JP5645317B2 - エスカレータ用踏段 - Google Patents

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Description

本発明はエスカレータ用踏段に関する。
エスカレータでは転倒による事故が多く発生し、特に踏段の踏面と蹴上面が交差する角部に体が衝突すると、大きな怪我になる可能性がある。このため、転倒して前記の角部に頭部が衝突しても、衝突のエネルギーを吸収し、怪我の重篤化を防ぐ安全なエスカレータが求められている。但し、転倒した際の怪我の重篤化を防いでも、通常の使用状態で乗客の転倒を助長するような構造であってはならない。
角部に体が衝突した場合の怪我の重篤化を防ぐ手段として、従来いくつかの方法が提案されている。例えば、特開2008−254873号公報(特許文献1)に、エスカレータの踏段が提案されている。これは、複数のクリートを有する踏板と、ライザーとを備えたエスカレータの踏段において、踏板のライザー取付側端部のクリート間にそれぞれ設けられた複数の緩衝材と、踏板と緩衝材との間に設けられ、乗客を乗せるために踏板表面が乗降部から出ている時は複数の緩衝材をクリートの上面より上方に突出するように付勢しており、かつ踏段が乗降部に入る時は乗降部の櫛歯に押し下げられて複数の緩衝材を踏板のクリート間の引っ込み位置に受け入れる付勢体とを備えたものである。
また、怪我の重篤化を防ぐことが主目的ではないが、怪我の重篤化の防止に関係する方法もいくつか提案されている。例えば、特開平11−292441号公報(特許文献2)に、エスカレータの踏段が提案されている。これは、エスカレータの踏板は、櫛歯プレートと踏板基板とから成り、踏板基板はアルミダイキャストまたはステンレス鋼から成り、櫛歯プレートは平坦な金属よりも摩擦係数の大きい材料、たとえばゴムまたは合成樹脂から成り、踏板基板にビスまた接着剤によって固着され、櫛歯プレートは、走行方向に沿って延び、走行方向に垂直な幅方向に間隔をあける複数の突条を有するものである。
さらに、特開平06−156960号公報(特許文献3)に、エスカレータの踏板アセンブリが提案されている。これは、エスカレータの踏面は、金属製の枠と枠に載せた金属製の踏板とを有し、ゴムなどのエラストマ制振材料によって踏板と枠との直接的な接触を防止し、枠に加わる振動が踏板には伝わらないようにするものである。
特開2008−254873号公報 特開平11−292441号公報 特開平06−156960号公報
特許文献1に提案されている方法では、緩衝材をばね力で上方に突出させる機構や、踏段が乗降部に入る時は緩衝材が櫛歯に押し下げられて引っ込む機構が必要になる。これらの機構は踏段ごとに必要になり、エスカレータ全体でのコストは非常に高くなるという問題がある。また、前記機構が機能しないと、乗降部の櫛歯を破損し、これにより踏段全部がダメージを受ける可能性が高い。さらに、櫛歯は踏段が通過する度に力を受けて擦られるので、疲労破壊や摩耗の心配もある。このように、この方法ではコストが高く、信頼性も低いという問題がある。
また、特許文献2に提案されている方法は、櫛歯プレートをゴムまたは合成樹脂にしているため、従来の櫛歯プレートより摩耗しやすく、また、汚れや染みが付きやすく、寿命が短いという問題がある。特に、踏面の中央付近は乗客が頻繁に乗降する部分で、この部分にゴムまたは合成樹脂を用いると短期間で寿命に達してしまう可能性が高い。また、寿命に達した櫛歯プレートを交換する場合、踏面全体を交換しなければならず、交換に多くの時間と費用がかかるという問題もある。さらに、櫛歯プレートをゴムにした場合、乗客の体重が作用して櫛歯プレートが変形すると足元が不安定になり、乗客の転倒を助長する可能性がある。
さらに、特許文献3に提案されている方法は、提案のそもそもの目的が振動伝達の防止なので、怪我の重篤化防止の観点から最も危険である角部に対策がとられていないという問題がある。踏板と枠の間に配置されたエラストマ制振材料では、衝突のエネルギーを吸収するには不十分で、怪我の重篤化防止には効果がないという問題もある。また、踏面の大部分の底部にエラストマ制振材を敷くので、材料費や組立て費が増大しコストが非常に高くなるという問題もある。
本発明はこのような問題を解決するために成されたものであり、その目的は、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することである。
本発明の1実施形態に係るエスカレータの踏段は、エスカレータ踏段の踏面と蹴上部が交差する角部に衝撃吸収用クリートを設け、踏面本体部には金属材料を用い、前記衝撃吸収用クリートにはエラストマを用いたエスカレータの踏段であって、前記衝撃吸収用クリートは、下部のベース部と、このベース部上面から上方向に突出した山部からなり、この山部は、先端面が蹴上部の谷と同一平面になっている短尺山と、先端面が蹴上部の山と同一平面になるまで突出した長尺山とが交互に配置され、長尺山の山部のみに硬度が相対的に小さい材料を用い、ベース部および短尺山の山部には硬度が前記長尺山の山部に比べて相対的に大きい材料を用いることを特徴とするものである。
本発明の他の実施形態に係るエスカレータの踏段においては、エスカレータ踏段の踏面と蹴上部が交差する角部に衝撃吸収用クリートを設け、踏面本体部には金属材料を用い、前記衝撃吸収用クリートにはエラストマを用いたエスカレータの踏段であって、前記衝撃吸収用クリートは、下部のベース部と、このベース部上面から上方向に突出した山部からなり、この山部は、先端面が蹴上部の谷と同一平面になっている短尺山と、先端面が蹴上部の山と同一平面になるまで突出した長尺山とが交互に配置され、長尺山の山部の先端面付近にのみに硬度が相対的に小さい材料を用い、これ以外の部分には硬度が前記山部の先端面付近に比べて相対的に大きい材料を用いることを特徴とするものである。
本発明によれば、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
本発明のエスカレータ用踏段を示した側面図。 同じくその角部付近を部分的に示す一部切欠斜視図。 同じくその角部付近を分解して示す一部切欠斜視図。 本発明の実施形態1に係る衝撃吸収用クリートの上面図。 同じくその正面図。 同じくその底面図。 同じく衝撃吸収用クリートの図5におけるA−Aに沿った断面図。 同じく衝撃吸収用クリートの図5におけるB−Bに沿った断面図。 同じく衝撃吸収用クリートの図4におけるC−Cに沿った断面図。 本発明の実施形態2に係る衝撃吸収用クリートの図5におけるA−Aに沿った断面図。 同じく衝撃吸収用クリートの図5におけるB−Bに沿った断面図。 同じく衝撃吸収用クリートの図4におけるC−Cに沿った断面図。 本発明の実施形態3係る衝撃吸収用クリートの図5におけるA−Aに沿った断面図。 同じく衝撃吸収用クリートの図5におけるB−Bに沿った断面図。 同じく衝撃吸収用クリートの図5におけるC−Cに沿った断面図。
以下、本発明の実施形態に係るエスカレータ用踏段について図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1乃至9を用いて実施形態1の構成を説明する。
図1はエスカレータの踏段1の側面図である。踏段1は上部に踏面2を有し、その上に乗客が乗り、上昇あるいは下降する。図1の踏段1が上昇する場合の、進行方向(図1では右側)を前側、その逆方向(図1では左側)を後側と定義する(以下、この定義に基づいて説明する)。踏段1の後端には蹴上部3が設けられ、その上部は踏面2の後端と交差して角部(図のA部)を形成している。
図2と図3は、角部(図1のA部)を部分的に切欠いて示す斜視図であり、踏段1の中央付近からスカートガード4の方向を見たものである。図2は衝撃吸収用クリート5を踏面2の本体部6に取付けた状態、図3は衝撃吸収用クリート5を取り付ける前の状態を示している。
踏面2の本体部6の後端には蹴上部3が結合されている。本体部6の後端の上側には切欠き部7が設けられている。本体部6の上面には複数個の本体部の山8が等間隔で設けられている。
蹴上部3には、板を曲げ加工することで、複数個の山9と谷10を交互に等間隔で設けている。なお、踏面2の本体部6や蹴上部3には、アルミニウムやステンレスなどの金属材料が用いられている。
衝撃吸収用クリート5には、後端面が蹴上部3の谷10と同一平面になっている短尺山11と、後端面が蹴上部の山9と同一平面になるまで突出した長尺山12とが交互に等間隔で設けられている。短尺山11と長尺山12の前端面は、踏面2の本体部6の山8の後端面と合わさるようになっている。短尺山11と長尺山12の下部にはベース部13が設けられている。長尺山12の下部のベース部13には、蹴上部3の山9の穴14を塞ぐ突起部15が設けられている。
図2と図3には1つの衝撃吸収用クリート5のみを示したが、実際には同じものが踏段1の幅方向に複数個取付けられている。
図4から図9はいずれも衝撃吸収用クリート5を示したものである。図4は上から見た平面図、図5は正面図、図6は下から見た底面図であり、図7は図5のAA断面を示した断面図、図8は図5のBB断面を示した断面図、図9は図4のCC断面を示した断面図である。
衝撃吸収用クリート5のベース部13の裏面には中空部16が設けられている。中空部16の周囲には、切欠き部7と接触する底部17が設けられている。なお、前述したように、突起部15の裏面は蹴上部3の山9の穴14を塞ぐようになっている。
次に、以上のような構造を持つ衝撃吸収用クリート5に使用されている材料について説明する。衝撃吸収用クリート5には、アルミニウムやステンレスなどの金属やデマケーションに用いられる樹脂に比べ、剛性が非常に小さいウレタンゴムが用いられている。本実施形態では、硬度が相対的に大きいウレタンゴムと、硬度が相対的に小さいウレタンゴムの、2種類のウレタンゴムが用いられている。
図7は短尺山11およびその下部のベース部13の断面(図5のAA断面)を示したものである。短尺山11とベース部13には異なる材料が用いられている。短尺山11には硬度が相対的に大きい材料が用いられ、ベース部13には硬度が短尺山11に比べ、相対的に小さい材料が用いられている。
図8は長尺山12およびその下部のベース部13の断面(図5のBB断面)を示したものである。長尺山12には硬度が相対的に大きい材料が用いられ、ベース部13には硬度が長尺山12に比べ、相対的に小さい材料が用いられている。
図9は短尺山11、長尺山12およびその下部のベース部13の断面(図4のCC断面)を示したものである。前述したように、短尺山11と長尺山12には硬度が相対的に大きい材料が用いられ、ベース部13には硬度が短尺山11と長尺山12に比べ、相対的に小さい材料が用いられている。
なお、衝撃吸収用クリート5は2色成形によって製造されているので、前述の異なる材料の境界面は強固に結合されている。ここで、2色成形とは、異なる材料を組み合わせて一体に成形する周知の成形方法である。具体的にはベース部13を第1の金型を用いて射出成形により作成し、このベース部13を内部に含む第2の金型を用いて射出成形することにより、短尺山11と長尺山12をベース部13と一体的に成形する。
また、このような2色成形により衝撃吸収用クリート5を成形する際、硬度が相対的に小さい材料が用いられるベース部13を成形する場合には赤色の着色剤を混入し、硬度が相対的に大きい材料が用いられる短尺山11および長尺山12を成形する場合には黄色の着色剤を混入して成形する。
次に、このように構成された実施形態1に係る衝撃吸収用クリートの作用について説明する。先ず、衝撃吸収用クリート5を取り付けることによる乗客の転倒の危険性について説明する。エスカレータの乗客は、踏面2の本体部の山8に足を乗せてエスカレータを利用するが、衝撃吸収用クリート5に足を乗せる可能性もある。この場合、ウレタンゴムが用いられている衝撃吸収用クリート5が多少弾性変形しても、乗客はわずかな違和感を持つ程度で転倒するまでには至らない。ところが、乗客からの荷重に対して短尺山11あるいは長尺山12が座屈し、大きく変形すると、乗客が転倒する危険性が高まってくる。このため、衝撃吸収用クリート5には、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突してもその衝突エネルギーを吸収して怪我の重篤化を防ぐ機能とともに、通常の使用状態で乗客からの荷重に対して山の部分(短尺山11あるいは長尺山12)が座屈しないことも求められる。
次に、実施形態1の踏段1の角部(図1のA部)に、乗客が転倒して頭部が衝突した場合の作用について説明する。角部には衝撃吸収用クリート5が取り付けられており、頭部は衝撃吸収用クリート5に衝突することになる。衝撃吸収用クリート5には、アルミニウムやステンレスなどの金属や、デマケーションに用いられる樹脂に比べ剛性が非常に小さいウレタンゴムが用いられているので、従来の踏段の金属や樹脂製の角部に衝突する場合に比べ、衝突時に大きく変形して衝突エネルギーを吸収する。このため、頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができる。
次に、乗客がエスカレータを通常に使用している場合の作用について説明する。一般に、ウレタンゴムは金属に比べ磨耗しやすく、汚れも付きやすい。しかし、乗客が頻繁に乗降する踏面2の本体部6には山8部を含めて金属材料を用いているので、本体部の山8が従来の踏段に比べて摩耗や汚れが増加することはない。衝撃吸収用クリート5にはウレタンゴムが用いられているが、この部分に乗客が足をかける頻度は少ないので、摩耗や汚れで短時間に寿命に至ることはない。衝撃吸収用クリート5の摩耗や汚れが激しくなり、寿命に至った場合には、踏面2全体を交換する必要はなく、衝撃吸収用クリート5のみを交換すれば良い。また、衝撃吸収用クリート5は踏段1の幅方向に複数個取付けられているので、その1つだけが寿命に至った場合には、当該部分だけを交換すれば良い。このように、メンテナンスの費用を必要最小限にすることができる。
衝撃吸収用クリート5のベース部13は赤色に着色され、短尺山11および長尺山12は黄色に着色されているので、衝撃吸収用クリート5は踏面2の本体部6と異なった色調を持つ。このため、衝撃吸収用クリート5はデマケーションを兼用することができ、踏面2の端部を利用客に明示して転倒の可能性を低減するとともに、なるべく足をかけないように注意を喚起することもできる。また、硬度が相対的に小さい材料が用いられるベース部13は赤色に着色されているため、利用客に剛性の小さい箇所であることを知らせ、注意を喚起することもできる。
乗客が衝撃吸収用クリート5の上に立ち、あるいは衝撃吸収用クリート5の上を踏んで歩行すると、その荷重によって短尺山11あるいは長尺山12が座屈する危険性がある。しかし、短尺山11と長尺山12には硬度がベース部13に比べ相対的に大きい材料が用いられ、乗客からの荷重によって座屈しないように設計されている。このため、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突してもその衝突エネルギーを吸収して怪我の重篤化を防ぐとともに、通常の使用状態での乗客からの荷重に対しても座屈することはない。一方、ベース部13は元々座屈荷重が非常に大きく、座屈の心配をする必要はない。このため、ベース部13には硬度が相対的に小さい材料が用いられており、角部に頭部が衝突してもその衝突エネルギーを効率よく吸収できる。
以上の説明では、衝撃吸収用クリート5にウレタンゴムを用いたが、衝撃吸収用クリート5の材料はウレタンゴムに限らず、天然ゴム、合成ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのエラストマであっても良い。
また、短尺山11あるいは長尺山12とベース部13には硬度の異なる材料を用いたが、硬度の代わりにヤング率などの剛性を評価できる指標を用いてこれらの材料を区別しても良い。したがって本明細書において、「硬度」という用語は「ヤング率」も含む意味で用いるものとする。
また、衝撃吸収用クリート5のベース部13は赤色に着色され、短尺山11および長尺山12は黄色に着色したが、踏面2の本体部6と異なった色調であれば着色する色は何でも良い。
以上に述べたように、実施形態1によるエスカレータの踏段を用いれば、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
(実施形態2)
図10乃至図12を用いて実施形態2について説明する。
実施形態2が実施形態1と異なる点は、衝撃吸収用クリート20を構成する各部分の材料が異なる点にあり、それらの外形は全く同じである。したがって以下では異なる部分について説明し、他の部分については説明を省略する。
実施形態2の衝撃吸収用クリート20にも硬度が相対的に大きいウレタンゴムと、硬度が相対的に小さいウレタンゴムの、2種類のウレタンゴムが用いられている。
図10は短尺山21およびその下部のベース部23の断面(図5のAA断面)を示したものである。短尺山21とベース部23には硬度が相対的に大きい材料が用いられている。
図11は長尺山22およびその下部のベース部23の断面(図5のBB断面)を示したものである。長尺山22には硬度が図10に示す短尺山21およびその下部のベース部23に比べて相対的に小さい材料が用いられ、ベース部23には硬度が長尺山22に比べて、相対的に大きい材料が用いられている。
図12は短尺山21、長尺山22およびその下部のベース部23の断面(図4のCC断面)を示したものである。前述したように、短尺山21とベース部23には硬度が相対的に大きい材料が用いられ、長尺山22には硬度が短尺山21およびベース部23に比べて、相対的に小さい材料が用いられている。
なお、衝撃吸収用クリート20は2色成形によって製造されているので、前述の異なる材料の境界面は強固に結合されている。また、2色成形する際、硬度が相対的に小さい材料が用いられる長尺山22を成形する場合には赤色の着色剤を混入し、硬度が相対的に大きい材料が用いられる短尺山21およびベース部23を成形する場合には黄色の着色剤を混入して成形する。
次に、実施形態2の作用について説明する。
実施形態2の衝撃吸収用クリート20にも、アルミニウムやステンレスなどの金属や、デマケーションに用いられる樹脂に比べ、剛性が非常に小さいウレタンゴムが用いられているので、従来の踏段の金属や樹脂製の角部に衝突する場合に比べ、衝突時に大きく変形して衝突エネルギーを吸収する。このため、頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができる。
乗客が転倒して衝撃吸収用クリート20に頭部が衝突する際、真上から衝突するのではなく、後方からある角度を持って衝突する。この時、長尺山22は短尺山21より後ろ側に突出しているので、乗客の頭部は長尺山22に衝突することになる。長尺山22には硬度が相対的に小さい材料が用いられているので、衝突の際のエネルギーを効率よく吸収することができる。
乗客が衝撃吸収用クリート20の上に立ち、あるいは衝撃吸収用クリート20の上を踏んで歩行する場合を考えると、長尺山22と短尺山21は短い間隔で交互に配置されているので、乗客の靴底は複数の山にかかることになる。つまり、乗客からの荷重は、長尺山22と短尺山21に分担して負担される。短尺山21には硬度が相対的に大きい材料が用いられ、乗客からの荷重によって座屈しないように設計されているため、乗客からの荷重によって長尺山22と短尺山21の両方が座屈することはなく、乗客の転倒を助長することはない。
衝撃吸収用クリート20は本体部6と異なった色調を持つ。このため、衝撃吸収用クリート20はデマケーシヨンを兼用することができ、踏面2の端部を利用客に明示して転倒の可能性を低減するとともに、なるべく足をかけないように注意を喚起することもできる。
また、硬度が相対的に小さい材料が用いられる長尺山22は赤色に着色されているため、利用客に剛性の小さい箇所であることを知らせ、注意を喚起することもできる。
このように、実施形態2によるエスカレータの踏段を用いても、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
(実施形態3)
図13乃至図15を用いて実施形態3について説明する。
実施形態3が実施形態1と異なる点は、実施形態2と同様に、衝撃吸収用クリート30を構成する各部分の材料が異なる点にあり、それらの外形は全く同じである。したがって以下では異なる部分について説明し、他の部分については説明を省略する。
実施形態3の衝撃吸収用クリート30にも硬度が相対的に大きいウレタンゴムと、硬度が相対的に小さいウレタンゴムの、2種類のウレタンゴムが用いられている。
図13は短尺山31およびその下部のベース部33の断面(図5のAA断面)を示したものである。短尺山31とベース部33には硬度が相対的に大きい材料が用いられている。
図14は長尺山32およびその下部のベース部33の断面(図5のBB断面)を示したものである。長尺山32の後端角部38には硬度が相対的に小さい材料が用いられ、後端角部38以外の山の部分とベース部23には硬度が相対的に大きい材料が用いられている。
図15は短尺山31、長尺山32およびその下部のベース部33の断面(図4のCC断面)を示したものである。前述したように、長尺山32の後端角部38のみに硬度が相対的に小さい材料が用いられるので、この図の断面に示される部分には、全て硬度が相対的に大きい材料が用いられていることが分かる。
なお、衝撃吸収用クリート30は2色成形によって製造されているので、前述の異なる材料の境界面は強固に結合されている。また、2色成形する際、硬度が相対的に小さい材料が用いられる長尺山32の後端角部38を成形する場合には赤色の着色剤を混入し、硬度が相対的に大きい材料が用いられる長尺山32の後端角部38以外の部分を成形する場合には黄色の着色剤を混入して成形する。
次に、実施形態3の作用について説明する。
実施形態3の衝撃吸収用クリート30にも、アルミニウムやステンレスなどの金属や、デマケーションに用いられる樹脂に比べ、剛性が非常に小さいウレタンゴムが用いられているので、従来の踏段の金属や樹脂製の角部に衝突する場合に比べ、衝突時に大きく変形して衝突エネルギーを吸収する。このため、頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができる。
乗客が転倒して衝撃吸収用クリート30に頭部が衝突する際、真上から衝突するのではなく、後方からある角度を持って衝突する。この時、長尺山32は短尺山31より後ろ側に突出しているので、乗客の頭部は長尺山32の後端角部38に衝突することになる。長尺山32の後端角部38には硬度が相対的に小さい材料が用いられているので、衝突の際のエネルギーを効率良く吸収することができる。
乗客が衝撃吸収用クリート30の上に立ち、あるいは衝撃吸収用クリート30の上を踏んで歩行する場合を考えると、乗客からの荷重は、長尺山32の後端角部38以外の部分に作用する。しかし後端角部38以外の部分には硬度が相対的に大きい材料が用いられ、乗客からの荷重によって座屈しないように設計されている。このため、乗客からの荷重によって長尺山32や短尺山31が座屈することはなく、乗客の転倒を助長することはない。
衝撃吸収用クリート30は本体部6と異なった色調を持つ。このため、衝撃吸収用クリート30はデマケーションを兼用することができ、踏面2の端部を利用客に明示して転倒の可能性を低減するとともに、なるべく足をかけないように注意を喚起することもできる。
また、硬度が相対的に小さい材料が用いられる長尺山32の後端角部38は赤色に着色されているため、利用客に剛性の小さい箇所であることを知らせ、注意を喚起することもできる。
このように、実施形態3によるエスカレータの踏段を用いても、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
1…踏段
2…踏面
3…蹴上部
4…スカートガード
5…衝撃吸収用クリート
6…本体部
7…切欠き部
8…本体部の山
9…蹴上部の山
10…蹴上部の谷
11…短尺山
12…長尺山
13…ベース部
14…蹴上部の山の穴
15…突起部
16…中空部
17…底部
20…衝撃吸収用クリート
21…短尺山
22…長尺山
23…ベース部
30…衝撃吸収用クリート
31…短尺山
32…長尺山
33…ベース部
38…長尺山の後端角部

Claims (4)

  1. エスカレータ踏段の踏面と蹴上部が交差する角部に衝撃吸収用クリートを設け、踏面本体部には金属材料を用い、前記衝撃吸収用クリートにはエラストマを用いたエスカレータの踏段であって、前記衝撃吸収用クリートは、下部のベース部と、このベース部上面から上方向に突出した山部からなり、この山部は、先端面が蹴上部の谷と同一平面になっている短尺山と、先端面が蹴上部の山と同一平面になるまで突出した長尺山とが交互に配置され、長尺山の山部のみに硬度が相対的に小さい材料を用い、ベース部および短尺山の山部には硬度が前記長尺山の山部に比べて相対的に大きい材料を用いることを特徴とするエスカレータの踏段。
  2. エスカレータ踏段の踏面と蹴上部が交差する角部に衝撃吸収用クリートを設け、踏面本体部には金属材料を用い、前記衝撃吸収用クリートにはエラストマを用いたエスカレータの踏段であって、前記衝撃吸収用クリートは、下部のベース部と、このベース部上面から上方向に突出した山部からなり、この山部は、先端面が蹴上部の谷と同一平面になっている短尺山と、先端面が蹴上部の山と同一平面になるまで突出した長尺山とが交互に配置され、長尺山の山部の先端面付近にのみに硬度が相対的に小さい材料を用い、これ以外の部分には硬度が前記山部の先端面付近に比べて相対的に大きい材料を用いることを特徴とするエスカレータの踏段。
  3. 前記衝撃吸収用クリートは、硬度が相対的に小さい材料が用いられている部分と、大きい材料が用いられている部分とで、異なる色に着色されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエスカレータの踏段。
  4. 前記衝撃吸収用クリートは、踏段の幅方向に複数個分割されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエスカレータの踏段。
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