JP5657427B2 - 表面処理金属 - Google Patents

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Description

本発明は、化成処理によって耐食性、防食性を向上させた金属に関し、さらに詳しくは、クロムを含まない化成処理によって耐食性、防食性を向上させた金属に関する。
クロムを含む溶液で化成処理を施し、耐食性能・防食性能を高める手法は亜鉛めっきに対するクロメート処理をはじめ、その他の金属に対しても広く行われてきたが、RoHS指令をはじめ、健康問題、地球環境問題等から、より安全な化成処理が望まれている。実情としては有害性の高い6価のクロムではなく3価のクロムを用いる手法が代替処理として利用されているが、6価のクロムによる処理に較べて性能が劣るほか、処理後に6価のクロムが生成する等の問題があり、クロムを全く含まない化成処理方法の出現が強く期待されている。クロムを含まない化成処理については、古くから多くの検討が行われてきたが、実使用に耐える性能を有する処理の出現に至っていないのが現実である。
クロムを含まない化成処理については、種々の方向で検討されている。タンニン類を用いる化成処理も古くから検討されているものの一つである。従来のクロムを含まない化成処理を以下に例示する。
(1)特開昭48−27936号公報には「亜鉛及び亜鉛めっき製品をタンニン酸水溶液に浸漬するか、又は噴霧処理することを特徴」とする処理方法が開示されており、48〜84時間の湿潤試験においても白錆の発生が認められなかったとしている。
(2)特開昭51−71233号公報には「亜鉛メッキ鋼材をタンニン酸0.01%以上及びシリカゾルのごとき酸性ヒドロゾルを0.001%以上含む混合水溶液で処理」する「亜鉛メッキ鋼材の防錆下地処理法」が開示され、6時間の塩水噴霧試験で白錆の発生がなかったとしている。
(3)特開2008−121101号公報は、「亜鉛又は亜鉛合金めっき後の防錆処理の無色又は有色の防錆皮膜生成における、第一工程となる硝酸活性工程時に、活性化と同時にまず金属イオンを主とした第一の防錆皮膜層を形成させ、次に防錆皮膜生成工程の第二工程時に第二の防錆皮膜層を形成させることにより、耐食性の高い防錆皮膜を形成し、さらに必要に応じて最終仕上げ皮膜を備えることを特徴とするクロムフリー防錆皮膜処理方法」が開示されており、該第二工程時に「タンニン酸を含む溶液で処理する」ことが開示されている。塩水噴霧試験で5%白錆面積が発生するまでの時間を評価し、72〜240時間を得ている。
(4)特開2009−167516号公報は、「亜鉛又は亜鉛合金めっき後の防錆処理の有色又は黒色の防錆皮膜生成における、第一工程となる硝酸活性工程時に、活性化と同時にまず金属イオンを主とした第一の有色又は黒色防錆皮膜層を形成させ、次に防錆皮膜生成工程の第二工程時に第二の防錆皮膜層を形成させることにより、耐食性の高い防錆皮膜を形成し、さらに必要に応じて最終仕上げ皮膜を備えることを特徴とするクロムフリー有色又は黒色防錆皮膜処理方法において、第二の防錆皮膜を形成させる反応液中のポリフェノールを、一方の末端にポリフェノールと反応性が考えられる塩基性の例えばアミノ基、酸性のカルボキシル基又はアルコール基、チオアルコール基など、他方にも同様の官能基を有する有機化合物にて架橋することにより、高分子化させることを特徴とする防錆皮膜処理方法」が開示されており、塩水噴霧試験で5%白錆面積が発生するまでの時間を評価し、96〜320時間を得ている。
(5)特開平08−176857号公報には、「亜鉛系めっき皮膜の上に、複素環構造を有し、メルカプト基を3個以上有する有機硫黄化合物を含む皮膜を有することを特徴とする亜鉛系めっき皮膜を有する耐白錆性に優れた表面処理鋼板」が開示されており、96時間の塩水噴霧試験において、白錆発生なしの結果が得られている。
(6)特開2003−193268号公報には、「硫化物、硫化物イオン、チオール基又は/及びチオカルボニル基を有する化合物、硫黄の中から選ばれる1種以上を含有する水溶液中に亜鉛系めっき鋼板を浸漬し又は浸漬した状態でアノード電解を行うことにより、亜鉛系めっき鋼板のめっき皮膜表層にS付着量が0.010〜100mg/m2である亜鉛とSの反応層又はSの吸着層を形成し、次いで、該亜鉛系めっき鋼板を化成処理することを特徴とする耐食性及び耐黒変性に優れた表面処理鋼板の製造方法」が開示されている。実施例において、48時間の塩水噴霧試験において、腐食なしの結果が得られている。
(7)特開昭58−197284号公報には、「亜鉛メッキ鋼板を従来より周知の通常のリン酸塩処理を施したのち、ポリアクリル酸を1×10-3g/Lないし5g/Lと該ポリアクリル酸の0.5〜10の倍量の芳香族多価アルコールとを含む水溶液で常温ないし70℃以下の温度で付着全有機物重量を0.1〜100mg/m2に塗布することを特徴とする亜鉛メッキ鋼板の塗装前処理法」が開示されており、「該芳香族多価アルコールとしてタンニン酸を用いることができる」としている。該発明の塗装前処理法を行ったのち、ウレタン系プライマー塗料又はポリエステル系塗料を施した製品について500時間の塩水噴霧試験を行ったが、サビ、フクレの発生は認められなかったと開示されている。
(8)特開2005−238230号公報には、「腐蝕防止のため、主成分が高分子樹脂である有機被覆の性能を向上させる方法であって、a.有機硫黄化合物を溶媒に溶解する段階、b.前記有機硫黄化合物が溶解された溶液と前記高分子樹脂が溶解された溶液を混合する段階、c.前記有機硫黄化合物と前記高分子樹脂を含有した溶液の混合物で金属基板を被覆する段階、及びd.前記溶液混合物で被覆された前記金属基板を硬化させる段階を含み、クロムを使用しないで、前記金属基板の耐食性を向上させることを特徴とする有機被覆の性能向上方法」が開示されており、塩水噴霧試験における白錆発生時間が、72〜288時間であると開示されている。
特開昭48−27936号公報 特開昭51−71233号公報 特開2008−121101号公報 特開2009−167516号公報 特開平08−176857号公報 特開2003−193268号公報 特開昭58−197284号公報 特開2005−238230号公報
従来の6価クロム又は3価クロムを主成分とする化成処理方法の場合、6価クロム又は3価クロムを含有する溶液に金属基材を浸漬するという簡便な処理方法で、耐食性のある化成皮膜を形成させることができる。これらの場合、金属基材と溶液中の成分が化学反応することにより化成皮膜が形成されるため、金属基材上に化成皮膜を均一に形成させることができ、外観も美麗である。
一方、クロムを全く用いない化成処理方法は数多く開示されている。その中で上述のとおり、タンニン化合物を含む溶液で処理する方法や、含硫黄化合物を含む溶液で処理する方法は、化成皮膜を形成させるのに有効な方法ではあるが、実製品に適用したときの耐食性はまだまだ不十分で、実際にほとんど使用されていないのが実情である。
この耐食性の課題を解決するため、タンニン化合物又は含硫黄化合物で処理する場合に、高分子樹脂を併用する方法も開示されている。実際、耐食性については、6価クロム又は3価クロムを主成分とする化成処理方法に劣らないものも見られる。しかしながら、このような処理方法の場合、平板のような単純な製品の場合なら、処理皮膜の膜厚はある程度均一にできるが、少しでも複雑な形状の品物に適用した場合、処理皮膜の膜厚が場所によって大きくばらついてしまうという問題がある。耐食性のみ考慮される製品であれば問題はないが、例えば、ボルトやねじといったものに適用する場合には、膜厚バラツキは致命的な問題となる。
そこで、本発明は、樹脂などのコーティング剤を用いることなく、実用的な意味での良好な耐食性を有する表面処理金属及び化成処理方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究したところ、金属基材表面にタンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層を形成させることにより、タンニン化合物あるいはチオール化合物をそれぞれ単独で使用した場合に比べ、該表面処理金属の耐食性が大幅に向上し、その結果、従来のクロムを用いた化成処理に匹敵する耐食性が得られることを見出した。特に、金属基材表面を(A)タンニン化合物を含む溶液で処理したのち、(B)チオール化合物を含む溶液で処理する工程を用いることで、より効果が発揮されることを見出し、本発明を完成した。
上記知見を基礎として完成した本発明は一側面において、金属基材表面を(A)タンニン化合物を含む溶液で処理したのち、(B)チオール化合物を含む溶液で処理することにより、前記タンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層を前記金属基材表面に形成させてなる表面処理金属である。
本発明に係る表面処理金属は別の一実施形態において、タンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層の形成に用いる(A)タンニン化合物を含む溶液が、さらに下記(C)、(D)及び(E):
(C)マグネシウム又はアルミニウム、
(D)周期律表の第4又は第5周期のクロムを除く第3〜第10族元素、
(E)周期律表の第6又は第7周期の第3〜第6族元素、
からなる元素のイオン群から選ばれる1種又は2種以上を含む溶液である。
本発明に係る表面処理金属は更に別の一実施形態において、タンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層の形成に用いる(A)タンニン化合物を含む溶液が、さらに
(F)マグネシウム、アルミニウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、モリブデン、タングステン及びセリウム
からなる元素のイオン群から選ばれる1種又は2種以上を含む。
本発明に係る表面処理金属は更に別の一実施形態において、チオール化合物が、脂肪族チオールである。
本発明に係る表面処理金属は更に別の一実施形態において、チオール化合物が、炭素数が8〜20の直鎖脂肪族チオールである。
本発明に係る表面処理金属は更に別の一実施形態において、金属基材が、亜鉛、鉄、ニッケル又はそれらを含む合金である。
本発明に係る表面処理金属は更に別の一実施形態において、金属基材が、亜鉛、鉄、ニッケル又はそれらを含む合金のめっきを施したものである。
本発明に係る表面処理金属は更に別の一実施形態において、金属基材が、鉄系材料の上に亜鉛、鉄、ニッケル又はそれらを含む合金のめっきを施したものである。
本発明は別の一側面において、金属基材表面を(A)タンニン化合物を含む溶液で処理したのち、(B)チオール化合物を含む溶液で処理することにより、タンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層を形成させる工程を含む表面処理金属の製造方法である。
一般的に、タンニン化合物又は硫黄含有化合物は、数多くの金属と作用しやすく、金属の表面に、耐食性のある皮膜を形成させやすい。したがって、これまでもタンニン化合物や硫黄含有化合物で金属表面を処理し、化成皮膜を得ることは数多く開示されている。しかし、本発明で得られる皮膜の耐食性は、タンニン化合物を含む溶液で処理した効果とチオール化合物を含む溶液で処理した効果の単なる足し合わせではなく、大きな相乗効果が認められる。そのメカニズムについては不明ではあるが、まず第一段階で、タンニン化合物を含む溶液で金属基材を処理して形成させた化成皮膜を、次にチオール化合物を含む溶液で処理したときに、先に形成されていた金属及びタンニン化合物の化成皮膜とチオール化合物とが化学結合し、タンニン化合物単独で処理した場合に形成される皮膜よりも緻密な皮膜が得られているのではないかと推察される。
得られる皮膜は、金属基材と化成処理溶液中の成分との化学反応により形成されるため、膜厚を制御することができ、製品内の場所による化成皮膜の膜厚ばらつきを小さくできる。従って、ボルトやねじなど複雑な形状をした品物へ、生産性良く、耐食性化成皮膜を形成させることにおいて、特に有益である。
本発明に係る表面処理金属は、金属基材と金属基材表面にタンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層とを備える。
金属基材は、特に限定されないが、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、ニッケル、銅、すず及びそれらの合金を用いることができる。その中でも、亜鉛、鉄、ニッケル及びそれらの合金を適用した場合に得られる効果がより大きい。この場合、金属基材はそれら金属そのもので形成されていてもよいし、金属や非金属の素材にそれらの金属がめっきされたものでもよい。また、金属基材は、鉄系材料の上に亜鉛、鉄、ニッケル又はそれらを含む合金のめっきを施したものであってもよい。このように鉄系材料を用いた場合、従来の3価クロムまたは6価クロムによる亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板の化成処理の代替材料となる点で有用である。
金属基材は、(A)タンニン化合物を含む溶液及び(B)チオール化合物を含む溶液で処理するか、もしくは、タンニン化合物及びチオールの両方を含む溶液で処理することで、金属基材表面にタンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層が形成されるが、均一な外観と高い耐食性を得るため、(A)タンニン化合物を含む溶液で処理したのち、(B)チオール化合物を含む溶液で処理するといった、多段階の処理を用いることがより好適である。以下には、(A)タンニン化合物を含む溶液で処理したのち、(B)チオール化合物を含む溶液で処理するといった多段階を例として、具体的な処理方法を説明する。
金属基材は、その種類に応じ、適切な前処理方法で表面の活性化を行う。例えば、金属基材が亜鉛又は亜鉛合金の場合は、0.01〜1%程度の硝酸水溶液に、25℃で1分程度、金属基材を浸漬することで、清浄な金属表面が現れる。このように活性化を行ったのち、じゅうぶんな水洗を行い、第一段階として、(A)タンニン化合物を含む溶液で処理を行う。
本発明で用いるタンニン化合物は、ポリオキシフェニル基を基本構造としたもので、植物から抽出され、動物の生皮を革とすることのできる物質の総称である。タンニン化合物には数多くの種類が存在していると言われているが、本発明で用いられるものの例としては、タンニン酸、五倍子、タラ、ミモザ、ケブラチョ、チェスナット、ミラボラム、ガンビア、オーク、カキ渋等が挙げられ、それらの1種又は2種以上を用いることができる。処理液中のタンニン化合物の濃度は、0.01〜50g/Lが好ましく、0.05〜10g/Lがより好ましい。タンニン化合物の濃度が低いと化成皮膜の形成が不十分で耐食性が劣り、タンニン化合物の濃度が高すぎても効果が頭打ちとなり、不経済である。
(A)タンニン化合物を含む溶液のpHは、1.0〜7.0が好ましく、3.0〜5.0がより好ましい。pHが低すぎても、高すぎても、耐食性が劣る。pHを調整する薬剤は特に限定されるものではなく、塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、スルファミン酸等の酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水のようなアルカリを用いることができる。
化成皮膜の均一性及び化成皮膜の耐食性を向上させるため、(A)タンニン化合物を含む溶液にはさらに、(C)マグネシウム又はアルミニウム、(D)周期律表の第4又は第5周期のクロムを除く第3〜第10族元素、(E)周期律表の第6又は第7周期の第3〜第6族元素からなる元素のイオン群から選ばれる1種又は2種以上を含むことができる。
(D)周期律表の第4又は第5周期のクロムを除く第3〜第10族元素の具体例としては、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、パラジウムが挙げられるが、その中でも、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、モリブデンがより好ましい。
また、(E)周期律表の第6又は第7周期の第3〜第6族元素の具体例としては、ハフニウム、タンタル、タングステン、セリウム、ユウロピウムが挙げられるが、その中でも、タングステン、セリウムがより好ましい。
化成皮膜の均一性及び化成皮膜の耐食性を向上させるため、(A)タンニン化合物を含む溶液にはさらに、(F)マグネシウム、アルミニウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、モリブデン、タングステン及びセリウムからなる元素のイオン群から選ばれる1種又は2種以上を含むことができる。
これらの金属イオンの(A)タンニン化合物を含む溶液への添加方法は特に限定されないが、例えば、硫酸塩、塩化物塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩や、メタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スルファミン酸等の有機酸塩や、酸素酸塩の形で添加すればよい。(A)タンニン化合物を含む溶液中における、該金属イオン濃度は、0.0001〜20g/Lが好ましく、0.001〜10g/Lがより好ましい。濃度が低すぎると、耐食性が劣り、濃度が高すぎると、外観ムラが生じやすい。
(A)タンニン化合物を含む溶液及び(B)チオール化合物を含む溶液にはさらに、界面活性剤を添加することができる。界面活性剤としては、公知のカチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤が、適宜単独又は併用して用いられる。
カチオン系界面活性剤としては例えば、テトラ低級アルキルアンモニウムハライド、アルキルトリメチルアンモニウムハライド、ポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウムハライド等がある。アニオン系界面活性剤としては、アルキル(又はホルマリン縮合物)−β−ナフタレンスルホン酸(又はその塩)、アルキルスルホン酸塩系、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル(又はアルコキシ)ナフタレンスルホン酸塩等がある。ノニオン系界面活性剤としては例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(又はエステル)、ポリオキシアルキレンフェニル(又はアルキルフェニル)エーテル、ポリオキシアルキレンナフチル(又はアルキルナフトチル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、等がある。両性界面活性剤としては例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル(又はエチル)−N−ヒドロキシエチル(又はメチル)イミダゾリニウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル(又はエチル)−N−カルボキシメチルオキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ジメチルアルキルベタイン等がある。
これら界面活性剤の濃度は、適宜選択されるが、概ね0.001〜50g/Lが好ましく、0.01〜50g/Lがより好ましい。界面活性剤を添加することにより、化成皮膜の外観均一性を向上させることができる。
金属基材を(A)タンニン化合物を含む溶液で処理する方法については特に限定されないが、金属基材を(A)タンニン化合物を含む溶液に浸漬したり、金属基材に(A)タンニン化合物を含む溶液をスプレー又はローラー等により塗布したりすることができるが、浸漬法を用いれば、処理が簡便で、化成皮膜を均一に形成させることができるため、より好ましい。
金属基材を処理するときの、(A)タンニン化合物を含む溶液の温度は5〜70℃が好ましく、10〜50℃がさらに好ましい。温度が低すぎると化成皮膜の形成が遅く、生産性が劣る。温度が高すぎても、効果が頭打ちとなり、不経済であるばかりでなく、溶液の劣化が生じやすくなる。(A)タンニン化合物を含む溶液で金属基材を処理するときの処理時間は特に限定されないが、10秒〜20分程度が好ましく、30秒〜10分がより好ましい。処理時間が短いと、化成皮膜がじゅうぶんに形成されず、耐食性が悪くなり、処理時間が長くても、効果は頭打ちとなるため、生産性に劣る。
このように、(A)タンニン化合物を含む溶液で処理した金属基材を、次に、(B)チオール化合物を含む溶液で処理を行う。本発明で用いられる(B)チオール化合物を含む溶液に含有されるチオール化合物とは構造中に−SH基を有するものなら特に限定はされず、2−チオフェンチオール、チオフェノール、キシレンジチオールのような芳香族チオール、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、2−メルカプト−4−メチルイミダゾール、2−メルカプトピリジン、トリアジンチオール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−4−メチル−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、5−メルカプト−1−メチルテトラゾール、1−(2−ジメチルアミノエチル)−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトチアゾール、2−メルカプト−4−メチルチアゾール、2−メルカプトチアゾリンのような複素環チオール、エタンチオール、アリルメルカプタン、2−メチル−1−ブタンチオール、2−アミノエタンチオール、1−ドデカンチオール、1−テトラデカンチオール、1−ヘキサデカンチオール、1−オクタデカンチオールのような脂肪族チオール等が用いられる。これらのチオール化合物は、金属基材及びタンニン化合物との反応により前もって形成した化成皮膜と化学結合することで、緻密な化成皮膜を形成し、結果として、高い耐食性につながっているものと推察される。その中でも、脂肪族チオール、特に、炭素数8〜20の直鎖脂肪族チオールを用いることにより、より緻密な皮膜が形成し、耐食性が向上する。
前記チオール化合物の溶液中における濃度は、0.01〜20g/Lが好ましく、0.1〜10g/Lがさらに好ましい。濃度が低いと、効果が不十分であり、濃度が高すぎても、効果が頭打ちとなるばかりでなく、化成皮膜表面にくもりが生じるなど、皮膜外観に悪影響を及ぼす。
(A)タンニン化合物を含む溶液で処理した金属基材を、(B)チオール化合物を含む溶液で処理するときの温度は10〜80℃が好ましく、15〜70℃がさらに好ましい。温度が低すぎると化成皮膜がじゅうぶんに形成されず、温度が高すぎても、効果が頭打ちとなり、不経済である。また、処理時間は特に限定されないが、5秒〜15分程度が好ましく、10秒〜10分がより好ましい。処理時間が短いと、化成皮膜がじゅうぶんに形成されず、耐食性が悪くなり、処理時間が長くても、効果は頭打ちとなるため、生産性に劣る。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得るものである。
(実施例1)
冷間圧延鋼板(100×50×0.3mm)に、市販のジンケート浴から、亜鉛めっきを8μm析出させたものを金属基材として用いた。この金属基材を0.1%硝酸水溶液に25℃、30秒間浸漬させ、活性化を行った。次に、十分な水洗を行ったのち、pH3.2とした、タラタンニン:0.3g/L、塩化セリウム:3g/L(セリウムイオンとして)、モリブデン酸ナトリウム:0.1g/L(モリブデン酸イオンとして)、塩化チタン:0.03g/L(チタンイオンとして)、及びポリオキシエチレンラウリルアミン(EO15):5g/Lを含む溶液に、20℃、3分間浸漬した。次に、水洗をおこなったのち、1−ドデカンチオール:0.5g/L及びポリオキシエチレンノニルエーテル(EO10):7g/Lを含む溶液に、40℃で1分間浸漬した。次に水洗し、70℃で10分乾燥させ、表面処理金属を得た。この試料について、耐食性を評価するため、JIS Z−2371に準拠した塩水噴霧試験を行い、試料面積に占める白錆発生面積が5%以上となる時間を評価した。
(実施例2〜12)
(A)タンニン化合物を含む溶液における、タンニンの種類及び金属イオンの種類と(B)チオール化合物を含む溶液における、チオール化合物の種類を、表1のとおり、変化させた以外は、実施例1と同条件とし、評価した。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で、(A)タンニン化合物を含む溶液で処理したのち、水洗を十分行い、70℃で10分乾燥させ、表面処理金属を得た。すなわち、(A)タンニン化合物を含む溶液のみで処理を行い、(B)チオール化合物を含む溶液では処理しなかった。この試料について、耐食性を評価するため、JIS Z−2371に準拠した塩水噴霧試験を行い、試料面積に占める白錆発生面積が5%以上となる時間を評価した。
(比較例2)
実施例1と同様に金属基材を活性化し、次に、十分な水洗を行ったのち、1−ドデカンチオール:0.5g/L及びポリオキシエチレンノニルエーテル(EO10):10g/Lを含む溶液に、40℃で1分間浸漬した。次に水洗し、70℃で10分乾燥させ、表面処理金属を得た。すなわち、(A)タンニン化合物を含む溶液での処理は行わず、金属基材を直接(B)チオール化合物を含む溶液のみで処理した。この試料について、耐食性を評価するため、JIS Z−2371に準拠した塩水噴霧試験を行い、試料面積に占める白錆発生面積が5%以上となる時間を評価した。
実施例1〜12及び比較例1〜2の結果を表1に示す。
Figure 0005657427
(比較例3)
比較例3として、特開2008−121101号公報(特許文献3)の実施例5で作製された表面処理金属を評価した。具体的には、金属基材は実施例1と同様に亜鉛めっきされた冷間圧延鋼板とし、この金属基材を金属活性化液(バナジウム:100mmol/L、リン酸イオン:100mmol/L)を硝酸にてpH1.5に調整した液に25℃で10秒間浸漬した後、水洗し、さらにタンニン酸(試薬)溶液3g/Lに25℃で30秒間浸漬し、水洗後、最終仕上げ液(珪酸カリウム200mmol/L)に5秒間浸漬した。さらに、70℃で5分間乾燥して、防錆処理した試験片を得た。得られた防錆処理した試験片についてJIS Z−2371に準拠した塩水噴霧試験を行い、試料面積に占める白錆発生面積が5%以上となる時間を評価した。その結果、塩水噴霧16時間以内で白錆発生面積が5%以上となった。
(比較例4)
比較例4として、特開2009−167516号公報(特許文献4)の実施例10で作製された表面処理金属を評価した。具体的には、金属基材は実施例1と同様に亜鉛めっきされた冷間圧延鋼板とし、この金属基材を金属活性化液(バナジウム100mmol/L、リン酸イオン100mmol/L)を硝酸にてpH1.5に調整した液に25℃で10秒間浸漬した後、水洗し、さらに市販されているハイタンニン(大日本住友製薬(株)社)をエタノールアミンで架橋し、多機能化されたタンニン酸溶液2.5g/Lに25℃で20秒間浸漬し、水洗後、最終仕上げ液(ケイ酸カリウム10g/L、バナジン酸ナトリウム5g/L、リン酸ナトリウム10g/L)に10秒間浸漬した。さらに、70℃で5分間乾燥して、防錆処理した試験片を得た。得られた防錆処理した試験片についてJIS Z−2371に準拠した塩水噴霧試験を行い、試料面積に占める白錆発生面積が5%以上となる時間を評価した。その結果、塩水噴霧16時間以内で白錆発生面積が5%以上となった。
実施例1〜12及び比較例1〜2に関する表1の結果、及び、比較例3及び4の上述の結果によれば、本発明による実施例1〜12は比較例1〜4に比べて、きわめて優れた耐食性を示していることがわかる。

Claims (11)

  1. 金属基材表面を(A)タンニン化合物を含む溶液で処理したのち、(B)チオール化合物を含む溶液で処理することにより、前記タンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層を前記金属基材表面に形成させてなる表面処理金属。
  2. 前記タンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層の形成に用いる(A)タンニン化合物を含む溶液が、さらに下記(C)、(D)及び(E):
    (C)マグネシウム又はアルミニウム、
    (D)周期律表の第4又は第5周期のクロムを除く第3〜第10族元素、
    (E)周期律表の第6又は第7周期の第3〜第6族元素、
    からなる元素のイオン群から選ばれる1種又は2種以上を含む溶液である請求項に記載の表面処理金属。
  3. 前記タンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層の形成に用いる(A)タンニン化合物を含む溶液が、さらに
    (F)マグネシウム、アルミニウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、モリブデン、タングステン及びセリウム
    からなる元素のイオン群から選ばれる1種又は2種以上を含む請求項又はに記載の表面処理金属。
  4. 前記タンニン化合物が、タンニン酸、五倍子、タラ、ミモザ、ケブラチョ、チェスナット、ミラボラム、ガンビア、オーク、又は、カキ渋である請求項1〜のいずれかに記載の表面処理金属。
  5. 前記チオール化合物が、芳香族チオール、複素環チオール、又は、脂肪族チオールである請求項1〜のいずれかに記載の表面処理金属。
  6. 前記チオール化合物が、脂肪族チオールである請求項に記載の表面処理金属。
  7. 前記チオール化合物が、炭素数が8〜20の直鎖脂肪族チオールである請求項に記載の表面処理金属。
  8. 前記金属基材が、亜鉛、鉄、ニッケル又はそれらを含む合金である請求項1〜のいずれかに記載の表面処理金属。
  9. 前記金属基材が、亜鉛、鉄、ニッケル又はそれらを含む合金のめっきを施したものである請求項1〜のいずれかに記載の表面処理金属。
  10. 前記金属基材が、鉄系材料の上に亜鉛、鉄、ニッケル又はそれらを含む合金のめっきを施したものである請求項1〜のいずれかに記載の表面処理金属。
  11. 金属基材表面を(A)タンニン化合物を含む溶液で処理したのち、(B)チオール化合物を含む溶液で処理することにより、タンニン化合物及びチオール化合物を含む皮膜層を形成させる工程を含む表面処理金属の製造方法。
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