JP5642624B2 - 摺動部材の製造方法及び摺動部材 - Google Patents
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Description
この種の表面処理の手法として、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)基材をエッチング液及び水溶性金属塩(例えば、銀)を含む化成処理液に浸漬して、このエッチング液によりアルミニウム基材の表面に粗面化処理を施すとほぼ同時に、水溶性金属塩を組成する金属がアルミニウム基材の表面に金属皮膜を形成するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、アルミニウム基材の表面に銀皮膜を施す手法として、アルミニウム基材を銀シアン化カリウムめっき液に浸漬するとともに、このアルミニウム基材を陰極として通電し、当該基材の表面に銀皮膜を形成する電気めっき法が行われている。しかし、一般的に電気めっきを用いて皮膜を形成する場合、専用の電源装置が必要となり、設備が大掛かりとなることに加え、シアン塩を用いることから廃水処理に多大なコストが発生する。さらに、アルミニウム基材に化成皮膜を形成する場合には、不純物が多く含有されることになり、皮膜の純度が低下し、皮膜の熱伝導性が低下するため、摺動特性の低い膜になってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材の表面と銀皮膜との密着性の向上を図った摺動部材及びこの摺動部材の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、摺動に最適な純度の高い銀皮膜を簡易な手法で形成するとともに高い密着性を確保し、かつ、製造プロセスから有害物質の使用を排除することを目的とする。
この構成によれば、銀粒子の融着により形成された銀皮膜と基材とが樹脂層を介して接合されるため、これら基材と銀皮膜との密着応力を向上させることができ、機械的強度に優れた銀皮膜が施された摺動部材を簡単に形成することができる。さらに、懸濁溶液中の溶媒が樹脂層の表面を膨潤させることにより、懸濁溶液と樹脂層との界面に銀と樹脂とが相互に混合した相互混合層が形成され、この相互混合層により銀皮膜と樹脂層とが密着されるため、当該銀皮膜と樹脂層との接合力を向上させることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記樹脂層中に分散させる銀粒子の平均粒径を4μm〜30μmの範囲内としたことを特徴とする。樹脂層中の銀粒子の平均粒径が4μmよりも小さい場合には、この銀粒子と銀皮膜との接触面積が小さくなるため、樹脂層と銀皮膜との接合力が低下する。一方、樹脂層中の銀粒子の平均粒径が30μmよりも大きい場合には、この銀粒子が樹脂層中に分散しにくくなる。このため、本構成では、樹脂層中の銀粒子の平均粒径を4μm〜30μmの範囲内としたことにより、この樹脂層中の銀粒子と銀皮膜との接合力を向上させることができる。
この構成によれば、銀皮膜層と基材とが樹脂層を介して接合されるとともに、この樹脂層と銀皮膜層との界面に銀と樹脂とが相互に混合された相互混合層が設けられているため、これら基材と銀皮膜層との密着応力を向上させることができ、機械的強度に優れた銀皮膜が施された摺動部材を簡単に形成することができる。
また、本発明によれば、銀粒子の平均粒径を1nm〜80nmの範囲内としたことにより、最大の平均粒径80nmに設定したとしても、銀皮膜中の銀純度を所定の基準値以上に保つことができ、熱伝導度の高い摺動部材を形成することができる。
また、本発明によれば、加熱温度を160℃〜240℃の範囲内としたため、基材の比強度を低下させることなく、ナノサイズの銀粒子を熱融着させることができる。
また、本発明によれば、溶媒としてピロリドン系の溶媒、塩素系の溶媒、アセトン溶媒のいずれかを用いるため、このピロリドン系の溶媒、塩素系の溶媒、もしくは、アセトン溶媒が、例えば、イミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ナイロン系樹脂のいずれかを用いて形成された樹脂層の表面を膨潤させることができ、懸濁溶液と樹脂層との界面に銀と樹脂とが相互に混合した相互混合層を容易に形成することができる。
また、本発明によれば、樹脂層中に銀粒子を分散させているため、この樹脂層中の銀粒子が懸濁溶液中の銀粒子と融着して銀皮膜が形成されることにより、この銀皮膜と樹脂層との接合力をより一層向上させることができる。
また、本発明によれば、樹脂層中の銀粒子の平均粒径を4μm〜30μmの範囲内としたことにより、この樹脂層中の銀粒子と銀皮膜との接合力を向上させることができる。
また、本発明によれば、樹脂層を形成する前に、前記表面の少なくとも一部に凹凸を形成するため、基材の表面と樹脂層との接触面積が増大するとともに、この樹脂層が凹部に侵入して、いわゆるアンカー効果を発揮することにより、基材と樹脂層との密着性を向上することができる。
また、本発明は、コーティングは、スクリーン印刷法により行うため、銀粒子を分散させた懸濁溶液を樹脂層上に簡単にコーティングすることができる。
また、本発明によれば、銀皮膜層の厚みを、1μm〜20μmの範囲内としたため、安価な構成で、銀皮膜層によるフリクションの小さい摺動面を備えた摺動部材を形成することができる。
図1は、本発明にかかる摺動部材としてのピストン1の一実施形態を示す側面図である。図1は皮膜層2の一部を破断して描かれている。図2は、ピストン1の皮膜層2を示す側断面図である。図2は、ピストン1が往復運動するシリンダボア3の一部を合わせて描かれている。
銀皮膜層21は、被摺動部材としての鋳鉄製のシリンダボア3の内壁3Aとの摺動面22を形成し、この摺動面22は、ピストン1(スカート部10B)が矢印X方向に移動した際に、潤滑油(不図示)を介して、シリンダボア3の内壁3Aにすべり接触(摺動)する。
銀は、一般に、硬度が軟らかく、熱伝導性に優れた金属である。このため、銀皮膜層21をピストン1の摺動面22として形成することにより、この銀皮膜層21が初動時にシリンダボア3の内壁3Aにすべり接触する際に容易に磨滅(初期磨滅)して変形するため、内壁3Aとのフリクションを低減した摺動特性に優れた摺動面22を簡易に実現できる。さらに、銀皮膜層21に伝達された熱を、潤滑油を介して、早期に外部に放出することができ、本体10の冷却効率を高めることができる。なお、この図2は、皮膜層2を模式的に表したものであるため、樹脂層20、銀皮膜層21もしくは相互混合層26の厚み、および、凹部11Aの大きさ(深さ)がそれぞれ相対的な関係を示すものではない。
本体10は、アセトン溶液内に浸漬された状態で所定時間(10分間)超音波洗浄が施されて、外周面11に付着した油脂分が除去されたのち、この外周面11に樹脂層20が形成される。また、本構成では、樹脂層20を形成する前に、外周面11に形成された酸化膜の少なくとも一部を除去することが望ましい。これによれば、本体10の外周面11にアルミニウム合金の新生面が形成されるため、この新生面と樹脂層20との密着性が向上する。
本実施形態では、樹脂材料としてポリアミドイミド樹脂を用いているがこれに限るものではなく、同じくイミド系樹脂であるポリイミドや、エポキシ系樹脂であるエポキシ、または、ナイロン系樹脂であるナイロン6、ナイロン6,6を用いることもできる。
ここで、N−メチルピロリドンは、上記したポリアミドイミド樹脂24を含むイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、または、ナイロン系樹脂と接触すると、これら樹脂に吸収されて表面を膨潤させる性質を有する。このため、このピロリドン中に銀粒子を分散させたスラリーを樹脂層20の外周面20A上にコーティングすると、この樹脂層20の外周面20AにN−メチルピロリドンが接触し、この外周面20Aを膨潤させる。これにより、樹脂層20の外周面20A上に膨潤によって凹凸が形成され、この凹凸にスラリー(銀粒子)が侵入することで、樹脂層20とスラリーとの界面30に相互混合層26が形成される。
そして、この状態で、スラリー、樹脂層20および本体10を加熱し、スラリー中のN−メチルピロドリンを蒸発させるとともに、当該スラリー中の銀粒子を融着させる。具体的には、図3Aに示すように、スラリー中の銀粒子23は、それぞれ他の銀粒子23と接点23Aで接した状態で存在する。このスラリーを加熱すると、図3Bに示すように、銀粒子23同士が接点23Aにて融着して一体化し、銀皮膜層21が形成される。
相互混合層26では、ポリアミドイミド樹脂24と混合された状態で存在した銀粒子23がスラリー中の銀粒子23とともに融着されて銀皮膜層21が形成されることにより、この相互混合層26に侵入した銀が、いわゆるアンカー効果を生じ、銀皮膜層21と樹脂層20との密着性を高めている。なお、この銀皮膜層21と樹脂層20との間に形成される相互混合層26の厚みt3(図2)は、0.5μm〜1μmに調整されている。
図4は、アルミニウム合金の比強度と加熱温度との関係を示すグラフである。この図4では、0〜200℃までのアルミニウム合金の比強度(単位重量あたりの強度)を1.0として200℃以上の範囲の変化を示している。アルミニウム合金の強度は、ロックウェル硬さ試験により算出している。
本体10を形成するアルミニウム合金は、加熱温度が上昇すると比強度(単位重量あたりの強度)が低下する傾向にあることが判明している。具体的には、図4に示すように、0〜200℃までの範囲では、比強度が1.0のまま低下することなく推移するが、200℃以上になると次第に低下する傾向にある。一般に、内燃機関のピストンなどの過酷な環境下では、基材となるアルミニウム合金に最低限の強度が要求される。このため、出願人は、アルミニウム合金をピストン等に用いる場合に、当該アルミニウム合金の比強度の下限値を社内基準で定めており、この下限値は、0〜200℃の比強度1.0に対して、0.85に設定されている。これにより、本実施形態では、アルミニウム合金の加熱温度は、比強度の下限値0.85よりも大きな比強度0.9に対応する240℃以下に設定されている。
図5は、銀粒子を含むスラリーの加熱温度の変化に対するスラリー重量および発生熱量の変化を示すグラフである。この図5に示すように、スラリーの発生熱量は、185℃をピークとして160℃〜200℃の間で大きくなっている。これは、この温度帯において、スラリー中の銀粒子が融着(重合)する際の反応熱が生じていることを示し、言い換えれば、この160℃〜200℃の温度に加熱することにより、スラリー中の銀粒子を融着して銀皮膜層21を形成することができる。
このため、本構成では、加熱温度を160℃〜240℃の範囲内、より望ましくは160℃〜200℃の範囲内とすることにより、基材の比強度を低下させることなく、ナノサイズに調整された銀粒子を熱融着させることができる。
また、本実施形態では、樹脂材料としてポリアミドイミド樹脂を用いており、このポリアミドイミド樹脂は、160℃〜200℃の温度に加熱して銀粒子を融着させる時間内に熱硬化が完了する。従って、本構成では、液状の樹脂材料の上に銀粒子が分散されたスラリーをコーティングし、これらを加熱することにより、樹脂材料を硬化させて樹脂層20を形成する工程と、この樹脂層20の外周面20Aに銀皮膜層21を形成(焼成)する工程とを、一の工程にて実現することができるため、処理工程及び製造時間の短縮を図ることができる。
図6は、銀粒径と銀純度との関係を示すグラフである。ここで、銀純度とは、単位体積当たりの銀皮膜層21に存在する銀金属の体積の比率をいう。上述したように、銀皮膜層21は、銀粒子23を加熱して融着させることにより形成している。このため、銀粒子23の平均粒径が大きくなると、図6に示すように、銀粒子23間の空隙が大きくなることにより銀純度が低下する傾向にある。
銀純度が低下すると、これに伴い銀皮膜層21の熱伝導度が低下して摺動性が悪化するため、摺動に適した所定の熱伝導度を確保するためには、所定の閾値(銀純度90%)以上とする必要がある。このため、銀粒子23の平均粒径を1nm〜80nmの範囲内としたことにより、最大の平均粒径80nmに設定したとしても、銀皮膜層21中の銀純度を摺動に適した所定の基準値以上に保つことができ、熱伝導度の高いピストン1を形成することができる。
また、銀皮膜層21は、図2に示すように、この銀皮膜層21の厚みt2が1μm〜20μmの範囲に設定されている。この銀皮膜層21の厚みt2を1μmよりも薄くすることはスクリーン印刷法では困難であるとともに、1μmよりも薄いと、本体10もしくは樹脂層20が露出して摺動面22が平滑に形成されないためである。一方、銀皮膜層21の厚みt2を20μmよりも厚くしても、施工コストが増大するだけで、摺動特性に大きな変化が見られないためである。さらに、銀皮膜層21の厚みt2を上記した範囲では十分に小さなフリクションを実現できることが分かっている。従って、本実施形態では、銀皮膜層21の厚みt2を、1μm〜20μmの範囲内としたため、安価な構成で、銀皮膜層21によるフリクションの小さい摺動面22を備えたピストン1を形成することができる。
図8は、別の実施形態にかかるピストン1の皮膜層2を示す側断面図である。この実施形態では、樹脂層20は、ポリアミドイミド樹脂24内に所定の平均粒径(1μm〜30μm)に調整された銀粒子25を混合したものとして構成され、その他の構成については、上述のものと同じであるため、同一の構成のものには同一の符号を付して説明を省略する。本構成では、銀粒子25の平均粒径の最大値は、樹脂層20の厚みt1よりも大きく設定されており、図8に示すように、銀粒子25は、樹脂層20の外周面20Aから突出する。このため、銀皮膜層21の形成過程で、銀粒子25は、銀皮膜層21と融着して当該銀皮膜層21と樹脂層20との密着性をより一層高める機能を有する。
図9は、樹脂層20内の銀粒子25の粒径と銀皮膜層21−樹脂層20間の接合力との関係を示すグラフである。図10は、相互混合層26において樹脂層20内の銀粒子25と銀皮膜層21とが融着している状態を示す断面模式図である。
この銀皮膜層21と樹脂層20との接合力は、スクラッチ試験という方法を用い、触芯を一定荷重で皮膜へ押し付け、この皮膜を触芯が貫通した状態で、触芯先端からを垂直方向へ触芯を動かした際の触芯変位量から、剥離が発生した力を測定して接合強度を測定している。
上述したように、銀皮膜層21と樹脂層20とは、この樹脂層20中の銀粒子25が銀皮膜層21を形成する際にスラリー中の銀粒子23と融着することにより密着している。具体的には、図10に示すように、樹脂層20の外周面20Aに露出した銀粒子25が露出面25Aにて銀皮膜層21(銀皮膜層21を形成する銀粒子23)と融着することにより、銀皮膜層21と樹脂層20とが密着している。ここで、本実施形態では、樹脂層20が含有する銀粒子25の平均粒径は、4μm〜30μmの範囲内に設定されている。樹脂層20中の銀粒子25の平均粒径が4μmよりも小さい場合には、この銀粒子25と銀皮膜層21を形成する銀粒子23との接触面積が小さくなるため、図9に示すように、樹脂層20と銀皮膜層21との接合力が低下する。一方、樹脂層20中の銀粒子25の平均粒径が30μmよりも大きい場合には、この銀粒子25が樹脂層20中に分散しにくくなる。このため、本実施形態では、樹脂層20中の銀粒子25の平均粒径を4μm〜30μmの範囲内としたことにより、この樹脂層20中の銀粒子25と銀皮膜層21との接合力を向上させることができる。
ここで、銀粒子25の平均粒径を30μmとした場合には、この銀粒子25が樹脂層20の外周面20Aに形成される銀皮膜層21の摺動面22から突出することとなる。この場合、この突出した部分は、初動時にシリンダボア3の内壁3Aにすべり接触して磨滅(初期磨滅)するため、摺動面22は、内壁3Aとのフリクションを低減した面として形成されることとなる。
また、本実施形態によれば、コーティングは、スクリーン印刷法により行うため、銀粒子23を分散させたスラリーを樹脂層20上に簡単にコーティングすることができる。
また、本実施形態では、摺動部材としてピストン1のスカート部10Bに銀皮膜層21を形成する構成について説明したが、これに限るものではなく、この銀皮膜層21をクランクシャフト、軸受メタル、カムシャフト等の摺動面に形成してもよい。
2 皮膜層
3 シリンダボア(被摺動部材)
3A 内壁
10 本体(基材)
10A ランド部
10B スカート部
11 外周面(表面)
11A 凹部
20 樹脂層
20A 外周面(表面)
21 銀皮膜層
22 摺動面
23 銀粒子
24 ポリアミドイミド樹脂
25 銀粒子
25A 露出面
26 相互混合層
30 界面
Claims (16)
- アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材の表面に銀を成膜して摺動面を形成する摺動部材の製造方法であって、
前記基材の表面に樹脂層を形成し、
この樹脂層の表面を膨潤させる溶媒に銀粒子を分散させた懸濁溶液を前記樹脂層上にコーティングし、このコーティングした前記懸濁溶液と前記樹脂層との界面に銀粒子と樹脂とが相互に混合した相互混合層を形成させつつ、前記懸濁溶液、前記樹脂層及び前記基材を加熱して、前記溶媒を除去しながら前記懸濁溶液中の銀粒子同士を融着させて前記摺動面を形成したことを特徴とする摺動部材の製造方法。 - 前記溶媒中に分散させる前記銀粒子の平均粒径を1nm〜80nmの範囲内としたことを特徴とする請求項1に記載の摺動部材の製造方法。
- 前記加熱を行う際の加熱温度を160℃〜240℃としたことを特徴とする請求項1または2に記載の摺動部材の製造方法。
- 前記樹脂層として、イミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ナイロン系樹脂のいずれかを用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の摺動部材の製造方法。
- 前記溶媒として、ピロリドン系の溶媒、塩素系の溶媒、アセトン溶媒のいずれかを用いることを特徴とする請求項4に記載の摺動部材の製造方法。
- 前記樹脂層に銀粒子を分散させていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の摺動部材の製造方法。
- 前記樹脂層中に分散させる銀粒子の平均粒径を4μm〜30μmの範囲内としたことを特徴とする請求項6に記載の摺動部材の製造方法。
- 前記樹脂層を形成する前に、前記表面の酸化膜の少なくとも一部を除去することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の摺動部材の製造方法。
- 前記樹脂層を形成する前に、前記表面の少なくとも一部に凹凸を形成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の摺動部材の製造方法。
- 前記コーティングは、スクリーン印刷法により行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の摺動部材の製造方法。
- 前記摺動部材は、ピストンであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の摺動部材の製造方法。
- 被摺動部材内を摺動する摺動面を備える摺動部材において、
アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材の表面に樹脂層を備え、この樹脂層上に前記摺動面を構成する銀皮膜層が形成され、この銀皮膜層と前記樹脂層との界面が、銀と樹脂とが相互に混合された相互混合層となっていることを特徴とする摺動部材。 - 前記樹脂層中に銀粒子が含有されており、前記銀粒子と前記銀皮膜層とを融着させたことを特徴とする請求項12に記載の摺動部材。
- 前記銀皮膜層の厚みを、1μm〜20μmの範囲内としたことを特徴とする請求項12または13に記載の摺動部材。
- 前記基材の表面に凹凸が形成されており、前記凹凸上に前記樹脂層、前記相互混合層及び前記銀皮膜層が形成されていることを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の摺動部材。
- 前記樹脂層が、イミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ナイロン系樹脂のいずれかからなることを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の摺動部材。
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