JP5644434B2 - 電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両 - Google Patents

電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両 Download PDF

Info

Publication number
JP5644434B2
JP5644434B2 JP2010269725A JP2010269725A JP5644434B2 JP 5644434 B2 JP5644434 B2 JP 5644434B2 JP 2010269725 A JP2010269725 A JP 2010269725A JP 2010269725 A JP2010269725 A JP 2010269725A JP 5644434 B2 JP5644434 B2 JP 5644434B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat sink
liquid
power
divided
conversion device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010269725A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012120381A (ja
Inventor
泰仁 田中
泰仁 田中
美里 石井
美里 石井
桑原 隆
隆 桑原
小高 章弘
章弘 小高
岳志 黒田
岳志 黒田
安達 昭夫
昭夫 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2010269725A priority Critical patent/JP5644434B2/ja
Priority to CN201110397067XA priority patent/CN102570869A/zh
Publication of JP2012120381A publication Critical patent/JP2012120381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5644434B2 publication Critical patent/JP5644434B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Description

本発明は、少なくともスイッチング素子を有して直流電力を交流電力に変換するパワーモジュールと直流電力を平滑化する複数の平滑用コンデンサとを、密閉構造の筐体内に配置した電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両に関する。
電気自動車、ハイブリッド自動車等の電気駆動車両では、直流電力を交流電力に変換して電動モータ等のアクチュエータを駆動する例えばインバータで構成される電力変換装置を使用している。
この種の電力変換装置にあっては、数百ボルトの直流電力を交流電力に変換するため、電力変換装置を構成するパワーモジュールや平滑用コンデンサ等の発熱を避けることはできず、少なくともパワーモジュール及び平滑用コンデンサを冷却する必要がある。
従来の電力変換装置としては、内部に冷却液の流路を有する冷却プレートの一方の面に当接させて、昇圧用リアクトル、モータ・ジェネレータの各相の相電流を生成するための各相用スイッチングユニット、リアクトルに接続される昇圧用スイッチングユニット、リアクトルによる昇圧前の電圧を平滑化する昇圧前平滑用コンデンサ、及びリアクトルによる昇圧後の電圧を平滑化する昇圧後平滑用コンデンサを含む複数の回路構成部品の中の一部を配置し、残りを冷却プレートの他方の面に当接させて配置するようにしたインバータ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−89258号公報
ここで、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、内部に冷却液の流路を有する冷却プレートの上側に平滑用コンデンサ及びリアクトルを配置してカバー本体で覆うとともに、冷却プレートの下側にスイッチングユニットを配置し、この冷却プレートをインバータケースの上面を覆うように装着するようにしている。
このため、平滑用コンデンサ、リアクトル及びスイッチングユニットの発熱部品の冷却を冷却プレートによってのみ行う構造となっているので、冷却プレートの上下間に気体の流通通路がないので、冷却プレートの上下間に温度差が生じてしまうため、冷却プレートの冷却能力を高温側に合わせて設計する必要があるとともに、高さが比較的高いリアクトルや平滑用コンデンサは、その一部が冷却プレートに接触しているだけであるので、全面を効率よく冷却することができないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、簡易・小型な構成で、コンデンサ及びパワーモジュール等の回路部品の冷却を十分に行うことができる電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一の形態に係る電力変換装置は、少なくともスイッチング素子を有して直流電力を交流電力に変換するパワーモジュールと前記直流電力を平滑化する複数のコンデンサとを、密閉構造の筐体内に配置した電力変換装置であって、前記筐体は、2つに分割された分割筐体と、該2つの分割筐体間に両者を分断するように介挿され、且つ前記パワーモジュールを装着した平板状の液冷ヒートシンクとで構成され、前記液冷ヒートシンクに前記2つの分割筐体間を連通する気体通路を形成したことを特徴としている。
この構成によると、パワーモジュールやコンデンサ等の回路部品を液冷ヒートシンクで冷却することができるとともに、液冷ヒートシンクに分割筐体間を連通する気体流路が形成されているので、この気体流路を通じて分割筐体間で気体を循環させることが可能となり、分割筐体間での温度差が生じることを抑制するとともに、気体による回路部品の冷却も行うことができ、冷却能力を向上させることができる。
また、本発明の他の形態に係る電力変換装置は、前記液冷ヒートシンクが、前記2つの分割筐体間を連通する複数の気体通路が形成され、少なくとも1つの気体通路内に前記コンデンサの一部を収容するように構成されていることを特徴としている。
この構成によると、液冷ヒートシンクの気体通路を通じて気体を循環させたときに、循環気体によってコンデンサの全面を冷却することができ、コンデンサの冷却効率を向上させることができる。
また、本発明の他の形態に係る電力変換装置は、前記液冷ヒートシンクが、前記2つの分割筐体間を連通する複数の気体通路が形成され、少なくとも1つの気体通路内に当該2つの分割筐体に収容された電気部品を接続する接続ケーブルが挿通されていることを特徴としている。
この構成によると、2つの分割筐体に分けて配置された回路部品間の電気的接続を、別途専用のスルーホール等を形成することなく、気体通路を通じて容易に行うことができる。
また、本発明の他の形態に係る電力変換装置は、前記液冷ヒートシンクが、外周面が外部に露出され、該外周面の一部に給水口及び排水口が突出形成されていることを特徴としている。
この構成によると、液冷ヒートシンクに供給する冷却媒体を、連結部を設けることなく直接給排することができ、接続構造を簡易化することができるとともに、筐体内での液漏れを確実に防止することができる。
また、本発明の他の形態に係る電力変換装置は、前記液冷ヒートシンクが、前記2つの分割筐体と接触する外周縁にシール部が形成されていることを特徴としている。
この構成によると、液冷ヒートシンクの回路部品装着面は平面度が良好に形成されているので、この平面度の良好な外周縁にシール部を形成することにより、確実なシール機能を得ることができる。
また、本発明の他の形態に係る電力変換装置は、前記液冷ヒートシンクが、一方の分割筐体側にインバータ及びチョッパ回路を構成する前記パワーモジュールを配置し、他方の分割筐体側にチョッパ回路を構成するリアクトルが配置されていることを特徴としている。
この構成によると、発熱が大きいパワーモジュールや大形部品であるリアクトルについては直接液冷ヒートシンクで冷却することができる。
また、本発明の他の形態に係る電力変換装置は、前記液冷ヒートシンクが、前記リアクトルを配置した装着面に熱交換用冷却フィンを併置したことを特徴としている。
この構成によると、大形の熱交換用冷却フィンをリアクトルに併置することにより、リアクトルでは気体の通過が遮られるので、気体を循環させた場合に気体が熱交換用冷却フィンを通ることになり、循環気体を効率よく冷却することができる。
また、本発明の一の形態に係る電気駆動車両は、前記請求項1乃至7の何れか1つに記載した電力変換装置を使用して走行用電動モータを制御するようにしたことを特徴としている。
この構成によると、上記効果を有する電力変換装置を使用して電気駆動車両の走行用電動モータを制御するので、電力変換装置での発熱を抑制して安定した走行を確保することができる。
本発明によれば、筐体を2つの分割筐体に分割し、分割した2つの分割筐体間に液冷ヒートシンクを介在させて連結し、この液冷ヒートシンクに2つの分割筐体間を連通する気体通路を形成したので、2つの分割筐体間で気体を流通させることができ、2つの分割筐体間で温度差が生じることを抑制することができ、冷却効果を向上させることができる。
しかも、分割筐体間で気体通路を介して気体を循環させることにより、液冷ヒートシンクによる冷却効果と、循環気体による冷却効果とを得ることができ、冷却効果を向上させることができる。
このとき、気体の循環路に液冷ヒートシンクに固定した熱交換用冷却フィンを設けることによって、より冷却効果を向上させることができる。
また、上記効果を有する電力変換装置を使用して走行用電動モータを制御することにより、制御装置の耐久性の高い電気駆動車両を提供することができる。
本発明を適用し得る電気駆動車両の一実施形態を示す概略構成図である。 電力変換装置を示す正面板部を取り外した状態の模式的縦断面図である。 図2のA−A線上の断面図である。 図3のB−B線上の断面図である。 水冷ヒートシンクを示す平面図である。 水冷ヒートシンクの底面図である。 水冷ヒートシンクの横断面図である。 図7のC−C線上の断面図である。 電力変換装置の分解状態を示す断面図である。 上部ケース及び下部ケースと水冷ヒートシンクとの連結構造を示す説明図であって、(a)は断面図、(b)は分解断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を電気駆動車両としての電気自動車に適用した場合の概略構成を示す図である。
図中、1は電気自動車であって、この電気自動車1は、例えば車両前部側に前端を駆動する電動モータ2が配設されているとともに、この電動モータ2を駆動する駆動装置を構成する電力変換装置3及びこの電力変換装置3に対して制御信号を供給する車両制御装置4が配設され、さらに電力変換装置3及び車両制御装置4に対して電源を供給する多数の蓄電池を収納する蓄電池収納部5が配設されている。
電力変換装置3は、図2〜図5に示すように、直方体状の液密性を有する筐体6を有する。この筐体6は、上下に2分割された上端を開放した箱状の下部分割筐体6Lと、上下端部を開放した角筒状の上部分割筐体6Hと、下部分割筐体6L及び上部分割筐体6H間に両者を分断するように介挿された所定の厚みを有する平板状に形成された例えば水冷式の液冷ヒートシンク7とで構成されている。ここで、上部分割筐体6Hは上端部が蓋体8によって閉塞されている。
液冷ヒートシンク7は、図5〜図8に示すように、所定の厚みを有する扁平な直方体形状に形成され、前端側に比較的幅狭で左右方向に両端部近傍まで延長する気体通路11が上下に貫通して形成されているとともに、後端側に気体通路11に比較して幅広で左右方向に両端部近傍まで延長する気体通路12が上下に貫通して形成されている。
そして、液冷シートシンク7の前端面には、冷却媒体としの冷却水が供給される冷却水供給口13及び冷却水排出口14が突出形成されている。また、液冷ヒートシンク7の内部には、図7及び図8に示すように、冷却水供給口13に連通する冷却水溜まり15が気体通路11及び12間に前後方向に延長して形成されているとともに、冷却水排出口14に連通する冷却水溜まり16が冷却水溜まり15と対向するように気体通路11及び12間に前後方向に延長して形成されている。また、冷却水溜まり15及び16間には、左右方向に延長する断面積が小さい多数の冷却水挿通溝17が形成されている。
このように、多数の冷却水挿通溝17の少なくとも冷却水供給口13側に冷却水溜まり15を形成することにより、冷却水挿通溝17の断面積が小さく管路抵抗が大きいので、冷却水溜まり15の圧力が高まったときに各冷却水挿通溝17に均等に冷却水を分配することができる。なお、電気自動車1には、図示しないが、冷却水排出口14から排出される冷却後の冷却水を冷却する電気自動車1の前面に設けられたラジエータなどの熱交換器と、この熱交換器で冷却された冷却水を貯留するリザーバタンクと、このリザーバタンクに貯留された冷却水をポンプで加圧して冷却水供給口13に供給する冷却システムが設けられている。
そして、液冷ヒートシンク7の冷却水挿通溝17に対向する上面には、図5に示すように、前述した蓄電池で構成される直流電源の直流電力を昇降圧するチョッパ回路を構成するパワーモジュールとしてのIGBTモジュール21と、チョッパ回路から出力される直流電力を例えば3相交流電力に変換するインバータを構成するパワーモジュールとしての3個のIGBTモジュール22とが冷却水挿通溝17の延長方向と直交する方向に所定間隔を保って並列配置されている。ここで、IGBTモジュール21及び22は、直列に接続されたスイッチング素子としてのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、保護回路等を内蔵している。
また、液冷ヒートシンク7の冷却水挿通溝17に対向する下面には、図6に示すように、前述したチョッパ回路を構成する比較的大型の立方体形状のリアクトル23が冷却水排出口14側の半部に配置されているとともに、このリアクトル23と隣接して冷却水供給口13側に放熱フィン24が配設され、さらに放熱フィン24の気体通路12側に設けられた放熱フィン24で冷却された冷却風を気体通路12側に送風するルーバー付きの送風ファン25とが配置されている。
さらに、前述したチョッパ回路を構成するコンデンサ26及び前記チョッパ回路及びインバータ間に介挿される平滑用の3つのコンデンサ27が、図3に示すように、その端子側を液冷ヒートシンク7の気体通路12内に接触することなく所定の間隔を開けて挿通した状態で下部分割筐体6Lに固定されている。
そして、チョッパ回路を構成する液冷ヒートシンク7の上面に配置されたIGBTモジュール21と液冷ヒートシンク7の下面に配置されたリアクトル23とは、図4に示すように、気体通路12を通る電気接続ケーブル28によって電気的に接続されている。
一方、液冷ヒートシンク7に固定されたIGBTモジュール21及び22の上方には、図2及び図3に示すように、IGBTモジュール21及び22に内蔵されたIGBTのゲートを制御するゲート駆動回路等の制御回路を実装した制御基板31及び電源回路やリレー等を実装した電源基板32が平行に配置されている。
これら制御基板31及び電源基板32のそれぞれは、上部分割筐体6Hの内周面に、固定された支持部材33によって支持されている。この支持部材33は、上部分割筐体6Hの前後左右の内壁に固定された複数のL字状の固定金具34と、この固定金具34によって支持された金属板又は厚手のガラス入りエポキシ樹脂等の剛性の高い支持基板35と、この支持基板35の上面における前後端部及び前後方向の中央部にそれぞれ植立された複数本のスペーサ36とで構成されている。ここで、スペーサ36は、図2に示すように、頭部に雌ねじ部が形成された円柱部36aと、この円柱部36aの下端面から下方に突出する支持基板35に形成された取付孔37内に貫通される支持突起36bとで構成されている。
そして、スペーサ36の上端に、個別に制御基板31及び電源基板32が載置され、これら制御基板31及び電源基板32にスペーサ36に対向して形成されたねじ挿通孔38に取付ねじ39を挿通してスペーサ36の雌ねじ部に螺合させることにより、スペーサ36上に制御基板31及び電源基板32がねじ止め固定されている。したがって、支持基板35と制御基板31及び電源基板32との間には所定の空間に設けられるとともに、薄くて撓み易い制御基板31及び電源基板32を剛性の高い支持基板35で撓むことなく保持することができる。
さらに、上部分割筐体6Hにおける右内壁の気体通路12に対向する位置に、制御基板31及び電源基板32に対向する送風ファン40が配設されている。この送風ファン40は空気吸込み口が上部分割筐体6Hの右内壁側の下方に開口されており、気体通路12から送風ファン25によって供給される冷却風を吸込み、前面に配設された図示しないルーバーによって制御基板31及び電源基板32と支持基板35との間を通って気体通路11側に達するように冷却風を分散送風する。
また、下部分割筐体6L、液冷ヒートシンク7、上部分割筐体6H及び蓋体8がシール部材を有する連結構造45によってシールされ、筐体6が密封されている。すなわち、連結構造45は、図10に示すように、下部分割筐体6Lの上端部に内方に延長して形成されたフランジ部46が形成され、このフランジ部46の上面に形成された内周面に雌ねじ部が形成された円筒部47と、この円筒部47の外周面に装着された円筒部47より高さが高い角環状のパッキン48と、上部分割筐体6Hの下端部側内面に固定された内方に延長するL字状のボルト挿通孔49aを形成した固定部材49と、この固定部材49のボルト挿通孔49aの下側に貼着されたボルト挿通孔49aより僅かに大きい挿通孔50aが内周面に形成されている円筒部49bと、この円筒部49bの外周面に装着された円筒部49bより高さが高い角環状のパッキン50と、固定部材49の上端側から挿通されて液冷ヒートシンク7に形成された貫通孔7aを通じて円筒部47の雌ねじ部に螺合する取付ボルト51とを備えている。同様に、上部分割筐体6Hの上端にも内方に延長するフランジ部52が形成され、このフランジ部52の内方端に上方に僅かに延長する周鍔53が形成されている。また、蓋体8には外周縁から下方に延長するフランジ部54が形成され、このフランジ部54の内側に角環状のパッキン55が貼着されている。このパッキン55には上部分割筐体6Hの周鍔53を挿通する周溝56が形成されている。そして、上部分割筐体6Hのフランジ部52に蓋体8のパッキン55が当接し、その周溝56内に周鍔53が挿通されるように蓋体8を上部分割筐体6Hに装着し、蓋体8の上部側から図示しない取付ボルトで締めつけて固定する。なお、このとき、取付ボルトは、雌ねじ部を有する円筒部(図示しないが、上部分割筐体6Hに形成されている)と螺合する。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、図9に示すように、液冷ヒートシンク7と下部分割筐体6L及び上部分割筐体6Hとが分離され、且つ上部分割筐体6Hから蓋体8が分離されている状態にあるものとする。この状態では、液冷ヒートシンク7には上面に前述したようにIGBTモジュール21及び22を装着し、下面にリアクトル23、放熱フィン24及び送風ファン25を装着して置く。同様に、下部分割筐体6Lにコンデンサ26及び27が固定して置く。
この状態で、下部分割筐体6L上に、液冷ヒートシンク7を載置し、さらに液冷ヒートシンク7上に上部分割筐体6Hを載置する。この状態で、図10(a)に示すように下部分割筐体6Lの円筒部47の雌ねじ部、液冷ヒートシンク7の貫通孔7a、円筒部49bの挿通孔50a及び固定部材49の挿通孔49aの各中心軸が一致する状態となり、この状態で、上部分割筐体6Hの固定部材49の上部側から取付ボルト51を挿通して円筒部47の雌ねじ部に螺合させて締付けることにより、下部分割筐体6L、液冷ヒートシンク7及び上部分割筐体6Hを液密状態で連結することができる。
この状態で、リアクトル23に一端を接続した電気接続ケーブル28をIGBTモジュール21の接続端子に接続するとともに、コンデンサ26及び27とIGBTモジュール21及び22との電気的接続を行ってから下側の固定金具34を上部分割筐体6Hの内壁に固定し、次いで、スペーサ36を固定した支持基板35を固定金具34にねじ止め等によって固定する。次いで、支持基板35のスペーサ36上に制御基板31を装着してねじ止めにより固定する。その後、上部分割筐体6Hの右側内壁の後端側に送風ファン40を固定してから上側の固定金具34を上部分割筐体6Hの内壁に固定し、次いでスペーサ36を固定した支持基板35を固定金具34にねじ止め等によって固定する。次いで、支持基板35のスペーサ36上に電源基板32を装着して固定する。
なお、制御基板31とIGBTモジュール21,22との電気的接続や制御基板31と電源基板32との電気的接続は、図示しないが各基板の外形端(各基板と筐体6Hとの間の空間)を通じて行う。
そして、電源基板32の装着が完了すると、上部分割筐体6Hの上面に蓋体8を装着してボルト締めすることにより、上部分割筐体6Hと蓋体8とをパッキン55でシールして液密状態で連結することにより、電力変換装置3が構成される。
この電力変換装置3を電気自動車1に搭載して、液冷ヒートシンク7の冷却水供給口13及び冷却水排出口14を電気自動車1に搭載した冷却システムに連結することにより、冷却システムから冷却水が冷却水供給口13に供給されるとともに、冷却水排出口14から排出される冷却後の冷却水が冷却システムに戻される。このとき、液冷ヒートシンク7の冷却水供給口13及び冷却水排出口14が直接外部に露出しているので、冷却システムとの接続を容易に行うことができるとともに、その接続の際に筐体6の液密性が崩れることはなく、冷却水が筐体6内に漏れることを確実に防止することができる。
そして、電気自動車1のイグニッションスイッチがオン状態とされると、電力変換装置3が作動状態となり、アクセルペダル等が操作されることにより、車両制御装置4から制御指令が入力されることにより、電力変換が開始されて制御指令に応じた3相電力を電動モータ2に供給する。
このように、電力変換装置3が作動状態となると、各回路部品が発熱することになり、特に発熱量の大きいIGBTモジュール21,22とリアクトル23とは直接液冷ヒートシンク7に接触されて固定されているので、液冷ヒートシンク7を流れる冷却水によって冷却される。
これに加えて、液冷ヒートシンク7の下面に、リアクトル23と近接し、且つ冷却水供給口13側に放熱フィン24が配設され、この放熱フィン24の気体通路12側に送風ファン25が配設されているので、液冷ヒートシンク7の低温が放熱フィン24に伝導されることになり、この放熱フィン24で筐体6内に閉じ込められた空気を冷却する。
そして、冷却された空気が送風ファン25のルーバーによって冷却風としてコンデンサ26及び27に分散されて吹き付けられ、これらコンデンサ26及び27を冷却する。このとき、コンデンサ26及び27は図3に示すように、液冷ヒートシンク7の気体通路12に対して前後方向に所定の間隔を開けて挿通されているので、冷却風がコンデンサ26及び27の全側面を冷却して通ることができ、コンデンサ26及び27の冷却効果を向上させることができる。
そして、液冷ヒートシンク7の上面側の気体通路12の上方にも送風ファン40が配設されており、この送風ファン40によって、上部分割筐体6Hの右側壁の下面側からコンデンサ26及び27を冷却した冷却風を取込み、ルーバーによって、制御基板31及び電源基板32と支持基板35との間の空間部、制御基板31の下部及び電源基板32の上部側に冷却風を分散して吹き込む。この冷却風によって制御基板31及び電源基板32に実装されている発熱部品を冷却するとともに、IGBTモジュール21,22を冷却し、これらを冷却後の冷却風が気体通路11を通って放熱フィン24に戻って冷却され、再度送風ファン25によって、コンデンサ26及び27に吹き付けされる冷却風循環路が形成される。
このように、上記実施形態によると、下部分割筐体6L及び上部分割筐体6Hが液冷ヒートシンク7を介して連結され、液冷ヒートシンク7によって、発熱部品となるIGBTモジュール21,22、リアクトル23を直接冷却することができる。このとき、下部分割筐体6L及び上部分割筐体6Hが液冷ヒートシンク7によって分断されるが、液冷ヒートシンク7に所定距離離間した気体通路11及び12を形成することにより、下部分割筐体6L及び上部分割筐体6H間で気体通路11及び12を通じて気体の流入出が可能となり、下部分割筐体6L及び上部分割筐体6Hに温度差が生じることを防止することができる。
しかも、液冷ヒートシンク7に放熱フィン24を装着するとともに、この放熱フィン24に送風ファン25を配置することにより、冷却風を形成することができ、この送風ファン25と上部側の送風ファン40とによって強制的に冷却風を循環する冷却風循環路を形成することができ、筐体6の内部温度をむらなく平均化することができる。このため、発熱部品のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、放熱のための空間を広くとる必要がなく、全体を小型化することができる。このとき、放熱フィン24が冷却水供給口13側に設けられているので、空気の冷却効果をより高めることができる。
また、下部分割筐体6L及び上部分割筐体6Hと液冷ヒートシンク7との連結が発熱部品との接触面積を広くするために高い平面度に仕上げられる液冷ヒートシンクの上面及び下面にパッキン48及び50を介して連結されるので、高精度の液密性を得ることができる。
また、コンデンサ26及び27の一部を気体通路12内に挿通するようにしたので、この分下部分割筐体6Lの高さを低くすることができ、電力変換装置3全体を小型化することができる。同様に、気体通路12を介してチョッパ回路を構成するIGBTモジュール21とリアクトル23とを電気的に接続する電気接続ケーブル28で接続するようにしたので、別途電気接続ケーブルを挿通する挿通部を形成する必要がない。
さらに、剛性の低い制御基板31及び電源基板32をそれぞれ剛性の高い支持基板35でスペーサ36を介して支持するようにしたので、電気自動車1のように車体から伝達される振動が多い場合に、振動によって制御基板31及び電源基板32が撓むことを防止することができ、制御基板31及び電源基板32が撓むことによる繰り返し応力によって実装された電気部品が破損したり、制御基板31及び電源基板32と実装される電気部品とを電気的に接続する半田付け部が破損して接触不良を起こしたりすることを確実に防止することができる。
また、上記効果を有する電力変換装置3を搭載することにより、走行環境による温度変化にかかわらず耐久性の高い電気自動車を提供することができる。
なお、上記実施形態においては、気体通路11及び12を左右方向に延長する一つの長孔で形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく各気体通路11及び12を延長方向に分割して形成することもできる。また、気体通路12は、コンデンサ26,27を挿通しない場合には、送風ファン40の下側にのみ形成することができる。その他、気体通路は2つに限らず3以上の気体通路を形成することもできる。
さらに、上部分割筐体6H内に配置する制御基板31や電源基板32等の基板の枚数は2枚に限らず、任意の枚数とすることができる。
同様に、IGBTモジュール21,22やコンデンサ26,27の個数も任意に設定することができ、電力変換する交流の相数も使用する電動モータの相数に応じて任意に変更することができる。
また、上記実施形態においては、冷却媒体として冷却水を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)類とハイドロフルオロカーボン(HFC)類等の代替フロンや、他の冷却気体、冷却液等の冷却媒体を適用することができる。この場合、代替フロンを使用する場合には、空調装置で使用する代替フロンを分岐して使用することもできる。
また、上記実施形態では、パワーモジュールとしてIGBTを内蔵したIGBTモジュールを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、MOSFETや他のパワー半導体素子を内蔵したパワーモジュールを適用することができる。
さらに、上記実施形態においては、本発明による電力変換装置を電気自動車に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、軌条を走行する鉄道車両にも本発明を適用することができ、任意の電気駆動車両に適用することができ、さらに電力変換装置としては電気駆動車両に限らず、他の産業機器における電動モータ等のアクチュエータを駆動する場合に本発明の電力変換装置を適用することができる。
1…電気自動車、2…電動モータ、3…電力変換装置、4…車両制御装置、5…蓄電池収納部、6…筐体、6L…下部分割筐体、6H…上部分割筐体、7…液冷ヒートシンク、8…蓋体、11,12…気体通路、13…冷却水供給口、14…冷却水排出口、21,22…IGBTモジュール、24…リアクトル、25…送風ファン、26,27…コンデンサ、28…電気接続ケーブル、31…制御基板、32…電源基板、33…支持部材、34…固定金具、35…支持基板、36…スペーサ、40…送風ファン、45…連結構造、46…フランジ部、47…円筒部、48…パッキン、49…固定支持部、50…パッキン、51…取付ボルト

Claims (8)

  1. 少なくともスイッチング素子を有して直流電力を交流電力に変換するパワーモジュールと前記直流電力を平滑化する複数のコンデンサとを、密閉構造の筐体内に配置した電力変換装置であって、
    前記筐体は、2つに分割された分割筐体と、該2つの分割筐体間に両者を分断するように介挿され、且つ前記パワーモジュールを装着した平板状の液冷ヒートシンクとで構成され、
    前記液冷ヒートシンクに前記2つの分割筐体間を連通する気体通路を形成したことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記液冷ヒートシンクは、前記2つの分割筐体間を連通する複数の気体通路が形成され、少なくとも1つの気体通路内に前記コンデンサの一部を収容するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記液冷ヒートシンクは、前記2つの分割筐体間を連通する複数の気体通路が形成され、少なくとも1つの気体通路内に当該2つの分割筐体に収容された電気部品を接続する接続ケーブルが挿通されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記液冷ヒートシンクは、外周面が外部に露出され、該外周面の一部に給水口及び排水口が突出形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記液冷ヒートシンクは、前記2つの分割筐体と接触する外周縁にシール部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記液冷ヒートシンクは、一方の分割筐体側にインバータ及びチョッパ回路を構成する前記パワーモジュールを配置し、他方の分割筐体側にチョッパ回路を構成するリアクトルが配置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記液冷ヒートシンクは、前記リアクトルを配置した装着面に熱交換用冷却フィンを併置したことを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記請求項1乃至7の何れか1つに記載した電力変換装置を使用して走行用電動モータを制御するようにしたことを特徴とする電気駆動車両。
JP2010269725A 2010-12-02 2010-12-02 電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両 Expired - Fee Related JP5644434B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010269725A JP5644434B2 (ja) 2010-12-02 2010-12-02 電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両
CN201110397067XA CN102570869A (zh) 2010-12-02 2011-12-02 电力转换装置和使用它的电驱动车辆

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010269725A JP5644434B2 (ja) 2010-12-02 2010-12-02 電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012120381A JP2012120381A (ja) 2012-06-21
JP5644434B2 true JP5644434B2 (ja) 2014-12-24

Family

ID=46415495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010269725A Expired - Fee Related JP5644434B2 (ja) 2010-12-02 2010-12-02 電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5644434B2 (ja)
CN (1) CN102570869A (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5915431B2 (ja) * 2012-07-20 2016-05-11 富士電機株式会社 インバータ装置
JP6044766B2 (ja) * 2012-11-12 2016-12-14 三菱自動車工業株式会社 インバータ装置
CN105009439B (zh) * 2013-04-01 2017-08-08 富士电机株式会社 电力转换装置
JP6268361B2 (ja) * 2013-09-30 2018-01-31 パナソニックIpマネジメント株式会社 インバータ装置
JP2015070711A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 三洋電機株式会社 電力変換装置
JP2015100223A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 日産自動車株式会社 電力変換装置
JP6768340B2 (ja) * 2016-04-28 2020-10-14 株式会社東芝 鉄道車両の電力変換装置
EP3579396B1 (en) * 2017-01-31 2022-10-19 Hitachi, Ltd. Power conversion device
CN114268212A (zh) * 2020-09-15 2022-04-01 台达电子工业股份有限公司 电源转换器
JP7556770B2 (ja) 2020-12-11 2024-09-26 株式会社マキタ 電動作業機

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3348552B2 (ja) * 1994-12-28 2002-11-20 富士電機株式会社 電子機器の冷却装置
JP2000014169A (ja) * 1998-06-26 2000-01-14 Hitachi Ltd インバータ装置
JP3750394B2 (ja) * 1999-02-09 2006-03-01 富士電機システムズ株式会社 無停電電源装置
JP3676719B2 (ja) * 2001-10-09 2005-07-27 株式会社日立製作所 水冷インバータ
JP2003341507A (ja) * 2002-05-30 2003-12-03 Toshiba Corp 電気車用電力変換装置
JP2004266973A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Nichicon Corp インバータ装置
JP4453026B2 (ja) * 2005-09-20 2010-04-21 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 インバータ装置
JP4751810B2 (ja) * 2006-11-02 2011-08-17 日立オートモティブシステムズ株式会社 電力変換装置
JP2009033900A (ja) * 2007-07-28 2009-02-12 Sumitomo Electric Ind Ltd 冷却システム
JP5002568B2 (ja) * 2008-10-29 2012-08-15 日立オートモティブシステムズ株式会社 電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN102570869A (zh) 2012-07-11
JP2012120381A (ja) 2012-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5644434B2 (ja) 電力変換装置及びこれを使用した電気駆動車両
JP5488565B2 (ja) 電力変換装置
US7957145B2 (en) Electric power converter
JP5962752B2 (ja) 電力変換装置
JP5508357B2 (ja) 電力変換装置
US8441827B2 (en) Power converter assembly having a housing
JP4382445B2 (ja) 電気機器の冷却構造
JP6409968B2 (ja) 機電一体型の回転電機装置
JP2012119588A (ja) 冷却機能付き制御装置
JP5815063B2 (ja) 電力変換装置
JPWO2014057622A1 (ja) 電力変換装置
JP2007220794A (ja) コンデンサ装置
US7869208B2 (en) Electronics component packaging for power converter
WO2014020806A1 (ja) 冷却構造体及び電力変換装置
JP2007335518A (ja) 車両用電気機器の収納容器
JP2015076932A (ja) 電力変換装置
JP2016119816A (ja) 電力変換装置
JP2018182930A (ja) インバータ及びモータドライバユニット
JP2012010540A (ja) 電力変換装置
JP6115430B2 (ja) 電力変換装置
JP4827770B2 (ja) 冷却用筐体並びに同冷却用筐体を用いたインバータ装置
JP2012119587A (ja) 車載用制御装置
KR101841284B1 (ko) 수냉식 인버터
JP5273487B2 (ja) パワーコントロールユニット
JP6187582B2 (ja) 電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5644434

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees