JP5269433B2 - 生物脱硫装置 - Google Patents

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Description

本発明は生物脱硫装置に関し、特に下水や産業排水等の有機性排水の嫌気性消化処理で発生するバイオガスを処理する生物脱硫装置に関する。
周知の如く、下水汚泥や生ごみといった有機性廃棄物や食品工場排水などの有機性排水の処理法として、メタン発酵処理法が多く適用されてきている。メタン発酵処理法は、有機性排水を生物反応槽に投入し、反応槽内に充填したメタン発酵細菌群により有機物を分解し、メタンガスを主成分とするバイオガスを生成すると共に、排水中の有機物を分解除去する処理法である。しかしながら、排水中にたんぱく質由来などの硫黄成分が含まれている場合、硫酸還元菌の作用により、硫黄成分が還元され、バイオガス中に硫化水素ガスが含まれる。
ところで、バイオガス中に含まれるメタンガスをボイラーなどの燃料として使用する場合には、バイオガスに含まれる硫化水素ガスを除去する必要が生じる。この理由は、バイオガスを燃焼させる際にバイオガス中の硫化水素ガスが酸化されて硫黄酸化物が生成し、機器を腐食させる可能性があるためである。
バイオガス中に含まれる硫化水素ガスを除去する方法としては、酸化鉄を主成分とする吸着剤を用いて吸着除去する乾式脱硫方法、あるいはアルカリなどを用いた水溶液に吸収除去する湿式脱硫方法が利用されている。しかし、これらの方法は、吸着のために吸着剤などの薬品が必要であることと、吸着後の吸着剤が廃棄物になることから、ランニングコストが高騰する方式であった。
そこで、低ランニングコストで脱硫を行うシステムとして、反応槽に硫化水素を酸化分解する微生物が付着した担体を充填し、バイオガス中の硫化水素を除去する技術(特許文献1)が提案されている。
この脱硫技術においては、充填層や充填層の支持部に増殖した微生物や除去された硫化水素が酸化して生成する単体硫黄により充填層が閉塞しやすいといった問題点が指摘されている。それを解決する手段として、バイオガスを下降流に流すと共に、水より軽い担体を用い、充填層の高さ以上に水を張り、下部から空気を吹き込んで担体を水中で流動させ、洗浄する方法(特許文献2)が提案されている。
特開平2−26615号公報 特許第3750648号公報
充填層の洗浄は、単体硫黄を充填層より剥離させるために行うが、洗浄によって担体上に増殖した微生物も剥離する。即ち、洗浄を長時間行うと、単体硫黄による充填層の閉塞は改善されるものの、微生物がほとんど剥離してしまい、生物脱硫装置の硫化水素除去性能が大きく低下する。従って、洗浄は硫化水素除去性能を維持できる程度に行わなければならない。
そしてそれは充填層が2段である場合、特に問題となる。何故ならば、2段の充填層を備える生物脱硫装置の場合、上段と下段の充填層での単体硫黄の生成量は異なり、バイオガス中の硫化水素濃度が高い流入側に近い下段の充填層での単体硫黄の生成量が多いためである。発明者らの実験によれば、2段充填層を有する生物脱硫装置の1ヶ月の運転によって充填層に付着した単体硫黄量は、下段の充填層では上段の充填層の4〜5倍であった。この場合、2段の充填層に同じ洗浄を行うと、下段の単体硫黄が十分に剥離されないか、上段の微生物が必要量維持されない危険性がある。
また、充填層が担体と担体を支持する支持板とで構成される場合、支持板にも担体硫黄が付着して閉塞要因となるが、洗浄では、担体は水中で流動するが、支持板は固定されているため水に浸かるのみで、洗浄効果が弱い恐れがある。
本発明はこうした事情を考慮してなされたもので、充填層を2段備える生物脱硫装置において、充填層の洗浄を少ない手間で行うことができるとともに、洗浄効果を高くしえる生物脱硫装置を提供することを目的とする。
本発明の生物脱硫装置は、以下の通りである。
(1)上部に開閉可能な蓋もしくはバルブを備えた生物脱硫塔と、この生物脱硫塔内の上下に夫々配置され,担体及び該担体を支持する支持板からなる上段充填層及び下段充填層と、これらの上段充填層及び下段充填層の下側に夫々配置された上段散気装置及び下段散気装置と、前記生物脱硫塔の下部に接続された,排水弁を介装した処理水配管とを具備する生物脱硫装置であって、
前記蓋もしくはバルブを開け、前記排水弁を閉じ、前記生物脱硫塔内を前記上段充填層より上まで水によって満たした状態で、前記上段散気装置に空気を供給して曝気を行うことで前記上段充填層の洗浄を行い、
その後、前記上段散気装置を停止し、前記排水弁を開け、前記生物脱硫塔内の水位を前記上段充填層より下で且つ前記下段充填層より上まで下げた状態で、前記下段散気装置に空気を供給して曝気を行い、
前記洗浄とは別に前記蓋もしくはバルブを開け、前記排水弁を閉じ、前記生物脱硫塔内を前記下段充填層より上まで水によって満たした状態で、前記下段散気装置に空気を供給して曝気を行うことで下段充填層の洗浄を行い、
前記下段充填層のみの洗浄の頻度を、前記上段充填層の洗浄の頻度より高く、かつ短い間隔で実施する構成であることを特徴とする生物脱硫装置(第1の発明)。
(2)上部に開閉可能な蓋もしくはバルブを備えた生物脱硫塔と、この生物脱硫塔内の上下に夫々配置され,担体及び該担体を支持する支持板からなる上段充填層及び下段充填層と、これらの上段充填層及び下段充填層の下側に夫々配置された上段散気装置及び下段散気装置と、前記生物脱硫塔の下部に接続された,排水弁を介装した処理水配管とを具備した生物脱硫装置であって、前記蓋もしくはバルブを開け、前記排水弁を閉じ、前記上段充填層又は下段充填層の支持板が浸るまで水によって満たし、上段散気装置又は下段散気装置によって曝気を行うことで上段充填層又は下段充填層の支持板の洗浄を行う構成であることを特徴とする生物脱硫装置(第2の発明)。
(3)生物脱硫塔と、この生物脱硫塔内の上下に配置された上段充填層及び下段充填層と、前記生物脱硫塔内の上部に配置された,水の散布を行うシャワーノズルと、上段充填層及び下段充填層を経由して生物脱硫塔の底部まで滴下して滞留する底部滞留水の一部を上段充填層の上部より散布する循環装置と、前記生物脱硫塔の下部に接続された,排水弁を介装した処理水配管とを具備した生物脱硫装置であって、前記上部充填層の微生物が洗浄によって過剰に剥離した場合、前記循環装置による底部滞留水の循環と前記シャワーノズルによる水の散布とを併用することにより上段充填層の微生物量を回復する構成であることを特徴とする生物脱硫装置(第3の発明)。
(4)上部に開閉可能な蓋もしくはバルブを備えた生物脱硫塔と、この生物脱硫塔内の上下に夫々配置され,担体及び該担体を支持する支持板からなる上段充填層及び下段充填層と、これらの上段充填層及び下段充填層の下側に夫々配置された,高圧洗浄ノズルを有した高圧洗浄装置と、前記生物脱硫塔の下部に接続された,排水弁を介装した処理水配管とを具備した生物脱硫装置であって、前記高圧洗浄装置の高圧洗浄ノズルに水を供給することにより前記上段充填層及び下段充填層の洗浄を行う構成であることを特徴とする生物脱硫装置(第4の発明)。
本発明によれば、充填層の洗浄を少ない手間で行うことができるとともに、洗浄効果を高くしえる生物脱硫装置を提供できる。また、上段充填層と下段充填層の洗浄の頻度を適宜設定する等の手段を講じることにより、生物脱硫装置の硫化水素の除去性能を長期にわたって高く安定させることができる。更に、生物脱硫塔内の底部滞留水を循環させる循環装置を配置することにより、硫化水素の除去性能の低下を短期に回復することができる。更には、生物脱硫塔内の水位を容易に判断する手段を講じることにより洗浄作業を容易化でき、上段充填層や下段充填層に夫々高圧洗浄装置を設置することにより洗浄の短時間を実現できる。
以下、本発明に係る生物脱硫装置について更に詳しく説明する。
上記(1)の発明において、上段充填層及び下段充填層を洗浄する手段と、前記蓋若しくはバルブを開け、前記排水弁を閉じ、前記下段充填層より上まで水によって満たした状態で、前記下段散気装置によって曝気を行うことで下段充填層の洗浄を行う、下段充填層の洗浄手段を有し、下段充填層のみの洗浄の頻度を、上段充填層の洗浄の頻度より短い間隔で実施する構成であることが好ましい。
このような構成にする理由は次のとおりである。即ち、脱硫反応により硫化水素は硫酸もしくは単体硫黄に変化する。硫酸は排水と共に排出されるが、単体硫黄は担体に付着して上段充填層や下段充填層の閉塞因子となる。しかし、これまでの研究結果より、単体硫黄の生成は下段充填層に多いことが分かっているので、下段充填層の洗浄を上段充填層の洗浄よりも高頻度で実施すれば、上段充填層の微生物の不必要な剥離を防止して下段充填層の閉塞を抑制することができる。従って、生物脱硫装置の硫化水素の除去性能を長期にわたって高く安定させることができる。
また、上記(1)の発明において、上段散気装置及び下段散気装置は、複数の空気の吐出口が形成された散気管を備え、該散気管は上段充填層及び下段充填層を支持する支持板のアングルに沿って配置され、且つ散気管の吐出口はアングルの反対側を向くように形成されている構成であることが好ましい。こうした構成にすることにより、散気管が水やガスの流路を妨げることが少なくなる。また、散気管の吐出口を下側となるように形成することにより、上段充填層(又は下段充填層)から落下した担体付着物が吐出口より進入して散気管が目詰まりすることを回避でき、洗浄効果を安定に維持できる。従って、生物脱硫装置の硫化水素除去性能を長期にわたって高く安定させることができる。
更に、上記(1)〜(3)の発明において、生物脱硫塔内を水で満たす際の水位を生物脱硫塔の外面の温度によって判定する構成であることが好ましい。即ち、生物脱硫塔において、水が満ちた部分の生物脱硫塔の外面は温度が水温に近く、水が満ちていない部分の生物脱硫塔の外面は室温に近くなるので、この境界線が水位と判断できる。従って、上記構成とすることにより、生物脱硫塔内の水位を容易に判断することができるので、洗浄作業をより容易に行うことができる。
次に、本発明の実施形態に係る生物脱硫装置の具体的な例について図面を参照して説明する。なお、本実施形態は下記に述べることに限定されない。
(実施例1):請求項1,2に対応
図1を参照する。図中の符番1は、上部に開閉可能な蓋2を備えた生物脱硫塔である。この生物脱硫塔1内の上下には、上段充填層3、下段充填層4が夫々配置されている。上段充填層3は上段担体5aと該上段担体5aを支持する支持板6とから構成され、下段充填層4は下段担体5bと該下段担体5bを支持する支持板6とから構成されている。
上段充填層3及び下段充填層4の下側には、上段散気装置7及び下段散気装置8が夫々配置されている。生物脱硫塔1内で上段充填層3の上部側にはシャワーノズル9が配置されており、このシャワーノズル9から水がポンプ10により噴射される。前記生物脱硫塔1の下部には、排水弁11を介装した処理水配管12が接続されている。上段散気装置7及び下段散気装置8には、ブロア13によりバルブ14a,14b,14cを介して空気が供給される。
生物脱硫塔1の底部には、生物脱硫塔1へバイオガスを導入するためのバルブ14eを介装したバイオガス流入管20が接続されている。バイオガス流入管20の途中には、バルブ14fを介装した配管18が接続され、コンプレッサー19によりバイオガス中の硫化水素の酸化分解に必要な空気がバイオガス流入管20に送られるようになっている。生物脱硫塔1の上部には、生物脱硫塔1内の処理ガスを排出するためのバルブ14dを介装した配管15が接続されている。バイオガス流入管20の入口側と配管15の出口側とは、バイパス弁16を介装したバイパス配管17により接続されている。生物脱硫装置の洗浄時には、バルブ14e及びバルブ14fを閉じ、バルブ16を開け、バイパス配管17を経由させることでバイオガスは生物脱硫装置をバイパスする。
こうした構成の生物脱硫装置では、蓋2を開け、排水弁11を閉じ、上段充填層3より上まで水によって満たした状態で、上段散気装置7に空気を供給して曝気を行うことで上段充填層3の洗浄を行う。また、その後、上段散気装置7を停止し、排水弁11を開け、水位を上段充填層3より下で且つ下段充填層4より上まで下げた状態で、下段散気装置8に空気を供給して曝気を行うことで下段充填層4の洗浄を行う。なお、前記水としては、例えば排水処理施設の二次処理水を利用する。
更に具体的に述べると、排水弁11を閉じ、ポンプ10により水を生物脱硫塔1に噴射することにより、生物脱硫塔1内は水で満ちていく。上段充填層3の下側に配置された上段散気装置7によって空気による曝気を行うと、気泡の浮力によって上段充填層3の担体が動き、担体の付着物が剥離する。ここで、曝気によって供給された空気は生物脱硫塔1の開口部より排出されるため、生物脱硫塔1の内圧が高まることはない。
また、上段充填層3の洗浄を行うと、剥離した担体の付着物は下段充填層4に堆積するため、上段充填層3の洗浄を行った後に下段洗浄層4の洗浄を行うことで洗浄効果が高まる。さらに、弁の開閉の手間が少なく洗浄作業に要する時間が短くなる。
このように、実施例1に係る生物脱硫装置によれば、生物脱硫装置の上段充填層3及び下段充填層4の洗浄を最も少ない手間で行え、且つその洗浄効果を高くすることができる。
なお、上記実施例1では、上段充填層3及び下段充填層4の洗浄の頻度について触れなかったが、例えば、次のような条件で洗浄を行うことにより、新たな効果を得ることができる。即ち、図1の生物脱硫装置において、蓋2を開け、排水弁11を閉じた後、シャワーノズル9より、下段充填層4より上まで水によって満たした状態で、下段散気装置8によって曝気を行うことで下段充填層4のみの洗浄を行い、下段充填層4の洗浄の頻度を上段充填層3の洗浄の頻度より短い間隔で実施することにより、生物脱硫装置の硫化水素の除去性能を長期にわたって高く安定させることができる。
こうした効果が得られるのは次の理由による。即ち、脱硫反応により硫化水素は硫酸もしくは単体硫黄に変化する。硫酸は排水と共に排出されるが、単体硫黄は担体に付着して上段充填層3や下段充填層4の閉塞因子となる。これまでの研究結果より、単体硫黄の生成は下段充填層4に多いことが分かっているので、上述したように下段充填層4の洗浄を上段充填層3の洗浄よりも高頻度で実施することによって、上端充填層3の微生物の不必要な剥離を防止して下段充填層4の閉塞を抑制することができる。
発明者らの実験によれば、下段充填層4の洗浄を10日間に1回、もしくは毎週1回実施し、そのうち月に1回の頻度で上段充填層3の洗浄も行うようにすることが生物脱硫装置の硫化水素除去性能を安定させるのに適切であった。これは下段充填層4に付着した単体硫黄量が上段充填層3の4〜5倍であったことと合わせて考えると単体硫黄の生成量に応じて適切な頻度であったと判断される。さらに洗浄において、空気を供給して曝気を行う時間は、1分を越えると過剰であり、時間が1分30秒のとき、硫化水素除去性能は低下した。時間は30秒で十分であった。即ち、充填層から単体硫黄を剥離せしめるには、担体のわずかな遊動で十分だと考えられた。なお、下段充填層4と上段充填層3との洗浄の条件が上記した頻度、時間に限定されないのは勿論のことである。
(実施例2):請求項3に対応
図2(A),(B),(C)を参照する。ここで、図2(A)は生物脱硫装置の一構成である上段充填層の支持板の概略的な平面図、図2(B)は上段充填層の下側に配置される上段散気装置の一構成である配管とバルブ,ブロワとの関係を示す概略的な平面図、図2(C)は図2(B)の散気管を部分的に拡大した裏面図である。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。また、下段充填層も上段充填層と同様な構成になっているので、説明を省略する。
支持板6は、縦横に略均等に配置されたアングル21と、これらのアングル21の上部に配置されたパンチングメタル22とから構成されている。支持板6の下部には、上段散気装置7を構成する複数の散気管23が一方向(図2(A)の上下方向)に沿うアングル21に沿って配置されている。散気管23には、アングル21の反対方向を向くように空気の吐出口23aが形成されている。各散気管23には、バルブ24を夫々介装した配管25が接続されている。これらの配管25は、バルブ26を介装した配管27によりブロワ13に接続されている。
上記実施例2によれば、散気管23を支持板6のアングル21に沿って配置した構成にすることにより、散気管23が水やガスの流路を妨げることが少なくなる。また、散気管23の吐出口23aを下側となるように形成することにより、上段充填層3(又は下段充填層4)から落下した担体付着物が吐出口23aより進入して散気管23が目詰まりすることを回避でき、洗浄効果を安定に維持できる。従って、生物脱硫装置の硫化水素除去性能を長期にわたって高く安定させることができる。
(実施例3):請求項4に対応
図1を参照する。本実施例3では、前記蓋2を開け、前記排水弁11を閉じ、前記上段充填層3(又は下段充填層4)の支持板6が浸るまで水によって満たし、上段散気装置7(又は下段散気装置8)によって曝気を行うことで上段充填層3(又は下段充填層4)の支持板6の洗浄を行う構成になっている。
実施例3によれば、上段充填層3(又は下段充填層4)の支持板6が浸るまで水を満たすことで、支持板6の洗浄を行うことができる。しかも、ほとんど全ての担体は水に浸っていないので、担体の付着物が水によって剥離することが極めて少ない。従って、支持板6のみの洗浄を長時間にわたって行うことができるので、生成物による支持板6の閉塞が防止でき、生物脱硫装置の硫化水素除去性能を長期にわたって高く安定させることができる。
(実施例4):請求項5に対応
図3を参照する。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番31は、上段充填層3及び下段充填層4を経由して生物脱硫塔1の底部まで滴下して滞留する底部滞留水32の一部を上段充填層3の上部より散布する循環装置である。循環装置31は、生物脱硫塔1の上部と下部に接続された配管33と、この配管33に介装されたバルブ34,循環水槽35及び循環ポンプ36と、配管33に接続された液散布管37とから構成されている。
こうした構成の生物脱硫装置においては、上部充填層3の微生物が洗浄によって過剰に剥離した場合、循環装置31による底部滞留水32の循環とシャワーノズル9による水の散布とを併用することにより上段充填層3の微生物量を回復させる構成となっている。
図4の生物脱硫装置において、上段充填層3から剥離した微生物は下段充填層4に落下するので、下段充填層4は上段充填層3より微生物が供給される。一方、上段充填層3にはどこからも微生物の供給がないため、微生物が増殖するまでに下段充填層4より時間を要する。しかして、実施例4では、上部充填層3の微生物が洗浄によって過剰に剥離した場合、循環装置31による底部滞留水32の循環とシャワーノズル9による水の散布とを併用することにより上段充填層3の微生物量を回復させる構成であるので、循環装置31によって底部滞留水32を上段充填層3に散布することで、下段充填層4から剥離した微生物を上段充填層3へ供給でき、上段充填層3の微生物量を短時間で増加させることができる。従って、過洗浄による担体からの微生物の剥離による生物脱硫装置の硫化水素除去性能の低下を短期で回復することができる。
なお、循環装置31による底部滞留水32の循環とシャワーノズル9による水の散布とを併用する場合は、水の散布量を少なくすることが望ましい。これは、上段充填層3及び下段充填層4を通過する液の量が過大となり、微生物の剥離する量が増加することを防ぐためで、少なくとも循環させる底部滞留水32の水量分は差し引くとよい。
(実施例5):請求項6に対応
図4(A),(B)を参照する。ここで、図4(A)は実施例5の生物脱硫装置の概略的な説明図であり、図4(B)は同生物脱硫装置の生物脱硫塔内の水位の塔高さと塔外面温度との関係を示す特性図である。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。 実施例5の生物脱硫装置は、生物脱硫塔1内を水38で満たす際の水位を生物脱硫塔1の外面の温度によって判定する構成としたことを特徴とする。ここで、温度の測定には温度計を用いることができるが、赤外線サーモグラフィ等を用いるとより簡単に水位が判断できる。こうした構成の装置では、水38が満ちた部分の生物脱硫塔1の外面は温度が水温に近く、水が満ちていない部分の生物脱硫塔1の外面は室温に近くなる(図4(B)参照)。従って、この境界線が水位と判断できる。このように、実施例5によれば、生物脱硫塔1内の水位を容易に判断することができるので、洗浄作業をより容易に行うことができる。
(実施例6):請求項7に対応
図5を参照する。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番41は高圧洗浄装置の高圧洗浄ノズルであり、上段充填層3及び下段充填層4の下側に夫々配置されている。図5の生物脱硫装置では、高圧洗浄装置の高圧洗浄ノズル41に水を供給することにより、上段充填層3及び下段充填層4の洗浄を行う構成になっている。
実施例6によれば、上段充填層3及び下段充填層4の支持板6の下側から加圧水を噴射することによって、支持板6の付着物を剥離することができる。また、水圧によって担体を動かすことで、担体の付着物を剥離し易くすることができる。その結果、生物脱硫塔1内に水を張る必要がなく、支持板6の洗浄を短時間で行うことができ、洗浄による生物脱硫装置の停止時間を短くできる。このように、実施例6によれば、生物脱硫装置の上段充填層3及び下段充填層4の洗浄を短時間で行うことができ、生物脱硫装置の硫化水素除去性能を長期にわたって高く安定させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。具体的には、上記実施例では、生物脱硫塔の上部に開閉可能な蓋を設けた場合について述べたが、これに限らず、生物脱硫塔の上部にバルブを設けてもよい。
本発明の実施例1に係る生物脱硫装置の概略的な説明図。 本発明の実施例2に係る生物脱硫装置の生物脱硫装置の一構成である上段充填層等の説明図。 本発明の実施例4に係る生物脱硫装置の概略的な全体図。 本発明の実施例5に係る生物脱硫装置の説明図。 本発明の実施例6に係る生物脱硫装置の概略的な説明図。
符号の説明
1…生物反応槽、2…上部蓋、3…上段充填層、4…下段充填層、5a…上段担体、5b…下段担体、6…支持板、7…上段散気装置、8…下段散気装置、9,37…シャワーノズル、10…ポンプ、11…排水弁、12…処理水配管、14a〜14f,34…バルブ、16…バイパス弁、17…バイパス管、19…コンプレッサー、20…バイオガス流入管、21…アングル、22…パンチグメタル、23…散気管、35…循環水槽、36…循環ポンプ、38…底部滞留水、41…高圧洗浄ノズル。

Claims (6)

  1. 上部に開閉可能な蓋もしくはバルブを備えた生物脱硫塔と、この生物脱硫塔内の上下に夫々配置され,担体及び該担体を支持する支持板からなる上段充填層及び下段充填層と、これらの上段充填層及び下段充填層の下側に夫々配置された上段散気装置及び下段散気装置と、前記生物脱硫塔の下部に接続された,排水弁を介装した処理水配管とを具備する生物脱硫装置であって、
    前記蓋もしくはバルブを開け、前記排水弁を閉じ、前記生物脱硫塔内を前記上段充填層より上まで水によって満たした状態で、前記上段散気装置に空気を供給して曝気を行うことで前記上段充填層の洗浄を行い、
    その後、前記上段散気装置を停止し、前記排水弁を開け、前記生物脱硫塔内の水位を前記上段充填層より下で且つ前記下段充填層より上まで下げた状態で、前記下段散気装置に空気を供給して曝気を行い、
    前記洗浄とは別に前記蓋もしくはバルブを開け、前記排水弁を閉じ、前記生物脱硫塔内を前記下段充填層より上まで水によって満たした状態で、前記下段散気装置に空気を供給して曝気を行うことで下段充填層の洗浄を行い、
    前記下段充填層のみの洗浄の頻度を、前記上段充填層の洗浄の頻度より高く、かつ短い間隔で実施する構成であることを特徴とする生物脱硫装置。
  2. 前記上段散気装置及び下段散気装置は、複数の空気の吐出口が形成された散気管を備え、該散気管は前記上段充填層及び下段充填層を支持する支持板のアングルに沿って配置され、且つ散気管の吐出口はアングルの反対側を向くように形成されている構成であることを特徴とする請求項記載の生物脱硫装置。
  3. 上部に開閉可能な蓋もしくはバルブを備えた生物脱硫塔と、この生物脱硫塔内の上下に夫々配置され,担体及び該担体を支持する支持板からなる上段充填層及び下段充填層と、これらの上段充填層及び下段充填層の下側に夫々配置された上段散気装置及び下段散気装置と、前記生物脱硫塔の下部に接続された,排水弁を介装した処理水配管とを具備した生物脱硫装置であって、
    前記蓋もしくはバルブを開け、前記排水弁を閉じ、前記上段充填層又は下段充填層の支持板が浸るまで水によって満たし、上段散気装置又は下段散気装置によって曝気を行うことで上段充填層又は下段充填層の支持板の洗浄を行う構成であることを特徴とする生物脱硫装置。
  4. 生物脱硫塔と、この生物脱硫塔内の上下に配置された上段充填層及び下段充填層と、前記生物脱硫塔内の上部に配置された,水の散布を行うシャワーノズルと、上段充填層及び下段充填層を経由して生物脱硫塔の底部まで滴下して滞留する底部滞留水の一部を上段充填層の上部より散布する循環装置と、前記生物脱硫塔の下部に接続された,排水弁を介装した処理水配管とを具備した生物脱硫装置であって、
    前記上部充填層の微生物が洗浄によって過剰に剥離した場合、前記循環装置による底部滞留水の循環と前記シャワーノズルによる水の散布とを併用することにより上段充填層の微生物量を回復する構成であることを特徴とする生物脱硫装置。
  5. 前記生物脱硫塔内を水で満たす際の水位を生物脱硫塔の外面の温度によって判定する構成であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一記載の生物脱硫装置
  6. 上部に開閉可能な蓋もしくはバルブを備えた生物脱硫塔と、この生物脱硫塔内の上下に夫々配置され,担体及び該担体を支持する支持板からなる上段充填層及び下段充填層と、これらの上段充填層及び下段充填層の下側に夫々配置された,高圧洗浄ノズルを有した高圧洗浄装置と、前記生物脱硫塔の下部に接続された,排水弁を介装した処理水配管とを具備した生物脱硫装置であって、
    前記高圧洗浄装置の高圧洗浄ノズルに水を供給することにより前記上段充填層及び下段充填層の洗浄を行う構成であることを特徴とする生物脱硫装置。
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