JPH0620375U - 動く歩道の踏み板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 動く歩道の踏み板表面に形成されるスリップ
防止面の溝に異物がはさまれる際のトラブルの防止を図
った。 【構成】 動く歩道の踏み板１の端部に該踏み板１の表
面に形成されるスリップ防止面２の溝６と同列の溝６を
有する弾性補助板４を固着させたことを特徴としてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は互いに連結した複数組の踏み板を所定の駆動手段を介して走行させる ようにした動く歩道の踏み板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般的な動く歩道としては駅やデパート等に於いて昇降手段として設備するエ スカレータや、水平面上で移動する水平歩道などが実用化されているか、これら 動く歩道は走行方向が直線であるので踏み板は図５に示すように踏み板５の踏面 部はすべて長方形を成しかつアルミ部材等にて進行方向の全幅及び横幅方向全長 を一体的に形成し、その表面に図６に示すように複数の溝６を列設したスリップ 防止面２を有している。

【０００３】 ところで近年新形式の動く歩道として平面内で隣接する踏み板横幅方向の相対 的位置を変化させる事によって加減速できる歩道が提案され該歩道は図７に例示 した如く１枚の踏み板に対して２組（左右一対）の走行車輪８を隣接する踏み板 ５の連結部近くに設け、連結部に於いて一方の踏み板５に軸９を取り付けると共 に対応する他方の踏み板側へ該軸９に適合する軸受け１０を設けたもので、該軸 受１０により垂直荷重と水平荷重を伝達させ、又、軸９に対し軸受１０を横滑り させる事ができるようになっている。つまり、踏み板５は連結した踏み板５と共 に前後方向へ移動し、しかも隣接する踏み板５、５は相対的に横幅方向へズレる 構造となっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述したように従来の踏み板、特に平面内で隣接する踏み板の横幅方向の相対 的位置を変化させるものでは２枚の踏み板のスリップ防止面の溝６に亘って棒状 物等がはさまったような場合、踏み板５係合部の移動（横ズレ）に伴い剪断され てしまう、或いはスリップ防止面の溝６部を破損させたり、最悪の場合装置の走 行駆動が不可能になる場合も起こり得た。又、人の転倒により指を挟んだ場合は 怪我をしてしまう等の危険性が多分にあった。

【０００５】 本考案は、かかる問題点に対処するため開発されたものであって、スリップ防 止面の溝部にはさまった異物による危険性をなくすことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案の構成を実施例に対応する図１乃至図４を 用いて説明すると本考案は表面に溝６を列設したスリップ防止面２を有する動く 歩道に踏み板において前記踏み板１の端部に、前記スリップ防止面２の溝６と同 列の溝６を有する弾性補助板４を固着させたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

そして本考案は上述の手段により踏み板の端部に固着された弾性補助板は、そ の溝に異物がはさまった場合、溝は異物によって容易に横滑りして溝の間隔を変 えて異物を破損することがなくなると共に異物の噛み込みに伴い装置自体に無理 な力が作用する恐れがなくなりこのため故障等のトラブルがなく装置の稼動率が 向上する。

【０００８】

【実施例】

以下本考案の一実施例を図１及び図２に基づいて説明すると１は踏み板を示し 該踏み板１はその表面にスリップ防止面２を有し、該スリップ防止面２は踏み板 本体１ａの表面に溝６を列設した金属製踏面部材３を固着することにより形成さ れ、更に踏み板１の歩道進行方向前後に前記スリップ防止面２の溝６と同列の溝 ６を有するゴム等の弾性部材からなる弾性補助板４を固着した。

【０００９】 図３は本考案の他の実施例を示し弾性補助板４は踏み板１の歩道進行方向の前 側又は後側の片側に取付けた。 かくて隣接する踏み板１の踏面中間に例えば図４に示すように人の指が挟まっ たような場合でも補助板４を形成する弾性部材は容易に変形して怪我が回避でき 又落下物を破損させる恐れがなくなり、加えて踏み板本体を破損する事がなくな り、ひっかかりや故障に起因して装置が停止するトラブルが少なくなる。

【００１０】 尚弾性補助板４は全長に亘って一体的に形成しても良いが例示した如く横幅方 向において複数個に分割しサラビス等にて本体１ａへ固定できる構造としておけ ば例え破損した場合でも同破損個所のみを交換すれば良く経済的である。

【００１１】

【考案の効果】

このように本考案によるときは踏み板の端部に、溝を列設したスリップ防止面 の溝と同列の溝を有する弾性補助板を固着したものであるから隣接する踏み板中 間に異物が挟まったような場合でも弾性部材の変形機能により怪我や破損等のト ラブルが回避できると共に踏み板本体の損傷を防止して装置の稼動率を大幅に向 上できる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すもので（ａ）は平面
図、（ｂ）は側面図である。

【図２】図１（ａ）のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】本考案の他の実施例を示すもので（ａ）は平面
図、（ｂ）は側面図である。

【図４】本考案の作動状態を示す斜視図である。

【図５】従来例を示すもので（ａ）は平面図、（ｂ）は
側面図である。

【図６】図５（ａ）のＢ−Ｂ線断面図である。

【図７】他の従来例を示す斜視図である。

【図８】図７のＰ矢視図である。

【符号の説明】

１ 踏み板 ２ スリップ防止面 ４ 弾性補助板 ６ 溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面に溝を列設したスリップ防止面を有
   する動く歩道の踏み板において、前記踏み板の端部に、
   前記スリップ防止面の溝と同列の溝を有する弾性補助板
   を固着させたことを特徴とする動く歩道の踏み板。