JP5645161B2 - ライニング用樹脂材 - Google Patents

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本発明は、ヒューム管等のコンクリート管の内側面を被覆するためのライニング用樹脂材に関する。
従来、ヒューム管等のコンクリート管においては、下水道管等に用いられて内部に水が流れる場合、内周面のコンクリートが剥き出しのままではコンクリート表面の粗さにより流れが阻害され、また、酸による腐食の心配もあることから、内周面のコンクリート部分を合成樹脂材により被覆してライニング層を形成し、耐浸水性及び耐酸性を向上させたライニング付コンクリート管が提供されている(例えば特許文献1)。
このライニング層を構成するライニング用樹脂材には、ポリウレア樹脂や不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が用いられ、その形成方法には、コンクリート管を回転させた状態でコンクリート管内にライニング用樹脂材を供給し、遠心力により内周面にライニング層を形成する方法が知られている。
特開2 0 0 6 - 2 7 4 0 3 9号公報
しかしながら、上述した従来のライニング用樹脂材では、有機溶剤や硬化剤を用いるため、中毒症状を引き起こす可能性がある等作業環境が悪いという問題があり、また、硬化剤にはイソシアネート化合物、過酸化物、アミン、アミドアミン等の危険物が用いられるため保管等の管理を厳重にしなければならないという問題があった。
また、従来のライニング用樹脂材は、粘性が高いためコンクリートに含浸し難く、コンクリートとライニング層との間に十分な付着力を得るためには、ライニング層に一定の厚みを持たせる必要があり、該十分な厚みを確保するために材料コストが嵩むという問題があった。
更には、刷毛やスプレーによる塗布方法では、ライニング層に厚みを持たせることが困難であることから、上述した遠心力成形等の特殊な方法により成形する必要があり、その為の専用設備を用いるため製造コストが嵩むという問題があった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、付着性、耐浸水性、耐酸性を確保しつつ作業性及び安全性にも優れたライニング用樹脂材の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、コンクリート管の内周面を被覆するためのライニング用樹脂材において、酸価が3〜100KOHmg/gのポリエステルを有機溶剤に溶解させ、塩基性化合物を加えて中和し、水を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相させて得られるポリエステルの水分散体と、酸価が3〜50KOHmg/gの(メタ)アクリル・スチレンエマルションと、シリカゾルとを混合して得られたことにある。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加え、前記ポリエステルの水分散体:(メタ)アクリル・スチレンエマルション:シリカゾルの重量比率が10〜70:10〜60:5〜40であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成に加え、前記ポリエステルは、酸成分と、ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド付加物(付加モル数:2〜20モル)をアルコール成分中50〜100モル%含有したアルコール成分とを縮重合させて得られてなることを特徴とする。
本発明に係るライニング用樹脂材は、上述したように、コンクリート管の内周面を被覆するためのライニング用樹脂材において、酸価が3〜100KOHmg/gのポリエステルを有機溶剤に溶解させ、塩基性化合物を加えて中和し、水を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相させて得られるポリエステルの水分散体と、酸価が3〜50KOHmg/gの(メタ)アクリル・スチレンエマルションと、シリカゾルとを混合させたことにより、得られるライニング層の十分な耐浸水性及び耐酸性が得られるとともに、樹脂材に危険な有機溶剤や硬化剤を使用しないのでライニング層を施工する際の作業環境がよく、ライニング層を施工する為の塗装用具の整備も水洗浄が可能である。また、樹脂材の粘度が低いためコンクリートに含浸し易く、コンクリートとライニング層との付着強度が高いのでライニング層を薄くすることができ、コストの低減を図ることができる。更に施工する際に特殊な設備を必要としないのでコストの低減を図ることができる。
次に、本発明の実施の態様を実施例に基づいて説明する。
本発明は、ヒューム管等のコンクリート管の内周面を被覆するためのライニング用樹脂材であって、ポリエステルの水分散体と、酸価が3〜50KOHmg/gの(メタ)アクリル・スチレンエマルションと、シリカゾルとを混合したものである。
このライニング用樹脂材は、ポリエステルの水分散体:(メタ)アクリル・スチレンエマルション:シリカゾルの重量比率が10〜70:10〜60:5〜40となるように混合されている。
ポリエステルの水分散体は、酸価が3〜100KOHmg/gのポリエステルを有機溶剤に溶解させ、塩基性化合物を加えて中和し、水を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相させて得られるようになっている。このポリエステルの水分散体は、得られるライニング層の耐浸水性の観点から、ポリエステルを塩基性化合物で予め中和した水分散体とし、そのポリエステルの平均粒径としては、分散性の観点から、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜2μmである。尚、平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置、SALD−2000J(商品名、島津製作所製)により測定する。
このポリエステルの水分散体を構成するポリエステルは、水分散性、得られるライニング層の耐浸水性の観点から、酸価を3〜100KOHmg/g、好ましくは10〜70mgKOH/g、より好ましくは15〜50mgKOH/gとする。尚、酸価は、JIS K 0070に従って測定する。また、このポリエステルは、水に25℃で溶解度1重量%以下の疎水性樹脂であることが好ましい。更には、ポリエステルは、ウレタン結合、エポキシ結合等で変性されていてもよいが、変性されていないものが好ましい。
このポリエステルの軟化点は、コンクリートとライニング層との結合強度の観点から、70〜150℃、好ましくは85〜140℃が望ましく、ポリエステルのガラス転移点は、10〜80℃が好ましく、50〜80℃がさらに好ましい。なお、数平均分子量は、好ましくは1,000〜3万、より好ましくは2,000〜1万である。軟化点、ガラス転移点及び数平均分子量はポリエステルの製造例で示した方法により測定する。
このポリエステルは、構成モノマーとして以下に挙げる酸成分とアルコール成分とを縮重合させることにより製造することができる。
酸成分としては、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、ダイマー酸、アルケニル(炭素数4〜20)コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の二価カルボン酸、及び1,2,4−ベンゼントリカルボン酸等の三価カルボン酸、それらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステルが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
一方、アルコール成分としては、好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール等の炭素数2〜10の脂肪族ポリオール又はビスフェノールA、水素化ビスフェノールA等の芳香族系ポリオール及びそれらのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド付加物(付加モル数:2〜20モル)が挙げられ、特にはコンクリートとライニング層との付着性及びライニング層の耐浸水性の観点よりビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が好ましく、アルコール成分中50〜100モル%、更には80〜100モル%含有するのが好ましい。
アルコール成分と酸成分との縮重合は、公知の方法、たとえば、アルコール成分と酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて180〜250℃の温度で反応させることにより行うことができ、その終点は分子量の指標となる軟化点、酸価等の追跡により決定すればよい。
なお、アルコール成分と酸成分とのモル比は、得られるポリエステルの酸価、軟化点、数平均分子量及びガラス転移点等の値により適宜決定すればよいが、1:0.6〜1:1.5(アルコール成分:酸成分)であることが好ましい。
また、この縮重合の際に、酸化ジブチル錫等のエステル化触媒、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール等のラジカル重合禁止剤等の添加剤を適宜使用できる。
このポリエステルを用いたポリエステル水分散体の製造方法には、安定性の点から、転相乳化法が好ましい。
転相乳化は、ポリエステルを有機溶剤に溶解させ、塩基性化合物及び水、さらに必要に応じて界面活性剤を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相する。尚、ポリエステルの平均粒径は、ポリエステルの分子量、酸価、中和度の調整や転相乳化条件等を変えることによって適宜調整することができる。
このポリエステルの水分散体の生成に用いられる塩基性化合物としては、ポリエステルのカルボキシル基をイオン化するものであれば特に限定はないが、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属等の水酸化物、アンモニア及び有機アミン類であり、アンモニア及び有機アミン類が耐浸水性の観点より好ましい。有機アミン類としては、水分散体の安定性の点で、トリエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン及びトリエタノールアミンが好ましい。
中和の際の塩基性化合物の量は、安定な水分散体を製造する観点から、前記ポリエステル中のカルボキシル基1当量に対して、0.5〜1.6当量が好ましい。
前記有機溶剤としては、アセトン、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン及びTHF等、水溶性で水より沸点の低いものが好ましい。有機溶剤の使用量としては、水分散体に用いられる前記ポリエステル100重量部に対し有機溶剤100〜600重量部であることが好ましい。
また、転相の際に用いる水の量としては、前記ポリエステル100重量部に対し、100〜1000重量部であることが好ましい。この場合、水に、高級アルコール硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩等の界面活性剤を樹脂100重量部に対し1〜20重量部程度さらに添加して、ポリエステルの水分散体中の当該樹脂微粒子の平均粒径を調整してもよい。
また、有機溶剤の留去は、減圧下25〜70℃で行うことが好ましく、有機溶剤の含有量を好ましくは1重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下に調製することが望ましい。また、得られた処理液のpHを6〜10となるように前述の塩基性化合物等を用い調製することがさらに好ましい。
以上のようにして得られる水分散体は、例えば、前記転相乳化によって得られたそのものであってもよいが、さらに水を添加したものでもよい。
かかる水分散体中の樹脂の含有量は、取り扱い易さの観点から、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは20〜50重量%であり、水の含有量は、好ましくは40〜90重量%、より好ましくは50〜80重量%である。
本発明に用いられる(メタ)アクリル・スチレンエマルションは、酸価が3〜50KOHmg/gであれば、ポリエステルの水分散体とシリカゾルとの混合後のポットライフを延長するのに好ましい。
(メタ)アクリル・スチレンエマルションを形成するために使用される単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン若しくはスチレン誘導体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、等のエチレン性モノカルボン酸及びそのエステル;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等のエチレン性モノカルボン酸置換体等が挙げられる。好ましくは、スチレン、エチレン性モノカルボン酸及びそのエステルが用いられ、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜8)エステルがより好ましく用いられる。
以上の単量体を公知のラジカル発生剤を用いて乳化重合することにより(メタ)アクリル・スチレンエマルションを得ることができる。
また、必要に応じて、ジビニルベンゼン等の重合性不飽和結合を2個以上有する化合物を架橋剤として使用することもできる。
本発明の(メタ)アクリル・スチレンエマルションの酸価は前記した通りであるが、当該酸価は(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸等の酸基含有単量体の導入量を調整することで容易に達成できる。
(メタ)アクリル・スチレンエマルションとしては、例えば、高圧ガス工業株式会社製のペガール847、ペガール809のペガール(商標)シリーズ等が使用できる。
シリカゾルは、酸化珪素含有量が20〜30%、コロイダルシリカ粒子径10〜100nm、特には粒子径10〜20nmであることが好ましい。このコロイダルシリカを添加することで、塗膜を平滑にできる。このシリカゾルには、例えば、日産化学工業株式会社製のスノーテックス30、スノーテックスC等のスノーテックス(商標)シリーズ等が使用できる。
さらに本発明のライニング用樹脂材には、前記成分の他に、公知の各種添加剤、例えば、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、クロロメチルフェノール系等の防黴剤、EDTA等のキレート剤、亜硫酸塩、炭酸カルシウム、タルク等の公知の充填剤、フタル酸ジアリル等の公知の可塑剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、造膜助剤、顔料、染料、酸素吸収剤等を本発明の所望の効果を損なわない範囲で配合してもよいし、ポリエステルの水分散体、もしくは(メタ)アクリル・スチレンエマルションに内部添加しておいてもよい。
本発明のライニング用樹脂材には、前記成分の全て又は適宜選択された成分をそれぞれ予め混合して調製物とすることもでき、もしくは使用する直前にそれらを混合して調製物とすることもできる。
本発明のライニング用樹脂材は、コンクリート管の内周面を被覆するために、刷毛、ロール、吹き付け機等により塗布される。塗布後、1〜2時間常温で養生することで ライニング層が形成される。
次に、本発明に係るライニング用樹脂材の性能評価試験について説明する。
この性能評価試験では、ポリエステルの水分散体と、(メタ)アクリル・スチレンエマルションと、シリカゾルとを基本として適正と思われる構成で配合されたサンプルについて、耐浸水性試験、耐酸性試験等を実施し、最適な配合と効果の確認を行った。
ポリエステルの水分散体の製造例
ポリエステルの調製
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)3500g(アルコール成分中、100モル%)、フマル酸1160g、ハイドロキノン0.3g及び酸化ジブチル錫8.4gを窒素気流下にて160℃で4時間反応させた。その後、200℃まで昇温後、常圧にて1時間、9.33kPaの減圧下で1時間反応させた。得られたポリエステルは酸価が23.0KOHmg/g、軟化点が95.1℃、ガラス転移点が61.3℃、数平均分子量3300の固体であった。また、このポリエステルは水に溶解せず(25℃で水に不溶)、疎水性を示した。軟化点は、高化式フローテスター(島津製作所製)を用い、荷重20kgf(196N)、オリフィス径10mm、オリフィス長さ1mm、3℃/分の昇温条件で測定し、半量流れ出た温度を軟化点とした。また、ガラス転移点は、示差走査熱量計、DSC200(商品名、セイコー電子社製)により、10℃/分の昇温条件にて測定し、接線法で求めた。分子量はGPCにより、40℃で、溶離液としてクロロホルムを毎分1mlの流速で流し、試料濃度0.5重量%のクロロホルム溶液を100μl注入して測定した。標準試料:単分散ポリエチレン。分析カラム:GMHLX+G3000HXL(東ソー(株)製)。
ポリエステルの水分散体の調製
樹脂製造例で得られたポリエステル300gをメチルエチルケトン540gに溶解させた。次いで、N,N−ジメチルエタノールアミン7.6gを添加して中和し、攪拌下でイオン交換水680gを加えた後、10kPaの減圧下40℃でメチルエチルケトンを留去し水分調製を行い、pH7.4のポリエステルの水分散体(平均粒径:0.23μm、固形分:35重量%)を得た〔ポリエステルの水分散体(A)〕。
実施例1、2、比較例1、2
第1表の上部に記載の量で構成成分を混合してライニング用樹脂材を得て、下記の方法によって作業性及び表面状態、基材密着性、耐浸水性及び耐酸性を評価した。なお、混合は、構成成分を容器に投入し、ハンドミキサーにより撹拌して調製した。
試験方法
(1)ゲル化時間の評価試験
構成成分を25度で混合した後、容器に入れて密閉し、ゲル化するまでの時間を測定して評価する。尚、基材に塗布する為には、25度で2時間以上粘度変化がないことが必要となる。
(2)塗り易さ及び表面状態の評価試験
幅4cm×高さ4cm×奥行き16cmのモルタル製の試験材の全面に上述の実施例1,2及び比較例1,2のライニング用樹脂材を水系塗料用刷毛により塗布量が300g/平方メートルとなるように塗布し、その際の作業性及び塗布表面状態を評価する。尚、作業性については、塗り易さ、一層あたりの厚み等を基準とし、表面状態については、表面の平滑であるか、泡跡の有無及び粘着性の有無を基準として評価する。
(3)基材(モルタル)密着性試験
試験体の表面に4cm×4cmの金属治具をエポキシ接着剤で取り付け、金属治具の周囲に沿ってモルタル基材まで切れ目を入れ、建研式接着力試験器を用いて、金属治具を取り付けた部分以外に反力をとって前記金属治具を引き?がし方向に引っ張ることにより付着強度を確認する。
(4)耐浸水性試験
サンプルを塗布した試験体を25度雰囲気中で真水に浸漬させ、48時間後に試験体の表面状態、即ち試験体の表面に白化、膨れ、剥がれが生じているかにより耐浸水性を評価する。
(5)耐酸性試験
サンプルを塗布した試験体を25度雰囲気中で5%硫酸溶液に浸漬させ、28日後に試験体の表面状況、即ち試験体の表面に白化、膨れ、剥がれが生じているかにより耐酸性を評価する。
各ライニング用樹脂材の性能は第1表下部の如くであった。
Figure 0005645161
これらの結果から、本発明に係るライニング用樹脂材は、酸価が3〜100KOHmg/gのポリエステルを有機溶剤に溶解させ、塩基性化合物を加えて中和し、水を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相させて得られるポリエステルの水分散体と、酸価が3〜50KOHmg/gの(メタ)アクリル・スチレンエマルションと、シリカゾルとを混合することにより、有害な有機溶剤や硬化剤を必要とせず、良好な作業性と平滑な塗膜表面が得られ、また、十分な、基材への密着性、耐浸水性及び耐酸性が得られることが立証された。

Claims (3)

  1. コンクリート管の内周面を被覆するためのライニング用樹脂材において、
    酸価が3〜100KOHmg/gのポリエステルを有機溶剤に溶解させ、塩基性化合物を加えて中和し、水を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相させて得られるポリエステルの水分散体と、酸価が3〜50KOHmg/gの(メタ)アクリル・スチレンエマルションと、シリカゾルとを混合して得られるライニング用樹脂材。
  2. ポリエステルの水分散体:(メタ)アクリル・スチレンエマルション:シリカゾルの重量比率が10〜70:10〜60:5〜40である請求項1に記載のライニング用樹脂材。
  3. 前記ポリエステルは、酸成分と、ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド付加物(付加モル数:2〜20モル)をアルコール成分中50〜100モル%含有したアルコール成分とを縮重合させて得られてなる請求項1又は2に記載のライニング用樹脂材。

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