JP5638767B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は硬化性組成物に関するものであり、更に詳しくは、変性ポリオルガノシロキサン化合物を主成分とする感光性を有する透明性、耐熱耐光性に優れた塗膜を与える硬化性材料に関する。
一般にアルカリ現像性を有するレジスト材料の多くは、ノボラック樹脂、アクリル酸共重合体、ポリアミド酸等の酸性基を有する樹脂を利用したパターニング材料が特に電子材料分野を中心に広く用いられており、特許文献1〜3等に示されている。
しかしこれら代表されるような材料についても、200℃を超えるような高温時においては信頼性(熱分解、クラック、剥がれ等)および透明性に欠けるため、優れたアルカリ現像性および耐熱性、透明性等の高温時信頼性を両立させる点で満足できる材料は得られていない。
特許第3203843号公報 特開2005−266673号公報 特開平4−218051号公報
本発明の目的は、レジスト材料に好適な、透明性、耐熱耐光性に優れた塗膜を与えうる感光性硬化性組成物を提供することである。
本発明者らが鋭意検討の結果、光酸発生剤の存在下で1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する変性ポリオルガノシロキサン化合物を塩基性化合物で硬化させたところ、所望通り選択的に未露光部に塗膜を形成させることに成功し、かつ、形成された塗膜が透明性・耐熱耐候性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]成分として(A)塩基性化合物、(B)光酸発生剤および(C)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する変性ポリオルガノシロキサン化合物を含有することを特徴とする硬化性組成物であり、
[2]上記(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物が
―(―RHSiO―)n―
(Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、同一であっても異なっていても良い、n=1〜10)で表されるシロキサン単位を有する、[1]に記載の硬化性組成物であり、
[3]上記(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物が、
2HSiO―
(Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、同一であっても異なっていても良い)で表されるシロキサン単位を有する、[1]または[2]に記載の硬化性組成物であり、
[4]上記(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物が、下記式(Y1)〜(Y3)で表される各構造と、フェノール性水酸基と、カルボキシル基とからなる群から選ばれる少なくとも一種を同一分子内に有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の硬化性組成物
Figure 0005638767
であり、
[5]上記(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物が、下記一般式(I)
Figure 0005638767
で表される構造を有する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[6]上記(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物が、脂環式炭化水素構造および/または芳香環を有する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[7]上記(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物が、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する化合物と、1分子中にSiH基との反応性を有するアルケニル基を1個以上有する化合物とをヒドロシリル化させることにより得られるものである、 [1]〜[6]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[8]さらに、(D)1分子中にSiH基との反応性を有するアルケニル基を2個以上有する化合物を含有する、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[9]上記成分(A)が、4級アミンである、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[10]光酸発生剤が芳香族系ヨードニウム塩である、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の硬化性組成物であり、
[11]上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の硬化性組成物を用いたポジ型レジストであり、
[12]上記[1]〜[11]のいずれか一項に記載の硬化性組成物を用いて形成された電子機器用層間絶縁膜に関する技術である。
本発明の硬化性組成物によれば、透明性、耐熱耐光性に優れた塗膜を与えうる。
(成分(A))
本発明の成分(A)について説明する。
成分(A)は塩基性化合物であれば特に限定されるものではないが、SiH基の縮合反応を促進させるものが好ましく、窒素含有化合物であるアミン化合物、アミド化合物、またはトリアジン化合物等が挙げられる。
具体的には、下記一般式(II)で表されるアルキルアミン類、
Figure 0005638767
(式中Rは水素原子、もしくは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であってもよい)などが挙げられる。
揮発性の観点より沸点150℃以上の化合物が好ましく、ピリジン、ポリビニルピリジン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,4−ルチジン、キノリン、イソキノリン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、イミダゾール、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、o−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、1,2−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、1,4−フェニレンジアミン、2−キノリンカルボン酸、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−(p−クロロフェニル)−4,6−トリクロロメチル−s−トリアジンなどが挙げられる。
硬化性が良好である観点より、塩基性が強く反応性超強塩基といわれるジアザビシクロウンデセン(DBU)あるいはジアザビシクロノネン(DBN)あるいはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の4級アミンあるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩などが好ましく、特に不純物イオン発生の可能性のないジアザビシクロウンデセン(DBU)あるいはジアザビシクロノネン(DBN)あるいはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の4級アミンが好ましい。
これら塩基性化合物は、一種のみを使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
塩基性化合物の添加量としては、主成分である成分(C)100重量部に対して0.01重量部から5重量部であることが好ましく、貯蔵安定性、硬化物の透明性の観点より好ましくは、0.01重量部から3重量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.01重量部から1重量部である。
(成分(B))
本発明の成分(B)について説明する。
成分(B)には活性エネルギー線によりブレンステッド酸又はルイス酸を発生する光酸発生剤であれば特に限定されず使用できる。
光酸発生剤としては、米国特許第3379653号に記載されたような金属フルオロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物;米国特許第3586616号に記載されたようなビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩;米国特許第3708296号に記載されたようなアリールジアゾニウム化合物;米国特許第4058400号に記載されたようなVIa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4069055号に記載されたようなVa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4139655号に記載されたようなチオピリリウム塩;米国特許第4161478号に記載されたようなMF6-陰イオン(ここでMは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIa元素;米国特許第4231951号に記載されたようなアリールスルホニウム錯塩;米国特許第4256828号に記載されたような芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩;W.R.Wattらによって「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、ポリマー・ケミストリー版」、第22巻、1789頁(1984年)に記載されたようなビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等);陰イオンがB(C654 -である芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩の一種以上が包含される。
好ましい光酸発生剤には、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩並びにII族、V族及びVI族元素の芳香族オニウム塩が包含される。
具体的には、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンアンチモナート、トリフェニルスルホニウムベンゾスルホナート、シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジシクロヘキシルスルホニルシクロヘキサノン、ジメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート等のスルホニウム塩化合物、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート等のヨードニウム塩、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホナート、FX−512(3M社)、UVR−6990及びUVR−6974(ユニオン・カーバイド社)、UVE−1014及びUVE−1016(ジェネラル・エレクトリック社)、KI−85(デグッサ社)、SP−152及びSP−172(旭電化社)並びにサンエイドSI−60L、SI−80L及びSI−100L(三新化学工業社)、WPI113及びWPI116(和光純薬工業社)、RHODORSIL PI2074(ローディア社)等が挙げられる。
成分(C)との相溶性の観点から、芳香族系ヨードニウム塩が好ましく、中でもボロン系芳香族ヨードニウム塩が好ましい。
これら光酸発生剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
光酸発生剤の添加量としては、主成分である成分(C)100重量部に対して0.01重量部から5重量部であることが好ましく、貯蔵安定性、硬化物の透明性の観点より好ましくは、0.01重量部から3重量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.01重量部から1重量部である。
(成分(C))
本発明の(C)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する変性ポリオルガノシロキサン化合物(以下、単に「(C)変性ポリオルガノポリシロキサン化合物」と称することがある。)について説明する。
本発明の変性ポリオルガノシロキサン化合物とは、シロキサン結合を有する化合物(ポリオルガノシロキサン化合物)を主骨格として、シロキサン結合を有さない有機化合物を部分的に反応させた化合物を示す。反応後、Si−C結合で結合されるため安定性に優れる化合物が得られる点より、ヒドロシリル化反応で得られるものが好ましい。
上記シロキサン結合を有する化合物(ポリオルガノシロキサン化合物)としては、シロキサン結合を有する化合物であれば特に限定はされず、公知の直鎖状または環状のポリオルガノシロキサン構造、例えば国際公開WO96/15194に記載される構造が化合物中に含まれている化合物が該当する。後述のSiH基との反応性を有するアルケニル基を有するポリオルガノシロキサン等もその範疇である。
直鎖状のポリオルガノシロキサンの具体例としては、ジメチルハイドロジェンシリル基またはジメチルアルコキシシリル基で末端が封鎖されたポリもしくはオリゴシロキサン、側鎖にSiH基および/またはアルコキシシリル基を有するポリもしくはオリゴシロキサン、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルトリシロキサンなどが例示される。
環状のポリオルガノシロキサンとしては、具体的には、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリハイドロジェン−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタハイドロジェン−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサハイドロジェン−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンまたこれらのSiH基をアルコキシシリル基としたもの等が例示される。
本発明の(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物は、1分子中にSiH基を少なくとも2個有するものであるが、硬化性の観点から、3個以上が好ましく、4個以上がより好ましい。
本発明の(C)変性ポリオルガノポリシロキサン化合物における、SiH基を含むシロキサン構造としては、特に限定されないが、得られる硬化物の硬度が高くなるという観点から、下記式
―(―RHSiO―)n―
(Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、同一であっても異なっていても良い、n=1〜10)で表されるシロキサン単位を有することが好ましく、得られる硬化性組成物の反応性が高い観点より、下記式
2HSiO―
(Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、同一であっても異なっていても良い)で表されるシロキサン単位を有するものが好ましい。
上記、炭素数1〜50の一価の有機基で表されるRについては、特に限定されるものではないが、入手性の観点より、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチル基、フェニル基、シクロヘキシル基等が好ましい。さらに耐熱耐光性に優れる点より、メチル基、エチル基が好ましい。
本発明の(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物は、硬化物に機能性を付与するために有機構造が導入されていてもよい。
有機構造としては、SiH基と反応性のないものであればよく、特に限定されないが、得られる硬化物の吸湿性を低くさせることができる点から、ノルボルニル構造、シクロアルキル構造、アダマンチル構造等の脂環式炭化水素構造が好ましく、硬化物の強度向上が可能となる点から、フェニル構造、ビフェニル構造、ビスフェノール構造、ナフタレン構造、アントラセン構造等の芳香環が好ましい。
また、下記一般式(I)
Figure 0005638767
で表されるような構造が導入されていると、透明性および耐熱耐光性に優れる硬化物を得ることができるため好ましい。
本発明の(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物は様々な方法で得ることができ、加水分解性シリル基を有するヒドロシラン化合物/アルコキシシラン化合物を酸もしくは塩基触媒存在下で加水分解縮合させる方法、ヒドロシラン化合物をヒドロシリル化する方法などが挙げられる。
加水分解性シリル基の縮合によって化合物を得る方法では、使用する前駆体は分子中に加水分解可能なシリル基とヒドロシリル基を含有していれば、特に制限はなく、具体的には、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フェニルジクロロシランのようなハロゲン化シラン類などが挙げられる。
後者のヒドロシリル化によって化合物を得る方法としては、SiH基の導入数・導入位置などの制御が可能であり、特に厚膜にした場合、得られた薄膜について得られる硬化膜が強靭となりやすい観点より好ましい。
反応において使用できる化合物としては、SiH基を2個以上有する化合物(SiH基含有化合物)およびアルケニル基を1個以上有する化合物(アルケニル基含有化合物)が挙げられる。
上記SiH基を2個以上有する化合物としては、上記直鎖状または環状のポリオルガノシロキサンと同一のものが特に制限なく使用することができる。
上記アルケニル基を1個以上有する化合物としては、特に限定なく使用することができ、炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず分子内のどこに存在してもよい。
具体的には、アルケニル基含有ポリシロキサン類、シロキサン単位(Si−O−Si)を含まないアルケニル基含有有機重合体系化合物や有機単量体系化合物などが挙げられる。
アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン類としては、アルケニル基を有する直鎖構造のポリシロキサン、分子末端にアルケニル基を有するポリシロキサン、アルケニル基を含有する環状シロキサンなどが例示され、本発明において得られる硬化物の強度の観点から、分子末端にアルケニル基を有するポリシロキサンであることが好ましく、両末端にアルケニル基を有する直鎖状のポリシロキサンであることがさらに好ましい。
アルケニル基を有する直鎖構造のポリシロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、などが例示される。
分子末端にアルケニル基を有するポリシロキサンの具体例としては、先に例示したジメチルアルケニル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジメチルアルケニルシロキサン単位とSiO2単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンなどが例示される。
アルケニル基を含有する環状シロキサン化合物としては、1,3,5,7−ビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジビニル−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニル−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタビニル−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサビニル−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンなどが例示される。本発明においては、耐熱性、耐光性の観点から、Si原子上は、水素原子、ビニル基およびメチル基から構成されることが好ましい。
アルケニル基含有有機重合体系化合物における有機重合体としては、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の化合物を用いることができる。
アルケニル基含有有機単量体系化合物における有機単量体としては、例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系:複素環系の化合物およびこれらの混合物等が挙げられる。
これら化合物の具体的な例としては、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、1,1,2,2−テトラアリロキシエタン、ジアリリデンペンタエリスリット、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノベンジルイソシアヌレート、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロへキサンジメタノールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ビスフェノールSのジアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、1,3−ビス(アリルオキシ)アダマンタン、1,3−ビス(ビニルオキシ)アダマンタン、1,3,5−トリス(アリルオキシ)アダマンタン、1,3,5−トリス(ビニルオキシ)アダマンタン、ジシクロペンタジエン、ビニルシクロへキセン、1,5−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、ジアリルエーテル、ビスフェノールAジアリルエーテル、テトラアリルビスフェノールA、2,5−ジアリルフェノールアリルエーテル、およびそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエン(1、2比率10〜100%のもの、好ましくは1、2比率50〜100%のもの)、ノボラックフェノールのアリルエーテル、アリル化ポリフェニレンオキサイド、
Figure 0005638767
Figure 0005638767
の他、従来公知のエポキシ樹脂のグリシジル基の一部あるいは全部をアリル基に置き換えたもの等が挙げられる。
上記のように骨格部分とアルケニル基(SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合)とに分けて表現しがたい、低分子量化合物も用いることができる。これらの低分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オクタジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエン化合物系、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の脂肪族環状ポリエン化合物系、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン等の置換脂肪族環状オレフィン化合物系等が挙げられる。
アルケニル基の数は、平均して1分子当たり1個以上あればよいが、硬化物の力学強度をより向上したい場合には2を越えることが好ましく、3個以上であることがより好ましい。
得られる硬化物の着色が少なく、耐光性が高いという観点からは、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが好ましく、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが特に好ましい。
アルケニル基以外の反応性基を有していてもよい。この場合の反応性基としては、エポキシ基、オキセタニル基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。これらの官能基を有している場合には得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやすく、得られる硬化物の強度が高くなりやすい。接着性がより高くなりうるという点からは、これらの官能基のうちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、反応性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
また変性ポリオルガノポリシロキサン化合物中に酸性基を導入する際には、アルケニル基とフェノール基またはカルボキシル基、イソシアヌル酸基を一分子中に有する化合物を用いることで得ることができる。入手性の観点より、フェノール基を有する化合物としては、ジアリルビスフェノールA、ジアリルビスフェノールS、ビニルフェノール、アリルフェノールが挙げられ、カルボキシル基を有する化合物としては、ブテン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、へプテン酸、ウンデシレン酸が挙げられ、イソシアヌル酸基を有する化合物としては、モノアリルイソシアヌル酸、ジアリルイソシアヌル酸、トリアリルシアヌレートなどが挙げることができる。
特に、耐熱性、耐光性が高いという観点から下記一般式(V)で表されるイソシアヌル酸誘導体が特に好ましい。
Figure 0005638767
(式中Rは、水素原子もしくは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であってもよく、少なくとも1個のRはSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を含む)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(V)のRとしては、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、炭化水素基であることが好ましく、また、炭素数は1〜20であることが好ましく、炭素数1〜10であることがより好ましく、炭素数1〜4であることがさらに好ましい。これらの好ましいRの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリシジル基、
Figure 0005638767
等が挙げられる。
上記一般式(V)のRとしては、得られる硬化物の各種材料との接着性が良好になりうるという観点からは、3つのRのうち少なくとも1つがエポキシ基を一つ以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることが好ましく、
Figure 0005638767
で表されるエポキシ基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることがより好ましい。これらの好ましいRの例としては、グリシジル基、
Figure 0005638767
等が挙げられる。
上記した各種化合物は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
(ヒドロシリル化反応について)
本発明の(C)変性ポリオルガノシロキサンを得るためのヒドロシリル反応では、得られる反応物が1分子あたりSiH基を2個以上有するものが得られるのであれば、アルケニル基を全て反応させてもよいし、一部残存させてもよい。反応中にゲル化もしくは粘度の上昇による変性物のハンドリング性低下を避けるという観点から、反応させる化合物のどちらか一方を過剰量仕込んだ条件で反応させ、未反応物を留去し反応物を得る方法が好ましい。
反応温度としては種々設定できるが、この場合好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、より好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと実用的でない。反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。
ヒドロシリル化反応の際に溶媒を使用してもよい。使用できる溶剤はヒドロシリル化反応を阻害しない限り特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。溶媒は2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。
ヒドロシリル化反応の触媒としては、公知のヒドロシリル化触媒を使用することができ、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
得られる反応物の保存安定性を改良する目的でゲル化抑制剤を使用することができる。ゲル化抑制剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併用することもできる。
各化合物の変性させる割合は特に限定されないが、アルケニル基含有化合物の総アルケニル基量をA、SiH基含有化合物の総SiH基量をBとした場合、1≦B/A≦30であることが好ましく、更に1≦B/A≦10であることが好ましい。1>B/Aの場合は、組成物中に未反応アルケニル基が残るため着色の原因となり、また30<B/Aの場合には、未反応のSiH基が多く残るため、組成物の硬化時における発泡、クラックの原因となる場合がある。
触媒の添加量は特に限定されないが、かつ硬化性組成物のコストを比較的低く抑えるため好ましい添加量の下限は、アルケニル基含有化合物のアルケニル基1モルに対して10-8モル、より好ましくは10-6モルであり、好ましい添加量の上限は上記化合物のアルケニル基1モルに対して10-1モル、より好ましくは10-2モルである。
(酸性基について)
また成分(C)において、下記(Y1)〜(Y3)で表される各構造と、
Figure 0005638767
フェノール性水酸基と、カルボキシル基とからなる群(以下、「上記式(Y1)〜(Y3)で表される各構造、フェノール性水酸基およびカルボキシル基」を「酸性基」と称することがある。)から選択される少なくとも一種を同一分子内に有することでアルカリ水溶液への溶解が可能となり、アルカリ現像可能なレジスト材料として適用することができ得る。
得られる硬化物が高温時における着色が少ないと言う観点より、これら有機構造の中において、カルボキシル基および上記(Y1)〜(Y3)で表される構造が好ましく、さらに高温時の熱分解性の低い硬化物が得られる観点より特に上記(Y1)〜(Y3)で表される構造を有するものが好ましい。
本発明の硬化性組成物においては、上記一分子中に少なくとも2個のSiH基を有するポリオルガノシロキサン化合物を単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
(成分(D))
本発明の硬化性組成物には、(D)1分子中にSiH基との反応性を有するアルケニル基を2個以上有する化合物を添加してもよい。
本発明の硬化性組成物においては、成分(D)として、アルケニル基を2個以上有する化合物であれば足り、特に限定されるわけではないが、ヒドロシリル化反応に用いることのできる化合物として上記に記載のアルケニル基含有化合物のうち、アルケニル基を2個有するものであれば特に制限なく使用することができる。
成分(D)は、単独又は2種以上のものを用いることが可能である。
成分(D)の添加量としては、成分(C)の総SiH基量1モルに対し、成分(D)の総アルケニル基量が0.3モル以上1モル以下である事が好ましく、光硬化後にブリードアウトしにくいという観点より、0.5モル以上0.8モル以下である事が好ましい。
成分(D)を添加する場合は、ヒドロシリル化触媒を添加することが好ましく、公知のヒドロシリル化触媒であれば特に限定なく使用できる。その添加量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定すればよい。(C)成分として、上述のヒドロシリル化反応で得られた変性ポリオルガノシロキサンを使用する場合、当該変性ポリオルガノシロキサンに混入しているヒドロシリル化触媒をそのまま作用させることもできる。
(硬化性組成物の調製法および成膜法)
本発明の硬化性組成物の調製方法は特に限定されず、種々の方法で調製可能である。各種成分を硬化直前に混合調製しても良く、全成分を予め混合調製した一液の状態で低温貯蔵しておいても良い。
本発明の硬化性組成物を各種基材にコーティング方法は、均一に塗布が可能である方法であれば特に限定されるものではなく、一般によく使用される、スピンコーティング、スリットコーティングで塗布することができる。
感光させるための光源としては、使用する光酸発生剤や増感剤の吸収波長を発光する光源を使用すればよく、通常200〜450nmの範囲の波長を含む光源、例えば、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、発光ダイオードなどを使用できる。露光量は特に制限されないが、好ましい露光量の範囲は1〜5000mJ/cm2、より好ましくは1〜1000mJ/cm2である。
また溶剤除去の目的で、露光前にプリベークや真空脱揮プロセスを行うことが出来る。ただし熱を加えることで現像性が低下するなどの問題から、プリベーク温度は、80℃以下が好ましく、更に好ましくは60℃以下が好ましい。真空脱揮と加熱とを同時に行うこともできる。
本発明の硬化性組成物は、露光後加熱を行うことで未露光部が硬化しコントラストがつくためポジ型性能を発現する。加熱温度は50℃以上200℃以下が好ましく、コントラストが良好となることより80℃以上150℃以下が好ましい。
現像によるパターニング形成について特に限定される方法はなく、一般的に行われる浸漬法やスプレー法等の現像方法により露光部を溶解・除去し所望のパターン形成させることができる。現像液については、一般に使用するものであれば特に限定なく使用することができ、具体例としては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液やコリン水溶液等の有機アルカリ水溶液や、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸リチウム水溶液などの無機アルカリ水溶液やこれら水溶液に溶解速度等の調整のためにアルコールや界面活性剤などを添加したもの、各種有機溶剤等を挙げることができる。
また現像後、レジスト膜の強度、信頼性向上のため、ポストベイクさせても良い。ベイク温度としては種々設定できるが、好ましい温度の範囲は60〜400℃、より好ましくは90〜350℃である。
(添加剤)
(増感剤)
本発明の硬化性組成物には、光の感度向上、およびg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)と言われるような高波長の光に感度を持たせるために、適宜、増感剤を添加する事ができる。これら増感剤は、上記光酸発生剤等と併用して使用し、硬化性の調整を行うことができる。
添加できる増感剤としては、アントラセン系化合物、チオキサントン系化合物などが挙げることができる。
アントラセン系化合物の具体例としては、アントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジメチルアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、1,4−ジメトキシアントラセン、9−メチルアントラセン、2−エチルアントラセン、2−tert−ブチルアントラセン、2,6−ジ−tert−ブチルアントラセン、9,10−ジフェニル−2,6−ジ−tert−ブチルアントラセン等が挙げられ、特に入手しやすい観点より、アントラセン、9,10−ジメチルアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン等が好ましい。
硬化物の透明性に優れる観点からはアントラセンが好ましく、硬化性組成物との相溶性に優れる観点からは9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン等が好ましい。
チオキサントン系化合物の具体例としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,5−ジエチルジオキサントン等が挙げられる。
これらの増感剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(接着性改良剤)
本発明の硬化性組成物には、接着性改良剤を添加することもできる。接着性改良剤としては一般に用いられている接着剤の他、例えば種々のカップリング剤、エポキシ化合物、オキセタン化合物、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエチルメチルスチレン、芳香族ポリイソシアネート等を挙げることができる。
カップリング剤としては例えばシランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキシシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシシラン類が例示できる。
シランカップリング剤の添加量としては種々設定できるが、(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いとレジスト膜物性に悪影響を及ぼす場合がある。
(熱可塑性樹脂)
本発明の硬化性組成物には特性を改質する等の目的で、種々の熱可塑性樹脂を添加することも可能である。熱可塑性樹脂としては種々のものを用いることができるが、例えば、メチルメタクリレートの単独重合体あるいはメチルメタクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリメチルメタクリレート系樹脂(例えば日立化成社製オプトレッツ等)、ブチルアクリレートの単独重合体あるいはブチルアクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリブチルアクリレート系樹脂等に代表されるアクリル系樹脂、ビスフェノールA、3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデンビスフェノール等をモノマー構造として含有するポリカーボネート樹脂等のポリカーボネート系樹脂(例えば帝人社製APEC等)、ノルボルネン誘導体、ビニルモノマー等を単独あるいは共重合した樹脂、ノルボルネン誘導体を開環メタセシス重合させた樹脂、あるいはその水素添加物等のシクロオレフィン系樹脂(例えば、三井化学社製APEL、日本ゼオン社製ZEONOR、ZEONEX、JSR社製ARTON等)、エチレンとマレイミドの共重合体等のオレフィン−マレイミド系樹脂(例えば東ソー社製TI−PAS等)、ビスフェノールA、ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン等のビスフェノール類やジエチレングリコール等のジオール類とテレフタル酸、イソフタル酸等のフタル酸類や脂肪族ジカルボン酸類を重縮合させたポリエステル等のポリエステル系樹脂(例えば鐘紡社製O−PET等)、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の他、天然ゴム、EPDMといったゴム状樹脂が例示されるがこれに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂としては、分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合及び/またはSiH基を有していてもよい。得られる硬化物がより強靭となりやすいという点においては、分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合及び/またはSiH基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
熱可塑性樹脂としてはその他の架橋性基を有していてもよい。この場合の架橋性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、架橋性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
熱可塑製樹脂の分子量としては、特に限定はないが、(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物との相溶性が良好となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以下であることが好ましく、5000以下であることがより好ましい。逆に、得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以上であることが好ましく、100000以上であることがより好ましい。分子量分布についても特に限定はないが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好となりやすいという点においては、分子量分布が3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂の配合量としては特に限定はないが、好ましい使用量の範囲は硬化性組成物全体の5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%である。添加量が少ないと得られる硬化物が脆くなり易い。添加量が多いと耐熱性(高温での弾性率)が低くなり易い。
熱可塑性樹脂としては単一のものを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性樹脂は(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物に溶解して均一な状態として混合してもよいし、粉砕して粒子状態で混合してもよいし、溶媒に溶かして混合する等して分散状態としてもよい。得られる硬化物がより透明になりやすいという点においては、(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物に溶かして均一な状態として混合することが好ましい。この場合も、熱可塑性樹脂を(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物に直接溶解させてもよいし、溶媒等を用いて均一に混合してもよいし、その後溶媒を除いて均一な分散状態或いは/及び混合状態としてもよい。
熱可塑性樹脂を分散させて用いる場合は、平均粒子径は種々設定できるが、好ましい平均粒子径の下限は10nmであり、好ましい平均粒子径の上限は10μmである。粒子系の分布はあってもよく、単一分散であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬化性組成物の粘度が低く成形性が良好となり易いという観点からは、粒子径の変動係数が10%以下であることが好ましい。
(充填材)
本発明の硬化性組成物には必要に応じて充填材を添加してもよい。
充填材としては各種のものが用いられるが、例えば、石英、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等のシリカ系充填材、窒化ケイ素、銀粉、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、カーボンブラック、グラファイト、ケイソウ土、白土、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、無機バルーン等の無機充填材をはじめとして、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として一般に使用或いは/及び提案されている充填材等を挙げることができる。
(老化防止剤)
本発明の硬化性組成物には老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤としては、ヒンダートフェノール系等一般に用いられている老化防止剤の他、クエン酸やリン酸、硫黄系老化防止剤等が挙げられる。
ヒンダートフェノール系老化防止剤としては、チバスペシャリティーケミカルズ社から入手できるイルガノックス1010をはじめとして、各種のものが用いられる。
硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類や、ヒンダードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類等が挙げられる。
これらの老化防止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(ラジカル禁止剤)
本発明で得られる硬化性組成物にはラジカル禁止剤を添加してもよい。ラジカル禁止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール(BHT)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
これらのラジカル禁止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(溶剤)
(C)変性ポリオルガノシロキサン化合物が高粘度である場合、溶剤に溶解して用いることも可能である。使用できる溶剤は特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、エチレングリコールジエチルエーテル等のグリコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。
溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、クロロホルムが好ましい。
(その他添加剤)
本発明の硬化性組成物には、その他、着色剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、界面活性剤、消泡剤、乳化剤、レベリング剤、はじき防止剤、アンチモン−ビスマス等のイオントラップ剤、チクソ性付与剤、粘着性付与剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、反応性希釈剤、酸化防止剤、熱安定化剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、熱伝導性付与剤、物性調整剤等を本発明の目的および効果を損なわない範囲において添加することができる。
(用途)
本発明の硬化性組成物或いは硬化物は種々の用途に用いることができる。従来のエポキシ樹脂接着剤が使用される各種用途に応用することが可能である。
例えば、透明材料、光学材料、光学レンズ、光学フィルム、光学シート、光学部品用接着剤、光導波路結合用光学接着剤、光導波路周辺部材固定用接着剤、DVD貼り合せ用接着剤、粘着剤、ダイシングテープ、電子材料、絶縁材料(プリント基板、電線被覆等を含む)、高電圧絶縁材料、層間絶縁膜、絶縁用パッキング、絶縁被覆材、接着剤、高耐熱性接着剤、高放熱性接着剤、光学接着剤、LED素子の接着剤、各種基板の接着剤、ヒートシンクの接着剤、塗料、UV粉体塗料、インク、着色インク、UVインクジェット用インク、コーティング材料(ハードコート、シート、フィルム、剥離紙用コート、光ディスク用コート、光ファイバ用コート等を含む)、成形材料(シート、フィルム、FRP等を含む)、シーリング材料、ポッティング材料、封止材料、発光ダイオード用封止材料、光半導体封止材料、液晶シール剤、表示デバイス用シール剤、電気材料用封止材料、各種太陽電池の封止材料、高耐熱シール材、レジスト材料、液状レジスト材料、着色レジスト、ドライフィルムレジスト材料、ソルダーレジスト材料、カラーフィルター用材料、光造形、太陽電池用材料、燃料電池用材料、表示材料、記録材料、防振材料、防水材料、防湿材料、熱収縮ゴムチューブ、オーリング、複写機用感光ドラム、電池用固体電解質、ガス分離膜に応用できる。また、コンクリート保護材、ライニング、土壌注入剤、蓄冷熱材、滅菌処理装置用シール材、コンタクトレンズ、酸素富化膜の他、他樹脂等への添加剤等が挙げられる。
以下に、本発明の実施例および比較例を示すが、本発明は以下によって限定されるものではない。
合成実施例における、アリル基の反応率は次の測定方法で確認した。
(NMR)
バリアン・テクノロジーズ・ジャパン・リミテッド製、300MHz NMR装置を用いた。合成でのアリル基の反応率は、反応液を重クロロホルムで1%程度まで希釈したものをNMR用チューブに加えて測定し、未反応アリル基またはビニル基由来のピークの有無を確認した。
(合成実施例1)
2Lオートクレーブにトルエン602g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン626gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート90.0g、トルエン90.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0570gの混合液を滴下した。滴下終了後、1H−NMRでアリル基起因のピークが消失したことを確認し、反応液を冷却し脱揮することにより無色透明の液体「反応物1」を得た。
(合成実施例2)
500mL四つ口フラスコにトルエン150g、合成例1の「反応物1」50gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。メトキシジメチルビニルシラン18.8gとトルエン17.8gの混合液を滴下した。滴下終了後、1H−NMRでビニル基起因のピークが消失したことを確認し、反応液を冷却し脱揮することにより、無色透明の液体「反応物2」を得た。
(合成実施例3)
2Lオートクレーブにトルエン600g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン600gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート90.0g、トルエン90.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0570gの混合液を滴下した。滴下終了後、1H−NMRでアリル基起因のピークが消失したことを確認し、反応液を冷却し脱揮することにより無色透明の液体「反応物3」を得た。
(合成実施例4)
500mL四つ口フラスコにトルエン100g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン57.49gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。ジアリルイソシアヌル酸10.0g、1,4−ジオキサン70.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0186gの混合液を滴下した。滴下終了後、1H−NMRでアリル基起因のピークが消失したことを確認し、反応液を冷却し脱揮することにより無色透明の液体「反応物4」を得た。
(合成実施例5)
500mL四つ口フラスコにトルエン100g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン57.49gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。1,3,5,7−テトラメチルビニルシクロテトラシロキサン7.5g、トルエン70.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0186gの混合液を滴下した。滴下終了後、1H−NMRでアリル基起因のピークが消失したことを確認し、反応液を冷却し脱揮することにより無色透明の液体「反応物5」を得た。
(合成実施例6)
500mL四つ口フラスコにトルエン100g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン60gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。ビニルノルボルネン10g、トルエン70.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0186gの混合液を滴下した。滴下終了後、1H−NMRでアリル基起因のピークが消失したことを確認し、反応液を冷却し脱揮することにより無色透明の液体「反応物6」を得た。
(合成実施例7)
500mL四つ口フラスコにトルエン100g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン60gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温70℃で加熱、攪拌した。ジビニルベンゼン10g、トルエン70.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0090gの混合液を滴下した。滴下終了後、1H−NMRでアリル基起因のピークが消失したことを確認し、反応液を冷却し脱揮することにより無色透明の液体「反応物7」を得た。
(実施例1〜8)
合成実施例1〜7で得た反応物1〜7に対し、溶剤(メチルイソブチルケトン、MIBK)50重量部、塩基性化合物(ビシクロジアザウンデセン)の1wt%トルエン溶液、光酸発生剤(ローディア社、商品名 RHODORSIL PI2074)の25wt%プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)溶液、トリアリルイソシアヌレートを表1に記載の比率で添加し、硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物をガラス板(50×100×0.7mm)にスピンコートにより塗布し、ガラス板の塗布面の一部をアルミ板の遮光板で覆い、露光部と未露光部とを形成し、コンベア型露光装置(高圧水銀ランプ、フュージョン製LH6)にて積算光量250mJ/cm2露光した。サンプル露光後、80℃にした熱板上で1時間加熱し、塗膜が形成されたガラス板をアセトンに30秒浸漬させ現像を行った。その後さらに熱板上で200℃1時間ポストベイクしてサンプルを作製した。
(比較例1〜3)
上記実施例1で得られる硬化性組成物において、それぞれ塩基性化合物、光酸発生剤を添加しない配合物を作製し、上記同様の方法でサンプル作製した。比較例3では、反応物1の変わりに市販の光硬化性エポキシ化合物を使用(セロキサイド2021P、ダイセル化学工業製)して、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。
(塗膜評価)
実施例1〜8および比較例1〜3で得られたサンプルを循環型熱風オーブンで200℃24時間保存し、耐熱試験を実施した。耐熱試験前後の塗膜外観および光線透過率を測定した結果を表1に示す。
ここで、塗膜外観は目視により評価した。
光線透過率は、(株)日立製作所製U−3300を用いて、スキャンスピード300nm/minの条件で測定した。
Figure 0005638767
本発明の、塩基性化合物、光酸発生剤、および変性ポリオルガノシロキサン化合物を必須成分とする硬化性組成物から得られた薄膜は、ポジ型レジストとしての性能を有し、また未露光部の残存膜は耐熱性、透明性に優れたレジスト膜を与える。
(実施例9)
上記実施例1の方法と同様の手法でSUS板(30×30×1mm厚、#400表面研磨)上に約1μmの硬化物薄膜を形成した。この薄膜上に導電性テープを貼り、SUS板と導電性テープの導電性をテスタ(三和電気計器株式会社製、PC510)にて測定したところ、電流は流れず絶縁は保持されており、絶縁膜として機能することが確認できた。

Claims (10)

  1. 成分として、
    (A)塩基性の窒素含有化合物、
    (B)光酸発生剤、および、
    (C)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する変性環状ポリオルガノシロキサン化合物を含有する、硬化性組成物を用いたポジ型レジスト。
  2. 窒素含有化合物が、アミン化合物、アミド化合物、または、トリアジン化合物である、請求項1に記載のポジ型レジスト。
  3. 前記(C)変性環状ポリオルガノシロキサン化合物が、
    ―(―RHSiO―)n―
    (Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、同一であっても異なっていても良い、n=1〜10)で表されるシロキサン単位を有する、請求項1または2に記載のポジ型レジスト。
  4. 前記(C)変性環状ポリオルガノシロキサン化合物が、下記式(Y1)〜(Y3)で表される各構造、フェノール性水酸基、および、カルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも一種を同一分子内に有する、請求項1乃至のいずれか一項に記載のポジ型レジスト。
    Figure 0005638767
  5. 前記(C)変性環状ポリオルガノシロキサン化合物が、下記一般式(I)
    Figure 0005638767
    で表される構造を有する請求項1乃至のいずれか一項に記載のポジ型レジスト。
  6. 前記(C)変性環状ポリオルガノシロキサン化合物が、脂環式炭化水素構造および/または芳香環を有する、請求項1乃至のいずれか一項に記載のポジ型レジスト。
  7. 前記(C)変性環状ポリオルガノシロキサン化合物が、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する化合物と、1分子中にSiH基との反応性を有するアルケニル基を1個以上有する化合物とをヒドロシリル化させることにより得られるものである、請求項1乃至のいずれか一項に記載のポジ型レジスト。
  8. さらに(D)1分子中にSiH基との反応性を有するアルケニル基を2個以上有する化合物を含有する、請求項1乃至のいずれか一項に記載のポジ型レジスト。
  9. 前記(A)窒素含有化合物が4級アミンである、請求項1乃至のいずれか一項に記載のポジ型レジスト。
  10. 前記(B)光酸発生剤が芳香族系ヨードニウム塩である、請求項1乃至のいずれか一項に記載のポジ型レジスト。
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