JP5644324B2 - ベッド装置 - Google Patents

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マットレスを支持するボトムの端部に取り付けられるキャップを備えたベッド装置に関するものである。
従来、マットレスを支持するボトムの端部に嵌合可能なキャップ(嵌合枠)が設けられており、キャップの中間部位には、キャップに着脱可能なマットレスのずれ止めとなる止め部材(突片)が設けられているベッド装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に示されるベッド装置は、頭側または足側の側端部にキャップが配設されていることで、効果的にマットレスのずれ止めを行うことができる。
特開2005−87668号公報
上記したベッド装置のキャップは、ボトムと嵌合した際に、キャップとボトムの間に段差が生じ、段差が生じた場合には、横臥者が段差にひっかかり安全性を損なうおそれがある。また、上記したキャップではキャップの嵌合部が、ボトム端部の外側を覆うような蓋形状で単に嵌合されているため、キャップがボトム端部から容易に外れてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、キャップとボトムとの嵌合強度を従来よりも向上させ、取り付けた際に生じるキャップとボトムの段差を抑制して安全性を向上させるベッド装置を提供する。
上記の課題を解決するために講じた手段は、マットレスを支持し、長手方向の断面が凹凸形状を呈するボトムに対して、ボトムの幅方向の端部に嵌着するキャップを備えたベッド装置において、キャップは、上面がボトムと同一面となる本体部と、本体部から延在してボトムの凹凸に対して上下方向から挟持してボトムの端部に嵌合する嵌合部を備える構成とした。
この場合、嵌合部は、第1突部、第2突部および第3突部を有し、第1突部は本体部の両端にそれぞれ形成され、両端に形成された第1突部間に第2突部が形成されると共に、前記第2突部は第1突部と第3突部との間に形成され、第1突部と第3突部が断面凹凸形状のボトムの一面から嵌合し、第2突部がボトムの他面から嵌合する構成とすると良い。
また、嵌合部は、本体部からの長さが、第2突部に対して第1突部の長さが長くなっていることが好ましい。
また、本体部は、端部が円弧状となっていることが好ましい。
本発明によれば、ベッド装置は、キャップが凹凸形状のボトム端部の上面と同一の面を有していることで、キャップをボトムに取り付けた際に生じるキャップとボトムの段差を抑制することができ、安全性を向上することが可能である。さらに、ベッド装置は、ボトムの凹凸に対して上下方向から挟持するようにキャップを取り付けることで、キャップとボトム端部との嵌合強度が向上するため、キャップが端部から外れることを抑制することができる。
また、キャップの嵌合部は、第1突部と第3突部がボトムの凹凸に対して一面から嵌合し、第2突部がボトムの凹凸に対して他面から嵌合しているため、凹凸形状のボトムの凹凸部を交互に挟持することで、嵌合部とボトム間の摩擦力によって嵌合強度を従来よりも増すことができ、キャップが端部から容易に外れるのを抑制することができる。
また、キャップの嵌合部は、第1突部が第2突部に比べてボトムとの嵌合部分が長いため、第1突部がボトムとの嵌合部分にキャップをガイドすることとなり、第2突部を嵌合させることでキャップを嵌め込む構造と成っている。これによりキャップは、ボトムへの取り付けを円滑に行うことができる。
また、このベッド装置は、本体部が円弧状に形成されているため、ベッドに対して使用者が昇降する際の安全性を向上することができる。
本発明に係わるベッド装置の構成を示す側面図である。 図1におけるボトムにキャップ及び止め部材を取り付けた斜視図である。 図2におけるキャップ単体の構造を示す斜視図である。 図3に示す矢視図である。 図4のA−A断面図である。 図4のB−B断面図である。 ボトムとキャップの組付図である。 止め部材の構成を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 止め部材とキャップとの関係を示す組付図である。 図9の矢視図である。
本発明に係わるベッド装置1の構成ついて、図1、図2を用いて説明する。図1は、本発明に係わるベッド装置1の構成を示す側面図を示し、図2は、図1に係わるベッド装置1にキャップ40及び止め部材50を取り付けた場合の斜視図を示している。
図1に示すように、このベッド装置は下方に昇降機能を有するものであり、特に、昇降機能に限定されないが、ベッド本体20に設けられるマットレス(図示せず)を下側から複数のボトム30(例えば、金属または樹脂材等)により長手方向に支持する構成となっている。ボトム30には幅方向の端部にキャップ40(例えば、樹脂材)が取り付けられており、このキャップ40にマットレスのずれを防止する後述する止め部材50(例えば、樹脂材)が着脱自在に取り付け可能な構成となっている。このため、ベッド装置は、マットレスのずれに応じて、使用者(例えば、横臥者)が任意の位置(頭側または腰部、足側)また個数(キャップ40の数だけ取り付けることができる)を選定して止め部材50を取り付けることが可能となっている。
ベッド装置1は、ベッド本体20に設けられた長手方向の断面が凹凸形状のボトム30の幅方向の端部31に、ボトム30の凹凸形状に合わせて嵌着する嵌合部41を有するキャップ40が設けられている。ボトム30の長手方向の断面は、両端及び中央に凸部32が形成され、凸部32の間に凹部33が形成され、凹凸形状を構成している。両端の凹部は、ボトム30の側部を形成する一端が延在し、この端部がボトム30の内部方向に折り曲げられた折り曲げ端部34を形成している。また、キャップ40には、ボトム30の上部に配設されるマットレスのずれ止めとなる止め部材50が着脱自在に取り付けられている。
次に、ベッド装置1のキャップ40の構成について、図3から図7を用いて、本発明について詳細に説明する。図3は、キャップ40の形状を説明する斜視図を示し、図4は、図3の矢視図を示している。さらに、図5は、図4のA−A断面図を示し、図6は、図4のB−B断面図を示している。図7は、ベッド装置1のボトム30とキャップ40の関係を示した組付図を示している。
図3において、キャップ40は、ボトム30の幅方向の端部31と接する面を有し、意匠面となる本体部42と、本体部42からボトム30の幅方向に延在し、ボトム30と嵌合する嵌合部41とが一体に樹脂により成形されている。本体部42は、取付時には凹凸形状を呈するボトム30の端部31の幅および高さと同等な寸法で形成されている。これにより、キャップ40は、ボトム上面において取付時にボトム30の端部との間の段差を極力抑制することができ、使用者に対しての安全性や段差によるマットレスの耐久性を向上することができる。さらに、キャップ40は、マットレスと当接するボトム30の上面と同一面で、ボトム30端部31との当接部とは反対側の端部にはRの面取りを施した円弧状の面取部43が設けられ、使用者の乗り降り時の安全性を確保することができる。
一方、キャップ40の嵌合部41は、長手方向の断面が凹凸形状であるボトム30の端部31と内部および外部から上下方向で挟持するように嵌合している。嵌合部41は、ボトム30の凹凸形状に合わせて、第1突部44(2個)、第2突部45(2個)、中央の第3突部46(1個)の5つの突部によって形成されている。第1突部44は、本体部42の長手の両端からそれぞれ延在して形成され、両端にそれぞれ形成された第1突部44の間に2個の第2突部45が離間して形成されている。さらに、この離間した第2突部45の間であり第1突部間の中央位置には、第3突部46が形成されている。2個の第1突部44と中央の第3突部46は本体部42の下側から、2個の第2突部45は本体部42の上側からボトム30に挟持して取り付けられる構成となっている。
嵌合部41はボトム30への取付時にはボトム30の幅方向において、両端の第1突部44の本体部42からの長さL1(= 第3突部46の本体部42からの長さL3)に対して、第2突部45の本体部42からの長さL2が短く形成されている。さらに、嵌合部41は、第1突部44及び第3突部46によってボトム30との嵌合部分にキャップ40をガイドして、第2突部45を嵌合させることでキャップ40を上下方向から挟持する構成と成っているため、ボトム30へのキャップ40の取り付けを円滑に行うことができる。また、嵌合部41は、第3突部46の側部で第2突部45側と反対側に本体部42に対して垂直方向に延びる突状の押圧部47が設けられている。この押圧部47は、第3突部46がボトム30に対して押す力が増すため、嵌合する力を増すことが可能となる。また、第1突部〜第3突部44、45、46の端面には、Rの面取りが施されて形成され、角部分の形成を少なくすることで、安全性を向上させている。
図4において、嵌合部41の第1突部44及び第3突部46は、本体部42の下端部42aからボトム30の凸部32(図2に示す)の肉厚分を考慮した上端部42bまで形成されている。また、第2突部45は、本体部42の上端部42bに端部が内側に円弧状となったフラットな面を有し、下方にボトム30の凹部33(図2に示す)等により所定空間が設けられている。第2突部45には、ボトム30を嵌合して、ボトム30とキャップ40を係止する係止部48が下面45aに設けられている。この係止部48は、円筒形状を成しており、本体部側が長く、本体部側から反対側の下面45aにむけて斜面を形成している。また、第1突部44には、ボトム30の形状を形作る際の折り曲げ端部34(図2に示す)との段差を埋めるために段部44cを形成し、折り曲げ端部34を収納する空間を確保している。このため、このキャップ40は、ボトム30の端部31を覆い隠しかつボトム30との段差を抑制できるため、安全性を向上することができる。
また、図5より、キャップ40の本体部42は、下端部42aに開口部42cを有し、また、第1突部44及び第3突部46は、上端部44a、46aに開口部44b、46bを有し、第2突部45は、下面45aに開口部45bを有している。これらの開口部42c、44b、45b、46bは、キャップ40を成形する際に、肉厚を均一にすることで型崩れ等を抑制できる。また、開口部分を形成する内壁は、肉厚であるために、本体部42の長手方向の断面が略すり鉢状若しくは矩形状となっている。
さらに、図6より、キャップは、止め部材50が取り付けられる取付穴49がキャップ40の本体部42の中央に設けられている。この取付部49は、ほぼ肉厚が均一になるように、本体部42の上面42b(上端部)に開口部を有するすり鉢状に形成されている。さらに、この取付穴49は、本体部42の長手方向に延びている。
そして、図7より、ボトム30へのキャップ50の組付けについて説明する。キャップ40は、ボトム30の凹凸形状に合わせて嵌合部41が取り付けられている。このキャップ40は、第1突部44及び第3突部46がボトム30の凸部32の内部と嵌合しており、第2突部45がボトム30の凹部33の外部と嵌合することで挟み込むように取り付けられることができる。この時、キャップ40の係止部48は、ボトム30に開けられた係止穴(図示せず)に係止される。このキャップ40とボトム30の嵌合構造は、ボトム30に対してキャップ40を嵌合させる時に、キャップ40の板厚によって押圧することで嵌合しているため、取り付けの際のキャップ40及びボトム30の間の寸法誤差が少なく、キャップ40とボトム30の間に生じるがたつきを抑制することができる。これにより、ベッド装置1は、キャップ40を取り付けるためのねじなどの部品点数の削減や組付工数の低減を行うことが可能である。
次に、ベッド装置1の止め部材50の構成について、図8から図10を用いて説明する。図8は、図2におけるベッド装置1の止め部材50の構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図を示している。さらに図9は、ベッド装置1の止め部材50とキャップ40との組付図を示し、図10は、図8に示すベッド装置1の矢視図を示している。
図8より、このベッド装置1の止め部材50は、マットレスのずれを防止する止め板51と、キャップ40に取り付ける取付本体部52とで構成されている。止め板51は、マットレスが配置されるボトム30表面に対して、略垂直に設けられている。また、止め部材50の取付本体部52は、キャップ40の本体部42の上部42bに設けられた取付穴49に取り付けられる突状の第1取付部53と、本体部42の下部42aに設けられた開口部42cに引っ掛けるように取り付けられる突状の第2取付部54と、本体部42との当接面に形成された開口部55とが備えられている。第1取付部53は、止め板51及び取付本体部52に対して、垂直に延びるように止め部材の中央に配置されたキャップ40の本体部42の上部42bと当接する第1当接面56aを持つ接触部56の端部に設けられている。さらに、第2取付部54は、取付本体部52の下側端部に設けられたキャップ40の本体部42の下部42aと接触する第2当接面57aに形成された爪部57に設けられている。これら接触部56及び爪部57の対向する各当接面56a、57aは、平行になるように形成されている。さらに、取付本体部52から接触部57にかけて形成されている面58は、キャップ40の本体部42の円弧状(Rの面取りが施された)の面取部43と同形状となっている。また、取付本体部52に設けられた開口部55は、接触部56側及び爪部57側の対向する長手の壁部55a、55bを有し、対向する壁部55a、55bと直交する壁部55cとによって略長方形をなしている。さらに、止め部材50は、接触部56の本体部42との第1当接面56aからから水平方向に延長した延長端(第1延長端)が開口部55の開口上端の壁部55aとなる。そして、止め部材50は、爪部57の本体部42との第2当接面57aからから水平方向に延長した延長端(第2延長端)が開口部55の開口下端の壁部55bとなる。また、第1取付部53及び第2取付部54は、壁部55a、55bと同方向に長手に延びるように接触部56及び爪部57に形成されている。
図9のように、このベッド装置1は、キャップ40に止め部材50が脱着可能に取り付けられている。図10では、止め部材50は、第1取付部53と第2取付部54は、対向するように配設されている。そして、キャップ40に止め部材50を取り付ける際は、キャップ40の本体部42の取付穴49に第1取付部53を取り付けて位置決めを行い、第2取付部54を本体部42の開口部42cへと取り付ける。このため、止め部材50は、キャップ40を上下方向から挟持するように取り付けられている。ただし、このベッド装置1の取付け方法は、第2取付部54を本体部42の開口部42cへ引っ掛けるようにして取り付けた後に、キャップ40の本体部42の取付穴49に第1取付部53を取り付けて位置決めを行っても良い。さらに、この止め部材50は、第1取付部53と第2取付部54が同軸上に配設されていない。このため、キャップ40から止め部材50を取り外す際は、止め部材50は、キャップ40との当接部に設けられた開口部55を通してキャップ40を支点として、止め板51をマットレスと当接する側と反対側方向(外側)に止め板51の上端をつまんで力を加えることで容易に行うことができる。また、止め部材50は、マットレスと当接する面と反対側の止め板51の面とこの止め板と同一の取付本体部52の面との境界部分に窪み部59が設けられている。この窪み部59によって、止め部材50は、取り付けの際に、止め板51と取付本体部52を折り曲げるようにして、容易に取り付けることが可能となる。
さらに、止め部材50は、形状が複雑でなく、接触部56及び爪部57の表面(第1当接面56a及び第2当接面57a)と同一面を有する取付本体部52に設けられた開口部55(壁部55a、55b)を有することで、成形時に型の開閉では成形品を取り出すことができないアンダーカット部分(例えば、金型成形時に突状の第1取付部53及び第2取付部54が取付本体部52との間に形成するくい込み部分)を考慮することなく、型抜きが容易となる。このため、止め部材50は、樹脂成形の型構造も簡素化できるので、製造の際のコスト削減をすることが可能である。
以上、実施例の構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に示す態様に変更してもよい。
・本発明における取付穴49は、断面がすり鉢状で上部が開口しているような構造でなくても貫通孔のような穴でも良い。このようにすれば、本体部42は、取付穴49の成形時の肉厚と比べて、より周辺の肉厚に対して均一な成形ができるため、成形時のひけ等が抑制でき、型構造も簡素化できる。
・本発明における止め部材50の取付本体部52に設けられた開口部55は、実施例に示された形状に限定されるものではない。開口部55は、第1当接面56a及び第2当接面57aから延長された第1延長端55a及び第1延長端56aが開口部55の開口上下端の壁部となり、止め部材55の成形時に第1取付部53及び第2取付部54にアンダーカット部分が生じないような開口の形状であれば良く、取付本体部52に設けられる個数も限定されない。この時、第1取付部53及び第2取付部54についても上下に複数設けることについても上記を満たしていれば良い。
1 ベッド装置
30 ボトム
31 端部
40 キャップ
41(44、45、46、47,48) 嵌合部
42 本体部
43 端部(面取部)
44 第1突部
45 第2突部
46 第3突部

Claims (4)

  1. マットレスを支持し、長手方向の断面が凹凸形状を呈するボトムに対して、該ボトムの幅方向の端部に嵌着するキャップを備えたベッド装置において、
    前記キャップは、上面が前記ボトムと同一面となる本体部と、該本体部から延在して前記ボトムの凹凸に対して上下方向から挟持して前記ボトムの端部に嵌合する嵌合部を備えたことを特徴するベッド装置。
  2. 前記嵌合部は、第1突部、第2突部および第3突部を有し、前記第1突部は本体部の両端にそれぞれ形成され、両端に形成された前記第1突部間に前記第2突部が形成されると共に、前記第2突部は前記第1突部と前記第3突部との間に形成され、
    前記第1突部と前記第3突部が断面凹凸形状の前記ボトムの一面から嵌合し、前記第2突部が前記ボトムの他面から嵌合することを特徴とする請求項1に記載のベッド装置。
  3. 前記本体部からの長さが、前記第2突部に対して前記第1突部の長さが長くなっていることを特徴とする請求項に記載のベッド装置。
  4. 前記本体部は、端部が円弧状となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のベッド装置。
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