JP5639860B2 - ウェーハの洗浄方法 - Google Patents

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本発明は、ウェーハの洗浄方法に関する。
従来、薬液洗浄やエッチング処理後のウェーハに残留する薬液を、純水でリンスして除去する方法が知られている(例えば、特許文献1〜3)。
特許文献1に記載の方法では、純水を満たした処理槽にエッチング処理後のウェーハをセットする。そして、ここに大量の純水を供給し、処理槽内のリンス廃液を溢れさせることでリンス廃液を純水に置換し、ウェーハをリンスしている。
特許文献2に記載の方法では、アルカリエッチング後のウェーハをクエン酸とクエン酸カリウムとの混合液に浸漬し、エッチング液を中和することにより洗浄している。
特許文献3に記載の方法では、搬送ローラにより搬送される基板の上面に、窒素ガスの気泡を含む洗浄液を吐出することにより基板の上面を洗浄している。
特開平7−273077号公報 特開2000−243737号公報 特開2008−080230号公報
しかしながら、高濃度アルカリエッチングが行われたウェーハからエッチング液を除去する場合、エッチング液が高濃度かつ高粘度であるため、特許文献1に記載の方法を用いて処理槽内のリンス廃液を純水に置換するだけでは、ウェーハからエッチング液を離脱させることができず、エッチング液が再反応を起こし、ウェーハにシミが発生してしまう。また、特許文献1に記載の純水の流速は0.03m/秒と遅いため、置換の際の純水の水流によりウェーハからエッチング液を十分に離脱させることができない。
特許文献2に記載の方法は、エッチング液を中和するために別の薬液を準備する必要があり、さらにその排水処理も必要となるため、コストが増大するという問題があった。
特許文献3に記載の方法は、大気中で搬送される基板の上面のみの洗浄を目的とするものであり、下面を洗浄できない。
本発明の目的は、エッチング後のウェーハにおいて、残留エッチング液による再反応を、コストを増大することなくかつ簡便に抑制できるウェーハの洗浄方法を提供することにある。
本発明のウェーハの洗浄方法は、エッチング後のウェーハからエッチング液を除去するウェーハの洗浄方法であって、前記ウェーハを立てた状態で浸漬可能な洗浄槽に満たされた洗浄液の液面より上方に、噴射軸方向が前記ウェーハの外周の接線方向と略一致するようにノズルを設け、前記ウェーハを立てた状態で前記洗浄液に浸漬し、前記ノズルから前記洗浄槽の底部に向かって噴射液を噴射して、気体を巻き込みながら前記噴射液を洗浄槽内に導入することでウェーハを洗浄することを特徴とする。
本発明によれば、気体を巻き込みながら噴射液を洗浄槽内に導入するので、洗浄槽内に気泡を発生させることができる。そして、この気泡がウェーハに衝突して弾けることにより、噴射液のみを導入する場合に比べて、ウェーハを高い洗浄力で洗浄できる。また、噴射液と気泡が洗浄槽の底部で跳ね返されると、上向きの水流により洗浄槽の底部から上部にわたり洗浄液の置換が生じるとともに、上昇する気泡がウェーハに衝突する。したがって、ウェーハに残留したエッチング液を速やかに離脱させることができ、ウェーハに残留したエッチング液、および、洗浄液に混ざり込んだエッチング液が、ウェーハで再反応し、ウェーハにシミが発生することを防止することができる。
さらに、噴射液を洗浄槽の底部に向かって噴射するため、ウェーハの洗浄がし難く、洗浄液の置換が生じ難い、洗浄槽の底部においても、効率よくウェーハを洗浄することができる。また、噴射液の噴射時に気体を巻き込むだけで高い洗浄力を得られるので、噴射液としては、洗浄液と同一かつ公知のものを用いればよく、洗浄後の廃液の処理も従来と同じ工程とすることができるため、コストが増大することがない。
また、ノズルを洗浄液の液面より上方に設けたので、噴射液は空気を自動的に巻き込んで洗浄槽内に気泡を発生させることができる。したがって、ノズルの位置を液面より上方になるよう調整するだけでよく、別途気泡を発生させるための装置を設けるなど、装置を大型化する必要がない。
また、噴射軸方向とウェーハの外周の接線方向とを略一致させるので、ウェーハを立てた際にエッチング液が溜まりやすい外周部分に強い水流の噴射液と気泡とを接触させることができ、ウェーハの外周部分も効果的に洗浄できる。
ここで、噴射軸上に位置するウェーハの外周部分は、浸漬用のカセットの支持部で支持される場合が多い。このような場合、ウェーハにおける支持部との接触部分にエッチング液が溜まりやすくなるが、上述のようにノズルを設けることで、当該接触部分に噴射液と気泡とを噴射することができ、エッチング液を適切に除去できる。
本発明のウェーハの洗浄方法では、前記ノズルを、ウェーハの中心を通って上下方向に延びる直線を含み、かつウェーハの一面と直交する面に対して対称に設けることが好ましい。
この発明によれば、ノズルを、ウェーハの中心を通って上下方向に延びる直線を含み、かつウェーハの一面と直交する面に対して対称に設けるので、噴射される噴射液をウェーハの広範囲に接触させることができ、ウェーハ全体を確実に洗浄できる。特に、それぞれのノズルから噴射される噴射液を、洗浄槽の底部に向かうにしたがって互いに近づくように噴射させれば、洗浄槽の底部で跳ね返された水流や気泡を合流させることができ、ウェーハの洗浄を万遍なく効率よく行うことができる。
本発明の一実施形態に係るウェーハの洗浄方法を実施するためのエッチング処理装置の断面図。 前記一実施形態における洗浄槽の正面からの断面図。 前記一実施形態における洗浄槽の側面からの断面図。
本発明のウェーハの洗浄方法の一実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、本実施形態では、特に明示しない限り、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」といった方位を示す用語は、図1を基準として用いる。なお、「前」とは、紙面直交方向の手前側を指し、「後」とは、紙面直交方向の奥側を指す。
[ウェーハのエッチング処理装置の構成]
まず、本発明の実施形態に用いるウェーハのエッチング処理装置について説明する。
図1に示すように、エッチング処理装置1は、カセット9に収納された複数のウェーハWをエッチング処理し、洗浄する。このエッチング処理装置1は、ウェーハWのエッチングが行われるエッチング槽2と、エッチング後のウェーハWを洗浄する洗浄装置3と、カセット9をエッチング槽2と洗浄装置3との間で搬送する搬送手段4とを備える。
カセット9の側面部91には、図2および図3に示すように、複数のスリット92が形成されている。このスリット92により、洗浄に用いられる噴射液Fがカセット9内部に流入可能となっている。
また、側面部91の下端には、下方に向かって互いに近づく方向に傾斜する支持部93が設けられ、互いに対向する支持部93の下端間には、開口部94が設けられている。
そして、カセット9はスリット92を構成する側面部91と支持部93とにより、25枚のウェーハWを立てた状態で、かつ、ウェーハWの下端が開口部94から露出した状態で収納可能となっている。
エッチング槽2は、2つのカセット9を前後に並べて収納できる大きさを有している。このエッチング槽2には、エッチング液Eが満たされている。エッチング液Eとしては、アルカリエッチング液が挙げられ、アルカリエッチング液としては、高純度アルカリ液、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)等を用いることができる。高純度アルカリ液としては、KOH系エッチャント、あるいはNaOH系エッチャントが挙げられる。
洗浄装置3は、エッチング槽2に隣接して設置されたリンス槽31と、このリンス槽31の底部中央に設けられたウェーハ回転ローラ32と、このウェーハ回転ローラ32の左右両側に設けられた槽内ノズル33と、リンス槽31に満たされた洗浄液Lの液面L1より上方に設けられた上方ノズル34と、この上方ノズル34から噴射液Fとして噴射される洗浄液Lを蓄える給水タンク35と、この給水タンク35の純水を上方ノズル34に供給するポンプ36とを備える。なお、給水タンク35およびポンプ36の設置は必須ではなく、供給する純水の供給圧力に応じて省略するようにしてもよい。
エッチング槽2と略等しい大きさのリンス槽31には、洗浄液Lとして純水が満たされている。
ウェーハ回転ローラ32は、図1の紙面直交方向(以下、前後方向と称す)に延びる棒状に形成され、カセット9の開口部94から露出したウェーハWを回転させる。
槽内ノズル33は、上方ノズル34の略真下に設けられ、リンス槽31の底部に向かって洗浄液Lと同じ液体、すなわち純水を噴射し、水流S2を発生させる。この槽内ノズル33により噴射された純水の水流S2は、リンス槽31の底部に到達すると方向が上向きに変化する。これにより、リンス槽31の上方から洗浄液Lが溢れ出し、リンス槽31内で洗浄液Lの置換が行われるようになっている。
上方ノズル34は、カセット9の前後方向中央、かつ、カセット9の左右両側に設けられている。すなわち、ウェーハWの中心を通って上下に延びる直線を含み、かつウェーハの一面と直交する仮想面Cに対し、上方ノズル34の一方から仮想面Cまでの水平方向の距離をP1、上方ノズル34の他方から仮想面Cまでの水平方向の距離をP2とすると、P1とP2が等しくなるよう設けられている。この上方ノズル34は、直径が3mm以上10mm以下の噴射孔341を有し、この噴射孔341の下端からリンス槽31に満たされた洗浄液Lの液面L1までの距離H1が70mm以上100mm以下、かつ液面L1からウェーハWの下端(すなわち、ウェーハ回転ローラ32とウェーハWの外周W1の当接部分)までの距離H2が350mm以下となるように設けられている。噴射孔341の下端から液面L1までの距離が70mm未満で、近すぎる場合には、リンス槽31に満たされた洗浄液Lや噴射液Fが衝撃で飛び散るおそれがある。
また、上方ノズル34は、噴射軸Jと液面L1とのなす角度である噴射角度αを、50度以上80度以下の範囲で設定可能に設けられている。この構成により、噴射軸J方向と、カセット9内のウェーハWの外周W1の接線方向とを略一致させることができる。
なお、上方ノズル34は、1つのカセット9につき2個設けられているが、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。また、上方ノズル34の形状としては、ストレート形状のものとスプレー形状のものがある。ストレート形状は、噴射孔341の直径が一定の筒状であり、スプレー形状は、直径が先端に近づくほど大きくなっている。上方ノズル34としては、ストレート形状で噴射孔341が1つのものが好ましい。スプレー形状のノズルや複数の噴射孔を有するノズルを用いた場合、噴射液Fがミスト状になって拡散するため、必要な強さの水流が得られない可能性がある。
[ウェーハの洗浄方法の説明]
次に、上述したエッチング処理装置1を用いたエッチング処理後のウェーハWの洗浄方法を説明する。
まず、洗浄前の準備として、カセット9がリンス槽31に浸漬されたときに、ウェーハWの外周W1の接線方向と、上方ノズル34の噴射軸J方向とが略一致するように、噴射角度αを調整する。
そして、複数のウェーハWを収納したカセット9をエッチング槽2に浸漬させて、所定のエッチング処理を行う。そして、エッチング処理終了後に、搬送手段4により、カセット9をエッチング槽2から引き上げて、リンス槽31に浸漬させる。
このリンス槽31への搬送速度は、一般的な設定速度よりも遅く、搬送中にエッチング液Eの液垂れが発生しない程度の速度であることが好ましい。すなわち、エッチング槽2から引き上げる途中でウェーハWに付着したエッチング液Eを自重により落下させることにより、ウェーハWに残留するエッチング液E(以下、残留エッチング液Eと称す)の量を液垂れが発生しない程度まで減少させる速度が好ましい。
このようにすれば、リンス槽31に持ち込まれる残留エッチング液Eを少なくすることができ、リンス槽31での洗浄効率を上げることができる。リンス槽31に持ち込まれる残留エッチング液Eは、ウェーハWの枚数に比例するため、特に、一度に洗浄するウェーハWの枚数が多い場合には、枚数が少ない場合よりも搬送速度を低速にすることが有効である。
なお、具体的な搬送速度としては、エッチング槽2内のカセット9の引き上げ開始から、カセット9のリンス槽31への浸漬完了までの時間が10秒程度となる速度が例示できる。
次に、リンス槽31にカセット9が浸漬されると、ウェーハWの外周W1が、ウェーハ回転ローラ32が当接し、支持部93から離れた状態となる。そして、ウェーハ回転ローラ32を回転させて、ウェーハWを回転させる。また、このとき、上方ノズル34から所定の水量および流速で一定時間、噴射液Fを噴射させる。
噴射液Fの水量および流速としては、リンス槽31の底部に到達する設定であればよく、リンス槽31の大きさや上方ノズル34の噴射孔341の下端から液面L1までの距離H1、液面L1からウェーハWの下端までの距離H2、および噴射角度αにより、適宜設定することができる。
例えば、噴射孔341の直径が10mmの場合、水量としては、5L/分以上20L/分以下であることが好ましく、流速としては、0.8m/秒以上3m/秒以下であることが好ましく、1.0m/秒以上2.5m/秒以下であることが特に好ましい。流速が遅すぎる場合は、後述する気泡Aによるエッチング液の離脱効果を得ることが困難となってしまう。また、流速が速すぎる場合は、リンス槽31外への洗浄液Lや噴射液Fの飛散量が大きくなってしまう。また、エッチング液Eによる再反応時間が20秒であるため、上方ノズル34からの噴射液の噴射時間は、20秒より長いことが好ましく、30秒以上であることがより好ましい。
上方ノズル34からの噴射液Fは、リンス槽31の液面L1近傍で空気を巻き込むことで形成される気泡Aを含みつつ、リンス槽31に導入される。そして、この気泡Aを含む噴射液Fにより、ウェーハWの外周W1の接線をその流路に含み、下方に向かう水流S1が発生する。水流S1は、リンス槽31の底部に到達すると、気泡Aとともに上方に向かう。そして、下方および上方にそれぞれ向かう気泡Aと水流S1がウェーハWに接触することにより、ウェーハWから残留エッチング液Eが離脱し、離脱して洗浄液Lに混ざり込んだエッチング液Eが、上方に向かう気泡Aと水流S1と共に上方に送られて、洗浄液Lが置換される。このとき、ウェーハWは回転しているため、気泡Aと水流S1の接触は、ウェーハの全域にわたって生じる。
なお、上方ノズル34から噴射される噴射液Fの水流S1と槽内ノズル33から噴射される純水の水流S1は前後方向にも広がる。このため、1つのカセット9に収納された複数のウェーハWに対しても、水流S1,S2および気泡Aが到達し、ウェーハWから残留エッチング液Eが離脱する。
なお、上方に向かう気泡Aと水流S1がウェーハW近傍を通り、ウェーハW近傍で洗浄液Lが十分に置換される際には、必ずしも下方に向かう水流S1がウェーハWの外周W1の接線をその流路に含まなくてもよい。
そして、上方ノズル34からの噴射が終了すると、槽内ノズル33からリンス槽31の底部に向かって洗浄液Lを供給する。槽内ノズル33から供給された洗浄液Lの水流S2は、リンス槽31の底部に当たることにより、上向きに変化する。この水流S2によりウェーハW近傍で洗浄液Lに混ざり込んだエッチング液Eは上方に送られて、リンス槽31の上部から溢れ出る。これにより、洗浄液Lがさらに置換され、ウェーハWと洗浄液L中のエッチング液Eが再び接触して、再反応することが抑制される。
そして、カセット9がリンス槽31に浸漬されてから5分程度経過したときに、搬送手段4によりカセット9をリンス槽31から引き上げることで、ウェーハWの洗浄が終了する。
[実施形態の作用効果]
上述したような本実施形態では、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)空気を巻き込みながら噴射液Fをリンス槽31内に導入するので、リンス槽31内に気泡Aを発生させることができる。そして、この気泡AがウェーハWに衝突して弾けることにより、噴射液Fのみを導入する場合に比べて、ウェーハWを高い洗浄力で洗浄できる。また、噴射液Fと気泡Aが底部で跳ね返されると、上向きの水流S1によりリンス槽31の底部から上部にわたり洗浄液Lの置換が生じるとともに、上昇する気泡AがウェーハWに衝突する。したがって、ウェーハWの残留エッチング液Eを速やかに離脱させることができ、ウェーハWの残留エッチング液E、および、洗浄液Lに混ざり込んだエッチング液Eが、ウェーハWで再反応し、ウェーハWにシミが発生することを防止することができる。
さらに、噴射液Fをリンス槽31の底部に向かって噴射するため、ウェーハWの洗浄がし難く、洗浄液Lの置換が生じ難い、リンス槽31の底部においても、効率よくウェーハWを洗浄することができる。また、噴射液Fの噴射時に空気を巻き込むだけで高い洗浄力を得られるので、噴射液Fとしては、洗浄液Lと同一かつ公知のものを用いればよく、洗浄後の廃液の処理も従来と同じ工程とすることができるため、コストが増大することがない。
また、上方ノズル34を洗浄液Lの液面L1より上方に設けるだけで、噴射液Fが空気を自動的に巻き込んでリンス槽31内に気泡Aを発生させることができるので、上方ノズル34の位置を調整するだけでよく、別途気泡Aを発生させるための装置を設けるなど、装置を大型化する必要がない。
(2)噴射軸J方向とウェーハWの外周W1の接線方向とを略一致させるので、ウェーハWを立てた際にエッチング液Eが溜まりやすい外周W1に気泡Aと強い水流S1の噴射液Fとを接触させることができ、ウェーハWの外周W1も効果的に洗浄できる。
すなわち、噴射軸J上に位置するウェーハWの外周W1は、浸漬用のカセット9の支持部93で支持され、ウェーハWにおける支持部93との接触部分にエッチング液Eが溜まりやすくなるが、上方ノズル34を設けることで、当該接触部分に噴射液Fと気泡Aとを噴射することができ、エッチング液Eを適切に除去できる。
(3)上方ノズル34をウェーハWの中心を通り、ウェーハWの一面に直交する仮想面Cに対し対称に設け、それぞれの上方ノズル34から噴射される噴射液Fを、リンス槽31の底部に向かうにしたがって互いに近づくように噴射させるので、リンス槽31の底部で跳ね返された水流S1や気泡Aを合流させることができ、ウェーハWの洗浄を万遍なく効率よく行うことができる。
(4)噴射孔341の直径が3mm以上10mm以下の上方ノズル34を、噴射孔341から洗浄液Lの液面L1までの上下方向の距離H1が70mm以上100mm以下、かつ噴射孔341からウェーハWの下端までの上下方向の距離H2が350mm以下となるよう設け、0.8m/秒以上の流速で噴射液Fを噴射するので、噴射液Fの水流S1がウェーハWの下端まで十分な強さを有して到達する。したがって、ウェーハWの洗浄を万遍なく行うことができる。
(5)搬送手段4により、カセット9をエッチング槽2から引き上げて、リンス槽31に浸漬させる際、搬送速度を、エッチング槽2内のカセット9の引き上げ開始から、カセット9のリンス槽31への浸漬完了までの時間が10秒程度となるよう低速にし、エッチング槽2から引き上げる途中でウェーハWに付着したエッチング液Eを自重により落下させるようにしている。このため、リンス槽31に持ち込まれる残留エッチング液Eを少なくすることができ、リンス槽31でのウェーハWの洗浄効率を上げることができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良および設計の変更などが可能である。
すなわち、上記実施形態においては、上方ノズル34を、リンス槽31に浸漬されたウェーハWの外周W1の接線方向と噴射軸J方向とが略一致するように設けたが、これに限らない。すなわち、リンス槽31の底部から上方に向かう気泡Aと水流S1がウェーハW近傍を通り、ウェーハW近傍で洗浄液Lが十分に置換されれば、必ずしも接線方向と噴射軸J方向とが略一致する必要はない。
また、上方ノズル34をウェーハWの中心を通り上下方向に延びる仮想面Cに対し対称になるようカセット1つにつき2個設けたが、2個を対称に配置しなくてもよいし、数は1個であってもよいし、3個以上であってもよい。
また、噴射液Fおよび洗浄液Lとしてはいずれも純水を用いたが、これに限らず、被洗浄物に合わせて、様々な液体を選択できる。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1〜実施例4]
1つのカセットに200mmのウェーハを25枚収納し、所定のエッチング処理を行ったのち、カセットを引き上げ、表1に示す搬送時間(引き上げ開始からリンス槽に浸漬するまでの所要時間)で、内側寸法が長さ340mm、幅300mm、深さ340mmのリンス槽に浸漬した。浸漬と同時に、噴射孔の直径が10mmの上方ノズルを用い、表1に示す条件で純水を30秒間噴射した。その後、槽内ノズルから流量10L/分の純水を4分30秒間供給し、ウェーハの洗浄を行った。なお、上方ノズルは、カセットに対し2個設け、これらを対称に配置した。さらに、上方ノズル先端から液面までの距離Hは70mm、噴射軸方向とウェーハの外周の接線方向が一致するよう液面との角度を70度とし、液面からウェーハ上端までの距離は25mm(液面からウェーハ下端までの距離H2は225mm)とした。洗浄後のウェーハのシミ発生状況について評価した結果を表1に示す。評価基準は後述の通りである。
[比較例1]
比較例1として、実施例1において、上方ノズルからの噴射を行わず、槽内ノズルから純水を5分間供給し、ウェーハの洗浄を行い、評価した。結果を表1に示す。
[評価基準]
評価は目視により、以下の4段階で行った。
1 シミが確認できない
2 ほとんどシミが確認できない
3 外周部分にシミが発生している
4 ウェーハの半分以上の領域にわたってシミが発生している
Figure 0005639860
[実施例5]
2つのカセットに300mmのウェーハを25枚ずつ収納し、所定のエッチング処理を行ったのち、カセットを引き上げ、引き上げ開始から10秒でリンス槽に浸漬した。浸漬と同時に、噴射孔の直径が4mmの上方ノズルを用い、表2に示す条件で純水を30秒間噴射した。その後、槽内ノズルから流量
15L/分の純水を4分30秒間供給し、ウェーハの洗浄を行った。なお、上方ノズルは、カセット1つにつき6個設け、これらを対称に3個ずつ配置した。さらに、上方ノズル先端から液面までの距離Hは70mm、噴射軸方向とウェーハの外周の接線方向が一致するよう液面との角度を75度とし、液面からウェーハ上端までの距離は25mm(液面からウェーハ下端までの距離H2は325mm)とした。洗浄後のウェーハのシミ発生状況について200mmウェーハの場合と同様に評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
比較例2として、実施例5において、上方ノズルからの噴射を行わず、槽内ノズルから純水を5分間供給し、ウェーハの洗浄を行い、評価した。結果を表2に示す。
Figure 0005639860
表1および表2に示すように、上方ノズルから空気を巻き込んだ純水の噴射を行った実施例1から実施例5では、上方ノズルから純水の噴射を行わなかった比較例1および比較例2に比べて、シミの発生が少なく、エッチング液による再反応が抑えられていることが確認された。また、実施例3と実施例4の結果から、ウェーハの搬送速度を低速にした場合、リンス槽に持ち込まれる残留エッチング液が少なるので、シミがより発生し難いことが確認された。
31…リンス槽(洗浄槽)
34…上方ノズル(ノズル)
341…噴射孔
C…仮想面
E…エッチング液
F…噴射液
J…噴射軸
L…洗浄液
L1…液面(洗浄液の液面)
W…ウェーハ
W1…ウェーハの外周

Claims (2)

  1. エッチング後のウェーハからエッチング液を除去するウェーハの洗浄方法であって、
    前記ウェーハを立てた状態で浸漬可能な洗浄槽に満たされた洗浄液の液面より上方に、噴射軸方向が前記ウェーハの外周の接線方向と略一致するようにノズルを設け、
    前記ウェーハを立てた状態で前記洗浄液に浸漬し、
    前記ノズルから前記洗浄槽の底部に向かって噴射液を噴射して、気体を巻き込みながら前記噴射液を洗浄槽内に導入することでウェーハを洗浄する
    ことを特徴とするウェーハの洗浄方法。
  2. 請求項1に記載のウェーハの洗浄方法において、
    前記ノズルを、ウェーハの中心を通って上下方向に延びる直線を含み、かつウェーハの一面と直交する面に対して対称に設ける
    ことを特徴とするウェーハの洗浄方法。
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