされている。
例えば、ジピロメテン系金属錯体は、機能性の化合物として種々の用途に使用されることが開示されており、可視光重合組成物においてラジカル重合開始剤の増感剤として用いられている(例えば、特許文献2〜8参照。)。また、ジピロメテン系金属錯体は、モル吸光係数が高く、その色再現性上好ましい吸収特性を有していることが開示されている(例えば、特許文献9参照。)。
一方、特に固体撮像素子のカラーフィルタにおいては、微細なパターン形成性が要求されており、硬化部、非硬化部の溶解性(現像性)の調節が難しい。特に、微細パターンのマスクを通して、露光、次いでアルカリ液による現像を行い、未露光部をアルカリ現像液に溶解して微細パターンを形成させている。
特開平6−75375号公報 特許第3279035号公報 特許第3324279号公報 特開平11−352685号公報 特開平11−352686号公報 特開2000−19729号公報 特開2000−19738号公報 特開2002−236360号公報 米国特許2008/0076044A1号
ところが、着色硬化性組成物のアルカリ現像液に対する溶解性が悪いと、パターン形成性が悪化する(未露光部に着色物が残る)。特に、アルカリ液の濃度依存性の小さい着色硬化性組成物が求められる。
本発明は、現像性が良好で、色純度に優れ、薄層化可能な高い吸光係数を有する着色硬化性組成物を提供することを目的として、該目的を達成することを課題とする。
更に、薄層で、色濃度、色純度に優れると共に、堅牢性に優れるカラーフィルタ、及びその製造方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
更に、溶剤溶解性及び堅牢性が高く吸収特性に優れ、モル吸収光係数が高い、ジピロメテン金属錯体化合物及びその互変異性体を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明は、各種色素を詳細に検討した結果、特定の置換基を有するジピロメテン金属錯体化合物が、良好な色相と高い吸光係数を有し、堅牢性に優れると共に、有機溶剤に対する溶解性に優れ、且つ、パターン形成性に優れる(アルカリ現像液の濃度依存性が小さい)との知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。前記の課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1>
下記一般式(A)で表される化合物、一般式(B)で表される化合物及びそれらの互変異性体から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする着色硬化性組成物。
(上記一般式(A)及び(B)中、Mは水素原子を表す。Lは単結合、−O−、−S−、又は−SO −を表す。 は、−NH(C=O)−R 10 を表し 10 は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、−NH(C=O)−R 11 を表し、R 11 は、メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表し、Rは、水素原子を表す。但し、R〜Rのいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−と結合している。Maは、Zn、Feを表す。
は、塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシす。

前記一般式(A)が下記一般式(2−A)であり、前記一般式(B)中が下記一般式(2−B)であることを特徴とする上記<1>に記載の着色硬化性組成物。
(一般式(2−A)または一般式(2−B)中、Mは水素原子を表す。Lは単結合、−O−、−S−、又は−SO −を表す。 ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表す。Rは、水素原子を表す。R は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、は、メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表す。但し、R〜R、R、Rのいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−が結合している。Maは、Zn、Feを表し、Xは、塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表し、X、X は酸素原子を表し、Y、及びY は、NHを表し、RとYは、互いに結合して、5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、RとYとが互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。)

Maが、Znで表されることを特徴とする上記<又は<2>に記載の着色硬化性組成物。

上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の着色硬化性組成物を用いて形成されたカラーフィルタ。

上記<1>〜<>のいずれか1項に記載の着色硬化性組成物を塗布して、塗布形成された塗布層を露光し、現像してパターン像を形成する工程を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。

下記一般式(2−A)又は下記一般式(2−B)で表される化合物及びその互変異性体。
(一般式(2−A)または一般式(2−B)中、Mは水素原子を表す。Lは単結合、−O−、−S−、又は−SO −を表す。 ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表す。Rは、水素原子を表す。R は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、は、メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表す。但し、R〜R、R、Rのいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−が結合している。Maは、Zn、Feを表し、Xは、塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表し、X、X は酸素原子を表し、Y、及びY は、NHを表し、RとYは、互いに結合して、5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、RとYとが互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。)

下記一般式(C)又は一般式(D)で表される化合物及びその互変異性体。


一般(C)又は一般式(D)、nは0、又は2を表し、Mは水素原子を表す。R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、Rは、水素原子を表す。R10 メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、11メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表す。但し、R〜R、R10、R11のいずれかの置換基が2価の連結基となって、−S(=O)n−結合している。Xは、Znに結合可能な塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表す。)
本発明によれば、現像性が良好で、色純度に優れ、薄層化可能な高い吸光係数を有する着色硬化性組成物を提供することができる。
更に、薄層で、色濃度、色純度に優れると共に、堅牢性に優れるのカラーフィルタ、及びその製造方法を提供することができる。
更に、溶剤溶解性及び堅牢性が高く吸収特性に優れ、モル吸収光係数が高いジピロメテン金属錯体化合物及びその互変異性体を提供することができる。
以下に、本発明の着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法、について詳述する。
−着色硬化性組成物−
本発明の着色硬化性組成物は、着色剤として、下記一般式(A)及び一般式(B)で表される特定の置換基を有するジピロメテン金属錯体化合物から選択される少なくとも一種を含有することを特徴とする。
本発明の着色硬化性組成物は、感紫外線性の着色硬化性組成物であることが好ましい。
本発明において、後述の一般式(A)、一般式(B)で表される化合物、又はその互変異性体は、後述の一般式(A)、一般式(B)中、Mは水素原子を表す。Lは単結合、−O−、−S−、又は−SO −を表す。R は、−NH(C=O)−R 10 を表し、R 10 は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、−NH(C=O)−R 11 を表し、R 11 は、メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表し、R は、水素原子を表す。但し、R 〜R のいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−と結合している。Maは、Zn、Feを表す。X は、塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表す。
尚、本発明において、後述の一般式(A)、一般式(B)で表される化合物、又はその互変異性体は上記の通りであるが、その他も記載しておく。
−一般式(A)、一般式(B)で表される化合物、又はその互変異性体−
上記一般式(A)、及び一般式(B)中のRaは、置換基を表し、mは0、1、2、又は3の整数を表し、Mは水素原子、又は電荷を中和するために必要な有機塩基又は金属原子を表す。
Lは単結合、アルキレン基、−O−、−N(Rb)−、−S−、−SO−、又は−SO−を表し、Rbは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。
〜Rは各々独立に、水素原子、又は置換基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。但し、R〜Rのいずれか1つの置換基が2価の連結基となって、−L−と結合している。
Maは、錯体を形成可能な金属、又は金属化合物を表す。
は、Maの電荷を中和する為に必要な基を表し、XはMaに結合可能な基を表す。pは0又は1を表す。XとXは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。
一般式(A)及び一般式(B)について詳述する。
一般式(A)及び一般式(B)中のRaは、置換基を表し、Raが表す置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24の、直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、
アルケニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、シリル基(好ましくは炭素数3〜38、より好ましくは炭素数3〜18のシリル基で、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキシルジメチルシリル)、カルボキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ドデシルオキシ、シクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジフェニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデカノイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基で、例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜48、よりこの好ましくは炭素数1〜24のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ、ヘキサデシルスルホニルオキシ、シクロヘキシルスルホニルオキシ)、
アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニルオキシ基で、例えば、フェニルスルホニルオキシ)、アシル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアシル基で、例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイル、シクロヘキサノイル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、Nーエチル−N−オクチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−メチルN−フェニルカルバモイル、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のアミノ基で、例えば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、テトラデシルアミノ、2−エチルへキシルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは6〜24のアニリノ基で、例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは1〜18のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは2〜24のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、ピバロイルアミド、シクロヘキサンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のウレイド基で、例えば、ウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数24以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、シクロヘキサンスルホンアミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルアミノ基で、例えば、N、N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ、3−ピラゾリルアゾ)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ)、
ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、オクチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N−エチル−N−フェニルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスホニル基で、例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスフィノイルアミノ基で、例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ)を表す。
一般式(A)及び一般式(B)中のRaが表す置換基が、更に置換可能な基である場合には、Raが表す置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。Raが複数ある場合、複数のRaは同じでも異なっていてもよい。
一般式(A)及び一般式(B)中のmは、0、1、2、又は3を表し、0、又は1が好ましく、0が最も好ましい。
一般式(A)及び一般式(B)中のMは、水素原子、又は電荷を中和するために必要な有機塩基又は金属原子を表す。有機塩基としては、アルキルアミン類、アニリン類、4級アミン類、グアニジン類、ピリジン類、キノリン類等が好ましく、金属原子としては、アルカリ金属が好ましい。また、アンモニアも好ましい。Mは水素原子が最も好ましい。
一般式(A)及び一般式(B)中のLは、単結合、アルキレン基、−O−、−N(Rb)−、−S−、−SO−、又は−SO−を表し、Rbは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。
Rbのアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、及びアリールスルホニル基は、更に、前記Raが表す置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
Lは、好ましくは、アルキレン、−O−、−S−、−SO−が好ましく、最も好ましくは、−S−、−SO−である。
一般式(A)及び一般式(B)中のR〜Rは各々独立に、水素原子、又は置換基を表すが、R〜Rが表す置換基のいずれかが、2価の連結基となって、−(L)−と結合している(この場合の連結基となっている基の説明は、−(L)−基を水素原子としたもので説明する)。
〜Rが表す置換基は、前記一般式(A)及び一般式(B)のRaで説明した置換基と同義であり、好ましい態様も同様である。
〜Rが表す置換基が、更に置換可能な基であるとき、前記Raが表す置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
〜Rが表す置換基のいずれか1つが2価の連結基となる場合には、この2価の連結基は、複数の置換基が互いに連結して新たな2価の連結基を形成してもよく、例えば、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、2価のヘテロ環基、−O−、−S−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C(=O)、−OC(=O)N(Rc)−、−C(=O)N(Rc)−、−N(Rc)C(=O)−、−N(Rc)C(=O)O−、−N(Rc)C(=O)N(Rd)−、−C(=O)N(Rc)C(=O)−、−SO−、−SO−、−SO−、−SON(Rc)−、−N(Rc)SO−、−C(=O)N(Rc)SO−、−SON(Rc)SO−等の2価の連結基が複数結合して新たな2価の連結基を形成していてもよい。
Rc、Rdは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基等を表し、これらのアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基は、前記Raが表す置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(A)及び一般式(B)中のRは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。
のアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、前記一般式(A)及び一般式(B)のRaが表す置換基で説明したアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
のアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、更に前記Raが表す置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
は、水素原子、アルキル基、又はアリール基が好ましく、水素原子がより好ましい。
一般式(A)及び一般式(B)中のMaは、錯体を形成可能な金属、又は金属化合物を表す。
Maの金属及び金属化合物としては、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物、又は2価の金属塩化物が含まれる。例えば、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、Fe等の他に、AlCl、InCl、FeCl、TiCl、SnCl、SiCl、GeClなどの金属塩化物、Tio、V=O等の金属酸化物、Si(OH)等の金属水酸化物も含まれる。
これらの中でも、錯体の安定性、分光特性、耐熱、耐光性、及び製造適性等の観点から、Fe、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Mo、Mn、Cu、Ni、Co、TiO、又はV=Oが好ましく、Fe、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Cu、Ni、Co、又はV=Oがより好ましく、Fe、Zn、Co、V=O、又はCuが更に好ましく、Znが最も好ましい。
一般式(B)中のXは、Maの電荷を中和する為に必要な基を表し、例えば、ハロゲン原子、水酸基、カルボン酸基、燐酸基、スルホン酸基等が挙げられる。
一般式(A)及び一般式(B)中のXは、Maに結合可能な基であればいずれで有ってもよく、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)等、更に「金属キレート」[1]坂口武一・上野景平著(1995年南江堂)、同[2](1996年)、同[3](1997年)等に記載の化合物が挙げられる。
一般式(A)及び一般式(B)中のpは0又は1を表す。
一般式(A)及び一般式(B)中のXとXは、互いに結合して、Maと共に5員、6員、又は7員の環を形成してもよい。形成される5員、6員、及び7員の環は、飽和環であっても不飽和環であっても良い。また、5員、6員、及び7員の環は、炭素原子のみで構成されていても良く、窒素原子、酸素原子、又は/及び硫黄原子から選ばれる原子を少なくとも1個有するヘテロ環を形成していてもよい。
一般式(A)及び一般式(B)で表される化合物は、合成適性、化合物の安定性、堅牢性等の観点から、好ましくは一般式(1−A)及び一般式(1−B)、又はその互変異性体で表されるジピロメテン金属錯体が好ましい。
−一般式(1−A)、一般式(1−B)で表される化合物又はその互変異性体−
式中、Raは、置換基を表し、mは0、1、2、又は3の整数を表し、Mは水素原子、又は電荷を中和するために必要な有機塩基又は金属原子を表す。Lは、単結合、アルキレン基、−O−、−N(Rb)−、−S−、−SO−、又は−SO−を表し、Rbは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。
〜Rは、各々独立に、水素原子、又は置換基を表す。Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。R及びRは、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アニリノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。但し、R〜R、R、Rのいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−が結合している。
Maは、金属、又は金属化合物を表し、Xは、Maの電荷を中和する為に必要な基を表し、X、Xは各々独立に、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を表す)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表し、Y、及びYは各々独立に、NR(Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基)、又は酸素原子を表し、RとYは、互いに結合して、5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、RとYとが互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。Xは、Maの電荷を中和する為に必要な基を表す。
一般式(1−A)及び一般式(1−B)について詳述する。
一般式(1−A)及び一般式(1−B)中のRa、m、M、L、R〜R、R、Ma、Xは、前記一般式(A)、一般式(B)で説明したそれらと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(1−A)及び一般式(1−B)中のR〜R、R、Rが表す置換基のいずれかが2価の連結基となって−L−と結合しており、このR〜R、R、Rのいずれか2価の基の説明は、−L−の替わりに水素原子が置換したもので表している。
一般式(1−A)及び一般式(1−B)中のR及びRは、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アニリノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。
及びRのアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アニリノ基、及びヘテロ環アミノ基の好ましい範囲は、前記Raが表す置換基で説明した基と同様である。
及びRのアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アニリノ基、及びヘテロ環アミノ基は、更に、前記Raが表す置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
及びRは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アミノ基、又はアニリノ基が好ましく、アルキル基、アルケニル基、アリール基がより好ましい。最も好ましくはアルキル基、又はアリール基である。
及びRが表す置換基が2価の連結基となる場合には、複数の置換基が互いに連結して新たな2価の連結基を形成してもよく、例えば、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、2価のヘテロ環基、−O−、−S−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C(=O)、−OC(=O)N(Rc)−、−C(=O)N(Rc)−、−N(Rc)C(=O)−、−N(Rc)C(=O)O−、−N(Rc)C(=O)N(Rd)−、−SO−、−SO−、−SO−、−SON(Rc)−、−N(Rc)SO−、−C(=O)N(Rc)SO−、−SON(Rc)SO−等の2価の連結基が複数結合して新たな2価の連結基を形成していてもよい。
Rc、Rdは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基等を表し、これらのアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基は、前記Raが表す置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
一般式(1−A)及び一般式(1−B)中のX、Xは各々独立に、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を表す)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表し、
Rのアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基の好ましい範囲は、前記Raが表す置換基で説明したアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基と同様である。
Rが置換可能な基である場合には、前記Raが表す置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
、Xは、好ましくは、NR(Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基)、酸素原子であり、合成適性、化合物の安定性、堅牢性等の観点から酸素原子が最も好ましい。
一般式(1−A)及び一般式(1−B)中のY、及びYは各々独立に、NR(Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基)、又は酸素原子を表し、NRのRは、前記X及びXのNRのRで説明した基と同義である。
一般式(1−A)及び一般式(1−B)中のRとYは、互いに結合して、5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、RとYとが互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。Xは、Maの電荷を中和する為に必要な基を表す。
一般式(A)、一般式(1−A)は、さらに好ましくは一般式(2−A)で表され、一般式(B)、一般式(1−B)は、更に好ましくは一般式(2−B)で表される。
本発明において、後述の一般式(2−A)、一般式(2−B)で表される化合物、又はその互変異性体は、後述の一般式(2−A)、一般式(2−B)中、Mは水素原子を表す。Lは単結合、−O−、−S−、又は−SO −を表す。R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表す。R は、水素原子を表す。R は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、R は、メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表す。但し、R 〜R 、R 、R のいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−が結合している。Maは、Zn、Feを表し、X は、塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表し、X 、X は酸素原子を表し、Y 、及びY は、NHを表し、R とY は、互いに結合して、5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、R とY とが互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。
尚、本発明において、後述の一般式(2−A)、一般式(2−B)で表される化合物、又はその互変異性体は上記の通りであるが、その他も記載しておく。
−一般式(2−A)及び一般式(2−B)で表される化合物−
式中、Ra、m、M、L、R〜R、R、R、R、Ma、X、X、X、Y、及びYは、前記の一般式(1−A)、及び一般式(1−B)のそれらと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、及び一般式(2−B)で表される化合物の互変異性体について説明する。
一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、及び一般式(2−B)で表される化合物の互変異性体とは、分子内の1個の水素原子が移動することにより形成し得る構造の化合物であればいずれであってもよく、例えば、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、及び一般式(2−B)のピロメテン骨格が下記の一般式(a)から一般式(f)の構造等であってもよい。
式中の各置換基は、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、及び一般式(2−B)のそれらと同義である。Xは前記一般式(1−A)のXと同義である。
一般式(1−A)及び一般式(2−A)は、合成適性、化合物の安定性、有機溶剤に対する溶解性等の観点から、更に好ましくは下記一般式(C)又はその互変異性体で表され、一般式(1−B)及び一般式(2−B)は、更に好ましくは下記一般式(D)又はその互変異性体で表される。
本発明において、後述の一般式(C)、一般式(D)で表される化合物、又はその互変異性体は、後述の一般式(C)、一般式(D)中、nは0、又は2を表し、Mは水素原子を表す。R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R はジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、水素原子を表す。R 10 は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、R 11 はメチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表す。但し、R 〜R 、R 10 、R 11 のいずれかの置換基が2価の連結基となって、−S(=O)n−と結合している。X は、Znに結合可能な塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表す。
尚、本発明において、後述の一般式(C)、一般式(D)で表される化合物、又はその互変異性体は上記の通りであるが、その他も記載しておく。
−一般式(C)及び一般式(D)で表される化合物−
式中、Ra、m、M、R〜R、R、Xは、前記一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、及び一般式(1−B)のそれらと同義であり、好ましい範囲も同様である。
nは、0又は2を表し、R10、R11は各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。但し、R〜R、R10、R11のいずれかの置換基が2価の連結基となって、−S(=O)n−と結合している。
一般式(C)及び一般式(D)中のR10、R11は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。
10、R11のアルキル基、アルケニル基、アリール基、及びヘテロ環基は、更に前記Raが表す置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
10、R11は、合成適性、化合物の安定性の観点から各々独立に、アルキル基、アリール基が好ましい。
−S(=O)n−は、R10又はR11のいずれかに結合していることが、合成適性の観点から好ましい。
10、R11の置換基が2価の連結基となる場合には、複数の置換基が互いに連結して新たな2価の連結基を形成してもよく、例えば、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、2価のヘテロ環基、−O−、−S−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C(=O)、−OC(=O)N(Rc)−、−C(=O)N(Rd)−、−N(Rc)C(=O)−、N(Rc)C(=O)O−、−N(Rc)C(=O)N(Rd)−、−SO−、−SO−、−SO−、−SON(Rc)−、−N(Rc)SO−、−C(=O)N(Rc)SO−、−SON(Rc)SO−等の2価の連結基が複数結合して新たな2価の連結基を形成していてもよい。
Rc、Rdは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基等を表し、これらのアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基は、前記Raが表す置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
次に、本発明の化合物の好ましい範囲について説明する。
一般式(B)より一般式(A)、一般式(1−B)より一般式(1−A)、一般式(2−B)より一般式(2−A)、一般式(D)よりも一般式(C)のほうが好ましい。
一般式(A)及び一般式(B)は好ましくは、対応する一般式(1−A)及び一般式(1−B)で表され、より好ましくは、対応する一般式(2−A)及び一般式(2−B)で表され、更に好ましくは、対応する一般式(C)及び一般式(D)で表される。
又、一般式(A)及び一般式(B)中の−L−が結合する位置としては、R又はRが2価の連結基となって−L−と結合していることが好ましく、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、及び一般式(2−B)において−L−が結合する位置としては、R又はRが2価の連結基となって、−L−と結合している事が好ましい。更に、一般式(C)及び一般式(D)において−S(=O)n−が結合する位置としては、R10又はR11が2価の連結基となって、−S(=O)n−が結合していることが好ましい。
一般式(A)及び一般式(B)のR〜Rのいずれかの基が2価の連結基となって、−L−に結合する時の、2価の連結基としては、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、2価のヘテロ環基、又は(アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基)と(−O−、−S−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C(=O)−、−OC(=O)N(Rc)−、−C(=O)N(Rd)−、−N(Rc)C(=O)−、−N(Rc)C(=O)O−、−N(Rc)C(=O)N(Rd)−、−SO−、−SO−、−SON(Rc)−、又は−N(Rc)SO−)とで形成される2価の連結基が好ましい。更に好ましくは、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基である。
一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中のR〜R5、、Rのいずれかの基が2価の連結基となって−L−が結合する時の、−L−が結合する位置としては、R又はRに結合することが好ましい。2価の連結基としては、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、2価のヘテロ環基、又は(アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基)と(−O−、−S−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C(=O)−、−OC(=O)N(Rc)−、−C(=O)N(Rd)−、−N(Rc)C(=O)−、−N(Rc)C(=O)O−、−N(Rc)C(=O)N(Rd)−、−SO−、−SO−、−SON(Rc)−、又は−N(Rc)SO−)とで形成される2価の連結基が好ましい。更に好ましくは、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基である。
一般式(C)、一般式(D)中のR〜R、R10、R11のいずれかの基が2価の連結基となって−S(=O)n−と結合する時、−S(=O)n−が結合する位置としては、R10又はR11が好ましく、2価の連結基としては、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、2価のヘテロ環基、又は(アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基)と(−O−、−S−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C(=O)−、−OC(=O)N(Rc)−、−C(=O)N(Rd)−、−N(Rc)C(=O)−、−N(Rc)C(=O)O−、−N(Rc)C(=O)N(Rd)−、−SO−、−SO−、−SON(Rc)−、又は−N(Rc)SO−)とで形成される2価の連結基が好ましい。更に好ましくは、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基である。
一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)、一般式(C)、及び一般式(D)の各々の置換基の好ましい範囲を以下に説明するが、各置換基の好ましい範囲と、前記一般式の好ましい範囲との組み合わせで上位の方がより好ましい。
一般式(A)及び一般式(B)中のRは、好ましくは各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中の−Y−C(=X)−Rで表される基、一般式(C)及び一般式(D)中の−NH−C(=O)−R10、又は、−NH−C(=O)−R11であり、
更に好ましくは、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中の−Y−C(=X)−Rで表される基、一般式(C)及び一般式(D)中の−NH−C(=O)−R10、又は、−NH−C(=O)−R11であり、
最も好ましくは、一般式(C)及び一般式(D)中の−NH−C(=O)−R10、又は、−NH−C(=O)−R11である。
一般式(A)及び一般式(B)中のRは、好ましくは各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)及び一般式(2−B)中の−Y−C(=X)−Rで表される基、一般式(C)及び一般式(D)中の−NH−C(=O)−R11であり、
更に好ましくは、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中の−Y−C(=X)−Rで表される基、一般式(C)及び一般式(D)中の−NH−C(=O)−R11であり、
最も好ましくは、一般式(C)及び一般式(D)中の−NH−C(=O)−R11である。
、X、Y、X、R〜R11の好ましい範囲は、後述する通りである。
一般式(A)及び一般式(B)中のXは、好ましくはそれぞれ独立に、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)等、更に「金属キレート」[1]坂口武一・上野景平著(1995年南江堂)、同[2](1996年)、同[3](1997年)等に記載の化合物であって、更に好ましくは、水又はアルコール類であって、最も好ましくはpが0である。
一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)、一般式(C)、及び一般式(D)中の、Raは、好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基であって、mは0又は1であって、最も好ましくは、mは0である。
一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)、一般式(C)、及び一般式(D)中の、Mは、好ましくは水素原子、炭素数3〜14のトリアルキルアミン類、炭素数4〜20の4級アンモニウム類、アルカリ金属類であって、より好ましくは、水素原子、炭素数3〜9のトリアルキルアミン類、炭素数4〜8の4級アンモニウム塩類、又は、アルカリ金属類であって、更に好ましくは水素原子である。
一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中のLは、好ましくは−O−、−N(Rb)、−S−、−SO−であって(Rbは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基)、より好ましくは、−O−、−S−、−SO−であって、最も好ましくは、−S−又は−SO−である。
一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中のMaは、好ましくは、Fe、Zn、Co、V=O、Cuであって、更に好ましくはZn、Co、V=O、Cuであって、最も好ましくはZnである。
一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)、一般式(C)、及び一般式(D)中のR、Rは、好ましくは、各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルボキシル基、アシル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロ環スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルファモイル基であって、より好ましくは、パ−フロロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルボキシル基、アシル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロ環スルホニル基、スルファモイル基であって、更に好ましくは、パーフロロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルボキシル基、アシル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基であって、最も好ましくは、パーフロロアルキル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基である。
一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)、一般式(C)、及び一般式(D)中のR、Rは、好ましくは、各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、カルバモイル基であって、より好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基であって、最も好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)、一般式(C)、及び一般式(D)中のRは、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であって、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基であって、最も好ましくは、水素原子である。
一般式(B)、一般式(1−B)、一般式(2−B)、及び一般式(D)中のXは、好ましくは、ハロゲン原子、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基、スルホン酸基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、燐酸基であって、より好ましくは、塩素原子、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、スルホン酸基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基である。
一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中のR、Rは、好ましくは、各々独立にアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アミノ基、アニリノ基であって、より好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アミノ基、アニリノ基であって、更に好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基であり、最も好ましくは、アルキル基、アリール基である。
一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中のX,Xは、好ましくは、各々独立にNR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を表す)、窒素原子、酸素原子であって、より好ましくは、−NH−、窒素原子、酸素原子であって、最も好ましくは、酸素原子である。
一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)中のY、及びYは、好ましくは各々独立に、NR(Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基)であって、より好ましくはNR(Rは水素原子、アルキル基)であって、最も好ましくは−NH−基である。
一般式(C)、一般式(D)中のR10、R11は、好ましくは各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であって、より好ましくはアルキル基、アリール基である。
一般式(C)及び一般式(D)において、R、Rがそれぞれ独立にパーフロロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルボキシル基、アシル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基(最も好ましくは、パーフロロアルキル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基)であって、R、Rが、各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基(最も好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基)であって、Rが、水素原子、アルキル基、アリール基(最も好ましくは、水素原子)であって、Xが、塩素原子、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、スルホン酸基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基であって、R10、R11が、各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基(より好ましくはアルキル基、アリール基)であって、Mが、水素原子、炭素数3〜9のトリアルキルアミン類、炭素数4〜8の4級アンモニウム塩類、又は、アルカリ金属類(更に好ましくは水素原子)であって、Raがハロゲン原子、アルキル基、又はアルコキシ基であって、mが0又は1(最も好ましくは、mは0)であって、nが0又は2である態様が好ましい。
次に、一般式(A)、一般式(B)、一般式(1−A)、一般式(1−B)、一般式(2−A)、一般式(2−B)、一般式(C)、及び一般式(D)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらによって限定されない。
前記一般式(A)、一般式(B)、一般式(C)、及び一般式(D)化合物は、米国特許第2008/0076044A1に記載の方法で合成することができる。
本発明の着色硬化性組成物は、前記一般式(A)、及び一般式(B)、より好ましくは一般式(C)、一般式(D)、及びそれらの互変異性体から選択される少なくとも1種を、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明における前記一般式(A)及び一般式(B)から選択される少なくとも1種の着色硬化性組成物中における含有量は、分子量及びモル吸光係数によって異なるが、着色硬化性組成物の全固形分成分に対して、0.5〜80質量%が好ましく、0.5〜60質量%がより好ましく、0.5〜50質量%が最も好ましい。
本発明の着色硬化性組成物、及びカラーフィルタには、前記一般式(A)、一般式(B)、一般式(C)、及び一般式(D)、又はそれらの互変異性体以外にも、フタロシアニン化合物(例えば、米国特許2008/0076044A1記載のフタロシアニン化合物)、550nm〜650nmに吸収極大を有するトリアリールメタン系の着色剤、例えば、シー・アイ・アシッドブルー7(C.I.AcidBlue7)、シー・アイ・アシッドブルー83(C.I.Acid Blue83)、シー・アイ・アシッドブルー90(C.I.Acid Blue90)、シー・アイ・ソルベント・ブルー38(C.I.Solvent Blue38)、シー・アイ・アシッド・バイオレット17(C.I.Acid Violet17)、シー・アイ・アシッド・バイオレット49(C.I.Acid Violet49)、シー・アイ・アシッド・グリーン3(C.I.Acid Green3)等を用いることが出来る。
更に、500nm〜600nmに吸収極大を有するキサンテン系の色素、例えば、シー・アイ・アシッド・レッド289(C.I.Acid.Red 289)等も使用できる。
前記、フタロシアニン系の着色剤、及びトリアリールメタン系の着色剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で使用でき、本発明の着色硬化性組成物の全固形分に対して、0.5質量%〜50質量%であることが好ましい。
また、青色フィルタアレイを作製するためには、本発明における金属錯体と、フタロシアニン系の着色剤の少なくとも一種とを混合して用いることが好ましい。
この時、それぞれの混合比率は、それぞれのモル吸光係数や、求められる分光特性、膜厚等により異なるが、一般的には、含有比で(本発明の金属錯体の総含有量):(フタロシアニン系の着色剤)=10:1〜1:20の範囲で使用できる。好ましくは5:1〜1:10の範囲で用いられる。
<バインダー>
本発明の着色硬化性組成物は、バインダーの少なくとも一種を含有することが好ましい。前記バインダーとしては、アルカリ可溶性であれば特には限定されないが、耐熱性、現像性、入手性等の観点から選ばれることが好ましい。
アルカリ可溶性のバインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶性で弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号等の明細書に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等があり、特に、側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
この他に水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等やポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール等も有用である。
また、親水性基を有するモノマーを共重合してもよく、この例としては、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級及び3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリノ(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐又は直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐又は直鎖のブチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他親水性基を有するモノマーとしては、テトラヒドロフルフリル基、燐酸部位、燐酸エステル部位、4級アンモニウム塩部位、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホン酸及びその塩の部位、モルホリノエチル基等を含んだモノマー等も有用である。
また、架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有してもよく、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有したポリマー等も有用である。
これらの重合性基を有するポリマーの例としては、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。
又、硬化被膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロルヒドリンとのポリエーテル等も有用である。
前記各種バインダーの中で、バインダーとしては、耐熱性の観点で、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。又、現像性制御の観点では、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
上記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、及びKS−レジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーP−シリーズ等が好ましい。
また、本発明に用いるバインダーとしては、アルカリ可溶性フェノール樹脂を用いることができる。該アルカリ可溶性フェノール樹脂は、本発明の感光性着色硬化性組成物をポジ型の組成物とする場合に好適に用いることができる。アルカリ可溶性フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、又はビニル重合体等が挙げられる。
上記ノボラック樹脂としては、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に縮合させて得られるものが挙げられる。上記フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、キシレノール、フェニルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、ナフトール、又はビスフェノールA等が挙げられる。
上記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、又はベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記フェノール類及びアルデヒド類は、単独若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ノボラック樹脂の具体例としては、例えば、メタクレゾール、パラクレゾール又はこれらの混合物とホルマリンとの縮合生成物が挙げられる。
上記ノボラック樹脂は分別等の手段を用いて分子量分布を調節してもよい。又、ビスフェノールCやビスフェノールA等のフェノール系水酸基を有する低分子量成分を上記ノボラック樹脂に混合してもよい。
上記バインダーは、質量平均分子量(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)が1000〜2×10の重合体が好ましく、2000〜1×10の重合体が更に好ましく、5000〜5×10の重合体が特に好ましい。
本発明の着色硬化性組成物中の上記バインダーの使用量は、本発明の着色硬化性組成物の全固形分に対して、10質量%〜90質量%が好ましく、20質量%〜80質量%が更に好ましく、30質量%〜70質量%が特に好ましい。
<架橋剤>
本発明の着色硬化性組成物は、着色剤として一般式(A)及び一般式(B)から選択される少なくとも一種を含有し、従来との比較においてより色純度に優れ、薄層化可能な高い吸光係数を有し、且つ堅牢性に優れるものとすることができるが、これに更に補足的に架橋剤を用いることによって、より高度に硬化させた膜が得られるように構成することも可能である。
架橋剤としては、架橋反応によって膜硬化を行なえるものであれば特に限定はなく、例えば、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物、またはウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたフェノール化合物、ナフトール化合物、またはヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも特に、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
前記(a)エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有し、かつ架橋性を有するものであればいずれでもよく、例えば、ビスフェノールAグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物、ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
前記架橋剤(b)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が置換している数としては、メラミン化合物の場合は2〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は2〜4であるが、好ましくはメラミン化合物の場合は5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。
以下、前記(b)のメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物およびウレア化合物を総じて、(b)に係る化合物(メチロール基含有化合物、アルコキシメチル基含有化合物、またはアシロキシメチル基含有化合物)ということがある。
前記(b)に係るメチロール基含有化合物は、(b)に係るアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。前記(b)に係るアシロキシメチル基含有化合物は、(b)に係るメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することにより得られる。
以下、前記置換基を有する(b)に係る化合物の具体例を挙げる。
前記メラミン化合物として、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記グアナミン化合物として、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物などが挙げられる。
前記グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記ウレア化合物として、例えば、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルウレア、などが挙げられる。
(b)に係る化合物は、単独で使用してもよく、組合わせて使用してもよい。
前記架橋剤(c)、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物、またはヒドロキシアントラセン化合物は、前記架橋剤(b)の場合と同様、熱架橋により上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるものである。
以下、これら化合物を総じて、(c)に係る化合物(メチロール基含有化合物、アルコキシメチル基含有化合物、またはアシロキシメチル基含有化合物)ということがある。
前記架橋剤(c)に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基、アルコキシメチル基の数としては、一分子当り最低2個必要であり、熱架橋性および保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位,4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位、パラ位が全て置換されている化合物が好ましい。骨格となるフェノール化合物の3位または5位は、未置換であっても置換基を有していてもよい。また、骨格となるナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記(c)に係るメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基のオルト位またはパラ位(2位または4位)が水素原子である化合物を原料に用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。
前記(c)に係るアルコキシメチル基含有化合物は、(c)に係るメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。
前記(c)に係るアシロキシメチル基含有化合物は、(c)に係るメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
架橋剤(c)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位またはパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾールの各異性体、2,3−キシレノ−ル、2,5−キシレノ−ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類、4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
前記架橋剤(c)の具体例としては、トリメチロールフェノール、トリ(メトキシメチル)フェノール、トリメチロールフェノールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、トリメチロール−3−クレゾール、トリ(メトキシメチル)−3−クレゾール、トリメチロール−3−クレゾールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、2,6−ジメチロール−4−クレゾール等のジメチロールクレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、テトラメトキシメチルビスフェノールA、テトラメチロールビスフェノールAの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、テトラメチロール−4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、テトラメトキシメチル−4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PAのヘキサメチロール体、TrisP−PAのヘキサメトキシメチル体、TrisP−PAのヘキサメチロール体の1〜5個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、ビスヒドロキシメチルナフタレンジオール、等が挙げられる。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1,6−ジヒドロキシメチル−2,7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられる。
また、アシロキシメチル基含有化合物として、例えば、上記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部または全部アシロキシメチル化した化合物等が挙げられる。
これらの化合物の中で好ましいものとしては、トリメチロールフェノール、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)のヘキサメチロール体またはそれらのメチロール基がアルコキシメチル基およびメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。
これら(c)に係る化合物は、単独で使用してもよく、組合わせて使用してもよい。
架橋剤を含有する場合、前記架橋剤(a)〜(c)の着色剤含有硬化性組成物中における合計量は、素材により異なるが、該組成物の全固形分(質量)に対して、1〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、7〜30質量%が特に好ましい。該含有量が前記範囲内であると、充分な硬化度と未露光部の溶出性とを保持でき、露光部の硬化度が不足したり、未露光部の溶出性が著しく低下することもない。
<重合性モノマー>
本発明の着色硬化性組成物は、重合性モノマーの少なくとも一種を含有することによって好適に構成することができる。重合性モノマーは、着色硬化性組成物をネガ型に構成する場合に主として含まれる。
尚、後述のナフトキノンジアジド化合物を含有するポジ型の系に、後述の光重合開始剤と共に含有でき、この場合には形成されるパターンの硬化度をより促進させることができる。以下、重合性モノマーについて説明する。
上記重合性モノマーとしては、常圧下で100℃以上の沸点を有し、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和基を持つ化合物が好ましい。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレートおよびこれらの混合物を挙げることができる。
更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものが挙げられる。
上記重合性モノマーの着色硬化性組成物中における含有量は、該着色硬化性組成物中の固形分に対して0.1質量%〜90質量%が好ましく、1.0質量%〜80質量%がさらに好ましく、2.0質量%〜70質量%が特に好ましい。
<感放射線性化合物>
本発明の着色硬化性組成物は、感放射線性化合物の少なくとも一種を含有することにより好適に構成することができる。感放射線性化合物は、400nm以下のUV光に対し、ラジカル発生、酸発生、塩基発生などの化学反応を起こし得る化合物であるが、上記のバインダーを架橋、重合、酸性基の分解などの反応により不溶化させたり、塗膜中に共存する重合性モノマーやオリゴマーの重合、架橋剤の架橋などを起こすことで塗膜をアルカリ現像液に対して不溶化させる目的で用いられる。
着色硬化性組成物が、特に、ネガ型に構成される場合には光重合開始剤を含有するのが好適であり、ポジ型を構成する場合にはナフトキノンジアジド化合物を含有すことが好適である。
(光重合開始剤)
次に、本発明の着色硬化性組成物が、ネガ型の組成物である場合に含まれる光重合開始剤について説明する。
光重合開始剤は前記重合性モノマーを重合させられるものであれば特に限定されないが、特性、開始効率、吸収波長、入手性、コスト等の観点で選ばれることが好ましい。
尚、上記のナフトキノンジアジド化合物を含有するポジ型の系に更に含有してもよく、この場合には形成されるパターン硬化度をより促進させることができる。
上記光重合開始剤としては、ハロメチルオキサジアゾール化合物、ハロメチル−s−トリアジン化合物から選択される少なくとも一つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物およびその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体およびその塩、オキシム系化合物等が挙げられる。
ハロメチルオキサジアゾール等の活性ハロゲン化合物としては、特公昭57−6096号公報に記載の2−ハロメチル−5−ビニル−1,3,4−オキサジアゾール化合物等や、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等が挙げられる。
ハロメチル−s−トリアジン系化合物としては、特公昭59−1281号公報に記載のビニル−ハロメチル−s−トリアジン化合物、特開昭53−133428号公報に記載の2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(ハロメチル)−s−トリアジン化合物および4−(p−アミノフェニル)−2,6−ビス(ハロメチル)−s−トリアジン化合物が挙げられる。
その他の例としては、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−s−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔4−(2−メトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔4−(2−ブトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−5−メチル−ナフト−2−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(5−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(6−エトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4,5−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ビス(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(フェニル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルカルボニルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N−(p−メトキシフェニル)カルボニルアミノフェニル〕2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−クロロ−p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−フロロ−p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−ブロモ−p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−ブロモ−p−N,N−ビス(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p−N,N−ビス(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ビス(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−クロロ−p−N,N−ビス(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
4−〔m−フロロ−p−N,N−ビス(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
その他、みどり化学社製TAZシリーズ、TAZ−107、TAZ−110、TAZ−104、TAZ−109、TAZ−140、TAZ−204、TAZ−113、TAZ−123、PANCHIM社製Tシリーズ、T−OMS、T−BMP、T−R、T−B、チバガイギー社製イルガキュアシリーズ、イルガキュア369、イルガキュア784、イルガキュア651、イルガキュア184、イルガキュア500、イルガキュア1000、イルガキュア149、イルガキュア819、イルガキュア261、ダロキュアシリーズ、ダロキュア1173、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4−モルホリノブチロフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−(o−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、ベンゾインイソプロピルエーテル等も有用に用いられる。
特に好ましくは、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン等のオキシム−O−アシル系の化合物が挙げられる。
本発明の感光性着色硬化性組成物には、前記光重合開始剤以外にも他の公知の光重合開始剤を併用することができる。
具体的には、米国特許第2,367,660号明細書に開示されているビシナールポリケトルアルドニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,367,670号明細書に開示されているα−カルボニル化合物、米国特許第2,448,828号明細書に開示されているアシロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に開示されているα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758号明細書に開示されている多核キノン化合物、米国特許第3,549,367号明細書に開示されているトリアリルイミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に開示されているベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチール−s−トリアジン系化合物等を挙げることができる。
上記光重合開始剤の着色硬化性組成物中における含有量は、前記重合性モノマー固形分に対して0.01〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%が特に好ましい。該含有量が前記範囲内であると重合が良好に進み、また、良好な膜強度が得られる。
前記光重合開始剤には、増感剤や光安定剤を併用することができる。
その具体例として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、9−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノン、2−メチル−9−フルオレノン、9−アントロン、2−ブロモ−9−アントロン、2−エチル−9−アントロン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、2−t−ブチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキノン、キサントン、2−メチルキサントン、2−メトキシキサントン、2−エトキシキサントン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル、ジベンザルアセトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケトン、p−(ジメチルアミノ)フェニル−p−メチルスチリルケトン、ベンゾフェノン、p−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(またはミヒラーケトン)、p−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾアントロン等や特公昭51−48516号公報記載のベンゾチアゾール系化合物等や、チヌビン1130、同400等が挙げられる。
また、以上の他に更に、熱重合防止剤を加えておくことが好ましく、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。
−ナフトキノンジアジド化合物−
次に、本発明の着色硬化性組成物がポジ型の場合に含まれるナフトキノンジアジド化合物について説明する。
該ナフトキノンジアジド化合物は、少なくとも1つのo−キノンジアジド基を有する化合物であり、例えば、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸アミド、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸アミド等が挙げられる。これらのエステルやアミド化合物は、例えば特開平2−84650号公報、特開平3−49437号公報において一般式(I)で記載されているフェノール化合物等を用いて公知の方法により製造することができる。
本発明の着色硬化性組成物をポジ型に構成する場合には、上記アルカリ可溶性フェノール樹脂及び上記架橋剤は、通常、有機溶剤中にそれぞれ2〜50質量%程度および2〜30質量%程度の割合で溶解させるのが好ましい。上記ナフトキノンジアジド化合物および上記一般式(A)及び一般式(B)から選択される1種以上の化合物(色素)の各含有量は、通常、上記バインダー及び架橋剤を溶解した溶液に対して、各々2質量%〜30質量%および2質量%〜50質量%程度の割合で添加するのが好ましい。
<溶剤>
本発明の着色硬化性組成物の調製の際には、一般に溶剤を含有することができる。使用される溶剤は、該組成物の各成分の溶解性や感光性着色硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的にとくには限定されないが、特にバインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
前記溶剤の具体例としては、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等の3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル)、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等の2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン等が好ましい。
前記の中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等がより好ましい。
<各種添加物>
本発明の着色硬化性組成物には、必要に応じて各種添加物、例えば充填剤、上記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することかできる。
前記各種添加物の具体例としては、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等の結着樹脂以外の高分子化合物;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤:2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;およびポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
また、現像除去をしようとする領域(例えばネガ型の場合は未硬化部)のアルカリ溶解性を促進し、本発明の感光性着色硬化性組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、該組成物に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行うことができる。具体的には、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
本発明の着色硬化性組成物は、液晶表示素子(LCD)や固体撮像素子(例えば、CCD、CMOS等)に用いられるカラーフィルタなどの着色画素形成用として、また、印刷インキ、インクジェットインキ、及び塗料などの作製用途として好適に用いることができる。特に、CCD、及びCMOS等の固体撮像素子用の着色画素形成用として好適に用いることが出来る。
本発明の着色硬化性組成物は、着色パターンが微少サイズで薄膜に形成され、しかも良好な矩形の断面プロファイルが要求される固体撮像素子用のカラーフィルタの形成に特に好適である。具体的には、カラーフィルタを構成する画素パターンサイズ(基板法線方向からみた画素パターンの辺長)が2μm以下である場合(例えば0.5〜2.0μm)は、着色剤量が増大したり、更には色相が青色系であること等により、線幅感度が悪くなり、DOFマージンが狭くなる結果、パターン形成性が損なわれやすい。これは、特に画素パターンサイズが1.0〜1.7μm(更に1.2〜1.5μm)の場合に顕著になる。また、厚み1μm以下の薄膜である場合、着色剤を除くフォトリソ性に寄与する成分の膜中の量が相対的に減少し、着色剤量の増大で他成分の量は更に減少して、低感度化し、低露光量領域ではパターンが剥離しやすくなる。この場合、ポストベーク等の熱処理を施した際に熱ダレを起こし易い。これらは、特に膜厚が0.005μm〜0.9μm(更に0.1μm〜0.7μm)の場合に顕著である。
−カラーフィルタ及びその製造方法−
本発明のカラーフィルタについて、その製造方法を通じて詳述する。
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、既述の本発明の着色硬化性組成物が用いられる。本発明のカラーフィルタは、本発明の着色硬化性組成物を支持体上に回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布して感放射線性組成物層を形成し、所定のマスクパターンを介して露光し、現像液で現像することによって、ネガ型もしくはポジ型の着色されたパターン(レジストパターン)を形成することができる。
本発明の着色硬化性組成物に適用し得る露光光源は、400nm以下の波長を有する光源であって、特に限定されるものではないが、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等のランプ光源や、Arイオンレーザ(364nm、351nm、10mW〜1W)、Krイオンレーザ(356nm、351nm、10mW〜1W)、固体レーザとして、Nd:YAG(YVO 4 )とSHG結晶×2回の組み合わせ(355nm、5mW〜1W)、導波型波長変換素子とAlGaAs、導波型波長変換素子とAlGaInP、AlGaAs半導体の組み合わせ(300nm〜350nm、5mW〜100mW)、その他パルスレーザとしてN2レーザ(337nm、パルス0.1〜10mJ)、XeF(351nm、パルス10〜250mJ)などが利用でき、特定の波長のみを使用する場合には光学フィルターを利用することもできる。
さらにはArFエキシマレーザ(波長193nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、i線(波長365nm)などの紫外線が利用できる。コストと露光エネルギーの観点で特に好ましい露光光源は、紫外線であり、i線が挙げられる。
更に、形成されたパターンは、必要に応じて加熱及び/又は露光により、より硬化させる硬化工程を設けることができる。この際に使用される光もしくは放射線としては、特にi線等の放射線が好ましく用いられる。
本発明のカラーフィルタの作製においては、ネガ型の場合には、前記画像形成工程(及び必要に応じて硬化工程)を所望の色数に合わせて繰り返すことにより、ポジ型の場合には前記画像形成工程及びポストベーク工程を所望の色数に合わせて繰り返すことにより、所望数の色相に構成されたカラーフィルタを作成することができる。
上記支持体として、例えば液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラスおよびこれらに透明導電膜を付着させたものや、撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等や、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)等が挙げられる。これらの支持体は、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。
また、これらの支持体上には、必要により上部の層との密着改良、物質の拡散防止あるいは支持体表面の平坦化の為に、下塗り層を設けてもよい。
本発明のカラーフィルタの製造方法に用いる現像液としては、本発明の着色硬化性組成物の現像除去しようとする領域(ネガ型の場合は未硬化部)を溶解する一方、それ以外の領域(ネガ型の場合は硬化部)を溶解しない組成よりなるものであればいかなるものも用いることができる。具体的には種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性の水溶液を用いることができる。該有機溶剤としては、本発明の組成物を調製する際に使用される前述の溶剤が挙げられる。
前記アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−〔5.4.0〕−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が使用される。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に、現像後、水で洗浄する。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示素子やCCD等の固体撮像素子に用いることができ、特に100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS素子等に好適である。本発明のカラーフィルタは、例えば、CCDを構成する各画素の受光部と集光するためのマイクロレンズとの間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
以下に、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、特に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
[合成例1]
[例示化合物A−3の合成]
下記反応スキームAに従って、本発明におけるジピロメテン系金属錯体化合物である上記例示化合物A−3を合成した。
(中間体Aの合成)
2−メチル−3−フタロイルプロピオン酸23.3g(0.1モル)にトルエン 150mlを加えて80℃〜90℃に加熱して撹拌した。この溶液に塩化チオニル 17.8gを滴下した。滴下終了後、80℃〜90℃で3時間撹拌を行って、反応を完結させた。反応終了後、反応液を減圧にしてトルエンを留去して中間体Aを得た。この残留物にアセトニトリル 100mlを加えて溶解性させて中間体Cの合成に使用した。
(中間体Cの合成)
特開平10−316654号公報に記載の方法に従って合成した中間体B 31.4 g(0.09モル)にアセトニトリル 150mlを加えて加熱還流撹拌した。この溶液に、前記の方法で得た中間体Aのアセトニトリル溶液を滴下した。滴下終了後、加熱還流撹拌を5時間行って反応を完結させた。この反応液を室温に冷却してから水 1000ml中に撹拌しながら注いで結晶を析出させた。この結晶をろ過して、水洗して乾燥した。中間体Cを 57.2g(収率:97.3%)得た。
(中間体Dの合成)
前記の方法で得た中間体C 39.5g(0.07モル)に2−プロパノール 250mlを加えて加熱還流撹拌した。この溶液にヒドラジン1水和物 5.0g(0.1モル)を滴下した。滴下終了後、加熱還流撹拌を4時間行い反応を完結させた。反応終了後、この反応液に酢酸エチル500mlと3%重曹水1000mlを加えて抽出した。この酢酸エチル溶液を、3%重曹水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この酢酸エチル溶液を減圧下で酢酸エチルを留去した。残留物にn−ヘキサン300mlを添加して撹拌して結晶を析出させた。この結晶をろ過して乾燥した。中間体Dを23.9g(収率:78.7%)得た。
(中間体Eの合成)
3,5−ジメトキシカルボニルベンゼンスルホン酸ナトリウム 59.2g(0.2モル)にアセトニトリル 100mlとジメチルアセトアミド 60mlとを加えて室温で撹拌した。この溶液にオキシ塩化リン 36mlを、反応液の温度が40℃以下に調整して滴下した。滴下終了後、40℃〜45℃に加熱して3時間撹拌を行い反応を完結させた。この反応液を室温に冷却してから氷水 1200ml中に注いで結晶を析出させた。この結晶をろ過して水洗してから乾燥した。中間体Eを 43.5g(収率:74.4%)得た。
(中間体Fの合成)
前記の方法で得た中間体D 21.7g(0.05モル)にジメチルアセトアミド 65mlを加えて0℃〜10℃に冷却して撹拌した。この溶液に、前記の方法で得た中間体E 16.8g(0.0575モル)を少しづつ添加した。添加終了後、この反応液にトリエチルアミン 8.5mlを滴下した。反応温度は10℃以下に保った。滴下終了後、10℃以下で1時間撹拌した後、室温で2時間撹拌して反応を完結させた。この反応液を水 1200ml中に撹拌しながら注ぎ結晶を析出させた。この結晶をろ過して、水洗してから乾燥した。中間体F 30.6g(収率:88.7%)得た。
(中間体Gの合成)
前記の方法で得た中間体F 34.5g(0.05モル)にメタノール 350mlを加えて室温で撹拌した。この溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液 150mlを添加した。添加終了後、室温で3時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、この反応液に水 1000mlを添加し、次いで35%塩酸水で中和した。析出した結晶をろ過して、水洗して乾燥した。中間体Gを 28.4g(収率:85.8%)得た。
(中間体Hの合成)
前記中間体B 34.9g(0.1モル)にN−メチルピロリドン100mlを加えて、5℃〜10℃に冷却して撹拌した。この溶液にピバリン酸クロライド 14.5g(0.12モル)を滴下した。滴下終了後、5℃〜10℃で、2時間撹拌を行い反応を完結させた。反応終了後、この反応液を水1000ml中に撹拌しながら注いで結晶を析出させた。この結晶をろ過して、水洗してから乾燥した。中間体Hを 36.2g(83.7%)得た。
(中間体Iの合成)
ジメチルアセトアミド 30mlを0℃〜5℃に冷却して撹拌した。この溶液にオキシ塩化リン 20gを滴下した。滴下終了後、0℃〜5℃で1時間撹拌した。次いでこの溶液に、前記の方法で得た中間体H 36.2g(0.126モル)をジメチルアセトアミド 100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、更にオキシ塩化リン 20mlを滴下した。滴下終了後、10℃以下で2時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、この反応液を水1500ml中に撹拌しながら注いぎ、次いで、10%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHが9〜10に調整した。この溶液を室温で2時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、反応液を35%塩酸水で中和した後、酢酸エチル 250mlを添加して抽出した。この酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧下で留去してから、残留物にアセトニトリル100mlを添加して結晶を析出させた。この結晶をろ過して乾燥した。中間体Iを28.0%(定量的)得た。
(中間体Jの合成)
前記の方法で得た中間体I 18.4g(0.04モル)に、無水酢酸 36.0mlと、トリフロロ酢酸 13.5gとを加えて5℃〜10℃に冷却して撹拌した。この溶液に、前記の方法で得た中間体G 26.5g(0.04モル)を数回に別けて、ゆっくりと添加した。添加終了後、反応液を室温にして2時間撹拌を行い反応を完結させた。反応終了後、この反応液を、重曹 100gに水1500mlを加えた水溶液に撹拌しながら、ゆっくりと注いだ。次いでこの溶液に酢酸エチル 300mlとアセトニトリル100mlとを加えて、室温で2時間撹拌した。次いで、この溶液に35%塩酸水を加えて中和してから抽出した。この酢酸エチル溶液を水洗してから無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で酢実チルを留去してから、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル)で分離、精製した。溶離液を濃縮してから残留物にアセトニトリル100mlを添加して結晶を析出させた。この結晶をろ過して乾燥した。中間体Jを 25.8g(収率:58.3%)得た。
(例示化合物A−3の合成)
前記の方法で得た中間体J 11.0g(0.01モル)にメタノール 100mlを加えて室温で撹拌した。この溶液に酢酸亜鉛2水和物 2.20gを添加して、室温で3時間撹拌した。次いで、この反応液にアセトニトリル 50mlをゆっくり滴下して結晶を析出させた。この結晶をろ過して乾燥した。例示化合物A−3 10.2g(収率:87.3%)得た。
例示化合物A−3の酢酸エチル溶液中の吸収スペクトルを測定した結果、可視部の最大吸収波長(λmax)は 533.4nmであり、モル吸光係数(ε)は、114100であった。
[合成例2]
[例示化合物A−38の合成]
以下の反応スキームBに従って例示化合物 A−38を合成した。
(中間体Kの合成)
中間体B 34.8g(0.1モル)にN−メチルピロリドン 150mlを加えて5℃〜10℃に冷却して撹拌した。この溶液に4−クロルブタン酸クロライド 14.8g(0.105モル)を滴下した。滴下終了後、室温に戻してから2時間撹拌を行い反応を完結させた。反応終了後、反応液を水 1500ml中に撹拌しながら注ぎ結晶を析出させた。この結晶をろ過し、水洗してから乾燥した。中間体Kを 42.4g(収率:93.6%)得た。
(中間体Lの合成)
亜鉛粉末 75gにメタノール 450mlを加えて0℃〜5℃に冷却して撹拌した。この分散液に、中間体E 47.5g(0.162モル)を添加した。添加終了後、濃硫酸 36.5mlをゆっくりと滴下した。滴下終了後、10℃〜15℃で1時間撹拌し、次いで室温で1時間撹拌した。更に、1時間加熱還流撹拌した。次いで、濃硫酸 35mlをゆっくりと滴下した。滴下終了後、2時間加熱還流撹拌を行い反応を完結させた。反応終了後、反応液を室温に冷却してから水1500ml中に注いで結晶を析出させた。この結晶をろ過して水洗した。この結晶を酢酸エチル 500mlに溶解させて、ろ過して不溶解物(Zn)を除去した。この酢酸エチル溶液を減圧下で濃縮、乾固した。残留物は結晶化した。中間体Lを 30.6g(収率:83.5%)得た。
(中間体Mの合成)
前記の方法で得た中間体K 27.2g(0.06モル)、中間体L 15.6g(モ0.069ル)にジメチルアセトアミド 100mlを加えて室温で撹拌した。この溶液に1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU) 11.0gを滴下した。滴下終了後、室温で3時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、この反応液を水 1000ml中に撹拌しながら注ぎ、次いで35%塩酸水を添加してpH=4に調整した。析出した結晶をろ過して、水洗してから乾燥した。中間体Mを 28.3g(収率:73.4%)得た。
(中間体Nの合成)
前記の方法で得た中間体M 19.3g(0.03モル)にメタノール 200mlを加えて室温で撹拌した。この溶液に、水酸化ナトリウム 7.2gを水 75mlに溶解させた水溶液を添加した。添加終了後、室温で3時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、反応液に35%塩酸水を添加して、pH=3に調整した。析出した結晶をろ過して、水洗してから乾燥した。中間体Nを 15.8g(収率:85.9%)得た。
(中間体Oの合成)
中間体I 18.4g(0.04モル)に、無水酢酸 80.0mlとトリフロロ酢酸 15.0gとを加えて5℃〜10℃に冷却して撹拌した。この溶液に、前記の方法で得た中間体N 24.6g(0.04モル)を、数回に別けてゆっくりと添加した。添加終了後、反応液を室温にして2時間撹拌を行い反応を完結させた。反応終了後、この反応液を、重曹 180gに水2000mlを加えた水溶液に撹拌しながら、ゆっくりと注いだ。次いでこの溶液に酢酸エチル 300mlとアセトニトリル 100mlとを加えて、室温で2時間撹拌した。次いで、この溶液に35%塩酸水を加えて中和してから抽出した。この酢酸エチル溶液を水洗してから無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で酢実チルを留去してから、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル)で分離、精製した。溶離液を濃縮してから残留物にアセトニトリルを添加して結晶を析出させた。この結晶をろ過して乾燥した。中間体Oを 22.3g(収率:52.7%)得た。
(例示化合物A−38の合成)
前記の方法で得た中間体O 10.6g(0.01モル)にメタノール 100mlを加えて室温で撹拌した。この溶液に酢酸亜鉛2水和物 2.2gを添加して、室温で3時間撹拌した。次いで、この反応液にアセトニトリル 100mlをゆっくり滴下して結晶を析出させた。この結晶をろ過して乾燥した。例示化合物A−38を 9.4g(収率:83.9%)得た。
例示化合物A−38の酢酸エチル溶液中の吸収スペクトルを測定した結果、可視部の最大吸収波長(λmax)は 533.8nmであり、モル吸光係数(ε)は、131100であった。
[合成例3〜18]
合成例1及び合成例2の方法に従って合成した例示化合物の酢酸エチル溶液中のモル吸光係数を測定した(分光光度計UV−2400PC(島津製作所社製)を使用)。下記表1に最大吸収波長(λmax)とモル吸光係数(ε)を示す。
[実施例1]
前述した反応スキームにより生成した以下に示す例示化合物の有機溶液(有機溶媒:酢酸エチル)中のモル吸光係数を測定した(分光光度計UV−2400PC(島津製作所社製)を使用)。下記表1に最大吸収波長(λmax)とモル吸光係数(ε)を示す。また、各色素の測定最大吸収波長(λmax)での吸光度(Abs)を1.0に規格化して、450nmの吸光度を評価した。結果を表1に示した。

表1の結果より、本発明の化合物は、モル吸光係数が高く、且つ450nmの吸光度が低く、色分離に優れ、カラーフィルタに適した化合物であることが判った。
[実施例2]
1)レジスト溶液の調製
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA) 5.20部
・シクロヘキサノン 52.6部
・バインダー:(メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル)共重合体(モル比=60:20:20)41%乳酸エチル溶液(EL溶液) 30.5部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 10.2部
・重合禁止剤(p−メトキシフェノール) 0.006部
・フッ素系界面活性剤 0.80部
・光重合開始剤TAZ−107(みどり化学社製) 0.58部
を混合して溶解し、レジスト溶液を調製した。
2)下塗り層付ガラス基板の作製
ガラス基板(コーニング1737)を0.5%NaOH水で超音波洗浄した後、水洗、脱水ベーク(200℃/20分)を行った。
ついで、上記1)のレジスト溶液を洗浄したガラス基板上に膜厚2.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、220℃で1時間加熱乾燥し、硬化膜(下塗り層)を得た。
3)着色レジスト溶液(着色硬化性組成物[ネガ型])の調製
下記組成の化合物を混合して溶解し、着色硬化性組成物X−1を調製した。
〈着色硬化性脂組成物X−1〉
・乳酸エチル 40部
・メチルイソブチルケトン 40部
・例示化合物(A−1) 2.95部
・KARAYAD DPHA(日本化薬製、重合性化合物) 5.89部
・光重合開始剤(CGI−242(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製))
1.50部
・界面活性剤(大日本インキ株式会社製 F−781) 0.02部
4)着色レジスト溶液(着色硬化性組成物[ネガ型])の塗布、露光、現像
前記3)で調製した着色硬化性組成物X−1を、前記2)で得られた下塗り層付ガラス基板の下塗り層上に、この塗布膜の乾燥膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、光硬化性の塗布膜を形成した。そして、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行い、マゼンタ色乃至バイレット色の着色フィルタを得た。
次いで、露光装置を使用して、塗布膜に365nmの波長で線幅2mmのマスクを通して500mJ/cmの露光量で照射した。露光後、60%CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)現像液と、60%CD−2000現像液を10倍に水で希釈した6%のCD−2000現像液を使用して、それぞれ25℃、40秒間の条件で現像した。その後、流水で30秒間リンスした後、スプレー乾燥した。
以上のようにして、着色のカラーフィルタに好適なパターンを得た。
5)評価
上記で調製された着色レジスト溶液の保存安定性、及び着色レジスト溶液を用いてガラス基板上に塗布された塗布膜の分光特性を評価した。また、60%CD−2000現像液を用いた時の現像性と、6%の現像液を用いたときの現像性を評価した。評価結果を表2に示す。
−保存安定性−
前記着色レジスト液を室温で一ヶ月保存した後の異物の目視による析出度合いを目視により下記判定基準に従って評価した。
<判定基準>
○:析出は認められなかった。
△:僅かに析出が認められた。
×:析出が認められた。
−透過率評価−
上記により得たカラーフィルタの透過スペクトルを測定し、450nmの透過率を評価した。透過率が大きい方が、青色光の透過量が多く、青色カラーフィルタに使用可能なマゼンタ色素ないしバイレット色素として優れていることを示す。
<判定基準>
各色素の最大吸収波長での透過率を5%に補正(規格化)したときの450nmの透過率を判定した。
○:450nm透過率≧90%
△:80%≦450nm透過率<90%
×:450nm透過率<80%
−現像性の評価−
現像液に60%CD−2000を用いた時の未露光部における550nmの吸光度と、6%に希釈した現像液を用いた時の未露光部における550nmの吸光度を評価した。即ち、現像性が良好な着色硬化性組成物を用いたカラーフィルタにおいては、未露光部には着色物が残らず、アルカリ現像性において優れる結果、550nmの吸光度が低くなることを示す。
<判定基準>
○:550nmの吸光度<0.01
△:0.01≦550nm吸光度<0.1
×:0.1≦550nm吸光度
[実施例3〜33、参考例34、実施例35〜40
実施例2の前記3)着色レジスト溶液の調製において、例示化合物A−1を下記表2の例示化合物に等モル置き換えた以外は、すべて実施例2と同様に行った。結果を表2に示した。
[比較例1〜4]
実施例2の前記3)着色レジスト溶液の調製において、例示化合物A−1を下記表2に示される化合物に等モル置き換えた以外は、すべて実施例2と同様に行った。結果を表2に示した。
表2の結果から、本発明における着色剤を用いた着色硬化性組成物は、レジスト溶液おいて優れた保存性を有しており、また、その塗布膜は分光特性(色分離)に優れたカラーフィルタに適した膜となった。また、現像液の濃度依存性がなくパターン形成性(現像性)優れることがわかった。
[実施例41〜76]
−レジスト液の塗布・露光・現像(画像形成)−
1)下塗り層付シリコンウエハー基板の作製
6inchシリコンウエハーをオーブン中で200℃のもと30分加熱処理した。次いで、このシリコンウエハー上に、実施例2の1)で調整したレジスト液を、乾燥膜厚1.0μmとなるように塗布し、更に220℃のオーブン中で1時間乾燥させて下塗り層を形成し、下塗り層付きシリコンウエハー基板を得た。
前記1)で得られた下塗り層付きシリコンウエハー基板の下塗り層上に、前記表2の着色硬化性組成物を、各々の塗布膜の乾燥膜厚が0.8μmになるように塗布し、光硬化性の塗布膜を形成した。そして、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行った。次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して365nmの波長でパターンが1.2μm四方のアイランドパターンマスクを通して100〜2500mJ/cmの範囲で露光量を100mJ/cmずつ変化させて照射した。その後、照射された塗布膜が形成されているシリコンウエハー基板をスピン・シャワー現像機(DW−30型;(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、60%CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて23℃で60秒間パドル現像を行ない、シリコンウエハー基板に着色パターンを形成した。
−カラーフィルタの形成−
着色パターンが形成されたシリコンウエハー基板を真空チャック方式で前記水平回転テーブルに固定し、回転装置によって該シリコンウエハー基板を回転数50rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行ない、その後スプレー乾燥し、カラーフィルタを得た。
形成されたマゼンタ乃至バイオレット色のパターン画像は、撮像素子用に好適な、正方形の断面が矩形状の良好なプロファイルを示した。
[実施例77]
1)着色硬化性組成物[ポジ型]の調製
・乳酸エチル(EL) 30部
・下記樹脂P−1 3.0部
・下記ナフトキノンジアジド化合物N−1 1.8部
・架橋剤:ヘキサメトキシメチロール化メラミン 0.6部
・光酸発生剤:TAZ−107(みどり化学社製) 1.2部
・フッ素系界面活性剤(F−475、DIC(株)製) 0.0005部
・色素:例示化合物A−3(本発明の化合物) 0.3部
以上を混合し、溶解し着色硬化性組成物[ポジ型]を得た。
上記で得られた着色硬化性組成物[ポジ型]を実施例2と同様な方法で評価した結果、保存安定性、透過率に優れることが判った。
上記樹脂P−1、及びナフトキノンジアジド化合物(N−1)は、以下のようにして合成した。
2)樹脂P−1の合成
ベンジルメタクリレート70.0g、メタクリル酸13.0g、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル17.0g、及び2−メトキシプロパノール600gを三口フラスコに仕込み、攪拌装置と還流冷却管、温度計を取り付け窒素気流下65℃にて重合開始剤V−65(和光純薬工業製)を触媒量添加して10時間攪拌した。得られた樹脂溶液を20Lのイオン交換水に激しく攪拌しながら滴下し、白色粉体を得た。この白色粉体を40℃で24時間真空乾燥し145gの樹脂P−1を得た。分子量をGPCにて測定したところ、重量平均分子量Mw=28,000 数平均分子量Mn=11,000であった。
3)ナフトキノンジアジド化合物(N−1)の合成
Trisp−PA(本州化学製)42.45g、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド61.80g、アセトン300mlを三口フラスコに仕込み、室温下トリエチルアミン24.44gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間攪拌した後、反応液を大量の水に攪拌しながら注いだ。沈殿したナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを、吸引ろ過により集め、40℃で24時間真空乾燥し感光性化合物N−1を得た。

Claims (7)

  1. 下記一般式(A)で表される化合物、一般式(B)で表される化合物及びそれらの互変異性体から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする着色硬化性組成物。


    (上記一般式(A)及び(B)中、Mは水素原子を表す。Lは単結合、−O−、−S−、又は−SO −を表す。 は、−NH(C=O)−R 10 を表し 10 は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、−NH(C=O)−R 11 を表し、R 11 は、メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表し、Rは、水素原子を表す。但し、R〜Rのいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−と結合している。Maは、Zn、Feを表す。Xは、塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表す。
  2. 前記一般式(A)が下記一般式(2−A)であり、前記一般式(B)中が下記一般式(2−B)であることを特徴とする請求項1に記載の着色硬化性組成物。


    (一般式(2−A)または一般式(2−B)中、Mは水素原子を表す。Lは単結合、−O−、−S−、又は−SO −を表す。 ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表す。Rは、水素原子を表す。R は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、は、メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表す。但し、R〜R、R、Rのいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−が結合している。Maは、Zn、Feを表し、Xは、塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表し、X、X は酸素原子を表し、Y、及びY は、NHを表し、RとYは、互いに結合して、5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、RとYとが互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。)
  3. Maが、Znで表されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の着色硬化性組成物。
  4. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の着色硬化性組成物を用いて形成されたカラーフィルタ。
  5. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の着色硬化性組成物を塗布して、塗布形成された塗布層を露光し、現像してパターン像を形成する工程を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  6. 下記一般式(2−A)又は下記一般式(2−B)で表される化合物及びその互変異性体。

    (一般式(2−A)または一般式(2−B)中、Mは水素原子を表す。Lは単結合、−O−、−S−、又は−SO −を表す。 ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表す。Rは、水素原子を表す。R は、メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、は、メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表す。但し、R〜R、R、Rのいずれかの置換基が2価の連結基となって、−L−が結合している。Maは、Zn、Feを表し、Xは、塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表し、X、X は酸素原子を表し、Y、及びY は、NHを表し、RとYは、互いに結合して、5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、RとYとが互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。)
  7. 下記一般式(C)又は一般式(D)で表される化合物及びその互変異性体。

    一般(C)又は一般式(D)、nは0、又は2を表し、Mは水素原子を表す。R は、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、メチルスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニルスルホニル基、又は単結合を表し、R は、メチル基、1−メチルプロピル基、フェニル基、又はメチルフェニル基を表し、ジ−t−ブチル−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シアノ基、又はメチルフェニルスルホニル基を表し、Rは、水素原子を表す。R10 メチル基、1−t−ブチル−メチル基、1−(2−エチルヘキシルチオ)プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、1−メチル−アミノエチル基、t−ブチルフェニル基、又はピリジル基を表し、11メチル基、プロピル基、t−ブチル基、1−メチルアミノエチル基、1−メチルアミノメチル基、1−メチルメチル基、1,1−ジメチルエチル基、メチルスルホニルアミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、又はジフルオロフェニル基を表す。但し、R〜R、R10、R11のいずれかの置換基が2価の連結基となって、−S(=O)n−結合している。Xは、Znに結合可能な塩素原子、フェニルスルホニルオキシ基、トリフルオロスルホニルオキシ基、又は2,2−ジメチルアクリロイルアミノエチルスルホニルオキシ基を表す。)
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