JP5650827B1 - スライドレール及びそれを用いた玄関収納家具 - Google Patents

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Abstract

【課題】座板に特別な加工を施すことなく、座板をロックすることができ、家具の本体に傷をつけるようなことも回避できるスライドレールを提供する。【解決手段】収納家具本体と、収納家具本体に対して引き出される方向および引き込まれる方向にスライド自在に支持された引き出し又は引き出し板とを備える収納家具における、引出し又は引き出し板を引き出した状態にロックする機能を有するスライドレールであって、収納家具本体に固定されるアウターレール3aと、引出し又は引き出し板を支持するインナーレール3cと、インナーレールに、中間部分を支点として上下方向に回動自在に支持されるロック部材3dであって、収納家具本体から離れた一端部Aが下がるように、且つ収納家具本体に近い他端部Bが上がるように付勢され、他端部Bがアウターレールの端部3a1に当接することにより、インナーレールがアウターレールに収納されることを阻止するロック部材とを備え、ロック部材の一端部Aを持ち上げることによりロック部材によるロックが解除される。【選択図】図4

Description

本発明は、収納可能な座板を有するキャビネット等に用いられ、座板を引き出した状態にロックする機能を有するスライドレールに関する。
玄関などにおいて靴を履く場合、特にロングブーツなどの履くのに手間がかかる靴を履く場合に、椅子などの腰掛けるものがあると便利である。
そのためには、玄関にイスを置いておくのも1つの方法であるが、それでは使用しないときに邪魔になるため、例えば特許文献1には、玄関に置かれる下駄箱あるいはその他の収納家具において、人が座るのに適した高さの位置に、家具の本体から引き出し可能な座板を備えるようにし、この座板に腰掛けられるようにしたものが提案されている。
特許文献1に記載の玄関収納家具では、家具の本体に対して引き出し可能な座板と、座板の下面に設けられたシーソー状のロック部材とが備えられている。このロック部材は、座板が引き出された場合に、シーソー状の部材の中央近くの折れ曲がった点を支点として家具の本体に近い側が重力で下がり、その下がった先端が家具の本体に当接して、座板が引き込まれるのを妨げるようにロックする。そして、使用者がこのシーソー状のロック部材の重力で下がった側とは反対側の端部を押し下げると、ロック部材の家具の本体に近い側が持ち上がり、ロックが解除され、座板を家具の本体に収納することが可能となる。このように構成される玄関収納家具では、使用者が必要な時だけ座板を家具から引き出し、それに腰掛けて靴を履くことができる。そして、靴を履き終えたならば、ロックを外して、座板を家具の本体内に収納することができる。そのため、使用しないときに邪魔にならないイスを提供することができる。
特開2007−44210号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の玄関収納家具では、ロック部材を解除する場合に、シーソー状のロック部材の重力で下がった側とは反対側の端部を押し下げるために、座板にロック部材を押し下げるための穴を形成する必要があり、座板に加工を加える必要があった。
また、シーソー状のロック部材の重力で下がった先端が家具の本体に当接するため、場合によっては家具の本体に傷をつけてしまう恐れがあった。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、座板に特別な加工を施すことなく、座板をロックすることができ、家具の本体に傷をつけるようなことも回避できるスライドレールを提供することである。
本発明に係わるスライドレールは、収納家具本体と、該収納家具本体に対して引き出される方向および引き込まれる方向にスライド自在に支持された引き出し又は引き出し板とを備える収納家具における、前記引出し又は引き出し板を引き出した状態にロックする機能を有するスライドレールであって、前記収納家具本体に固定されるアウターレールと、前記引出し又は引き出し板を支持するインナーレールと、前記インナーレールに、中間部分を支点として上下方向に回動自在に支持されるロック部材であって、収納家具本体から離れた一端部が下がるように、且つ収納家具本体に近い他端部が上がるように付勢され、前記他端部が前記アウターレールの端部に当接することにより、前記インナーレールが前記アウターレールに収納されることを阻止するロック部材と、を備え、前記ロック部材の前記一端部を持ち上げることにより前記ロック部材によるロックが解除されることを特徴とする。
本発明によれば、座板に特別な加工を施すことなく、座板をロックすることができ、家具の本体に傷をつけるようなことも回避できるスライドレールを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係わるスライドレールを備えた玄関収納家具の構成を示す図である。 図1における玄関収納家具の引き出しの天板を取り外した状態を示す図である。 スライドレールを図1及び図2における上面から見た図である。 スライドレールを図1及び図2における内側から見た図である。 2つのスライドレールの接続状態を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わるスライドレール3を備えた玄関収納家具の構成を示す図である。図1において、収納家具の本体である家具本体1には、物品等を収納する引出し2と、引出し2をスライド可能に支持するためのスライドレール3とが備えられている。また、引き出し2の上面には、使用者が靴を履くときに腰掛ける座面となるように、天板(座板)4が載置されている。この天板4は引き出し2から取り外し自在であり、天板4を取り外すと、図2に示すように、引き出し内に物品を収納することが可能となる。
スライドレール3には、アウターレール(外側レール)3aと、インターレール(中間レール)3bと、インナーレール(内側レール)3cとを備える3段式のレールが用いられる。これは、2段式のレールでは、引出し2の奥側の一部分がキャビネット本体1の内側に残ってしまうので、引出し2の奥側の部分まで完全にキャビネット本体1から引き出せるようにするためである。また、スライドレール3には、本実施形態の特徴的な構成であるロック部材3dが設けられており、ロック部材3dは、引き出し2が引き出されて使用者が天板4の上に腰掛けた場合に、不用意に引き出し2が家具本体1内に引き込まれないようにロックする機能を有する。
図3は、スライドレール3を図1及び図2における上面から見た図であり、図4は、スライドレール3を図1及び図2における内側から見た図である。
図3、図4において、スライドレール3は、スライドレール3の本体であり、家具本体1にネジ等により固定されるアウターレール3aと、アウターレール3aに対してベアリングを介してスライド自在に支持されるインターレール3bと、インターレール3bに対してベアリングを介してスライド自在に支持されるとともに、図1、図2に示す引き出し2がネジ等により固定されるインナーレール3cと、インナーレール3cに固定された支持プレート3eとを備えている。支持プレート3eには、ロック部材3dの回動の支点となる回動軸3fが設けられており、ロック部材3dは回動軸3fによりその回りに回動可能に支持されている。
ここでロック部材3dを有するロック機構について説明する。
ロック部材3dの家具本体1から離れた先端部(A側)には、図5に示すように、引き出し2の左右に配置された2つのスライドレール3のロック部材3d同士を接続するための接続棒3gが固定されている。一方、ロック部材3dの家具本体1に近い側の端部(B側)には、インターレール3bの側面及びアウターレール3aの側面に回転接触する2つのローラ3hが回転可能に支持されている。
なお、ロック部材3dは、回転軸3fを中心としたときに、A側がB側よりもわずかに重く、通常状態では、重力によりA側が下がり、B側が持ち上がるように回転モーメントがかかっている。そのため、図4のように、スライドレール3が伸びた状態、すなわち引き出し2が引き出された状態においては、ローラ3hがインターレール3bの側面に当接しており、引き出し2を家具本体1内に収納しようとしても、ローラ3hがアウターレール3aの先端部3a1にぶつかるため、引き出し2を収納することはできない。これにより、使用者が天板4の上に腰掛けた場合に、不用意に引き出し2が家具本体1内に引き込まれないようにロックすることが可能となる。
このように構成されるロック機構においては、使用者が天板4に腰掛けるために引き出し2を引き出すと、ロック部材3dのB側に配置されたローラ3hがアウターレール3aの側面に沿って転がり、引き出し2が完全に引き出されると、ロック部材3dが図4における反時計回りに回動し、ローラ3hが図4に示すように、インターレール3bの側面に当接する状態となる。これにより、引き出し2が引き出された状態にロックされる。また、使用者が靴を履き終えて引き出し2を家具本体1に収納する場合には、使用者は引き出し2の下に手を入れて、接続棒3gを図4、図5に矢印Cで示す方向に押し上げる(持ち上げる)。これにより、ロック部材3dは回動軸3fの回りに時計方向に回動し、ロック部材3dの図4に示すB側が矢印D方向に下がる。そのため、ローラ3hがアウターレール3aの先端部3a1を乗り越えられる状態となり、引き出し2のロックが解除され、引き出し2を家具本体1内に収納できる状態となる。
以上のように、本実施形態のスライドレールを備える玄関収納家具においては、引き出し2を引き出すことにより、使用者はその天板4の上に腰掛けることが可能となり、靴を履くときの利便性が向上する。また、引き出し2を引き出した状態では、ロック部材3dにより引き出し2が引き出されたままの状態でロックされるため、引き出し2が不用意に引き込まれることがない。また、ロックを解除して引き出し2を家具本体1に収納する場合には、使用者は、引き出し2の下に手を入れて接続棒3gを持ち上げるという簡単な操作でロックを解除することができる。また、ロックの解除のために、座板4や引き出し2に特別な加工を施す必要もない。また、本実施形態では、従来のようにロック部材が家具本体に接触することがないため、家具本体に傷をつけるようなことも防止できる。
なお、上記の実施形態では、スライドレールを3段式のレールとしたが、2段式のレールであっても、3段式の場合とまったく同様にロック機構を設けることができる。
また、上記の実施形態では、ロック部材3dは重力により図4におけるA側が下がるように構成されているが、重力ではなく、バネ力等により図4におけるA側が下がるように付勢されていてもよい。
また、上記の実施形態では、引き出し2の上に天板(座板)4を載置して座板としたが、引き出し2がなく、座板(引き出し板)のみが本実施形態のスライドレールで引き出し可能に設けられていてもよい。

Claims (4)

  1. 収納家具本体と、該収納家具本体に対して引き出される方向および引き込まれる方向にスライド自在に支持された引き出し又は引き出し板とを備える収納家具における、前記引出し又は引き出し板を引き出した状態にロックする機能を有するスライドレールであって、
    前記収納家具本体に固定されるアウターレールと、
    前記引出し又は引き出し板を支持するインナーレールと、
    前記インナーレールに、中間部分を支点として上下方向に回動自在に支持されるロック部材であって、収納家具本体から離れた一端部が下がるように、且つ収納家具本体に近い他端部が上がるように付勢され、前記他端部が前記アウターレールの端部に当接することにより、前記インナーレールが前記アウターレールに収納されることを阻止するロック部材と、
    を備え、
    前記ロック部材の前記一端部を持ち上げることにより前記ロック部材によるロックが解除されることを特徴とするスライドレール。
  2. 複数の前記スライドレールの前記ロック部材の前記一端部同士を接続する接続部材をさらに備え、該接続部材を持ち上げることにより前記ロック部材によるロックが解除されることを特徴とする請求項1に記載のスライドレール。
  3. 収納家具本体と、
    該収納家具本体に対して引き出される方向および引き込まれる方向にスライド自在に支持された引き出し又は引き出し板と、
    前記引き出し又は引き出し板をスライド自在に支持するための、請求項1又は2に記載のスライドレールと、
    を備えることを特徴とする玄関収納家具。
  4. 前記引き出しの上に載置され、使用者が腰掛けることを可能とする天板部材をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の玄関収納家具。
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