JP5643025B2 - 硫化物系固体電解質及びその製造方法、並びにリチウムイオン電池 - Google Patents
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Description
二次電池とは、充電及び放電ができる電池であり、使用される用途が広がるにつれて更なる安全性の向上及び高性能化が要求されている。
一方、無機固体電解質は、その性質上不燃性であり、通常使用される有機系電解質と比較して安全性の高い材料である。しかしながら、有機系電解質に比べてイオン伝導性が若干劣るため、イオン伝導性を向上させる必要があった。
1. リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含み、
繰り返し測定して得られるラマンスペクトルの平均において、330〜450cm−1のピークを波形分離した406±4cm−1、418±4cm−1、及び382±4cm−1のピークトップとするスペクトルのそれぞれの面積の合計を100としたとき、382±4cm−1のピーク面積比が12以上50以下であり、
固体31PNMRスペクトルにおいて、90.9±0.4ppm及び86.5±0.4ppmの位置に結晶に起因するピークを有する硫化物系固体電解質。
2.リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含む硫化物系固体電解質であって、
Li4P2S6構造体が、表面に12mol%以上50mol%以下存在し、全体では5mol%以下存在し、
Li7P3S11構造体が、表面に50mol%以上88mol%以下存在し、全体では21mol%以上99.9mol%以下存在する硫化物系固体電解質。
3.リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含む硫化物系固体電解質であって、
Li4P2S6構造体が、表面から中心部方向への1nm以上5μm以下の範囲の中で12mol%以上50mol%存在し、全体で5mol%以下存在し、
Li7P3S11構造体が、表面から中心部方向への1nm以上5μm以下の範囲の中で50mol%以上88mol%以下存在し、全体では21mol%以上99.9mol%以下存在する硫化物系固体電解質。
4.リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含み、
イオン伝導度が、0.2×10−3S/cm以上であって、下記式(1)を満たす硫化物系固体電解質。
0.75≦B/A<1.5 (1)
(式中、Aは硫化物系固体電解質のイオン伝導度であり、Bは硫化物系固体電解質を露点−60℃に24時間露出させた後のイオン伝導度である。)
5.リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含み、
Li4P2S6構造体の含有量が5mol%以下であり、Li7P3S11構造体の含有量が21mol%以上99.9mol%以下である硫化物系固体電解質。
6.リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含むリチウムイオン伝導性ガラスを減圧しながら160℃以上350℃以下の温度範囲で加熱する硫化物系固体電解質の製造方法。
7.前記減圧の減圧度が10−5以上102Pa以下である6に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
8.6又は7に記載の硫化物系固体電解質の製造方法により得られる硫化物系固体電解質。
9.1〜5及び8のいずれかに記載の硫化物系固体電解質を電解質層及び/又は電極層に含むリチウムイオン電池。
ラマンスペクトルは、ラマン分光法により得られ、当該ラマン分光法は、固体の表面状態の解析に適しており、固体表面近傍の構造情報を詳細に得ることができる。
本発明の第1の硫化物系固体電解質(以下、単に第1の固体電解質と略記する場合がある)では、複数の粒子に対して測定を実施し、得られる複数のラマンスペクトルを各イオンのピークに分離し、得られた各イオンの比率の平均値を解析の指標する。測定する粒子の数は例えば5粒について行えば十分である。
また、これらスペクトルの平均面積の合計を100としたとき、382±4cm−1のピーク面積比が12以上50以下であることは、Li4P2S6の第1の固体電解質の表面存在量が12〜50mol%であることを意味する。
Li4P2S6が耐水性に優れる構造であると考えられ、第1の固体電解質では、表面にLi4P2S6を偏在させることで、耐水性を向上させることができる。
図2に示されるように、350cm−1から450cm−1に特徴的なピークが検出されている。この波数領域には、PS4 3−,P2S7 4−,P2S6 4−に同定される3種類のピーク(M.Tachez,J.−P.Malugani,R.Mercier,and G.Robert,Solid State Ionics,14,181(1984))が重なって観察されるため、これら3種類のピークを非線形最小二乗法を用いて分離することで、ピーク面積比が得られる。
第1の固体電解質が90.9±0.4ppmの位置に結晶に起因するピークを有することは、結晶全体にP2S7 4−が存在することを示し、86.5±0.4ppmの位置に結晶に起因するピークを有することは、結晶全体にPS4 3−が存在することを示す。
即ち、上記2つのピークを有することは、第1の固体電解質が高いイオン伝導性を有する結晶構造を有することを意味する。
これは、Li4P2S6が耐水性に優れる構造であると考えられ、第2の固体電解質では、表面にLi4P2S6を偏在させることで、耐水性を向上させることができる。しかし、Li4P2S6は、Li7P3S11よりもイオン伝導性に乏しいため、表面に偏在させる一方で全体での存在量を上記範囲に抑えることで、イオン伝導度を維持することができる。
尚、Li4P2S6及びLi7P3S11の上記表面存在量は、固体電解質の表面から中心部方向への1nm以上5μm以下の範囲の中の存在量でもよい。
固体電解質の比表面積が大きいほうが、表面のLi4P2S6構造体を12mol%以上含む効果を大きくすることができる。これは、硫化物系固体電解質の耐湿性は、比表面積が大きいほど耐湿性が低くなるためである。
固体電解質の比表面積としては、好ましくは0.2m2/g以上である。
Li4P2S6構造体の固体電解質表面における存在率が12mol%未満の場合、耐湿性が悪化するおそれがあり、一方、表面における存在率が50mol%超の場合、イオン導電性が低下するおそれがある。同様に、Li4P2S6構造体の固体電解質全体における存在率が5mol%超の場合、イオン導電性が低下するおそれがある。
尚、Li4P2S6構造体の全体の含有量は、好ましくは測定装置の検出限界(例えば0.1mol%)未満であると好ましい。Li4P2S6構造体の全体での含有量の下限は特に限定されないが、例えば0.01mol%以上である。
また、Li4P2S6構造体は、結晶構造、非結構造、又はこれら両方を含む構造のいずれでもよい。
Li7P3S11構造体は、硫化物系固体電解質のイオン伝導性を高めることができる。また、Li7P3S11構造体は、好ましくはLi7P3S11結晶構造体である。これは、Li7P3S11結晶構造体は、イオン伝導度が非常に高いためである。
第2の固体電解質は、上記リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素以外の他の元素を含んでもよいが、好ましくはリチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素から実質的になり、より好ましくはリチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素のみからなる。
他の元素としては、例えば銅、銀、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムが挙げられる。
尚、第2の固体電解質は、好ましくはリチウム、りん及び硫黄を含むイオン伝導性ガラスのガラス成分が全て結晶化されている。また、結晶構造は、イオン伝導性の観点からは、Li7P3S11構造体が多いほうが好ましい。
また、本発明の第2のリチウムイオン導電性固体電解質は、チオリシコンと呼ばれる結晶構造を含んでもよい。
0.75≦B/A<1.5 (1)
(式中、Aは硫化物系固体電解質のイオン伝導度であり、Bは硫化物系固体電解質を露点−60℃に24時間露出させた後のイオン伝導度である。)
上記式(1)は、好ましくは下記式(2)であり、より好ましくは下記式(3)であり、さらに好ましくは下記式(4)である。
0.76≦B/A<1.4 (2)
0.77≦B/A<1.5 (3)
0.77≦B/A<1.0 (4)
本発明の第5の硫化物系固体電解質(以下、単に第5の固体電解質と略記する場合がある)の含有量は、上記第1及び第2の固体電解質と同様である。
上記製造方法により、第1〜第5の固体電解質を製造することができる。
他の元素としては、例えば銅、銀、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムが挙げられる。
リチウムイオン伝導ガラスは、好ましくは、硫化リチウム及び五硫化二燐を用いて製造されたリチウムイオン伝導性ガラスであり、当該リチウムイオン伝導性ガラスの硫化リチウムと五硫化二燐の含有量は、好ましくは硫化リチウム:五硫化二燐=67モル%:33モル%〜74モル%:26モル%である。
上記に加えて、リチウムイオン伝導性ガラスは、WO2009/047977に開示の下記方法により製造することもできる。
上記硫化りん、硫化ゲルマニウム、硫化ケイ素及び硫化ほう素については、特に限定はなく、市販されているものが使用できる。これらのうち、硫化りんが好ましい。さらに硫化りんの中でも、五硫化二りんが好ましい。
飽和炭化水素としては、ヘキサン、ペンタン、2−エチルヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン等が挙げられる。不飽和炭化水素しては、ヘキセン、ヘプテン、シクロヘキセン等が挙げられる。また、芳香族炭化水素としては、トルエン、キシレン、デカリン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン等が挙げられる。
これらのうち、特にトルエン、キシレンが好ましい。
尚、必要に応じて炭化水素系溶媒に他の溶媒を添加してもよい。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、エタノール、ブタノール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類等、ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
炭化水素系溶媒の量は、原料である硫化リチウムと、硫化ゲルマニウム、硫化ケイ素及び硫化ほう素から選択される1種類以上の化合物が、溶媒の添加により溶液又はスラリー状になる程度であることが好ましい。通常、溶媒1リットルに対する原料(合計量)の添加量は0.001〜1Kg程度となる。好ましくは0.005〜0.5Kg、特に好ましくは0.01〜0.3Kgである。
尚、温度や時間は、いくつかの条件をステップにして組み合わせてもよい。
また、接触時は撹拌することが好ましい。窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下であることが好ましい。不活性ガスの露点は−20℃以下が好ましく、特に好ましくは−40℃以下である。圧力は、通常、常圧〜100MPaであり、好ましくは常圧〜20MPaである。
本発明の第1〜第5の固体電解質は、電解質層に用いてもよく、活物質と混合して電極材料(合材)として電極に用いてもよい。
正極層、負極層及び電解質層は、本発明の固体電解質を一部として含んでもよく、又は本発明の固体電解質からなっていてもよい。
尚、負極層は、リチウム金属であることが好ましい。
図1に示す装置1を用いて固体電解質を製造した。硫化リチウム39.05g(70mol%)、五硫化二りん80.95g(30mol%)、脱水トルエン1080gを加えた混合物を反応槽20及びミル10に充填した。ポンプ54により内容物を400mL/分の流量で連結管50,52を通して循環させ、反応槽20をオイルバス40により80℃になるまで昇温した。このとき、撹拌翼24により反応系を撹拌し、原料と溶媒からなるスラリーが沈殿しないようにした。また容器22内の気化した溶媒を冷却して液化し、容器22内に戻すために冷却管26を用いた。ミル10本体は、液温が70℃に保持できるようヒータ30により温水を通水循環し、周速8m/sの条件で運転した。150℃にて乾燥し非晶質固体電解質の白色粉末を得た。
得られた非晶質固体電解質(ガラス)を300℃で2時間、減圧しながら熱処理して固体電解質を得た(比表面積:2.33m2/g)。
得られた固体電解質の5粒子について、以下の測定条件でラマンスペクトルを測定した。
測定装置:サーモフィッシャーサイエンティフィックス株式会社製Almega
レーザー波長:532nm、
レーザー出力:10%
アパーチャ:25μmφ
露光時間:10秒
露光回数:10回
対物レンズ:×100
分解能:高(2400lines/mm)
得られた結晶化ガラス電解質の結晶化度が50%以上であることを確認した。
上記結晶化度は、JNM−CMXP302NMR装置(日本電子株式会社製)を用いて、以下の条件で固体31P−NMRスペクトルを測定し、得られた固体31PNMRスペクトルについて、70〜120ppmに観測される共鳴線を、非線形最小二乗法を用いてガウス曲線に分離し、各曲線の面積比から算出した。
尚、図3中において点線がオリジナルのピークである。5粒子のラマンスペクトルについて同様な波形分離を行い各成分の平均値と標準偏差を求めて含有量を算出した。
得られた固体電解質を、直径7cmのシャーレに入れた。このシャーレを露点−60℃の環境下、24時間暴露した。その後回収して、イオン伝導度を上記同様に測定したところ、室温で2.6×10−3S/cmであった。また、伝導度維持率は87%であった。
尚、伝導度維持率は、下記式(I)に基いて算出した。
100×B/A (I)
(式中、Aは固体電解質のイオン伝導度であり、Bは固体電解質を露点−60℃に24時間露出させた後のイオン伝導度である。)
観測核 :31P
観測周波数:121.339MHz
測定温度 :室温
測定法 :MAS法
パルス系列:シングルパルス
90°パルス幅:4μs
マジック角回転の回転数:8600Hz
FID測定後、次のパルス印加までの待ち時間:100〜2000s
(最大のスピン−格子緩和時間の5倍以上になるよう設定)
積算回数 :64回
化学シフトは、外部基準として(NH4)2HPO4(化学シフト1.33ppm)を用い決定した。また、試料充填時の空気中の水分による変質を防ぐため、不活性ガスを連続的に流しているドライボックス中で密閉性の試料管に試料を充填した
実施例1において150℃で乾燥する前に、220℃〜230℃で熱処理を加えた以外は実施例1と同様にして固体電解質を作製し、評価した。結果を表1及び表2に示す。また、比較例1の固体電解質の5粒子平均のラマンスペクトルを図2示す。
得られた固体電解質のイオン伝導度は、暴露前のイオン伝導度が0.8×10−3S/cmであり、暴露後のイオン伝導度が0.16×10−3S/cmであった。伝導度維持率は20%であった。
以上から、実施例1と比較して、比較例1の固体電解質暴露前イオン伝導性も暴露後イオン伝導性も低く、且つ伝導度維持率も低いことが分かる。
熱処理温度を360℃とした他は実施例1と同様にして固体電解質を作製し、評価した。結果を表1及び表2に示す。
得られた固体電解質のイオン伝導度は、暴露前のイオン伝導度が0.08×10−3S/cmであり、暴露後のイオン伝導度が0.04×10−3S/cmであった。伝導度維持率は50%であった。また、得られた固体電解質について、実施例1と同様にして固体31P−NMRスペクトルを測定した。結果を図5に示す。図5から、実施例1とは異なる位置にピークがあることが分かる。
以上から、実施例1と比較して、比較例2の固体電解質は、暴露前イオン伝導性も暴露後イオン伝導性も低く、且つ伝導度維持率も低いことが分かる。
熱処理時に減圧しなかった他は実施例1と同様にして固体電解質を作製し、評価した。結果を表1及び表2に示す。
得られた固体電解質のイオン伝導度は、暴露前イオン伝導度が1.7×10−3S/cmであり、暴露後のイオン伝導度が5.1×10−4S/cmであった。伝導度維持率は30%であった。また、得られた固体電解質について、実施例1と同様にして固体31P−NMRスペクトルを測定した。結果を図5に示す。
特に実施例1では、ラマン測定でP2S6 4−が検出されているので、NMR測定の結果が0であることは、検出限界(0.1mol%)未満であったことを示す。
10 ミル
20 反応槽
22 容器
24 撹拌翼
26 冷却管
30 ヒータ
40 オイルバス
50 連結管
52 連結管
54 ポンプ
Claims (13)
- リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含み、
Li4P2S6構造体が、表面に12mol%以上50mol%以下存在し、全体では5mol%以下存在し、
Li7P3S11構造体が、表面に50mol%以上88mol%以下存在し、全体では21mol%以上99.9mol%以下存在し、
繰り返し測定して得られるラマンスペクトルの平均において、330〜450cm−1のピークを波形分離した406±4cm−1、418±4cm−1、及び382±4cm−1のピークトップとするスペクトルのそれぞれの面積の合計を100としたとき、382±4cm−1のピーク面積比が12以上50以下であり、
固体31PNMRスペクトルにおいて、90.9±0.4ppm及び86.5±0.4ppmの位置に結晶に起因するピークを有する硫化物系固体電解質。 - Li4P2S6構造体が、表面から中心部方向への1nm以上5μm以下の範囲の中で12mol%以上50mol%存在し、全体で5mol%以下存在し、
Li7P3S11構造体が、表面から中心部方向への1nm以上5μm以下の範囲の中で50mol%以上88mol%以下存在し、全体では21mol%以上99.9mol%以下存在する請求項1に記載の硫化物系固体電解質。 - イオン伝導度が、0.2×10−3S/cm以上であって、下記式(1)を満たす請求項1又は2に記載の硫化物系固体電解質。
0.75≦B/A<1.5 (1)
(式中、Aは硫化物系固体電解質のイオン伝導度であり、Bは硫化物系固体電解質を露点−60℃に24時間露出させた後のイオン伝導度である。) - イオン伝導度が、0.3×10−3S/cm以上であって、下記式(2)を満たす請求項1〜3のいずれかに記載の硫化物系固体電解質。
0.76≦B/A<1.4 (2)
(式中、Aは硫化物系固体電解質のイオン伝導度であり、Bは硫化物系固体電解質を露点−60℃に24時間露出させた後のイオン伝導度である。) - Li4P2S6構造体の含有量が5mol%以下であり、Li7P3S11構造体の含有量が21mol%以上99.9mol%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の硫化物系固体電解質。
- リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素のみからなる請求項1〜5のいずれかに記載の硫化物系固体電解質。
- リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含むリチウムイオン伝導性ガラスを減圧しながら160℃以上350℃以下の温度範囲で加熱する硫化物系固体電解質の製造方法であって、前記減圧しながら160℃以上350℃以下の温度範囲で加熱する前に、常圧で220℃以上の熱処理を行わない硫化物系固体電解質の製造方法。
- リチウム(Li)元素、リン(P)元素及び硫黄(S)元素を含むリチウムイオン伝導性ガラスを減圧しながら160℃以上350℃以下の温度範囲で加熱する硫化物系固体電解質の製造方法であって、常圧で220℃以上の熱処理を行わない硫化物系固体電解質の製造方法。
- 前記リチウムイオン伝導性ガラスが硫化リチウム及び五硫化二燐を用いて製造したリチウムイオン伝導性ガラスであって、硫化リチウムと五硫化二燐の含有量が、硫化リチウム:五硫化二燐=67モル%:33モル%〜74モル%:26モル%である請求項7又は8に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
- 前記減圧の減圧度が10−5以上102Pa以下である請求項7〜9のいずれか記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
- 前記温度範囲が180℃以上340℃以下である請求項7〜10のいずれかに記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
- 請求項7〜11のいずれかに記載の硫化物系固体電解質の製造方法により得られる硫化物系固体電解質。
- 請求項1〜6及び12のいずれかに記載の硫化物系固体電解質を電解質層及び/又は電極層に含むリチウムイオン電池。
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