JP5644611B2 - 吸着ハンド及びシール貼付装置 - Google Patents
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Description
第2の観点では、上記吸着ハンドを備えるシール貼付装置を提供することを目的とする。
まず、図1を参照して、本実施形態のシール貼付装置10について説明する。図1は、本実施形態のシール貼付装置10の一例を示す全体構成図である。図1は、搬送機構60によって移動させられる台紙の上に剥離可能な状態で貼り付けられたシールSを吸着ハンド20が吸引し、台紙から剥がす状態を示すものである。図1に示されるように、シール貼付装置10は、吸着ハンド20と、搬送機構60と、移動装置70と、吸引装置80と、を備える。
吸着ハンド20は、搬送機構60によって搬送される台紙上のシールSを吸引して、シールSを台紙から剥離する。吸着ハンド20の詳細な構成については後述する。
吸引装置80は、吸着ハンド20と接続されている。吸引装置80は、吸着ハンド20の内部の空気を吸引し、シールSを吸着ハンド20に吸着させることができる。吸引装置80は、例えば、真空発生機である。
なお、図2に示される例では、第1吸引口24、第2吸引口26はそれぞれ3つずつ形成されているが、第1吸引口24、第2吸引口26の数は特に限定されるものではない。
第1中空部28は、吸着ハンド20の中心軸Xに対して、第1吸引口24が形成される側(図3の左側)に形成されている。また、第1中空部28は、第1吸引口24と連通している。
第2中空部30は、吸着ハンド20の中心軸Xに対して、第2吸引口26が形成される側(図3の右側)に形成されている。また、第2中空部30は、第2吸引口26と連通している。
吸引路38は連通路32と連通している。また、吸引路38は、吸引装置80と接続されている。吸引路38、連通路32を介して、第1中空部28及び第2中空部30の内部の空気は吸引装置80により吸引されるため、第1吸引口24、第2吸引口26において吸引力が生じる。
第2連通口36が設けられている面に弁40が接触することにより、第2連通口36は弁40によって閉塞し、閉じた状態となる。また、図3に矢印で示される方向に弁40が回転することにより、第2連通口36は開いた状態となる。
また、第2連通口36が設けられる面には、凹部44が形成されている。凹部44は第2連通口36の下側に形成され、弁40によって閉塞しうる。
弁40の幅(ピン42と平行な方向の長さ)が第2連通口36の直径より長く、第2連通口36を閉塞させることができるものであれば、弁40の幅は特に限定されるものではない。
また、凹部44の幅は第2連通口36よりも長いことが好ましい。凹部44の幅を長くすることにより、後述するように、第2連通口36の実効的な面積を小さくすることができるためである。図4に示される例では、凹部44の幅は弁40の幅と等しい。
この際、第1吸引口24に吸引力が生じ、第2吸引口26には吸引力が生じないような状態であれば、第1吸引口24と第2吸引口26との位置関係は特に限定されるものではないが、第1吸引口24が吸着面22の端部に形成され、第2吸引口26が吸着面22の他の端部に形成されることにより、より安定してシールSを剥離することができる。
また、図5(c)に示されるように、吸着ハンド20を回転させることにより、第1吸引口24だけでなく第2吸引口26にも吸引力を生じさせることができる。
そのため、簡易な構成で従来よりも確実にシールSを剥離することが可能となる。
このようにして、吸着ハンド20が吸引したシールSは、ワーク90に貼り付けられる。
また、本実施形態の吸引装置80は、シールSの剥離動作と貼付動作に限定されるものではなく、ラベルを剥離、貼付する際にも同様に適用することができる。
また、弁40の重心Gに作用する重力をWとすると、重力Wのうち弁40の法線方向成分Fは、W×sinθとなる。
したがって、ピン42に対する第2連通口36の吸引力のモーメントよりも、ピン42に対する重力Wのモーメントが大きい場合、すなわち、f×L2<F×L1の条件が満たされる場合、吸着ハンド20の中心軸Xが鉛直方向に対して角度θだけ傾斜した状態で、第2連通口36が開いた状態となる。これは、ピン42から弁40の重心Gまでの距離L1が長くなるように、また、ピン42から第2連通口36までの距離L2が短くなるようにすることで、吸着ハンド20を回転させた際に第2連通口36が開いた状態となりやすいことを意味する。
これに対して、本実施形態では、第2連通口36が設けられる面に凹部44が形成されることにより、第2連通口36の実効的な面積が大きくなるのを抑制することができる。これは、凹部44が形成される部分では、弁40と凹部44の底との間に空間が形成されるため、この部分に吸引力が生じるのを抑制することができるためである。
次に、第2の実施形態の吸着ハンド20について説明する。本実施形態の吸着ハンド20の基本的な構成は、図3を参照して説明した第1の実施形態と同様である。本実施形態の吸着ハンド20は、弁40の構成が第1の実施形態とは異なる。以下、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略し、第1の実施形態とは構成が異なる弁40の構成について、図8を参照して説明する。
図8(b)に示されるように、第2吸引口26がシールSと接触するように吸着ハンド20を回転させると、弁40が自重でボールスプライン軸46に沿って移動し、第2連通口36が開いた状態となる。
特に、第1吸引口24がシールSと接触し第2吸引口26がシールSと接触していない状態において、第2連通口36が閉じた状態となり、かつ、第2吸引口26がシールSと接触している状態において、第2連通口36が開いた状態となるものであれば、弁40の形状は上述した実施形態以外の形状とすることができる。
なお、本発明は、以下の付記に記載されるように構成することができる。
シール部材を吸引する吸着ハンドであって、
第1吸引口と第2吸引口とが設けられ、前記シール部材を吸着させるための円弧状の吸着面と、
第1吸引口を吸引路に連通させる第1連通路と、
第2吸引口を前記吸引路に連通させる第2連通路と、
第1吸引口が前記シール部材と接触し第2吸引口が前記シール部材と接触していない状態において第2連通路を閉じ、第2吸引口が前記シール部材と接触している状態において第2連通路を開く弁と、
を備えることを特徴とする吸着ハンド。
前記弁の一端を固定する固定部材を備え、
前記弁は、前記固定部材を支点として回転することによって第2連通路を開閉する、付記1に記載の吸着ハンド。
直線状に可動な状態で前記弁を支持する支持部材を備え、
前記弁は、直線状に移動することによって第2連通路を開閉する、付記1に記載の吸着ハンド。
第2連通路が閉じた状態において前記弁が接触する内壁面には、凹部が形成されている、付記1乃至3のいずれかに記載の吸着ハンド。
シール部材を吸引してシール部材をワークに貼り付けるためのシール貼付装置であって、
第1吸引口と第2吸引口とが設けられ、前記シール部材を吸着させるための円弧状の吸着面と、第1吸引口を吸引路に連通させる第1連通路と、第2吸引口を前記吸引路に連通させる第2連通路と、第1吸引口が前記シール部材と接触し第2吸引口が前記シール部材と接触していない状態において第2連通路を閉じ、第2吸引口が前記シール部材と接触している状態において第2連通路を開く弁と、を備える吸着ハンドと、
前記吸引路を通して空気を吸引する吸引装置と、
円弧状の前記吸着面に沿って前記シール部材上で前記吸着ハンドを移動させる移動装置と、
を備えることを特徴とするシール貼付装置。
前記移動装置は、前記シール部材を吸引する際、第1吸引口が前記シール部材と接触した後に、第2吸引口が前記シール部材と接触するように、前記吸着ハンドを移動させる、付記5に記載のシール貼付装置。
20 吸着ハンド
22 吸着面
24 第1吸引口
26 第2吸引口
28 第1中空部
30 第2中空部
32 連通路
34 第1連通口
36 第2連通口
38 吸引路
40 弁
42 ピン
44 凹部
46 ボールスプライン軸
60 搬送機構
62 折り返し部
70 移動装置
72 節点
80 吸引装置
90 ワーク
S シール
Claims (5)
- シール部材を吸引する吸着ハンドであって、
第1吸引口と第2吸引口とが設けられ、前記シール部材を吸着させるための円弧状の吸着面と、
第1吸引口を吸引路に連通させる第1連通路と、
第2吸引口を前記吸引路に連通させる第2連通路と、
第1吸引口が前記シール部材と接触し第2吸引口が前記シール部材と接触していない状態において第2連通路を閉じ、第2吸引口が前記シール部材と接触している状態において第2連通路を開く弁と、
を備えることを特徴とする吸着ハンド。 - 前記弁の一端を固定する固定部材を備え、
前記弁は、前記固定部材を支点として回転することによって第2連通路を開閉する、請求項1に記載の吸着ハンド。 - 直線状に可動な状態で前記弁を支持する支持部材を備え、
前記弁は、直線状に移動することによって第2連通路を開閉する、請求項1に記載の吸着ハンド。 - シール部材を吸引してシール部材をワークに貼り付けるためのシール貼付装置であって、
第1吸引口と第2吸引口とが設けられ、前記シール部材を吸着させるための円弧状の吸着面と、第1吸引口を吸引路に連通させる第1連通路と、第2吸引口を前記吸引路に連通させる第2連通路と、第1吸引口が前記シール部材と接触し第2吸引口が前記シール部材と接触していない状態において第2連通路を閉じ、第2吸引口が前記シール部材と接触している状態において第2連通路を開く弁と、を備える吸着ハンドと、
前記吸引路を通して空気を吸引する吸引装置と、
円弧状の前記吸着面に沿って前記シール部材上で前記吸着ハンドを移動させる移動装置と、
を備えることを特徴とするシール貼付装置。 - 前記移動装置は、前記シール部材を吸引する際、第1吸引口が前記シール部材と接触した後に、第2吸引口が前記シール部材と接触するように、前記吸着ハンドを移動させる、請求項4に記載のシール貼付装置。
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