JP5643538B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
トナーとキャリアとを含む現像剤を収納した第1の容器と、
前記第1の容器から供給された現像剤を収納する第2の容器と、
前記第2の容器内に設けられ、前記現像剤の透磁率に応じた信号を出力するセンサと、
前記第2の容器に収容されているトナーを帯電させる帯電手段と、
像担持体に静電潜像を形成するために、画像信号に基づき像担持体を露光する露光手段と、
前記像担持体に形成された静電潜像に対して前記帯電手段により帯電されたトナーを付着させることにより該静電潜像を現像する現像手段と、
画像の濃度を検知する画像濃度検知手段と、
前記センサから出力された信号および前記画像信号に基づき前記第2の容器に収納されているトナーの帯電量を決定する帯電量決定手段と、
画像信号および前記画像濃度検知手段によって検知された濃度に基づき前記第1の容器から前記第2の容器に補充する現像剤の補充量を決定する補充量決定手段と、
画像比率が所定値より低い画像が連続して形成された場合にトナー排出処理を実行させるとともに、前記帯電量決定手段によって決定されたトナーの帯電量と、前記画像濃度検知手段によって検知された画像の濃度とに基づき、前記第2の容器から排出するトナー量を制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置を提供する。
また、本発明の第2の観点によれば、
トナーとキャリアとを含む現像剤を収納した第1の容器と、
前記第1の容器から供給された現像剤を収納する第2の容器と、
前記第2の容器に収容されているトナーを帯電させる帯電手段と、
現像スリーブを備え、像担持体に形成された静電潜像に対して前記帯電手段により帯電したトナーを付着させて現像する現像手段と
を備えた画像形成装置であって、
前記現像スリーブを回転させて前記像担持体にトナーを付着させることで前記第2の容器からトナーを該第2の容器の外部へと廃棄しつつ、該トナーの廃棄量に対応した補充量で前記第1の容器から該第2の容器へと現像剤を補充することで該第2の容器の現像剤を入れ替える入替手段と、
前記像担持体に形成された画像の濃度を検知する画像濃度検知手段と、
前記第2の容器におけるトナーの帯電量を検知または推定する帯電量検知手段と、
それぞれ異なる現像効率に対する前記現像スリーブの現像バイアスの値を登録したテーブルを用いて、前記画像の濃度と前記トナーの帯電量とによって定義される前記現像剤の現像効率に対応した値の現像バイアスを前記現像スリーブに印加することで、当該現像効率に対応した量だけ前記現像剤を入れ替えるよう前記入替手段を制御する入替制御手段と
を有すること特徴とする画像形成装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。本発明は、現像効率に応じてトナーの強制排出を制御する限りにおいて、実施例の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施例でも実施できる。したがって、電子写真方式を用いて画像形成を行う画像形成装置であれば、タンデム型と1ドラム型の区別や、中間転写型と直接転写型の区別なく本発明を実施できる。本実施例では、トナー像の形成や転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト6に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト6に一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト6のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部PC、PKでは、それぞれ感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて同様に中間転写ベルト6に順次重ねて一次転写される。中間転写ベルト6に一次転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置11で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、機体外部へ排出される。中間転写ベルト6は、テンションローラ61、駆動ローラ62及び対向ローラ63に掛け渡して支持され、駆動ローラ62に駆動されて所定のプロセススピードで矢印R2方向に回転する。記録材カセット65から引き出された記録材Pは、分離ローラ66で1枚ずつに分離して、レジストローラ67へ送り出される。レジストローラ67は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト6のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ送り込む。二次転写ローラ64は、対向ローラ63に支持された中間転写ベルト6に当接して二次転写部T2を形成する。二次転写ローラ64に正極性の直流電圧が印加されることによって、負極性に帯電して中間転写ベルト6に担持されたトナー像が記録材Pへ二次転写される。
図1に示すように、画像読取装置(リーダ部)Aは、原稿台ガラス102上に載置された原稿Gの下向き面の画像を読み取る。原稿Gの画像は、光源103に照明されて、光学系104を介してCCDセンサ105に結像される。CCDセンサ105は、3列に配列されたレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のCCDラインセンサ群により、ラインセンサ毎にレッド、グリーン、ブルーの色成分信号を生成する。光源103、光学系104及びCCDセンサ105を含む読み取り光学系ユニットは、矢印R3方向に移動することにより、原稿Gの画像をライン毎の電気信号データ列に変換する。CCDセンサ105によって得られた画像信号は、リーダ画像処理部108において画像処理された後、プリンタ制御部(プリンタ画像処理部)109に送られて画像処理される。
図4に示すように、画像形成装置100は、画像形成動作を統括的に制御する制御部110を有する。制御部110は、CPU111とRAM112とROM113とを有する。露光装置3は、例えば、回転ミラーまたは共振ミラー有するレーザースキャナを採用できる。露光装置3は、レーザー出力信号に対して所望の画像濃度レベルが得られるように、レーザー光量制御回路190が露光出力を決定する。また、γ補正回路209の階調補正テーブル(LUT)を介して生成された駆動信号に従ってパルス幅変調回路191により決めたパルス幅で二値のレーザー光が出力される。予め求められたレーザー出力信号と画像濃度レベルとの関係から、所望の画像濃度が形成できるレーザー出力信号が、階調補正テーブル(LUT)としてγ補正回路209に記憶され、この階調補正テーブルに則ってレーザー出力信号が決定される。空間フィルタ処理部210で処理されたM4、C4、Y4、K4の面順次の画像信号は、プリンタ制御部109に送られる。そして、露光装置3で、PWM(パルス幅変調)を用いた二値の面積階調により濃度階調を有する画像記録が行われる。つまり、プリンタ制御部109のパルス幅変調回路191は、入力される画素画像信号毎に、そのレベルに対応した幅(時間幅)のレーザー駆動パルスを形成して出力する。高濃度の画素信号に対しては、より幅の広い駆動パルスを、低濃度の画素画像信号に対しては、より幅の狭い駆動パルスを、中間濃度の画素画像信号に対しては、中間幅の駆動パルスを各々形成する。パルス幅変調回路191から出力された二値のレーザー駆動パルスは、露光装置3の半導体レーザーに供給され、半導体レーザーを、そのパルス幅に対応する時間だけ発光させる。したがって、半導体レーザーは、高濃度画素に対しては、より長い時間駆動され、低濃度画素に対しては、より短い時間駆動されることになる。このため、感光ドラム1に形成される静電潜像のドットサイズ(面積)が、画素の濃度に対応して異なる。露光装置3は、高濃度画素に対しては主走査方向により長い範囲を露光し、低濃度画素に対しては主走査方向により短い範囲を露光する。したがって、当然のことながら、高濃度画素に対応するトナー消費量は、低濃度画素に対するそれよりも大である。
現像装置4は、例えば、非磁性トナーに磁性キャリアを混合した二成分現像剤を使用する二成分現像方式を採用できる。現像装置4は、二成分現像剤を攪拌して、磁性キャリアを正極性に、トナーを負極性にそれぞれ帯電させる。すなわち、現像装置4は、第2の容器に収容されている現像剤を帯電させる帯電手段と、像担持体に形成された静電潜像に対して帯電手段により帯電した現像剤を付着させて現像する現像手段として機能する。現像装置4は、図4を描画した紙面に対して垂直方向に延在する隔壁46によって、現像容器45内の空間が第1室(現像室)と第2室(攪拌室)とに区画される。第1室には、非磁性の現像スリーブ41が配置されており、現像スリーブ41の内側には磁界発生手段としてのマグネットが固定配置されている。第1室には、第1のスクリュー42が配置され、第1のスクリュー42は、第1室中の現像剤を攪拌搬送する。第2室には、第2のスクリュー43が配置され、第2のスクリュー42は、第2室中の現像剤を攪拌しつつ第1のスクリュー42の搬送方向とは逆方向に現像剤を搬送する。第2のスクリュー43は、トナー搬送スクリュー32の回転によってトナー補給槽33から供給されたトナーを、既に現像装置4内にある現像剤と攪拌して現像剤のトナー濃度を均一化する。トナー補給槽33は、トナーとキャリアとを含む現像剤を収納した第1の容器である。また、現像容器45は、第1の容器から供給された現像剤を収納する第2の容器である。隔壁46には、紙面の手前側と奥側の端部において第1室と第2室とを相互に連通させる一対の現像剤通路が形成されている。第1と第2のスクリュー42、43の搬送力により、一対の現像剤通路を通じて現像容器45内を現像剤が攪拌されつつ循環する。現像によってトナーが消費されてトナー濃度が低下した第1室内の現像剤が一方の現像剤通路を通じて第2室へ移動する。第2室内でトナーを補給されてトナー濃度が回復した現像剤が他方の現像剤通路を通じて第1室内へ移動する。第1室内の二成分現像剤は、第1のスクリュー42によって現像スリーブ41へ塗布され、マグネットの磁力によって現像スリーブ41上に担持される。現像スリーブ41上の現像剤は、層厚規制部材(ブレード)によって層厚を規制された後に、現像スリーブ駆動装置44により回転された現像スリーブ41に伴って感光ドラム1に対向した現像領域へ搬送される。現像スリーブ41には、負極性の直流電圧Vdcに交流電圧を重畳した現像バイアス電圧(振動電圧)がバイアス電源47から印加される。これにより、負極性に帯電したトナーが、現像スリーブ41よりも相対的に正極性になった感光ドラム1の静電潜像へ移転して静電潜像が反転現像される。
T/D=(SGNL値−SGNLi値)/Rate+初期T/D ・・・(式1)
SGNL値はトナー濃度センサ15の測定値である。SGNLi値はトナー濃度センサ15の初期測定値(初期値)である。Rateはトナー濃度センサ15の感度である。初期T/DおよびSGNLi値は、トナー補給槽33の初期設置時に測定したものを使用している。Rateは、トナー濃度センサ15の特性として、ΔSGNLのT/Dへの感度を予め測定したものである。これらの定数(初期T/D、SGNLi値、Rate)は、制御部110のRAM112に記憶されている。
トナー補給量の算出方法は本実施例では以下の方法を採用した。画像形成装置100では、感光ドラム1の静電潜像の連続的な現像により現像装置4内の現像剤のトナー濃度が低下する。そのため、制御部110は、トナー補給制御を実行してトナー補給槽33からトナーを現像装置4に補給することにより、現像剤のトナー濃度が一定となるように制御する。これにより、画像濃度も一定に制御される。画像形成装置100は、感光ドラム1上の静電潜像を、トナーの面積の違いにより階調を表現する面積階調方式により形成する。このため、トナー補給動作は、パッチ画像の画像濃度センサ12による検知結果に基づいて行われるとともに、感光ドラム1上に形成される静電潜像の画素毎のデジタル画像信号に基づいて行われる。
トナー補給量Msum=Mv+(Mp/パッチ検ATR頻度) ・・・(式2)
式2中、Mvは、ビデオカウントATRにより求まったトナー補給量である。Mpは、パッチ検ATRにより求まったトナー補給量である。
基礎補給量Mvは、画像読取装置(リーダ部)Aで読み込んだ画像信号、あるいはコンピュータ等から送られてきた画像信号から求められる。これら画像信号の処理を行う回路構成は、図2のブロック図に示したとおりである。図2に示すように、マスキング及びUCR回路208が出力するM2、C2、Y2、K2の画像信号は、ビデオカウンタ220にも送られる。ビデオカウンタ220は、画素単位の画像濃度値を積算してCMYK各画像のビデオカウント値を算出する。ビデオカウンタ220は、M2、C2、Y2、K2の画像信号を処理して画素単位の濃度値を積算する。これにより、CMYK各色画像のビデオカウント値が算出される。例えば、128レベルのハーフトーン画像を、600dpiで、A3フルサイズ(16.5×11.7inch)に形成する場合、ビデオカウント値は、「128×600×600×16.5×11.7=8895744000」となる。ビデオカウント値は、予め求められてROM113に記憶されているビデオカウント値とトナー補給量との関係を示すテーブルを用いて、基礎補給量Mvへと換算される。こうして、画像形成を行うごとに各画像の基礎補給量Mvが算出される。
図5に示すように、制御部110は、連続画像形成における所定枚数の画像形成ごとに設けられる画像間隔(非画像領域)にパッチ画像を形成する。例えば、制御部110は、連続画像形成中において24枚目の画像の後端と次の画像の先端とに挟まれた非画像領域に、画像濃度検知用画像パターンであるパッチ画像Qを形成する。すなわち、制御部110は、露光装置3を制御してパッチ画像の静電潜像である「パッチ静電潜像」を感光ドラム1に書き込み、現像装置4により現像してパッチ画像Qを形成する。制御部110は、パッチ検ATRの濃度制御を実行して、画像濃度センサ12によるパッチ画像Qの検知結果に基づいて、パッチ画像Qの画像濃度が基準濃度に収束するようにトナー補給制御を行う。このように、画像濃度センサ12は、像担持体に形成された画像の濃度を検知する画像濃度検知手段として機能する。
Mp=ΔD/ΔDrate ・・・(式3)
ここで、補給補正量Mp分のトナー補給は、急激な色味変動を回避するために、パッチ検ATRの実行間隔内でなるべく等間隔に分散して実行することが望ましい。パッチ検ATR実行後、求めた補給補正量Mpを1枚目の画像形成時にまとめて補給すると、大幅なトナー補給が行なわれて、オーバーシュートが起こる可能性がある。そのため、式3では、補給補正量Mpをパッチ検ATRの実行頻度で除して補給補正量Mpをパッチ検ATRの実行間隔で均等に分割して処理している。
次に現在のトナー帯電量の求め方を説明する。トナー帯電量は、制御部110により算出される。制御部110は、例えば、計算を行うための作業バッファとしてのRAM112、演算を行うためのCPU111、演算に必要なテーブルを含むROM113で構成される。図8が示すように、トナーの帯電量Q/M(μC/g)の算出は、所定の時間間隔(例:1分おき)で実行される。画像形成装置が電源offのときには、onしたときにまとめた回数分だけ算出処理を実行する。例えば、1時間後であれば、S1〜S8を60回分だけ繰り返す。
画像比率D = V / Td × 0.162・・・(式4)
画像比率はスリーブの駆動時間に対して、どれだけの画像を作像したかを示している。上記式中の係数0.162は、画像形成装置ごとに最適化されるべきものである。0.162は、1分間にA4サイズを70枚出力する画像形成装置に対して最適化したとき値である。最適化することで、1枚ごとの画像比率の平均値とDは同じになるようにしている。
収束値QM2 = 収束値QM1 × ( −0.1 × TDrate + 1.8) ・・・(式5)
収束値Q/Mはトナー濃度によっても異なるため、トナー濃度で補正している。この関係式は現像剤の材料等によって異なるものであるため、本式に限定されるものではない。一般的に、トナー濃度が上がるとQ/Mは低くなり、トナー濃度が下がるとQ/Mは高くなる傾向がある。なお、式5中の係数も例示にすぎない。
収束値QM3 = 収束値QM2 + 5 − 0.5×H ・・・(式6)
収束値Q/Mは環境によっても異なる。そのため、絶対水分量Hで補正している。この関係式は現像剤の材料等によって異なるものであるため、本式に限定されるものではない。一般的に、絶対水分量Hが上がるとQ/Mは低くなり、絶対水分量が下がるとQ/Mは高くなる傾向がある。なお、式6中の係数も例示にすぎない。
収束値QM4 = 収束値QM3 × (−0.000021 × Tt + 1) ・・・(式7)
収束値Q/Mは現像剤の劣化度合いによっても異なるため、スリーブ駆動積算時間Ttで補正している。この関係式も現像剤の材料等によって異なるものであるため、本式に限定されるものではないが本実施の形態では上記式が最適であったため用いている。なお、式7中の係数も例示にすぎない。
仮Q/M(n分) = α × (収束値QM4 − Q/M(n−1分)) × Td / 60 + Q/M(n−1分)・・・(式8)
ここでα = 0.01としている。式8は、1分間でのスリーブ駆動中におけるトナー帯電量の変化を漸化式で表したものである。収束値Q/Mに徐々に近づいていく現象を式にしている。なお、αは現像剤の材料等によって異なるものであるため、本式に限定されるものではないが本実施の形態では0.01が最適であったため用いているにすぎない。
Q/M(n分) = −β × Ts/60 × 仮Q/M(n分) + 仮Q/M(n分)・・・(式9)
ここで、β = 0.001としている。式9は、1分間でのスリーブ停止中におけるトナー帯電量の変化を漸化式で表したものである。トナーに帯電した電荷が徐々に放電されて、その帯電量が0に近づいていく現象を式にしている。なお、βは現像剤の材料等によって異なるものであるため、本式に限定されるものではないが本実施の形態では0.001が最適であったため用いている。
図10に示した感光ドラム1の電位は絶対値であり、前述した帯電、露光、現像の各プロセスを経た直後の値を示している。図中で、Vdは、暗部電位であり、露光されていない部分の電位を示している。Vdcは、現像スリーブ41に印加された負極性の直流電圧である。Vlは、明部電位(露光された部分の電位)である。現像工程において、この露光された部分にトナーが付着する。VlとVdcの電位差によりトナーは感光ドラム1に移動する。現像されるとトナーの電荷によりVl部の電位は上昇し最終的にはVdcに達する。現像後のトナー層の電位をVtonerとする。VtonerがVdcに達すると電位差がなくなるため、現像は終了する。なお、図中の○はトナーを示している。○の大きさはトナーの帯電量を示しいている。○の数は感光ドラム1上に現像されたトナーの数を示している。
現像効率 = (Vtoner − Vl) / (Vdc − Vl) × 100 % ・・・(式10)
通常では、Vtoner≒Vdcが成立するため、現像効率はおおよそ100%となる。トナーの帯電量Q/Mが上昇したような場合にも、図で示しているように、Vtoner≒Vdcが満たされていれば、やはり現像効率は100%になる。しかし、トナーの帯電量が大きい分だけ(図10に示した○の大きさが大きい分だけ)、現像できるトナー量は減少する。そのため、トナーの帯電量に応じて明部電位Vlをさらに下げることで、現像されるトナー量を一定にする。現像効率の低下は、VtonerがVdcに達する前に現像工程が終了してしまうことで起こる。VtonerがVdcよりも低いために、式10で示される現像効率は100%未満となる。この状態では必要量の現像ができないため、画像濃度が所望濃度よりも薄くなってしまう。現像効率は、現像後の電位を測定すれば算出できる。しかし、電位センサはトナーの汚れに弱いため、現像後の電位を測定するのは非常に難しい。そのため、本実施例では、現像後の電位を測定することなく、現像効率を算出する。
Vtoner − Vl = Q / C ・・・(式11)
Cはトナーの種類によって一義に決まる。よって、現像効率がダウンしたりしてもしなくても、次式が成立する。
Q / (Vtoner − Vl) = 一定 ・・・(式12)
現像剤がある状態のトナーの総電荷量をQ‘とし、トナー層電位をVtoner’、明部電位をVl‘とすると、次式が成立する。
Q / (Vtoner − Vl) = Q‘ / (Vtoner’ − Vl‘) ・・・(式13)
また、現像剤がある状態での現像効率がγ%とすると、次式が成立する。
(Vtoner‘ − Vl’) / (Vdc − Vl) = γ ・・・(式14)
式13と式14より式15を導出できる。
現像効率 = (Vtoner − Vl) / (Vdc − Vl) × 100 %
= Q / Q’ × γ% ・・・(式15)
このように、現像効率は、トナーの総電荷量の比で表現できる。すなわち、現像剤が劣化していない初期の状態での現像効率が100%となる。このように、本実施例では、初期の総電荷量Q’と現在の総電荷量Qとの比で現像効率を算出している。
図11に示すように、トナー入れ替えシーケンスとしては、トナー帯電量Q/Mとパッチ検ATRに検知された画像濃度を使用する。S11〜S18の各ステップは、上述したS1ないしS8を含んでいる。よって、S11〜S18のトナー帯電量算出は所定間隔(例:1分)で実行されている。なお、トナー帯電量Q/Mの算出処理は、画像形成中はもちろん、画像形成していないときでも所定間隔で実行されるものとする。S21〜S23はそれぞれパッチ検ATRを実行するステップである。パッチ検ATRは、前述のように所定枚数(例:24枚)ごとの紙間(非画像形成領域)で実行される。S11〜S18とS21〜S23とはそれぞれ独立に実行させる。
現像効率 = Q/M × M / (初期のQ/M × 初期のM) × 100% ・・・(式16)
なお、パッチ検ATRの画像濃度Mはパッチ質量(載り量)に換算されるものとする。画像濃度と質量には、ある程度の比例関係があることが知られているため、本実施例では、パッチ検ATRの画像濃度をMに見立てている。パッチ検ATRの画像濃度とパッチ質量との関係を定義ないしは登録した関係式またはテーブルを予め用意しておいて換算してもよい。初期のQ/Mと初期のパッチ検ATRの画像濃度Mは、新規の現像剤をトナー容器に投入したときに、制御部110によって算出され、RAM112に保持される。新規の現像剤の投入は、トナー容器の交換によって実現されてもよい。
第1実施例は、現像効率に応じて現像スリーブ41の回転スピードを変えることで、現像効率に対応した量だけ現像剤を入れ替える発明であった。第2実施例では、吐き出し面積を増加させることで、現像効率に対応した量だけ現像剤を入れ替える発明である。なお、吐き出し面積とは、像担持体上に形成する潜像の面積(廃棄すべき現像剤の付着面積)のことである。なお、潜像のサイズは、CPU111からの命令に従ってパターンジェネレータ192が変更する。露光装置3は、パターンジェネレータ192から出力されたデータにしたがって潜像を感光ドラム1に形成する。
第3実施例は、バイアス電源47が現像スリーブ41に印加する現像バイアスの交流成分を増加させることで、現像効率に対応した量だけ現像剤を入れ替える発明である。ここでは、現像バイアスの交流成分の振幅をVppと呼ぶことにする。
Claims (4)
- トナーとキャリアとを含む現像剤を収納した第1の容器と、
前記第1の容器から供給された現像剤を収納する第2の容器と、
前記第2の容器内に設けられ、前記現像剤の透磁率に応じた信号を出力するセンサと、
前記第2の容器に収容されているトナーを帯電させる帯電手段と、
像担持体に静電潜像を形成するために、画像信号に基づき像担持体を露光する露光手段と、
前記像担持体に形成された静電潜像に対して前記帯電手段により帯電されたトナーを付着させることにより該静電潜像を現像する現像手段と、
画像の濃度を検知する画像濃度検知手段と、
前記センサから出力された信号および前記画像信号に基づき前記第2の容器に収納されているトナーの帯電量を決定する帯電量決定手段と、
前記画像信号および前記画像濃度検知手段によって検知された濃度に基づき前記第1の容器から前記第2の容器に補充する現像剤の補充量を決定する補充量決定手段と、
画像比率が所定値より低い画像が連続して形成された場合にトナー排出処理を実行させるとともに、前記帯電量決定手段によって決定されたトナーの帯電量と、前記画像濃度検知手段によって検知された画像の濃度とに基づき、前記第2の容器から排出するトナー量を制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記帯電量決定手段によって決定されたトナーの帯電量と、前記画像濃度検知手段によって検知された画像の濃度とに基づき、前記現像手段の回転スピードを制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記帯電量決定手段によって決定されたトナーの帯電量と、前記画像濃度検知手段によって検知された画像の濃度とに基づき、排出すべきトナー像の付着面積を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- トナーとキャリアとを含む現像剤を収納した第1の容器と、
前記第1の容器から供給された現像剤を収納する第2の容器と、
前記第2の容器に収容されているトナーを帯電させる帯電手段と、
現像スリーブを備え、像担持体に形成された静電潜像に対して前記帯電手段により帯電したトナーを付着させて現像する現像手段と
を備えた画像形成装置であって、
前記現像スリーブを回転させて前記像担持体にトナーを付着させることで前記第2の容器からトナーを該第2の容器の外部へと廃棄しつつ、該トナーの廃棄量に対応した補充量で前記第1の容器から該第2の容器へと現像剤を補充することで該第2の容器の現像剤を入れ替える入替手段と、
前記像担持体に形成された画像の濃度を検知する画像濃度検知手段と、
前記第2の容器におけるトナーの帯電量を検知または推定する帯電量検知手段と、
それぞれ異なる現像効率に対する前記現像スリーブの現像バイアスの値を登録したテーブルを用いて、前記画像の濃度と前記トナーの帯電量とによって定義される前記現像剤の現像効率に対応した値の現像バイアスを前記現像スリーブに印加することで、当該現像効率に対応した量だけ前記現像剤を入れ替えるよう前記入替手段を制御する入替制御手段と
を有すること特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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