JP6944781B2 - 抗菌コーティング剤、抗菌性積層体、抗菌性積層体の製造方法、および抗菌性積層体を用いたフィルムまたはシート、包装容器、包装袋、蓋材 - Google Patents

抗菌コーティング剤、抗菌性積層体、抗菌性積層体の製造方法、および抗菌性積層体を用いたフィルムまたはシート、包装容器、包装袋、蓋材 Download PDF

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Description

本発明は、プラスチックフィルムなどの基材に塗工されて、該基材に抗菌層を形成するための抗菌コーティング剤に関する。
近年では、生産効率の向上や食品廃棄の問題が取り沙汰され、とりわけ食品廃棄は、生産資源の浪費、環境負荷の増大などいろいろな問題を引き起こし、それをいかに低減するかが重要な課題となっている。
その方法として、食品などを包装する包装容器において、その内容物である食品の品質保持期間や保存期間を延ばすことにより、食品廃棄を低減しようとするものである。その例として、酸素や水蒸気などを遮断する機能を付与したバリア材料を基材上に設けたり、内容物を封入した後に密封してレトルト処理を施して殺菌したり、あるいは内容物に酢酸ナトリウムやグリシン等の静菌剤を添加したりすることにより、品質保持期間や保存期間を延ばすといったものである。また塗料に抗菌剤を混入し、塗工することにより、塗工面に抗菌性を付与した紙製品や積層体、フィルム、容器がある。
特許文献1には、プラスチック基材の表面に金属または金属酸化物の薄膜を形成し、その上に厚さが少なくとも3μmのポリビニルアルコール系樹脂層を積層した多層積層体が記載されており、酸素や水蒸気などを遮断する機能を付与したバリア材料である。しかし、金属または金属酸化物の薄膜の形成には蒸着処理が必須であり、また薄膜が形成されない部分(ピンホール)が発生し、バリア性が損なわれることがあることに加え、廃棄の際に不燃物として処理する必要がある。
特許文献2には、流動パラフィン、ショ糖脂肪酸エステル、水溶性樹脂を含有し、紙の表面に塗布するための紙用塗料が記載され、さらに銀ゼオライトを添加することにより、抗菌層を付与した紙製包装容器が記載されている。特許文献3には、イソチオシアン酸エステル類を塗工した食品用の紙ケースが記載されている。特許文献4には、ポリオレフィン基材の最外層に抗菌剤としてアンモニウム塩基及び/又はホスホニウム塩基を有する高分子物質を含有する抗菌性樹脂層を積層した抗菌性積層体が記載されている。特許文献5には、有機系又は無機系の抗菌剤を含む熱可塑性樹脂からなる層を表面に有する積層フィルムを用いた抗菌性フィルムが記載されている。特許文献6には、抗菌剤として酢酸セルロースを含有するコート剤を本体の内面に形成した抗菌性フィルムケースが記載されている。特許文献7には、アルミニウム箔層と、該アルミニウム箔層の一方の面に積層された抗菌性樹脂層とを備えた蓋材が記載されている。これらは、どれも抗菌層が直接食品や物品に触れる面での抗菌性能付与である。
特許文献8には、少なくとも容器最外層を形成する樹脂層に抗菌剤を添加したことを特徴とする抗菌性積層体が記載されている。しかし、各種成形法により作製されるプラスチック容器に利用され、該容器外層表面でのカビ、細菌等の増殖を防止するものであり、それと相対する反対面(内層面)の抗菌効果はまったくない。
特許文献9には、基材フィルムの一方の表面に抗菌性を有する樹脂層を設け、他方の面に印刷層を設けた積層シートが記載されている。しかし、シート表面への抗菌性付与であり、表面に付着した微生物の増殖を阻止するものである。
特許文献10には、抗菌性ポリエステル層(A)、ポリオレフィン層(B)および抗菌性樹脂層(C)の少なくとも3層以上を含有してなる積層体であって、当該積層体の一方の最外層が抗菌性ポリエステル層(A)、他方の最外層が抗菌性樹脂層(C)である抗菌性積層体が記載されている。しかし、該積層体は両面の最外層(一方が抗菌性ポリエステル層、他方が抗菌性樹脂層)に抗菌層を有するもので、当然該層に直接触れる食品や物品に対する抗菌性能付与である。
特許文献8〜10はどれも直接食品や物品あるいは細菌等が触れる面で抗菌性能を発揮するものであるが、それと相対する反対面での抗菌効果については記載も示唆もない。
特開平6−316025号公報 特許4551992号公報 特開2007−39058号公報 特開2001−26076号公報 特開2005−187026号公報 特開2003−312626号公報 特開2015−74462号公報 特開平8−90726号公報 特開平9−226968号公報 特開平11−138702号公報
そこで、本発明は、抗菌コーティング剤を塗布することにより形成した抗菌層と相対する反対面において、充分に高い抗菌性を有する積層体を低コストで形成可能な抗菌コーティング剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の有機抗菌剤を含む、抗菌コーティング剤とすることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、を備え、前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備える抗菌性積層体に用いる抗菌コーティング剤であって、
前記抗菌コーティング剤は、熱可塑性樹脂(A)と、有機抗菌剤(B)と、溶媒(C)とを含み、
前記熱可塑性樹脂(A)が、ロジン類、ロジン変性フェノール樹脂、硝化綿、セルロースアセチルプロピオネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ビニリデン、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、アルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1つであり、
前記有機抗菌剤(B)は、前記抗菌コーティング剤中に3〜30質量%含有しており、
かつ、有機ヨード系抗菌剤(b1)、ピリジン系抗菌剤(b2)、ハロアルキルチオ系抗菌剤(b3)、チアゾール系抗菌剤(b4)、ベンゾイミダゾール系抗菌剤(b5)、イソフタロニトリル系抗菌剤(b6)、フェノール系抗菌剤(b7)、トリアジン系抗菌剤(b8)、臭素系抗菌剤(b9)、第4級アンモニウム塩系抗菌剤(b10)、有機金属系抗菌剤(b11)またはそれらの混合物から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする抗菌コーティング剤、
(2)前記(1)に記載の抗菌コーティング剤において、
前記有機ヨード系抗菌剤(b1)が、ヨードスルホニルベンゼン化合物、ヨウ化不飽和脂肪族化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤、
(3)前記(1)または(2)に記載の抗菌コーティング剤において、
前記ピリジン系抗菌剤(b2)が、ピリジンチオール−1−オキシド化合物、ハロゲン化されたピリジン誘導体から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤、
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の抗菌コーティング剤において、
前記ハロアルキルチオ系抗菌剤(b3)が、ハロアルキルチオスルファミド化合物、ハロアルキルチオスルフィミド化合物、ハロアルキルチオフタルイミド化合物、ハロアルキルチオテトラヒドロフタルイミド化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤、
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の抗菌コーティング剤において、
前記チアゾール系抗菌剤(b4)が、イソチアゾリン−3−オン化合物、ベンゾチアゾール化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤、
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の抗菌コーティング剤において、
前記ベンゾイミダゾール系抗菌剤(b5)が、ベンゾイミダゾールカルバミン酸化合物、イオウ原子含有ベンゾイミダゾール化合物、ベンゾイミダゾールの環式化合物誘導体から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤、
(7)厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、を備える抗菌性積層体であって、
前記抗菌コーティング剤が(1)〜(6)のいずれかに記載の抗菌コーティング剤であり、かつ前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備えることを特徴とする抗菌性積層体、
(8)厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、前記コーティング層と相対する反対面にヒートシール層と、を備える抗菌性積層体であって、
前記抗菌コーティング剤が(1)〜()のいずれかに記載の抗菌コーティング剤であり、かつ前記ヒートシール層が抗菌機能を備えることを特徴とする抗菌性積層体、
(9)厚さが5〜300μmの基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層を形成する印刷工程からなる抗菌性積層体の製造方法であって、
前記印刷工程が、シルクスクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、ローラーコーター方式、刷毛塗り方式、スプレー方式、ナイフジェットコーター方式であり、
前記抗菌コーティング剤が(1)〜()のいずれかに記載の抗菌コーティング剤であり、かつ前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備えることを特徴とする抗菌性積層体の製造方法、
(10)厚さが5〜300μmの基材の一方に、抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層を形成する印刷工程と、
前記コーティング層と相対する反対面にヒートシール層を付与する形成工程と、
からなる抗菌性積層体の製造方法であって、
前記印刷工程が、シルクスクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、ローラーコーター方式、刷毛塗り方式、スプレー方式、ナイフジェットコーター方式であり、
前記抗菌コーティング剤が(1)〜()のいずれかに記載の抗菌コーティング剤であることを特徴とする抗菌性積層体の製造方法、
(11)前記グラビア印刷方式が多色グラビア印刷機による印刷方式であることを特徴とする(9)または(10)に記載の抗菌性積層体の製造方法、
(12)前記()に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とするフィルム
(13)前記()に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とするシート
(14)前記()に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とする包装容器
(15)前記(8)に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とする包装
(16)前記()に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とする蓋材
に関するものである。
本発明によれば、抗菌コーティング剤を塗布することにより形成した抗菌層と相対する反対面において、充分に高い抗菌性を有する抗菌層を低コストで形成可能な抗菌コーティング剤が提供できる。
本発明の抗菌性積層体についてその構成の一例を示す断面図である。 本発明の抗菌性積層体についてその構成の一例を示す断面図である。 本発明の抗菌性積層体についてその構成の一例を示す断面図である。 本発明の抗菌性積層体についてその構成の一例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、本実施形態は、本発明を実施するための一形態に過ぎず、本発明は本実施形態によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更、実施の形態が可能である。
本発明の抗菌コーティング剤(以下、単に「コーティング剤」ともいう。)は、厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、を備え、前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備える抗菌性積層体に用いる抗菌コーティング剤であって、前記抗菌コーティング剤は、樹脂(A)と、有機抗菌剤(B)と、溶媒(C)とを含み、前記有機抗菌剤(B)は、前記抗菌コーティング剤中に0.01〜30質量%含有しており、かつ、有機ヨード系抗菌剤(b1)、ピリジン系抗菌剤(b2)、ハロアルキルチオ系抗菌剤(b3)、チアゾール系抗菌剤(b4)、ベンゾイミダゾール系抗菌剤(b5)、イソフタロニトリル系抗菌剤(b6)、フェノール系抗菌剤(b7)、トリアジン系抗菌剤(b8)、臭素系抗菌剤(b9)、第4級アンモニウム塩系抗菌剤(b10)、有機金属系抗菌剤(b11)またはそれらの混合物から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記有機抗菌剤(B)は、前記抗菌コーティング剤中に0.01〜30質量%であることが好ましく、0.05〜20質量%であることがより好ましく、0.1〜15質量%であることがさらに好ましい。0.01質量%より少ないと、コーティング剤からなるコーティング層と相対する反対面の抗菌機能が発現しにくく、30質量%より多いと、溶媒に溶解または分散せず、コーティング剤として使用は困難である。
前記有機ヨード系抗菌剤(b1)は、ヨードスルホニルベンゼン化合物、ヨウ化不飽和脂肪族化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記ヨードスルホニルベンゼン化合物としては、ジヨードメチル(4−メチルフェニル)スルホン、1−[(ジヨードメチル)スルホニル]−2−メチルベンゼン、1−[(ジヨードメチル)スルホニル]−3−メチルベンゼン、[[(ジヨードメチル)スルホニル]メチル]ベンゼン 、(ジヨードメチル)p−クロロフェニルスルホンなどが挙げられる。
前記ヨウ化不飽和脂肪族化合物としては、3−エトキシカルボニルオキシ−1−ブロモ−1,2−ジヨード−1−プロペン、4−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、3−ヨード−2−プロパルギルブチルカルバミン酸、3−アミノ−2,4,6−トリヨードベンジルアルコールなどが挙げられる。
前記ピリジン系抗菌剤(b2)は、ピリジンチオール−1−オキシド化合物、ハロゲン化されたピリジン誘導体から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記ピリジンチオール−1−オキシド化合物としては、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、ジ(2−ピリジンチオール−1−オキシド))亜鉛、ビス(2−スルフィドピリジン−1−オラト)銅などが挙げられる。
前記ハロゲン化されたピリジン誘導体としては、2−クロロ−4−(トリクロロメチル)ピリジン、2−クロロ−5−(トリクロロメチル)ピリジン、2−クロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2−クロロ−6−メトキシ−4−(トリクロロメチル)ピリジン、2−クロロメチル−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2−ジクロロメチル−6−(トリクロロメチル)ピリジン、3,5−ジクロロ−2−(トリクロロメチル)ピリジン、2,4−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2,3−ジクロロ−5−(トリクロロメチル)ピリジン、2,3−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2,6−ジクロロ−3−(トリクロロメチル)ピリジン、2,6−ジクロロ−4−(トリクロロメチル)ピリジン、3,6−ジクロロ−2−(トリクロロメチル)ピリジン、2,3,4−トリクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2,3,5−トリクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2,3,5−トリクロロ−4−メチルピリジン、2,3,4,5−テトラクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(トリクロロメチル)ピリジン、3,4,5−トリクロロ−2−(トリクロロメチル)ピリジン、2−クロロ−6−[(2−フラニル)メトキシ]−4−(トリクロロメチル)ピリジン、2−エトキシ−4−メトキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、4−メトキシ−2,3,5−トリクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2−ブトキシ−4−メトキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2−メトキシ−3,4,5−トリクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2−メトキシ−4−エトキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2−メトキシ−4−ブトキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2−フェノキシ−4−メトキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、2,4−ジフェノキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、ジ(4−クロロフェニル)ピリジンメタノール、α−(トリクロロメチル)−4−ピリジンエタノール、3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン−2,4−ジオール、2,3,5−トリクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン−4−オール、2−エトキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン−4−オール、2−ブトキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン−4−オール、4−メトキシ−3,5−ジクロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン−2−オールや、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルスルホニルピリジン、2,3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルホニル)ピリジンなどが挙げられる。
前記ハロアルキルチオ系抗菌剤(b3)は、ハロアルキルチオスルファミド化合物、ハロアルキルチオスルフィミド化合物、ハロアルキルチオフタルイミド化合物、ハロアルキルチオテトラヒドロフタルイミド化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記ハロアルキルチオスルファミド化合物としては、N,N−ジメチル−N’−フェニル−N’−(フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、N,N−ジメチル−N’−(p−トリル)−N’−[(ジクロロフルオロメチル)チオ]スルファミド、N−(ジクロロフルオロメチルチオ)−N’,N’−ジメチル−N−o−トリルスルファミド、N−トリクロロメチルチオ−N−(フェニル)メチルスルファミド、N−トリクロロメチルチオ−N−(4−クロロフェニル)メチルスルファミド、N−(1−フルオロ1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ)−N−(フェニル)メチルスルファミド、N−(1,1−ジフルオロ1,2,2−トリクロロエチルチオ)−N−(フェニル)メチルスルファミドなどが挙げられる。
前記ハロアルキルチオスルフィミド化合物としては、N,N−ジメチル−N’−フェニル−N’−(フルオロジクロロメチルチオ)スルフィミド、N,N−ジクロロフルオロメチルチオ−N’−フェニルスルフィミド、N,N−ジメチル−N’−(p−トリル)−N’−(フルオロジクロロメチルチオ)スルフィミドなどが挙げられる。
前記ハロアルキルチオフタルイミド化合物としては、N−[(フルオロジクロロメチル)チオ]フタルイミド、N−[(トリクロロメチル)チオ]フタルイミド、N−(トリフルオロメチルチオ)フタルイミドなどが挙げられる。
前記ハロアルキルチオテトラヒドロフタルイミド化合物としては、N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオテトラヒドロフタルイミド、N−トリクロロメチルチオテトラヒドロフタルイミド、N−ペンタクロロエチルチオテトラヒドロフタルイミドなどが挙げられる。
前記チアゾール系抗菌剤(b4)は、イソチアゾリン−3−オン化合物、ベンゾチアゾール化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記イソチアゾリン−3−オン化合物としては、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4,5−ジクロロ−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−アミノ−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−アミノ−4−イソチアゾリン−3−オン、2−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−4−イソチアゾリン−3−オン、2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−イソチアゾリン−3−オン、2−ベンジル−5−フェニル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−(4−メチルフェニル)−5−フェニル−4−イソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
前記ベンゾチアゾール化合物としては、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−(イソチオシアナトメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム、2−メルカプトベンゾチアゾールカリウム、2−メルカプトベンゾチアゾールカルシウム、2−(クロロメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−(フルオロメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−(ジフルオロメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−(ジブチルアミノメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−(ジイソブチルアミノメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−(ジオクチルアミノメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−(2−ナフチルメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−(2−チエニルメチルチオ)ベンゾチアゾールなどが挙げられる。
前記ベンゾイミダゾール系抗菌剤(b5)は、ベンゾイミダゾールカルバミン酸化合物、イオウ原子含有ベンゾイミダゾール化合物、ベンゾイミダゾールの環式化合物誘導体から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記ベンゾイミダゾールカルバミン酸化合物としては、1H−2−ベンゾイミダゾールカルバミン酸メチル、1−ブチルカルバモイル−2−ベンゾイミダゾールカルバミン酸メチル、6−ベンゾイル−1H−2−ベンゾイミダゾールカルバミン酸メチル、6−(2−チオフェンカルボニル)−1H−2−ベンゾイミダゾールカルバミン酸メチルなどが挙げられる。
前記イオウ原子含有ベンゾイミダゾール化合物としては、1H−2−チオシアノメチルチオベンゾイミダゾール、1−ジメチルアミノスルフォニル−2−シアノ−4−ブロモ−6−トリフロロメチルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
前記ベンゾイミダゾールの環式化合物誘導体としては、2−(4−チアゾリル)−1H−ベンゾイミダゾール、2−(2−クロロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール、2−(1−(3,5−ジメチルピラゾリル))−1H−ベンゾイミダゾール、2−(2−フリル)−1H−ベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
イソフタロニトリル系抗菌剤(b6)としては、2,3,5,6−テトラクロロテレフタロニトリル、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリルなどが挙げられる。
フェノール系抗菌剤(b7)としては、p−クロロ−m−クレゾール、p−クロロ−m−キシレノール、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテルなどが挙げられる。
トリアジン系抗菌剤(b8)としては、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス−(2−ヒドロキシエチル)−S−トリアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリエチル−S−トリアジンなどが挙げられる。
臭素系抗菌剤(b9)としては、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、α−ブロモシンナムアルデヒド、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、ビスブロモ−1,4−アセトキシ−2−ブテン、2,2−ジブロモニトリロ−3−プロピオンアミドなどが挙げられる。
第4級アンモニウム塩系抗菌剤(b10)としては、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムなどが挙げられる。
有機金属系抗菌剤(b11)としては、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム・スルファート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム・ホスファート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム・二水素ホスファート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム・ヒドロキシド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム・アセタート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム・ニトラート、スルホニルビスオキシビス[テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム]、10,10’−オキシビス−10H−フェノキシアルシン、8−ヒドロキシキノリン銅、8−オキシキノリン銅、亜鉛ジメチルカーバメート、亜鉛ジエチルカーバメート、ナフテン酸亜鉛、トリブチルスズオキサイド、トリエチル−n−オクチルスズ、ジエチルフェニルスズアセテート、トリメチルスズアセテート、アルキルベンゼンスルホン酸トリアルキルスズ塩、特開2000−86668号公報に記載の有機金属錯体、特開平10−60288号公報に記載の有機金属錯体などが挙げられる。
なかでも、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルスルホニルピリジン、ジ(2−ピリジンチオール−1−オキシド)亜鉛、1H−2−ベンゾイミダゾールカルバミン酸メチル、2−(4−チアゾリル)−1H−ベンゾイミダゾール、N,N−ジメチル−N’−フェニル−N’−(フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、N−[(フルオロジクロロメチル)チオ]フタルイミド、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4,5−ジクロロ−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、p−クロロ−m−クレゾール、p−クロロ−m−キシレノール、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス−(2−ヒドロキシエチル)−S−トリアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリエチル−S−トリアジン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、ビスブロモ−1,4−アセトキシ−2−ブテン、2,2−ジブロモニトリロ−3−プロピオンアミド、α−ブロモシンナムアルデヒド、3−ヨード−2−プロパルギルブチルカルバミン酸、4−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール、ジヨードメチル(4−メチルフェニル)スルホン、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム・スルファートがより好ましい。
樹脂(A)は、目的、用途等に応じて選択することができ、少なくとも1つを含むことが好ましい。より具体的には熱可塑性樹脂および硬化性樹脂(熱硬化性、光硬化性、電子線硬化性など)のいずれでもよい。
前記熱可塑性樹脂としては、良好な接着性が得られるものであればよく、例えば、セラック類、ロジン類、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、硝化綿、酢酸セルロース、セルロースアセチルプロピオネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ゴム、環化ゴム、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、カゼイン、アルキッド樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられ、これらは一種類または二種類以上組み合わせて使用してもよい。これらの樹脂を溶剤に溶解したタイプ、水系に溶解したタイプ、あるいはアクリル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール系エマルジョン、ポリプロピレン系エマルジョンなど水中に分散させたエマルジョンタイプなどの性状が挙げられる。
前記硬化性樹脂としては、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、ポリエーテル(メタ)アクリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
樹脂(A)の含有量は、熱可塑性樹脂の場合、コーティング剤中に固形分で1〜70質量%であることが好ましく、2〜65質量%であることがより好ましく、3〜60質量%であることがさらに好ましい。1質量%より少ないと十分な密着が得られず、70質量%より多いと固形分が多すぎて、粘度が高くなり、塗布が困難である。
硬化性樹脂の場合、コーティング剤中に固形分で10〜90質量%であることが好ましく、15〜70質量%であることがより好ましい。
前記溶媒(C)としては、前記樹脂を該溶媒中に溶解または分散させるものであればよい。グラビアインキで通常使用されるものとしては、有機溶剤型または水性型であり、例えば、有機溶剤および/または水が挙げられる。オフセットインキで通常使用されるものとしては、有機溶剤型または油脂型であり、石油系溶剤や植物油類が挙げられる。活性エネルギー線硬化インキで通常使用されるものとしては、モノマーまたはオリゴマーであり、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、フェノキシアルキルエステル、脂環式アルキルエステル、アルコキシアルキルエステルなどが挙げられる。
前記有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸tert−ブチルなどのエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤およびこれらのエステル化物が挙げられ、エステル化物としては主にアセテート化したものが選ばれ、例えばエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
石油系溶剤としては、アロマフリー溶剤、ノルマルパラフィン系溶剤、イソパラフィン系溶剤、マシン油、シリンダー油など、植物油類としては、大豆油、アマニ油、菜種油、ヤシ油、オリーブ油、桐油などおよびこれらを再生処理したものやこれらの植物油由来の脂肪酸エステルなどやビニリデンオレフィンなどが挙げられる。
モノマーまたはオリゴマーとしては、フェノキシエチルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ) アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ) アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン3EO変性トリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA4EO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA10EO変性ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン6EO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン9EO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン3PO変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールEO変性テトラ(メタ)アクリレート、エポキシ化大豆油(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類、ビニル−2−クロロエチルエーテル、ビニル−ノルマルブチルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、ビス(4−(ビニロキシメチル)シクロヘキシルメチル)グルタレート、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、アジピン酸ジビニルエステル、トリス(4−ビニロキシ)ブチルトリメリレート、ビス(4−(ビニロキシ)ブチル)テレフタレート、ビス(4−(ビニロキシ)ブチルイソフタレート、エチレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンジビニルエーテルなどのビニルエーテル類、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3,3−ジエチルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、1,4−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ベンゼン、ジ((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)エーテルなどのオキセタン類、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3−トリス[p−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、トリス−(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、1−{2,3−ジ(プロピオニルオキシ)}−3,5−ビス(2,3−エポキシプロピル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6・(1H,3H,5H)−トリオン、1,3−ビス{2,3−ジ(プロピオニルオキシ)}−5−(2,3−エポキシプロピル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6・(1H,3H,5H)−トリオン、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジグリセロールポリジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−ターシャリーブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエーテル、o−フタル酸ジグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,6−ジメチロールパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)ジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3’,4’−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロシクロヘキサン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメタン)、4’,5’−エポキシ−2’−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテルなどのエポキシ類、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3’,4’−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロシクロヘキサン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメタン)、4’,5’−エポキシ−2’−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテルなどの脂環式エポキシ類などが挙げられる。
溶媒(C)の含有量は、コーティング剤中に10〜95質量%であることが好ましく、20〜85質量%であることがより好ましい。10質量%より少ないと十分な印刷適性が得られず、95質量%より多いと固形分が少なくなり、濃度が低下してしまう。
前記コーティング剤は、必要に応じて、硬化剤を添加することもできる。例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルジイソシアネートおよびこれらのトリメチロールプロパン三量体、イソシアヌレート体、ビュレット体、アロファネート体などの変性体などのポリイソシアネート系硬化剤が挙げられ、これらを一種類または二種類以上組み合わせて使用できる。
前記コーティング剤は、必要に応じて、光重合開始剤を添加することもできる。例えば、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、オキシフェニル酢酸,2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸,2−[2−ヒドロキシエトキシ]エチルエステルとの混合物、2,4−ジエチルチオキサントン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン、2−メチル−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、4−フェニルベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、トリメチルベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、イソプロピルチオキサントン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4−,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ミヒラーケトン、トリメチルベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン混合物、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、L−クロロフォルム−4−プロポキシチオキサントン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、L−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマーなどの光ラジカル発生剤、四フッ化ホウ素のフェニルジアゾニウム塩、六フッ化リンのジフェニルヨードニウム塩、六フッ化アンチモンのジフェニルヨードニウム塩、六フッ化ヒ素のトリ−4−メチルフェニルスルホニウム塩、四フッ化アンチモンのトリ−4−メチルフェニルスルホニウム塩、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素のジフェニルヨードニウム塩、アセチルアセトンアルミニウム塩とオルトニトロベンジルシリルエーテル混合体、フェニルチオピリジウム塩、六フッ化リンアレン−鉄錯体などの光酸発生剤が挙げられ、これらを一種類または二種類以上組み合わせて使用できる。
前記コーティング剤は、必要に応じて、増感剤を添加することもできる。例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル等のアミン化合物などが挙げられ、これらを一種類または二種類以上組み合わせて使用できる。
本発明の抗菌性積層体は、厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、を備え、前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備えることが好ましい。
前記コーティング層は、シルクスクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、ローラーコーター法、刷毛塗り法、スプレー法、ナイフジェットコーター法により設けることが好ましい。なかでも、品質および生産性の高さからグラビア印刷法、フレキソ印刷法またはシルクスクリーン印刷法が好ましく用いられ、グラビア印刷法がより好ましく、特に多色グラビア印刷機を用いたグラビア印刷法であることがさらに好ましい。
本発明のコーティング剤は、厚さが5〜300μmの基材の一方に、膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層であることが好ましく、さらに包装体となったときに前記コーティング層が表面になるように設けることが好ましい。膜厚が0.01μmより小さいものは、コーティング層と相対する反対面の抗菌機能が発現しにくく、10μmより大きいものは、コーティング層を設けることが困難であるとともに、ブロッキングを起こす。
本発明の抗菌性積層体は、有機ヨード系抗菌剤(b1)、ピリジン系抗菌剤(b2)、ハロアルキルチオ系抗菌剤(b3)、チアゾール系抗菌剤(b4)、ベンゾイミダゾール系抗菌剤(b5)、イソフタロニトリル系(b6)、フェノール系(b7)、トリアジン系(b8)、臭素系(b9)、第4級アンモニウム塩系(b10)、有機金属系抗菌剤(b11)またはそれらの混合物から選ばれる少なくとも1つを含む有機抗菌剤と樹脂と溶媒とを含み、厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、を備え、前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備えることにより、コーティング層が表面側であるにもかかわらず、該層と相対する反対面となる基材の内面側において、菌類などと直接接触せずとも抗菌機能を発揮し、物品などと直接接触しない包装体となるため、物品への有機抗菌剤の移行や脱落も起きない。さらに、コーティング層を薄膜で、容易に形成できることから低コスト化も可能となる。
さらに、厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、前記コーティング層と相対する反対面にヒートシール層と、を備え、前記ヒートシール層が抗菌機能を備えることにより、コーティング層が表面側であるにもかかわらず、該層と相対する反対面となる基材のヒートシール面側において、菌類などと直接接触せずとも抗菌機能を発揮し、物品などと直接接触しない包装体となるため、物品への有機抗菌剤の移行や脱落も起きない。
前記基材としては、紙、プラスチックフィルムまたはシートから選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。前記プラスチックフィルムまたはシートは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンとポリプロピレンの混合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合樹脂、ポリアミド樹脂、硝化綿樹脂、のうち少なくとも1つであることが好ましい。さらに、基材は、熱可塑性樹脂などをドライラミネート、ノンソルベントラミネート、押出ラミネートや共押出ラミネートなどによる方法、接着剤などを介して貼り合せる方法などにより積層したものであってもよく、また、これらを適宜組み合わせたものであってもよい。より詳しくは、熱可塑性樹脂を含む接着剤によりドライラミネート、ノンソルベントラミネート、ウェットラミネートまたは熱ラミネートしたり、溶融した熱可塑性樹脂により押出ラミネートしたり、あるいは接着剤などを介して貼り合せたりすることで、基材上に直接熱可塑性樹脂を塗布する。
前記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンとポリプロピレンの混合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂などが挙げられ、これらのうち少なくとも1つを含むことが好ましい。また、基材と同種の樹脂でもよいし、異種の樹脂でもよい。
基材の厚さは、印刷適性、巻き取り適性などに支障のない範囲内であれば、特に制限はないが、5〜300μmであることが好ましく、6〜250μmであることがより好ましい。本発明でいう基材は、印刷などによってコーティング層を塗布する時に用いられる印刷用基材を便宜的に基材という。
また、ヒートシール層を付与した積層体も基材として使用できる。この場合、基材の厚さは、ヒートシール層を含めて、5〜300μmであることが好ましく、6〜250μmであることがより好ましい。ヒートシール層を付与する方法としては、公知のシーラントフィルムの貼り合わせ、押出ラミネート加工による樹脂コーティング、ヒートシール剤による塗工や共押出によるヒートシール性樹脂加工などが挙げられ、これらの方法によってヒートシール性が付与された層をヒートシール層ともいう。このようなヒートシール層が付与された基材である場合、ヒートシール層と相対する反対面にコーティング層を備えることにより、ヒートシール層面側においても抗菌機能を発揮する。
さらに、後述する印刷インキに有機抗菌剤を混合、分散または溶解し、これを用いて、基材の一方に該印刷インキからなるコーティング層を備える抗菌性積層体としてもよい。この場合も、理由は定かではないが、前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備えることになり、コーティング層が表面側であるにもかかわらず、他方の面の基材の内面側において、菌類などと直接接触せずとも抗菌機能を発揮し、コーティング層が物品などと直接接触しない包装体となるため、物品への有機抗菌剤の移行や脱落が起きない。
本発明の抗菌性積層体の製造方法は、厚さが5〜300μmの基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層を形成する印刷工程からなることが好ましい。
前記抗菌コーティング剤からなるコーティング層を形成する印刷工程は、公知の印刷工程または塗布、噴霧、浸漬などの工程により印刷基材などの基材に塗布して、コーティング層とする。印刷工程としてはシルクスクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、ローラーコーター方式、刷毛塗り方式、スプレー方式、ナイフジェットコーター方式などの印刷工程が挙げられる。なかでも、品質および生産性の高さからグラビア印刷方式、フレキソ印刷方式またはシルクスクリーン印刷方式が好ましく用いられ、グラビア印刷方式による印刷工程がより好ましく、特に多色グラビア印刷機を用いたグラビア印刷方式であることがさらに好ましい。より具体的には、前述した積層方法により積層した基材を作成してから、グラビア印刷方式により、コーティング層を形成してもよいが、ベースとなる基材の一方面に、グラビア印刷方式により、コーティング層を形成してから、これとは異なる他方面に前述した積層方法により別の基材を形成してもよい。また、前記コーティング層は、基材の両面に設けてもよい。
従来の金属蒸着処理などを用いた抗菌性積層体は、コーティング層の作製が別々の工程となり、非効率であることに対して、本発明の抗菌性積層体は、多色グラビア印刷機を用いたグラビア印刷方式による印刷工程となるため、インラインで、連続して基材に後述する印刷インキ層、コーティング層を形成でき、一連の流れのなか(1パス)で抗菌性積層体を低コストで容易に作製することができる。もちろん、グラビア印刷機の仕様や印刷環境、設備などの制約でインラインで、連続して形成できない場合もあるが、この場合オフライン(アウトライン)での形成も可能である。
グラビア印刷方式による印刷工程であるため、全面にコーティング層を形成することもできるが、容易に部分的にコーティング層を形成することもでき、低コスト化も実現できることに加え、例えば数種類の内容物が混在する弁当容器や惣菜容器などにおいては、品質保持期間や保存期間に長短がある内容物に対して、コーティング層の形成によって、品質保持期間や保存期間のコントロールが可能となる。
また、印刷基材などの基材に、印刷インキ層(以下、単に「印刷インキ」ともいう)を1色以上印刷する工程を含むこともでき、コーティング層の反対面や基材とコーティング層の間あるいはコーティング層とヒートシール層の間に印刷インキ層を設けることもできる。印刷インキ層の印刷工程は、多色グラビア印刷機を用いたグラビア印刷方式による印刷工程が好ましい。基材に印刷インキ層を印刷する工程を含むことにより、例えば、パッケージのデザインなどを付与でき、購買訴求効果を高めることができたり、会社名、ロゴ、キャラクター、製品名、内容物、成分表示、応募方法やキャンペーンの告知、食べ方や使用方法、年月日、原産地、当たりくじなどの情報を付与することができる。また印刷インキ層上にオーバープリントニス層などを塗工することもできる。
前記印刷インキ層としては、通常のグラビアインキが使用でき、印刷基材などの基材に応じて、適宜選択できる。印刷適性や汎用性の観点から、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、硝化綿、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂などのグラビアインキが好ましく、これらの樹脂が一種類または二種類以上組み合わせたグラビアインキであってもよい。また、2色以上のグラビアインキを使用する場合は、同じ樹脂系のインキである必要はなく、別の樹脂系のインキも適宜使用できる。
市販品としては、LG−NT、TPH、VESTA、LRC−NT、KCNT、SYNA−S、LAMREK、LG−FK、TP、ROTOMAC(以上、いずれも東京インキ(株)製)などを用いることができる。
本発明の抗菌性積層体を用いて形成されたフィルムまたはシートであってもよい。すなわち、本発明の抗菌性積層体そのままでもフィルムとして使用できるが、さらに抗菌性積層体の基材に、別の基材を前述の積層方法により積層して、フィルムまたはシートとしてもよい。
本発明のフィルムまたはシートは、包装用、食品保存用、農業用、土木用、漁業用、自動車内外装用、船舶用、日用品用、建材内外装用、住設機器用、医療・医療機器用、医薬用、家電品用、家具類用、文具類・事務用品用、販売促進用、商業用、電機電子産業用などに使用できる。
なかでも、包装用として、抗菌性積層体を用いて形成されたさまざまな形態の包装材料として好ましく使用できる。包装材料の形態としては、二方シール、三方シール、四方シール、ピローシール、スタンディングパウチ、封筒貼り、ガゼット、溶断シール、チューブ、キャラメル包装、オーバーホールド、フィンシール、まんじゅう包装、ひねり、ロケット、テトラパック、ゲーブルトップ、ブリック、シボリ、カップ、トレイ、ボトル、ブリック、コンテナ、ボックス、ケース、番重、カバー、蓋、キャップ、蓋材など包装用途に用いられる周知の形態のいずれでもよい。
前記包装材料の形態のうち、二方シール、三方シール、四方シール、ピローシールなどの袋状体となる形態のものは、ヒートシール層を備える抗菌性積層体を用いて形成されることが好ましい。
前記包装材料の形態のうち、カップ、トレイ、ボトル、ブリック、コンテナ、ボックス、ケース、番重、カバー、蓋、キャップなどの形態の容器は、抗菌性積層体を用いて形成され、周知の容器成形工程により成形できる。
また、前記包装材料の形態のうち、蓋材となる形態のものは、ヒートシール層を備える抗菌性積層体を用いて形成されることが好ましい。
前記蓋材は、有底筒状の容器と密着することにより密閉容器を形成することが好ましい。容器との密着は、人の手を介して実施してもよいが、自動密封装置などの機械を用いてもよい。これらは、食品の種類、形態や大きさ、数量、密閉する容器、設備、環境などによって、適宜選択すればよく、ヒートシール(熱圧シール)、面シール、粘着剤などでの貼り付けあるいは接着などを使用した方法により行えばよい。
前記コーティング剤、印刷インキといった各組成物は、顔料、樹脂、有機抗菌剤、各種添加剤などを溶剤中に均一に溶解または分散することにより公知の方法で製造できる。溶解または分散は、ディゾルバー、ロールミル、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライター、ペイントシェーカー、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、パールミル、超音波ホモジナイザー、湿式ジェットミル、ニーダー、ホモミキサーなどの各種撹拌機または分散機を使用できる。これらの装置は一種類または二種類以上組み合せて使用してもよい。各組成物中に気泡や粗大粒子が含まれる場合、印刷適性や印刷物品質を低下させるため、公知のろ過機や遠心分離機などを用いて、取り除くことが好ましい。
前記各組成物の粘度は、印刷に支障のない範囲であれば、特に制限はない。グラビア印刷やフレキソ印刷で使用される各組成物の製造適性、取扱いなどを考慮すれば、25℃において10〜1,000mPa・sであることが好ましい。この場合、ブルックフィールド型粘度計やコーンプレート型粘度計などの市販の粘度計を用いて測定することができる。オフセット印刷で使用される各組成物では、25℃において5〜50Pa・sであることが好ましい。この場合、L型粘度計、LA型粘度計やコーンプレート型粘度計などの市販の粘度計を用いて測定することができる。
グラビア印刷やフレキソ印刷で使用される各組成物は、そのまま塗工することもできるが、塗工条件、塗工効果に応じ、ザーンカップ#3((株)離合社製)にて、希釈溶剤で希釈することにより所望の粘度に調整して使用できる。この場合の粘度は、25℃において10〜40秒であることが好ましい。
前記希釈溶剤は、前記各組成物の粘度を調整して使用できるものであれば、いずれでもよく、有機溶剤、水などが挙げられ、市販のものも使用できる。市販品としては、WA735、TA52、PU515、SL9155、CN104、AC372、PP575、PA463(以上、いずれも東京インキ(株)製)などが挙げられる。
本発明の抗菌性積層体について、その例を挙げて説明するが、これらに限定されるものではない。
図1は、本発明の抗菌性積層体1の構成例で、基材2にコーティング層3を設けた例である。この場合、8で示される面が抗菌機能を有する。
図2は、本発明の抗菌性積層体1の構成例で、基材2にインキ層7とコーティング層3を設けた例である。この場合、8で示される面が抗菌機能を有する。
図3は、本発明の抗菌性積層体1の構成例で、ヒートシール性を有する基材4にコーティング層3を設けた例である。この場合、8で示される面が抗菌機能を有する。
図4は、本発明の抗菌性積層体1の構成例で、ヒートシール性を有さない基材5の一方にコーティング層3、他方にヒートシール層6を設けた例である。なお、ヒートシール層6がヒートシール性を有するシーラントフィルムであっても、ヒートシール剤の塗布による塗工層であってもよい。この場合、8で示される面が抗菌機能を有する。
以下に実施例および比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の部は重量部を、%は質量%を表す。
[抗菌コーティング剤の作製]
コーティング剤1(実施例1)
ポリアミド−ニトロセルロース樹脂系溶液(1:1、固形分30%)50部に、有機抗菌剤(2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム)を10部添加し、撹拌しながら、酢酸エチル10部、トルエン20部、イソプロピルアルコール10部を添加して、コーティング剤1を作製した。同様に、表1〜6の配合に従い、コーティング剤1と同様に、コーティング剤2〜39を作製した。ただし、コーティング剤37は、抗菌剤が溶剤に分散しなかったため、コーティング剤として使用することは困難であった。
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コーティング剤40(実施例37)
NEWMAC VESTA白インキ(東京インキ(株)製)80部に、有機抗菌剤(2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム)を5部添加し、撹拌しながら、酢酸エチル5部、トルエン5部、イソプロピルアルコール5部を添加して、コーティング剤40を作製した。
コーティング剤41(比較例4)
ポリアミド−ニトロセルロース樹脂系溶液(1:1、固形分30%)50部に、無機系抗菌剤(銀系抗菌剤、ノバロンAG300、東亞合成(株)製)を5部添加し、撹拌しながら、酢酸エチル10部、トルエン20部、イソプロピルアルコール15部を添加して、コーティング剤41を作製した。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ30μmのリニア低密度ポリエチレンフィルム(略称:LLDPE)に、第一ユニットでコーティング剤1(略称:CT1)を印刷して、巻き取り、積層体1を作製した。このとき、コーティング剤1はPA463溶剤(東京インキ(株)製)にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体1は、「CT1/LLDPE」の構成の積層体となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ30μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(略称:CPP)に、第一ユニットでNEWMAC VESTA白インキ(略称:白インキ)、第二ユニットでコーティング剤1を印刷して、巻き取り、積層体2を作製した。このとき、コーティング剤1はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体2は、「CT1/白インキ/CPP」の構成の積層体となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ30μmの防曇フィルム(略称:AF)に、第一ユニットでNEWMAC VESTA白インキ、第二ユニットでコーティング剤1を印刷して、巻き取り、積層体3を作製した。このとき、コーティング剤1はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚0.9μmであった。これによって、積層体3は、「CT1/白インキ/AF」の構成の積層体となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルム(略称:LDPE)に、第一ユニットでコーティング剤2(略称:CT2)を印刷して、巻き取り、積層体4を作製した。このとき、コーティング剤2はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体4は、「CT2/LDPE」の構成の積層体となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ30μmのリニア低密度ポリエチレンフィルムに、第一ユニットでコーティング剤3(略称:CT3)を印刷して、巻き取り、積層体5を作製した。このとき、コーティング剤3はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体5は、「CT3/LLDPE」の構成の積層体となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ20μmでポリエチレン押出コートした紙(厚さ0.1mm)(略称:PEコート紙)のポリエチレンコートの反対面に、第一ユニットおよび第二ユニットでコーティング剤4(略称:CT4)を重ね印刷し、積層体6を作製した。このとき、コーティング剤4はCN104溶剤(東京インキ(株)製)にて、希釈し、膜厚2μmであった。これによって、積層体6は、「CT4/紙/PE(紙/PEの層はPEコート紙)」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤5(略称:CT5)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体7を作製した。このとき、コーティング剤5はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.3μmであった。これによって、積層体7は、「CT5/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤6(略称:CT6)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体8を作製した。このとき、コーティング剤6はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体8は、「CT6/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤7(略称:CT7)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体9を作製した。このとき、コーティング剤7はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.1μmであった。これによって、積層体9は、「CT7/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤8(略称:CT8)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体10を作製した。このとき、コーティング剤8はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体10は、「CT8/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤9(略称:CT9)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体11を作製した。このとき、コーティング剤9はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体11は、「CT9/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤10(略称:CT10)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体12を作製した。このとき、コーティング剤10はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.3μmであった。これによって、積層体12は、「CT10/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤11(略称:CT11)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体13を作製した。このとき、コーティング剤11はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体13は、「CT11/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤12(略称:CT12)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体14を作製した。このとき、コーティング剤12はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体14は、「CT12/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤13(略称:CT13)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体15を作製した。このとき、コーティング剤13はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.1μmであった。これによって、積層体15は、「CT13/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤14(略称:CT14)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体16を作製した。このとき、コーティング剤14はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.4μmであった。これによって、積層体16は、「CT14/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤15(略称:CT15)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体17を作製した。このとき、コーティング剤15はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.4μmであった。これによって、積層体17は、「CT15/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤16(略称:CT16)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体18を作製した。このとき、コーティング剤16はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体18は、「CT16/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤17(略称:CT17)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体19を作製した。このとき、コーティング剤17はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体19は、「CT17/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤18(略称:CT18)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体20を作製した。このとき、コーティング剤18はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.1μmであった。これによって、積層体20は、「CT18/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤19(略称:CT19)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体21を作製した。このとき、コーティング剤19はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.5μmであった。これによって、積層体21は、「CT19/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤20(略称:CT20)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体22を作製した。このとき、コーティング剤20はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体22は、「CT20/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤21(略称:CT21)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体23を作製した。このとき、コーティング剤21はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体23は、「CT21/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤22(略称:CT22)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体24を作製した。このとき、コーティング剤22はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.3μmであった。これによって、積層体24は、「CT22/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤23(略称:CT23)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体25を作製した。このとき、コーティング剤23はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.4μmであった。これによって、積層体25は、「CT23/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤24(略称:CT24)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体26を作製した。このとき、コーティング剤24はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体26は、「CT24/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤25(略称:CT25)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体27を作製した。このとき、コーティング剤25はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.5μmであった。これによって、積層体27は、「CT25/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤26(略称:CT26)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体28を作製した。このとき、コーティング剤26はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.3μmであった。これによって、積層体28は、「CT26/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤27(略称:CT27)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体29を作製した。このとき、コーティング剤27はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.3μmであった。これによって、積層体29は、「CT27/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤28(略称:CT28)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体30を作製した。このとき、コーティング剤28はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体30は、「CT28/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤29(略称:CT29)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体31を作製した。このとき、コーティング剤29はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体31は、「CT29/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤30(略称:CT30)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体32を作製した。このとき、コーティング剤30はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.1μmであった。これによって、積層体32は、「CT30/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤31(略称:CT31)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体33を作製した。このとき、コーティング剤31はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体33は、「CT31/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤32(略称:CT32)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体34を作製した。このとき、コーティング剤32はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体34は、「CT32/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤33(略称:CT33)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体35を作製した。このとき、コーティング剤33はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体35は、「CT33/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤34(略称:CT34)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体36を作製した。このとき、コーティング剤34はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体36は、「CT34/LLDPE」の構成の積層体となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ40μmのヒートシーラブルOPPフィルム(ヒートシール性二軸延伸ポリプロピレンフィルム、略称:HS−OPP)のヒートシール性を有する面の反対面に、第一ユニットでコーティング剤1を印刷して、巻き取り、積層体37を作製した。このとき、コーティング剤1はPA463溶剤(東京インキ(株)製)にて、希釈し、膜厚1.3μmであった。これによって、積層体37は、「CT1/HS−OPP」の構成の積層体となった。
反転機構付き2色機グラビア印刷機を用いて、厚さ40μmのOPPフィルム(二軸延伸ポリプロピレンフィルム、略称:OPP)に、第一ユニットでコーティング剤1を印刷し、反転し、第二ユニットで水性SA721W(ヒートシール剤、略称:HS、東京インキ(株)製)を印刷して、巻き取り、積層体38を作製した。このとき、コーティング剤1はPA463溶剤(東京インキ(株)製)にて、希釈し、膜厚1.3μmであった。これによって、積層体38は、「CT1/OPP/HS」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤35(略称:CT35)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体39を作製した。このとき、コーティング剤35はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.5μmであった。これによって、積層体39は、「CT35/LLDPE」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤36(略称:CT36)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体40を作製した。このとき、コーティング剤36はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚0.9μmであった。これによって、積層体40は、「CT36/LLDPE」の構成の積層体となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ30μmのリニア低密度ポリエチレンフィルムに、第一ユニットでコーティング剤40(略称:CT40)、第二ユニットでNEWMAC VESTA黄インキ(略称:黄)、第三ユニットでNEWMAC VESTA紅インキ(略称:紅)、第四ユニットでNEWMAC VESTA藍インキ(略称:藍)、第五ユニットでNEWMAC VESTA墨インキ(略称:墨)(以上、いずれも東京インキ(株)製))を印刷して、巻き取り、積層体41を作製した。このとき、コーティング剤40はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1.8μmであった。これによって、積層体41は、「墨・藍・紅・黄/CT40/LLDPE」の構成の積層体となった。
厚さ30μmのリニア低密度ポリエチレンフィルムを厚さ300μmのリニア低密度ポリエチレンフィルム(略称:LLDPE300)に変更した以外は、積層体1と同じ条件にて、積層体42を作製した。このとき、膜厚1.2μmであった。これによって、積層体42は、「CT1/LLDPE300」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤38(略称:CT38)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体43を作製した。このとき、コーティング剤38はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚2μmであった。これによって、積層体43は、「CT38/LLDPE」の構成の積層体となった。
厚さ30μmのリニア低密度ポリエチレンフィルムを厚さ500μmのリニア低密度ポリエチレンフィルム(略称:LLDPE500)に変更した以外は、積層体1と同じ条件にて、積層体44を作製した。このとき、膜厚1μmであった。これによって、積層体44は、「CT1/LLDPE500」の構成の積層体となった。
コーティング剤1をコーティング剤38に変更した以外は積層体3と同じ条件にて、積層体45を作製した。このとき、コーティング剤38はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚0.9μmであった。これによって、積層体45は、「CT38/白インキ/AF」の構成の積層体となった。
コーティング剤4をコーティング剤39(略称:CT39)に変更した以外は積層体6と同じ条件にて、積層体46を作製した。このとき、コーティング剤39はCN104溶剤にて、希釈し、膜厚2μmであった。これによって、積層体46は、「CT39/紙/PE(紙/PEの層はPEコート紙)」の構成の積層体となった。
コーティング剤40をコーティング剤を含有しない従来品のNEWMAC VESTA白インキを使用した以外は積層体41と同じ条件にて、積層体47を作製した。このとき、膜厚1.5μmであった。これによって、積層体47は、「墨・藍・紅・黄/白インキ/LLDPE」の構成の積層体となった。
5色機グラビア印刷機を用いて、厚さ20μmの延伸ポリプロピレンフィルムに、第一ユニット〜第五ユニットでコーティング剤1を重ね印刷して、巻き取り、積層体48を作製した。このとき、コーティング剤1はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚12μmであった。しかし、ブロッキングが発生してしまった。
コーティング剤1をコーティング剤41(略称:CT41)に変更した以外は積層体1と同じ条件にて、積層体49を作製した。このとき、コーティング剤41はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚2μmであった。これによって、積層体49は、「CT41/LLDPE」の構成の積層体となった。
厚さ30μmのリニア低密度ポリエチレンフィルムを厚さ15μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(略称:CPP15)に変更した以外は、積層体1と同じ条件にて、積層体50を作製した。このとき、コーティング剤1はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚1μmであった。これによって、積層体50は、「CT1/CPP15」の構成の積層体となった。
積層体1と同じ条件にて、積層体51を作製した。このとき、コーティング剤1はPA463溶剤にて、希釈し、膜厚0.5μmであった。これによって、積層体51は、「CT1/LLDPE」の構成の積層体となった。
積層体1〜47および49〜51について抗菌性を評価し、表7〜表14に示した。
<抗菌性>
積層体について、JIS Z 2801:2012に準拠して、以下のようにして実施した。
40mm×40mmに切断した試験片の表面に、大腸菌(Escherichia coli)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)をそれぞれ含む菌液を滴下し、その上から30mm×30mm×0.09mmのポリエチレンフィルムを密着させ、温度35℃、湿度90%の条件下で24時間培養した。培養後、ポリエチレンフィルムおよび試験片に付着している菌体をSCDLP培地10ml(V)で洗い出した。洗い出した液を1ml取り、リン酸緩衝生理食塩水9mlの入った試験管に加え、混合し、さらに、この試験管から1mlを取り、別の試験管に入ったリン酸緩衝生理食塩水9mlに入れて、混合して、10倍希釈液を作製し、洗い出し液と10倍希釈液それぞれ1ml(1倍希釈:D)をシャーレ2枚に分注した。シャーレ1枚あたり、46〜48℃に保温した標準寒天培地15〜20mlを加え、よく混合し、温度35℃、湿度90%の条件下で40〜48時間培養した後、大腸菌および黄色ブドウ球菌の生菌数をそれぞれカウントした。評価の基準は、無加工のポリエチレンフィルム試験片を用いた。試験はそれぞれ3回行った。表7〜表10に大腸菌の結果、表11〜表14に黄色ブドウ球菌の結果を示した。
生菌数(N)は以下の方法により算出した。
N=(C×D×V)/A
N:生菌数(試験片1cmあたり)
C:集落数(採用した2枚のシャーレの集落数平均値)
D:希釈倍数(採用したシャーレに分注した希釈液の希釈倍率)
V:洗い出しに用いたSCDLP培地の液量(ml)
A:被覆フィルムの表面積(cm
ただし、Cが<1の場合はCを1として生菌数を算出した。例えば、V=10ml、A=9cm、D=1の場合、N<1.1と表示した。
抗菌活性値(R)は以下の方法により算出した。
R=log(B/A)−log(C/A)=log(B/C)
A:無加工試験片の接種直後の生菌数の平均値(個)
B:無加工試験片の24時間後の生菌数の平均値(個)
C:抗菌加工試験片の24時間後の生菌数の平均値(個)
ただし、生菌数(N)が<1.1の場合、1.1で計算した。小数点以下2けた目は切り捨て、小数点以下1けたで表示した。
抗菌活性値(R)が2以上のとき、抗菌効果があると判断でき、○:2以上(抗菌効果がある)、△:2未満、1以上(弱い抗菌効果)、×:1未満(抗菌効果がない)の3段階で評価した。
Figure 0006944781
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表7〜表14によると、本発明の抗菌積層体は抗菌コーティング剤からなる抗菌層と相対する反対面で抗菌機能を発揮することが明確である。特にポリオレフィン層あるいは紙で優れる抗菌機能を発揮することが明確である。また、コーティング層は積層体において、食品や物品などと直接接触しないことから、有機抗菌剤の移行や脱落などが起こらないことが明確であり、食品や物品などと直接接触しなくても抗菌機能を発揮することが明確である。また、インキ中に有機抗菌剤を加え、これを塗布し印刷インキ層としても抗菌機能を発揮することが明確である。また、有機抗菌剤を含まないコーティング剤を塗布した積層体43、45および46および有機抗菌剤を含まないインキ(積層体47)は抗菌機能を発揮しないことが明確である。また、有機抗菌剤の添加量が多すぎると、有機抗菌剤の溶媒への溶解または分散が非常に困難となる(コーティング剤37)。基材の厚みが300μmを超えると、抗菌機能を発揮しなくなる(積層体44)。またコーティング層の膜厚が10μmを超えると、ブロッキングが発生するため、積層体の作製が非常に困難である(積層体48)。銀系抗菌剤を含むコーティング剤を塗布した積層体49も、抗菌機能を発揮しないことが明確である。コーティング剤の塗布方法も印刷法により行なうことができるものであり、金属蒸着工程のように別の工程で形成するものではないため、容易に低コストで抗菌性積層体を形成できる。
<抗菌効果試験1>
積層体1のLLDPE面(実施例125)、積層体2のCPP面(実施例126)、積層体50のCPP面(実施例127)が内面になるように、ヒートシールして開口部を有する袋状にし、開口部からカステラ(カステラカット(レギュラー)、(株)文明堂総本店製)を入れた後、開口部をヒートシールにより閉じた。これを25℃の恒温室に静置し、1週間後に、開封し、カステラの外観を目視にて観察し、かびの発生を確認した。なお、コーティング剤を塗布していないCPP基材に同カステラを入れ、同様に袋状にし、同時比較した(比較例17)。
○:かびの発生が確認できない、×:かびの発生が確認できる、の2段階で評価した。表15に抗菌効果試験結果を示した。
<抗菌効果試験2>
積層体6(実施例128)および46(比較例18)を20cm×20cmの大きさにカットし、PE面が内面になるように、ハンバーガー(商品名:ハンバーガー、山崎製パン(株)製)を包んだ。これを25℃の恒温室に静置し、1週間後に、包みを取り、ハンバーガーの外観を目視にて観察し、かびの発生を確認した。
○:かびの発生が確認できない、×:かびの発生が確認できる、の2段階で評価した。表15に抗菌効果試験結果を示した。
Figure 0006944781
表15によると、コーティング層を有する積層体1、2および50からなる包装袋およびコーティング層を有する積層体6からなる包装ラップは、抗菌機能を発揮することが明確である。
<抗菌面試験>
積層体1について、抗菌効果が確認されたLLDPE面について、フーリエ変換赤外分光光度計(Frontier FT−IR、株式会社パーキン・エルマー・ジャパン製)を用い、ATR法により、赤外吸収スペクトルを測定し、つづいて、同積層体1のLLDPE面をクロロホルムにて、拭き取り、同様に赤外吸収スペクトルを測定した。未処理のLLDPE面およびクロロホルム処理のLLDPE面ともに、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムは検出されなかった。
同様に、積層体2のCPP面についても行なったが、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムは検出されなかった。
積層体1を20cm×20cmの大きさに切断し、抗菌効果が確認されたLLDPE面をアセトン10mLで洗い流し、該アセトン溶出物を2mLに濃縮し、高速液体クロマトグラフ(HPLC System Agilent HP1200、アジレント・テクノロジー株式会社製)を用い、カラム:Inertsil ODS−3(5μm、4.6mm×150mm、ジーエルサイエンス株式会社製)、カラム温度:40℃、溶離液:水/アセトニトリル=70/30、流量:1.2mL/min、試料注入量:2μLの条件にて、クロマトグラムを測定した。LLDPE面から2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムは検出されなかった。
同様に、積層体2のCPP面についても行なったが、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムは検出されなかった。
本発明の抗菌コーティング剤によれば、十分な抗菌性を有し、しかも低コストで容易に製造できるため、抗菌コーティング剤からなる抗菌層に直接触れることなく抗菌機能を発揮する抗菌性フィルムまたはシートとして有効に利用することができる。しかも、抗菌機能を発揮する面から有機抗菌剤は確認されなかった。また、ヒートシール層を設けることにより、包装袋、蓋材にも利用することができ、成形して包装容器にも利用することができる。さらに、印刷インキ層を設けることによって、パッケージのデザインなどを付与でき、購買訴求効果を高めることができたり、キャンペーンや、食品の食用方法、物品の使用方法など、顧客向け情報の表示に利用することができる。
また、グラビア印刷方式にて塗工できることから、食品包装用途に限らず、食品保存用途、農業用途、土木用途、漁業用途、自動車内外装用途、船舶用途、日用品用途、建材内外装用途、住設機器用途、医療・医療機器用途、医薬用途、家電品用途、家具類用途、文具類・事務用品用途、販売促進用途、商業用途、電機電子産業用途および産業資材用途などの各種抗菌性フィルム、シール、ラベル、シートなどさらにそれを利用した包装容器に広く適用できる。
1 抗菌性積層体
2 基材
3 コーティング層
4 ヒートシール性を有する基材(ヒートシール層)
5 ヒートシール性を有さない基材
6 ヒートシール層
7 インキ層
8 抗菌機能を有する面

Claims (16)

  1. 厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、を備え、前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備える抗菌性積層体に用いる抗菌コーティング剤であって、
    前記抗菌コーティング剤は、熱可塑性樹脂(A)と、有機抗菌剤(B)と、溶媒(C)とを含み、
    前記熱可塑性樹脂(A)が、ロジン類、ロジン変性フェノール樹脂、硝化綿、セルロースアセチルプロピオネート、セルロースアセチルブチレート、塩化ビニリデン、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化エチレンビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、アルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1つであり、
    前記有機抗菌剤(B)は、前記抗菌コーティング剤中に3〜30質量%含有しており、
    かつ、有機ヨード系抗菌剤(b1)、ピリジン系抗菌剤(b2)、ハロアルキルチオ系抗菌剤(b3)、チアゾール系抗菌剤(b4)、ベンゾイミダゾール系抗菌剤(b5)、イソフタロニトリル系抗菌剤(b6)、フェノール系抗菌剤(b7)、トリアジン系抗菌剤(b8)、臭素系抗菌剤(b9)、第4級アンモニウム塩系抗菌剤(b10)、有機金属系抗菌剤(b11)またはそれらの混合物から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする抗菌コーティング剤。
  2. 前記請求項1に記載の抗菌コーティング剤において、
    前記有機ヨード系抗菌剤(b1)が、ヨードスルホニルベンゼン化合物、ヨウ化不飽和脂肪族化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤。
  3. 前記請求項1または2に記載の抗菌コーティング剤において、
    前記ピリジン系抗菌剤(b2)が、ピリジンチオール−1−オキシド化合物、ハロゲン化されたピリジン誘導体から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌コーティング剤において、
    前記ハロアルキルチオ系抗菌剤(b3)が、ハロアルキルチオスルファミド化合物、ハロアルキルチオスルフィミド化合物、ハロアルキルチオフタルイミド化合物、ハロアルキルチオテトラヒドロフタルイミド化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤。
  5. 前記請求項1〜4のいずれかに記載の抗菌コーティング剤において、
    前記チアゾール系抗菌剤(b4)が、イソチアゾリン−3−オン化合物、ベンゾチアゾール化合物から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤。
  6. 前記請求項1〜5のいずれかに記載の抗菌コーティング剤において、
    前記ベンゾイミダゾール系抗菌剤(b5)が、ベンゾイミダゾールカルバミン酸化合物、イオウ原子含有ベンゾイミダゾール化合物、ベンゾイミダゾールの環式化合物誘導体から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする抗菌コーティング剤。
  7. 厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、を備える抗菌性積層体であって、
    前記抗菌コーティング剤が請求項1〜6のいずれかに記載の抗菌コーティング剤であり、かつ前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備えることを特徴とする抗菌性積層体
  8. 厚さが5〜300μmの基材と、該基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層と、前記コーティング層と相対する反対面にヒートシール層と、を備える抗菌性積層体であって、
    前記抗菌コーティング剤が請求項1〜のいずれかに記載の抗菌コーティング剤であり、かつ前記ヒートシール層が抗菌機能を備えることを特徴とする抗菌性積層体。
  9. 厚さが5〜300μmの基材の一方に抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層を形成する印刷工程からなる抗菌性積層体の製造方法であって、
    前記印刷工程が、シルクスクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、ローラーコーター方式、刷毛塗り方式、スプレー方式、ナイフジェットコーター方式であり、
    前記抗菌コーティング剤が請求項1〜のいずれかに記載の抗菌コーティング剤であり、かつ前記コーティング層と相対する反対面が抗菌機能を備えることを特徴とする抗菌性積層体の製造方法
  10. 厚さが5〜300μmの基材の一方に、抗菌コーティング剤からなる膜厚が0.01〜10μmとなるように設けられたコーティング層を形成する印刷工程と、
    前記コーティング層と相対する反対面にヒートシール層を付与する形成工程と、
    からなる抗菌性積層体の製造方法であって、
    前記印刷工程が、シルクスクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、ローラーコーター方式、刷毛塗り方式、スプレー方式、ナイフジェットコーター方式であり、
    前記抗菌コーティング剤が請求項1〜のいずれかに記載の抗菌コーティング剤であことを特徴とする抗菌性積層体の製造方法。
  11. 前記グラビア印刷方式が多色グラビア印刷機による印刷方式であることを特徴とする請求項9または10に記載の抗菌性積層体の製造方法。
  12. 記請求項に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とするフィルム
  13. 前記請求項に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とするシート
  14. 前記請求項に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とする包装容器
  15. 前記請求項8に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とする包装
  16. 前記請求項に記載の抗菌性積層体を用いて形成されたことを特徴とする蓋材
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