JP5639203B2 - 吸収塔の洗浄方法、および消化ガス精製装置 - Google Patents

吸収塔の洗浄方法、および消化ガス精製装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5639203B2
JP5639203B2 JP2013017051A JP2013017051A JP5639203B2 JP 5639203 B2 JP5639203 B2 JP 5639203B2 JP 2013017051 A JP2013017051 A JP 2013017051A JP 2013017051 A JP2013017051 A JP 2013017051A JP 5639203 B2 JP5639203 B2 JP 5639203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorption tower
gas
digestion gas
digestion
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013017051A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014148575A (ja
Inventor
智行 井上
智行 井上
忠志 小山
忠志 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Eco Solutions Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Eco Solutions Co Ltd filed Critical Kobelco Eco Solutions Co Ltd
Priority to JP2013017051A priority Critical patent/JP5639203B2/ja
Publication of JP2014148575A publication Critical patent/JP2014148575A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5639203B2 publication Critical patent/JP5639203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Description

本発明は、消化ガスに含まれる二酸化炭素および硫化水素などの硫黄系不純物を加圧雰囲気下において水に溶解させることで分離する吸収塔の洗浄方法に関する。
下水汚泥・生ごみといった有機性廃棄物、または食品工場排水などの有機性排水などのバイオマスを嫌気性発酵させることにより得られるバイオガスが、新しいエネルギーとして注目されている。この嫌気性発酵処理して得られたバイオガスは、一般に「消化ガス」と呼ばれ、この消化ガスの主成分は、メタンが約60容量%、二酸化炭素が約40容量%である。なお、消化ガスには、メタン・二酸化炭素の他に、硫化水素(HS)などの硫黄系不純物、酸素などが微量含まれている。
また、消化ガスからメタン以外のガスを除去することで、消化ガスを高濃度のメタンガスとすることを、消化ガスを精製するという。消化ガスの精製に関する技術としては、例えば、特許文献1、2に記載されたものがある。
特許文献1、2には、消化ガスと水とを0.55〜2.0MPaの加圧雰囲気下(高圧雰囲気下)で接触させることにより、二酸化炭素および硫化水素などの硫黄系不純物を水に溶解させて消化ガスから分離する、という消化ガスの精製方法が記載されている。この精製方法は、高圧水吸収法と呼ばれている。
特開2008−63392号公報 特開2008−63393号公報
本発明者らは、上記した高圧水吸収法を用いた消化ガス精製装置を製造・納入し、稼働させているのであるが、この消化ガス精製装置には次のような改善すべき点があった。
精製対象である消化ガスに含まれている硫化水素の濃度が高いと(例えば1500ppm以上)、吸収塔内の充填材に硫黄が析出して吸収塔が閉塞してしまうことがある。充填材表面に繁殖している硫黄酸化細菌が、硫化水素を酸化して硫黄として析出させるのである。
硫黄が析出すると吸収塔における圧力損失が大きくなり、最終的に閉塞するため、定期的に充填材に付着した硫黄の除去が求められる。
従来は、吸収塔内の消化ガスを窒素ガスで置換した後、吸収塔から充填材を取り出し、取り出した充填材を洗浄することで、析出した硫黄を除去していた。充填材の洗浄が完了すると、吸収塔に充填材を再充填し、吸収塔内の空気を窒素ガスで置換した後に、運転を再開する(吸収塔に消化ガスを流す)。
ここで、吸収塔の高さ寸法は大きく(例えば、高さ20m)、吸収塔からの充填材の取り出し・吸収塔への充填材の再充填の作業は、高所作業車などを使用した大変手間のかかる作業である。
吸収塔からの充填材の取り出し・吸収塔への充填材の再充填の作業を行わずに済む方法として、次亜塩素酸ナトリウムを使用する方法が考えられる。給水ポンプから吸収塔へ供給する水に次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入しておくことで、吸収塔内の充填材表面に繁殖している硫黄酸化細菌を次亜塩素酸ナトリウムで死滅させるのである。これにより、充填材表面に硫黄が析出して吸収塔が閉塞してしまうことを防止することができる。
しかしながら、注入する次亜塩素酸ナトリウムの濃度が低いと、硫黄酸化細菌を十分に死滅させることができない。一方、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が高いと、注入した次亜塩素酸ナトリウムで吸収塔の内面が腐食してしまう。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、充填材の取り出し・再充填を行うことなく、且つ、次亜塩素酸ナトリウムなどの薬品を使用することなく、吸収塔内の充填材表面に繁殖した硫黄酸化細菌および充填材表面に析出した硫黄を除去することができる吸収塔の洗浄方法を提供することである。
本発明は、消化ガスに含まれる二酸化炭素および硫黄系不純物を加圧雰囲気下において水に溶解させることで分離する吸収塔の洗浄方法である。この洗浄方法は、前記吸収塔内の圧力を低下させる減圧工程と、前記吸収塔内の充填材が浸漬するまで前記吸収塔内に水を張る水張工程と、圧力が低下した前記吸収塔内に嫌気性ガスを送り込むことで前記吸収塔内に張られた水を当該嫌気性ガスでガス攪拌するバブリング工程と、を備える。
また、本発明は、別の観点では、消化ガス精製装置というものの発明でもある。すなわち、本発明は、消化ガスに含まれる二酸化炭素および硫黄系不純物を加圧雰囲気下において水に溶解させることで分離する吸収塔と、前記吸収塔の洗浄を制御する制御装置とを備える消化ガス精製装置である。前記制御装置は、前記吸収塔内の充填材が浸漬するまで前記吸収塔内に水を張り、且つ、圧力が低下した前記吸収塔内に嫌気性ガスを送り込むことで前記吸収塔内に張られた水を当該嫌気性ガスでガス攪拌するように制御構成されている。
本発明によると、充填材の取り出し・再充填を行うことなく、且つ、次亜塩素酸ナトリウムなどの薬品を使用することなく、吸収塔内の充填材表面に繁殖した硫黄酸化細菌および充填材表面に析出した硫黄を除去することができる。
本発明の一実施形態に係る消化ガス精製装置を示すブロック図である。 図1に示したガス供給管のうちの塔内配管の詳細図である。図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。 図2に示した塔内配管の変形例を示す図である。図3(b)は図3(a)のA−A断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、下水汚泥を嫌気性発酵させることにより得られる消化ガスを精製することを例示しているが、本発明は、下水汚泥を嫌気性発酵させることにより得られる消化ガス以外の消化ガス(バイオガス)にも適用することができる。
(消化ガス精製装置の構成)
図1に示したように、消化ガス精製装置100は、吸収塔1、消化ガス圧縮機3、給水ポンプ5などを具備してなる装置である。
吸収塔1は、消化ガスに含まれる二酸化炭素および硫黄系不純物を加圧雰囲気下において水に溶解させることで分離するための圧力容器である。吸収塔1内の圧力は、圧力調整弁8により例えば0.9MPaに調整される。
吸収塔1内には、多数の充填材からなる2つの充填材層13a・13bが上下方向に所定の間隔をあけて設けられている。充填材は、消化ガスと水との接触面積を増やす(接触を促進させる)ためのものであり、例えば、中空で球状の合成樹脂製のものである。各充填材層13a・13bの上下にはグレーチングが配置され、これにより、充填材が吸収塔1内で保持される。
なお、充填材層は2つに分かれている必要はない。1つの充填材層のみであってもよい。さらには、3つ以上の充填材層とされていてもよい。
吸収塔1内の下側の充填材層13bよりも下方には、消化ガスを吸収塔1内へ送り込むためのガス供給管(塔内配管15)が配置されている。この塔内配管15には、同じくガス供給管としての塔外配管14が接続されている。塔外配管14には、消化ガスが流れる方向において上流側から順に、消化ガス圧縮機3、吸収塔入口弁7が設置されている。
ガス供給管14・15のうちの塔内配管15の詳細を図2に示したように、塔内配管15には複数の孔15a・15bが設けられている。この複数の孔15a・15bから吸収塔1内へ消化ガスが分散して送り込まれる。本実施形態では、複数の孔15a・15bは、鉛直方向に対して斜め下向きに消化ガスが吐出するように設けられている。より具体的には、鉛直方向に対して斜め45°下向きに消化ガスが吐出するように設けられている。
また、複数の孔15a(15b)は、塔内配管15の長手方向においては相互に所定の間隔をあけて設けられている。また、孔15aと孔15bとの関係に関しては、複数の孔15aと、各孔15aに対応する複数の孔15bとは、塔内配管15の長手方向において、同じ位置に設けられている。なお、孔15aと孔15bとを、塔内配管15の長手方向において、相互にずらして設けてもよい(図3参照)。
なお、塔内配管15に複数の孔を設ける場合の孔の配置は、図2、3の形態に限られるものではない。
ここで、塔内配管15は水平に配置されていることが好ましい。また、複数の孔15a・15bに関しても全ての孔が相互に水平(同じ高さ)に配置されていることが好ましい。複数の孔15a・15bから消化ガスが均等に吐出するようになるからである。
一方、吸収塔1内の上側の充填材層13aよりも上方には、給水管17の先端部(ノズル部)が配置されている。給水管17の他端部には給水ポンプ5が設置されている。給水管17のうち、給水ポンプ5の近くには、高圧水出口弁11が設置されている。
なお、吸収塔1は、縦置き配置される容器(その長手方向が、例えば鉛直方向を向く向きに配置される容器)であって、吸収塔1の下部から送り込まれた消化ガスは、吸収塔1内を上昇し、各充填材層13a・13bを通過して、吸収塔1の頂部に一端が接続された精製ガス管16から高濃度のメタンガス(精製ガス)となって出ていく。一方、吸収塔1の上部から、給水管17を経由して吸収塔1内に供給された水(例えば、下水処理水)は、吸収塔1内を下降し、各充填材層13a・13bを通過して、吸収塔1の底部に一端が接続された排水管18から出ていく。
高圧(例えば0.9MPa)の吸収塔1内で、対向して流れる消化ガスと水とが接触することで、消化ガスに含まれている二酸化炭素および硫化水素などの硫黄系不純物は水に溶解し、水とともに排水管18から出ていく。二酸化炭素および硫化水素などの硫黄系不純物が除去されてなる高濃度のメタンガス(精製ガス)は、精製ガス管16から出ていく。
精製ガス管16には、精製ガスが流れる方向において上流側から順に、除湿器4、圧力調整弁8、ガス切換弁9が設置されている。また、除湿器4と圧力調整弁8との間の精製ガス管16部には、吸収塔1内の圧力を抜くための手動弁10が取り付けられている。
ガス切換弁9は三方弁とされており、このガス切換弁9とガス供給管である塔外配管14との間はガス戻管19で接続されている。ガス戻管19は、吸収塔1から排出されたガスを吸収塔1の上流側に戻すための管である。本実施形態では、吸収塔1から排出されたガスを消化ガス圧縮機3の上流側に戻しているが、ガスの戻し先はこれに限定されない。
排水管18には、吸収塔水位調整弁12が設けられている。排水管18を流れる水は、例えば減圧塔へ送られる。
ここで、電気信号を点線で図示したように、消化ガス圧縮機3、吸収塔入口弁7、給水ポンプ5、高圧水出口弁11、除湿器4、圧力調整弁8、ガス切換弁9、および吸収塔水位調整弁12は、制御装置6(コントローラ)に電気的に接続されている。
制御装置6は、消化ガス圧縮機3などの各機器、吸収塔入口弁7などの各バルブ(自動弁)を制御して、消化ガスを精製する(高濃度のメタンガスとする)ように制御構成されるとともに、吸収塔1内の充填材に硫黄が析出して吸収塔1が閉塞してしまうことを防止するようにも(吸収塔1内を洗浄するようにも)制御構成される。
なお、1つの制御装置6(コントローラ)で、これら2種の制御(自動運転)を行う必要は必ずしもない。例えば、消化ガスの精製制御(精製運転)を行うものと、吸収塔1の洗浄制御(洗浄運転)を行うものとに、制御装置を分けてもよい。
以上、消化ガス精製装置100の構成について説明したが、実装置には、図1に示した以外のバルブ(弁)、機器が設けられる。
次に、制御装置6による吸収塔1の洗浄制御(洗浄運転)について記載する。なお、制御装置6による消化ガスの精製制御(精製運転)に関しては、その説明を省略する。また、以下に記載する制御装置6による吸収塔1の洗浄制御のうちの一部または全てを手動で行ってもよい。
まず、消化ガスの精製運転を停止する。運転が停止される際に、設置された弁は原則として全て閉となる。その後、手動弁10を手動で開にし、吸収塔1内の圧力を抜く(低下させる)(減圧工程)。なお、吸収塔1内の圧力を大気圧まで低下させることが好ましいが、完全に大気圧まで低下させる必要は必ずしもない。吸収塔1内の圧力が抜けたら手動弁10を閉に戻す。なお、手動弁10(バルブ)の開閉操作を、制御装置6などからの信号により自動で行ってもよい。
なお、吸収塔1内の圧力が十分に高い場合は、圧力調整弁8、ガス切換弁9を通じて後段の例えばガスタンク(不図示)へガスを送ることによって、吸収塔1内の圧力を低下させるようにしてもよい。
また、手動弁10を開にして圧力を低下させる場合、手動弁10を通じて排出されるガスにはメタンガスが含まれるため、図示しない燃焼装置等を利用して燃焼処理させることが好ましい。これはメタンガスが二酸化炭素に比べ温暖化係数が高いためである。
(吸収塔の洗浄制御)
以下に記載する各バルブ(弁)・機器の制御は、「手動で」などと特にことわりをいれない限り、制御装置6からの信号で行われるものである。すなわち、以下に記載するように各バルブ(弁)・機器が動作するよう、例えばプログラミングなどにより制御装置6は制御構成される。
その後、吸収塔入口弁7、および圧力調整弁8を開にする。また、消化ガスがガス戻管19を流れて消化ガス圧縮機3の上流側に戻るようにガス切換弁9を切り換える(または、ガス切換弁9の流れ方向を確認する)。その後、消化ガス圧縮機3を駆動する。これにより、ガス供給管14・15を経由した吸収塔1内への消化ガスの送り込みが開始される。吸収塔1から出た消化ガスは、精製ガス管16・ガス戻管19を経由して塔外配管14に戻る。すなわち、消化ガスは循環する。
次に、高圧水出口弁11を開にするとともに給水ポンプ5を駆動する。これにより、吸収塔1内への水の供給が開始され、吸収塔1内に水が溜まっていく。例えば、吸収塔1内の充填材層13bの半分くらいが水に浸漬するまで、吸収塔1内に水を張る(水張工程)。なお、充填材層13bのどのレベルまで水を張るか、充填材層13bだけでなく充填材層13aも水に浸漬させるかなどは、適宜、決定されるものである。なお、2つの充填材層13a・13bのうちの充填材層13bの下部に硫黄が多く析出することが多い。吸収塔1内の水位が所定のレベルに達したら、給水ポンプ5を停止するとともに高圧水出口弁11を閉に戻す。
圧力が低下した吸収塔1内へは消化ガスが送り込まれているので、吸収塔1内に張られた水は、消化ガスでガス攪拌される(バブリング工程)。なお、消化ガスは、塔内配管15に設けられた複数の孔15a・15bより、吸収塔1内の下側の充填材層13bよりも下方から(吸収塔1内の下部から)吸収塔1内に送り込まれる。
このバブリング工程により、充填材表面に析出した硫黄は、水および消化ガスと複雑に衝突して充填材表面からはがれる。バブリング工程を所定時間実施した後、圧力調整弁8を閉にする。なお、圧力調整弁8を開から閉に戻したことで、吸収塔1内の圧力は徐々に上昇していく。吸収塔1内の圧力が上昇するにつれて、ガス攪拌に供される消化ガスの気泡は徐々に小さくなっていく。すなわち、初期のガス攪拌は、大きな気泡で行われ、所定の時間が経過したら、圧力調整弁8を閉にしたことで、徐々に小さくなっていく気泡で、充填材が洗浄される。これにより様々な大きさの気泡で充填材が洗浄される、すなわち、洗浄強度が様々に変化していく(洗浄強度が大きい状態、中程度の状態、小さな状態など)。大きな気泡では洗浄強度が大きい。小さな気泡では大きな気泡に比べて洗浄強度が小さいものの、充填材の隅々まで気泡が到達しやすいので充填材の隅々まで洗浄することができる。これらより、バブリング工程において、吸収塔1内の圧力を変化させることで、充填材の洗浄効果(析出した硫黄および硫黄酸化細菌の剥離効果)がより高まる。
なお、本実施形態では、圧力調整弁8を開から閉にすることで、吸収塔1内の圧力を低から高へのみ変化させているが、圧力調整弁8の開閉を複数回行うことで、吸収塔1内の圧力を低から高へ変化させたり、高から低へ変化させたりしてもよい。圧力を変化させることでバブリングする気泡の大きさが変わるため、効果的な撹拌や気泡を利用した硫黄の剥離が期待できる。具体的には、圧力が高い状態では気泡径が小さい状態で充填材の隅々まで気泡が到達し、圧力が低い状態になることで、気泡径が大きくなり浮力の向上や空隙部の拡大による剥離効果を期待できる。
その後、吸収塔1内の圧力が、所定の圧力(例えば0.4MPa)に達したら、吸収塔水位調整弁12をある開度で(中間開度)開く。これにより、吸収塔1内の水位は下がっていく。吸収塔1内の水位が所定の水位まで下がったら吸収塔水位調整弁12を閉に戻す。なお、消化ガス圧縮機3を停止させても消化ガス圧縮機3側に水が逆流しない水位まで吸収塔1内の水位を少なくとも下げる。その後、吸収塔入口弁7を閉に戻すとともに、消化ガス圧縮機3を停止する。これにより、吸収塔1の洗浄運転が完了する。
バブリング(ガス攪拌)の時間は、例えば、計5〜10分である。
なお、本実施形態では、吸収塔1の洗浄に用いるガスとして精製対象である消化ガスを用いているが、吸収塔1の洗浄に用いるガスは消化ガスに限定されることはない。窒素ガス、メタンガスといった、消化ガスと同様に嫌気性を有する嫌気性ガスを用いてもよい。なお、嫌気性ガスとは、酸素をほとんど含まないガスのことをいう。微量の酸素は含まれていてもよい。消化ガスの精製運転により、吸収塔1内には高濃度のメタンガスが充満する。また、消化ガス自体、可燃性ガスである。すなわち、吸収塔1内は可燃雰囲気となっている。よって、メタンガスが爆発しないように、吸収塔1の洗浄には、酸素をほとんど含まないガスを用いる必要がある。
(作用・効果)
本発明では、吸収塔内に水を張って充填材を水中に浸漬させるとともに、圧力が低下した吸収塔内に嫌気性ガスを送り込み、吸収塔内に張られた水を嫌気性ガスでガス攪拌する。これにより、吸収塔内の充填材表面に繁殖した硫黄酸化細菌および充填材表面に析出した硫黄は、水および消化ガスと複雑に衝突して充填材表面からはがれる。この方法では、充填材の取り出し・再充填の作業は不要であり、次亜塩素酸ナトリウムなどの薬品の使用も必要ない。なお、吸収塔内の圧力を低下させておくことで、ガス攪拌に供される嫌気性ガスの気泡が大きくなる。これにより、気泡の上昇速度が大きくなり、充填材の洗浄効果がより高まる。
すなわち、本発明によると、充填材の取り出し・再充填を行うことなく、且つ、次亜塩素酸ナトリウムなどの薬品を使用することなく、吸収塔内の充填材表面に繁殖した硫黄酸化細菌および充填材表面に析出した硫黄を除去することができる。なお、例えば補助的に(硫黄酸化細菌の繁殖抑制など)、吸収塔の内面が腐食しない程度の濃度で、薬品(次亜塩素酸ナトリウムなど)を使用してもよい。
また、本実施形態では、減圧工程を行った後(吸収塔1内の圧力が低下した後)、水張工程を行う前に(吸収塔1内に水を張る前に)、吸収塔1内への消化ガス(嫌気性ガス)の送り込みを開始している。これにより、吸収塔1内を確実に嫌気状態に保つことができる。また、消化ガス圧縮機3側に水が逆流することを防止できる。
また、本実施形態では、吸収塔1の洗浄に用いる嫌気性ガスとして精製対象である消化ガスを用いている。そのため、吸収塔1の洗浄運転後、迅速に、消化ガスの精製運転に移行することができる。特にバブリング工程において吸収塔1内を昇圧させて、昇圧した状態を保ちつつ消化ガスの精製運転に移行する場合、より迅速に消化ガスの精製運転に移行することができる。また、バブリング工程においては、ガス攪拌に使用されて吸収塔1から排出された消化ガスを、精製ガス管16・ガス戻管19を経由して吸収塔1の上流側に戻し循環使用している。これにより、地球温暖化係数が高いメタンを多く含む消化ガスが系外に排出されることを抑制できる。
また、本実施形態では、塔内配管15(ガス供給管)に設けた複数の孔15a・15bから吸収塔1内へ消化ガスを送り込んでいる。これにより、消化ガスは、吸収塔1内で均等に流れやすくなり、結果として、充填材の洗浄効果が高まる。また、複数の孔15a・15bが斜め下向きに設けられていることによって、吸収塔1内での消化ガスの流れはより均等になる。
図3(a)に示したように、対応する孔15aと孔15bとが、塔内配管15の長手方向において、相互にずらして設けられていることにより、吸収塔1内での消化ガスの流れは、均等になるだけでなく複雑化する。これにより、充填材の洗浄効果はより高まる。
1:吸収塔
3:消化ガス圧縮機
4:除湿器
5:給水ポンプ
6:制御装置
14:塔外配管(ガス供給管)
15:塔内配管(ガス供給管)
16:精製ガス管
17:給水管
18:排水管
19:ガス戻管
100:消化ガス精製装置

Claims (6)

  1. 消化ガスに含まれる二酸化炭素および硫黄系不純物を加圧雰囲気下において水に溶解させることで分離する吸収塔の洗浄方法であって、
    前記吸収塔内の圧力を低下させる減圧工程と、
    前記吸収塔内の充填材が浸漬するまで前記吸収塔内に水を張る水張工程と、
    圧力が低下した前記吸収塔内に消化ガスを送り込むことで前記吸収塔内に張られた水を当該消化ガスでガス攪拌するバブリング工程と、
    を備え
    前記バブリング工程において、前記ガス攪拌に使用された消化ガスを循環使用する、吸収塔の洗浄方法。
  2. 請求項1に記載の吸収塔の洗浄方法において、
    前記バブリング工程は、前記吸収塔内への消化ガスの送り込みを前記吸収塔の下部から行う工程であって、
    前記減圧工程を行った後、前記水張工程を行う前に、前記吸収塔内への消化ガスの送り込みを開始する、吸収塔の洗浄方法。
  3. 請求項1または2に記載の吸収塔の洗浄方法において、
    複数の孔を有するガス供給管が前記吸収塔内に配管されており、
    前記バブリング工程において、前記複数の孔から前記吸収塔内へ消化ガスを送り込む、吸収塔の洗浄方法。
  4. 消化ガスに含まれる二酸化炭素および硫黄系不純物を加圧雰囲気下において水に溶解させることで分離する吸収塔と、
    前記吸収塔の洗浄を制御する制御装置と、
    を備える消化ガス精製装置であって、
    前記制御装置は、
    前記吸収塔内の充填材が浸漬するまで前記吸収塔内に水を張り、且つ、圧力が低下した前記吸収塔内に消化ガスを送り込むことで前記吸収塔内に張られた水を当該消化ガスでガス攪拌するように制御構成されており、
    前記ガス攪拌に使用されて前記吸収塔から排出された消化ガスを前記吸収塔の上流側に戻すガス戻管をさらに備え、
    前記ガス攪拌に使用された消化ガスを、前記ガス戻管を経由して前記吸収塔の上流側に戻し循環使用する、消化ガス精製装置。
  5. 請求項に記載の消化ガス精製装置において、
    前記吸収塔内へ消化ガスを送り込むガス供給管が、前記吸収塔内の下部に配置されており、
    前記制御装置は、
    前記吸収塔内の圧力が低下した後、前記吸収塔内に水を張る前に、前記ガス供給管を経由した前記吸収塔内への消化ガスの送り込みを開始するように制御構成されている、消化ガス精製装置。
  6. 請求項に記載の消化ガス精製装置において、
    前記ガス供給管には複数の孔が設けられており、
    前記複数の孔から前記吸収塔内へ消化ガスが送り込まれる、消化ガス精製装置。
JP2013017051A 2013-01-31 2013-01-31 吸収塔の洗浄方法、および消化ガス精製装置 Active JP5639203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013017051A JP5639203B2 (ja) 2013-01-31 2013-01-31 吸収塔の洗浄方法、および消化ガス精製装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013017051A JP5639203B2 (ja) 2013-01-31 2013-01-31 吸収塔の洗浄方法、および消化ガス精製装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014148575A JP2014148575A (ja) 2014-08-21
JP5639203B2 true JP5639203B2 (ja) 2014-12-10

Family

ID=51571822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013017051A Active JP5639203B2 (ja) 2013-01-31 2013-01-31 吸収塔の洗浄方法、および消化ガス精製装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5639203B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112156621B (zh) * 2020-09-29 2022-06-14 浙江浙能技术研究院有限公司 一种预防钙基湿法脱硫吸收塔冒泡的方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002079037A (ja) * 2000-09-08 2002-03-19 Kurita Water Ind Ltd 気液接触塔の洗浄方法
JP3750648B2 (ja) * 2001-11-02 2006-03-01 Jfeエンジニアリング株式会社 消化ガスの脱硫装置及び脱硫方法
JP4344773B1 (ja) * 2008-07-22 2009-10-14 株式会社神鋼環境ソリューション 消化ガスの脱硫方法及び装置
JP5330436B2 (ja) * 2011-03-15 2013-10-30 株式会社東芝 バイオガスの生物脱硫装置及びその洗浄方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014148575A (ja) 2014-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5330436B2 (ja) バイオガスの生物脱硫装置及びその洗浄方法
JP4685676B2 (ja) 排水処理装置
JP5275121B2 (ja) 揮発性有機化合物を含有する排ガス処理装置
JP4675830B2 (ja) 水処理装置
JP2016034632A (ja) 水処理システム、水処理方法およびこれに使用する反応型浮上物分離装置、反応装置およびラジカル除去装置
JP5209187B2 (ja) 水処理方法および水処理装置
JP5639203B2 (ja) 吸収塔の洗浄方法、および消化ガス精製装置
EP3299344B1 (en) Online antifouling ship ballast water treatment system and ship ballast water treatment method
KR20080001604U (ko) 가압기체용해장치
JP5269433B2 (ja) 生物脱硫装置
KR101620794B1 (ko) 정수처리장치
CN203820498U (zh) 污水泡沫光解处理器
CN108483794B (zh) 一种污水处理系统
JP2006007220A (ja) 嫌気性水処理装置
JP2006043705A (ja) 嫌気性水処理装置
JP5894857B2 (ja) 排水処理装置および排水処理方法
JP4358174B2 (ja) 嫌気性水処理装置
CN104192982B (zh) 无需额外动力的mbr脉冲曝气装置及设有该装置的曝气系统
KR20100029009A (ko) 마이크로 버블을 이용한 정수시스템
JP2010247091A (ja) 排ガス処理装置
JP2015192949A (ja) 水処理設備及び水処理方法
JP2003340487A (ja) 上向流嫌気性処理装置の被処理水供給方法
JP4896694B2 (ja) 浄化装置
JP2005205327A (ja) 嫌気性消化槽内の浮上夾雑物の除去方法及び装置
JP2004188255A (ja) オキシデーションディッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140729

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140822

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140822

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140822

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141021

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141023

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5639203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250