JP5647169B2 - 脚付家具 - Google Patents

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Description

本発明は、机や椅子など、本体部と該本体部に取り付けられた脚部とを備えた、脚付家具に関する。
例えば、折り畳み式の机として、天板の下面に取り付けた脚部を、天板に対して回動させることによって折り畳むことができるようにして、収納時や搬送時等の利便性を向上させたものがある。このような折り畳み机としては、例えば特許文献1に開示されているように、天板の下面に回動可能に取り付けられた脚部と、天板の下面に固定したレールと、一端を脚部に係合すると共に他端をレールに対してスライド自在に保持させた支持アームとを有するものがある。そして、脚部が天板に対して略垂直に立設した立脚状態において、支持アームがレールに対してスライドしないようにロックできるよう構成されている。これにより、上記立脚状態から脚部が回動しないようにして、机の使用時の安定性を確保している。
特開平8−126527号公報
しかしながら、上記のような折り畳み机は、完全に上記立脚状態となるまで脚部を立てなければ、ロックすることができない。そのため、折畳状態から、脚部を天板に対して回動させて立脚状態としようとしたとき、充分に脚部が立たずに中途半端な状態までしか脚部を回動させずに机の使用を開始しようとすると、天板の荷重や、天板に体重をかけた使用者による荷重等によって脚部が折畳状態に向かって大きく回動して、机が急に傾いたり、転倒したりするおそれがある。これにより、使用者が転倒するという事態も考えられる。
もちろん、机の使用を開始する際に、立脚状態においてロックされたことを使用者が確認すれば、上記のような事態は起こらないが、机などの家具においては、あらゆる使用状況等を想定して安全を確保する必要がある。それゆえ、例えば、児童や高齢者が使用する場合などにおいて、必ずしも正しい使用方法が守られない可能性もあり、このような場合に上記のような事態が起こらないとも限らない。そして、児童や高齢者であるからこそ特に上記のような事態を防ぐ必要があるとも言える。それゆえ、かかる観点からの安全性を充分に確保することが望まれている。
また、上記の問題は、机に限らず、椅子においても起こり得ることであり、それを防止する必要性も高い。さらに、机や椅子以外の家具においても、折り畳み式の脚部を備えた脚付家具であれば、同様の課題が存在し得る。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、不完全な使用状況においても、急に傾いたり、転倒したりすることを確実に防ぐことができる脚付家具を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、本体部と、該本体部に取り付けられた脚部とを備えた、脚付家具であって、
上記脚部は、上記本体部の下面に対して立設する立脚状態と、上記本体部の下面に沿って折り畳まれる折畳状態との間で回動することができるよう取り付けられており、
上記本体部の下面には、上記脚部の回動軸に対して直交すると共に上記本体部の下面に平行に延びるレール部材が固定されており、
該レール部材には、該レール部材に対して摺動可能なスライド部材が取り付けられており、
該スライド部材は、上記脚部における上端部よりも下方の部位と、連結アームによって連結されており、
該連結アームは、その両端部を、それぞれ上記スライド部材および上記脚部に対して回動可能な状態で固定してあり、
上記スライド部材が上記レール部材に沿って上記脚部の上端部に近い側へ前進することにより、上記脚部は上記立脚状態に向かって回動し、上記スライド部材が上記レール部材に沿って上記脚部の上端部から遠い側へ後退することにより、上記脚部は上記折畳状態に向かって回動するよう構成されており、
また、上記スライド部材は、上記レール部材との間の摩擦力によって後方への移動を規制するロック状態とすることができる摩擦ロック機構と、該摩擦ロック機構による上記ロック状態を解除するためのロック解除手段とを備えていることを特徴とする脚付家具にある(請求項1)。
上記脚付家具において、上記スライド部材は、上記レール部材との間の摩擦力によって後方への移動を規制するロック状態とすることができる摩擦ロック機構を備えている。これにより、上記レール部材における何れの位置においても、上記摩擦ロック機構によって上記スライド部材が後方へ移動しないようにロックすることができる。すなわち、上記スライド部材が前端に位置する上記立脚状態になくても、或いは、上記スライド部材が後端に位置する上記折畳状態になくても、両者の中間の中途半端な状態においても、スライド部材が後方へ移動することを防ぎ、上記脚部が折畳状態に向かって回動することを防ぐことができる。
したがって、使用者が、完全な立脚状態にない状態で、上記脚付家具の使用を開始しようとしたとき、本体部の荷重や使用者のかけた体重による荷重によって脚部が回動して、脚付家具が急に傾いたり、転倒したりするという事態を確実に防ぐことができる。つまり、例えば折畳状態から立脚状態へ切換えようとしたときに充分に脚部が立たずに中途半端な状態までしか脚部が回動していない状態で脚付家具を使用するような、不完全な使用状況においても、脚付家具が急に傾いたり、転倒したりすることを確実に防ぐことができる。
また、上記スライド部材は、上記ロック解除手段を備えているため、折畳状態としたいときには、上記ロック解除手段によって上記ロック状態を解除して、脚部を折畳状態へ向かって容易に畳むことができる。
以上のごとく、本発明によれば、不完全な使用状況においても、急に傾いたり、転倒したりすることを確実に防ぐことができる脚付家具を提供することができる。
実施例1における、机(脚付家具)の正面図。 実施例1における、机(脚付家具)の立脚状態を示す部分正面図。 実施例1における、机(脚付家具)の立脚状態と折畳状態との状態を示す部分正面図。 実施例1における、机(脚付家具)の折畳状態の部分正面図。 実施例1における、机(脚付家具)の立脚状態を示す部分底面図。 実施例1における、机(脚付家具)の立脚状態と折畳状態との状態を示す部分底面図。 実施例1における、机(脚付家具)の折畳状態の部分底面図。 実施例1における、ロック状態にあるスライド部材の断面図。 実施例1における、ロック解除状態にあるスライド部材の断面図。 実施例2における、机(脚付家具)の正面図。
上記脚付家具において、上記レール部材に沿って摺動する上記スライド部材の摺動方向において、上記脚部の上端部に近い側を「前」、遠い側を「後」というものとする。また、上記スライド部材が複数個配設されている場合には、各スライド部材ごとに、当該スライド部材によって回動する上記脚部の上端部に近い側を「前」、遠い側を「後」というものとする。したがって、「前」、「後」の語は、上記スライド部材ごとに存在する定義であり、一つの上記脚付家具において「前」、「後」が一定の向きとなるとは限らない。
上記レール部材は、上記本体部の下面との間に間隔を設けた状態で固定されたシャフトからなり、上記スライド部材は、上記シャフトを貫通させる貫通孔を備えた摩擦部材と、上記シャフトに対して上記貫通孔の貫通方向が傾斜するように上記摩擦部材を前方へ付勢する付勢手段とによって、上記摩擦ロック機構を構成しており、上記摩擦部材における上記貫通孔の内壁の一部が上記シャフトの外周面に圧接することにより、上記ロック状態を形成するよう構成することができる(請求項2)。この場合には、後方への上記スライド部材の移動を規制するロック状態が実現できる摩擦ロック機構を、容易かつ確実に得ることができる。その結果、不完全な使用状況において、脚部が折畳状態へ向かって回動することをより確実に防ぐことができる。
また、上記摩擦部材は、厚み方向に湾曲した湾曲部を少なくとも一部に備えた板状体からなり、上記貫通孔は、上記湾曲部に穿設されていることが好ましい(請求項3)。この場合には、上記ロック状態をより確実に形成することができる。
また、上記スライド部材は、上記シャフトを貫通させると共に摺動保持する一対の摺動保持部と、該一対の摺動保持部の間において該摺動保持部よりも上記シャフトの径方向の寸法が大きい内部空間とを設けた筐体部を有し、上記付勢手段は、上記内部空間に収容されると共に上記シャフトの周囲に配されたコイルばねからなり、上記摩擦部材は、上記内部空間を横切るように配されており、上記摩擦部材の一端は、上記筐体部において上記内部空間と連通して形成された前面支承部に前方から支承され、上記摩擦部材の他端は、上記筐体部から突出して上記ロック解除手段を構成し、上記摩擦部材は、上記貫通孔の周囲において上記付勢手段の前端に当接し、該付勢手段は、上記内部空間の後端面と上記摩擦部材との間において軸方向に圧縮された状態で弾性変形していることが好ましい(請求項4)。この場合には、上記摩擦ロック機構及び上記ロック解除手段を容易かつ確実に形成することができる。
また、上記脚部は複数本設けられており、該複数本の脚部のうちの少なくとも2本の脚部は、一つの上記スライド部材に対して上記連結アームによって連結されていてもよい(請求項5)。この場合には、部品点数を低減することができる。
また、上記脚部は複数本設けられており、上記スライド部材は複数個設けられていてもよい(請求項6)。この場合には、上記脚付家具の設計自由度が向上する。なお、上記スライド部材は、一本の上記脚部に対して1個配設されていてもよいし、複数の脚部に対して1個配設されていてもよい。
また、上記脚付家具は机であってもよく、その場合、上記本体部は天板である(請求項7)。この場合には、不完全な使用状況が想定されやすい机において、急に傾いたり、転倒したりすることを確実に防ぐことができる。
なお、上記机としては、例えば、学習机、会議机、食卓、座卓、或いは小中学校等における児童、生徒用の机等、種々の机を挙げることができる。
また、上記脚付家具は椅子であり、上記本体部は座部であるものとすることができる(請求項8)。この場合には、不完全な使用状況においても、着座した使用者の安全を確保することができる。なお、上記椅子としては、例えば、一人掛け用の椅子、複数人掛け用の長椅子等を挙げることができる。
なお、上記脚付家具は、例えば、アイロン台、鏡台等、机や椅子以外のものとすることもできる。
(実施例1)
上記脚付家具の実施例につき、図1〜図9を用いて説明する。
本例の脚付家具は、図1に示すごとく、本体部である天板2と、該天板2に取り付けられた脚部3とを備えた、机1である。
脚部3は、図2、図5に示すごとく天板2の下面21に対して立設する立脚状態Sと、図4、図7に示すごとく天板2の下面21に沿って折り畳まれる折畳状態Tとの間で回動することができるよう取り付けられている。
図1〜図7に示すごとく、天板2の下面21には、脚部3の回動軸に対して直交すると共に天板2の下面21に平行に延びるレール部材4が固定されている。
レール部材4には、レール部材4に対して摺動可能なスライド部材5が取り付けられている。
スライド部材5は、脚部3における上端部320よりも下方の部位と、連結アーム6によって連結されている。
連結アーム6は、その両端部611、612を、それぞれスライド部材5および脚部3に対して回動可能な状態で固定してある。
スライド部材5がレール部材4に沿って脚部3の上端部320に近い側へ前進することにより、脚部3は立脚状態Sに向かって回動し、スライド部材5がレール部材4に沿って脚部3の上端部320から遠い側へ後退することにより、脚部3は折畳状態Tに向かって回動するよう構成されている。
また、スライド部材5は、図8に示すごとく、レール部材4との間の摩擦力によって後方Rへの移動を規制するロック状態とすることができる摩擦ロック機構51と、摩擦ロック機構51によるロック状態を解除するためのロック解除手段52とを備えている。
本例の机1は、上面視(下面視)において長方形の天板2に、4本の脚部3が取り付けられており、各脚部3は、それぞれ長方形の天板2の四隅付近に配置されている。また、図5〜図7に示すごとく、天板2の短辺22と平行に並ぶ2本の脚部3は、一つのスライド部材5に対して連結アーム6によって連結されている。また、天板2の短辺22と平行に並ぶ他の2本の脚部3は、他の一つのスライド部材5に対して連結アーム6によって連結されている。
すなわち、本例の机1は、図1に示すごとく、2つのスライド部材5を有し、各スライド部材5に対して2本の連結アーム6の一端(端部612)が接続され、各連結アーム6の他端(端部611)が各脚部3に接続されている。それゆえ、1つのスライド部材5の進退に伴い、このスライド部材5に連結アーム6を介して連結された2本の脚部3が回動する。脚部3の回動軸は、天板2の短辺22と平行である。また、脚部3は、立脚状態Sから、天板2に対して、天板2の長手方向の中央側へ倒れるように回動することができるよう構成されている。たとえば、天板2の下面21と脚部3の上端部320とが、蝶番31によって接続されている。
なお、本例において、レール部材4に沿って摺動するスライド部材5の摺動方向において、脚部3の上端部320に近い側を「前」、遠い側を「後」という。また、本例においては、スライド部材5が2個配設されているため、各スライド部材5ごとに、当該スライド部材5によって回動する脚部3の上端部320に近い側を「前」、遠い側を「後」という。したがって、本例においては、図2〜図7に示すごとく、天板2の長手方向の両端へ向かう方向が「前方F」となり、中央へ向かう側が「後方R」となる。
また、図2に示すごとく、立脚状態Sにおいて、脚部3は、その上端面32が天板2の下面21に当接するよう構成されている。上端面32は、脚部3の長手方向に対して直交する平面を構成しており、上端面32が天板2の下面21に当接することで、脚部3が天板2の下面21に対して垂直に立設することとなる。そして、これ以上、脚部3が、天板2の長手方向の外側(前方F)へ向かって回動することを防いでいる。
また、図5〜図7に示すごとく、天板2の短辺22に沿って並んだ2本の脚部3は、上端部320付近の間に配設された横設部33によって互いに連結固定されている。これにより、上記2本の脚部3は一体化されている。
また、レール部材4は、天板2の下面21との間に間隔を設けた状態で固定されたシャフトからなる。そして、スライド部材5は、図8に示すごとく、レール部材4を貫通させる貫通孔531を備えた摩擦部材53と、レール部材4に対して貫通孔531の貫通方向が傾斜する方向へ摩擦部材53を付勢する付勢手段54とによって、摩擦ロック機構51を構成している。摩擦部材53における貫通孔531の内壁の一部がレール部材4の外周面に圧接することにより、ロック状態を形成するよう構成されている。
レール部材4を構成するシャフトは円柱形状であり、摩擦部材53の貫通孔531は、レール部材4の直径よりも若干大きい内径を有する円形に形成されている。
より具体的には、スライド部材5は、レール部材4を貫通させると共に摺動保持する一対の摺動保持部551と、該一対の摺動保持部551の間において該摺動保持部551よりもレール部材4の径方向の寸法が大きい内部空間552とを設けた筐体部55を有する。
付勢手段54は、内部空間552に収容されると共にレール部材4の周囲に配されたコイルばねからなる。摩擦部材53は、内部空間552を横切るように配されている。摩擦部材53の一端は、筐体部55において内部空間552と連通して形成された前面支承部553に前方Fから支承されている。摩擦部材53の他端は、筐体部55から突出してロック解除手段52を構成している。摩擦部材53は、貫通孔531の周囲において付勢手段54の前端541に当接し、付勢手段54は、内部空間552の後端面555と摩擦部材53との間において軸方向に圧縮された状態で弾性変形している。
また、摩擦部材53は、厚み方向に湾曲した湾曲部532を少なくとも一部に備えた板状体からなる。貫通孔531は、湾曲部532に穿設されている。湾曲部532は、後方Rに向かって凸の状態で湾曲している。
摩擦部材53は、筐体部55の側面部に設けた開口部554を通じて筐体部55の外部へ突出している。そして、この突出部分は、該突出部分に固定されたレバー521と共にロック解除手段52を構成している。
筐体部55及びレバー521は、例えば樹脂からなる。また、レール部材4は例えばステンレス鋼等の金属からなり、摩擦部材53及び付勢手段54は例えばバネ鋼等の金属からなる。また、天板2及び脚部3は、例えば木材からなる。ただし、各部材の材料については、各部材の機能を発揮し得るものであれば、特に限定されるものではない。
また、スライド部材5は、天板2の下面21との間に間隙を設けた状態で配設されている。ただし、スライド部材5は、筐体部55を天板2の下面21と摺動させながら前後に移動するよう構成することもできる。
図1に示すごとく、本例の机1は、レール部材4を2本有する。すなわち、天板2の下面21に、天板2の短手方向の中央において、長手方向に沿った一直線上に、2本のレール部材4が配されている。各レール部材4は、その両端において、固定部材41によって天板2の下面21に固定されている。
本例の机1は、使用時においては、図2、図5に示す立脚状態Sとし、例えば収納時や運搬時等において、図4、図7に示す折畳状態Tとすることができる。そして、例えば折畳状態Tにある机1を、立脚状態Sに切り替えて、その使用を開始しようとするとき、使用者は、天板2に沿って折り畳まれた4本の脚部3を回動させて立設させる。これにより、机1を立脚状態Sにして、使用を開始することとなる。このとき、一方の短辺22に沿って並んだ2つの脚部3と、他方の短辺22に沿って並んだ2つの脚部3とを、それぞれ同時に回動させることとなる。そして、この脚部3の回動に伴い、連結アーム6によって連結されたスライド部材5が、レール部材4に沿って前方Fに摺動する。
このスライド部材5の前方Fへの摺動の際には、スライド部材5における摩擦部材53とレール部材4との間に摩擦抵抗が作用するが、この摩擦抵抗は小さいため、脚部3を立脚状態Sへ向かって回動させる際には、この摩擦抵抗に抗してスライド部材5が前方Fへ移動する。
そして、脚部3の上端面32が天板2の下面21に当接するまで脚部3を回動させることにより、立脚状態Sを形成することができる。この立脚状態Sにおいて、スライド部材5は、その摩擦ロック機構51によって、レール部材4に対して後方Rへ移動することが規制されたロック状態を形成している。ただし、このロック状態は、立脚状態Sにのみ形成されるものではなく、折畳状態Tから立脚状態Sに至るまでのすべての状態において、形成される。
すなわち、スライド部材5は、レール部材4における何れの位置に存在する場合にも、摩擦ロック機構51によって、後方Rへ移動しないようにロックされる。このロック状態について、図8を用いて以下に詳説する。
ロック解除手段52を操作しない場合、スライド部材5は、付勢手段54が摩擦部材53を前方Fへ押圧した状態にある。これにより、摩擦部材53は、筐体部55の前面支承部553に支承された一端を支点にして前方Fへ傾斜しようとする。これにより、摩擦部材53に穿設された貫通孔531の貫通方向がレール部材4の長手方向に対して傾斜する。そして、貫通孔531の内壁の一部が、貫通孔531に挿通されたレール部材4の外周面に圧接する。これにより、摩擦部材53が前後に移動しようとしたとき、貫通孔531の内壁の一部とレール部材4との間に摩擦抵抗が生じる。
しかし、スライド部材5がレール部材4に対して前方Fへ移動しようとしたとき、摩擦部材53には、レール部材4との圧接部において、筐体部55に対して後方Rへ向かう摩擦力が作用することとなる。つまり、貫通孔531の貫通方向がレール部材4と平行に近付こうとするような力が、摩擦部材53に作用することとなる。これにより、摩擦部材53は、上記圧接部における摩擦抵抗が小さくなる方向に力を受けることとなるため、スライド部材5がレール部材4に対してロックされることなく、前方Fへの摺動が許容される。すなわち、スライド部材5が前方Fへ移動しようとする際には、多少の摺動抵抗は作用するものの、充分に小さい力で脚部3を立脚状態Sへ向かって回動させることができる。
これに対し、スライド部材5がレール部材4に対して後方Rへ移動しようとしたとき、摩擦部材53には、レール部材4との圧接部において、筐体部55に対して前方Fへ向かう摩擦力が作用することとなる。つまり、貫通孔531の貫通方向とレール部材4とのなす角度が大きくなろうとするような力が、摩擦部材53に作用することとなる。これにより、摩擦部材53は、上記圧接部における摩擦抵抗が大きくなる方向に力を受けることとなるため、スライド部材5がレール部材4に対してロックされ、後方Rへの摺動が規制される。すなわち、スライド部材5が後方Rへ移動しようとする際には、摩擦部材53とレール部材4との間に大きな摺動抵抗が作用するため、脚部3を折畳状態Tへ向かって回動させようとする外力が大きく作用しても、その回動を防ぐことができる。
上記のようなロック状態は、ロック解除手段52を操作することにより解除することができる。すなわち、図8に示すロック状態において、付勢手段54の付勢力に抗してロック解除手段52を後方へ向かってスライド操作することにより、前面支承部553に支承された一端を支点にして摩擦部材53が後方へ向かって回動する。これにより、図9に示すごとく、摩擦部材53の貫通孔531の貫通方向がレール部材4と平行に近付く。そのため、摩擦部材53の貫通孔531の内壁と、レール部材4の外周面との圧接力が小さくなり、摩擦部材53とレール部材4との間の摩擦抵抗が小さくなる。その結果、上記ロック状態は解除され、スライド部材5がレール部材4に対して後方にもスライド可能となる。このようにロック解除状態を保ちながら脚部3を回動させて折り畳むことにより、折畳状態Tにすることができる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
机1において、スライド部材5は、レール部材4との間の摩擦力によって後方Rへの移動を規制するロック状態とすることができる摩擦ロック機構51を備えている。これにより、レール部材4における何れの位置においても、摩擦ロック機構51によってスライド部材5が後方Rへ移動しないようにロックすることができる。すなわち、スライド部材5が前端に位置する立脚状態S(図2、図5)になくても、或いは、スライド部材5が後端に位置する折畳状態T(図4、図7)になくても、両者の中間の中途半端な状態(図3、図6)においても、スライド部材5が後方Rへ移動することを防ぎ、脚部3が折畳状態Tに向かって回動することを防ぐことができる。
したがって、使用者が、完全な立脚状態Sにない状態で、机1の使用を開始しようとしたとき、天板2の荷重や使用者のかけた体重による荷重によって脚部3が回動して、机1が急に傾いたり、転倒したりするという事態を確実に防ぐことができる。つまり、例えば折畳状態Tから立脚状態Sへ切換えようとしたときに充分に脚部3が立たずに中途半端な状態までしか脚部3が回動していない状態で机1を使用するような、不完全な使用状況においても、机1が急に傾いたり、転倒したりすることを確実に防ぐことができる。
また、スライド部材5は、ロック解除手段52を備えているため、折畳状態Tとしたいときには、ロック解除手段52によってロック状態を解除して、脚部3を折畳状態Tへ向かって容易に畳むことができる。
また、レール部材4は、天板2の下面21との間に間隔を設けた状態で固定されたシャフトからなり、スライド部材5は、図8、図9に示す摩擦部材53と付勢手段54とによって、摩擦ロック機構51を構成している。そして、摩擦部材53における貫通孔531の内壁の一部がレール部材4の外周面に圧接することにより、ロック状態を形成するよう構成している。これにより、後方Rへのスライド部材5の移動を規制するロック状態が実現できる摩擦ロック機構51を、容易かつ確実に得ることができる。その結果、不完全な使用状況において、脚部3が折畳状態Tへ向かって回動することをより確実に防ぐことができる。
また、摩擦部材53は湾曲部532を備えた板状体からなり、貫通孔531は湾曲部532に穿設されている。これにより、ロック状態をより確実に形成することができる。
また、スライド部材5は、上述したごとく、図8、図9に示すように設けられた、筐体部55と摩擦部材53と付勢手段54とを備え、レール部材4との間で、摩擦ロック機構51及びロック解除手段52を構成している。これにより、摩擦ロック機構51及びロック解除手段52を容易かつ確実に形成することができる。
また、脚部3は4本設けられており、該4本の脚部3のうちの2本の脚部3同士が、一つのスライド部材5に対して連結アーム6によって連結されている。これにより、部品点数を低減することができる。
以上のごとく、本例によれば、不完全な使用状況においても、急に傾いたり、転倒したりすることを確実に防ぐことができる脚付家具を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図10に示すごとく、2つのスライド部材5を一本のシャフトからなるレール部材4に沿って摺動するよう構成した机1の例である。
すなわち、本例においては、実施例1において示した2本のレール部材4を互いに一体化して一本のシャフトを天板2の下面21に固定している。
そして、一体化された一本のシャフト(レール部材4)は、その両端部において天板2の下面21に固定されている。つまり、本例の机1におけるレール部材4の固定部材41は2個である。
その他は、実施例1と同様である。また、図10において用いた符号のうち、実施例1において用いたものと同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、レール部材4及び固定部材41の数を減らすことができる。これにより、部品点数を低減して、製造コストを低減することができる。その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
1 机(脚付家具)
2 天板(本体部)
21 下面
3 脚部
4 レール部材
5 スライド部材
6 連結アーム

Claims (8)

  1. 本体部と、該本体部に取り付けられた脚部とを備えた、脚付家具であって、
    上記脚部は、上記本体部の下面に対して立設する立脚状態と、上記本体部の下面に沿って折り畳まれる折畳状態との間で回動することができるよう取り付けられており、
    上記本体部の下面には、上記脚部の回動軸に対して直交すると共に上記本体部の下面に平行に延びるレール部材が固定されており、
    該レール部材には、該レール部材に対して摺動可能なスライド部材が取り付けられており、
    該スライド部材は、上記脚部における上端部よりも下方の部位と、連結アームによって連結されており、
    該連結アームは、その両端部を、それぞれ上記スライド部材および上記脚部に対して回動可能な状態で固定してあり、
    上記スライド部材が上記レール部材に沿って上記脚部の上端部に近い側へ前進することにより、上記脚部は上記立脚状態に向かって回動し、上記スライド部材が上記レール部材に沿って上記脚部の上端部から遠い側へ後退することにより、上記脚部は上記折畳状態に向かって回動するよう構成されており、
    また、上記スライド部材は、上記レール部材との間の摩擦力によって後方への移動を規制するロック状態とすることができる摩擦ロック機構と、該摩擦ロック機構による上記ロック状態を解除するためのロック解除手段とを備えていることを特徴とする脚付家具。
  2. 請求項1に記載の脚付家具において、上記レール部材は、上記本体部の下面との間に間隔を設けた状態で固定されたシャフトからなり、上記スライド部材は、上記シャフトを貫通させる貫通孔を備えた摩擦部材と、上記シャフトに対して上記貫通孔の貫通方向が傾斜する方向へ上記摩擦部材を付勢する付勢手段とによって、上記摩擦ロック機構を構成しており、上記摩擦部材における上記貫通孔の内壁の一部が上記シャフトの外周面に圧接することにより、上記ロック状態を形成するよう構成されていることを特徴とする脚付家具。
  3. 請求項2に記載の脚付家具において、上記摩擦部材は、厚み方向に湾曲した湾曲部を少なくとも一部に備えた板状体からなり、上記貫通孔は、上記湾曲部に穿設されていることを特徴とする脚付家具。
  4. 請求項2又は3に記載の脚付家具において、上記スライド部材は、上記シャフトを貫通させると共に摺動保持する一対の摺動保持部と、該一対の摺動保持部の間において該摺動保持部よりも上記シャフトの径方向の寸法が大きい内部空間とを設けた筐体部を有し、上記付勢手段は、上記内部空間に収容されると共に上記シャフトの周囲に配されたコイルばねからなり、上記摩擦部材は、上記内部空間を横切るように配されており、上記摩擦部材の一端は、上記筐体部において上記内部空間と連通して形成された前面支承部に前方から支承され、上記摩擦部材の他端は、上記筐体部から突出して上記ロック解除手段を構成し、上記摩擦部材は、上記貫通孔の周囲において上記付勢手段の前端に当接し、該付勢手段は、上記内部空間の後端面と上記摩擦部材との間において軸方向に圧縮された状態で弾性変形していることを特徴とする脚付家具。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の脚付家具において、上記脚部は複数本設けられており、該複数本の脚部のうちの少なくとも2本の脚部は、一つの上記スライド部材に対して上記連結アームによって連結されていることを特徴とする脚付家具。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の脚付家具において、上記脚部は複数本設けられており、上記スライド部材は複数個設けられていることを特徴とする脚付家具。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の脚付家具において、該脚付家具は机であり、上記本体部は天板であることを特徴とする脚付家具。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の脚付家具において、該脚付家具は椅子であり、上記本体部は座部であることを特徴とする脚付家具。
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