JP5653096B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の積層体は、下記の特徴を有するものである。
上記防菌防黴層が、防菌防黴剤を含むものであり、
上記模様層が、合成樹脂(A)、平均粒子径0.01〜5mmの有色骨材(B)、調湿性粉体(C)、及び光触媒金属酸化物(D)を必須成分とし、
合成樹脂(A)の固形分100重量部に対して、有色骨材(B)を300〜2000重量部、調湿性粉体(C)を5〜500重量部、光触媒金属酸化物(D)を0.5〜40重量部含み、
上記合成樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来するアクリル樹脂(a1)、及びシリコーン樹脂(a2)を固形分重量比率95:5〜30:70で含み、波長300〜500nmにおいて反射率が10%以上となる反射領域を有する被膜を形成するものであり、
上記光触媒金属酸化物(D)は、当該反射領域において、光触媒作用を示すことを特徴とする積層体
2.上記防菌防黴層が、
防菌防黴剤を含む組成物の被膜、及び/または、防菌防黴剤を含浸させたシートより形成されるものであることを特徴とする1.に記載の積層体
3.上記合成樹脂(A)は、上記アクリル樹脂(a1)とシリコーン樹脂(a2)がエマルション粒子内に混在するアクリル―シリコーン合成樹脂エマルションであることを特徴とする1.または2.に記載の積層体
その作用機構は明確ではないが、以下の点が寄与していると推定される。
・光触媒と防菌防黴剤がそれぞれ別の層に混合されていることにより、下層の防菌防黴剤は模様層の光触媒によって劣化されにくく、防菌防黴効果を維持できる。
・下層の防菌防黴層から模様層に防菌防黴剤が適度に移行し、防菌防黴効果を発揮する。
・下層に防菌防黴層を設けることにより積層体裏面からの菌や黴の侵入を防止する。
本発明の防菌防黴層とは、防菌防黴剤を含む組成物(以下、「防菌防黴層用組成物」ともいう)の被膜、及び/または、防菌防黴剤を含浸させたシートより形成されるものである。
なお、本発明の「防菌防黴層」とは、少なくとも1種の菌または黴に対して防菌性及び/または防黴性を有する層のことをいう。また、「防菌防黴剤」とは、少なくとも1種の菌または黴に対して防菌性及び/または防黴性を有する物質のことをいう。
有機系防菌防黴剤としては、例えば、イソチアゾリン系化合物、ニトロアルコール系化合物、ニトリル系化合物、ジチオール系化合物、フェノール系化合物、フェニルウレア系化合物、カーバメート系化合物、スルファミド系化合物、フタルイミド系化合物、ピリジン系化合物、ピリチオン系化合物、トリアジン系化合物、グアニジン系化合物、トリアゾール系化合物、チアゾール系化合物、およびベンズイミダゾール系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
ニトロアルコール系化合物としては、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール(DBNE)、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(BNPD)、2−ヒドロキシメチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
ジチオール系化合物としては、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、4,5−ジブロモ−1,2−ジチオール−3−オンなどが挙げられる。
フェノール系化合物としては、o−フェニル−フェノール、p−クロロメタキシレノールなどが挙げられる。
スルファミド系化合物としては、N−ジメチルアミノスルホニル−N−トリル−ジクロロフルオロメタンスルファミド、N−ジメチルアミノスルホニル−N−フェニル−ジクロロフルオロメタンスルファミドなどが挙げられる。
フタルイミド系化合物としては、N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ−テトラヒドロフタルイミド、N−トリクロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド、N−ジクロロフルオロメチルチオフタルイミド、N−トリクロロメチルチオフタルイミドなどが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
グアニジン系化合物としては、ドデシルグアニジンハイドロクロライド、ドデシルグアニジンハイドロブロマイド、デシルグアニジンハイドロクロライド、1,1′−ヘキサメチレンビス[5−(4−クロロフェニル)ビグアニド]ジハイドロクロライドなどが挙げられる。
チアゾール系化合物としては、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール(TCMTB)などが挙げられる。
ベンズイミダゾール系化合物としては、メチル−2−ベンズイミダゾールカーバメート(MBC)、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール(TBZ)などが挙げられる。
なお、上記防菌防黴剤は、単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
結合材としては、水溶性樹脂、水分散性樹脂、溶剤可溶形樹脂、無溶剤形樹脂、非水分散形樹脂、粉末樹脂等の各種結合材、あるいはこれらを複合化した結合材を使用することができる。これらは架橋反応性を有するものであってもよい。また、結合材の形態は特に限定されず、1液型、2液型のいずれであってもよい。本発明では特に、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂が好適に用いられる。使用可能な樹脂の種類としては、例えば、セルロース、ポリビニルアルコール、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。
本発明の模様層は、合成樹脂(A)、平均粒子径0.01〜5mmの有色骨材(B)、調湿性粉体(C)、及び光触媒金属酸化物(D)を必須成分として含む模様層用組成物により形成されるものである。
模様層の吸放湿量は、特に限定されないが、好ましくは30g/m2以上、さらに好ましくは40g/m2以上である。このような模様層を使用することによって、室内空間において十分な調湿効果を得ることができる。なお、ここに言う吸放湿量は、JIS A6909:2003「建築用仕上塗材」7.32.2の手順によって測定される値である。
なお、上記反射率は、(A)成分を乾燥膜厚0.1mmにフィルム化したものを試料とし、該試料の背後に黒色板を重ね、分光光度計(株式会社島津製作所製、UV−3100)を用いて測定した値である。なお、試料の背後に重ねた黒色板をブランクとし、換算した値とする。具体的には、各波長において、試料の反射率から黒色板の反射率を差し引くことにより求められる。
(B)成分の粒径は、0.01〜5mmであることが望ましい。粒径が0.01mm未満では骨材による自然石調の多彩感が低下し、5mm超では作業性が低下する傾向となる。
なお、ここで言う平均粒子径とは、遠心沈降法等による測定から得られるものである。
アルミノ珪酸塩としては、亜鉛、銅、銀、コバルト、ニッケル、鉄、チタン、バリウム、スズ及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の金属とアルミニウムと珪素の複合酸化物が挙げられる。
本発明の積層体は、上記防菌防黴層の上に、上記模様層が順に積層される限り、その製造方法については特に限定されるものではないが、例えば、以下の方法の場合、効果発現の点で好適である。
(1)型枠に、模様層用組成物を流し込み、乾燥、硬化させた後、防菌防黴層用組成物を流し込み、乾燥、硬化させ脱型する方法、
(2)型枠に、模様層用組成物を流し込み、防菌防黴剤を含浸させたシートを積層し、乾燥、硬化させ脱型する方法、
(3)防菌防黴剤を含浸させたシートに、模様層用組成物を塗付し、乾燥、硬化させる方法、
(4)防菌防黴剤を含浸させたシートに、接着剤を介して予め成形した模様層を貼付ける方法、
等が挙げられる。
(5)上記(1)の後、接着剤等で基層を積層する方法、
(6)上記(1)の防菌防黴層用組成物が乾燥する前に基層を積層する方法、
(7)基層に、防菌防黴層用組成物を塗付し乾燥、硬化させた後、模様層用組成物を塗付し乾燥、硬化させる方法、
(8)基層に、防菌防黴層用組成物を塗付し乾燥、硬化させた後、接着剤を介して予め成形した模様層を貼付ける方法、
(9)基層に、防菌防黴層用組成物を塗付し、硬化する前に、予め成形した模様層を貼付ける方法、
等が挙げられる。
例えば、上記(1)、(2)、(4)〜(6)、(8)、(9)の方法で製造する場合は、凹凸模様の形成は、型枠側が模様層表面となるため、型枠内側の形状を調整することで付与することができ、装飾材料を散布する場合、公知または市販の散布機等を用い型枠内の底面に装飾材料を散在させた後に、模様層用組成物を流し込めばよい。また、上記(3)(7)の方法で製造する場合は、凹凸模様の形成や、装飾材料の散布は、模様層用組成物が硬化する前に行えばよく、凹凸模様の形成は、こて、型押し、ローラー等を用いた方法を採用することができ、装飾材料の散布は、公知または市販の散布機等を用いることができる。
また、施工性、仕上り性、接着強度、防火性等の各種性能を付与するために、粉体成分、中空粒子、多孔質粒子、繊維等を添加したり、必要に応じ、着色材料、体質顔料、分散剤、粘性調整剤、消泡剤、防黴剤、防腐剤、防藻剤等の通常使用される添加剤を適宜加えることができる。
(防菌防黴層組成物1)
結合剤1(固形分)100重量部に対し、体質顔料1を600重量部、防菌防黴剤1を0.4重量部混合して防菌防黴層用組成物1を製造した。なお、原料は以下に示すものを使用した。
・結合剤1:アクリルスチレン樹脂エマルション(Tg5℃、固形分50重量%)
・体質顔料1:重質炭酸カルシウム(平均粒子径3μm)
・防菌防黴剤1:イソチアゾリン化合物(水溶解度:1〜500ppm)
(合成樹脂Aの製造)
・合成樹脂1〜4
以下に示すアクリル樹脂とシリコーン樹脂を混合し樹脂1〜4とした。
アクリル樹脂エマルション;(Tg21℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート:n−ブチルアクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート:メタクリル酸メチル=30:6:24:40)、固形分50重量%。
シリコーン樹脂エマルション(Tg−130℃、ジメチルシロキサン化合物の乳化分散液)、固形分50重量%
・合成樹脂1;アクリル樹脂エマルション:シリコーン樹脂エマルション(固形分重量比)=99:1、
・合成樹脂2;アクリル樹脂エマルション:シリコーン樹脂エマルション(固形分重量比)=93:7、
・合成樹脂3;アクリル樹脂エマルション:シリコーン樹脂エマルション(固形分重量比)=70:30、
・合成樹脂4;アクリル樹脂エマルション:シリコーン樹脂エマルション(固形分重量比)=50:50
外層;アクリル樹脂(Tg31℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,メタクリル酸メチル)、シリコーン樹脂(構成成分;ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン)
内層;アクリル樹脂(Tg−33℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,メタクリル酸メチル)、シリコーン樹脂(構成成分;ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン)、
外層と内層の重量比46:54、アクリル樹脂とシリコーン樹脂の重量比80:20、エマルション中のアクリル樹脂構成成分;t−ブチルメタクリレート:n−ブチルアクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート:メタクリル酸メチル=19:25:24:32、固形分50重量%、Tg−46℃。
外層;アクリル樹脂(Tg49℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,メタクリル酸メチル)、シリコーン樹脂(構成成分;ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン)、
内層;アクリル樹脂(Tg−32℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,メタクリル酸メチル)、シリコーン樹脂(構成成分;ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン)、
外層と内層の重量比53:47、アクリル樹脂とシリコーン樹脂の重量比80:20、エマルション中のアクリル樹脂構成成分;t−ブチルメタクリレート:n−ブチルアクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート:メタクリル酸メチル=27:33:12:28、固形分50重量%、Tg−39℃。
外層;アクリル樹脂(Tg58℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,メタクリル酸メチル)、シリコーン樹脂(構成成分;ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン)、
内層;アクリル樹脂(Tg−36℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,メタクリル酸メチル)、シリコーン樹脂(構成成分;ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン)、
外層と内層の重量比45:55、アクリル樹脂とシリコーン樹脂の重量比80:20、エマルション中のアクリル樹脂構成成分;t−ブチルメタクリレート:n−ブチルアクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート:メタクリル酸メチル=25:52:2:21、固形分50重量%、Tg−43℃。
外層;アクリル樹脂(Tg39℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,メタクリル酸メチル)
内層;アクリル樹脂(Tg−30℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,メタクリル酸メチル)、シリコーン樹脂(構成成分;ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン)、
外層と内層の重量比45:55、アクリル樹脂とシリコーン樹脂の重量比90:10、エマルション中のアクリル樹脂構成成分;t−ブチルメタクリレート:n−ブチルアクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート:メタクリル酸メチル=29:29:19:23、固形分50重量%、Tg−25℃。
外層;アクリル樹脂(Tg55℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,メタクリル酸メチル)、
内層;アクリル樹脂(Tg−50℃、構成成分;t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,メタクリル酸メチル)、
外層と内層の重量比50:50、エマルション中のアクリル樹脂構成成分;t−ブチルメタクリレート:n−ブチルアクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート:メタクリル酸メチル=25:25:24:26、固形分50重量%、Tg−7.3℃。
その結果、合成樹脂2〜7は、波長領域300nm〜500nmにおいて紫外線反射率が10%以上となる反射領域を有するものであった。また、合成樹脂8は、波長400nm以上の領域において紫外線反射率が10%以下、波長400nm未満の領域において紫外線反射率が10%以上となる領域を有するものであった。一方、合成樹脂1、9は、当該反射領域において、紫外線反射率は10%未満であった。その代表値として、波長380nm、400nm、500nmでの紫外線反射率を表1に示す。
(模様層用組成物1)
表2、3に示す配合に従い、各原料を常法により混合・攪拌することによって模様層用組成物(表では、単に「組成物」と略す)1〜20を製造した。なお、原料としては以下のものを使用した。
・骨材1:着色珪砂(淡黄色、平均粒子径80〜120μm)
・骨材2:重質炭酸カルシウム(平均粒子径50〜150μm)
(C)成分
・調湿性粉体1:シリカゲル(平均粒子径20μm)
(D)成分
・光触媒酸化物1:紫外線応答性アナターゼ型酸化チタン(励起波長:200〜380nm、平均粒子径0.2μm)
・光触媒酸化物2:可視光応答性アナターゼ型酸化チタン(励起波長:400〜650nm、平均粒子径15nm)
・金属酸化物:アルミナ(平均粒子径1.0μm)
・化学物質吸着剤:アルミノ珪酸亜鉛(平均粒子径3μm)
・添加剤:増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、ウレタン会合性増粘剤)、造膜助剤、水
離型剤を塗付したシリコーン製型枠(縦150mm×横70mm×深さ5mm)の内面に、模様層組成物1を乾燥後の模様層の厚さが2.5mmとなるように流し込み、こてを用いて平滑にならした。23℃下で24時間乾燥後、防菌防黴層用組成物1を乾燥後の厚さが0.4mmとなるように流し込み、こてを用いて平滑にならし、23℃下で24時間乾燥後、脱型した。次いで23℃で14日間養生し積層体1を得た。積層体の模様層の意匠性(骨材による質感と模様層の隠ぺい性)は良好であった。
得られた積層体1について以下の試験を実施した。結果を表4に示した。
防菌防黴性試験はJIS Z 2801(2000)に基づき、フィルム密着法により行った。試験菌としては大腸菌、黄色ブドウ球菌を使用した。防菌防黴性試験の評価基準は、以下の通りである。
A:抗菌活性2.0以上
B:抗菌活性2.0未満
1.0wt%フェノールフタレインのエタノール溶液に、水酸化ナトリウムを2%添加した溶液を上記試験体1表面に、塗布した後、太陽光(波長領域305〜4045nm)を72時間照射し、その前後の色差を測定した。光触媒の作用によるフェノールフタレインの分解を色差△Eに基づき評価した。なお、色差の測定は、色差計(CM−3700d、ミノルタ株式会社製)を用いて行った。
光触媒作用試験の評価基準は、以下の通りである。
A:6≦△E
B:5<△E<6
C:△E≦5
試験例1Aの模様層用組成物1に代えて、表2〜3に示す模様層用組成物を使用した以外は、試験例1Aと同様にして積層体2〜13、17〜23を得た。各積層体について、積層体1と同様の評価を実施し、結果を表4、6に示した。
ガラス不織布(厚み0.4mm、坪量50g/m2)に結合剤1と防菌防黴剤1の混合液を含浸させ、防菌防黴シートを作製した。
次いで、上記防菌防黴シート上に模様層用組成物7を乾燥後の模様層の厚さが2.5mmとなるように塗付し、乾燥させ積層体14を得た。得られた積層体14について積層体1と同様の評価を実施し、結果を表5に示した。
ガラス不織布(厚み0.4mm、坪量50g/m2)上に、防菌防黴層用組成物1を乾燥後の厚さが0.4mmとなるように塗付し、24℃下で24時間乾燥させ、次いで模様層組成物7を乾燥後の模様層の厚さが2.5mmとなるように塗付し、24℃下で14日間乾燥、硬化させ積層体15を作製した。得られた積層体15について積層体1と同様の評価を実施し、結果を表5に示した。
離型剤を塗付したシリコーン製型枠(縦150mm×横70mm×深さ5mm)の内面に、模様層組成物7を乾燥後の模様層の厚さが2.5mmとなるように流し込み、こてを用いて平滑にならした。60℃下で120分間乾燥、硬化させ模様層7を作製した。
ガラス不織布(厚み0.4mm、坪量50g/m2)上に、防菌防黴層用組成物1を乾燥後の厚さが0.4mmとなるように塗付し、未乾燥の状態で上記模様層7を積層し、積層体16を作製した。得られた積層体16について積層体1と同様の評価を実施し、結果を表5に示した。
上記模様層7について、積層体1と同様の評価を実施し、結果を表6に示した。
試験例24Aの模様層用組成物7に代えて、模様層用組成物20を使用した以外は、試験例24Aと同様にして模様層20を作製し、積層体1と同様の評価を実施し、結果を表6に示した。
ついで、積層体1〜16について、以下の評価を実施した。結果を表7〜8に示した。
<防火性試験1>
試験用の基材として、100mm×100mm×12.5mmの石膏ボードを用い、基材に接着剤を塗付し、各積層体を貼り付け、23℃、50±10%RH下で240時間養生したものを試験体とした。
上記試験体を、ISO5660規定のコーンカロリーメーターにより20分後の総発熱量を測定した。なお、コーンカロリーメーターとしては「CONE2A」(アトラス製)を用い、加熱強度は50kW/m2とした。
発熱性試験の評価基準は、以下の通りである。
A:加熱時間20分での総発熱量が6.0MJ/m2以下
B:加熱時間20分での総発熱量が6.0MJ/m2を超え、8.0MJ/m2以下
C:加熱時間20分での総発熱量が8.0MJ/m2を超え、12.0MJ/m2以下
D:加熱時間20分での総発熱量が10.0MJ/m2を超え、12.0MJ/m2以下
E:加熱時間20分での総発熱量が12.0MJ/m2を超える
なお、上記接着剤は、合成樹脂エマルション5、酸化チタン、重質炭酸カルシウム、分散剤、増粘剤、消泡剤、及び水を均一に攪拌・混合して製造したものを使用した。
各積層体を試験体とし、試験体を水平に置き、その塗膜表面に汚れ成分(黒色硅砂)を散布して2時間放置し、次いで試験板を垂直に立てた後、汚れ成分の残存の程度を確認した。評価基準は、汚れが除去されたものを「A」、汚れが著しく残存したものを「D」とする4段階評価(優:A>B>C>D:劣)で行った。
Claims (3)
- 防菌防黴層の上に、模様層が積層された積層体であって、
上記防菌防黴層が、防菌防黴剤を含むものであり、
上記模様層が、合成樹脂(A)、平均粒子径0.01〜5mmの有色骨材(B)、調湿性粉体(C)、及び光触媒金属酸化物(D)を必須成分とし、
合成樹脂(A)の固形分100重量部に対して、有色骨材(B)を300〜2000重量部、調湿性粉体(C)を5〜500重量部、光触媒金属酸化物(D)を0.5〜40重量部含み、
上記合成樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来するアクリル樹脂(a1)、及びシリコーン樹脂(a2)を固形分重量比率95:5〜30:70で含み、波長300〜500nmにおいて反射率が10%以上となる反射領域を有する被膜を形成するものであり、
上記光触媒金属酸化物(D)は、当該反射領域において、光触媒作用を示すことを特徴とする積層体 - 上記防菌防黴層が、
防菌防黴剤を含む組成物の被膜、及び/または、防菌防黴剤を含浸させたシートより形成されるものであることを特徴とする請求項1に記載の積層体 - 上記合成樹脂(A)は、上記アクリル樹脂(a1)とシリコーン樹脂(a2)がエマルション粒子内に混在するアクリル―シリコーン合成樹脂エマルションであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層体
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