JP5643844B2 - トピラマート(topiramate)の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、以下の化学式で示される2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノーススルファミン酸塩(topiramate、トピラマート)の高効率調製シングルポット反応に関するものである。
Figure 0005643844
本発明では、トピラマートを精製する新しい方法も紹介する。
トピラマートは、アミドスルホン酸によって置換された単糖誘導体であり、てんかん、肥満症、双極性障害、神経因性疼痛、偏頭痛および禁煙に使用する。トピラマートはまた、炭酸脱水酵素阻害剤、Naチャネル遮断薬、α−アミノ−3− ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾール−4−プロピオン酸(AMPA)拮抗薬、γ−アミノ酪酸受容体(GABA)作動薬およびグルタミン酸塩拮抗薬としても使用される。
特許文献1では、複数のトピラマートの調製方法を掲示した。その中で一つの方法は、ジアルキルエーテル溶媒又は塩化メチル溶媒中、塩基存在下で、化学式がSOClである塩化スルフリルの保護をもらうフルクトピラノースを通じてそれに対応するクロロスルホン酸塩を生成する(以下の化学式を参照)。
Figure 0005643844
このクロロスルホン酸塩は塩化メチル溶媒又はアセトニトリル溶媒中のアンモニアと続けて反応してトピラマートを生成する。この方法では、比較的に低い収率で最終製品を製造しようとする。
特許文献2では、上記反応手順に基づいて収率を改善しようとする方法を紹介している。特許文献2で示した内容によると、その高い収率の原因は、クロロスルホン化手順の反応溶媒をトルエン、t−ブチルエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン(THF)から特選し、アミノ化手順の反応溶媒もTHF、t−ブチルエチルエーテル、トルエンおよび低炭素アルコールから特選したからである。
特許文献3では、上記のクロロスルホン化手順とアミノ化手順を使用するトピラマートの連続調製方法を掲示している。この連続方法には、環状エーテル、直鎖または分枝鎖状のジアルキルエーテルおよび芳香族炭化水素類やその混合物の溶媒(特にエチレングリコールジメチルエーテル)の中で行うクロロスルホン化手順が含まれる。アミノ化手順は、クロロスルホン化手順の溶媒(特にエチレングリコールジメチルエーテル)の第二溶媒の中で行う。
但し、この方法では満足できるトピラマートの収率を得ることができない。特に、大量生産の際に満足できる収率に達することはより困難である。
米国特許第4513006号明細書 欧州特許出願公開第0533483号明細書 国際公開第2004/041836号
上記に基づき、本発明の一つの目的は、収率の高いトピラマートの調製方法を、特に大量生産に適合する調整方法を提供することである。
本発明は、実例を通じて、改善されたトピラマートの調製方法を提供する。この方法は、シングルポット反応で、上述の工程、(i)保護されたフルクトピラノースをクロロスルホン化すること、及び、(ii)次にアミノ化工程を行うことを含む。
本発明の方法は次の手順を含む。
A)2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノース及び塩化スルフリルを、第1有機溶媒であるキシレン又はキシレン混合物中、有機又は無機塩基存在下で反応させ、塩化2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノーススルフリル(本発明の中では、「クロロスルホン酸塩」とも言う)を生成し、
B)手順A)で得られた混合物に第2有機溶媒を加え、及び、
C)手順B)で得られた混合物をアンモニアと反応させて、トピラマートを生成する。
キシレンやキシレンの混合物を使用すると、(以前の技術の溶媒を使用した反応に比べて)収率を改善できることを発見した。収率が改善された原因は、キシレンが水にほとんど溶解しないため、キシレン(例えば、市販されているもの)の水分含量が非常に低いからである。本発明に基づき、アミノ化手順の際、水分の存在は最終製品の収率に不利な影響を与えることを発見した。水と求核塩基(例えば、アンモニア)がある場合、クロロスルホン酸塩は分解しやすい。そのため、後続のアミノ化手順を行う際、水の存在はクロロスルホン酸塩の分解を大幅に増加させる。
本文で言う「キシレン」にはキシレンのo−、m−およびp−異性体が含まれる。本発明では、純粋な異性体や3種の異性体のうち2種または全種の混合物を用いることが可能である。後に「キシレン」という用語を使用する場合、それは純粋な異性体や異性体の混合物のことである。
本発明のもう一つの実例では、キシレンの代わりに他の水分含量の低い溶媒を、本発明の第1有機溶媒として使うことができる。水分含量の低い適切な溶媒は、通常150mg/Lより低い水中溶解度を持っている。
具体的には、芳香族溶媒、特に、純粋炭化水素芳香族溶媒、例えば、エチルベンゼンのような溶媒や水中溶解度がエチルベンゼンより低い溶媒が挙げられる。
アミノ化手順を行う前、通常は第2有機溶媒をクロロスルホン化手順A)後に得た混合物に入れる。第2有機溶媒は、アンモニア水溶解度がよくて、クロロスルホン酸塩と反応しなく、沸点が第1有機溶媒より低い溶媒を選択する。この第2有機溶媒は、好ましくは、ジエチルエーテルやテトラヒドロフランなどの非プロトン性エーテルから選択する。
本発明の手順C)は任意の可能な方法で行うことができる。例えば、特許文献2で記述した各種の異なる方法を使用することができる。
本発明で使用する有機塩基や無機塩基は、例えば、炭酸塩含有塩基や窒素含有有機塩基などの、任意の適切な塩基を使用してもいい。当該有機塩基や無機塩基が水に溶解したり、第1有機溶媒に一部溶解したりするともっといい。本発明の一般性を制限しないことを前提に、当該塩基は、無機塩基として、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム及び重炭酸ナトリウムなどの塩基性炭酸塩から、並びに/又は、三級アミン類、(ピリジン、ピリジン誘導体、TEA、DIPEAなどの)含窒素複素環化合物並びに前述の有機塩基及び/若しくは無機塩基の混合物から選択できる。
もう一つの実例に基づいて、手順A)と手順B)の間で次の手順D)、E)およびF)を行うことができる。
手順D)の中で、第1水性洗剤で手順A)で得た混合物(即ち、クロロスルホン酸塩)を最少一回洗う。
手順E)では手順D)で得た一層または多層の有機層を収集し、収集した有機層を手順F)で乾燥剤で乾燥する。
もう一度強調すべきことは、本実例中の上記の追加手順で、クロロスルホン化手順の反応生成物が水と求核塩基(例えば、後続のアミノ化手順中のアンモニア)に敏感であるため、第1有機溶媒の中に含まれた微量の水分を避ける必要がある。しかし精製の方面から言うと、クロロスルホン化で得た反応溶媒は水性溶媒で洗うのがいい。それで第1有機溶媒から微量の水分を除去するために手順F)を行い、手順E)で得た混合物の中に含まれた第1有機溶媒を乾燥させる。
第1水性洗剤は、水、塩の水性溶液、酸の水性溶液またはその混合物から選択できる。塩の水性溶液と言うと、塩化ナトリウム溶液があり、酸の水性溶液と言うと、塩酸、クエン酸およびその他の有機酸溶液がある。
乾燥剤としては、例えば、吸水性塩や分子篩を使用することができる。吸水性塩は、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウムおよびその混合物の中から選択できる。理論上で言うと、水と反応できる化学試薬を使用することもできる。但し、これらの試薬がクロロスルホン酸塩と反応してはいけない。
もう一つの実例に基づいて、本発明の手順A)を三つの部分A1)、A2)およびA3)に分けて行うこともできる。
手順A1)では、2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノースと第1有機溶媒を混合し、手順A2)では、手順A1)で得た混合物を蒸留して水分を除去する。手順A3)では、有機塩基や無機塩基のある状況で蒸留した後の混合物と塩化スルフリルを反応させる。
もう一度強調すべきことは、手順A1)からA3)までは任意の微量の水分(特にクロロスルホン化手順の反応混合物中の水分)をさらに除去する手順なので、第1有機溶媒の混合物と開始材料(即ち、保護されたフルクトピラノース)を蒸留して、開始材料および(または)使用した第1有機溶媒中の微量の水分を除去する。例えば、手順A2)の蒸留を行う際は、蒸留球(例えば、Dean−Stark原理装置を使用できる)を使用して、水分をその中に収集する。通常は第1有機溶媒の溶媒として、その沸点は水より高く、水は相対的に蒸発しやすい。
前述のように、アミノ化手順(即ち、手順C))は現在の既存技術を利用して行うことができる。また、好ましくは、テトラヒドロフランを第2有機溶媒として用いる。手順C)は0℃より低い温度で行う方がいい。クロロスルホン化手順が完成した後(状況を勘案して、前述の洗浄手順が完成した後)は、この第1有機溶媒を除去する必要がない。そのため、本発明では特許文献1および特許文献3などの以前の技術で述べた蒸留手順(クロロスルホン化手順の後で行う)を省略することができる。当該蒸留手順は、不安定な中間産物(即ち、クロロスルホン酸塩)の分解を増加させる可能性がある。
本発明のもう一つの実例では、手順C)の後(即ち、アミノ化手順の後)、次の手順G)を実施する。
手順C)で得た反応混合物(第1有機溶媒と第2有機溶媒を含む)を蒸留して、少量の第2有機溶媒を除去する。
この実例によると、第2有機溶媒の沸点は第1有機溶媒より低い。通常、第2有機溶媒の沸点は、蒸留に際して、第1有機溶媒の量を減少することなく、第2有機溶媒を簡単に分離することができるように選択される。例えば、当該第2有機溶媒の沸点は、80℃より低く、例えば、THFの沸点である66℃より低い。
キシレンやエチルベンゼン類を第1有機溶媒として使用する場合、反応手順G)は比較的に簡単に行える。蒸留後に得た混合物には通常第1有機溶媒が含まれる。また、この第1有機溶媒は唯一に存在する溶媒となる。これに反して、以前の技術で使用した溶媒の沸点は顕著な差異がなく、分離が難しい。本発明によると、第1有機溶媒と第2有機溶媒の沸点差は50℃を超えることができるし、70℃やそれ以上を超えることも可能である。
また、上述の沸点差異のある第1溶媒と第2溶媒とを用いることのさらなる利点は、ほとんどの第2有機溶媒を取り除きながら第1有機溶媒を保留できる可能性である。第1有機溶媒を完全に除去すると、油状の製品(例えば、以前の技術で示したもの)が生成される。本発明では、トピラマートは、沈殿する前、通常第1溶媒の中にある。そのため、油状の粗反応生成物を得るために全溶媒を取り除くことにより生じる分解を減少させることができる。従って、本発明の溶媒の収率はさらに向上することができる。
もう一つの実例によると、手順C)を通じて得た反応混合物は、手順H)とI)で精製することができる。
手順H)では、手順C)で得た反応混合物を第2水性洗剤で最少1回洗う。当該第2水性洗剤は、水や水性溶液から選択する。手順I)では、手順H)中の有機層を収集する。
第2水性洗剤は、水や塩類の水性溶液から選択することができる。
手順G)、手順H)およびI)を含む実例で、通常の手順順序はC)/H)/I)/G)である。
もう一つの実例の中では、手順C)を行った後(即ち、アミノ化手順を行った後)、次の手順J)とK)を行う。
手順J)では、手順C)で得た混合物に第3溶媒を入れ、手順K)に進み、手順J)で得た混合物の中でトピラマートの沈殿を引き起こす。
手順J)と手順K)は、通常同時に行われる。但し、単独の手順K)が、例えば、手順J)で得た混合物の冷却によって行われる可能性があり、更には製造しようとする産物の沈殿や予想外沈殿を引き起こす可能性がある。沈殿方式は混合物を冷却する方法の他、その他の技術を使用することもできる。例えば、種晶の使用も一種の代替方式(または追加沈殿方式)である。
手順J)で入れた第3溶媒は通常第1溶液に対応するものを選択する。トピラマートはその溶媒に溶解しにくい。通常はアルカン、特にノルマルアルカンを第3溶媒として使用することができ、例えば、n−ペンタン、n−ヘプタン、及び/又は、n−ヘキサンを使用することができる。本発明の実例では、キシレンがまだ反応混合物の中に残っているためn−ヘプタンを追加して、トピラマートの沈殿を促進する。キシレンにおけるトピラマートの溶解度は非常に低いので、母液中のトピラマートの損失を減少することに有利である。
本発明は、トピラマートの精製方法とも関係がある。
本発明によると、トピラマートの精製は、イソプロパノール及びn−ヘプタンを含有する混合物、又は、これら溶媒からなる混合物の中での再結晶を通じて粗トピラマートを得ることにより実現する。
本発明によって、この溶媒システムを使用すると高い収率および高純度トピラマートを得られることを発見した。この精製方法は、全体的な反応の中で使用できるし、簡単に操作できる。
本発明の精製とは、粗生成物を、選択的には温度を徐々に向上させながら、溶解し、適切な溶媒(即ち、「反溶媒」)を添加すること、及び/又は、溶液を冷却することなどで、溶解された生成物を沈殿することである。沈殿の開始前に、溶液のろ過などを行うこともできる。
本発明の方法は、下記の実例を通じて説明する。これら実例は本発明を説明するだけで、それを本発明に対する任意の形式の制限としてみなしてはいけない。
実例1:トピラマートの調製
(クロロスルホン化)
キシレン(約3kg)と塩化スルフリル(約0.6kg)を適切な反応槽に入れる。塩化スルフリル溶液を−20から−5℃まで冷却する。A)2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノース(約1kg)とキシレン溶液(約4kg)を別の適切な容器に入れる。容器中の反応混合物を真空状態で蒸留し、約1部(1L)の溶媒を除去する。蒸留の後は、ピリジン(約0.4kg)を容器中の反応混合物の中に入れる。その後、容器中の混合物を徐々に反応槽に入れ、−20から−5℃までの温度を維持する。クロロスルホン化反応が完成するまで、10℃以下の温度で反応混合物をかき混ぜる。
クロロスルホン化後の混合物を冷却水(約4kg)のある反応槽に移す。有機層を分離し、クエン酸溶液(約3kg)で洗い、10℃以下の温度を維持する。10℃以下の温度を維持しながら有機層を収集し、酢酸ナトリウム(約5kg)で洗う。水層を取り除き、無水硫酸マグネシウム(約0.02kg)を有機層に入れる。当該混合物をかき混ぜ、ろ過して塩化2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノーススルフリル(クロロスルホン酸塩)を得る。
(アミノ化)
テトラヒドロフラン(約7.5kg)をクロロスルホン酸塩のある溶液に入れ、それを0℃以下まで冷却する。反応混合物にアンモニアガスや窒素ガスを通過させ、アミノ化反応が完成するまで0℃以下の温度を維持する。水(約2kg)を混合物に入れ、10℃以下の温度でかき混ぜる。有機層を収集し、水(約2.0kg)で洗う。有機層をろ過し、真空の状況で、残りの混合物の中にテトラヒドロフランがほとんどないようになるまで蒸留する。n−ヘプタン(約2.7kg)を入れる。すべての糊状物を10℃以下まで冷却し、ろ過し、n−ヘプタンで洗い、粗トピラマート(約0.91kgから1.235kgの間、乾燥基準)を得る。全体的な見積り収率:80〜95%。
(再結晶)
粗トピラマート(約1kg)とイソプロパノール(約1kg)を適切な反応槽に入れる。トピラマートが溶解するまで混合物を加熱する。溶液をろ過する。60℃から75℃の間で徐々にn−ヘプタン(約2kg)を入れる。溶液を冷却させ、続けてトピラマート(約0.002kg)種晶を生成させる。混合物をかき混ぜ、10℃以下まで徐々に冷却する。その溶液をかき混ぜた後、適切な容器に移し、内部温度を10℃以下に制御する。糊状物をろ過する。濾過ケーキを真空の中で乾燥して、トピラマート(約0.80kgから0.95kgの間)を得る。
実例2:水分の除去
以前の技術(例えば、特許文献1及び3)では、蒸留手順で溶媒を取り除いて油状のクロロスルホン酸塩を得た。しかし本発明では、クロロスルホン酸塩が含まれた反応混合物に対して蒸留手順を行う必要がない。乾燥剤(硫酸マグネシウム)を使用して以前の技術中の蒸留手順を代替できる。そのため、本発明で水分の除去は、破壊性が比較的に小さい方式を通じて実現する。
トピラマート調製過程における水分除去手順の重要さを説明するため、次の(比較)実験を行う。
下記の二つの問題を除き、実験2.1中のクロロスルホン化とアミノ化手順は実例1の説明に従って行う。
(1)約25gの2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノース入れる。他の試薬と溶媒の注入量は同じ比例で減少する。
(2)硫酸マグネシウムをクロロスルホン酸塩が含まれた溶媒の中に入れる。
実験2.1は、水分を除去しない手順の実例を代表する。
下記の三つの問題を除き、実験2.2のクロロスルホン化とアミノ化手順は実例1の説明に従って行う。
(1)約25gの2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノース入れる。他の試薬と溶媒の注入量は同じ比例で減少する。
(2)硫酸マグネシウムをクロロスルホン酸塩が含まれた溶媒の中に入れる。
(3)蒸留手順は抽出手順の後で行う(水、クエン酸溶液および酢酸ナトリウム溶液で洗う)。蒸留は45℃以下の温度と5Torr以下の圧力の下で行い、以前の技術に似ている。
下表では、粗トピラマート(イソプロパノール/n−ヘプタンの再結晶前)の純度と収率を示して、実例1の結果と比較してみる。
Figure 0005643844
表1を見ると、水分を除去しない手順は、トピラマートの純度と収率が明らかに減少することが分かる。
実例3:溶媒の影響
以前の技術と比べて、本発明中では第1有機溶媒(即ち、キシレン)を反応混合物から除去していない。残りのキシレンはその中に含まれたクロロスルホン酸塩とトピラマートを保護する。しかしかなり多いトピラマートが残りの有機溶媒に溶解するため、収率が下がる。
第1有機溶媒に対するトピラマートの溶解度が本発明における重要性を説明するため、次の実験を行う。
注入した溶媒と試薬量の他、実験3.1のクロロスルホン化とアミノ化手順は実例1に従って行う。実験3.1では約50gの2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノースを入れる。他の試薬と溶媒の注入量は、同じ比例で減少する。
注入した溶媒と試薬量の他(実験3.1と同じ)、キシレンの代わりにトルエンを第1有機溶媒とし、実験3.2中のクロロスルホン化とアミノ化手順は実例1に従って行う。
次の結果を検出した。
(1)アミノ化手順でクロロスルホン酸塩は、開始材料である2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノースに分解される。
(2)n−ヘプタンを入れてトピラマートが沈殿の過程で損失されないようにする。
表2ではこれら手順中の収率損失を示す。また、獲得したトピラマート(イソプロパノール/n−ヘプタンの結晶前)の純度と収率も表2の中で提供する。
Figure 0005643844
表2の結果から見ると、アミノ化手順の中でクロロスルホン酸塩中間生成物の分解(通常は開始材料に分解される)は非常に高い収率の損失をもたらす。トルエンの水中溶解度は約540から580mg/Lの間であるが、キシレンの水中溶解度は約198mg/Lである。そのため、トルエンの水分吸収能力はキシレンよりかなり高い。アミノ化手順の際、トルエンが水気の中に暴露されており、比較的に多い水が反応混合物の中に入るため、トルエンを第1溶媒にするとかなり高い収率の損失が発生する。
本発明の沈殿手順でトルエンの代わりにキシレンを使用すると収率を改善できることを発見した。これはトルエンに比べて、トピラマートがキシレンに溶解しにくいからである。測定した結果、キシレン中のトピラマートの溶解度は約0.0025mg/mgキシレンであるが、トルエン中の溶解度は0.008mg/mg溶媒になる。従って、本発明のようにキシレンを第1溶媒として使用すると、母液中のトピラマート損失を削減できる。
本文で記述した実例は、全部説明可能で制限のない実例である。本発明には上述の内容の他、特許申請範囲内の内容に対する修飾と同等な部分も含む。

Claims (14)

  1. A)2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノース及び塩化スルフリルを、第1有機溶媒であるキシレン又はキシレン混合物中、有機又は無機塩基存在下で反応させ、塩化2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノーススルフリルを生成する工程、
    B)工程A)で得られた混合物に第2有機溶媒を加える工程、及び、
    C)工程B)で得られた混合物をアンモニアと反応させて、トピラマートを生成する工程、
    を含むトピラマート又はその薬学上許容可能な塩を調製する方法。
  2. 工程A)と工程B)との間で以下の工程、
    D)水、塩の水性溶液、酸の水性溶液、及びその混合物から選択された1洗剤で工程A)で得られた混合物を少なくとも一回洗浄する工程、
    E)工程D)で得られた有機層を収集する工程、及び、
    F)乾燥剤で有機層を乾燥させる工程、
    を行う、請求項1に記載の方法。
  3. 工程D)を10℃以下の温度で行う、請求項2に記載の方法。
  4. 乾燥剤は吸水塩類又は分子篩である、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 吸水塩類は、MgSO、NaSO、CaCl、及び、これら化合物の混合物からなる群より選択される、請求項に記載の方法。
  6. 工程A)を、以下の工程、
    A1)2,3:4,5−ジ−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノースを第1有機溶媒と混合する工程、
    A2)工程A1)で得られた混合物を蒸留して水分を除去する工程、及び、
    A3)有機又は無機塩基存在下で、工程2)の混合物を塩化スルフリルと反応させる工程、
    に従って行う、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 第2有機溶媒はテトラヒドロフランである、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  8. 工程C)を0℃より低い温度で行う、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  9. 工程C)の後に、
    G)工程C)で得られた第1有機溶媒及び第2有機溶媒を含んだ混合物を蒸留して少なくとも部分的に第2有機溶媒を除去する工程であって、第2有機溶媒の沸点は第1有機溶媒より低い、工程
    を行う、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  10. 工程C)の後に、
    H)水又は水性溶液から選択された第2洗剤で工程C)で得られた混合物を少なくとも一回洗浄する工程、及び、
    I)工程H)で得られた混合物の有機層を収集する工程、
    を行う、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  11. 工程C)の後に、
    J)工程C)で得られた混合物にアルカンからなる第3溶媒を加える工程、及び、
    K)工程J)で得られた混合物からトピラマートを沈殿させる工程、
    を行う、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 第3溶媒はn−ペンタン、n−ヘプタン、及び/又は、n−ヘキサンである、請求項11に記載の方法。
  13. 有機又は無機塩基は、複素環式化合物及び/又はアミンである、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 工程C)で得られたトピラマートを、さらに、イソプロパノール及びn−ヘプタンを含有する又はこれらからなる混合物から再結晶により精製する、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
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