JP5639637B2 - 温度履歴インジケータ機能付き包装材およびそれを用いた包装体 - Google Patents
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Description
本発明は、温度履歴インジケータ機能付き包装材およびそれを用いた包装体に関し、より詳しくは、内容物の温度履歴を目視により観察することができる包装体およびそれに用いる包装材に関する。
刺身などの生鮮食品やハムなどの加工食品は、その流通過程や保管過程において、温度管理を誤ると、微生物が増殖して食中毒を引き起こす危険性がある。例えば、保存可能期間(シェルフライフ)を長くするために、不活性ガス(窒素、二酸化炭素)によるガス充填包装やガス置換包装あるいは真空包装などにより脱酸素包装された食品においては、例えば25℃以上の温度下に長時間曝すとボツリヌス菌などの嫌気性細菌が増殖して食中毒を引き起こす危険性がある。特に、脱酸素包装された食品においては、包装体内の酸素が排除されて酸化劣化が起こりにくいため、目視では食品の腐敗が確認できず、食中毒が発生する危険性が増す。
このように、生鮮食品や加工食品の流通過程や保管過程においては、温度管理が重要なファクターとなっているが、生鮮食品や加工食品を直接観察してもその温度履歴を判断しにくいため、従来から、様々な温度履歴インジケータが提案されている。
例えば、特開平11−94653号公報(特許文献1)には、染料浸透シートと染料支持シートとを備えた温度履歴インジケータが開示されている。この温度履歴インジケータは、染料色の色相が温度履歴によって変化することを利用するものである。すなわち、使用時に染料浸透シートと染料支持シートとを接触させることによって染料支持シート中の染料を染料浸透シートに浸透拡散させ、染料浸透シートに現れる色相を観察することによって温度履歴を視認することができる。しかしながら、この温度履歴インジケータは、包装体に直接添付して使用するものではないため、包装体の温度履歴を個別に確認することは困難であった。
そこで、特開2001−272283号公報(特許文献2)には、食品包装に直接添付できる温度履歴インジケータとして、酵素と酵素基質とを混合し、所定の温度で開始される酵素反応での発色やpH変動を利用したものが提案されている。この温度履歴インジケータは、酵素反応を利用するものであるため、例えば、長期保管や高温曝露によって酵素活性が低下した場合には所定の温度でも酵素反応が起こらず、温度履歴インジケータとしての機能が失われるという問題があった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、取り扱いが容易であり、包装体の個別の温度履歴を容易に確認することが可能な温度履歴インジケータ機能付き包装材およびそれを用いた包装体を提供することを目的とする。
本発明者らは、包装材の酸素ガスバリア性材料として用いられるポリグリコール酸系樹脂の加水分解性に着目して、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、このポリグリコール酸系樹脂の加水分解反応によるグリコール酸の生成量が温度と時間に依存し、このグリコール酸の生成量の違いをpH指示薬を用いて可視化することによって、包装体の温度履歴を容易に視認できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材は、ポリグリコール酸系樹脂およびpH指示薬を含有する温度履歴インジケータ層を備えるものである。また、本発明の第一の包装体は、本発明の第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材と、該包装材により包装された、水分を含有する被包装物とを備えるものである。
また、本発明の第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材は、ポリグリコール酸系樹脂およびpH指示薬を含有する温度履歴インジケータ層を備えるフィルムAと、水分を含有するフィルムBと、を分離した状態で備えるものである。さらに、本発明の第二の包装体は、本発明の第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材と、被包装物とを備える包装体であり、前記被包装物が前記フィルムAにより包装されたものであり、前記フィルムAの温度履歴インジケータ層上に前記フィルムBが貼付されているものである。
本発明の第一の包装材および第一の包装体中の温度履歴インジケータ層には、塩基性化合物がさらに含まれていることが好ましい。また、本発明の第二の包装材および第二の包装体中の温度履歴インジケータ層およびフィルムBのうちの少なくとも一方には、塩基性化合物がさらに含まれていることが好ましい。
また、本発明の第一および第二の包装材ならびに第一および第二の包装体中の温度履歴インジケータ層としては、前記ポリグリコール酸系樹脂を含有する層と前記pH指示薬を含有する層との2層からなるものが好ましい。
本発明によれば、取り扱いが容易であり、包装体の個別の温度履歴を容易に確認することが可能な温度履歴インジケータ機能付き包装材およびそれを用いた包装体を得ることができる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明の温度履歴インジケータ機能付き包装材について説明する。本発明の第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材(以下、単に「第一の包装材」ともいう)は、ポリグリコール酸系樹脂およびpH指示薬を含有する温度履歴インジケータ層を備えるものである。また、本発明の第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材(以下、単に「第二の包装材」ともいう)は、ポリグリコール酸系樹脂およびpH指示薬を含有する温度履歴インジケータ層を備えるフィルムAと、水分を含有するフィルムBと、を分離した状態で備えるものである。
前記ポリグリコール酸系樹脂(以下、「PGA系樹脂」と略す)は、下記反応式:
で表されるように水と反応してグリコール酸を形成し、その加水分解速度は他のポリエステル系樹脂に比べて速い。また、PGA系樹脂の加水分解性は温度と時間に依存するため、上記加水分解反応におけるグリコール酸の生成量、すなわち、温度履歴インジケータ層のpHも温度と時間に依存する。
本発明の包装材は、このように温度と時間によって温度履歴インジケータ層のpHが変化することを利用するものである。また、PGA系樹脂は空気中の水分では加水分解されにくいため、本発明の第一の包装材においては、加水分解に使用する水として被包装物に含まれる水分を利用する。また、本発明の第二の包装材においては、加水分解に使用する水としてフィルムBの水分を利用する。
例えば、本発明の第一の包装材を用いて水分を含有する被包装物を包装すると、保管中に被包装物中の水分が前記温度履歴インジケータ層に供給される。また、本発明の第二の包装材を用いて被包装物を包装した第二の包装体を保管する場合、前記被包装物をフィルムAで包装した後、このフィルムAの温度履歴インジケータ層上にフィルムBを貼付することによってフィルムBの水分が前記温度履歴インジケータ層に供給される。そして、このようにして供給された水分は、保管温度と保管時間によって、第一の包装材中または第二の包装材のフィルムA中のPGA系樹脂と反応してグリコール酸を生成する場合がある。
また、このグリコール酸の生成量は包装体の保管温度と保管時間によって異なる。すなわち、包装体の保管温度が高くなるにつれてグリコール酸の生成量は多く(温度履歴インジケータ層のpHは低く)なり、また、グリコール酸が生成する保管温度では保管時間が長くなるにつれてグリコール酸の生成量は多く(温度履歴インジケータ層のpHは低く)なる。従って、このグリコール酸の生成の有無およびその生成量の違い、すなわち、本発明にかかる温度履歴インジケータ層のpHの変化をpH指示薬を用いて可視化(識別化)することによって保管中の包装体の温度履歴を視認することが可能となる。また、PGA系樹脂は空気中の水分では加水分解されにくいため、使用前(包装前)には本発明の包装材の温度履歴インジケータ機能は発現しないが、上述したように、第一の包装体においては、水分を含有する被包装物を包装することによって、第二の包装体においては、フィルムBをフィルムAに貼付することによって、本発明の包装材は温度履歴インジケータとして機能する。
(ポリグリコール酸系樹脂)
本発明に用いられるポリグリコール酸系樹脂(以下、「PGA系樹脂」と略す)としては特に制限はなく、例えば、下記式(1):
本発明に用いられるポリグリコール酸系樹脂(以下、「PGA系樹脂」と略す)としては特に制限はなく、例えば、下記式(1):
で表されるグリコール酸繰り返し単位のみからなるグリコール酸の単独重合体(以下、「PGA単独重合体」という。グリコール酸の2分子間環状エステルであるグリコリドの開環重合体を含む。)、前記グリコール酸繰り返し単位を含むポリグリコール酸共重合体(以下、「PGA共重合体」という。)などが挙げられる。
前記PGA共重合体における前記グリコール酸繰り返し単位の含有量としては60質量%以上が好ましい。前記グリコール酸繰り返し単位の含有量が前記下限未満になるとPGA共重合体の結晶性が低下し、得られる包装材のガスバリア性や耐熱性が低下する傾向にある。
このようなPGA共重合体における前記グリコール酸繰り返し単位以外の繰り返し単位としては、例えば、下記式(2)〜(6)で表される繰り返し単位が挙げられる。
前記式(2)中、pは1〜10の整数を表し、qは0〜10の整数を表す。また、前記式(3)中、jは1〜10の整数を表す。さらに、前記式(4)中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、kは2〜10の整数を表す。
このような前記式(2)〜(6)で表される繰り返し単位を1質量%以上導入することによってPGA系樹脂の融点を下げることができ、その結果、加工温度を下げることができ、溶融加工時の熱分解を低減させることができる。さらに、PGA系樹脂の結晶化速度を制御して、加工性を改良することも可能となる。ただし、PGA系樹脂の結晶性および加水分解性の観点から、前記式(2)〜(6)で表される繰り返し単位の含有量の上限としては40質量%以下が好ましい。
本発明に用いられるPGA単独重合体は、グリコール酸の脱水重縮合、グリコール酸アルキルエステルの脱アルコール重縮合、グリコリドの開環重合などにより合成することができ、中でも、グリコリドの開環重合(より好ましくは、スズ系化合物、チタン系化合物、アルミニウム系化合物、ジルコニウム系化合物またはアンチモン系化合物などの重合触媒の存在下で約120〜250℃の温度に加熱して行なう開環重合)により合成することが好ましい。なお、このような開環重合は塊状重合および溶液重合のいずれでも行うことができる。
また、前記重縮合反応や前記開環重合反応においてコモノマーを併用することにより前記PGA共重合体を合成することができる。このようなコモノマーとしては、シュウ酸エチレン(すなわち、1,4−ジオキサン−2,3−ジオン)、ラクチド類、ラクトン類(例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、β−ピバロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなど)、カーボネート類(例えば、トリメチレンカーボネートなど)、エーテル類(例えば、1,3−ジオキサンなど)、エーテルエステル類(例えば、ジオキサノンなど)、アミド類(ε−カプロラクタムなど)などの環状モノマー;乳酸、3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸またはそのアルキルエステル;エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの脂肪族ジオール類;こはく酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸類またはそのアルキルエステル類などが挙げられる。これらのコモノマーは1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。このようなコモノマーのうち、共重合させやすく、物性に優れたPGA共重合体が得られるという観点から環状モノマーおよびヒドロキシカルボン酸が好ましい。
このようなPGA系樹脂は、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、本発明に用いられるPGA系樹脂の溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1)としては300〜10,000Pa・sが好ましく、400〜8,000Pa・sがより好ましく、500〜5,000Pa・sが特に好ましい。さらに、PGA系樹脂の融点としては200℃以上が好ましく、210℃以上がより好ましい。
本発明においては、このようなPGA系樹脂は単独で使用してもよいが、本発明の目的を阻害しない範囲内において、PGA系樹脂に、無機フィラー、他の熱可塑性樹脂、可塑剤などを配合したPGA系樹脂組成物として使用してもよい。また、PGA系樹脂およびPGA系樹脂組成物には、必要に応じて、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、撥水剤、滑剤、離型剤、カップリング剤、酸素吸収剤、顔料、染料等の各種添加剤を含有させることができる。
(pH指示薬)
本発明に用いられるpH指示薬としては、PGA系樹脂の加水分解によって生成したグリコール酸の作用によって色相が変化するものであれば特に制限はなく、公知のpH指示薬や酸の作用により変色する色素などが挙げられる。例えば、pH指示薬としては、クレゾールレッド(CR、pH測定範囲:0.4〜2.0)、チモールブルー(TB、pH測定範囲:1.4〜3.0)、ブロムフェノールブルー(BPB、pH測定範囲:2.8〜4.4)、フェノールブルー(PB、pH測定範囲:3.2〜5.6)、フェノールパープル(PP、pH測定範囲:3.4〜6.4)、ブロムクレゾールグリーン(BCG、pH測定範囲:4.0〜5.6)、クロールフェノールレッド(CPR、pH測定範囲:5.0〜6.6)、メチルレッド(MR、pH測定範囲:5.4〜7.0)、ブロムクレゾールパープル(BCP、pH測定範囲:5.6〜7.2)、ブロムチモールブルー(BTB、pH測定範囲:6.2〜7.8)、フェノールレッド(PR、pH測定範囲:6.6〜8.2)、アリザリンイエロー(AZY、pH測定範囲:10.0〜12.0)、アルカリブルー(ALB、pH測定範囲:11.0〜13.6)などが挙げられる。また、WR”ホウルレンジ”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:0〜14)、UNIV”ユニバーサル”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:1〜11)など複数のpH指示薬を組み合わせたものも使用できる。色素としては、コチニール色素、赤キャベツ色素、シソ色素、紫トウモロコシ色素、ブドウ果汁色素、ラック色素、ビートレッド、ウコン色素などが挙げられる。
本発明に用いられるpH指示薬としては、PGA系樹脂の加水分解によって生成したグリコール酸の作用によって色相が変化するものであれば特に制限はなく、公知のpH指示薬や酸の作用により変色する色素などが挙げられる。例えば、pH指示薬としては、クレゾールレッド(CR、pH測定範囲:0.4〜2.0)、チモールブルー(TB、pH測定範囲:1.4〜3.0)、ブロムフェノールブルー(BPB、pH測定範囲:2.8〜4.4)、フェノールブルー(PB、pH測定範囲:3.2〜5.6)、フェノールパープル(PP、pH測定範囲:3.4〜6.4)、ブロムクレゾールグリーン(BCG、pH測定範囲:4.0〜5.6)、クロールフェノールレッド(CPR、pH測定範囲:5.0〜6.6)、メチルレッド(MR、pH測定範囲:5.4〜7.0)、ブロムクレゾールパープル(BCP、pH測定範囲:5.6〜7.2)、ブロムチモールブルー(BTB、pH測定範囲:6.2〜7.8)、フェノールレッド(PR、pH測定範囲:6.6〜8.2)、アリザリンイエロー(AZY、pH測定範囲:10.0〜12.0)、アルカリブルー(ALB、pH測定範囲:11.0〜13.6)などが挙げられる。また、WR”ホウルレンジ”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:0〜14)、UNIV”ユニバーサル”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:1〜11)など複数のpH指示薬を組み合わせたものも使用できる。色素としては、コチニール色素、赤キャベツ色素、シソ色素、紫トウモロコシ色素、ブドウ果汁色素、ラック色素、ビートレッド、ウコン色素などが挙げられる。
このようなpH指示薬は、適切な保管温度および保管時間においてはグリコール酸の生成量が増加(すなわち、温度履歴インジケータ層のpHが低下)しても色相が変化せず、所定の保管条件を逸脱した場合(例えば、所定の保管温度より高温となった場合)に、グリコール酸の生成量の増加(すなわち、温度履歴インジケータ層のpHの低下)により色相が変化するものを適宜選択して使用される。
(塩基性化合物)
本発明の第一の包装材においては、温度履歴インジケータ層に塩基性化合物が含まれていることが好ましい。また、本発明の第二の包装材においては、フィルムAの温度履歴インジケータ層およびフィルムBのうちの少なくとも一方に塩基性化合物が含まれていることが好ましい。これにより、PGA系樹脂の加水分解反応が促進され、加水分解反応が進行しにくい温度領域においても温度履歴を視認することが可能となり、また、加水分解が進行しやすい温度領域においてはpH指示薬の色相の変化がより大きくなり、温度履歴をより確実に視認することが可能となる。
本発明の第一の包装材においては、温度履歴インジケータ層に塩基性化合物が含まれていることが好ましい。また、本発明の第二の包装材においては、フィルムAの温度履歴インジケータ層およびフィルムBのうちの少なくとも一方に塩基性化合物が含まれていることが好ましい。これにより、PGA系樹脂の加水分解反応が促進され、加水分解反応が進行しにくい温度領域においても温度履歴を視認することが可能となり、また、加水分解が進行しやすい温度領域においてはpH指示薬の色相の変化がより大きくなり、温度履歴をより確実に視認することが可能となる。
本発明に用いられる塩基性化合物としては、PGA系樹脂の加水分解反応を促進できるものであれば特に制限はなく、例えば、アンモニアなどのアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物が挙げられる。
本発明の第一または第二の包装材の温度履歴インジケータ層中あるいは第二の包装材のフィルムB中の前記塩基性化合物の含有量としては、PGA系樹脂の加水分解反応を促進でき、温度履歴インジケータ層のpHの変化によるpH指示薬の色相の変化を視認できる量であれば特に制限はない。塩基性化合物の適切な含有量は、pH指示薬の種類、塩基性化合物の種類、温度履歴インジケータ機能を有する本発明の包装材でモニタリングする温度履歴範囲などによって変化するため、厳密に規定することは困難であるが、例えば、塩基性化合物としてアンモニアまたは水酸化ナトリウムを用いた場合には、前記温度履歴インジケータ層または前記フィルムB1cm3当たり1.0×10−6〜2.0モル/cm3が好ましい。塩基性化合物の含有量が前記下限未満になると加水分解反応が促進されにくく、塩基性化合物の添加効果が十分に得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると温度履歴インジケータ層のpHがアルカリ側に偏り過ぎて温度履歴インジケータ層のpHが変化してもpH指示薬の色相の変化が視認しにくくなる傾向にある。
<第一の包装材>
(温度履歴インジケータ層)
本発明の第一の包装材にかかる温度履歴インジケータ層は、前記PGA系樹脂およびpH指示薬を含有するものである。このような温度履歴インジケータ層は、PGA系樹脂とpH指示薬とを含有する1層からなるものであってもよいし、PGA系樹脂を含有する層とpH指示薬を含有する層との2層からなるものであってもよい。また、後者の場合において、塩基性化合物はPGA系樹脂を含有する層およびpH指示薬を含有する層のいずれの層に含まれていてもよく、また、両層に含まれていてもよい。
(温度履歴インジケータ層)
本発明の第一の包装材にかかる温度履歴インジケータ層は、前記PGA系樹脂およびpH指示薬を含有するものである。このような温度履歴インジケータ層は、PGA系樹脂とpH指示薬とを含有する1層からなるものであってもよいし、PGA系樹脂を含有する層とpH指示薬を含有する層との2層からなるものであってもよい。また、後者の場合において、塩基性化合物はPGA系樹脂を含有する層およびpH指示薬を含有する層のいずれの層に含まれていてもよく、また、両層に含まれていてもよい。
本発明の第一の包装材において、PGA系樹脂とpH指示薬とを含有する1層からなる温度履歴インジケータ層の製造方法としては、PGA系樹脂とpH指示薬とを含有する組成物を調製し、公知のPGA系樹脂フィルムの製造方法により前記組成物をフィルム化し、必要に応じて延伸する方法;公知の方法によりPGA系樹脂フィルムを作製した後、このフィルムにpH指示薬を含浸させ、必要に応じて延伸する方法;公知の方法によりPGA系樹脂延伸フィルムを作製した後、このフィルムにpH指示薬を含浸させる方法などが挙げられる。
このような単層の温度履歴インジケータ層の厚さとしては、本発明の第一の包装材においてこの層をガスバリア層として機能させるという観点から、1〜20μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。温度履歴インジケータ層の厚さが前記下限未満になると、十分なガスバリア性が得られない傾向にあるとともに、押出加工や製膜時における膜厚制御が困難となる傾向にある。他方、温度履歴インジケータ層の厚さが前記上限を超えると、第一の包装材の剛性が増加しすぎるとともに、包装資材の廃棄量が増大するという経済的な不利益を被る傾向にある。
一方、本発明の第一の包装材において、PGA系樹脂を含有する層(以下、「PGA系樹脂層」という)とpH指示薬を含有する層(以下、「pH指示薬層」という)との2層からなる温度履歴インジケータ層の製造方法としては、公知の方法により作製したPGA系樹脂フィルムまたはPGA系樹脂延伸フィルムとフィルム状のpH指示薬とを貼り合わせる方法;公知の方法により作製したPGA系樹脂フィルムまたはPGA系樹脂延伸フィルム上にpH指示薬を塗装する方法などが挙げられる。前記フィルム状のpH指示薬としては、市販のpH試験紙のほか、pH指示薬を含有する樹脂フィルムなどを使用することができる。また、前記pH指示薬を塗装する方法としては、例えば、コーティングや印刷などが挙げられる。
このような2層状の温度履歴インジケータ層において、PGA系樹脂層の厚さとしては、本発明の第一の包装材においてこの層をガスバリア層として機能させるという観点から、1〜20μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。PGA系樹脂層の厚さが前記下限未満になると、十分なガスバリア性が得られない傾向にあるとともに、押出加工や製膜時における膜厚制御が困難となる傾向にある。他方、PGA系樹脂層の厚さが前上限を超えると、第一の包装材の剛性が増加しすぎるとともに、包装資材の廃棄量が増大するという経済的な不利益を被る傾向にある。また、pH指示薬層の厚さとしては、1〜2000μmが好ましく、1〜1500μmがより好ましい。pH指示薬層の厚さが前記下限未満になると、pH指示薬に色相変化を十分に視認できない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、包装資材の廃棄量が増大するという経済的な不利益を被る傾向にある。
このような温度履歴インジケータ層は、本発明の第一の包装材の面方向全体にわたって形成されていてもよいし、面方向の一部に形成されていてもよい。前者の場合、第一の包装材の面方向全体が温度履歴インジケータとして機能することから、pH指示薬の色相変化を容易に視認することが可能となり、第一の包装体の温度履歴を容易に確認できる。一方、後者の場合には、残りの部分をPGA系樹脂によって形成させることにより、本発明の第一の包装材には透明な部分が形成され、温度履歴とともに被包装物の状態を視認することが可能となる。
(内層)
本発明の第一の包装材においては、前記温度履歴インジケータ層と被包装物との接触を避けるために温度履歴インジケータ層の一方の面上に内層を設けることが好ましい。このような内層としては、本発明の第一の包装体が被包装物に含まれる水分を利用するものであることから、水分透過性を有するものである必要がある。このような水分透過性を有する内層を構成する樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ乳酸樹脂などが挙げられる。なお、ポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂は、比較的水分を通しにくいので、薄肉のフィルムや公知の方法で穿孔したフィルムとして用いることが好ましい。
本発明の第一の包装材においては、前記温度履歴インジケータ層と被包装物との接触を避けるために温度履歴インジケータ層の一方の面上に内層を設けることが好ましい。このような内層としては、本発明の第一の包装体が被包装物に含まれる水分を利用するものであることから、水分透過性を有するものである必要がある。このような水分透過性を有する内層を構成する樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ乳酸樹脂などが挙げられる。なお、ポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂は、比較的水分を通しにくいので、薄肉のフィルムや公知の方法で穿孔したフィルムとして用いることが好ましい。
本発明の第一の包装材において、前記内層は、前記温度履歴インジケータ層とともに共押出成形により形成してもよいし、温度履歴インジケータ層上に内層用フィルムをラミネートして形成してもよい。また、温度履歴インジケータ層と内層用フィルムとを接着性樹脂を用いて接着させてもよい。さらに、このような内層は単層であっても2層以上の多層であってもよい。
このような内層の厚さとしては、5〜50μmが好ましく、5〜40μmがより好ましい。内層の厚さが前記下限未満になると、第一の包装材の強度が不足するほか、密封する際に十分なシール強度が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、被包装物の水分が温度履歴インジケータ層に十分に供給されず、前記温度履歴インジケータ層が正常に機能しない場合がある。
(外層)
また、本発明の第一の包装材においては、包装材の強度を高めるために、前記温度履歴インジケータ層の一方の面に外層を設けてもよい。このような外層としては、ポリアミド系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、ポリカーボネート系樹脂層、ポリスチレン系樹脂層、ポリオレフィン系樹脂層、環状オレフィン系樹脂層、ポリウレタン系樹脂層、アイオノマー系樹脂層、ポリ乳酸系樹脂層などの熱可塑性樹脂層が挙げられ、中でも、透明性、表面硬度、印刷性、耐熱性の観点から、ポリアミド系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、ポリオレフィン系樹脂層、ポリ乳酸系樹脂層が好ましい。
また、本発明の第一の包装材においては、包装材の強度を高めるために、前記温度履歴インジケータ層の一方の面に外層を設けてもよい。このような外層としては、ポリアミド系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、ポリカーボネート系樹脂層、ポリスチレン系樹脂層、ポリオレフィン系樹脂層、環状オレフィン系樹脂層、ポリウレタン系樹脂層、アイオノマー系樹脂層、ポリ乳酸系樹脂層などの熱可塑性樹脂層が挙げられ、中でも、透明性、表面硬度、印刷性、耐熱性の観点から、ポリアミド系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、ポリオレフィン系樹脂層、ポリ乳酸系樹脂層が好ましい。
本発明の第一の包装材において、前記外層は、前記温度履歴インジケータ層とともに共押出成形により形成してもよいし、温度履歴インジケータ層上に外層用フィルムをラミネートして形成してもよい。また、温度履歴インジケータ層と外層用フィルムとを接着性樹脂を用いて接着させてもよい。さらに、このような外層は単層であっても2層以上の多層であってもよい。
このような外層の厚さとしては、1〜30μmが好ましく、1〜20μmがより好ましい。外層の厚さが前記下限未満になると、第一の包装材の強度が不足する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、第一の包装材の硬度が増加しすぎるとともに、透明性が低下する傾向にある。
<第二の包装材>
(フィルムA)
本発明の第二の包装材にかかるフィルムAは、前記ポリグリコール酸系樹脂および前記pH指示薬を含有する温度履歴インジケータ層を備えるものである。このような温度履歴インジケータ層は、PGA系樹脂とpH指示薬とを含有する1層からなるものであってもよいし、PGA系樹脂を含有する層とpH指示薬を含有する層との2層からなるものであってもよい。また、後者において、温度履歴インジケータ層に塩基性化合物が含まれる場合には、塩基性化合物はPGA系樹脂を含有する層およびpH指示薬を含有する層のいずれの層に含まれていてもよく、また、両層に含まれていてもよい。
(フィルムA)
本発明の第二の包装材にかかるフィルムAは、前記ポリグリコール酸系樹脂および前記pH指示薬を含有する温度履歴インジケータ層を備えるものである。このような温度履歴インジケータ層は、PGA系樹脂とpH指示薬とを含有する1層からなるものであってもよいし、PGA系樹脂を含有する層とpH指示薬を含有する層との2層からなるものであってもよい。また、後者において、温度履歴インジケータ層に塩基性化合物が含まれる場合には、塩基性化合物はPGA系樹脂を含有する層およびpH指示薬を含有する層のいずれの層に含まれていてもよく、また、両層に含まれていてもよい。
本発明の第二の包装材において、PGA系樹脂とpH指示薬とを含有する1層からなる温度履歴インジケータ層の製造方法としては、前記第一の包装材において例示したPGA系樹脂とpH指示薬とを含有する1層からなる温度履歴インジケータ層の製造方法が挙げられる。また、本発明の第二の包装材における単層の温度履歴インジケータ層の厚さについても、前記第一の包装材における単層の温度履歴インジケータ層の厚さと同様である。
一方、本発明の第二の包装材において、PGA系樹脂層とpH指示薬層との2層からなる温度履歴インジケータ層の製造方法としては、前記第一の包装材において例示したPGA系樹脂層とpH指示薬層との2層からなる温度履歴インジケータ層の製造方法が挙げられる。また、本発明の第二の包装材の2層状の温度履歴インジケータ層におけるPGA系樹脂層の厚さおよびpH指示薬層の厚さについても、前記第一の包装材の2層状の温度履歴インジケータ層におけるPGA系樹脂層の厚さおよびpH指示薬層の厚さと同様である。
このような温度履歴インジケータ層は、フィルムAの面方向全体にわたって形成されていてもよいし、面方向の一部に形成されていてもよい。前者の場合、フィルムAの面方向全体が温度履歴インジケータとして機能することから、pH指示薬の色相変化を容易に視認することが可能となり、第二の包装体の温度履歴を容易に確認できる。一方、後者の場合には、残りの部分をPGA系樹脂によって形成させることにより、本発明の第二の包装材には透明な部分が形成され、温度履歴とともに被包装物の状態を視認することが可能となる。
(内層)
本発明の第二の包装材にかかるフィルムAにおいては、前記温度履歴インジケータ層と被包装物との接触を避けるために温度履歴インジケータ層の一方の面上に内層を設けることが好ましい。このような内層としては、ポリアミド系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、ポリカーボネート系樹脂層、ポリスチレン系樹脂層、ポリオレフィン系樹脂層、環状オレフィン系樹脂層、ポリウレタン系樹脂層、アイオノマー系樹脂層、ポリ乳酸系樹脂層などの熱可塑性樹脂層が挙げられ、中でも、透明性、耐熱性の観点から、ポリアミド系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、ポリオレフィン系樹脂層が好ましい。
本発明の第二の包装材にかかるフィルムAにおいては、前記温度履歴インジケータ層と被包装物との接触を避けるために温度履歴インジケータ層の一方の面上に内層を設けることが好ましい。このような内層としては、ポリアミド系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、ポリカーボネート系樹脂層、ポリスチレン系樹脂層、ポリオレフィン系樹脂層、環状オレフィン系樹脂層、ポリウレタン系樹脂層、アイオノマー系樹脂層、ポリ乳酸系樹脂層などの熱可塑性樹脂層が挙げられ、中でも、透明性、耐熱性の観点から、ポリアミド系樹脂層、ポリエステル系樹脂層、ポリオレフィン系樹脂層が好ましい。
本発明の第二の包装材における前記内層は、前記第一の包装材における内層と同様にして形成することができ、また、単層であっても2層以上の多層であってもよい。
このような内層の厚さとしては、1〜150μmが好ましく、1〜100μmがより好ましい。内層の厚さが前記下限未満になると、第二の包装材の強度が不足する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、第二の包装材の硬度が増加しすぎるとともに、透明性が低下する傾向にある。
(外層)
また、本発明の第二の包装材にかかるフィルムAにおいては、包装材の強度を高めるために、前記温度履歴インジケータ層の一方の面に外層を設けてもよい。このような外層としては、本発明の第二の包装体がフィルムB中の水分を利用するものであることから、水分透過性を有するものである必要がある。このような水分透過性を有する外層を構成する樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ乳酸樹脂などが挙げられる。なお、ポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂は、比較的水分を通しにくいので、薄肉のフィルムや公知の方法で穿孔したフィルムとして用いることが好ましい。
また、本発明の第二の包装材にかかるフィルムAにおいては、包装材の強度を高めるために、前記温度履歴インジケータ層の一方の面に外層を設けてもよい。このような外層としては、本発明の第二の包装体がフィルムB中の水分を利用するものであることから、水分透過性を有するものである必要がある。このような水分透過性を有する外層を構成する樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ乳酸樹脂などが挙げられる。なお、ポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂は、比較的水分を通しにくいので、薄肉のフィルムや公知の方法で穿孔したフィルムとして用いることが好ましい。
本発明の第二の包装材における前記外層は、前記第一の包装材における外層と同様にして形成することができ、また、単層であっても2層以上の多層であってもよい。
このような外層の厚さとしては、1〜50μmが好ましく、1〜30μmがより好ましい。外層の厚さが前記下限未満になると、外層による第二の包装材の強度の向上効果が十分に得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、水分透過性が低下するとともに、第二の包装材の硬度が増加したり、透明性が低下する傾向にある。
(フィルムB)
本発明の第二の包装材にかかるフィルムBは水分を含有するものであり、フィルムAに水分を供給する機能を備えるものである。このようなフィルムBとしては、例えば、基材フィルムに水分を含浸させたものが挙げられる。このフィルムBは、使用前においては、前記フィルムAと分離した状態で保存されており、使用時(包装直前または包装後)にフィルムAの外表面に貼付される。このように、フィルムBをフィルムAの外表面に貼付することによってフィルムB中の水分がフィルムAの温度履歴インジケータ層に供給され、PGA系樹脂が加水分解し得る状態となる。
本発明の第二の包装材にかかるフィルムBは水分を含有するものであり、フィルムAに水分を供給する機能を備えるものである。このようなフィルムBとしては、例えば、基材フィルムに水分を含浸させたものが挙げられる。このフィルムBは、使用前においては、前記フィルムAと分離した状態で保存されており、使用時(包装直前または包装後)にフィルムAの外表面に貼付される。このように、フィルムBをフィルムAの外表面に貼付することによってフィルムB中の水分がフィルムAの温度履歴インジケータ層に供給され、PGA系樹脂が加水分解し得る状態となる。
このようなフィルムBに用いられる基材フィルムを構成する原材料としては、水分を含むことができるものであれば特に制限はなく、例えば、セルロースなどの多糖類を含有する材料、セロハン、ポリビニルアルコール系樹脂、尿素樹脂、ポリアクリル酸塩などが挙げられる。このような基材フィルムの厚さとしては特に制限はないが、1〜2000μmが好ましい。
このようなフィルムBにおける水分の含有量は、PGA系樹脂の加水分解反応を促進でき、温度履歴インジケータ層のpH変化によるpH指示薬の色相の変化を視認できる量であれば特に制限はない。フィルムBにおける適切な水分含有量は、フィルムBの材質やフィルムAへの貼付方法によって変化するため、厳密に規定することは困難であるが、例えば、フィルムB1cm3当たり100〜5000mg/cm3が好ましい。前記水分の含有量が前記下限未満になると、フィルムAの温度履歴インジケータ層に供給される水分量が少なく、所定の保管条件を逸脱した場合であってもPGA系樹脂の加水分解が起こりにくく、pH指示薬の色相が変化しない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、フィルムBから過剰な水分が漏出し、第二の包装体の外観不良が発生したり、フィルムBがフィルムAから剥落しやすくなる傾向にある。
本発明の第二の包装材にかかるフィルムBの貼付方法は、フィルムBをフィルムAの外表面に固定できる方法であれば特に制限はない。例えば、フィルムBを接着剤付きフィルムで覆ってフィルムAの外表面に固定してもよいし、フィルムBの面のうちのフィルムAへの貼付面の一部に接着剤層を設け、この接着性を付与したフィルムBをフィルムAの外表面に直接接着固定してもよい。フィルムBや前記接着剤付きフィルムの接着剤層を構成する接着剤としては特に制限はないが、例えば、アクリル樹脂系、オレフィン樹脂系、ウレタン樹脂系、エチレン−酢酸ビニル樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系などの接着剤が挙げられる。また、前記接着剤付きフィルムは温度インジケータ層の色相の変化を視認できるように無色透明であることが好ましい。
本発明の第二の包装材にかかるフィルムBにおいては、フィルムAへの水分供給に支障が出ないように、フィルムAへの貼付面と反対側の面に水分の逸散を防止する層(以下、「水分逸散防止層」という。)を設けることが好ましい。また、このような水分逸散防止層を予めフィルムBに設ける代わりに、フィルムBをフィルムAの外表面に貼付した後、フィルムB上に水分逸散防止層を備えるフィルムを貼付してもよいし、あるいは、前記接着剤付きフィルムとして水分逸散防止層と接着剤層とを備えるフィルムを使用してもよい。この水分逸散防止層は、温度インジケータ層の色相の変化を視認できるように無色透明であることが好ましい。このような水分逸散防止層を構成する樹脂としては、特に制限はないが、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂などが挙げられる。
次に、本発明の包装体について説明する。
<第一の包装体>
本発明の第一の包装体は、本発明の第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材と、この第一の包装材により包装された、水分を含有する被包装物とを備えるものである。
本発明の第一の包装体は、本発明の第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材と、この第一の包装材により包装された、水分を含有する被包装物とを備えるものである。
本発明の第一の包装材によって包装される被包装物としては、水分を含有するものであれば特に制限はないが、水分が内層を透過して温度履歴インジケータ層に十分に供給されるためには、被包装物の水分活性(Aw)が0.90〜1.00であることが好ましく、0.95〜1.00であることがより好ましい。なお、水分活性(Aw)は被包装物を入れた密封容器内での水蒸気圧(P)とその温度における最大水蒸気圧(P0)との比(Aw=P/P0)で表されるものである。このような被包装物としては、本発明の第一の包装材の特性の1つである酸素ガスバリア性を有効に活用する上で、牛、豚、鶏などの食肉、魚介類の刺身や切り身などの生鮮食品や、ハム、ソーセージ、サラダ、惣菜、スープなどの加工食品が好ましい。
なお、本発明の第一の包装体において、第一の包装材として、水分透過性を有する内層と、この内層上に配置された前記温度履歴インジケータ層と、この温度履歴インジケータ層上に配置された外層とを備える包装材を使用する場合には、被包装物中の水分を第一の包装材の温度履歴インジケータ層に浸透させるために、前記水分透過性を有する内層を内側(被包装物側)にして被包装物を包装する必要がある。
<第二の包装体>
本発明の第二の包装体は、本発明の第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材と、被包装物とを備える包装体であり、前記被包装物が前記フィルムAにより包装されたものであり、前記フィルムAの温度履歴インジケータ層上に前記フィルムBが貼付されているものである。
本発明の第二の包装体は、本発明の第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材と、被包装物とを備える包装体であり、前記被包装物が前記フィルムAにより包装されたものであり、前記フィルムAの温度履歴インジケータ層上に前記フィルムBが貼付されているものである。
本発明の第二の包装体において、前記フィルムBは、前記フィルムAの温度履歴インジケータ層の面方向全体に貼付されていてもよいし、面方向の一部に貼付されていてもよい。
本発明の第二の包装材によって包装される被包装物としては多種多様のものが挙げられ、特に制限はないが、本発明の第二の包装材の特性の1つである酸素ガスバリア性を有効に活用する上では、微生物学的な品質劣化と酸化による品質劣化が生じやすい要冷蔵または要冷凍の被包装物が好ましく、牛肉、豚肉、鶏肉などの食肉、魚介類の刺身や切り身などの生鮮食品や、ハム、ソーセージ、サラダ、惣菜、スープなどの加工食品が特に好ましい。
なお、本発明の第二の包装体において、フィルムAとして、内層と、この内層上に配置された前記温度履歴インジケータ層と、この温度履歴インジケータ層上に配置された水分透過性を有する外層とを備える多層フィルムを使用する場合には、フィルムBの水分をフィルムAの温度履歴インジケータ層に供給するために、前記水分透過性を有する外層を外側にして被包装物を包装する必要がある。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1)
PGA単独重合体((株)クレハ製、溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1):1600Pa・s、融点:224℃)を溶融押出して厚さ15μmのPGA樹脂フィルムを作製した。このPGA樹脂フィルムを6cm×2cmに切り出し、この上にWR”ホウルレンジ”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:0〜14、6cm×2cm×130μm)を貼り合わせて本発明にかかる温度履歴インジケータ層用フィルムを作製した。
PGA単独重合体((株)クレハ製、溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1):1600Pa・s、融点:224℃)を溶融押出して厚さ15μmのPGA樹脂フィルムを作製した。このPGA樹脂フィルムを6cm×2cmに切り出し、この上にWR”ホウルレンジ”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:0〜14、6cm×2cm×130μm)を貼り合わせて本発明にかかる温度履歴インジケータ層用フィルムを作製した。
また、ろ紙(アドバンテック東洋(株)製)を6cm×2cmに切り出し、これにイオン交換水1mlを滴下した。その後、この水分を含有するろ紙の上に前記温度履歴インジケータ層用フィルムを、ろ紙とPGA樹脂層とが接触するように重ね合わせて試料を作製し、これを透明蒸着フィルム(凸版印刷(株)製「GLフィルム」、7cm×3cm)を用いて真空包装した。
一方、上記と同様にして作製した水分を含有するろ紙の上に前記WR”ホウルレンジ”試験紙を重ね合わせて対照用試料を作製し、これを前記透明蒸着フィルムを用いて真空包装した。
真空包装された試料および対照用試料を10℃、25℃、40℃で保管した。図1の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図1に示した結果から明らかなように、保管温度が25℃以下の場合には8日間の保管ではpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が40℃の場合でも1日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃で4日間以上保管した場合にはpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてpH測定範囲が0〜14であるpH指示薬を用いることによって、第一の包装体が少なくとも40℃の温度下に4日間以上曝されたことを視認できる第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例1−2)
pH指示薬としてUNIV”ユニバーサル”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:1〜11、6cm×2cm×130μm)を用いた以外は実施例1−1と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図2の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、3日目、7日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図2に示した結果から明らかなように、保管温度が10℃の場合にはpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が25℃の場合でも3日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、25℃では7日間以上、40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
pH指示薬としてUNIV”ユニバーサル”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:1〜11、6cm×2cm×130μm)を用いた以外は実施例1−1と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図2の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、3日目、7日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図2に示した結果から明らかなように、保管温度が10℃の場合にはpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が25℃の場合でも3日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、25℃では7日間以上、40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてpH測定範囲が1〜11であるpH指示薬を用いることによって、第一の包装体が少なくとも25℃の温度下に7日間以上または40℃の温度下に1日間以上曝されたことを視認できる第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例1−3)
前記UNIV”ユニバーサル”試験紙の代わりに、前記UNIV”ユニバーサル”試験紙に2.8質量%のアンモニア水を1.0ml(温度履歴インジケータ層1cm3当たりアンモニア1.0×10−2モル/cm3に相当)添加したものをPGA樹脂フィルムと貼り合わせた以外は実施例1−2と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図3の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図3に示した結果から明らかなように、10℃では4日間以上、25℃および40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
前記UNIV”ユニバーサル”試験紙の代わりに、前記UNIV”ユニバーサル”試験紙に2.8質量%のアンモニア水を1.0ml(温度履歴インジケータ層1cm3当たりアンモニア1.0×10−2モル/cm3に相当)添加したものをPGA樹脂フィルムと貼り合わせた以外は実施例1−2と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図3の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図3に示した結果から明らかなように、10℃では4日間以上、25℃および40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてpH測定範囲が1〜11であるpH指示薬を用い、温度履歴インジケータ層にアンモニアを含有させることによって、第一の包装体が少なくとも10℃の温度下に4日間以上、または25〜40℃の温度下に1日間以上曝されたことを視認できる第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例1−4)
前記UNIV”ユニバーサル”試験紙の代わりに、コチニール色素を含有させたろ紙(6cm×2cm×1mm)に2.8質量%のアンモニア水を1.0ml(温度履歴インジケータ層1cm3当たりアンモニア1.3×10−3モル/cm3に相当)添加したものをPGA樹脂フィルムと貼り合わせた以外は実施例1−2と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図4の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図4に示した結果から明らかなように、保管温度が25℃以下の場合には8日間の保管ではpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が40℃の場合でも1日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃で4日間以上保管した場合にはpH指示薬の色相が変化した。
前記UNIV”ユニバーサル”試験紙の代わりに、コチニール色素を含有させたろ紙(6cm×2cm×1mm)に2.8質量%のアンモニア水を1.0ml(温度履歴インジケータ層1cm3当たりアンモニア1.3×10−3モル/cm3に相当)添加したものをPGA樹脂フィルムと貼り合わせた以外は実施例1−2と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図4の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図4に示した結果から明らかなように、保管温度が25℃以下の場合には8日間の保管ではpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が40℃の場合でも1日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃で4日間以上保管した場合にはpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてコチニール色素を用いることによって、第一の包装体が少なくとも40℃の温度下に4日間以上曝されたことを視認できる第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例1−5)
各層の樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット((株)ベルポリエステルプロダクツ製「ベルペットIFG−8L」。以下、「PET樹脂」と略す。)、ナイロン樹脂ペレット(東レ(株)製「アミランCM6241FS」。以下、「Ny6−66樹脂」と略す。)、PGA単独重合体ペレット((株)クレハ製、溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1):1600Pa・s、融点:224℃。)、および直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(出光石油化学(株)製「モアテック0238CN」。以下、「LLDPE樹脂」と略す。)を用い、各層間の接着剤としてポリオレフィン系接着剤(三菱化学(株)製「モディックF563」)を用いて、共押出成形により、PET樹脂(厚さ:2μm)//Ny6−66樹脂(厚さ:8μm)//PGA樹脂(厚さ:3μm)//LLDPE樹脂(厚さ:21μm)からなる多層フィルムを作製した。
各層の樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット((株)ベルポリエステルプロダクツ製「ベルペットIFG−8L」。以下、「PET樹脂」と略す。)、ナイロン樹脂ペレット(東レ(株)製「アミランCM6241FS」。以下、「Ny6−66樹脂」と略す。)、PGA単独重合体ペレット((株)クレハ製、溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1):1600Pa・s、融点:224℃。)、および直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(出光石油化学(株)製「モアテック0238CN」。以下、「LLDPE樹脂」と略す。)を用い、各層間の接着剤としてポリオレフィン系接着剤(三菱化学(株)製「モディックF563」)を用いて、共押出成形により、PET樹脂(厚さ:2μm)//Ny6−66樹脂(厚さ:8μm)//PGA樹脂(厚さ:3μm)//LLDPE樹脂(厚さ:21μm)からなる多層フィルムを作製した。
次に、UNIV”ユニバーサル”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:1〜11、5cm×1cm×130μm)に1質量%の水酸化ナトリウム水溶液を0.1ml(温度履歴インジケータ層1cm3当たり水酸化ナトリウム3.8×10−4モル/cm3に相当)添加した後、60℃の恒温槽で15分間乾燥させてNaOH含有pH試験紙を作製した。
前記多層フィルムの端面にエタノールを塗布してNy6−66樹脂層とPGA樹脂層の間を剥離し、この層間に前記NaOH含有pH試験紙を挿入してPGA樹脂層とNaOH含有pH指示薬層との2層からなる温度履歴インジケータ層を備える本発明の第一の包装材を作製した。
この第一の包装材のPET樹脂層を内層としてパウチ(内寸:2cm×6cm)を作製し、これに被包装物としてイオン交換水2.5mlを封入して本発明の第一の包装体を作製した。
この第一の包装体を10℃、25℃、40℃で保管した。図5の写真は各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左から0日目、15日目、20日目、24日目)における第一の包装体の状態を示すものである。図5に示した結果から明らかなように、保存温度が25℃以下の場合には24日間の保存ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃で15日以上保管した場合にはpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、pH測定範囲が1〜11であり且つ水酸化ナトリウムを含有するpH指示薬層とPGA樹脂層とからなる温度履歴インジケータ層を備える本発明の第一の包装材を用いて被包装物である水を包装することによって、第一の包装体が少なくとも40℃の温度下に15日以上暴露されたことを視認できることが確認された。したがって、本発明の第一の包装材は被包装物の水分を利用した温度履歴インジケータとして機能するものであることが確認された。
(実施例2−1)
PGA単独重合体((株)クレハ製、溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1):1600Pa・s、融点:224℃)を溶融押出して厚さ15μmのPGA樹脂フィルムを作製した。このPGA樹脂フィルムを6cm×2cmに切り出し、この上にWR”ホウルレンジ”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:0〜14、6cm×2cm×130μm)を貼り合わせて本発明にかかるフィルムAを作製した。また、ろ紙(アドバンテック東洋(株)製、厚さ170μm)を6cm×2cmに切り出し、これにイオン交換水1mlを滴下して本発明にかかるフィルムBを作製した。
PGA単独重合体((株)クレハ製、溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1):1600Pa・s、融点:224℃)を溶融押出して厚さ15μmのPGA樹脂フィルムを作製した。このPGA樹脂フィルムを6cm×2cmに切り出し、この上にWR”ホウルレンジ”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:0〜14、6cm×2cm×130μm)を貼り合わせて本発明にかかるフィルムAを作製した。また、ろ紙(アドバンテック東洋(株)製、厚さ170μm)を6cm×2cmに切り出し、これにイオン交換水1mlを滴下して本発明にかかるフィルムBを作製した。
前記フィルムAに前記フィルムBを、フィルムAのPGA樹脂層とフィルムBとが接触するように重ね合わせて試料を作製し、これを透明蒸着フィルム(凸版印刷(株)製「GLフィルム」、7cm×3cm)を用いて真空包装した。
一方、前記WR”ホウルレンジ”試験紙上に、上記と同様にして作製した水分を含有するフィルムBを重ね合わせて対照用試料を作製し、これを前記透明蒸着フィルムを用いて真空包装した。
真空包装された試料および対照用試料を10℃、25℃、40℃で保管した。図6の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図6に示した結果から明らかなように、保管温度が25℃以下の場合には8日間の保管ではpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が40℃の場合でも1日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃で4日間以上保管した場合にはpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてpH測定範囲が0〜14であるpH指示薬を用いることによって、第二の包装体が40℃の温度下に少なくとも4日間以上曝されたことを視認できる第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例2−2)
pH指示薬としてUNIV”ユニバーサル”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:1〜11、6cm×2cm×130μm)を用いた以外は実施例2−1と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図7の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、3日目、7日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図7に示した結果から明らかなように、保管温度が10℃の場合にはpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が25℃の場合でも3日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、25℃では7日間以上、40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
pH指示薬としてUNIV”ユニバーサル”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:1〜11、6cm×2cm×130μm)を用いた以外は実施例2−1と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図7の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、3日目、7日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図7に示した結果から明らかなように、保管温度が10℃の場合にはpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が25℃の場合でも3日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、25℃では7日間以上、40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてpH測定範囲が1〜11であるpH指示薬を用いることによって、第二の包装体が25℃の温度下に7日間以上または40℃の温度下に1日間以上曝されたことを視認できる第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例2−3)
フィルムBとして、前記ろ紙(6cm×2cm×170μm)に2.8質量%のアンモニア水1ml(フィルムB1cm3当たりアンモニア1.3×10−3モル/cm3に相当)を滴下したものを用いた以外は実施例2−2と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図8の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図8に示した結果から明らかなように、10℃では4日間以上、25℃および40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
フィルムBとして、前記ろ紙(6cm×2cm×170μm)に2.8質量%のアンモニア水1ml(フィルムB1cm3当たりアンモニア1.3×10−3モル/cm3に相当)を滴下したものを用いた以外は実施例2−2と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図8の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図8に示した結果から明らかなように、10℃では4日間以上、25℃および40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてpH測定範囲が1〜11であるpH指示薬を用い、フィルムBとしてアンモニア水を含有するものを用いることによって、第二の包装体が10℃の温度下に4日間以上、または25〜40℃の温度下に1日間以上曝されたことを視認できる第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例2−4)
前記UNIV”ユニバーサル”試験紙の代わりに、コチニール色素を含有させたろ紙(6cm×2cm×1mm)をPGA樹脂フィルムと貼り合わせ、フィルムBとして、前記ろ紙(6cm×2cm×170μm)に2.8質量%のアンモニア水1ml(フィルムB1cm3当たりアンモニア1.3×10−3モル/cm3に相当)を滴下したものを用いた以外は実施例2−2と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図9の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図9に示した結果から明らかなように、保管温度が25℃以下の場合には8日間の保管ではpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が40℃の場合でも1日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃で4日間以上保管した場合にはpH指示薬の色相が変化した。
前記UNIV”ユニバーサル”試験紙の代わりに、コチニール色素を含有させたろ紙(6cm×2cm×1mm)をPGA樹脂フィルムと貼り合わせ、フィルムBとして、前記ろ紙(6cm×2cm×170μm)に2.8質量%のアンモニア水1ml(フィルムB1cm3当たりアンモニア1.3×10−3モル/cm3に相当)を滴下したものを用いた以外は実施例2−2と同様にして試料および対照用試料を作製し、10℃、25℃、40℃で保管した。図9の写真は、各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左のセットから0日目、1日目、4日目、8日目)における試料(各セットの右側)と対照用試料(各セットの左側)の状態を示すものである。図9に示した結果から明らかなように、保管温度が25℃以下の場合には8日間の保管ではpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が40℃の場合でも1日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃で4日間以上保管した場合にはpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてコチニール色素を用いることによって、第二の包装体が40℃の温度下に4日間以上曝されたことを視認できる第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例2−5)
各層の樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット((株)ベルポリエステルプロダクツ製「ベルペットIFG−8L」。以下、「PET樹脂」と略す。)、ナイロン樹脂ペレット(東レ(株)製「アミランCM6241FS」。以下、「Ny6−66樹脂」と略す。)、PGA単独重合体ペレット((株)クレハ製、溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1):1600Pa・s、融点:224℃。)、および直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(出光石油化学(株)製「モアテック0238CN」。以下、「LLDPE樹脂」と略す。)を用い、各層間の接着剤としてポリオレフィン系接着剤(三菱化学(株)製「モディックF563」)を用いて、共押出成形により、PET樹脂(厚さ:2μm)//Ny6−66樹脂(厚さ:8μm)//PGA樹脂(厚さ:3μm)//LLDPE樹脂(厚さ:21μm)からなる多層フィルムを作製した。
各層の樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット((株)ベルポリエステルプロダクツ製「ベルペットIFG−8L」。以下、「PET樹脂」と略す。)、ナイロン樹脂ペレット(東レ(株)製「アミランCM6241FS」。以下、「Ny6−66樹脂」と略す。)、PGA単独重合体ペレット((株)クレハ製、溶融粘度(温度270℃、剪断速度120sec−1):1600Pa・s、融点:224℃。)、および直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(出光石油化学(株)製「モアテック0238CN」。以下、「LLDPE樹脂」と略す。)を用い、各層間の接着剤としてポリオレフィン系接着剤(三菱化学(株)製「モディックF563」)を用いて、共押出成形により、PET樹脂(厚さ:2μm)//Ny6−66樹脂(厚さ:8μm)//PGA樹脂(厚さ:3μm)//LLDPE樹脂(厚さ:21μm)からなる多層フィルムを作製した。
この多層フィルムの端面にエタノールを塗布してNy6−66樹脂層とPGA樹脂層の間を剥離し、この層間にUNIV”ユニバーサル”試験紙(アドバンテック東洋(株)製、pH測定範囲:1〜11、5cm×1cm×130μm)を挿入してPGA樹脂層とNaOH含有pH指示薬層との2層からなる温度履歴インジケータ層を備える本発明にかかるフィルムAを作製した。
また、ろ紙(アドバンテック東洋(株)製、直径5mmの円板状、厚さ170μm)に28質量%のアンモニア水10μl(フィルムB1cm3当たりアンモニア6.2×10−2モル/cm3、水2160mg/cm3に相当)を滴下して含浸させ、本発明にかかるフィルムBを作製した。
前記フィルムAのPET樹脂層を外層としてパウチ(内寸:2cm×6cm)を作製し、これに、ろ紙(アドバンテック東洋(株)製、厚さ170μm)を6cm×1.5cmに切り出したものを被包装物として封入した。このようにしてろ紙を封入したパウチのPET樹脂層表面に、前記フィルムBを載せ、ポリプロピレン樹脂製粘着テープ(積水化学工業(株)製、2cm×2cm)を覆って接着固定し、本発明の第二の包装体を作製した。
この第二の包装体を0℃で24時間保管した後、10℃、25℃、40℃で保管した。図10の写真は各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左から0日目、1日目、2日目、5日目、7日目、9日目、23日目)における第二の包装体の状態を示すものである。図10に示した結果から明らかなように、保管温度が10℃以下の場合には5日間の保管ではpH指示薬の色相は変化せず、また、保管温度が25℃の場合でも2日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃では1日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてpH測定範囲が1〜11であるpH指示薬を用い、フィルムBとして水分とアンモニアを含有するものを用いることによって、第二の包装体が10℃の温度下に7日間以上、または25℃の温度下に5日間以上、または40℃の温度下に1日間以上曝されたことを視認できる第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
(実施例2−6)
ろ紙(アドバンテック東洋(株)製、直径5mmの円板状、厚さ170μm)に1質量%の水酸化ナトリウム水溶液10μl(フィルムB1cm3当たり水酸化ナトリウム7.5×10−4モル/cm3、水2970mg/cm3に相当)を滴下して含浸させ、水酸化ナトリウムと水分を含有するフィルムを作製した。このフィルムを本発明にかかるフィルムBとして用いた以外は実施例2−5と同様にして本発明の第二の包装体を作製した。
ろ紙(アドバンテック東洋(株)製、直径5mmの円板状、厚さ170μm)に1質量%の水酸化ナトリウム水溶液10μl(フィルムB1cm3当たり水酸化ナトリウム7.5×10−4モル/cm3、水2970mg/cm3に相当)を滴下して含浸させ、水酸化ナトリウムと水分を含有するフィルムを作製した。このフィルムを本発明にかかるフィルムBとして用いた以外は実施例2−5と同様にして本発明の第二の包装体を作製した。
この第二の包装体を0℃で24時間保管した後、10℃、25℃、40℃で保管した。図11の写真は各保管温度(上段:10℃、中段:25℃、下段:40℃)および各保管時間(左から0日目、7日目、14日目、23日目)における第二の包装体の状態を示すものである。図11に示した結果から明らかなように、保管温度が25℃以下の場合には23日間の保管ではpH指示薬の色相は変化しなかった。これに対して、40℃では14日間以上保管するとpH指示薬の色相が変化した。
以上の結果から、本発明にかかるpH指示薬としてpH測定範囲が1〜11であるpH指示薬を用い、フィルムBとして水分と水酸化ナトリウムを含有するものを用いることによって、第二の包装体が40℃の温度下に14日間以上曝されたことを視認できる第二の温度履歴インジケータ機能付き包装材が得られることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、取り扱いが容易であり、被包装物中の水分を利用したり、あるいは水分を含有するフィルムを貼付するという簡便な操作を行なって、温度履歴を容易に確認することができる温度履歴インジケータ機能付き包装材およびそれを用いた包装体を得ることができる。また、
したがって、本発明の温度履歴インジケータ機能付き包装材は、上記特性に加えて、包装材そのものがガスバリア性に優れたものであるから、牛肉、豚肉、鶏肉などの食肉、魚介類の刺身や切り身などの生鮮食品や、ハム、ソーセージ、サラダ、惣菜、スープなどの加工食品を包装するための包装材として有用である。特に、本発明の第一の温度履歴インジケータ機能付き包装材は、被包装物中の水分を利用するものであるから、水分を含有する生鮮食品や加工食品を包装するための包装材として有用である。
Claims (8)
- ポリグリコール酸系樹脂およびpH指示薬を含有する温度履歴インジケータ層を備える温度履歴インジケータ機能付き包装材。
- 前記温度履歴インジケータ層が塩基性化合物をさらに含有するものである、請求項1に記載の温度履歴インジケータ機能付き包装材。
- 前記温度履歴インジケータ層が前記ポリグリコール酸系樹脂を含有する層と前記pH指示薬を含有する層との2層からなるものである、請求項1または2に記載の温度履歴インジケータ機能付き包装材。
- ポリグリコール酸系樹脂およびpH指示薬を含有する温度履歴インジケータ層を備えるフィルムAと、
水分を含有するフィルムBと、
を分離した状態で備える温度履歴インジケータ機能付き包装材。 - 前記温度履歴インジケータ層および前記フィルムBのうちの少なくとも一方に塩基性化合物がさらに含まれている請求項4に記載の温度履歴インジケータ機能付き包装材。
- 前記温度履歴インジケータ層が前記ポリグリコール酸系樹脂を含有する層と前記pH指示薬を含有する層との2層からなるものである、請求項4または5に記載の温度履歴インジケータ機能付き包装材。
- 請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の温度履歴インジケータ機能付き包装材と、該包装材により包装された、水分を含有する被包装物とを備える包装体。
- 請求項4〜6のうちのいずれか一項に記載の温度履歴インジケータ機能付き包装材と、被包装物とを備える包装体であり、
前記被包装物が前記フィルムAにより包装されたものであり、
前記フィルムAの温度履歴インジケータ層上に前記フィルムBが貼付されている包装体。
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