JP2023106997A - シール貼り付けシステム、シール貼り付けシステムにより実行される方法、およびシール貼り付けシステムにより実行されるプログラム - Google Patents

シール貼り付けシステム、シール貼り付けシステムにより実行される方法、およびシール貼り付けシステムにより実行されるプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】吸着ツールの吸着位置の教示において、吸着ツールの対象物に対する傾きの調整を含む教示を行う。【解決手段】シール貼り付けシステムは、多関節ロボットと、多関節ロボットを制御する制御装置と、多関節ロボットの先端に取り付けられる吸着ツール110と、吸着ツール110にかかる力を検出する力覚センサ201と、多関節ロボットの教示データを格納する記憶部とを備える。制御装置は、多関節ロボットに、教示モードにおいて、吸着ツール110をシール台紙300上のシールに近づけていく動作と、力覚センサ201からの信号に基づいて、吸着ツール110の吸着位置と、シール剥がし時の吸着ツール110の進行方向(ロール軸X)における傾きを調整する動作と、調整後の吸着位置、吸着ツール110の傾きの情報を含む教示データを記憶部に格納する動作とを実行させる。【選択図】図9

Description

本開示は、シール貼り付けシステムに関し、より特定的には、多関節ロボットを用いたシール貼り付けシステムに関する。
吸着ツール等を用いて、シールフィーダ上のシール台紙からシールを剥離して当該シールを対象物に貼り付ける際に、シールに反り、しわ等が発生することがある。このようなシールの反り、しわ等が原因となり、シールを対象物に適切に貼り付けることができない場合がある。そのため、シールを変形させずに剥がして、当該シールを対象物に適切に貼るためのシステム、または、シールを変形させずに剥がして当該シールを対象物に適切に貼るための各工程の少なくとも一部を支援もしくは改善するための技術が必要とされている。
シールの剥がしおよび貼り付け技術に関し、例えば、特開2021-028242号公報(特許文献1)は、「台紙に貼り付けられた複数のラベルをシール台紙から剥がすとともに、所定方向に沿って繰り出すシール繰り出し手段と、シール繰り出し手段にて繰り出されたラベルを載置する平面状の載置面を有するステージと、ステージに載置されたラベルLを把持し、このラベルを容器本体に貼り付けるロボットアームとを備え、ステージは、載置面と所定の間隔を隔てて配置されるとともに、ラベル繰り出し手段にて繰り出されたラベルと当接することによって、ラベルの反りを押さえる当接部を有する押さえ部材を備える」ラベル貼付装置を開示している([要約]参照)。
また、シールの剥がしおよび貼り付けに関する他の技術が、例えば、特許文献2~特許文献7に開示されている。
特開2021-028242号公報 特開2012-197095号公報 特開2020-114743号公報 特開2009-286429号公報 特開2012-232826号公報 特開2003-081232号公報 特開2021-122923号公報
特許文献1~7に開示された技術によると、吸着ツールの吸着位置の教示において、吸着ツールの対象物に対する傾きの調整を含む教示を行うことができない。したがって、吸着ツールの吸着位置の教示において、吸着ツールの対象物に対する傾きの調整を含む教示を行うための技術が必要とされている。
本開示は、上記のような背景に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、吸着ツールの吸着位置の教示において、吸着ツールの対象物に対する傾きの調整を含む教示を行うことにある。
ある実施の形態に従うと、シール貼り付けシステムが提供される。シール貼り付けシステムは、多関節ロボットと、多関節ロボットを制御する制御装置と、多関節ロボットの先端に取り付けられる吸着ツールと、吸着ツールにかかる力を検出する力覚センサと、多関節ロボットの教示データを格納する記憶部とを備える。制御装置は、多関節ロボットに、教示モードにおいて、吸着ツールをシール台紙上のシールに近づけていく動作と、力覚センサからの信号に基づいて、吸着ツールの吸着位置と、シール剥がし時の吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きを調整する動作と、調整後の吸着位置、吸着ツールの傾きの情報を含む教示データを記憶部に格納する動作とを実行させる。
この開示によれば、シール貼り付けシステムは、多関節ロボットに対して、シール剥がし時の吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きの調整も含む教示を行うことができる。その結果、シール貼り付けシステムは、シール剥がし時におけるシールへのしわの発生を抑制し得る。
上記の開示において、制御装置は、力覚センサから吸着ツールのロール軸のモーメントの実測値を取得し、ロール軸のモーメントの実測値と、ロール軸のモーメントの目標値との差分を算出し、差分に基づいて、吸着ツールのロール軸における傾きの調整量を決定する。
この開示によれば、シール貼り付けシステムは、ロール軸のモーメントの実測値と、ロール軸のモーメントの目標値との差分に基づいて、吸着ツールのロール軸における傾きを調整し得る。
上記の開示において、制御装置は、多関節ロボットに、力覚センサからの信号に基づいて、吸着ツールの進行方向に対するピッチ軸の傾きを調整する動作をさらに実行させる。
この開示によれば、シール貼り付けシステムは、多関節ロボットに対して、シール剥がし時の吸着ツールの進行方向に対するピッチ軸における傾きの調整も含む教示を行うことができる。その結果、シール貼り付けシステムは、シール剥がし時におけるシールへのしわの発生を抑制し得る。
上記の開示において、制御装置は、力覚センサから吸着ツールのピッチ軸のモーメントの実測値を取得し、ピッチ軸のモーメントの実測値と、ピッチ軸のモーメントの目標値との差分を算出し、差分に基づいて、吸着ツールのピッチ軸における傾きの調整量を決定する。
この開示によれば、シール貼り付けシステムは、ピッチ軸のモーメントの実測値と、ピッチ軸のモーメントの目標値との差分に基づいて、吸着ツールのピッチ軸における傾きを調整し得る。
上記の開示において、制御装置は、調整後の吸着位置から、シール台紙から上に予め定められた距離だけ離れた位置を、吸着ツールにおけるシール剥がし動作の開始位置として記憶部に格納する。
この開示によれば、シール貼り付けシステムは、調整後の吸着位置に基づいて、吸着ツールにおけるシール剥がし動作の開始位置を決定し得る。
他の実施の形態に従うと、シール貼り付けシステムを制御するための方法が提供される。シール貼り付けシステムは、多関節ロボットと、多関節ロボットを制御する制御装置と、多関節ロボットの先端に取り付けられる吸着ツールと、吸着ツールにかかる力を検出する力覚センサと、多関節ロボットの教示データを格納する記憶部とを備える。方法は、教示モードにおいて、吸着ツールをシール台紙上のシールに近づけていくステップと、力覚センサからの信号に基づいて、吸着ツールの吸着位置と、シール剥がし時の吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きを調整するステップと、調整後の吸着位置、ロール軸の傾きの情報を含む教示データを記憶部に格納するステップとを含む。
この開示によれば、シール貼り付けシステムは、当該方法を実行することで、多関節ロボットに対して、シール剥がし時における吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きの調整も含む教示を行うことができる。その結果、シール貼り付けシステムは、シール剥がし時におけるシールへのしわの発生を抑制し得る。
さらに、他の実施の形態に従うと、シール貼り付けシステムを制御するためのプログラムが提供される。シール貼り付けシステムは、多関節ロボットと、多関節ロボットを制御する制御装置と、多関節ロボットの先端に取り付けられる吸着ツールと、吸着ツールにかかる力を検出する力覚センサと、多関節ロボットの教示データを格納する記憶部とを備える。プログラムは、シール貼り付けシステムに、教示モードにおいて、吸着ツールをシール台紙上のシールに近づけていく動作と、力覚センサからの信号に基づいて、吸着ツールの吸着位置と、シール剥がし時の吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きを調整する動作と、調整後の吸着位置、ロール軸の傾きの情報を含む教示データを記憶部に格納する動作とを実行させる。
この開示によれば、シール貼り付けシステムは、当該プログラムを実行することで、多関節ロボットに対して、シール剥がし時における吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きの調整も含む教示を行うことができる。その結果、シール貼り付けシステムは、シール剥がし時におけるシールへのしわの発生を抑制し得る。
ある実施の形態に従うと、吸着ツールの吸着位置の教示において、吸着ツールの対象物に対する傾きの調整を含む教示を行うことが可能である。
この開示内容の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
ある実施の形態に従うシール貼り付けシステム10の全体像および動作概要の一例を示す図である。 シール貼り付けシステム10のハードウェア構成の一例を示す図である。 シールフィーダ120の外観の一例を示す図である。 シール150をシール台紙300から剥がす場合に起こりえる各種問題の一例を示す図である。 吸着ツール110の構成の一例を示す図である。 制御装置200の回路構成の一例を示す図である。 シール貼り付けシステム10におけるシール150の剥がし処理に関連する構成の一例を示す図である。 シール貼り付けシステム10におけるシール150を剥がす動作の繰り返し手順の一例を示す図である。 シール貼り付けシステム10におけるシール150を剥がす処理のための教示手順の一例を示す図である。 吸着ツール110によるシール150の対象物130への貼り付け動作の一例を示す図である。 貼り付け処理時における吸着ツール110の進行方向の制御および姿勢制御の一例を示す図である。 対象物130のR凸面に対する吸着ツール110の進行方向の制御の一例を示す図である。 対象物130のR凹面に対する吸着ツール110の進行方向の制御の一例を示す図である。 対象物130の角における吸着ツール110の進行方向の制御の一例を示す図である。 シール貼り付けシステム10におけるシール台紙300からシール150を剥がす処理手順の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る技術思想の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<A.シール貼り付けシステムの構成>
最初に、図1~図6を参照して、本明細書に開示の技術を適用することができるシール貼り付けシステムの動作例、および、ハードウェア構成について説明する。なお、本明細書において、「システム」との用語は、1つまたは複数の装置からなる構成、および、クラウド環境上に構築されるサービス、仮想マシン、インスタンス、コンテナ等を包含する。さらに、システムは、1つまたは複数の装置からなる構成、および、クラウド環境上に構築されるサービス、仮想マシン、インスタンス、コンテナ等と、多関節ロボット、シールフィーダ等の各種装置との組み合わせを包含する。また、本明細書において、「シール」との用語は、他の物体に貼り付けられるラベル、テープ、フィルム等を包含する。また、シールは、接着剤により対象物に貼り付けられるものと、スマートフォンの液晶保護のためのフィルムのように、真空を利用して対象物に貼り付けられるものも含み得る。
図1は、本実施の形態に従うシール貼り付けシステム10の全体像および動作概要の一例を示す図である。図1を参照して、シール貼り付けシステム10の構成と、シール貼り付けシステム10がシール150をシール台紙300(図3参照)から剥がして、対象物にシール150を貼り付ける一連の動作とについて説明する。併せて、シール貼り付けシステム10が、シール150の剥がし処理においてシール150のしわの発生を抑制するための仕組みについても説明する。
シール貼り付けシステム10は、主な構成として、多関節ロボット100と、吸着ツール110と、シールフィーダ120とを備える。多関節ロボット100、吸着ツール110およびシールフィーダ120は、制御装置200(図2参照)により制御される。
多関節ロボット100は、自装置の先端に用途に合わせたツールを取り付け可能に構成される。図1に示される例では、多関節ロボット100には、吸着ツール110が取り付けられている。また、多関節ロボット100は、垂直多関節ロボット、水平多関節ロボットまたはその他の任意のロボットであってもよい。さらに、多関節ロボット100は、任意の数の関節を備えていてもよく、一例として、6軸多関節ロボットであってもよい。
吸着ツール110は、シール150に吸着するための複数の孔を備える。なお、吸着ツール110のように多関節ロボット100の先端に接続されるツールは、エンドエフェクタとも呼ばれる。吸着ツール110は、1以上の真空発生器204(真空エジェクタとも呼ばれる)(図2参照)に接続されている。吸着ツール110の詳細については、図5を参照して説明する。
シールフィーダ120は、シール台紙300の原反の片方を第1の巻き取り軸223(図2参照)から、第2の巻き取り軸224(図2参照)に向けて搬送する。シール150は、シール台紙300が第1の巻き取り軸223から第2の巻き取り軸224に向けて搬送される途中で、剥離台122のエッジAにおいてシール台紙300から剥離される。シールフィーダ120は、センサ121を備える。センサ121は、シール150がセンサ121の直下を通過したことを検出し得る。センサ121は、ラッチセンサと呼ばれることもある。ある局面において、センサ121は、光電センサであってもよい。
対象物130は、シール150を貼り付けられる対象である。シール150が貼り付けられる対象物130の面は、必ずしも平面であるとは限られない。ある局面において、シール150が貼り付けられる対象物130の面は、平面、局面、角の一部またはこれら全ての組合せであり得る。
次に、シール貼り付けシステム10の動作について説明する。
ステップ1において、多関節ロボット100は、吸着ツール110を剥離台122の近傍の吸着開始位置(または待機位置)に移動させる。また、シールフィーダ120は、シール台紙300を搬送し、センサ121から取得した信号またはシール150の位置情報を制御装置200に搬送する。
ステップ2において、多関節ロボット100は、制御装置200からの指令に基づいて、吸着ツール110を降下させて、シール150に吸着ツール110を吸着させる。さらに、多関節ロボット100は、シール台紙300の搬送速度と等速になるように、吸着ツール110をシール台紙300に対して平行移動させる。すなわち、多関節ロボット100は、シールフィーダ120の動きに同期して、吸着ツール110をシール台紙300に対して平行移動させる。これにより、吸着ツール110は、シール150に吸着した状態で、シール150と一緒に剥離台122のエッジAまで運ばれていく。
ステップ3において、多関節ロボット100は、剥離台122のエッジAを通過するまで、シール台紙300に対して平行移動を継続する。シール台紙300は、剥離台122のエッジAにおいて、折れ曲がり、第2の巻き取り軸224に巻き取られる。シール150は、吸着ツール110に吸着された状態で剥離台122のエッジAから先に平行移動する。その結果として、シール150は、シール台紙300から剥がれる。
上記のように、吸着ツール110は、シール150に吸着した状態で、シール台紙300の動きと同期して、シール台紙300に対して平行移動する。すなわち、シール150は、反りおよび/またはしわが無い状態で、吸着ツール110およびシール台紙300に挟まれた状態で、剥離台122の上を運ばれていく。そして、剥離台122のエッジAにおいて、シール150は吸着ツール110により形状を保ったまま平行移動を続け、シール台紙300は折り曲げられて、第2の巻き取り軸224に巻き取られる。上記の一連の手順により、シール貼り付けシステム10は、シール150に反りおよび/またはしわを発生させることなく、シール150をシール台紙300から剥がすことができる。
ステップ3以降において、多関節ロボット100は、シール150を対象物130に貼り付け、その後、吸着ツール110を吸着開始位置に移動させ、上記の処理を繰り返し実行する。シール150の貼り付け動作の詳細については、図10~図14を参照して後述する。
図2は、シール貼り付けシステム10のハードウェア構成の一例を示す図である。図2を参照して、シール貼り付けシステム10のハードウェア構成について説明する。シール貼り付けシステム10は、多関節ロボット100、吸着ツール110およびシールフィーダ120に加えて、制御装置200と、力覚センサ201と、ツールチェンジャ202と、1つ以上の真空発生器204と、エンコーダ信号変換装置210とを備える。
真空発生器204、ツールチェンジャ202および吸着ツール110は、空気用配管231を介して互いに接続される。各真空発生器204および吸着ツール110の間の経路(空気用配管231)ごとに、流量調整器205が設けられている。制御装置200は、第1の信号線232を介して、力覚センサ201および多関節ロボット100に接続される。ある局面において、第1の信号線232は、EtherCAT(登録商標)または任意の種類の信号線であってもよい。シールフィーダ120は、第2の信号線233を介して、制御装置200およびエンコーダ信号変換装置210に接続される。ある局面において、第2の信号線233は、任意の種類の信号線であってもよい。
制御装置200は、多関節ロボット100と、流量調整器205(または真空発生器204)と、シールフィーダ120とを制御する。ある局面において、制御装置200は、PLC(Programmable Logic Controller)であってもよい。他の局面において、制御装置200は、PLCと、ロボット制御部とを含む統合制御装置であってもよい。制御装置200は、本開示の技術に関連する以下の機能を備える。
1つ目の機能として、制御装置200は、吸着ツール110の移動先を含む指令を多関節ロボット100に送信する。多関節ロボット100は、受信した指令に基づいて(吸着ツール110の移動先に基づいて)、多関節ロボット100の姿勢を生成し、生成した姿勢に基づいて動作する(吸着ツール110を目的の場所に移動させる)。なお、吸着ツール110の移動先とは、吸着ツール110の姿勢(空間におけるXYZ軸の各々の角度)も含む。他の例として、制御装置200は、多関節ロボット100の姿勢を含む指令を多関節ロボット100に送信してもよい。この場合、多関節ロボット100は、受信した指令に含まれる姿勢をとるように動作する。
2つ目の機能として、制御装置200は、シールフィーダ120を駆動させる。より具体的には、制御装置200は、駆動許可信号をシールフィーダ120に送信する。シールフィーダ120の制御装置(図示せず)は、駆動許可信号を受信したことに基づいて、直接またはモータドライバ等(図示せず)を介して、シールフィーダ120に搭載されたモータ222を駆動する。モータ222は、直接的にまたは間接的に、第1の巻き取り軸223および第2の巻き取り軸224を回転させる。シール台紙300は、モータ222の動力により、第1の巻き取り軸223から第2の巻き取り軸224に搬送される。
3つ目の機能として、制御装置200は、多関節ロボット100およびシールフィーダ120の動きを同期させる。
まず、制御装置200は、エンコーダ信号変換装置210を介して、シールフィーダ120から次に剥がす予定のシール150の位置を算出するための情報を取得する。より具体的には、シールフィーダ120は、シール台紙300の搬送量を算出するためのエンコーダ720(図7参照)を備える。エンコーダ720は、第1の巻き取り軸223、第2の巻き取り軸224、モータ222の軸、または、シール台紙300の経路上のプーリー等の回転を検出可能な、シールフィーダ120上の任意の位置に設けられる。制御装置200は、シールフィーダ120から、次に剥がす予定のシール150の位置を算出するための情報として、センサ121の信号(次に剥がす予定のシール150がセンサ121の下を通過したタイミングを示す)と、エンコーダ720の信号(シール台紙300の搬送量)とを受信する。
制御装置200は、センサ121の信号から、次に剥がす予定のシール150が基準位置(センサ121の直下)を通過したタイミングを算出または記録する。また、制御装置200は、エンコーダ720の信号から、次に剥がす予定のシール150が基準位置(センサ121の直下)を通過してから移動した距離(次に剥がす予定のシール150の現在の位置)を算出する。制御装置200は、次に剥がす予定のシール150の現在の位置に合せて、多関節ロボット100を制御する。すなわち、制御装置200は、センサ121の信号およびエンコーダ720の信号から、吸着ツール110の移動先および移動速度を算出する。多関節ロボット100は、制御装置200からの指令に基づいて、次に剥がす予定のシール150がある位置に吸着ツール110を移動させる。また、多関節ロボット100は、シール150を対象物130に貼り付けた後に、吸着ツール110をシール150の剥がしの待機位置に移動させる。制御装置200は、センサ121がシール150を検出したタイミングと、エンコーダ720の出力とに基づいて、吸着ツール110の動作タイミング(シール150に吸着させるタイミング)を決定する。制御装置200は、決定した動作タイミングにおいて、吸着ツール110を待機位置から次のシール150の吸着位置に移動させるように、多関節ロボット100に命令を送信する。
ある局面において、制御装置200は、シール台紙300が動いていない状態で、吸着ツール110が次に剥がす予定のシール150に吸着するように、多関節ロボット100およびシールフィーダ120を制御してもよい。他の局面において、制御装置200は、シール台紙300が搬送されている状態で、吸着ツール110がシール台紙300に追従しながら次に剥がす予定のシール150に吸着するように、多関節ロボット100およびシールフィーダ120を制御してもよい。
吸着ツール110が次に剥がす予定のシール150に吸着した後、制御装置200は、エンコーダ720の信号に基づいて、吸着ツール110が次に剥がされる予定のシール150(またはシール台紙300)に対して等速で平行移動するように(吸着ツール110がシールフィーダ120に同期して動くように)、多関節ロボット100を制御する。
4つ目の機能として、制御装置200は、吸着ツール110による吸着力を制御する。より具体的には、制御装置200は、各流量調整器205により、各真空発生器204による空気の吸引量を調整またはオン/オフする。こうすることで、制御装置200は、例えば、シール150を剥がすときに吸着ツール110の吸着力を強くし、シール150を貼り付けるときに吸着ツール110の吸着力を弱くすることができる。
力覚センサ201は、一例として、多関節ロボット100の先端およびツールチェンジャ202の間に設置される。力覚センサ201は、吸着ツール110に発生する力(実際には力覚センサ201に発生する力)を計測し、吸着ツール110に発生する力を示す信号を制御装置200に出力する。力覚センサ201は、吸着ツールに発生する3次元方向(X軸、Y軸、Z軸)の力と、各軸に対する回転方向(Rx、Ry、Rz)のモーメントとを検出する。モーメントは、軸に対する回転方向にかかる力であり、モーメント荷重、力のモーメントとも呼ばれる。力覚センサ201が出力する信号は、多関節ロボット100によるシール150の剥がし動作の教示、シール150の貼り付け時の吸着ツール110の姿勢制御等に使用される。シール150の剥がし動作の教示については、図9を参照して後述する。シール150の貼り付け時の吸着ツール110の姿勢制御に関しては、図10~図14を参照して後述する。
ツールチェンジャ202は、各種ツールを多関節ロボット100に取り付け可能に構成される。図2に示される例では、ツールチェンジャ202は、吸着ツール110を多関節ロボット100に取り付けるために使用されている。また、ツールチェンジャ202は、真空発生器204および吸着ツール110を空気用配管231で接続するための経由地点であってもよい。
真空発生器204は、外部にあるコンプレッサ等に接続される。真空発生器204は、圧縮空気を内部で絞って排出する。圧縮空気が高速で排出されることにより内部圧力が低下する。その結果、真空発生器204は、空気用配管231を介して、吸着ツール110の孔から空気を吸い込む。ある局面において、真空発生器204は、多関節ロボット100に取り付けられていてもよいし、多関節ロボット100とは別の位置に配置されていてもよい。
エンコーダ信号変換装置210は、エンコーダ720の信号を取得して制御装置200に送信する機能を備える。ある局面において、エンコーダ信号変換装置210は、制御装置200と別体であってもよいし、制御装置200と一体型であってもよい。他の局面において、エンコーダ信号変換装置210は、シールフィーダ120に内蔵されていてもよいし、シールフィーダ120の外部に配置されてもよい。他の局面において、エンコーダ信号変換装置210は、センサ121の信号を制御装置200に送信する機能を備えていてもよい。もしくは、制御装置200は、第2の信号線233を介して、センサ121の信号を直接受信してもよい。
シールフィーダ120は、モータ222と、第1の巻き取り軸223と、第2の巻き取り軸224と、延長台221とを備える。モータ222は、直接的にまたは間接的に第1の巻き取り軸223および/または第2の巻き取り軸224を回転させて、第1の巻き取り軸223から第2の巻き取り軸224にシール台紙300を搬送する。延長台221は、シール台紙300が地面に対して水平方向に送られる距離(剥離台122の距離)を延長する。剥離台122の水平方向(シール台紙300の搬送方向)の長さは、吸着ツール110の水平方向(図3の矢印310が示す方向)の長さ以上になるように構成される。
図3は、シールフィーダ120の外観の一例を示す図である。図3を参照して、シールフィーダ120の動作、および、シール150がどのようにシール台紙300から剥がされるのかを詳細に説明する。
シール台紙300には等間隔でシール150が貼られており、シール台紙300自体はロール(原反)になっている。シール台紙300のロールは、第1の巻き取り軸223に取り付けられ、シール台紙300の片方の端部が第2の巻き取り軸224に取り付けられる。
シールフィーダ120のモータ222が駆動すると、シール台紙300は、第1の巻き取り軸223から第2の巻き取り軸224に搬送されていく。その際、例えば、シール台紙300は、第1の巻き取り軸223から、矢印310,320,330により示される経路を通って、第2の巻き取り軸224に到達する。例えば、矢印320および矢印330の経路の間にはシール台紙300を搬送するためのローラが配置されていてもよい。
シール台紙300は、矢印310の経路(地上に対して水平方向)を通過する際に、センサ121の下を通過する。センサ121は、センサ121の信号を制御装置200に送信する。制御装置200は、センサ121の信号を参照して、シール150が基準位置(センサ121の直下等)を通過したタイミングを記録する。また、シールフィーダ120またはエンコーダ信号変換装置210は、エンコーダ720の信号を制御装置200に送信する。制御装置200は、エンコーダ720の信号を参照して、シール150の現在位置(すなわち、シール150が基準位置からどれだけの距離を移動したか)、および搬送速度を算出し得る。制御装置200は、シール150の現在位置および/または搬送速度の情報を同期処理(吸着ツール110をシール台紙300に対して等速で平行移動させる処理)に使用する。
シール台紙300は、センサ121の下を通過した後に、剥離台122の上を運ばれていく。剥離台122において、シール台紙300上のシール150の一枚が、吸着ツール110により吸着される(保持される)。吸着ツール110がシール150に吸着した状態のまま、シール台紙300は剥離台122のエッジAまで搬送されていく。このとき、吸着ツール110は、シール台紙300と等速で矢印310の方向に進む。
シール台紙300は、剥離台122のエッジAに到達すると、矢印320の方向に折り返される。一方で、吸着ツール110により吸着(保持)されたシール150は、剥離台122のエッジAに到達した後も、吸着ツール110に矢印310の方向に運ばれる。すなわち、シール150は、エッジAにおいてシール台紙300から剥がされる。その際、シール150は、吸着ツール110に吸着されることで形状を保ったままシール台紙300から剥がされる。
図4は、シール150をシール台紙300から剥がす場合に起こりえる各種問題の一例を示す図である。図4を参照して、シール150をシール台紙300から剥がす場合に起こりえる各種問題について説明する。本実施の形態に従う吸着ツール110は、図5を参照して後述するように、これらの問題を解決するための構成を含む。
第1の問題として、孔が1つの吸着ツールによりシール150をシール台紙300から剥がす場合、シール150の表面に吸着しわができることがある。これは、シール150の表面の一部が強い力で吸着される場合に発生し得る。そのため、シール150の表面に吸着しわを発生させないように、シール150の広い面に均等な力で吸着する吸着ツールを使用することが望ましい。
第2の問題として、シール150は、シール台紙300からの剥離時に、重力の影響で垂れてしまう、または、シール150のロール(原反)の巻き癖の影響を受けて、反ってしまうことがある。そのため、シール台紙300からの剥離時に、シール150の垂れおよび反りを防止する必要がある。
第3の問題として、シール150の垂れおよび反りを防止するために、エアブロー等の外力を使用した場合、この外力自体が外乱となり、吸着ツール110によるシール150のピックを妨害する可能性がある。そのため、外力を使用せずに、シール150の垂れおよび反りを防止することが望ましい。
図5は、吸着ツール110の構成の一例を示す図である。図5を参照して、吸着ツール110の構成および機能について説明する。吸着ツール110は、吸着部501と、押付部502と、1以上の吸気口503とを備える。
吸着部501は、表面に複数の孔510を備える。これらの複数の孔510は、1以上のブロックを構成する。図5に示される例では、吸着部501は、ブロックA,B,C,Dを含む。各ブロックに含まれる孔510は、各吸気口503に繋がっている。そして、各ブロックに含まれる孔510は、各吸気口503および空気用配管231を介して、いずれかの真空発生器204に接続されている。図5の例では、ブロックA,B,C,Dは、個別の真空発生器204に対応する。
制御装置200は、ブロック単位で吸着ツール110の吸着力を調整する。これにより、吸着ツール110は、シール150の形状に応じて、一部のブロック(例えば、ブロックA,Cのみ)を用いてシール150に吸着することもできる。また、吸着ツール110は、全てのブロックを用いて大型のシール150に吸着することもできる。
吸着部501は、複数の孔510を備えるため、シール150の広い面に対して均一に吸着することができる。吸着部501は、シール150の広い面に対して均一に吸着することで、シール150への吸着しわの発生を抑制し得る。また、吸着部501は、シール150の剥離時に外力を必要としないため、外乱の影響を受けない。また、吸着ツール110は、シール150に吸着したままシールフィーダ120のエッジAを超えて水平移動を続けることで、シール150の垂れおよび反りを発生させない。
ある局面において、孔510の一部または全ては、必要に応じて塞ぐことができるように構成されてもよい。例えば、孔510の一部または全ては、ネジ穴であってもよい。この場合、各孔510は、イモネジ等で塞ぐことができる。他の例として、孔510の一部または全ては、キャップ等によって塞ぐことができるように構成されてもよい。吸着部501が個別の孔510を塞げるように構成されることで、ユーザは吸着ツール110の吸着力を微調整し得る。
押付部502は、シール150を対象物130に貼り付けるときに使用される。多関節ロボット100は、制御装置200から受信した指令に基づいて、吸着ツール110の底(孔510を有する面)を対象物130の面に対して傾けた状態で、吸着ツール110を対象物130の面に沿って移動させる。こうすることで、吸着部501により保持されたシール150は、押付部502により、対象物130の面に貼り付けられる。
ある局面において、押付部502は、回転可能なローラを含んでいてもよい。この場合、吸着ツール110が対象物130の表面に沿って移動する間、押付部502のローラは、回転しながらシール150を対象物130の表面に押し付ける。他の局面において、押付部502は、ヘラもしくは角を含んでいてもよい。この場合、吸着ツール110が対象物130の表面に沿って移動する間、押付部502は、ヘラの先端、または角により、シール150を対象物130の表面に押し付ける。
他の局面において、押付部502は、複数種類の吸着ツール110を交換して着脱可能に構成されていてもよい。矢印550により示される方向(シール150の貼り付け方向に対する垂直方向)の長さは、シール150の大きさに応じて交換可能であることが望ましい。押付部502が吸着ツール110から着脱可能に構成されることにより、ユーザは、複数の種類の押付部502の中から、シール150に対して適切な長さの押付部502を選択して吸着ツール110に取り付けることができる。
他の局面において、制御装置200は、シール150を対象物130に貼り付けるときにおける吸着部501の吸着力を、シール150をシール台紙300から剥がすときにおける吸着部501の吸着力よりも弱くなるように調整してもよい。当該調整により、押付部502は、容易にシール150を吸着部501から剥がして対象物130に貼り付けることができる。一例として、制御装置200は、複数の真空発生器204の少なくとも一部への空気の流入を停止、または、調整することにより、シール150を対象物130に貼り付けるときにおける吸着部501の吸着力を、シール150をシール台紙300から剥がすときにおける吸着部501の吸着力よりも弱くなるように調整してもよい。
吸気口503は、空気用配管231を介して真空発生器204と接続される。真空発生器204内の気圧が下がることにより、孔510から吸い込まれた外気が、吸気口503を介して、真空発生器204に送られる。その結果、シール150は孔510に吸い寄せられる。
図6は、制御装置200の回路構成の一例を示す図である。図6を参照して、制御装置200の回路構成について説明する。制御装置200は、プロセッサ601と、メモリ602と、ストレージ603と、ロボット制御部604と、I/O(Input Output)IF(Interface)605と、ネットワークIF606と、バス607とを備える。
プロセッサ601は、メモリ602に展開されたプログラムを実行し、メモリ602に展開されたデータを参照することで、制御装置200の各種機能を実現し得る。ある局面において、プロセッサ601は、プログラムを実行することで、PLCとしての機能を実現し得る。他の局面において、プロセッサ601は、プログラムを実行することで、多関節ロボット100の制御に関する機能の全てまたは一部を実現し得る。プロセッサ601は、例えば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、例えば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらの組み合わせ等によって構成されてもよい。
メモリ602は、プロセッサ601によって実行されるプログラムと、プロセッサ601によって参照されるデータとを格納する。ある局面において、メモリ602は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)等によって実現されてもよい。
ストレージ603は、不揮発性メモリであり、プロセッサ601によって実行されるプログラムおよびプロセッサ601によって参照されるデータを格納してもよい。その場合、プロセッサ601は、ストレージ603からメモリ602に読み出されたプログラムを実行し、ストレージ603からメモリ602に読み出されたデータを参照する。ある局面において、ストレージ603は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリー等によって実現されてもよい。
ロボット制御部604は、多関節ロボット100を制御する。一例として、ロボット制御部604は、多関節ロボット100に送信する指令を生成し、I/OIF605を介して当該指令を多関節ロボット100に送信してもよい。
ロボット制御部604は、例えば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、例えば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのFPGA、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはこれらの組み合わせ等によって構成されてもよい。ある局面において、プロセッサ601がロボット制御部604の機能を備えていてもよい。他の局面において、ロボット制御部604は、プロセッサ601とは別に用意されてもよい。
多関節ロボット100は、プロセッサ620を備えており、プロセッサ620は受信した命令を実行する。ある局面において、多関節ロボット100は、プロセッサ620の代わりに、FPGA,ASIC等により実現された集積回路を備えていてもよい。
I/OIF605は、他の機器との通信インターフェイスである。制御装置200は、1以上のI/OIF605を備えていてもよい。また、I/OIF605は、異なるプロトコルに対応する複数のインターフェイスを含んでいてもよい。例えば、I/OIF605は、第1の信号線232の通信プロトコルに対応するインターフェイスと、第2の信号線233の通信プロトコルに対応するインターフェイスとを含んでいてもよい。I/OIF605は、多関節ロボット100、力覚センサ201、エンコーダ信号変換装置210、センサ121、流量調整器205、および、その他の任意の構成に接続され得る。
ネットワークIF606は、有線または無線のネットワーク機器と接続される。例えば、制御装置200は、ネットワークIF606を介して、ユーザの端末610と接続されてもよい。この場合、制御装置200は、端末610から、PLCのプログラム、多関節ロボット100のプログラム等を受信し得る。ある局面において、制御装置200は、I/OIF605を介して端末610と接続されてもよい。他の局面において、ネットワークIF606は、有線LAN(Local Area Network)ポートおよびWi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)モジュール等によって実現されてもよい。さらに、他の局面において、ネットワークIF606は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルを用いてデータを送受信してもよい。
バス607は、プロセッサ601、メモリ602、ストレージ603、ロボット制御部604、I/OIF605、および、ネットワークIF606を相互に接続する。
<B.シールを剥がす動作>
次に、図7~図9を参照して、シール貼り付けシステム10がシール150を剥がす動作の手順、および、その教示方法について説明する。
図7は、シール貼り付けシステム10におけるシール150の剥がし処理に関連する構成の一例を示す図である。シール台紙300は、第1の巻き取り軸223から、剥離台122のエッジAを経由して第2の巻き取り軸224に搬送される。シール台紙300上には、均等にシール150(図7の例ではシール150A,150B,150C)が貼られている。エンコーダ信号変換装置210は、エンコーダ720の信号を制御装置200に送信する。ある局面において、エンコーダ信号変換装置210は、センサ121の信号を取得して、当該信号を制御装置200に送信してもよい。
図8は、シール貼り付けシステム10におけるシール150を剥がす動作の繰り返し手順の一例を示す図である。図8を参照して、シール150A,150B,150Cを例にシール150を剥がす動作の繰り返し手順について説明する。
第1のステップにおいて、シール貼り付けシステム10は、多関節ロボット100により、吸着ツール(EE:エンドエフェクタ)110を剥がし処理の開始位置に移動させる。また、シール貼り付けシステム10は、シールフィーダ120により、シール150Aを吸着位置まで移動させる。
第2のステップにおいて、シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110をシール台紙300の吸着位置まで運ばれてきたシール150Aに吸着させる。ある局面において、シール貼り付けシステム10は、シールフィーダ120によるシール台紙300の搬送を止めた状態で、吸着ツール110をシール150Aに吸着させてもよい。他の局面において、シール貼り付けシステム10は、シールフィーダ120によりシール台紙300を搬送している状態で、吸着ツール110をシール150Aに吸着させてもよい。この場合、吸着ツール110は、吸着時の動作として、下降動作だけでなく、シール150Aを水平方向に追従する動作も含む。
第3のステップにおいて、シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110をシール150Aに吸着させた状態で、吸着ツール110をシール台紙300と等速で平行移動させる。シール150Aは、剥離台122のエッジAを越えた時点でシール台紙300から剥がれる。シール台紙300は、エッジAで折り返されて、第2の巻き取り軸224に巻き取られる。
第4のステップにおいて、シール貼り付けシステム10は、シール150Aを対象物130に貼り付ける。当該貼り付け処理は、図5を参照したように、吸着ツール110を対象物130の面に対して傾けた状態で行われる。
第5のステップにおいて、シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110を開始位置に戻す。ある局面において、シール貼り付けシステム10は、第3のステップ~第5のステップの間に、シールフィーダ120により、シール150B(次に剥がす予定のシール150)を吸着位置まで移動させてもよい。他の局面において、シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110が剥がし処理の開始位置に戻ってから、シールフィーダ120により、シール150B(次に剥がす予定のシール150)を吸着位置まで移動させてもよい。以下、同様の手順で、シール貼り付けシステム10は、シール150B,150Cを対象物130に貼り付ける。なお、シール150A,150B,150Cの各々は、異なる対象物130(例えば、対象物130A,130B,130C)に貼り付けられる。
図9は、シール貼り付けシステム10におけるシール150を剥がす処理のための教示手順の一例を示す図である。多関節ロボット100は、ワークをピッキングする処理等において、事前に位置合わせの教示を必要とすることがある。また、シール150のような柔らかい物体をピックする場合、多関節ロボット100は、より厳密な教示を必要とすることがある。図9を参照して、多関節ロボット100が吸着ツール110を用いてシール150をピックする(吸着して剥がす)処理の教示手順について説明する。なお、図9の例では、力覚センサ201が吸着ツール110の上に位置しているが、力覚センサ201および吸着ツール110の間にツールチェンジャ202が存在してもよい。
なお、X軸は、シール台紙300および吸着ツール110の進行方向であり、Y軸は、剥離台122の面上でX軸に対して垂直な方向である。Z軸は、X軸に対して上向きに垂直な方向である。RxはX軸に対する回転方向であり、RyはY軸に対する回転方向であり、RzはZ軸に対する回転方向である。X軸、Y軸、Z軸は、それぞれロール軸、ピッチ軸、ヨー軸とも呼ばれる。
下記のステップ1~ステップ3の処理は、例えば、ユーザが制御装置200に教示処理の開始コマンドを入力したことにより実行され得る。まず、ユーザは、マニュアル操作で、吸着ツール110を剥離台122上のシール台紙300に貼られたシール150に近づける。ユーザは、吸着ツール110をシール150にある程度近づけた状態で、端末610等を介して、シール貼り付けシステム10に教示処理の開始コマンドを入力する。シール貼り付けシステム10(制御装置200)は、教示処理の開始コマンドを受信したことに基づいて、ステップ1~ステップ3の処理を実行する。
ステップ1において、シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110を徐々に降下させていく。
ステップ2において、シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110のシール150への吸着位置(Z軸方向の位置)と、吸着ツール110のシール150への吸着姿勢とを決定する。なお、以下のステップ2-1,2-2はどちらを先に実行してもよい。
まず、ステップ2-1において、シール貼り付けシステム10は、力覚センサ201が予め定められた閾値以上のZ軸方向の力を検出した時点で、吸着ツール110の降下動作を停止する。なお、Z軸は、剥離台122の面に対して上に垂直な方向である。吸着ツール110の降下動作を停止した高さが、吸着ツール110のシール150への吸着位置となる。
次に、ステップ2-2において、シール貼り付けシステム10は、力覚センサ201(吸着ツール110)にかかるRx方向のモーメントの実測値が、第1の目標値以下となるように、および、Ry方向のモーメントの実測値が、第2の目標値以下となるように、吸着ツール110の姿勢を調整する。
より具体的には、シール貼り付けシステム10は、力覚センサ201からRx方向のモーメントの実測値を取得する。次に、シール貼り付けシステム10は、Rx方向のモーメントの実測値と、第1の目標値とを比較する。シール貼り付けシステム10は、比較の結果に基づいて、吸着ツール110のRx方向における姿勢の調整量を決定する。シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110のRx方向における姿勢を調整する。シール貼り付けシステム10は、Rx方向のモーメントの実測値が、第1の目標値以下になるまで、上記の処理を繰り返し実行する。
また、シール貼り付けシステム10は、力覚センサ201からRy方向のモーメントの実測値を取得する。次に、シール貼り付けシステム10は、Ry方向のモーメントの実測値と、第2の目標値とを比較する。シール貼り付けシステム10は、比較の結果に基づいて、吸着ツール110のRy方向における姿勢の調整量を決定する。シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110のRy方向における姿勢を調整する。シール貼り付けシステム10は、Ry方向のモーメントの実測値が、第2の目標値以下になるまで、上記の処理を繰り返し実行する。
ステップ3において、シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110のシール150への吸着位置と、吸着ツール110のシール150への吸着姿勢とを決定した後に、予め定められた距離だけ、吸着ツール110を上昇させる。上昇した後の吸着ツール110の位置が、図8の開始位置に相当する。ある局面において、制御装置200は、吸着ツール110の上昇量の設定の入力を受け付け可能に構成されてもよい。
上述のように、シール貼り付けシステム10は、教示機能により、力覚センサ201にかかるZ軸方向の力だけでなく、Rx方向のモーメントおよびRy方向のモーメントも一定量以下になるように、吸着ツール110の吸着位置および吸着姿勢を調整する。こうすることで、吸着ツール110の底面はシール150に対して均一に接触して吸着し得る。この結果、シール貼り付けシステム10は、吸着によるシール150のしわの発生を抑制し得る。
<C.シールを対象物に貼り付ける動作>
次に、図10~図14を参照して、シール150の貼り付け動作の詳細について説明する。
図10は、吸着ツール110によるシール150の対象物130への貼り付け動作の一例を示す図である。図10を参照して、シール貼り付けシステム10が、気泡を発生させずにシール150を対象物130に貼り付ける手順について説明する。以下のステップ1~ステップ4までの動作は、制御装置200が多関節ロボット100に指令を送信し、多関節ロボット100が受信した指令に基づいて吸着ツール110を移動させることにより実現される。
ステップ1において、吸着ツール110は、吸着部501の底面を対象物130の面に対して傾けた状態で、押付部502により、シール150を対象物130に押付ける。
ステップ2において、吸着ツール110は、押付部502によりシール150を対象物130に押付けながら、対象物130の面に沿って移動する。吸着ツール110が移動すると、シール150は、端部を押付部502によって押さえつけられているため、吸着部501の面上を押付部502の方に滑っていく。
ステップ3において、吸着ツール110は、さらに対象物130の面に沿って移動する。吸着ツール110は、ヘラ、角またはローラ等の形状の押付部502によってシール150を対象物130に押付ながら移動する。押付部502のみがシール150を対象物130に押付ける面積1000は小さいため、貼り付け時に気泡が発生しにくくなる。
ステップ4において、吸着ツール110は、対象物130の面に貼り付けられたシール150の上を通過し終わる。シール150は、片方の端部から他方の端部まで、押付部502によって小さい面積1000で押し付けられるため、シール150および対象物130の間に気泡は発生しない。
ある局面において、制御装置200は、シール150を対象物130に貼り付けるときの吸着ツール110の吸着力を、シール150を剥がすときの吸着ツール110の吸着力よりも弱く調整してもよい。こうすることで、シール150は、吸着部501から滑りやすくなる(離れやすくなる)。
図11は、貼り付け処理時における吸着ツール110の進行方向の制御および姿勢制御の一例を示す図である。図11を参照して、シール貼り付けシステム10が、平面以外の形状を有する対象物130にシール150を貼り付けるときの姿勢制御について説明する。図11を参照して説明される動作は、制御装置200が多関節ロボット100に指令を送信し、多関節ロボット100が受信した指令に基づいて吸着ツール110の進行方向および姿勢を調整することにより実現される。
なお、X軸は、貼り付け処理時の吸着ツール110の進行方向であり、Y軸は、剥離台122の面上でX軸に対して垂直な方向である。Z軸は、X軸に対して上向きに垂直な方向である。X軸、Y軸、Z軸は、貼り付け処理時のロール軸、ピッチ軸、ヨー軸とも呼べる。
シール貼り付けシステム10は、力覚センサ201から取得した信号に基づいて、吸着ツール110(または押付部502)に対してZ軸方向にかかる力と、吸着ツール110(または押付部502)に対してRx方向にかかるモーメントとを検出する。
シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110(または押付部502)に対してZ軸方向にかかる力が一定になるように、吸着ツール110の進行方向を調整する。より具体的には、シール貼り付けシステム10は、Z軸方向にかかる力の実測値と、Z軸方向にかかる力の目標値とを比較して、吸着ツール110の進行方向の調整量を決定する。シール貼り付けシステム10は、決定した調整量に基づいて、吸着ツール110の進行方向を変更する。シール貼り付けシステム10は、貼り付け動作において、上記の処理を繰り返し実行する。
シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110(または押付部502)に対してZ軸方向にかかる力を一定に保つことで、平面以外を有する対象物130に対して、常に均一な力でシール150を貼り付けることができる。
また、制御装置200は、吸着ツール110(または押付部502)に対してRx方向にかかるモーメントが目標値以下となるように、吸着ツール110の姿勢(吸着ツール110のRx方向への傾き)を調整する。より具体的には、シール貼り付けシステム10は、Rx方向にかかるモーメントの実測値と、Rx方向にかかるモーメントの目標値とを比較して、吸着ツール110の姿勢(吸着ツール110のRx方向への傾き、もしくは、吸着ツール110の進行方向(ロール軸(X))に対する吸着ツール110の傾き)の調整量を決定する。シール貼り付けシステム10は、決定した調整量に基づいて、吸着ツール110の姿勢を調整する。シール貼り付けシステム10は、貼り付け動作において、上記の処理を繰り返し実行する。
シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110(または押付部502)に対してRx方向にかかるモーメントを目標値以下に保つことで、吸着部501およびシール150の接触面全体で圧力を均一に保つことができる。これにより、シール貼り付けシステム10は、貼り付け動作による、気泡、しわの発生等を抑制し得る。
図12は、対象物130のR凸面に対する吸着ツール110の進行方向の制御の一例を示す図である。シール150を対象物130に均等な力で貼り付けるために、押付部502の進行方向は、対象物130の表面に対して常に法線方向であることが望ましい。そこで、制御装置200は、力覚センサ201から取得した信号に基づいて、押付部502(吸着ツール110)の進行方向を調整する。
より具体的には、制御装置200は、押付部502にかかる力の実測値と、押付部502にかかる力の目標値とを比較し、これらの差分に基づいて、押付部502(吸着ツール110)の進行方向の調整量を決定する。また、制御装置200は、押付部502にかかる力の方向に基づいて、押付部502(吸着ツール110)の向きを変える方向を決定してもよい。もしくは、制御装置200は、押付部502にかかる力の実測値が目標値よりも大きい場合(押付部502が対象物130に必要以上に押付けられている場合)、押付部502の進行方向を上向き(押付部502の進行方向を対象物130の表面から離す方向)に修正し、制御装置200は、押付部502にかかる力の実測値が目標値よりも小さい場合、押付部502の進行方向を下向き(押付部502の進行方向を対象物130の表面に近づける方向)に修正してもよい。制御装置200は、決定した調整方向および調整量に基づいて、押付部502(吸着ツール110)の進行方向を調整する。制御装置200は、上記の処理を繰り返すことで、押付部502の進行方向を対象物130の表面に対する法線方向に近づける。
押付部502がR凸面に乗り上げるとき、および、押付部502がR凸面を乗り越えたときを例に、吸着ツール110の進行方向の制御について説明する。
シーンAは、押付部502が対象物130のR凸面に乗り上げる位置にきた状態を表している。シーンAにおいて、押付部502の進行方向1301は、対象物130の表面に対して法線方向1310よりも内側(法線から見て対象物130側)になっている。この場合、押付部502が対象物130から受ける反力は、押付部502の進行方向に対する抵抗力となる。その結果、押付部502は、シール150を想定よりも強い力で対象物130に押付けてしまう。そこで、制御装置200は、力覚センサ201から取得した信号に基づいて、押付部502(吸着ツール110)の進行方向を外側(法線から見て対象物130の反対側)に調整する。
シーンBは、押付部502が対象物130のR凸面の最高点を乗り越えた後の状態を表している。シーンBにおいて、押付部502の進行方向1301は、対象物130の表面に対して法線方向1310よりも外側(法線から見て対象物130の反対側)になっている。この場合、押付部502は、シール150を想定よりも弱い力で対象物130に押付けてしまう。そこで、制御装置200は、力覚センサ201から取得した信号に基づいて、押付部502(吸着ツール110)の進行方向を内側(法線から見て対象物130側)に調整する。
図13は、対象物130のR凹面に対する吸着ツール110の進行方向の制御の一例を示す図である。対象物130のR凹面においても、制御装置200は、図12を参照して説明された手順と同様の手順で、押付部502(吸着ツール110)の進行方向を調整し得る。
シーンCにおいて、押付部502の進行方向1301は、対象物130の表面に対して法線方向1310よりも内側(法線から見て対象物130側)になっている。この場合、力覚センサ201から取得した信号に基づいて、押付部502(吸着ツール110)の進行方向を外側(法線から見て対象物130の反対側)に調整する。
シーンDにおいて、押付部502の進行方向1301は、対象物130の表面に対して法線方向1310よりも外側(法線から見て対象物130の反対側)になっている。この場合、力覚センサ201から取得した信号に基づいて、押付部502(吸着ツール110)の進行方向を内側(法線から見て対象物130側)に調整する。
図14は、対象物130の角における吸着ツール110の進行方向の制御の一例を示す図である。シール150を貼り付けられる面が角を含む場合、力覚センサ201によるフィードバックのみでは、シール150をしわなく対象物130に貼ることができない場合がある。なぜならば、押付部502が対象物130の角を越えると、力覚センサ201が応力を検出しなくなるため、制御装置200は、力覚センサ201の信号に基づいて、正確に吸着部501(吸着ツール110)の進行方向を調整できないためである。そこで、シール貼り付けシステム10は、対象物130の角において、力覚制御(力覚センサ201の信号に基づく吸着部501(吸着ツール110)進行方向の制御)の代わりに、位置制御(押付部502の位置に基づく吸着部501(吸着ツール110)進行方向の制御)を実行する。
より具体的には、制御装置200は、押付部502(吸着ツール110)が予め定められた第1の位置1400に到達したときに、力覚センサ201を用いた吸着ツール110の姿勢制御を停止する。次に、制御装置200は、吸着ツール110の位置に基づいて、吸着ツール110の姿勢および進行方向を制御する。図14の例では、制御装置200は、角に沿って押付部502(吸着ツール110)の向きを変えている。制御装置200は、吸着ツール110が予め定められた第2の位置1410に到達したときに、力覚センサ201を用いた吸着ツール110の姿勢制御を再開する。
第1の位置1400は、角の頂点であってもよいし、角を少し通り過ぎた位置(角の近傍)であってもよい。第2の位置1410は、力覚センサ201が対象物130からの応力を検知し得る位置である。
制御装置200は、第1の位置1400および第2の位置1410を、ユーザからの入力設定または教示結果として、ストレージ603に予め登録しておく。制御装置200は、多関節ロボット100に吸着ツール110の目標位置を含む指令を送信しているため、吸着ツール110の現在位置の情報を常に保持している。
他の例として、制御装置200は、吸着ツール110が予め定められた第1の位置1400到達したときに、力覚センサ201からの信号を一時的に無視してもよい。この場合、制御装置200は、吸着ツール110の位置に基づいて、多関節ロボット100に吸着ツール110を対象物130の形状(角)に沿って移動させる。制御装置200は、吸着ツール110が予め定められた第2の位置1410に到達したときに、力覚センサ201からの信号の取得を再開し、力覚センサ201からの信号に基づいて、多関節ロボット100に吸着ツール110を対象物130の形状(角を通過後の表面)に沿って移動させる。
このように、シール貼り付けシステム10は、対象物130の角において、力覚センサ201を用いた貼り付け処理を停止し、代わりに吸着ツール110の位置情報を用いた貼り付け処理を行う。これにより、力覚センサ201による制御のみでは困難な、対象物130の角に対するシール150の貼り付けを実現し得る。
<D.シール貼り付けシステムの内部処理>
図15は、シール貼り付けシステム10におけるシール台紙300からシール150を剥がす処理手順の一例を示す図である。ある局面において、プロセッサ601は、図15の処理を行うためのプログラムをストレージ603からメモリ602に読み込んで、当該プログラムを実行してもよい。他の局面において、当該処理の一部または全部は、当該処理を実行するように構成された回路素子の組み合わせとしても実現され得る。ある局面において、ステップS1510~ステップS1580までの処理は、必要に応じて順番が入れ替わってもよい。
ステップS1510において、多関節ロボット100は、エンドエフェクタ(吸着ツール110)を待機位置に移動させる。本ステップの処理は、図8のステップ1の処理に対応する。より具体的には、制御装置200は、吸着ツール110の目標位置(待機位置)を含む指令を多関節ロボット100に送信する。多関節ロボット100は、受信した指令に基づいて、各関節の姿勢を変化させ、吸着ツール110を待機位置に移動させる。
ステップS1520において、シールフィーダ120は、制御装置200からの指令に基づいて、シール台紙300の搬送を開始する。本ステップの処理は、ステップS1510の処理と同時に実行されてもよいし、ステップS1510の処理よりも前に実行されてもよい。
ステップS1530において、制御装置200は、シールフィーダ120のニップローラのエンコーダ720の回転量を受信する。ニップローラは、例えば、第1の巻き取り軸223、第2の巻き取り軸224、または、シール台紙300の搬送路上の任意のローラに隣接してシール台紙300を挟み込むローラであり、隣接するローラの回転に合せて回転する。ある局面において、エンコーダ720は、第1の巻き取り軸223、第2の巻き取り軸224、または、シール台紙300の搬送路上の任意のローラに設けられていてもよい。
ステップS1540において、制御装置200は、シールフィーダ120の剥離台122上のセンサ121によりシール150の位置を検出する。より具体的には、制御装置200は、シール150がセンサ121の直下(シール150の現在位置を算出するための基準位置)を通過したタイミングを検出する。
ステップS1550において、多関節ロボット100は、ラッチ情報(センサ121の情報)およびエンコーダ回転量に基づいて、吸着ツール110をシール150に追従させる。より具体的には、制御装置200は、ラッチ情報(センサ121の情報)およびエンコーダ回転量に基づいて、吸着ツール110の目標位置および到達時間を決定する。制御装置200は、吸着ツール110の目標位置および到達時間を含む指令を多関節ロボット100に送信する。多関節ロボット100は、受信した指令に基づいて、吸着ツール110を移動させる。また、その際、真空発生器204は、圧縮空気を排出することで、吸着ツール110の複数の孔510に吸着力を発生させる。真空発生器204も制御装置200によって制御される。本ステップの処理は、図8のステップ2の処理に対応する。
ステップS1560において、シールフィーダ120は、シール台紙300の搬送を継続して、剥離台122の端(図8のエッジA)で、吸着されたシール150をシール台紙300から剥離させる。本ステップの処理は、図8のステップ3の処理に対応する。
ステップS1570において、シールフィーダ120は、シール台紙300を規定量だけ搬送して搬送処理を完了する。
ステップS1580において、多関節ロボット100は、シール150への追従を停止する。真空発生器204は、吸着ツール110によるシール150への吸着を維持する。多関節ロボット100は、次の処理に移行する。次の処理は、図8のステップ4,5の処理に対応する。多関節ロボット100は、シール150の対象物130への貼り付け処理の完了後、再度ステップS1510に戻り、ステップS1510以降の処理を繰り返し実行する。
以上説明した通り、本実施の形態に従うシール貼り付けシステム10は、シールフィーダ120および多関節ロボット100を同期して動作させる機能を備える。当該機能により、シール貼り付けシステム10は、シール150の剥がし動作において、シール150のしわの発生を抑制し得る。
また、本実施の形態に従うシール貼り付けシステム10は、吸着部501および押付部502を有する吸着ツール110を備える。シール貼り付けシステム10は、当該吸着ツール110を用いてシール150の対象物130への貼り付け処理を行うことで、貼り付け動作時にシール150および対象物130の間に気泡が発生することを抑制する。
また、本実施の形態に従うシール貼り付けシステム10は、力覚センサ201から取得した信号に基づいて、シール150の貼り付け処理時における吸着ツール110の進行方向および姿勢を調整し得る。これにより、シール貼り付けシステム10は、シール150の表面に対して常に均一な力を加え、さらに、対象物130の形状に沿って吸着ツール110を移動させることができる。その結果、シール貼り付けシステム10は、シール150の貼り付け動作において、シール150にしわが発生することを抑制し得る。
また、本実施の形態に従うシール貼り付けシステム10は、力覚センサ201を用いた吸着ツール110の制御と、吸着ツール110の位置情報を用いた吸着ツール110の制御とを切り替えて使用することができる。これにより、シール貼り付けシステム10は、力覚センサ201を用いた吸着ツール110の制御だけでは困難な、角を含む面へのシール150の貼り付け処理を実現し得る。
さらに、本実施の形態に従うシール貼り付けシステム10は、力覚センサ201を用いて、多関節ロボット100に吸着ツール110の剥がし位置の教示を行うことができる。教示において、シール貼り付けシステム10は、吸着ツール110のZ軸方向(吸着ツール110の剥がし処理時の進行方向(X軸:ロール軸)に対する上向きの垂直方向(Z軸:ヨー軸))の位置と、Rx方向(X軸を回転軸にした回転方向)と、Ry方向(剥離台122の面上におけるX軸に対する垂直方向(Y軸:ピッチ軸)を回転軸にした回転方向)とを調整する。これにより、シール貼り付けシステム10は、剥がし動作においてシール150の表面に均等な吸着力を発生させ、シール150にしわを作ることなく、シール台紙300からシール150を剥がすことができる。
<E.付記>
以上のように、本実施の形態は以下のような開示を含む。
[構成1]
多関節ロボット(100)と、
上記多関節ロボット(100)を制御する制御装置(200)と、
上記多関節ロボット(100)の先端に取り付けられる吸着ツール(110)と、
上記吸着ツール(110)にかかる力を検出する力覚センサ(201)と、
上記多関節ロボット(100)の教示データを格納する記憶部(603)とを備え、
上記制御装置(200)は、上記多関節ロボット(100)に、
教示モードにおいて、上記吸着ツール(110)をシール台紙(300)上のシール(150)に近づけていく動作と、
上記力覚センサ(201)からの信号に基づいて、上記吸着ツール(110)の吸着位置と、シール(150)剥がし時の上記吸着ツール(110)の進行方向(ロール軸(X))における傾きを調整する動作と、
調整後の上記吸着位置、上記吸着ツール(110)の傾きの情報を含む上記教示データを上記記憶部(603)に格納する動作とを実行させる、シール貼り付けシステム(10)。
[構成2]
上記制御装置(200)は、
上記力覚センサ(201)から上記吸着ツール(110)のロール軸(X)のモーメントの実測値を取得し、
上記ロール軸(X)のモーメントの実測値と、上記ロール軸(X)のモーメントの目標値との差分を算出し、
上記差分に基づいて、上記吸着ツール(110)の上記ロール軸(X)における傾きの調整量を決定する、構成1に記載のシール貼り付けシステム(10)。
[構成3]
上記制御装置(200)は、上記多関節ロボット(100)に、上記力覚センサ(201)からの信号に基づいて、上記吸着ツール(110)の進行方向に対するピッチ軸(Y)の傾きを調整する動作をさらに実行させる、構成1または2に記載のシール貼り付けシステム(10)。
[構成4]
上記制御装置(200)は、
上記力覚センサ(201)から上記吸着ツール(110)のピッチ軸(Y)のモーメントの実測値を取得し、
上記ピッチ軸(Y)のモーメントの実測値と、上記ピッチ軸(Y)(Y)のモーメントの目標値との差分を算出し、
上記差分に基づいて、上記吸着ツール(110)の上記ピッチ軸(Y)における傾きの調整量を決定する、構成3に記載のシール貼り付けシステム(10)。
[構成5]
上記制御装置(200)は、上記調整後の吸着位置から、上記シール台紙(300)から上に予め定められた距離だけ離れた位置を、上記吸着ツール(110)におけるシール(150)剥がし動作の開始位置として上記記憶部(603)に格納する、構成1~4のいずれか記載のシール貼り付けシステム(10)。
[構成6]
シール貼り付けシステム(10)を制御するための方法であって、
上記シール貼り付けシステム(10)は、
多関節ロボット(100)と、
上記多関節ロボット(100)を制御する制御装置(200)と、
上記多関節ロボット(100)の先端に取り付けられる吸着ツール(110)と、
上記吸着ツール(110)にかかる力を検出する力覚センサ(201)と、
上記多関節ロボット(100)の教示データを格納する記憶部(603)とを備え、
上記方法は、
教示モードにおいて、上記吸着ツール(110)をシール台紙(300)上のシール(150)に近づけていくステップと、
上記力覚センサ(201)からの信号に基づいて、上記吸着ツール(110)の吸着位置と、シール(150)剥がし時における上記吸着ツール(110)の進行方向に対するロール軸(X)の傾きを調整するステップと、
調整後の上記吸着位置、上記ロール軸(X)の傾きの情報を含む上記教示データを上記記憶部(603)に格納するステップとを含む、方法。
[構成7]
シール貼り付けシステム(10)を制御するためのプログラムであって、
上記シール貼り付けシステム(10)は、
多関節ロボット(100)と、
上記多関節ロボット(100)を制御する制御装置(200)と、
上記多関節ロボット(100)の先端に取り付けられる吸着ツール(110)と、
上記吸着ツール(110)にかかる力を検出する力覚センサ(201)と、
上記多関節ロボット(100)の教示データを格納する記憶部(603)とを備え、
上記プログラムは、上記シール貼り付けシステム(10)に、
教示モードにおいて、上記吸着ツール(110)をシール台紙(300)上のシール(150)に近づけていく動作と、
上記力覚センサ(201)からの信号に基づいて、上記吸着ツール(110)の吸着位置と、シール(150)剥がし時における上記吸着ツール(110)の進行方向に対するロール軸(X)の傾きを調整する動作と、
調整後の上記吸着位置、上記ロール軸(X)の傾きの情報を含む上記教示データを上記記憶部(603)に格納する動作とを実行させる、プログラム。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内で全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された開示内容は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
10 シール貼り付けシステム、100 多関節ロボット、110 吸着ツール、120 シールフィーダ、121 センサ、122 剥離台、130 対象物、150 シール、200 制御装置、201 力覚センサ、202 ツールチェンジャ、204 真空発生器、205 流量調整器、210 エンコーダ信号変換装置、221 延長台、222 モータ、223 第1の巻き取り軸、224 第2の巻き取り軸、231 空気用配管、232 第1の信号線、233 第2の信号線、300 シール台紙、310,320,330,550 矢印、501 吸着部、502 押付部、503 吸気口、510 孔、601,620 プロセッサ、602 メモリ、603 ストレージ、604 ロボット制御部、605 I/OIF、606 ネットワークIF、607 バス、610 端末、720 エンコーダ、1000 面積、1301 進行方向、1310 法線方向、1400 第1の位置、1410 第2の位置。

Claims (7)

  1. 多関節ロボットと、
    前記多関節ロボットを制御する制御装置と、
    前記多関節ロボットの先端に取り付けられる吸着ツールと、
    前記吸着ツールにかかる力を検出する力覚センサと、
    前記多関節ロボットの教示データを格納する記憶部とを備え、
    前記制御装置は、前記多関節ロボットに、
    教示モードにおいて、前記吸着ツールをシール台紙上のシールに近づけていく動作と、
    前記力覚センサからの信号に基づいて、前記吸着ツールの吸着位置と、シール剥がし時の前記吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きを調整する動作と、
    調整後の前記吸着位置、前記吸着ツールの傾きの情報を含む前記教示データを前記記憶部に格納する動作とを実行させる、シール貼り付けシステム。
  2. 前記制御装置は、
    前記力覚センサから前記吸着ツールのロール軸のモーメントの実測値を取得し、
    前記ロール軸のモーメントの実測値と、前記ロール軸のモーメントの目標値との差分を算出し、
    前記差分に基づいて、前記吸着ツールの前記ロール軸における傾きの調整量を決定する、請求項1に記載のシール貼り付けシステム。
  3. 前記制御装置は、前記多関節ロボットに、前記力覚センサからの信号に基づいて、前記吸着ツールの進行方向に対するピッチ軸の傾きを調整する動作をさらに実行させる、請求項1または2に記載のシール貼り付けシステム。
  4. 前記制御装置は、
    前記力覚センサから前記吸着ツールのピッチ軸のモーメントの実測値を取得し、
    前記ピッチ軸のモーメントの実測値と、前記ピッチ軸のモーメントの目標値との差分を算出し、
    前記差分に基づいて、前記吸着ツールの前記ピッチ軸における傾きの調整量を決定する、請求項3に記載のシール貼り付けシステム。
  5. 前記制御装置は、前記調整後の吸着位置から、前記シール台紙から上に予め定められた距離だけ離れた位置を、前記吸着ツールにおけるシール剥がし動作の開始位置として前記記憶部に格納する、請求項1~4のいずれか記載のシール貼り付けシステム。
  6. シール貼り付けシステムを制御するための方法であって、
    前記シール貼り付けシステムは、
    多関節ロボットと、
    前記多関節ロボットを制御する制御装置と、
    前記多関節ロボットの先端に取り付けられる吸着ツールと、
    前記吸着ツールにかかる力を検出する力覚センサと、
    前記多関節ロボットの教示データを格納する記憶部とを備え、
    前記方法は、
    教示モードにおいて、前記吸着ツールをシール台紙上のシールに近づけていくステップと、
    前記力覚センサからの信号に基づいて、前記吸着ツールの吸着位置と、シール剥がし時の前記吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きを調整するステップと、
    調整後の前記吸着位置、前記ロール軸の傾きの情報を含む前記教示データを前記記憶部に格納するステップとを含む、方法。
  7. シール貼り付けシステムを制御するためのプログラムであって、
    前記シール貼り付けシステムは、
    多関節ロボットと、
    前記多関節ロボットを制御する制御装置と、
    前記多関節ロボットの先端に取り付けられる吸着ツールと、
    前記吸着ツールにかかる力を検出する力覚センサと、
    前記多関節ロボットの教示データを格納する記憶部とを備え、
    前記プログラムは、前記シール貼り付けシステムに、
    教示モードにおいて、前記吸着ツールをシール台紙上のシールに近づけていく動作と、
    前記力覚センサからの信号に基づいて、前記吸着ツールの吸着位置と、シール剥がし時の前記吸着ツールの進行方向(ロール軸)における傾きを調整する動作と、
    調整後の前記吸着位置、前記ロール軸の傾きの情報を含む前記教示データを前記記憶部に格納する動作とを実行させる、プログラム。
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