以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
図1は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。図2は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置の被写体に面する側(前面側)の構成を示す図である。図3は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置のユーザに面する側(背面側)の構成を示す図である。
図1〜図3に示すように、撮像装置1は、被写体を撮像し、撮像した被写体の電子的な画像データを生成する撮像部2と、撮像装置1の加速度を検出する姿勢検出部3と、撮像部2が撮像する視野領域に光を照射する発光部4と、撮影日時の判定機能やタイマー機能を有する時計5と、撮像装置1が行う処理に関する各種情報の入力を受け付ける操作入力部6と、撮像部2が生成した画像データに対応する画像を表示する表示部7と、外部からの接触位置に応じた信号の入力を受け付けるタッチパネル8と、撮像部2によって生成された画像データを含む各種情報を記憶する記憶部9と、インターネットを介して各種データベースと相互方向に送受信を行う通信部10と、撮像装置1の動作を制御する制御部11とを備える。
撮像部2は、レンズ部2aと、レンズ駆動機構2bと、絞り2cと、絞り駆動機構2dと、シャッタ2eと、シャッタ駆動機構2fと、撮像素子2gと、信号処理部2hとを有する。
レンズ部2aは、フォーカスレンズやズームレンズ等を用いて構成され、所定の視野領域からの光を集光する。レンズ駆動機構2bは、DCモータ等を用いて構成され、レンズ部2aのフォーカスレンズやズームレンズ等を光軸L1上で移動させることにより、レンズ部2aのピント位置や焦点距離等の変更を行う。
絞り2cは、レンズ部2aが集光した光の入射量を制限することにより露出の調整を行う。絞り駆動機構2dは、ステッピングモータ等を用いて構成され、絞り2cを駆動する。
シャッタ2eは、撮像素子2gの状態を露光状態又は遮光状態に設定する。シャッタ駆動機構2fは、ステッピングモータ等を用いて構成され、レリーズ信号に応じてシャッタ2eを駆動する。
撮像素子2gは、レンズ部2aが集光した光を受光して電気信号(アナログ信号)に変換するCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いて構成され、変換した電気信号を信号処理部2hに出力する。
信号処理部2hは、撮像素子2gから出力される電気信号に増幅等の信号処理を施した後、A/D変換を行うことによってデジタルの画像データ(RAW画像データ)に変換して制御部11に出力する。
姿勢検出部3は、加速度センサを用いて構成される。姿勢検出部3は、撮像装置1の加速度を検出することにより、撮像装置1の姿勢状態及び/又は動きを検出する。具体的には、姿勢検出部3は、水平面を基準としたときの撮像装置1の姿勢を検出する。
発光部4は、キセノンランプやLED(Light Emitting Diode)等を用いて構成される。発光部4は、撮像部2の視野領域へ向けて補助光であるストロボ光を照射する。
時計5は、撮像装置1の動作の基準となる時間信号を生成する。これにより、制御部11は、撮像素子2gから画像データを取得する取得時間や撮像素子2gの露光時間等を設定することができる。
操作入力部6は、撮像装置1の電源状態をオン状態又はオフ状態に切換える電源スイッチ6aと、撮影の指示を与えるレリーズ信号を入力するレリーズスイッチ6bと、撮像装置1の各種撮影のモードを切換えるモード切換スイッチ6cと、撮像装置1の各種設定を切換える操作スイッチ6dと、撮像装置1の各種撮影モードや、画像に与えられる視覚効果(特殊効果及び補助効果)に関する情報を表示部7に表示させるメニュースイッチ6eと、撮像部2のズーム操作を行うズームスイッチ6fとを有する。また、操作スイッチ6dは、表示部7が画像上に表示するアイコン、例えば特殊効果及び補助効果に関するアイコンを選択又は決定の指示を与える指示信号を出力する。
表示部7は、液晶又は有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて実現される。表示部7は、撮像部2が生成する画像データに対応する画像を表示する。表示部7は、撮像装置1の操作情報及び撮影に関する情報を適宜表示する。
タッチパネル8は、表示部7の表示画面上に重ねて設けられる(図3を参照)。タッチパネル8は、ユーザが表示部7で表示される情報に基づいて接触(タッチ)した位置を検出し、この接触位置に応じた操作信号の入力を受け付ける。一般に、タッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式、光学式等がある。本実施の形態においては、いずれの方式のタッチパネルであっても適用可能である。なお、本実施の形態においては、タッチパネル8が入力部として機能する。
記憶部9は、撮像装置1の内部に固定的に設けられるフラッシュメモリやRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリを用いて実現される。記憶部9は、撮像部2が撮影した画像データを記憶する画像データ記憶部9aと、撮像装置1が実行する各種プログラム及び本発明の一実施の形態に係る撮像プログラムを記憶するプログラム記憶部9bと、撮像によって得られる画像に対して2種類の視覚効果を重ねて施す際に、それらの視覚効果の組み合わせに応じた推奨度を与える推奨度情報テーブルを記憶する推奨度情報記憶部9cと、2種類の視覚効果の組み合わせの使用履歴を示す使用履歴情報を記憶する使用履歴情報記憶部9dと、2種類の視覚効果が施された画像の再生履歴を示す再生履歴情報を2種類の視覚効果の各組み合わせと対応づけて記憶する再生履歴情報記憶部9eとを有する。なお、記憶部9に対し、外部から装着されるメモリカード等の記憶媒体に対して情報を記憶する一方、記憶媒体が記憶する情報を読み出す記録媒体インターフェースとしての機能を具備させてもよい。
通信部10は、通信インターフェースとしての機能を有し、ネットワーク(図示せず)を介してサーバ(図示せず)やパーソナルコンピュータ等の外部処理装置と相互方向に送受信を行う。通信部10は、外部処理装置との間で送受信を行うことにより、撮像装置1の各種プログラムデータや推奨度情報テーブルに関するデータを取得する。なお、通信部10は、有線又は無線LAN(Local Area Network)を介してネットワークに接続される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等によって実現される。制御部11は、操作入力部6からの操作信号等に応じて記憶部9のプログラム記憶部9bからプログラムを読み出して実行し、撮像装置1を構成する各部に対する指示やデータの転送等を行って撮像装置1の動作を統括的に制御する。制御部11は、撮影モード設定部11aと、画像処理部11bと、使用履歴更新部11cと、再生履歴更新部11dと、推奨度変更部11eと、初期化部11fと、表示制御部11gとを有する。
撮影モード設定部11aは、各撮影シーンに適した撮影条件が予め設定された複数の撮影モードの中からいずれかの撮影モードを撮像装置1に設定する。具体的には、撮影モード設定部11aは、モード切換スイッチ6c又はメニュースイッチ6e等から入力される操作信号、あるいは撮像部2が生成する画像データの特性に基づいて撮像装置1の撮影モードを設定する。ここで、撮影条件とは、絞り値、シャッタ速度、ISO感度、ホワイトバランス及び彩度等のパラメータ情報である。また、画像データの特性とは、画像データに含まれるコントラスト、彩度及び主要被写体が画像内に占める占有面積等である。
画像処理部11bは、信号処理部2hから順次出力されるRAW画像データに対して各種画像処理及び画像変換を施すことにより、ユーザ所望の視覚効果が与えられた画像に対応する表示用画像データを生成する。また、画像処理部11bは、レリーズ信号に応じたタイミングで信号処理部2hから出力されるRAW画像データに対して各種画像処理及び画像変換を施すことにより、ユーザ所望の視覚効果が与えられた画像に対応する撮影処理済み画像データを生成すると共に、撮影処理済み画像データにJPEG又はMPEG等の圧縮処理を施し、この画像データを記憶部9に格納する。詳細には、画像処理部11bは、信号処理部2hから出力されたRAW画像データにエッジ強調、色補正及びγ補正等、各種画像処理及び画像変換を施して、YCbCrデータやRGBデータ等の形式の表示用画像データ及び撮影処理済み画像データを生成する。
また、画像処理部11bは、特殊効果処理部111及び補助効果処理部112を有する。
特殊効果処理部111は、タッチパネル8が入力を受け付けた情報に応じて、ユーザ所望の特殊効果を画像に与える処理を行う。具体的には、特殊効果処理部111は、ユーザ所望の特殊効果を画像に与える画像処理及び画像変換のパラメータを設定する。このように設定されたパラメータで、画像処理部11bにおける各種画像処理及び画像変換を実行することにより、第1の効果が与えられた表示用画像データや撮影処理済み画像データが生成される。
特殊効果の内容としては、例えば、撮像部2のレンズ部2aの前面に各種光学フィルター(色変換フィルターやコントラスト調整フィルター等)を設けた場合に得られる効果と同様の効果、特定用途の撮影レンズ(魚眼レンズやアオリ機構付き撮影レンズ等)を用いた場合に得られる効果と同様の効果、フィルムに所定の処理を行った場合に得られる効果と同様の効果(例えばネガポジ反転)、その他、所定の仕上がり感若しくは雰囲気を与える効果等が挙げられる。具体例としては、撮影画像をカラフルで鮮やかな元気な色の作風に仕上げるポップアート効果、撮影画像をソフトフォーカス特有の幻想的な作風に仕上げるファンタジックフォーカス効果、撮影画像をトイカメラで撮影したような周辺が減光された作風に仕上げるトイフォト効果、周囲のピントをぼかして目の前の風景をおもちゃのように仕上げるジオラマ効果、撮影画像をモノクロ写真ならではの力強さや荒々しさを強調した作風に仕上げるラフモノクローム効果、撮影画像を線画で描写して輪郭を強調した作風に仕上げるスケッチ効果等がある。
このような特殊効果は、通常、メーカーが推奨する複数の個別効果のセット(組み合わせ)によって構成される。上記の通り、特殊効果は、通常行われる画像処理及び画像変換処理の中で、パラメータを変更することによって実現されるので、比較的高速に実行することができる。
一方、補助効果処理部112は、タッチパネル8が入力を受け付けた情報に応じて、ユーザ所望の補助効果を画像の全体又は一部に与える画像処理を、表示用画像データ又は撮影処理済み画像データに変換された後の画像データに対して施す。画像処理対象の画像データとしては、特殊効果処理部111により設定されたパラメータを用いて生成された表示用画像データ又は撮影処理済み画像データ(即ち、特殊効果が付与された画像データ)であっても良いし、オリジナルのパラメータを用いて生成された表示用画像データ又は撮影処理済み画像データ(即ち、特殊効果が付与されていない画像データ)であっても良い。
補助効果の内容としては、例えば、撮像部2のレンズ部2aの前面に各種光学フィルター等を設けた場合に得られる効果と同様の効果、画像の一部に描画又はスタンプを押すのと同様の効果、画像の一部を切り取るのと同様の効果、その他、所定の仕上がり感若しくは雰囲気を与える効果等が挙げられる。具体例としては、画像を幻想的な作風に仕上げるソフトフォーカス効果、画像の周縁部の輝度を低くして、ピンホールカメラで撮影したように見せるピンホール効果、画像の周縁部を白く飛ばすホワイトアウト効果、画像内の輝点に光条を描画するスターライト効果、画像を所望の大きさや形状に切り取るフレーム効果等がある。
このような補助効果は、表示用画像データや撮影処理済み画像データに対して、色相、彩度、若しくは明度の調整処理、所定の領域への描画処理等の画像処理を追加的に施すことによって実現される。従って、1つの画像に複数の補助効果を重ねて与えることも可能であるし、特殊効果が施された画像に補助効果を重ねることも可能である。
画像処理部11bは、撮像部2が生成したRAW画像データに対応する画像に特殊効果を施した上で、さらに補助効果を重ねて施しても良いし、撮像部2が生成したRAW画像データに対応する画像に、互いに異なる2種類の補助効果を順次施しても良い。また、特殊効果及び/又は補助効果が施される画像データは、撮像部2が生成した静止画の画像データに基づくものであっても良いし、撮像部2が連続的に生成した画像データに基づくものであっても良い。
使用履歴更新部11cは、画像処理部11bが特殊効果及び/又は補助効果を施した画像を生成するごとに、使用履歴情報記憶部9dが記憶する使用履歴情報を更新する。
再生履歴更新部11dは、特殊効果及び/又は補助効果を施した画像が表示部7に再生表示されるごとに、或いは、そのような画像に対応する画像データが通信部10を介して出力されるごとに、再生履歴情報記憶部9eが記憶する再生履歴情報を更新する。
推奨度変更部11eは、使用履歴情報記憶部9dが記憶する使用履歴情報、又は、再生履歴情報記憶部9eが記憶する再生履歴情報に基づいて、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルに含まれる特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせの中で、使用回数(時間)又は再生回数(時間)が所定回数(時間)を超える組み合わせの推奨度を変更する。使用回数又は再生回数としては、静止画像にあっては、当該組み合わせで被写体が撮像された回数、当該組み合わせの画像が編集又は再生された回数、当該組み合わせの画像が外部機器に出力された回数等が含まれる。また、動画にあっては、当該組み合わせで被写体が撮影された回数(時間)、当該組み合わせの画像が編集又は再生された回数(時間)、当該組み合わせの画像が外部機器に出力された回数(時間)等が含まれる。
初期化部11fは、推奨度変更部11eが変更した推奨度情報テーブルの推奨度を初期状態に戻す。具体的には、初期化部11fは、メニュースイッチ6eからの操作信号に応じて、メーカーが撮像装置1の出荷時に設定した推奨度情報テーブルの初期状態に戻す。
表示制御部11gは、表示部7の表示を制御する。具体的には、表示制御部11gは、撮影モード設定部11aが設定した撮影モードで撮像部2が生成した画像データに対応する画像を表示部7に表示させると共に、特殊効果に関する情報及び/又は補助効果に関する情報をアイコンによって表示部7に表示させる。また、表示制御部11gは、撮像部2が生成した画像データに対して特殊効果処理部111により特殊効果が施された場合に、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルを参照し、特殊効果を施された画像に対して補助効果処理部112が施すべき補助効果に関する情報を、特殊効果との組み合わせに応じた推奨度の高い順に表示部7に表示させる。或いは、表示制御部11gは、撮像部2が生成した画像データに対して補助効果処理部112により補助効果が施された場合に、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルを参照し、補助効果を施された画像に対して補助効果処理部112が重ねて施すべき補助効果に関する情報を、先に施された補助効果との組み合わせに応じた推奨度の高い順に表示部7に表示させる。
以上の構成を有する撮像装置1が行う処理について説明する。図4−1及び図4−2は、撮像装置1が行う処理の概要を示すフローチャートである。なお、以下においては静止画撮影を例に説明するが、動画撮影にも適用することができる。
図4−1において、まず、制御部11は、撮像装置1の電源がオンになっているか否かを判断する(ステップS101)。撮像装置1の電源がオンになっている場合(ステップS101:Yes)、撮像装置1はステップS102に移行する。一方、撮像装置1の電源がオンになっていない場合(ステップS101:No)、撮像装置1は本処理を終了する。
続いて、制御部11は、撮像装置1が撮影モードに設定されているか否かを判断する(ステップS102)。撮像装置1が撮影モードに設定されている場合(ステップS102:Yes)、画像処理部11bは、信号処理部2hが出力したRAW画像データを取り込み、設定された条件に従って所定の処理を施して表示用画像データを生成する(ステップS103)。この表示用画像データは、一定の微小な時間間隔で連続的に生成される。表示制御部11gは、表示用画像データに対応する画像のスルー画像(ライブビュー画像)を表示部7に表示させる(ステップS104)。
図5は、撮像装置1が撮影モードで被写体を撮影する際の状況及び表示部7が表示する画像の一例を示す図である。図5において、表示部7が時系列に沿って順次表示するスルー画像のうち代表的な一枚の画像Wn(n=整数)を示す。図5に示すように、撮影者は、例えば表示部7が表示する画像Wnのようなスルー画像を見ながら被写体O1を撮影する際の構図を決定する。
ステップS105において、制御部11は、レリーズスイッチ6bから撮影を指示するレリーズ信号が入力されたか否かを判断する。撮影を指示するレリーズ信号が入力されない場合(ステップS105:No)、制御部11は、メニュースイッチ6eから操作メニューの表示を指示する指示信号が入力されたか否かを判断する(ステップS106)。メニュースイッチ6eから操作メニューの表示を指示する指示信号が入力されない場合(ステップS106:No)、撮像装置1はステップS101に戻る。一方、メニュースイッチ6eから操作メニューの表示を指示する指示信号が入力された場合(ステップS106:Yes)、撮像装置1はステップS107に移行する。
続いて、表示制御部11gは、操作メニューを表示部7が表示する画像Wn上に表示させる(ステップS107)。具体的には、図6に示すように、表示制御部11gは、撮影モードメニューアイコンQ1、特殊効果メニューアイコンQ2、補助効果メニューアイコンQ3、ストロボメニューアイコンQ4、及び終了アイコンQ5を操作メニューとして画像Wn上に表示させる。
ここで、図6に示す各種アイコンについて説明する。撮影モードメニューアイコンQ1は、各撮影シーンそれぞれに適した撮影条件が予め設定された複数の撮影モードに関する情報を表示部7に表示させる指示信号が入力されるアイコンである。特殊効果メニューアイコンQ2は、撮像部2が生成する画像データに施すことが可能な複数の特殊効果に関する情報(特殊効果メニュー)を表示部7に表示させる指示信号が入力されるアイコンである。補助効果メニューアイコンQ3は、撮像部2が生成する画像データ、又は特殊効果を施された画像データに施すことが可能な複数の補助効果に関する情報(補助効果メニュー)を表示部7に表示させる指示信号が入力されるアイコンである。ストロボメニューアイコンQ4は、ストロボ(フラッシュ)のストロボ動作条件の詳細パラメータを表示部7に表示させる指示信号が入力されるアイコンである。ここで、ストロボ動作条件の詳細パラメータとしては、自動発光、発光禁止、赤目発光及び強制発光等のパラメータが表示される。終了アイコンQ5は、操作メニューの表示を終了させる指示信号が入力されるアイコンである。
表示制御部11gが操作メニューを表示部7が表示する画像Wn上に表示させた後、制御部11は、特殊効果メニューの表示を指示する信号が入力されたか否かを判断する(ステップS108)。具体的には、図6に示すように、制御部11は、ユーザが表示部7の画像Wn上に表示される特殊効果メニューアイコンQ2をタッチすることにより、タッチパネル8が入力を受け付けた信号によって特殊効果メニューアイコンQ2が選択されたか否かを判断する。
特殊効果メニューの表示を指示する信号が入力された場合(ステップS108:Yes)、表示制御部11gは、特殊効果の一覧を表示部7が表示する画像Wn上に表示させる(ステップS109)。具体的には、図7に示すように、表示制御部11gは、ポップアートアイコンQ11、ファンタジックフォーカスアイコンQ12、トイフォトアイコンQ13、ジオラマアイコンQ14、ラフモノクロームアイコンQ15、及びスケッチアイコンQ16を含む特殊効果アイコンを表示部7が表示する画像Wn上に表示させる。併せて、表示制御部11gは、何らかの特殊効果が選択されている場合に、選択されている特殊効果をキャンセルする指示を入力するための特殊効果OFFアイコンQ17を画像Wn上に表示させる。
図4−1に戻り、ステップS110において、制御部11は、既に選択されている特殊効果のキャンセルを指示する信号が入力されたか否かを判断する。具体的には、制御部11は、特殊効果OFFアイコンQ17がタッチされたか否かを判断する。特殊効果のキャンセルを指示する信号が入力された場合(ステップS110:Yes)、制御部11は、選択されている特殊効果をキャンセルする(ステップS111)。その後、撮像装置1はステップS101に戻る。
一方、特殊効果のキャンセルを指示する信号が入力されない場合(ステップS110:No)、制御部11は、いずれかの特殊効果アイコンがタッチされて、特殊効果が選択されたか否かを判断する(ステップS112)。具体的には、制御部11は、ポップアートアイコンQ11、ファンタジックフォーカスアイコンQ12、トイフォトアイコンQ13、ジオラマアイコンQ14、ラフモノクロームアイコンQ15、及びスケッチアイコンQ16のいずれかがタッチされたか否かを判断する。いずれかの特殊効果が選択された場合(ステップS112:Yes)、特殊効果処理部111は、表示部7が現在表示している画像に対して選択された特殊効果を与える画像処理及び画像変換のパラメータを設定する(ステップS113)。その後、撮像装置1はステップS101に戻る。
図8は、ステップS113においてパラメータの設定が行われた後に、ステップS104において表示部7に表示される画像の一例を示す模式図である。図8に示す画像Wn1は、特殊効果としてファンタジックフォーカスが選択された場合を示している。表示部7が表示する画像Wn1上には、さらに、現在施されている特殊効果を表すアイコンQ21が表示される。これにより、ユーザは、特殊効果が施された画像Wn1を表示部7上で確認しながら撮影を行うことができる。
一方、いずれの特殊効果も選択されない場合(ステップS112:No)、制御部11は、特殊効果の一覧を表示してから所定時間、例えば30秒経過したか否かを判断する(ステップS114)。特殊効果の一覧を表示してから所定時間経過していない場合(ステップS114:No)、撮像装置1はステップS110に戻る。一方、特殊効果の一覧を表示してから所定時間経過した場合(ステップS114:Yes)、撮像装置1はステップS101に戻る。
次に、ステップS108において、特殊効果メニューの表示を指示する信号が入力されない場合(ステップS108:No)について説明する。この場合、撮像装置1は図4−2に示すステップS121に移行し、制御部11は、補助効果メニューの表示を指示する信号が入力されたか否かを判断する。具体的には、制御部11は、補助効果メニューアイコンQ3がタッチされたか否かを判断する。
補助効果メニューの表示を指示する信号が入力された場合(ステップS121:Yes)、制御部11は、表示部7が表示する画像に与えられる何らかの補助効果が既に選択されているか否かを判断する(ステップS122)。何の補助効果も選択されていない場合(ステップS122:No)、制御部11は、表示部7が表示する画像に与えられる何らかの特殊効果が既に選択されているか否かを判断する(ステップS123)。
何らかの特殊効果が選択されている場合(ステップS123:Yes)、表示制御部11gは、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルを参照して、表示部7が表示する画像に対して施される補助効果に関する情報を、選択されている特殊効果との組み合わせに応じた推奨度の高い順に表示部7に表示させる(ステップS124)。具体的には、表示制御部11gは、図9に示すように、特殊効果に対して重ねる補助効果をユーザに選択させるための補助効果アイコンを、表示部7が表示する画像Wn1上に表示させる。補助効果アイコンは、所定の補助効果を選択する指示を入力するためのアイコン(例えば、ホワイトアウトアイコンQ32)の他、補助効果を特殊効果に重ねない指示を入力するためのアイコン(「補助効果なし」アイコンQ31)も含む。また、表示制御部11gは、これらの補助効果アイコンと共に、補助効果アイコンの切換えを指示する指示信号の入力を受け付ける切換アイコンQ33又は切換アイコンQ34も表示部7に表示させる。なお、図9においては、補助効果アイコンを2つずつ表示しているが、同時に表示する補助効果アイコンの数は1つであっても良いし、3つ以上であっても良い。また、図9においては、表示部7の画面の下方に、補助効果アイコンを左右に並べて表示しているが、所定数の補助効果アイコンを画面内の所定の位置(例えば左端)に縦に並べて表示しても良い。さらに、選択可能な全ての補助効果アイコンを、推奨度の高い順に並べて一覧表示しても良い。
ここで、図10を参照して、表示制御部11gが表示部7に表示させる補助効果アイコンの表示方法について説明する。図10は、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルの一例を示す図である。推奨度情報テーブルT1において、第1列目は、撮像装置1において選択可能な特殊効果を示し、第1行目は、撮像装置1において選択可能な補助効果を示す。また、最右列に記載された「効果なし」は、何の補助効果も選択しないことを示す。これは、図9に示す「補助効果なし」アイコンQ31に対応する。
推奨度情報テーブルT1においては、選択された特殊効果に対して組み合わせ可能な補助効果の推奨度を、例えば数値によって段階的(図10の場合、0〜8の9段階)で表している。この推奨度の値は、大きくなるほど推奨度が高いことを示す。なお、推奨度は、値が小さくなるほど推奨度が高くなるように設定しても良いし、数値以外で表しても良い(例えば、「適/不適」等)。
この推奨度は、後述するように、撮影時における特殊効果と補助効果との組み合わせの使用頻度や、特殊効果と補助効果とを組み合わせた画像の再生頻度等に応じて随時変更されるが、メーカーからの出荷時には、例えば以下のように初期設定されている。
推奨度情報テーブルT1において、特殊効果に重ねることによって相乗効果が期待される補助効果の推奨度は高く設定され、反対に、特殊効果に重ねると効果が分かり難くなる補助効果の推奨度は低くされる。具体的には、特殊効果であるファンタジックフォーカスに対し、補助効果であるホワイトアウト、スターライトとの組み合わせは、比較的推奨度が高い「7」となっており、ピンホール、フレームとの組み合わせは、推奨度が中程度の「5」となっている。また、推奨度情報テーブルT1において、全ての特殊効果に対する「効果なし」の推奨度は、いずれの補助効果よりも高い「8」となっている。これは、通常、特殊効果単独でお勧め画像が生成されるように設計されているからである。
推奨度情報テーブルT1において、推奨度が記載されていない特殊効果と補助効果との組み合わせ(斜線の欄)は、特殊効果と補助効果とで反対の画像処理を行うため効果が相殺されてしまう組み合わせや、特殊効果のための一連の画像処理の中に補助効果の画像処理が既に含まれているため重ねる意味がない組み合わせ等を示す。具体的には、トイフォトに対するピンホール及びホワイトアウトや、ファンタジックフォーカスに対するソフトフォーカス等が該当する。本実施の形態においては、このような組み合わせを表示部7に表示せず、ユーザが選択できないようにしている。
次に、推奨度情報テーブルT1に示す推奨度に応じた補助効果アイコンの表示方法を説明する。図9に示すように、表示部7に所定数(例えば2つ)だけ補助効果アイコンを表示する場合、表示制御部11gは、推奨度の高い順に所定の方向から(例えば左側から)補助効果アイコンを並べる。なお、推奨度が等しい補助効果が複数存在する場合、それらの補助効果に対応するアイコンについては、デフォルトの順序(例えば五十音順)で並べても良い。或いは、推奨度が等しい補助効果に対応する補助効果アイコンを、アイコン数によらず、推奨度ごとに同時に表示しても良い。
図4−2に戻り、ステップS125において、制御部11は、補助効果を重ねて施さないことを指示する信号が入力されたか否かを判断する。具体的には、制御部11は、「補助効果なし」アイコンQ31がタッチされたか否かを判断する。補助効果を施さないことを指示する信号が入力された場合(ステップS125:Yes)、撮像装置1はステップS101に戻る。
一方、補助効果を重ねて施さないことを指示する信号が入力されない場合(ステップS125:No)、制御部11は、いずれかの補助効果を施すためのアイコンがタッチされて、補助効果が選択されたか否かを判断する(ステップS126)。具体的には、制御部11は、図9に示す「補助効果なし」アイコンQ31以外の補助効果アイコン(例えばホワイトアウトアイコンQ32)がタッチされたか否かを判断する。いずれかの補助効果が選択された場合(ステップS126:Yes)、補助効果処理部112は、表示部7が現在表示している画像に対して選択された補助効果を与える画像処理を設定する(ステップS127)。その後、撮像装置1はステップS101に戻る。
図11は、ステップS127において画像処理が設定された後に、ステップS104において表示部7に表示される画像の一例を示す模式図である。図11に示す画像Wn2は、特殊効果としてファンタジックフォーカスが施された画像に対し、補助効果としてホワイトアウトが重ねられた場合を示している。表示部7が表示する画像Wn2上には、さらに、現在施されている特殊効果を表すアイコンQ35、及び現在施されている補助効果を表すアイコンQ36が表示される。これにより、ユーザは、特殊効果及び補助効果が施された画像Wn2を表示部7上で確認しながら撮影を行うことができる。
次に、ユーザによっていずれの補助効果も選択されない場合(ステップS126:No)について説明する。この場合、制御部11は、補助効果アイコンの切換操作が行われたか否かを判断する(ステップS128)。具体的には、図9に示す画面において、制御部11は、ユーザが切換アイコンQ33又は切換アイコンQ34をタッチしたか否かを判断する。所定時間、例えば30秒内にユーザによって補助効果アイコンの切換操作が行われていない場合(ステップS128:No)、撮像装置1はステップS101に戻る。
一方、ユーザによって補助効果アイコンの切換操作が行われた場合(ステップS128:Yes)、表示制御部11gは、推奨度情報テーブルT1を参照して、次に推奨度が高い補助効果アイコンを表示部7に表示させる(ステップS129)。具体的には、図12に示すように、表示制御部11gは、「補助効果なし」アイコンQ31及びホワイトアウトアイコンQ32を消去し、スターライトアイコンQ37及びピンホールアイコンQ38を表示部7に表示させる(図12(a)→図12(b))。これにより、ユーザは、所望の補助効果を適宜選択することができる。
推奨度情報テーブルT1に示す推奨度に応じた補助効果アイコンの切換方法としては、図12に示すように、補助効果アイコンを全て入れ替えて表示しても良いし、補助効果アイコンを1つずつ所定の方向(例えば左方向)にシフトさせ、新たに生じたスペースに、次に推奨度が高い補助効果に対応するアイコンを追加しても良い。
ステップS129の後、撮像装置1はステップS125に戻る。
図4−2に戻り、ステップS123において何も特殊効果が選択されていない場合(ステップS123:No)について説明する。この場合、図13に示すように、表示制御部11gは、撮像装置1において選択可能な補助効果を示すアイコン群Q40を、表示部7に表示させる(ステップS131)。
次に、ステップS122において既に何らかの補助効果が選択されている場合(ステップS122:Yes)について説明する。このとき、表示部7には、選択された補助効果を施された画像と、その補助効果を示すアイコンが表示されている(ステップS128参照)。例えば、第1の補助効果としてピンホールが選択された場合、図14に示すように、表示部7には、ピンホール効果を施された画像Wn3と、ピンホールアイコンQ51が表示される。
この場合、表示制御部11gは、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルを参照して、表示部7が表示する画像に重ねて施される第2の補助効果に関する情報を、選択されている第1の補助効果との組み合わせに応じた推奨度の高い順に表示部7に表示させる(ステップS132)。具体的には、表示制御部11gは、図15に示すように、第1の補助効果に対して重ねる第2の補助効果をユーザに選択させるための補助効果アイコンを、表示部7が表示する画像Wn3上に表示させる。補助効果アイコンは、所定の補助効果を選択する指示を入力するためのアイコン(例えば、スターライトアイコンQ53)の他、第2の補助効果を重ねない指示を入力するためのアイコン(「2nd補助効果なし」アイコンQ52)も含む。なお、図15においては、補助効果アイコンを2つずつ表示しているが、同時に表示する補助効果アイコンの数は1つであっても良いし、3つ以上であっても良い。また、図15においては、表示部7の画面の下方に補助効果アイコンを左右に並べて表示しているが、所定数の補助効果アイコンを画面内の所定の位置(例えば左端)に縦に並べて表示しても良い。さらに、選択可能な全ての補助効果アイコンを、推奨度の高い順に並べて一覧表示しても良い。
また、図15に示すように、選択可能な補助効果アイコンの表示と併せて、表示制御部11gは、既に選択されている第1の補助効果をキャンセルする指示を入力するための補助効果OFFアイコンQ54を画像Wn3上に表示させる。
ここで、図16を参照して、表示制御部11gが表示部7に表示させる補助効果アイコンの表示方法について説明する。図16は、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報手テーブルの別の例を示す図である。推奨度情報テーブルT2において、第1列目及び第1行目は、撮像装置1において選択可能な第1及び第2の補助効果(補助効果1及び2)を示す。また、最右列に記載された「効果なし」は、第1の補助効果に対して何の補助効果も重ねないことを示す。これは、図15に示す「2nd補助効果なし」アイコンQ52に対応する。
推奨度情報テーブルT2においては、選択済みの第1の補助効果に対して組み合わせ可能な第2の補助効果の推奨度を、例えば数値によって段階的(図16の場合、0〜8の9段階)で表している。この推奨度の値は、大きくなるほど推奨度が高いことを示す。なお、推奨度は、値が小さくなるほど推奨度が高くなるように設定しても良いし、数値以外で表しても良い(例えば、「適/不適」等)。
この推奨度は、後述するように、撮影時における補助効果同士の組み合わせの使用頻度や、補助効果同士を組み合わせた画像の再生頻度等に応じて随時変更されるが、メーカーからの出荷時には、例えば以下のように初期設定されている。
推奨度情報テーブルT2において、第1の補助効果に重ねることによって相乗効果が期待される第2の補助効果の推奨度は高く設定され、反対に、第1の補助効果に重ねると効果が分かり難くなる第2の補助効果の推奨度は低く設定される。具体的には、ピンホールを第1の補助効果とした場合に、スターライトとの組み合わせは比較的推奨度が高い「5」となっている。また、推奨度情報テーブルT2において、全ての第1の補助効果に対する「効果なし」の推奨度は、いずれの第2の補助効果よりも高い「8」となっている。これは、一般に、補助効果を重ねると画像が煩雑になるので、補助効果は単体で施すことが望ましいからである。
推奨度情報テーブルT2において、推奨度が記載されていない第1及び第2の補助効果の組み合わせ(斜線の欄)は、第1の補助効果と第2の補助効果とで反対の画像処理を行うため効果が相殺されてしまう組み合わせや、同じ補助効果であるため重ねる意味がない組み合わせを示す。本実施の形態においては、このような組み合わせを表示部7に表示せず、ユーザが選択できないようにしている。
なお、推奨度情報テーブルT2に示す各組み合わせの推奨度に応じた補助効果アイコンの表示方法については、ステップS124で説明したものと同様である。
次に、ステップS133において、制御部11は、既に選択されている補助効果のキャンセルを指示する信号が入力されたか否かを判断する。具体的には、制御部11は、補助効果OFFアイコンQ54がタッチされたか否かを判断する。補助効果のキャンセルを指示する信号が入力された場合(ステップS133:Yes)、制御部11は、第1の補助効果をキャンセルする(ステップS134)。その後、撮像装置1はステップS101に戻る。一方、補助効果のキャンセルを指示する信号が入力されない場合(ステップS133:No)、撮像装置1はステップS125に移行する。
次に、ステップS121において補助効果メニューの表示を指示する信号が入力されない場合(ステップS121:No)について説明する。この場合、制御部11は、タッチされたアイコンに応じたメニュー処理を実行する(ステップS140)。具体的には、図6に示す画面において撮影モードメニューアイコンQ1がタッチされた場合、制御部11は撮影モードメニューを表示部7に表示させてユーザに撮影モードを選択させ、その後、ステップS101に戻る。また、ストロボメニューアイコンQ4がタッチされた場合、制御部11はストロボメニューを表示部7に表示させてユーザにストロボ動作条件を選択させ、その後、ステップS101に戻る。終了メニューQ5が選択された場合、撮像装置1はそのままステップS101に戻る。
次に、設定された条件で表示用画像データを生成する処理(ステップS103)について説明する。図17は、ステップS103における処理の概要を示すフローチャートである。
まず、ステップS151において、画像処理部11bは、信号処理部2hから出力されたRAW画像データを取得する。
続くステップS152において、画像処理部11bは、現在設定されているパラメータを用いてRAW画像データに所定の画像処理及び画像変換を施すことにより、表示用画像データを生成する。このとき、特殊効果処理部111によって何らかの特殊効果を与えるパラメータが設定されている場合(ステップS113参照)、設定された特殊効果が施された表示用画像データが生成される。一方、特殊効果処理部111によるパラメータの設定が行われていない場合、オリジナルのパラメータに基づき、特殊効果が施されていない表示用画像データが生成される。
続いて、何らかの補助効果を与える画像処理(ステップS127参照)が設定されている場合(ステップS153:Yes)、補助効果処理部112は、設定された画像処理を表示用画像データに施す(ステップS154)。その後、撮像装置1はメインルーチン戻る。一方、補助効果を与える画像処理が設定されていない場合(ステップS153:No)、撮像装置1はそのままメインルーチンに戻る。
次に、ステップS105においてレリーズスイッチ6bから撮影を指示するレリーズ信号が入力された場合(ステップS105:Yes)について説明する。この場合、撮像装置1は、被写体を撮影する撮影処理を実行する(ステップS200)。その後、撮像装置1はステップS101に戻る。
図18は、ステップS200における撮像処理の概要を示すフローチャートである。
画像処理部11bは、レリーズ信号が入力されると、このレリーズ信号に応じたタイミングで撮像されて信号処理部2hから出力されたRAW画像データを取得する(ステップS201)。続いて、画像処理部11bは、現在設定されているパラメータを用いてRAW画像データに所定の画像処理及び画像変換を施すことにより、撮影処理済み画像データを生成する(ステップS202)。このとき、特殊効果処理部111によって何らかの特殊効果を与えるパラメータが設定されている場合(ステップS113参照)、設定された特殊効果が施された撮影処理済み画像データが生成される。一方、特殊効果処理部111によるパラメータの設定が行われていない場合、オリジナルのパラメータに基づき、特殊効果が施されていない撮影処理済み画像データが生成される。
続いて、何らかの補助効果を与える画像処理(ステップS127参照)が設定されている場合(ステップS203:Yes)、補助効果処理部112は、設定された画像処理を撮影処理済み画像データに施す(ステップS204)。その後、撮像装置1はステップS205に移行する。一方、補助効果を与える画像処理が設定されていない場合(ステップS203:No)、撮像装置1はそのままステップS205に移行する。
ステップS205において、画像処理部11bは、撮影処理済み画像データに対し、JPEG等の圧縮処理を施す。
続いて、制御部11は、圧縮された撮影処理済み画像データを含む画像ファイルを生成して画像データ記憶部9aに記憶させる(ステップS206)。この画像ファイルには、静止画撮影の場合、少なくとも撮影処理済み画像データ、撮影処理済み画像データ生成の際に施した特殊効果及び撮影処理済み画像データに対して施した補助効果の有無情報や種類情報、及び日時情報が含まれる。また、動画撮影の場合、少なくとも撮影処理済画像データ、撮影処理済み画像データ生成の際に施した特殊効果及び撮影処理済み画像データに対して施した補助効果の有無情報や種類情報、特殊効果及び補助効果の使用回数情報、及び日時情報が含まれる。
その後、表示制御部11gは、撮影した画像データに対応する画像を所定時間(例えば、3秒間)だけ表示部7にレックビュー表示させる(ステップS207)。
表示部7による撮影した画像のレックビュー表示後、制御部11は、レックビュー表示した画像が特殊効果及び/又は補助効果が施された画像であるか否かを判断する(ステップS208)。具体的には、制御部11は、レックビュー表示した画像の画像ファイルに含まれる情報に基づいて、レックビュー表示した画像に特殊効果及び/又は補助効果が施されているか否かを判断する。レックビュー表示した画像に特殊効果及び/又は補助効果が施されていない場合(ステップS208:No)、撮像装置1はメインルーチンに戻る。一方、レックビュー表示した画像に特殊効果及び/又は補助効果が施されている場合(ステップS208:Yes)、撮像装置1はステップS209に移行する。
ステップS209において、使用履歴更新部11cは、使用履歴情報記憶部9dが記憶する使用履歴情報に対して、レックビュー表示した画像に施された特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせの使用履歴情報を更新する。
その後、推奨度変更部11eは、使用履歴情報記憶部9dが記憶する使用履歴情報に基づいて、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルT1に含まれる特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は推奨度情報テーブルT2に含まれる補助効果同士の組み合わせの中で、使用回数が所定回数(例えば100回)を超えた組み合わせの推奨度を変更する(ステップS210)。例えば、図10に示す「ポップアート」と「ピンホール」との組み合わせの使用回数が100回を超えた際に、その推奨度が「5」から「6」に変更される。また、このとき、推奨度変更部11eは、使用回数が所定回数よりも少ない組み合わせ(例えば、最近1ヶ月以内に1度も撮像に使用されていない組み合わせ)の推奨度を所定段階だけ引き下げても良い。
その後、撮像装置1はメインルーチンに戻る。
次に、ステップS102において、撮像装置1が撮影モードに設定されていない場合(ステップS102:No)について説明する。この場合、撮像装置1は、撮影した画像データを再生する再生表示処理を実行する(ステップS300)。
図19は、ステップS300における再生表示処理の概要を示すフローチャートである。
まず、表示制御部11gは、画像データ記憶部9aに記憶された複数の画像をまとめて表示した画像選択画面を表示部7に表示させる(ステップS301)。
続いて、制御部11は、ユーザがタッチパネル8をタッチすることによって表示部7が表示する画像選択画面の中から画像が選択されたか否かを判断する(ステップS302)。所定時間、例えば30秒経過後に、ユーザによって画像選択画面の中から画像が選択されていない場合(ステップS302:No)、撮像装置1は後述するステップS309に移行する。
一方、ユーザによって画像選択画面の中から画像が選択された場合(ステップS302:Yes)、制御部11は、選択された画像が特殊効果及び/又は補助効果が施された画像であるか否かを判断する(ステップS303)。具体的には、制御部11は、選択された画像の画像ファイルに含まれる情報に基づいて、選択された画像に特殊効果及び/又は補助効果が施されているか否かを判断する。選択された画像に特殊効果及び/又は補助効果が施されていない場合(ステップS303:No)、撮像装置1は後述するステップS306に移行する。
一方、選択された画像に特殊効果及び/又は補助効果が施されている場合(ステップS303:Yes)、再生履歴更新部11dは、再生履歴情報記憶部9eが記憶する再生履歴情報に対して、選択された画像に施された特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせの再生履歴を更新する(ステップ304)。
その後、推奨度変更部11eは、再生履歴情報記憶部9eが記憶する再生履歴情報に基づいて、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルT1に含まれる特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は推奨度情報テーブルT2に含まれる補助効果同士の組み合わせの中で、再生回数(例えば100回)が所定回数を超えた組み合わせの推奨度を変更する(ステップS305)。また、このとき、推奨度変更部11eは、再生回数が所定回数よりも少ない組み合わせ(例えば、最近1ヶ月以内に1度も再生されていない組み合わせ)の推奨度を所定段階だけ引き下げても良い。
その後、撮像装置1はメインルーチンに戻る。
その後、表示制御部11gは、ユーザによって選択された画像を表示部7に全画面表示させる(ステップS306)。
ステップS307において、制御部11は、ユーザが操作スイッチ6dを操作することにより、操作スイッチ6dから表示部7が表示する画像の切換えを指示する指示信号が入力されたか否かを判断する。画像の切換えを指示する指示信号が入力された場合(ステップS307:Yes)、表示制御部11gは、表示部7が現在表示している画像の切換えを行い(ステップS308)、撮像装置1はステップS303に戻る。一方、画像の切換を指示する指示信号が入力されていない場合(ステップS307:No)、制御部11は、画像再生の終了操作が行われたか否かを判断する(ステップS309)。具体的には、制御部11は、ユーザによってモード切換スイッチ6cが操作されることにより、撮像装置1が再生モードから撮影モードに切換えられたか否かを判断する。画像再生の終了操作が行われていない場合(ステップS309:No)、撮像装置1はステップS301に戻る。一方、画像再生の終了操作が行われた場合(ステップS309:Yes)、撮像装置1はメインルーチンに戻る。
以上説明した本発明の一実施の形態においては、表示制御部11gが、撮像部2によって生成された画像データに、ユーザが選択した特殊効果又は補助効果を施して表示部7に表示させるとともに、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルT1又はT2を参照して、表示部7に表示された画像にさらに施すべき補助効果に関する情報を、特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせに応じた推奨度の高い順に表示部7に表示させる。これにより、撮像装置1は、選択された特殊効果又は補助効果に対して重ねられる補助効果の組み合わせの指針となる情報をユーザに提示することができる。従って、ユーザは、表示部7の表示を参照することにより、被写体を撮像した画像に対して重ねる複数の視覚効果の組み合わせを容易に選択することが可能となる。
また、本発明の一実施の形態においては、表示制御部11gが、最初に推奨度が高い補助効果のアイコンを表示部7に表示させるので、ユーザは補助効果の選択操作によって被写体のシャッタチャンスを逃すことなく、所望の特殊効果及び/又は補助効果を施した画像を得ることができる。
さらに、本発明の一実施の形態においては、推奨度変更部11eが、使用履歴情報記憶部9dに記憶された使用履歴情報又は再生履歴情報記憶部9eに記憶された再生履歴情報に基づいて、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルT1又はT2に含まれる特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせの中で使用(再生)回数が所定回数を超える(又は下回る)組み合わせの推奨度を変更する。これにより、撮像装置1は、ユーザによる使用状況や再生状況を加味した特殊効果と撮影モードとの組み合わせ、又は2種類の補助効果同士の組み合わせの指針となる情報をユーザに提示することができる。なお、上記説明においては、使用(再生)回数が所定回数を超える(又は下回る)特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせの推奨度を変更したが、動画の場合には、使用(再生)時間が所定時間を越える(又は下回る)組み合わせの推奨度を変更しても良い。
なお、本発明の一実施の形態においては、制御部11が、表示部7によって画像上に表示される各種アイコンがタッチされた際にタッチパネル8が入力を受け付けた信号によってユーザが所望するアイコンを選択して決定していたが、操作スイッチ6dから入力される指示信号に応じてユーザが所望するアイコンを選択して決定してもよい。これにより、ユーザは、操作スイッチ6dを操作することで表示部7が表示する特殊効果に関する情報及び補助効果に関する情報を選択して決定することができる。
また、本発明の一実施の形態において、表示制御部11gは、推奨度情報テーブルT1に記載された特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は推奨度情報テーブルT2に記載された補助効果同士の組み合わせの特徴に応じて、特殊効果アイコンや補助効果アイコンの色及び/又は大きさを変えて表示部7に表示させてもよい。例えば、組み合わせの推奨度が高いほどアイコンの大きさを大きくする、或いは、特定の画像処理(例えば、画像の変形)を含む効果の組み合わせは特定の色のアイコンで表示するといった表示方法が挙げられる。これにより、ユーザは、特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせの選択の指針となる情報を直感的に確認することができる。
さらに、本実施の一実施の形態において、表示制御部11gは、選択された特殊効果又は第1の補助効果に対して選択可能な補助効果アイコンを2つずつ表示部7に表示させていたが、選択可能な補助効果アイコンを全て同時に表示部7に表示させても良いし、選択可能な補助効果アイコンを推奨度ごとに表示部7に表示させてもよい。これらの場合、表示制御部11gは、例えば図13と同様に補助効果アイコンを縦一列に並べて表示部7に表示させても良いし、横一列に並べて表示させても良い。
また、本発明の一実施の形態においては、メニュースイッチ6eから操作メニューの表示を指示する指示信号が入力された場合、表示制御部11gが推奨度情報記憶部9cによって記憶された推奨度情報テーブルT1又はT2を参照して、既に選択されている特殊効果又は第1の補助効果が施された画像に対して、組み合わせの推奨度が高い順に補助効果を縦一列に並べて表示してもよい。具体的には、図20に示すように、表示制御部11gは、ユーザが操作スイッチ6dを操作することにより、操作スイッチ6dから補助効果メニューM1の選択を指示する指示信号が入力された場合、補助効果メニューの一覧を表示部7に表示させてもよい。この際、ユーザによって操作スイッチ6dが操作されて初期化M2が選択された場合、初期化部11fは、推奨度変更部11eによって変更された推奨度情報テーブルT1及びT2の推奨度を初期化する。これにより、撮像装置1は、メーカー出荷時の設定に戻された推奨度情報テーブルT1及びT2に基づいて処理を行うことができる。
また、本発明の一実施の形態においては、ユーザにより、メニュースイッチ6eから推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルT1又はT2の表示を指示する指示信号が入力された場合、表示制御部11gが推奨度情報テーブルT1又はT2を表示部7に表示させてもよい。具体的には、図21に示すように、表示制御部11gは、例えば推奨度情報テーブルT1を表示部7に表示させる。この際、ユーザは、操作スイッチ6dを操作することにより、推奨度情報テーブルT1又はT2に記載された推奨度を変更してもよい。これにより、ユーザは、特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせの指針となる推奨度を視認しながら変更することができる。
本発明の一実施の形態においては、通信部10を介して撮像装置1をパーソナルコンピュータやサーバ等の外部処理装置に接続し、特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせに関する情報を外部処理装置から受信しても良い。この場合、推奨度変更部11eは、受信した情報に基づいて、推奨度情報記憶部9cが記憶する推奨度情報テーブルT1又はT2の更新又は書き換えを行うことができる。これにより、表示制御部11gは、新たに追加された特殊効果と補助効果の組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせを加味した推奨度で、特殊効果アイコン又は補助効果アイコンを表示することができる。或いは、記憶部9に装着可能な記憶媒体(例えばメモリカード)に、新たに追加された特殊効果と補助効果との組み合わせ、又は補助効果同士の組み合わせの推奨度を記憶させても良い。この場合、制御部11が新たに追加された組み合わせの推奨度をこの記憶媒体から取得して推奨度情報記憶部9cに記憶させることにより、推奨度変更部11eは、推奨度情報テーブルの更新又は書き換えを行うことができる。
本発明の一実施の形態においては、姿勢検出部3は、撮像装置1の姿勢状態を検出していたが、例えば、ユーザが表示部7の表示画面をタップした際に生じる加速度を検出することにより、撮像装置1の各種撮影モード又は各種設定を切換えるタッチ操作の操作信号を受け付け、この操作信号を制御部11に出力するようにしてもよい。
本発明の一実施の形態においては、ユーザによって切換アイコンQ33、Q34がタッチされた場合に、表示制御部11gが特殊効果アイコンを切換えていたが、例えばユーザが表示部7の画像上に表示される特殊効果アイコンの領域上でタッチパネル8にタッチした軌跡に応じて表示制御部11gが特殊効果アイコンに切換えてもよい。
本発明の一実施の形態においては、撮像装置1をデジタルカメラとして説明していたが、例えば一眼デジタルスチールカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話等の撮影機能を備えた各種電子機器に適用することができる。