JP4315740B2 - 光硬化型水系樹脂組成物 - Google Patents

光硬化型水系樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4315740B2
JP4315740B2 JP2003169575A JP2003169575A JP4315740B2 JP 4315740 B2 JP4315740 B2 JP 4315740B2 JP 2003169575 A JP2003169575 A JP 2003169575A JP 2003169575 A JP2003169575 A JP 2003169575A JP 4315740 B2 JP4315740 B2 JP 4315740B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin composition
water
acid
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003169575A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005002276A (ja
Inventor
邦康 河辺
高司 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2003169575A priority Critical patent/JP4315740B2/ja
Publication of JP2005002276A publication Critical patent/JP2005002276A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4315740B2 publication Critical patent/JP4315740B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を含有する常温、光硬化型樹脂組成物に関する。さらに本発明は前記樹脂組成物により形成される塗膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機溶剤を含まず、また、硬化時にホルムアルデヒド等の刺激物を発生せず、しかも作業環境良好な、塗料、インキ、コーティング材、接着剤等のベヒクルとして、又は繊維、フィルム、紙製品の加工剤等に有用である樹脂組成物が提案されている。例えば、自己分散型水系ポリエステル(特許文献1参照)や、有機過酸化物等の硬化剤を含有する熱硬化性の樹脂組成物(特許文献2参照)が挙げられる。しかしながら、これらの樹脂組成物の硬化には加熱のための熱源設備を必要とし、硬化させる場所が制限されることがある。そこで、硬化温度を下げるために、半減期温度の低い過酸化物を用いると、樹脂組成物の保存安定性が悪化する傾向にある。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−295100号公報
【特許文献2】
特開2000−264938号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた保存安定性を有し、作業環境良好で、常温でも容易に均一な硬化反応を生じ得る、優れた密着性を有する水を含有する光硬化型水系樹脂組成物を提供することを目的とする。さらに、本発明は、密着性、耐熱性及び耐熱水性に優れた塗膜を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、
〔1〕 酸価が3〜100KOHmg/gの重合性不飽和基を含有する樹脂と、光重合開始剤と、水とを含有する樹脂組成物であって、該樹脂が水に分散されてなる光硬化型水系樹脂組成物、
〔2〕 前記〔1〕記載の樹脂組成物を硬化させてなる塗膜、
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂組成物は、前記のように、酸価が3〜100KOHmg/gの重合性不飽和基を含有する樹脂(以下、重合性不飽和基含有樹脂ともいう)と、光重合開始剤と、水とを含有してなり、該樹脂が水に分散されてなるものであり、かかる樹脂組成物を用いることで、常温でも容易に均一な硬化反応を生じ、均一な塗膜、或いは、種々の部材に対して優れた密着性、さらには耐熱性及び耐熱水性に優れた塗膜をもたらすという効果が発現される。また、水を分散媒に用いるので、環境安全性、引火性等の点で優れる。
【0007】
本発明の樹脂組成物に含有される樹脂は、水への分散安定化の点から、酸価が3〜100KOHmg/gのものを用いる。酸価が3〜100KOHmg/gであれば、重合性不飽和基を含有する樹脂の、光重合開始剤の存在により硬化し得るものならいずれでもよいが、不飽和ポリエステル及び/又は不飽和ポリエステルポリアミドが好ましい。特には、水に25℃で溶解度1重量%以下の疎水性樹脂であることが好ましい。なお、前記樹脂はウレタン結合、エポキシ結合等で変性されていてもよいが、変性されていないものが好ましい。これらの樹脂の酸価としては、密着性、水分散性、耐水性及び硬化性の観点から、好ましくは10〜70KOHmg/g、より好ましくは15〜50KOHmg/gである。前記酸価はJIS K 0070に従って測定する。
【0008】
前記樹脂の軟化点は、結合強度の観点から、70〜150℃が好ましく、85〜120℃がさらに好ましい。樹脂のガラス転移点は10〜80℃が好ましく、50〜80℃がさらに好ましい。なお、数平均分子量は、1000〜3万が好ましく、2000〜1万がさらに好ましい。これらの物性の測定方法は、後述の実施例に記載の方法による。
【0009】
本発明に用いられる重合性不飽和基含有樹脂の好ましい態様の1つである不飽和ポリエステルは、構成モノマーとして以下に挙げる酸成分とポリオール成分とを縮重合させることにより製造することができる。
【0010】
酸成分としては、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、ダイマー酸、アルケニル(炭素数4〜20)コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の二価カルボン酸、及び1,2,4−ベンゼントリカルボン酸等の三価カルボン酸、それらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステルが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができるが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等、それらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル等の重合性不飽和基を含有する酸成分の少なくとも1種以上を必須成分とするのが好ましい。
【0011】
一方、前記ポリオール成分としては、好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール等の炭素数2〜10の脂肪族ポリオール又はビスフェノールA、水素化ビスフェノールA等の芳香族系ポリオール及びそれらのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド付加物 (付加モル数:2〜20モル)が挙げられ、特には耐熱性及び耐水性の点よりビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が好ましく、アルコール成分中50〜100モル%、更には80〜100モル%含有するのが好ましい。
【0012】
ポリオール成分と酸成分との縮重合は、公知の方法、たとえば、ポリオール成分と酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて180〜250℃の温度で反応させることにより行うことができ、その終点は分子量の指標となる軟化点(Tm)、酸価等の追跡により決定すればよい。
【0013】
なお、ポリオール成分と酸成分とのモル比は、得られるポリエステルの酸価、軟化点、数平均分子量及びガラス転移点(Tg)等の値により適宜決定すればよいが、1:0.6〜1:1.5(ポリオール成分:酸成分)であることが好ましい。
【0014】
また、この縮重合の際に、酸化ジブチル錫等のエステル化触媒、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール等のラジカル重合禁止剤等の添加剤を適宜使用できる。
【0015】
一方、本発明に用いられる重合性不飽和基含有樹脂の好ましい態様の1つである不飽和ポリエステルポリアミドは、公知の方法、たとえば、前記不飽和ポリエステルの製造に用いた酸成分及び前記ポリオールを含む成分中にアミン誘導体成分を添加して縮重合することにより製造することができる。かかるアミン誘導体成分としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、キシリレンジアミン等のポリアミンが好ましい。
【0016】
ポリエステルポリアミドの合成の際の、ポリオール成分、酸成分及びアミン誘導体成分のモル比は、前記ポリエステルの場合と同様に、該ポリエステルポリアミドの酸価、数平均分子量及びガラス転移点等の値により、適宜決定すればよい。
【0017】
なお、得られる樹脂の酸価、軟化点、数平均分子量及びガラス転移点の調整は、例えば、その原料の種類及び前記酸成分及びアミン誘導体成分/ポリオール成分のモル比、反応温度、反応時間等を調整することにより行うことができる。
【0018】
光重合開始剤としては紫外光領域から近赤外光領域の範囲内のいずれかに感光性を有する公知の紫外線重合開始剤、可視線重合開始剤、近赤外線重合開始剤を使用することができる。これらの開始剤のうち、可使時間が確保できる点で、紫外線重合開始剤が好ましい。紫外線重合開始剤としては、具体例としては、ベンゾイン類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ベンゾフェノン類等が挙げられ、例えば、ベンゾイン類では、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等の誘導体、アセトフェノン類では、アセトフェノン、2, 2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等の誘導体、アントラキノン類では、2- メチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン等の誘導体、チオキサントン類では、チオキサントン、2, 4−ジメチルチオキサントン等の誘導体、ベンゾフェノン類では、ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、N, N−ジメチルアミノベンゾフェノン等の誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等があり、その他公知のものを使用することができる。紫外線重合開始剤は、可使時間の確保や表面の乾燥性の点で優れる。さらに膜内部の硬化性の点で紫外線重合開始剤の中でも、比較的長波長、好ましくは300nm以上の波長域に感光性を有するものが好ましい。例えば(ビス)アシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤を挙げることができ、具体例としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジフェニルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,3,5,6−テトラメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジクロルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,3,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2−フェニル−6−メチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジブロムベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,8−ジメチルナフタリン−1−カルボニル−ジフェニルホスフィンオキサイド、1,3−ジメトキシナフタリン−2−カルボニル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、2,6−ジメチルベンゾイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、2,6−ジクロルベンゾイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル等を挙げることができる。
【0019】
具体的には、例えば2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名:Darocur1173、チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)とビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)を75重量%/25重量%の割合で混合された商品名イルガキュア−1700(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:イルガキュアー184、チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)とビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)を75重量%/25重量%の割合で混合された商品名イルガキュアー1800(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)、50重量%/50重量%の割合で混合された商品名イルガキュアー1850(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(商品名:イルガキュアー819、チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド(商品名LucirinTPO、BASF(株)製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名:Darocur1173、チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)と2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド(商品名LucirinTPO、BASF(株)製)を50重量%/50重量%の割合で混合された商品名Darocur4265などがある。
【0020】
可視光領域に感光性を有する可視光重合開始剤としては、例えば特開2003−105706号公報記載の化合物を挙げることができる。
【0021】
光重合開始剤の添加量は、樹脂100重量部に対して、硬化反応と硬化物の黄変の点から、好ましくは0.05〜5重量部、特に好ましくは0.1〜3重量部である。
【0022】
本発明の樹脂組成物を光で硬化させる場合、光重合開始剤の種類に応じて紫外光線、可視光線又は近赤外光線を照射して硬化させる。紫外光線とは280〜380nm、可視光線とは380〜1200nm、近赤外光線とは780〜1200nmの波長領域の光線を指す。光照射に使用できる光源としては、光重合開始剤の感光波長域に分光分布を有する光源であればよく、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、水銀灯、太陽光、メタルハライドランプ、ハロゲンランプなどがある。さらに熱(赤外線)を与える光源は、硬化時に本発明の樹脂組成物の水の蒸発を同時に進める点で好ましい。
【0023】
また、別のラジカル発生剤を添加して、硬化を助けることもできる。ラジカル発生剤の添加方法としては、特開2000−264938号記載の方法でも良いし、水溶性であれば、後述のように水系分散体とした樹脂に添加することもできる。ラジカル発生剤としては、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等の水溶性硬化剤、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル等の油溶性硬化剤等が挙げられる。
【0024】
更にアニリン誘導体、亜硫酸ナトリウム等の硬化促進剤を添加しても良い。
【0025】
本発明において、前記重合性不飽和基含有樹脂の形態は、水分散体であり、分散安定性の観点から塩基性化合物等の中和剤で予め中和したものが好ましい。その平均粒径としては、分散性の観点から、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜2μmである。なお、前記酸価は、水分散体を得る観点からも好ましい。また、前記平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置、SALD−2000J(商品名、島津製作所製)により測定する。
【0026】
中和剤としては、樹脂のカルボキシル基をイオン化するものであれば特に限定はないが、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属等の水酸化物、アンモニア、有機アミン類、及びアミノ酸類であり、アンモニア及び有機アミン類が硬化が早く好ましい。有機アミン類としては、水分散体の安定性の点で、トリエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン及びトリエタノールアミンが好ましい。これらの中でも、アルカリ金属、特にナトリウム及びカリウム、N,N−ジメチルエタノールアミンが特に好ましい。
【0027】
中和剤の量は、安定な水分散体を製造する観点から、該樹脂中のカルボキシル基1当量に対して、0.8〜1.4当量が好ましい。
【0028】
また、分散体の製造方法には、特に限定はないが、該樹脂と中和剤を水中で、必要に応じて公知の界面活性剤存在下で、乳化機により強制乳化させる方法、或いは転相乳化する方法が挙げられ、安定性の点から、転相乳化法が好ましい。転相乳化は、該樹脂を有機溶剤に溶解させ、中和剤及び水、さらに必要に応じて界面活性剤を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相することが好ましい。また、平均粒径は、樹脂の分子量、酸価、中和度の調整や転相乳化条件等を変えることによって適宜調整することができる。
【0029】
前記有機溶剤としては、アセトン、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン及びTHF等、水溶性で水より沸点の低いものが好ましい。有機溶剤の使用量としては、水分散体に用いられる樹脂100重量部に対し有機溶剤100〜600重量部であることが好ましい。
【0030】
また、前記転相時の水の量としては、樹脂100重量部に対し、100〜1000重量部であることが好ましい。この場合、水に、高級アルコール硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩等の界面活性剤を樹脂100重量部に対し1〜20重量部程度さらに添加して、水分散体中の当該樹脂微粒子の平均粒径を調整してもよい。
【0031】
また、有機溶剤の留去は、減圧下25〜70℃で行うことが好ましく、有機溶剤の含有量を好ましくは1重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下に調製することが望ましい。また、得られた処理液のpHを6〜10となるように前述の中和剤等を用い調製することがさらに好ましい。
【0032】
以上のようにして得られる水分散体は、例えば、前記転相乳化によって得られたそのものであってもよいが、さらに水を添加したものでもよい。
【0033】
かかる水分散体中の樹脂の含有量は、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは20〜50重量%であり、水の含有量は、好ましくは40〜90重量%、より好ましくは50〜80重量%である。
【0034】
前期光重合開始剤は樹脂の水分散体に添加してもよいが、前期樹脂の転相時に溶剤に溶かす際に添加しておき、水系に転相して樹脂に内添するのが均一に硬化でき好ましい。
【0035】
安全性、低臭気を考慮して水分散体としているが、ラウリルメタクリレート等長鎖の(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数8〜18)エステル等、及び/又はフタル酸ジアリル等重合性不飽和基を2個以上有する化合物等で、低臭気であれば重合性不飽和基含有単量体を添加して、光重合性を高めてもよい。スチレン等、臭気、安全性に課題のある単量体は用いないのが好ましい。
【0036】
また、本発明の樹脂組成物においては、シランカップリング剤を併用することで、硬化時に、樹脂とシランカップリング剤とが反応するだけでなく、シランカップリング剤自体が加水分解及び自己縮合反応したり、或いは基材とも反応するため、樹脂成分及び/又は樹脂組成物と塗布あるいは混合して使用される建材、繊維、骨材等の各種基材間との密着性を高め、或いは塗膜強度を高めることができる。
【0037】
本発明に用いられるシランカップリング剤は、炭素数1〜5のアルコキシ基及びアミノ基を有するものであり、密着性や常温硬化性の観点から、下記式(1):
【0038】
【化1】
Figure 0004315740
【0039】
(式中、R1 は炭素数2〜5(好ましくは炭素数3)のアルキレン基、
2 は同一又は異なっても良い炭素数1〜5(好ましくは炭素数1〜2、特には1)のアルキル基又は炭素数1〜5(好ましくは炭素数1〜2、特には1)のアルコキシ基を示す。ただし、R2 の少なくても一つは、アルコキシ基(好ましくはジもしくはトリアルコキシ基)である。)
で表される構造単位を有することが好ましく、下記式(2):
【0040】
【化2】
Figure 0004315740
【0041】
(式中、R1 及びR2 は、前記と同じ。R3 は、炭素数2〜5(好ましくは炭素数2)のアルキレン基を示す。)
で表される構造単位を有することがより好ましく、式(3):
【0042】
【化3】
Figure 0004315740
【0043】
(式中、R1 〜R3 は、前記と同じ。R4 は水素原子又は水酸基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基(好ましくは水素原子)を示す)
で表される化合物が特に好ましい。
【0044】
前記シランカップリング剤としては、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、特にはジ又はトリアルコキシシリル基を有するものが好ましい。なお、これらは信越化学社等から容易に入手できる。これらのシランカップリング剤は、単独で又は2種以上混合して用いることができる。
【0045】
前記シランカップリング剤と樹脂の水分散体との混合は、直接混合する以外に、各種基材にシランカップリング剤を添加した後に前記水分散体と混合してもよい。
【0046】
中でも、本発明の樹脂組成物における前記樹脂/前記シランカップリング剤の重量比率は、強度、硬化時間の観点から、70/30〜99.9/0.1が好ましく、更には80/20〜99/1が好ましい。
【0047】
本発明の樹脂組成物中の光重合硬化剤を合わせた樹脂の含有量は、10〜60重量%が好ましく、20〜50重量%がより好ましい。シランカップリング剤の含有量は、0.1〜30重量%が好ましく、1〜20重量%がより好ましい。水の含有量は、39.9〜89.9重量%が好ましく、50〜79.9重量%がより好ましい。
【0048】
また、本発明の樹脂組成物には、前記シランカップリング剤の加水分解、自己縮合反応を促進すべく、ジブチル錫ジラウレート、オクタン酸第一錫等の公知の触媒を使用しても構わない。
【0049】
さらに本発明の樹脂組成物には、前記成分の他に、公知の各種添加剤、たとえば、クロロメチルフェノール系等の防黴剤、EDTA等のキレート剤、亜硫酸塩、炭酸カルシウム、タルク等の公知の充填剤、フタル酸ジイソプロピル、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシルエステル等の公知の可塑剤、顔料、染料、酸素吸収剤等を本発明の所望の効果を損なわない範囲で配合してもよいし、樹脂に内部添加しておいてもよい。
【0050】
本発明の樹脂組成物には、前記成分の全て又は適宜選択された成分をそれぞれ予め混合して調製物とすることもでき、もしくは使用する直前にそれらを混合して調製物とすることもできる。
【0051】
本発明の樹脂組成物は、安全性に優れ、かつ常温でも水の蒸発と、光による硬化反応とにより膜を生じるものであり、種々の基材に対する密着性に優れるものであるため、塗料、インキ、コーティング材、接着剤等のベヒクルとして、又は繊維、フィルム、紙製品の加工剤として好適に使用することができる。また、本発明の樹脂組成物は繊維、骨材等の各種基材と混合して上記の用途に使用できる。硬化物を得るための水の蒸発と光による硬化反応は、どちらを先に行ってもよいが、両者同時又は水の蒸発が先であることが好ましい。
【0052】
前記樹脂組成物を硬化させることで、得られる塗膜は、密着性、耐熱性及び耐熱水性に優れたものである。したがって、本発明は、樹脂組成物を硬化させてなる塗膜に関する。なお、前記硬化方法としては、公知の方法であればよい。
【0053】
【実施例】
樹脂製造例1
不飽和ポリエステルの調製
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)3500g、フマル酸1160g、ハイドロキノン0.3g及び酸化ジブチル錫8.4gを窒素気流下にて160℃で4時間反応させた。その後、200℃まで昇温後、常圧にて1時間、9.33kPaの減圧下で1時間反応させた。得られた不飽和ポリエステルは酸価(AV)が23.0KOHmg/g、水酸基価(OHV)は33.7KOHmg/g、軟化点(Tm)が95.1℃、ガラス転移点(Tg)が61.3℃、数平均分子量3300の固体であった。また、このポリエステルは水に溶解せず、疎水性を示した。軟化点は、高化式フローテスター(島津製作所製)を用い、荷重20kgf(196N)、オリフィス径10mm、オリフィス長さ1mm、3℃/分の昇温条件で測定し、半量流れ出た温度を軟化点とした。水酸基価は、JIS K0070の方法により測定した。また、ガラス転移点は、示差走査熱量計、DSC200(商品名、セイコー電子社製)により、10℃/分の昇温条件にて測定し、接線法で求めた。分子量はGPCにより、40℃で、溶離液としてクロロホルムを毎分1mlの流速で流し、試料濃度0.5重量%のクロロホルム溶液を100μl注入して測定した。標準試料:単分散ポリエチレン。分析カラム:GMHLX+G3000HXL(東ソー(株)製)。
【0054】
樹脂製造例2
不飽和ポリエステルポリアミドの調製
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)2450g、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.1モル)650g、エチレンジアミン48g、無水マレイン酸980g、ハイドロキノン0.3g、及び酸化ジブチル錫11gを窒素気流下にて160℃で4時間反応させた。その後、200℃まで昇温後、常圧にて1時間、9.33kPaの減圧下で1時間反応させた。得られた不飽和ポリエステルポリアミドは酸価が30.5KOHmg/g、軟化点が98.5℃、ガラス転移点(Tg)が58.0℃、数平均分子量4000の固体であった。また、このポリエステルポリアミドは水に溶解せず、疎水性を示した。
【0055】
(1)水分散体(A)の調製
樹脂製造例1で得られた不飽和ポリエステル300g、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:イルガキュアー184、チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)6g、及びフタル酸ジアリル45gをメチルエチルケトン540gに溶解させた。次いで、N,N−ジメチルエタノールアミン12gを添加して中和し、攪拌下でイオン交換水680gを加えた後、減圧下40℃でメチルエチルケトンを留去し水分調整を行い、pH8.4の自己分散型水系ポリエステル樹脂(平均粒径:0.45μm、固形分:35重量%)を得た〔水分散体(A)〕。
【0056】
(2)水分散体(B)の調製
樹脂製造例2で得られた不飽和ポリエステルポリアミド300g、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドを75%/25%の割合で混合された商品名イルガキュアー1800(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)6g、及びフタル酸ジアリル45gをメチルエチルケトン540gに溶解させた。次いで、N,N−ジメチルエタノールアミン17gを添加して中和し、攪拌下でイオン交換水680gを加えた後、減圧下40℃でメチルエチルケトンを留去し水分調整を行い、pH8.5の自己分散型水系ポリエステル樹脂(平均粒径:0.50μm、固形分:35重量%)を得た〔水分散体(B)〕。
【0057】
(3)水分散体(C)の調製
水分散体(A)の調製において、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:イルガキュアー184、チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)を添加しない以外は同様の操作を行い、pH8.4の自己分散型水系ポリエステル樹脂(平均粒径:0.44μm、固形分:35重量%)を得た〔水分散体(C)〕。
【0058】
(4)水分散体(D)の調製
水分散体(B)の調製において、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドを75%/25%の割合で混合された商品名イルガキュアー1800 (チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)を添加しない以外は同様の操作を行い、pH8.5の自己分散型水系ポリエステル樹脂(平均粒径:0.48μm、固形分:35重量%)を得た〔水分散体(D)〕。
【0059】
実施例1〜4、比較例1〜2(但し、実施例1〜3は参考例である)
水分散体とシランカップリング剤を表1に記載の量で混合して樹脂組成物を得、下記の方法に従って、密着性、耐熱性及び耐熱水性を評価した。
【0060】
樹脂組成物を24℃の室温下、黄色の光の中で、バーコーターを用いてスレート板上に0.1mm厚になるように塗工し、照明用メタルハライドランプで照度4mW/cm2 (380〜450nm)となるように1時間光照射した後、物性を確認した。
耐熱性は、成膜を有するスレート板を80℃のオーブンに24時間放置した直後、金属スパチュラで成膜を剥がそうとして、容易に剥がせないものを「○」とし、溶融等で剥がせるものを「×」とした。
また、耐熱水性は、硬化物を60℃の湯に24時間漬けた後の硬化物の状態を目視で評価し、硬化物に変化がないものを「○」とし、白化等の変化があったものを「×」とした。これらの実施例1〜4及び比較例1〜2の結果を表1に示す。
【0061】
なお、実施例2で用いた樹脂組成物は、調製した後、40℃、暗所で1ヶ月保存したものを用いた。1ヵ月保存後の樹脂組成物は、目視観察で、分離・黄変等の外見上の変化は見られなかった。
【0062】
【表1】
Figure 0004315740
【0063】
表1の結果より、本発明の樹脂組成物は常温で短時間で均一に硬化でき、硬化後の耐熱性、耐熱水性も良好であることが分かる。また、実施例2では長期間保存した後でも外見上の変化なく、また成膜物性を維持することから、本発明の樹脂組成物は保存安定性も良好であることが分かる。実施例4では120℃での耐熱性、80℃での耐熱水性もクリアできた。また、実施例1〜4の樹脂組成物はいずれも、硬化時にホルムアルデヒド等の刺激物を発生するものではなく、作業環境良好なものであることがわかる。
また、密着性については、実施例1〜4及び比較例1〜2のいずれも成膜を金属性スパチュラで容易に剥がせるものではなかったが、比較例1〜2が力を加えればなんとか剥がれたのに対して、実施例1〜4は容易に剥がせなかった。
【0064】
【発明の効果】
本発明の水系樹脂組成物は、優れた保存安定性を有し、作業環境良好で、水を蒸発させ、光を照射することで常温でも容易に均一な硬化反応を生じるため、かかる樹脂組成物を用いることで、優れた密着性、耐熱性及び耐熱水性に優れた塗膜が得られる。

Claims (4)

  1. 酸価が3〜100KOHmg/gの重合性不飽和基を含有する樹脂と、光重合開始剤と、水とを含有する樹脂組成物であって、該樹脂が水に分散されてなる光硬化型水系樹脂組成物であって、さらに炭素数1〜5のアルコキシ基及びアミノ基を有するシランカップリング剤を含有する光硬化型水系樹脂組成物
  2. 重合性不飽和基を含有する樹脂が不飽和ポリエステル、及び/又は不飽和ポリエステルポリアミドである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 分散されてなる樹脂の平均粒径が0.01〜10μmである請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜いずれか記載の樹脂組成物を硬化させてなる塗膜。
JP2003169575A 2003-06-13 2003-06-13 光硬化型水系樹脂組成物 Expired - Fee Related JP4315740B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003169575A JP4315740B2 (ja) 2003-06-13 2003-06-13 光硬化型水系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003169575A JP4315740B2 (ja) 2003-06-13 2003-06-13 光硬化型水系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005002276A JP2005002276A (ja) 2005-01-06
JP4315740B2 true JP4315740B2 (ja) 2009-08-19

Family

ID=34094675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003169575A Expired - Fee Related JP4315740B2 (ja) 2003-06-13 2003-06-13 光硬化型水系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4315740B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5552266B2 (ja) * 2009-06-24 2014-07-16 昭和電工株式会社 水系媒体に分散した光硬化性樹脂組成物の製造方法
CN107223146B (zh) * 2014-12-18 2020-08-07 路博润先进材料公司 水分散性聚酰胺结构单元

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005002276A (ja) 2005-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100573325C (zh) 可光致交联的聚氨酯
WO2006019175A1 (ja) 防曇性被膜形成用光硬化型組成物
JP2001506693A (ja) 放射線架橋性高分子アクリラートまたはメタクリラートの製造法
EP1829909A1 (en) Method for producing branched polyether resin composition and method for producing acid-pendant branched polyether resin composition
JP4315740B2 (ja) 光硬化型水系樹脂組成物
JP5209222B2 (ja) 塗料組成物、塗膜及び塗装方法
CA2032919A1 (en) Process for obtaining textured coatings from photo-curable urea-containing compositions
JP4798413B2 (ja) 水溶性硬化性エポキシ(メタ)アクリレートとその製造とその用途
JP4206285B2 (ja) 樹脂組成物
JP5645161B2 (ja) ライニング用樹脂材
JP4118670B2 (ja) 道路用結合剤組成物
EP0434098A2 (en) Photo-curable amine-containing compositions
JP2804582B2 (ja) 活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成物及びそれを含む硬化性組成物
JPS6029753B2 (ja) 紫外線硬化性樹脂組成物
JP2005162976A (ja) 樹脂組成物
JP5325398B2 (ja) 無機有機複合コーティング組成物の製造方法
JP3158619B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物
Zafar Waterborne epoxy based coating materials
JP2002339304A (ja) 水系排水性舗装用補強剤
JP3902468B2 (ja) 道路用結合材組成物
JPH0518873B2 (ja)
JP2000234045A (ja) 反応性共重合体の水性組成物
JP2009079189A (ja) 熱硬化性組成物
JP2003040923A (ja) 水分散性紫外線硬化型高分子化合物、その用途およびその製造方法
JP4012347B2 (ja) 水系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090515

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090519

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4315740

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130529

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140529

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees