JP5636605B2 - 焼結部品の製造方法 - Google Patents

焼結部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5636605B2
JP5636605B2 JP2012227637A JP2012227637A JP5636605B2 JP 5636605 B2 JP5636605 B2 JP 5636605B2 JP 2012227637 A JP2012227637 A JP 2012227637A JP 2012227637 A JP2012227637 A JP 2012227637A JP 5636605 B2 JP5636605 B2 JP 5636605B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintered
raw material
mass
powder
material powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012227637A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014080642A (ja
Inventor
寛明 寺井
寛明 寺井
徹 奥田
徹 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd filed Critical Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd
Priority to JP2012227637A priority Critical patent/JP5636605B2/ja
Publication of JP2014080642A publication Critical patent/JP2014080642A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5636605B2 publication Critical patent/JP5636605B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

本発明は、焼結部品の製造方法に関する。
複雑な形状を有する部品を製造する方法として、粉末冶金が知られている。粉末治金を用いて部品を製造する方法として、例えば、鉄、鉄合金などの粉体と、ニッケル、銅、モリブデン、クロム、マンガンなどの添加金属の粉体と、炭素の粉体と、潤滑剤との混合粉を成形し、得られた成形体を切削または研削し、その後、当該成形体を焼結する焼結部品の製造方法(例えば、特許文献1参照)や、鉄と残部ニッケル、モリブデン、クロム、マンガンなどとを含む鉄合金粉体と炭素粉体との混合物を圧縮成形して得られた成形体を焼結した後、得られた焼結体に、ガス浸炭、油または水焼入れおよび焼戻しの熱処理を施す焼結部品の製造方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
特開2003−253406号公報 特開平10−317090号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、希少金属であるニッケルが多く用いられているため、材料コストの増大を招くという欠点がある。また、特許文献2に記載の方法では、熱処理が行なわれているため、寸法変化が生じやすく、サイジングにかかる労力が大きくなる。
一方、ニッケルを含まない原料粉体を用いた場合、得られる焼結体の強度が著しく低下する傾向にある。
そのため、ニッケル高含有量の焼結部品と同等またはそれ以上の強度を有する焼結部品を、製造時における寸法変化を抑制しつつ、安価に製造することができる焼結部品の製造方法が求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ニッケル高含有量の焼結部品と同等またはそれ以上の強度を有する焼結部品を、製造時における寸法変化を抑制しつつ、安価に製造することができる焼結部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の焼結部品の製造方法(以下、単に、「製造方法」という)は、成形用金型内に原料粉体を充填した後、当該原料粉体を加圧して成形体を得る成形工程と、
前記成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と
を含む焼結部品の製造方法であって、
前記原料粉体が、ニッケルを含有せず、クロムとモリブデンと鉄とを含有する完全合金粉体と黒鉛粉とを含有する粉体であり、クロム2〜4質量%と、モリブデン0.3〜0.7質量%と、炭素0.3〜0.8質量%と残部鉄とを含有しており、
前記焼結工程において、前記成形体を非酸化雰囲気下において1200〜1300℃の温度で焼結し、続いて0.1〜0.℃/sの冷却速度で常温まで冷却することを特徴とする。
本発明の製造方法では、原料粉体として、ニッケルを含有せず、クロムとモリブデンと鉄とを含有する完全合金粉体と黒鉛粉とを含有する粉体であって、クロム2〜4質量%と、モリブデン0.3〜0.7質量%と、炭素0.3〜0.8質量%と残部鉄とを含有する、安価な完全合金粉を含む粉体が用いられている。これにより、焼結部品の製造コストを安くすることができる。また、本発明の製造方法では、前記原料粉体を用いて得られた成形体を非酸化雰囲気下において1200〜1300℃の高温で焼結した後、続いて0.1〜0.℃/sの冷却速度で常温まで冷却する。これにより、従来、強度を確保するために用いられている高価なニッケルを含有しない原料粉体が用いられているにもかかわらず、ニッケル高含有量の焼結部品と同等またはそれ以上の高い強度の焼結部品を安価に製造することができる。また、本発明の製造方法では、浸炭処理などの熱処理が行なわれていない。これにより、製造時における寸法変化を抑制することができる。本発明の製造方法では、前記冷却速度が、0.1〜0.15℃/sであるので、焼結時間を十分に確保しつつ、焼結後の成形体の冷却を十分に行なうことができる。
また、本発明の製造方法では、前記原料粉体が、ニッケルを含有せず、クロムとモリブデンと鉄とを含有する完全合金粉体と黒鉛粉とを含有する粉体であって、クロム2〜4質量%、モリブデン0.3〜0.7質量%、炭素0.3〜0.8質量%および残部鉄とを含有する。これにより、より高強度の焼結部品を製造することができる。
本発明の製造方法では、前記原料粉体におけるクロムの含有量が、2.5〜3.5質量%であることが好ましい。これにより、焼結部品の強度を高強度化することができる。
本発明の製造方法によれば、ニッケル高含有量の焼結部品と同等またはそれ以上の強度を有する焼結部品を、製造時における寸法変化を抑制しつつ、安価に製造することができる。
本発明の一実施の形態に係る製造方法で得られる焼結部品の一例であるクラッチハブを示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る製造方法の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る製造方法における高温焼結工程および冷却工程における温度条件を示す線図である。 (A)は試験例1において、実例1で得られた焼結材試験片の表面の組織を観察した結果を示す図面代用写真、および(B)は(A)をさらに拡大して観察した結果を示す図面代用写真である。 (A)は試験例1において、比較例1で得られた焼結材試験片の表面の組織を観察した結果を示す図面代用写真、および(B)は(A)をさらに拡大して観察した結果を示す図面代用写真である。 (A)は試験例1において、比較例2で得られた焼結材試験片の表面の組織を観察した結果を示す図面代用写真、および(B)は(A)をさらに拡大して観察した結果を示す図面代用写真である。 (A)は試験例1において、比較例3で得られた焼結材試験片の表面の組織を観察した結果を示す図面代用写真、および(B)は(A)をさらに拡大して観察した結果を示す図面代用写真である。 試験例1において、実例1および比較例1それぞれで得られた焼結材試験片の比摩耗量を調べた結果を示すグラフである。 試験例2において、密度とみかけ硬さとの関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例3において、密度と引張降伏点との関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例4において、サイクル数と回転曲げ疲労強度との関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例5において、サイクル数と面圧疲労強度との関係を調べた結果を示すグラフである。 比較例4において、原料粉体における合金成分(クロムおよびモリブデン)の割合と降伏応力または引張強度との関係を調べた結果を示すグラフである。 比較例4において、原料粉体における合金成分(クロムおよびモリブデン)の割合と破断伸びとの関係を調べた結果を示すグラフである。 比較例4において、原料粉体における合金成分(クロムおよびモリブデン)の割合と衝撃荷重との関係を調べた結果を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施の形態に係る製造方法を説明する。本実施の形態では、焼結部品として、クラッチハブを製造する際の処理手順を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る製造方法で得られる焼結部品の一例であるクラッチハブを示す斜視図である。
図1に示されるクラッチハブ1は、自動車のマニュアルトランスミッション用のクラッチハブである。クラッチハブ1は、ボス部11と、このボス部11の外周に一体に形成されたリム部12と、このリム部12の周囲に一体に形成された外径歯部13とを備えている。ボス部11の中心には、内径孔14が形成されている。この内径孔14の内周には、歯部15aと歯溝部15bとからなる内径歯部15が形成されている。外径歯部13は、歯部13aと歯溝部13bとからなる。また、外径歯部13には3つのキー溝16が周方向に定ピッチで形成されている。
かかるクラッチハブ1は、以下に説明するように、ニッケルを含有せず、かつクロム2〜4質量%と残部鉄とを含有する完全合金粉を含む原料粉体から製造される。
図2は、本発明の一実施の形態に係る製造方法の処理手順を示すフローチャートである。
図2に示される製造方法では、ニッケルを含有せず、かつクロム2〜4質量%と残部鉄とを含有する完全合金粉からなる原料粉体を、当該原料粉体をクラッチハブ1に対応する形状に成形するための金型内に充填する(充填工程)。
本工程では、まず、金型のキャビティーの内面に潤滑剤を塗布する。これにより、後の工程において、金型からの成形体の取出しが容易になる。
その後、前記原料粉体を金型内に充填する。充填する原料粉体は、十分な強度を確保する観点から、原料粉体は、ニッケルを含有せず、クロムとモリブデンと鉄とを含有する完全合金粉体と黒鉛粉とを含有する粉体であって、クロム2〜4質量%、モリブデン0.3〜0.7質量%、炭素0.3〜0.8質量%および残部鉄を含有することが好ましい。
なお、本明細書において、完全合金粉とは、合金化した溶鋼をアトマイズすることにより得られる粉体であり、かつ当該粉体を構成する粒子内の合金成分が均一である粉体をいう。
クロムは、後述の成形工程で得られる成形体の焼入れ性を向上させることができる。かかる焼入れ性が向上することにより、後述の焼結工程の際に、組織がベイナイト化しやすくなり、得られる焼結体の硬さを向上させることができる。原料粉体におけるクロムの含有量は、十分な強度を確保する観点から、2質量%以上、好ましくは2.5質量%以上であり、十分な密度を確保する観点から、4質量%以下、好ましくは3.5質量%以下である。
モリブデンは、後述の成形工程で得られる成形体の焼入れ性を向上させ、強度および硬さを向上させることができる。原料粉体におけるモリブデンの含有量の下限は、十分な強度および硬さを確保する観点から、0.3質量%以上、好ましくは0.4質量%以上である。また、原料粉体におけるモリブデンの含有量の上限は、0.7質量%以下であることが好ましい。原料粉体におけるモリブデンの含有量を0.7質量%より多くしても、モリブデンによる強度および硬さの向上効果が、前記含有量が0.7質量%である場合とほぼ同程度であるにもかかわらず、モリブデンの使用によりコストがアップするからである。
炭素は、強度および硬さの向上に寄与する。原料粉体における炭素の含有量は、十分な強度および硬さを確保する観点から、0.3質量%以上、好ましくは0.4質量%以上であり、十分な密度を確保する観点から、0.8質量%以下、好ましくは0.7質量%以下である。
鉄は、焼結部品としてのクラッチハブ1のベースとなる。原料粉体において、鉄は、上述のクロム、モリブデンおよび炭素の残部である。
なお、原料粉体は、不可避不純物を含有していてもよい。
本実施の形態に係る製造方法では、前述したような原料粉体が用いられているため、後述の焼結工程を行なうことで、浸炭処理などの熱処理を行なわなくても十分な強度と硬さを確保することができる。
金型からの成形体の取り出しを容易にする観点から、原料粉体に潤滑剤を配合してもよい。原料粉体に潤滑剤を配合する場合、原料粉体100質量部あたりの潤滑剤の量は、成形性の観点から、0.4〜0.8質量部である。この場合、本工程では、金型のキャビティーの内面に潤滑剤を塗布しなくてもよく、良好な状態で成形体を金型から離型することができる。金型は、クラッチハブ1の形状に応じたキャビティーを有する金型であればよい。
つぎに、金型内に充填された原料粉体を加圧して成形体を得る(成形工程)。
本工程において、原料粉体を加圧する際の圧力は、十分な密度の成形体を得、かつ金型の寿命を十分に確保する観点から、原料粉体に400〜800MPaの面圧がかかるように設定することが好ましい。かかる面圧は、原料粉体の組成などに応じて適宜選択することができる。
つぎに、成形体を焼結炉内で1200〜1350℃の焼結温度で焼結する(高温焼結工程)。
本工程では、図3に示されるように、成形体を1200〜1350℃という高温で焼結するため、原料粉体の粒子間の結合が強くなり、強度が向上する。しかも、原料として銅などの比較的低融点の金属を用いて液相焼結を行なう必要がないことから、原料コストが低減される。
焼結温度は、焼結時において、十分な強度を確保する観点から、1200℃以上、好ましくは1220℃以上であり、後の冷却工程において、焼結後の成形体の冷却に要する時間を短縮する観点から、1300℃以下であり、好ましくは1280℃以下である。なお、本明細書において、前記焼結温度は、焼結工程で用いられる焼結炉内の均熱部の温度である。
焼結時間は、焼結後における強度を十分に確保し、かつ十分な生産性を確保する観点から、好ましくは0.5〜1時間である。
成形体の焼結は、金属などの酸化を抑制する観点から、非酸化性雰囲気で行なうことが望ましい。非酸化性雰囲気としては、例えば、窒素ガス、ブタン変性ガス、窒素と水素との混合ガスなどの非酸化性ガスを含む雰囲気などが挙げられる。
つぎに、焼結体を冷却速度0.1〜0.℃/sで常温まで冷却する(冷却工程)。
本工程では、図3に示されるように、焼結体を冷却速度0.1〜0.℃/sで冷却するので、焼結体の組織がベイナイト化される。かかる焼結体の組織は、ベイナイトが主体であり、一部マルテンサイトが混在したものとなる。これにより、十分な硬さが確保されることから、得られる焼結部品であるクラッチハブ1の強度を、従来用いられている高ニッケル含有量の焼結部品(クラッチハブ)と同等またはそれ以上にすることができる。
冷却速度は、十分な硬さおよび生産性を確保する観点から、0.1℃/s以上であり、組織のベイナイト化を十分に行なう観点から、0.15℃/s以下である。
その後、冷却後の焼結体のサイジングを行なう(サイジング工程)。
本工程では、例えば、冷却後の焼結体をサイジング用の金型にセットし、当該焼結体に200〜900MPaの圧力を負荷することにより行なうことができる。
サイジングを行なう際の圧力は、十分な製品精度を確保する観点から、好ましくは200MPa以上、より好ましくは300MPa以上であり、金型の寿命を十分に確保する観点から、好ましくは900MPa以下、より好ましくは800MPa以下である。
このようにして得られるクラッチハブ1の引張降伏点、引張強度、衝撃強度、回転曲げ疲労強度、面圧疲労強度および耐摩耗性は、ニッケル高含有量の原料粉体から得られるクラッチハブの引張降伏点、引張強度、衝撃強度、回転曲げ疲労強度、面圧疲労強度および耐摩耗性と同等かそれ以上である。
以上のように、本発明の製造方法によれば、ニッケル高含有量の原料粉体から得られる焼結部品と同等またはそれ以上の高い強度の焼結部品を、製造時における寸法変化を抑制しつつ、安価に製造することができる。したがって、本発明の製造方法は、低コスト化および高強度化が求められているクラッチハブなどの焼結部品の製造に好適である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
〔実例1、比較例1〜3〕
完全合金粉〔鉄および不可避不純物以外の元素の量:クロム3質量%およびモリブデン1質量%、ヘガネスAB社製〕に黒鉛粉〔日本黒鉛工業(株)製、商品名:CPB〕をその濃度が0.6質量%となるように添加した。得られた混合物100質量部に対して潤滑剤(ヘガネスAB社製、商品名:Kenolube)0.6質量部を添加し、混合した。これにより、表1に示される組成の原料粉体を調製した。得られた原料粉体をクラッチハブ成形用金型に充填した。金型内に充填された原料粉体を面圧500MPaで加圧し、成形体を得た。得られた成形体を、焼結温度1250℃で45分間焼結させた後、冷却速度0.2℃/sで常温まで冷却し、焼結材試験片を得た(実例1)。得られた焼結材試験片の密度は6.95g/cm3であった。
また、部分拡散合金粉〔ヘガネスAB社製、商品名:DistaloyAE〕に黒鉛粉〔日本黒鉛工業(株)製、商品名:CPB〕をその濃度が0.5質量%となるように添加した。得られた混合物100質量部に対して潤滑剤(ヘガネスAB社製、商品名:Kenolube)0.6質量部を添加し、混合した。これにより、表1に示される組成の原料粉体を得た。得られた原料粉体をクラッチハブ成形用金型に充填した。金型内に充填された原料粉体を面圧600MPaで加圧し、成形体を得た。得られた成形体を、焼結温度1250℃で45分間焼結させた後、冷却速度0.15℃/sで常温まで冷却し、焼結材試験片を得た(比較例1)。得られた焼結材試験片の密度は7.1g/cm3であった。
鉄粉体〔JFEスチール(株)製、商品名:JIP 301A〕、銅粉体〔福田金属箔粉工業(株)製、商品名:Cu−At−W−250〕および黒鉛粉〔日本黒鉛工業(株)製、商品名:CPB〕を表1に示される組成となるように混合した。得られた混合物100質量部に対して潤滑剤(ヘガネスAB社製、商品名:Kenolube)0.6質量部を添加し、混合した。これにより、表1に示される組成の原料粉体を得た。得られた原料粉体をクラッチハブ成形用金型に充填した。金型内に充填された原料粉体を面圧600MPaで加圧し、成形体を得た。得られた成形体を、焼結温度1130℃で20分間焼結(ベルト焼結)させた後、冷却速度0.5℃/sで常温まで冷却し、焼結材試験片を得た(比較例2)。得られた焼結材試験片の密度は6.8g/cm3であった。
前記部分拡散合金粉を含む原料粉体をクラッチハブ成形用金型に充填した。金型内に充填された粉体を面圧600MPaで加圧し、成形体を得た。得られた成形体を、焼結温度1130℃で20分間焼結(ベルト焼結)させた後、冷却速度0.5℃/sで常温まで冷却し、焼結材試験片を得た(比較例3)。得られた焼結材試験片の密度は7.0g/cm3であった。
〔試験例1〕
例1、比較例1〜3それぞれで得られた焼結材試験片の表面の組織を光学顕微鏡により観察した。試験例1において、実例1で得られた焼結材試験片の表面の組織を観察した結果を図4(A)に示し、(A)をさらに拡大して観察した結果を図4(B)に示す。試験例1において、比較例1で得られた焼結材試験片の表面の組織を観察した結果を図5(A)に示し、(A)をさらに拡大して観察した結果を図5(B)に示す。試験例1において、比較例2で得られた焼結材試験片の表面の組織を観察した結果を図6(A)に示し、(A)をさらに拡大して観察した結果を図6(B)に示す。試験例1において、比較例3で得られた焼結材試験片の表面の組織を観察した結果を図7(A)に示し、(A)をさらに拡大して観察した結果を図7(B)に示す。
また、実例1および比較例1〜3それぞれで得られた焼結材試験片のロックウェル硬さBスケールおよび引張強度を測定した。ロックウェル硬さBスケールは、JIS Z2245にしたがって測定した。引張強度は、JIS Z2241にしたがって測定した。これらの結果を表2に示す。
さらに、実例1および比較例1それぞれで得られた焼結材試験片の耐摩耗性試験を行なった。耐摩耗性試験は、大越式摩耗試験機〔(株)東京試験機製、商品名:大越式迅速摩耗試験機〕を用い、下記試験条件で行なった。比摩耗量は、式(I):
比摩耗量Ws=(B×b3)/(8r×P×I) (I)
〔式中、Bは耐摩耗性試験に用いられた大越式摩耗試験機の回転円板の厚さ(mm)、bは摩耗痕の幅(mm)、rは前記回転円板の半径(mm)、およびPは最終荷重(N)、Iは摩擦距離(mm)を示す〕
にしたがって求めた。試験例1において、実例1および比較例1それぞれで得られた焼結材試験片の比摩耗量を調べた結果を図8に示す。
[試験条件]
回転円板の厚さB=3mm
回転円板の半径r=14.97mm
最終荷重P=31.38N
摩擦距離I=200000mm
摩擦速度V=3810mm/s
相手材:SCM435(50HRC)
図4に示される結果から、実例1で得られた焼結材試験片の表面の組織では、ベイナイトが主体であり、マルテンサイトが偏りなく分散していることがわかる。これに対して、図5に示される結果から、比較例1で得られた焼結材試験片の表面の組織では、パーライトとベイナイトとが混在していることがわかる。また、図6に示される結果から、比較例2で得られた焼結材試験片の表面の組織では、パーライトが主体であり、フェライトが混在していることがわかる。さらに、図7に示される結果から、比較例3で得られた焼結材試験片の表面の組織では、パーライトとフェライトとが混在していることがわかる。
表2に示される結果から、実例1で得られた焼結材試験片は、比較例1で得られた焼結材試験片よりも硬く、しかも高い引張強度を有することがわかる。
また、図8に示される結果から、実例1で得られた焼結材試験片の比摩耗量は、比較例1で得られた焼結材試験片の比摩耗量よりも少ないことから、実例1で得られた焼結材試験片の耐磨耗性は、比較例1で得られた焼結材試験片の耐摩耗性よりも高いことがわかる。
以上の結果から、ニッケルを含有しない原料粉体から得られた実例1で得られた焼結材試験片は、ニッケルを含有する原料粉体から得られた比較例1で得られた焼結材試験片と同等以上の硬さ、引張強度および耐摩耗性を有することがわかる。
〔実例2および3〕
例1において、クラッチハブ成形用金型の代わりに10×55×10cm試験片を用いたことおよび成形体の製造時の圧力(面圧)600MPaを400〜600MPaとしたことを除き、実例1と同様の操作を行ない、密度6.7g/cm3の焼結材試験片(実例2)および密度7.0g/cm3の焼結材試験片(実例3)を得た。
〔試験例2〕
例1〜3それぞれの焼結材試験片のみかけ硬さ(ロックウェル硬さBスケール)を測定した。みかけ硬さは、JIS Z2245にしたがって測定した。試験例2において、密度とみかけ硬さとの関係を調べた結果を図9に示す。
図9に示される結果から、実例1〜3で得られた焼結材試験片のみかけ硬さは、いずれも90HRB以上であることがわかる。みかけ硬さが90HRB以上であることは、クラッチハブに求められる硬さの条件を満たしていることを示す。したがって、これらの結果から、実例1〜3で得られた焼結材試験片は、いずれも、クラッチハブに求められる硬さの条件を満たしていることがわかる。
〔試験例3〕
例1および比較例1それぞれで得られた焼結材試験片の引張降伏点を測定した。引張降伏点は、JIS Z2241にしたがって測定した。試験例3において、密度と引張降伏点との関係を調べた結果を図10に示す。図中、黒矩形は、実例1で得られた焼結材試験片および黒四角は、比較例1で得られた焼結材試験片を示す。
図10に示される結果から、実例1で得られた焼結材試験片の引張降伏点は、比較例1で得られた焼結材試験片の引張降伏点以上であることがわかる。
〔試験例4〕
例1および比較例1それぞれで得られた焼結材試験片の回転曲げ疲労強度を測定した。回転曲げ疲労強度は、JIS Z2274にしたがって測定した。試験例4において、サイクル数と回転曲げ疲労強度との関係を調べた結果を図11に示す。図中、黒矩形は、実例1で得られた焼結材試験片および黒四角は、比較例1で得られた焼結材試験片を示す。
図11に示される結果から、実例1で得られた焼結材試験片の回転曲げ疲労強度は、比較例1で得られた焼結材試験片の回転曲げ疲労強度よりも高いことがわかる。
〔試験例5〕
例1および比較例1それぞれで得られた焼結材試験片の面圧疲労強度を測定した。面圧疲労強度は、二円筒式面圧疲労試験によって求めた値である。試験例5において、サイクル数と面圧疲労強度との関係を調べた結果を図12に示す。図中、黒矩形は、実例1で得られた焼結材試験片および黒四角は、比較例1で得られた焼結材試験片を示す。
図12に示される結果から、実例1で得られた焼結材試験片の面圧疲労強度は、比較例1で得られた焼結材試験片の面圧疲労強度よりも高いことがわかる。
〔比較例4〕
例1において、クロムの含有量およびモリブデンの含有量を変更したことを除き、実例1と同様の操作を行ない、焼結材試験片を得た。得られた焼結材試験片の降伏応力、引張強度、破断伸びおよび衝撃強度を測定した。
降伏応力は、JIS Z2241にしたがって測定した。引張強度は、JIS Z2241にしたがって測定した。衝撃強度は、JIS Z2242にしたがって測定した。
比較例4において、原料粉体における合金成分(クロムおよびモリブデン)の割合と降伏応力または引張強度との関係を調べた結果を図13に示す。図13中、黒四角は、降伏応力および黒矩形は、引張強度を示す。また、図13中、(1)の破線は、比較例1で得られた焼結材試験片の降伏応力および(2)の破線は、比較例1で得られた焼結材試験片の引張応力を示す。また、比較例4において、原料粉体における合金成分(クロムおよびモリブデン)の割合と破断伸びとの関係を調べた結果を図14に示す。さらに、比較例4において、原料粉体における合金成分(クロムおよびモリブデン)の割合と衝撃荷重との関係を調べた結果を図15に示す。
図13に示される結果から、原料粉体におけるクロムの含有量1.5質量%およびモリブデンの含有量0.2質量%の場合ならびに原料粉体におけるクロムの含有量3.0質量%およびモリブデンの含有量0.5質量%である場合それぞれの降伏応力は、いずれも、比較例1で得られた焼結材試験片の降伏応力よりも大きいことがわかる。
一方、図13に示される結果から、原料粉体におけるクロムの含有量1.5質量%およびモリブデンの含有量0.2質量%の場合の引張強度は、比較例1で得られた焼結材試験片の引張強度よりも小さいことがわかる。これに対して、原料粉体におけるクロムの含有量3.0質量%およびモリブデンの含有量0.5質量%である場合の引張強度は、比較例1で得られた焼結材試験片の引張強度よりも高いことがわかる。
また、図14に示される結果から、原料粉体におけるクロムの含有量1.5質量%およびモリブデンの含有量0.2質量%の場合の破断伸びは、比較例1で得られた焼結材試験片の破断伸びよりも大きいことがわかる。これに対して、原料粉体におけるクロムの含有量3.0質量%およびモリブデンの含有量0.5質量%である場合の破断伸びは、比較例1で得られた焼結材試験片の破断伸びよりも小さいことがわかる。
さらに、図15に示される結果から、原料粉体におけるクロムの含有量1.5質量%およびモリブデンの含有量0.2質量%の場合ならびに原料粉体におけるクロムの含有量3.0質量%およびモリブデンの含有量0.5質量%である場合それぞれの衝撃荷重は、比較例1で得られた焼結材試験片の衝撃荷重よりも大きいことがわかる。
これらの結果から、原料粉体におけるクロムの含有量が2〜4質量%の範囲外であると、引張強度または破断伸びに悪影響を及ぼすことがわかる。
〔実施例1および2、実験例4および5、ならびに比較例5および6〕
例1において、冷却速度を0.1℃/s(実施例)、0.15℃/s(実施例)、0.5℃/s(実)、1℃/s(実)、2℃/s(比較例5)または4℃/s(比較例6)としたことを除き、実施例1と同様の操作を行ない、焼結材試験片を得た。
〔試験例6〕
実施例1および2、実1、および5ならびに比較例5および6それぞれで得られた焼結材試験片のみかけ硬さおよび引張強度を測定した。みかけ硬さ(ロックウェル硬さAスケール)は、JIS Z2245にしたがって測定した。また、みかけ硬さ(ロックウェル硬さBスケール)は、JIS Z2245にしたがって測定した。引張強度は、JIS Z2241にしたがって測定した。また、実施例1および2、実1、および5ならびに比較例5および6それぞれで得られた焼結材試験片の表面の組織を光学顕微鏡により観察した。冷却速度と、焼結材試験片のみかけ硬さ、引張強度および表面の組織の観察結果との関係を表3に示す。
表3に示された結果から、冷却速度を0.1〜0.℃/sとした場合の焼結材試験片(実施例1および2)は、サイジング可能な硬さを有するとともに十分な引張強度を有し、ベイナイトが主体の組織を有することがわかる。これに対し、冷却速度を1℃/sを超える速度とした場合の焼結材試験片(比較例5および6)は、サイジングを行なうには硬すぎ、マルテンサイトの多い組織を有することがわかる。
これらの結果から、冷却速度を0.1〜0.℃/sとすることにより、サイジング可能な硬さを有するとともに十分な引張強度を有し、ベイナイトが主体の組織を有する焼結部品を製造することができることがわかる。
以上の結果から、原料粉体として、ニッケルを含有せず、クムとモリブデンと鉄とを含有する完全合金粉体と黒鉛粉とを含有する粉体であり、クロム2〜4質量%と、モリブデン0.3〜0.7質量%と、炭素0.3〜0.8質量%と残部鉄とを含有する原料粉体を用いて得られた成形体を非酸化雰囲気下に1200〜1300℃の温度で焼結し、焼結後の成形体を0.1〜0.℃/sの冷却速度で常温まで冷却することにより、ニッケル高含有量の焼結部品と同等またはそれ以上の強度などの性能を有する焼結部品を製造できることがわかる。また、かかる製造方法では、ニッケルを含まない原料粉体を用いられており、かつ熱処理が行なわれていないにもかかわらず、所定の性能が得られている。したがって、かかる製造方法によれば、製造時における寸法変化を抑制しつつ、しかも安価に焼結部品を製造できることがわかる。
1 クラッチハブ
11 ボス部
12 リム部
13 外径歯部
14 内径孔
15 内径歯部
15a 歯部
15b 歯溝部
16 キー溝

Claims (2)

  1. 成形用金型内に原料粉体を充填した後、当該原料粉体を加圧して成形体を得る成形工程と、
    前記成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と
    を含む焼結部品の製造方法であって、
    前記原料粉体が、ニッケルを含有せず、クロムとモリブデンと鉄とを含有する完全合金粉体と黒鉛粉とを含有する粉体であり、クロム2〜4質量%と、モリブデン0.3〜0.7質量%と、炭素0.3〜0.8質量%と残部鉄とを含有しており、
    前記焼結工程において、前記成形体を非酸化雰囲気下において1200〜1300℃の温度で焼結し、続いて、焼結後の成形体を0.1〜0.℃/sの冷却速度で常温まで冷却することを特徴とする焼結部品の製造方法。
  2. 前記原料粉体におけるクロムの含有量が、2.5〜3.5質量%である請求項1に記載の製造方法。
JP2012227637A 2012-10-15 2012-10-15 焼結部品の製造方法 Active JP5636605B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012227637A JP5636605B2 (ja) 2012-10-15 2012-10-15 焼結部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012227637A JP5636605B2 (ja) 2012-10-15 2012-10-15 焼結部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014080642A JP2014080642A (ja) 2014-05-08
JP5636605B2 true JP5636605B2 (ja) 2014-12-10

Family

ID=50785102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012227637A Active JP5636605B2 (ja) 2012-10-15 2012-10-15 焼結部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5636605B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107829015A (zh) * 2016-09-16 2018-03-23 丰田自动车株式会社 耐磨性铁基烧结合金的制造方法和耐磨性铁基烧结合金

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7354996B2 (ja) 2020-11-30 2023-10-03 Jfeスチール株式会社 鉄基合金焼結体及びその製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1180803A (ja) * 1997-09-04 1999-03-26 Kawasaki Steel Corp 粉末冶金用鉄基混合粉
SE0401535D0 (sv) * 2004-06-14 2004-06-14 Hoeganaes Ab Sintered metal parts and method for the manufacturing thereof
JP2009167477A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd 焼結クラッチハブ、それ用の成形体及び同クラッチハブの製造方法
JP5535576B2 (ja) * 2008-11-10 2014-07-02 株式会社豊田中央研究所 鉄基焼結合金およびその製造方法並びに鉄基焼結合金部材
JP5110398B2 (ja) * 2009-06-05 2012-12-26 トヨタ自動車株式会社 鉄基焼結合金、鉄基焼結合金の製造方法およびコンロッド
JP5595980B2 (ja) * 2011-06-08 2014-09-24 株式会社豊田中央研究所 浸炭焼結体およびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107829015A (zh) * 2016-09-16 2018-03-23 丰田自动车株式会社 耐磨性铁基烧结合金的制造方法和耐磨性铁基烧结合金

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014080642A (ja) 2014-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5453251B2 (ja) 鉄系粉末及びその組成物
JP4183346B2 (ja) 粉末冶金用混合粉末ならびに鉄系焼結体およびその製造方法
JP5992402B2 (ja) 窒化焼結コンポーネントの製造方法
JP5773267B2 (ja) 鉄基焼結摺動部材およびその製造方法
JP5671526B2 (ja) 高強度低合金焼結鋼
JP6688287B2 (ja) プレアロイ鉄基粉末、プレアロイ鉄基粉末を含有する鉄基粉末混合物、及び鉄基粉末混合物からプレス成形および焼結した部品を製造する方法
US7384446B2 (en) Mixed powder for powder metallurgy
CA2922018C (en) Alloy steel powder for powder metallurgy and method of producing iron-based sintered body
JP6194613B2 (ja) 摺動部材用鉄基焼結合金およびその製造方法
JP2005530037A (ja) プレアロイ鉄ベース粉及び1種以上の焼結部品の製造方法
JPH03120336A (ja) シンクロナイザーハブの製造方法
CA2725652A1 (en) Iron-based pre-alloyed powder
JP2014177658A (ja) 鉄基焼結摺動部材およびその製造方法
JP5270926B2 (ja) 鉄基焼結合金粉末
JP2005042812A (ja) サイレントチェーン用焼結スプロケットおよびその製造方法
JP5636605B2 (ja) 焼結部品の製造方法
JP5125158B2 (ja) 粉末冶金用合金鋼粉
JP6271310B2 (ja) 鉄基焼結材およびその製造方法
JP6528899B2 (ja) 粉末冶金用混合粉および焼結体の製造方法
JP6819624B2 (ja) 粉末冶金用鉄基混合粉末およびその製造方法ならびに引張強さと耐衝撃性に優れた焼結体
JP4005189B2 (ja) 高強度焼結鋼およびその製造方法
JP3713811B2 (ja) 高強度焼結鋼およびその製造方法
JP6341455B2 (ja) 鉄基焼結摺動部材の製造方法
KR102533137B1 (ko) 분말 야금용 철기 혼합 분말 및 철기 소결체
JP5923023B2 (ja) 粉末冶金用混合粉末、および焼結材料の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140325

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140701

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5636605

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250