JP5636261B2 - アンモニア精製システム - Google Patents

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    • B01D53/02Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by adsorption, e.g. preparative gas chromatography

Description

本発明は、粗アンモニアを精製するアンモニア精製システムに関する。
半導体製造工程および液晶製造工程においては、窒化物皮膜の作製などに用いる処理剤として、高純度のアンモニアが利用されている。このような高純度のアンモニアは、粗アンモニアを精製して不純物を除去することにより得られる。
粗アンモニア中には、メタン、エタン、プロパン等の低次炭化水素、さらに多くの炭素数を有する高次炭化水素、水分、および窒素、酸素、アルゴン等の低沸点ガスが不純物として含まれており、一般的に入手可能な粗アンモニアの純度は99.5重量%程度である。
半導体製造工程および液晶製造工程におけるアンモニアが用いられる工程種によって、アンモニア中の不純物の影響の仕方は異なるが、アンモニアの純度としては、99.9999重量%以上、より好ましくは99.99999重量%以上であることが求められる。
粗アンモニア中に含まれる不純物を除去する方法としては、シリカゲル、合成ゼオライト、活性炭等の吸着剤を用いて不純物を吸着除去する方法、不純物を蒸留除去する方法が知られている。
たとえば、特許文献1には、液体状の粗アンモニアから高沸点不純物を除去する第1蒸留塔と、第1蒸留塔から導出された気体状のアンモニアに含まれる不純物を吸着除去する吸着塔と、吸着塔から導出された気体状のアンモニアから低沸点不純物を除去する第2蒸留塔とを備えるアンモニア精製システムが開示されている。また、特許文献2には、気体状の粗アンモニアに含まれる水分を酸化バリウムからなる吸着剤で吸着除去した後、蒸留することによってアンモニアを精製する方法が開示されている。
特開2006−206410号公報 特開2003−183021号公報
特許文献1,2に開示されるアンモニアを精製する技術では、粗アンモニアに含まれる不純物を吸着除去するときに、アンモニアを液体から気体に相変化させるためのエネルギが必要であり、不純物を蒸留除去するときに、アンモニアを液体と気体との間で相変化させるためのエネルギが必要である。また、蒸留塔から導出された精製後の気体状のアンモニアは、凝縮して液体アンモニアとして回収するので、この凝縮時にもエネルギが必要となる。すなわち、特許文献1,2に開示されるアンモニアを精製する技術では、粗アンモニアに含まれる不純物を吸着・蒸留除去し、さらに凝縮して精製された液体アンモニアを得るまでの過程で、多くのエネルギが消費されることになる。
したがって本発明の目的は、エネルギの消費を抑制して粗アンモニアを効率的に精製することができるアンモニア精製システムを提供することである。
本発明は、不純物が含まれる粗アンモニアを精製するシステムにおいて、
粗アンモニアを貯留する貯留手段と、
前記貯留手段から導出された粗アンモニアに含まれる不純物を吸着剤により吸着除去する吸着手段と、
アンモニアよりも沸点の低い低沸点不純物を蒸留除去する第1蒸留手段と、
アンモニアよりも沸点の高い高沸点不純物を蒸留除去する第2蒸留手段と、
アンモニアを凝縮して液体アンモニアとして回収する凝縮手段と、
前記吸着手段から導出されたアンモニアに含まれる不純物の濃度を分析する分析手段と、
前記吸着手段から導出されたアンモニアが流過する流路を形成する配管であって、
前記吸着手段と前記第1蒸留手段との間に接続される第1配管と、
前記第1蒸留手段と前記第2蒸留手段との間に接続される第2配管と、
前記第2蒸留手段と前記凝縮手段との間に接続される第3配管と、
前記第1配管から分岐し、前記第2配管に接続される第4配管と、
前記第2配管において、前記第4配管が接続される接続部よりもアンモニアの流過方向下流側で前記第2配管から分岐し、前記第3配管に接続される第5配管と、を含む配管と、
前記配管における流路を開放または閉鎖する流路開閉手段であって、
前記第1配管において、前記第1配管から前記第4配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向上流側に設けられる第1バルブと、
前記第1配管において、前記第1配管から前記第4配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向下流側に設けられる第2バルブと、
前記第2配管において、前記第2配管から前記第5配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向下流側に設けられる第3バルブと、
前記第3配管において、前記第5配管が接続される接続部よりもアンモニアの流過方向上流側に設けられる第4バルブと、
前記第4配管に設けられる第5バルブと、
前記第5配管に設けられる第6バルブと、を含む流路開閉手段と、
前記分析手段による分析結果に基づいて、前記第1〜第6バルブの流路を開放または閉鎖する開閉動作を制御する流路開閉制御手段と、を備えることを特徴とするアンモニア精製システムである。
また本発明のアンモニア精製システムにおいて、前記流路開閉制御手段は、
前記分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、予め定められた、前記第1蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行うか否かの判断の基準値である第1の所定値未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が、予め定められた、前記第2蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行うか否かの判断の基準値である第2の所定値未満であった場合、前記第1バルブ、前記第5バルブおよび前記第6バルブを開放させ、前記第2バルブ、前記第3バルブおよび前記第4バルブを閉鎖させる制御を行い、
前記分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値未満であった場合、前記第1バルブ、前記第2バルブおよび前記第6バルブを開放させ、前記第3バルブ、前記第4バルブおよび前記第5バルブを閉鎖させる制御を行い、
前記分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値以上であった場合、前記第1バルブ、前記第5バルブ、前記第3バルブおよび前記第4バルブを開放させ、前記第2バルブおよび前記第6バルブを閉鎖させる制御を行い、
前記分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値以上であった場合、前記第1バルブ、前記第2バルブ、前記第3バルブおよび前記第4バルブを開放させ、前記第5バルブおよび前記第6バルブを閉鎖させる制御を行うことを特徴とする。
また本発明のアンモニア精製システムにおいて、前記配管は、前記吸着手段と前記貯留手段との間に接続され、前記分析手段による分析が終了するまで、前記吸着手段から導出されたアンモニアが前記貯留手段に向けて流過する流路を形成する第6配管を含むことを特徴とする。
また本発明のアンモニア精製システムにおいて、前記吸着手段は、粗アンモニアに含まれる不純物を吸着剤により吸着除去する複数の吸着部を有し、
前記複数の吸着部は、それぞれ区別された状態で、前記貯留手段から導出された粗アンモニアが導入されることを特徴とする。
また本発明のアンモニア精製システムにおいて、前記分析手段は、ガスクロマトグラフ分析装置およびキャビティリングダウン分光分析装置を含み、
前記吸着手段から導出されたアンモニアについて、ガスクロマトグラフ分析装置でメタン濃度を分析し、キャビティリングダウン分光分析装置で水分濃度を分析することを特徴とする。
また本発明のアンモニア精製システムにおいて、前記吸着剤は、合成ゼオライト、活性炭から選ばれる少なくとも1種の無機多孔質吸着剤であることを特徴とする。
本発明によれば、アンモニア精製システムは、粗アンモニアを貯留する貯留手段、吸着手段、第1蒸留手段、第2蒸留手段、凝縮手段、分析手段、吸着手段から導出されたアンモニアが流過する流路を形成する配管、配管における流路を開放または閉鎖する流路開閉手段、および流路開閉制御手段を含む。吸着手段は、貯留手段から導出された粗アンモニアに含まれる不純物を吸着除去する。第1蒸留手段は、アンモニアよりも沸点の低い低沸点不純物を蒸留除去する。第2蒸留手段は、アンモニアよりも沸点の高い高沸点不純物を蒸留除去する。凝縮手段は、不純物除去後のアンモニアを凝縮して液体アンモニアとして回収する。分析手段は、吸着手段から導出されたアンモニアに含まれる不純物の濃度を分析する。配管は、吸着手段と第1蒸留手段との間に接続される第1配管と、第1蒸留手段と第2蒸留手段との間に接続される第2配管と、第2蒸留手段と凝縮手段との間に接続される第3配管と、第1配管から分岐し第2配管に接続される第4配管と、第2配管において、第4配管が接続される接続部よりもアンモニアの流過方向下流側で第2配管から分岐し、第3配管に接続される第5配管と、を含む。流路開閉手段は、第1配管において、第1配管から第4配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向上流側に設けられる第1バルブと、第1配管において、第1配管から第4配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向下流側に設けられる第2バルブと、第2配管において、第2配管から第5配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向下流側に設けられる第3バルブと、第3配管において、第5配管が接続される接続部よりもアンモニアの流過方向上流側に設けられる第4バルブと、第4配管に設けられる第5バルブと、第5配管に設けられる第6バルブと、を含む。
以上のように構成されるアンモニア精製システムでは、まず吸着手段が、貯留手段から導出された粗アンモニアに含まれる不純物を吸着除去する。この吸着手段から導出されたアンモニアの一部が分析手段に導入され、分析手段によりアンモニアに含まれる不純物の濃度が分析される。そして、流路開閉制御手段が、分析手段による分析結果に基づいて、吸着手段から導出されたアンモニアが流過する配管に設けられる第1〜第6バルブの開閉動作を制御する。本発明のアンモニア精製システムでは、吸着手段から導出されたアンモニアに含まれる不純物の濃度を分析手段で分析し、その分析結果に応じて、第1蒸留手段および第2蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行うことができるので、不必要な蒸留除去の精製動作を省略することができ、これによって、エネルギの消費を抑制して粗アンモニアを効率的に精製することができる。
また本発明によれば、流路開閉制御手段は、分析手段による分析結果に基づいて、以下の4つのパターンの制御を行う。第1のパターンにおいて、流路開閉制御手段は、分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、予め定められた、第1蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行うか否かの判断の基準値である第1の所定値未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が、予め定められた、第2蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行うか否かの判断の基準値である第2の所定値未満であった場合、第1バルブ、第5バルブおよび第6バルブを開放させ、第2バルブ、第3バルブおよび第4バルブを閉鎖させる制御を行う。これによって、アンモニア精製システムは、吸着手段から導出されたアンモニアに対して、第1蒸留手段および第2蒸留手段における蒸留除去の精製動作は行わず、吸着手段から導出されたアンモニアを、第1配管、第4配管、第2配管、第5配管および第3配管を流過させて凝縮手段に導入し、液体アンモニアとして回収することができる。
また、第2のパターンにおいて、流路開閉制御手段は、分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値未満であった場合、第1バルブ、第2バルブおよび第6バルブを開放させ、第3バルブ、第4バルブおよび第5バルブを閉鎖させる制御を行う。これによって、アンモニア精製システムは、吸着手段から導出されたアンモニアに対して、第1蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行い、第2蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行わず、吸着手段から導出されたアンモニアを、第1配管、第2配管、第5配管および第3配管を流過させて凝縮手段に導入し、液体アンモニアとして回収することができる。
また、第3のパターンにおいて、流路開閉制御手段は、分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値以上であった場合、第1バルブ、第5バルブ、第3バルブおよび第4バルブを開放させ、第2バルブおよび第6バルブを閉鎖させる制御を行う。これによって、アンモニア精製システムは、吸着手段から導出されたアンモニアに対して、第2蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行い、第1蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行わず、吸着手段から導出されたアンモニアを、第1配管、第4配管、第2配管および第3配管を流過させて凝縮手段に導入し、液体アンモニアとして回収することができる。
また、第4のパターンにおいて、流路開閉制御手段は、分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値以上であった場合、第1バルブ、第2バルブ、第3バルブおよび第4バルブを開放させ、第5バルブおよび第6バルブを閉鎖させる制御を行う。これによって、アンモニア精製システムは、吸着手段から導出されたアンモニアに対して、第1蒸留手段および第2蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行い、吸着手段から導出されたアンモニアを、第1配管、第2配管および第3配管を流過させて凝縮手段に導入し、液体アンモニアとして回収することができる。
また本発明によれば、吸着手段から導出されたアンモニアが流過する流路を形成する配管は、吸着手段と貯留手段との間に接続され、分析手段による分析が終了するまで、吸着手段から導出されたアンモニアが貯留手段に向けて流過する流路を形成する第6配管を含む。これによって、分析手段による分析が終了するまでの間に、吸着手段から導出されたアンモニアを、第6配管を経由して貯留手段に戻すことができる。
また本発明によれば、吸着手段は、粗アンモニアに含まれる不純物を吸着剤により吸着除去する複数の吸着部を有し、その複数の吸着部には、それぞれ区別された状態で、貯留手段から導出された粗アンモニアが導入される。これによって、粗アンモニアに含まれる不純物を、1つの吸着部で吸着除去している間に、使用済みの他の吸着部で再度吸着除去動作が可能なように、使用済みの他の吸着部を再生処理することができる。
また本発明によれば、分析手段は、ガスクロマトグラフ分析装置およびキャビティリングダウン分光分析装置を含む。そして、吸着手段から導出されたアンモニアについて、ガスクロマトグラフ分析装置でメタン濃度を分析し、キャビティリングダウン分光分析装置で水分濃度を分析する。これによって、流路開閉制御手段は、ガスクロマトグラフ分析装置により分析される低沸点不純物であるメタンの濃度、および、キャビティリングダウン分光分析装置により分析される高沸点不純物である水分の濃度で示される分析結果に基づいて、第1〜第6バルブの開閉動作を制御することができる。
また本発明によれば、吸着手段で用いられる吸着剤が、合成ゼオライト、活性炭から選ばれる少なくとも1種の無機多孔質吸着剤である。吸着剤として合成ゼオライトを用いることによって、粗アンモニアに含まれる水分を効率よく吸着除去することができ、吸着剤として活性炭を用いることによって、粗アンモニアに含まれる炭化水素系の不純物を効率よく吸着除去することができる。
本発明の実施の一形態に係るアンモニア精製システム200の構成を示す図である。 アンモニア精製システム200の構成を示すブロック図である。 分析手段3による分析結果が、低沸点不純物および高沸点不純物の濃度が所定値未満である場合における、配管8内のアンモニアの流過状態を示す図である。 分析手段3による分析結果が、低沸点不純物の濃度が所定値以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が所定値未満である場合における、配管8内のアンモニアの流過状態を示す図である。 分析手段3による分析結果が、低沸点不純物の濃度が所定値未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が所定値以上である場合における、配管8内のアンモニアの流過状態を示す図である。 分析手段3による分析結果が、低沸点不純物および高沸点不純物の濃度が所定値以上である場合における、配管8内のアンモニアの流過状態を示す図である。
図1は、本発明の実施の一形態に係るアンモニア精製システム200の構成を示す図である。図2は、アンモニア精製システム200の構成を示すブロック図である。
本実施形態のアンモニア精製システム200は、不純物が含まれる粗アンモニアを精製するシステムである。粗アンモニア中には、メタン、エタン、プロパン等の低次炭化水素、さらに多くの炭素数を有する高次炭化水素、水分、および窒素、酸素、アルゴン等の低沸点ガスが不純物として含まれている。すなわち、粗アンモニア中には、アンモニア(沸点−33.44℃)よりも沸点の低い低次炭化水素、低沸点ガスなどの低沸点不純物、およびアンモニアよりも沸点の高い高次炭化水素、水分などの高沸点不純物が含まれている。
アンモニア精製システム200は、貯留手段である貯留タンク1、吸着手段2、分析手段3、第1蒸留手段である第1蒸留塔4、第2蒸留手段である第2蒸留塔5、凝縮手段であるコンデンサ6、吸着手段2から導出されたアンモニアが流過する流路を形成する配管8、配管8における流路を開放または閉鎖する流路開閉手段9、および制御手段10を含んで構成される。
貯留タンク1は、粗アンモニアを貯留するものである。貯留タンク1は、耐圧性および耐腐食性を有する保温容器であれば特に制限されるものではない。この貯留タンク1は、粗アンモニアを液体アンモニアとして貯留し、温度および圧力が一定条件となるように、制御手段10の稼動条件制御手段102により制御されている。貯留タンク1の上部には、液体アンモニアを貯留した状態で気相が形成されている。貯留タンク1から吸着手段2に粗アンモニアを導出する際には、液体アンモニアとして導出するようにしてもよいが、本実施形態では、粗アンモニアを前記気相から気体状のアンモニアとして導出する。貯留タンク1と吸着手段2との間には供給配管11が接続されており、貯留タンク1から導出された粗アンモニアは、供給配管11を流過して吸着手段2の第1吸着塔21または第2吸着塔22に供給される。なお、粗アンモニアの第1吸着塔21または第2吸着塔22への供給時には、供給配管11に設けられる供給用バルブ12,13により流路の開閉動作が行われる。
吸着手段2は、貯留タンク1から導出された気体状の粗アンモニアに含まれる不純物を吸着剤により吸着除去する。本実施形態では、吸着手段2は、第1吸着塔21と第2吸着塔22を含む。第1吸着塔21と第2吸着塔22とは、同一構成であり、それぞれ区別された状態で、貯留タンク1から導出された気体状の粗アンモニアが導入される。これによって、粗アンモニアに含まれる不純物を、たとえば第1吸着塔21で吸着除去している間に、使用済みの第2吸着塔22で再度吸着除去動作が可能なように、使用済みの第2吸着塔22を再生処理することができる。
第1吸着塔21および第2吸着塔22に充填される吸着剤としては、合成ゼオライト、活性炭などの無機多孔質吸着剤を挙げることができる。合成ゼオライトとしては、細孔径が異なるMS−3A(細孔径3Å)、MS−4A(細孔径4Å)、MS−5A(細孔径5Å)、MS−13X(細孔径9Å)を挙げることができる。本実施形態では、吸着剤として、炭化水素および水分の吸着能に優れるMS−13X、水分の吸着能に優れるMS−3A、炭化水素の吸着能に優れる(MS−4A+MS−5A)が積層されたものを用いる。その積層された吸着剤において混合比は、MS−13X:MS−3A:(MS−4A+MS−5A)=1:1:1である。
また、第1吸着塔21および第2吸着塔22は、制御手段10の稼動条件制御手段102により、温度および圧力が制御される。具体的には、第1吸着塔21および第2吸着塔22における温度は0〜60℃に制御され、圧力は0.1〜1.0MPaに制御される。第1吸着塔21および第2吸着塔22の温度が0℃未満の場合には、不純物の吸着除去時に発生する吸着熱を除去する冷却が必要となってエネルギ効率が低下するおそれがある。第1吸着塔21および第2吸着塔22の温度が60℃を超える場合には、吸着剤による不純物の吸着能が低下するおそれがある。また、第1吸着塔21および第2吸着塔22の圧力が0.1MPa未満の場合には、吸着剤による不純物の吸着能が低下するおそれがある。第1吸着塔21および第2吸着塔22の圧力が1.0MPaを超える場合には、一定圧力に維持するために多くのエネルギが必要となり、エネルギ効率が低下するおそれがある。
また、第1吸着塔21および第2吸着塔22における線速度(リニアベロシティ)は、単位時間あたりに粗アンモニアを第1吸着塔21または第2吸着塔22に供給する量をNTPでのガス体積に換算し、第1吸着塔21または第2吸着塔22の空塔断面積で除算して求めた値の範囲が、0.1〜5.0m/秒であることが好ましい。線速度が0.1m/秒未満の場合には、不純物の吸着除去に長時間を要するので好ましくなく、線速度が5.0m/秒を超える場合には、不純物の吸着除去時に発生する吸着熱の除去が充分に行われずに、吸着剤による不純物の吸着能が低下するおそれがある。
分析手段3は、吸着手段2から導出された気体状のアンモニアに含まれる不純物の濃度を分析する。本実施形態では、分析手段3は、ガスクロマトグラフ分析装置(GC−PDD:パルス放電型検出器)31と、キャビティリングダウン分光分析装置(CRDS)32を含む。ガスクロマトグラフ分析装置31としては、たとえば、GC−4000(ジーエルサイエンス株式会社製)を挙げることができ、キャビティリングダウン分光分析装置32としては、たとえば、MTO−LP−HO(Tiger Optics社製)を挙げることができる。
本実施形態では、吸着手段2から導出された気体状のアンモニアについて、ガスクロマトグラフ分析装置31でメタン濃度を分析し、キャビティリングダウン分光分析装置32で水分濃度を分析する。これによって、後述する流路開閉制御手段101は、ガスクロマトグラフ分析装置31により分析される低沸点不純物であるメタンの濃度、および、キャビティリングダウン分光分析装置32により分析される高沸点不純物である水分の濃度で示される分析結果に基づいて、流路開閉手段9の開閉動作を制御することができる。
第1蒸留塔4は、吸着手段2から導出された気体状のアンモニアに含まれる、アンモニアよりも沸点の低い低沸点不純物を蒸留除去する。第1蒸留塔4における温度、圧力などの稼動条件は、制御手段10の稼動条件制御手段102により制御される。第1蒸留塔4は、下から順に底部空間部45、下部蒸留部44、中央空間部43、上部蒸留部42、上部空間部41を形成し、底部空間部45にはリボイラ45aが設置され、上部空間部41にはコンデンサ41aが設置されている。リボイラ45aには外部から例えば加熱水などの加熱媒体が供給されて試料のリボイルをサポートし、コンデンサ41aには外部から例えば冷却水などの冷媒が供給されて試料の凝縮をサポートしている。
第1蒸留塔4の中央空間部43に導入される気体状のアンモニアは、上部蒸留部42を上昇し、流下する還流液と気液接触して精留される。すなわち、上昇する気相中に含有するアンモニアは、還流液中に溶解液化し、還流液中に溶解しているアンモニアより沸点の低い低沸点不純物は気化される。このとき、低沸点不純物が除去されて凝縮精製されたアンモニアは、底部空間部45に流下した後、上部蒸留部42の上部へ還流される一部を除き、底部空間部45から導出される。一方、低沸点不純物は、上部空間部41に上昇して濃縮ガスとなり、コンデンサ41aによって冷却処理されて連続的に廃ガスとして排出される。
第2蒸留塔5は、吸着手段2または第1蒸留塔4から導出されたアンモニアに含まれる、アンモニアよりも沸点の高い高沸点不純物を蒸留除去する。第2蒸留塔5における温度、圧力などの稼動条件は、制御手段10の稼動条件制御手段102により制御される。第2蒸留塔5は、第1蒸留塔4と同様の構造を有し、底部空間部55、下部蒸留部54、中央空間部53、上部蒸留部52、上部空間部51を形成し、底部空間部55にはリボイラ55aが設置され、上部空間部51にはコンデンサ51aが設置されている。
第2蒸留塔5の中央空間部53に導入されるアンモニアは、下部蒸留部54を上昇するアンモニアガスと気液接触しながら底部空間部55に移動する。そこでリボイルされて気化したアンモニアガスが、流下する溶液と気液接触をしながら、下部蒸留部54、中央空間部53および上部蒸留部52を経由して精製される。このとき、蒸留精製されたアンモニアガスは、上部空間部51に到達した後、コンデンサ51aによって冷却処理されて上部空間部51から導出される。一方、高沸点不純物は、底部空間部55に流下して濃縮液となり、底部空間部55から廃液として排出される。
コンデンサ6は、精製後のアンモニアを凝縮して液体アンモニアとして回収し、回収された液体アンモニアは、回収タンク61に貯留される。コンデンサ6における温度などの稼動条件は、制御手段10の稼動条件制御手段102により制御される。
また、本実施形態のアンモニア精製システム200は、吸着手段2から導出されたアンモニアが流過する流路を形成する配管8を備える。この配管8は、第1配管81、第2配管82、第3配管83、第4配管84、第5配管85、第6配管86、および第7配管87を含む。第1配管81は、吸着手段2と第1蒸留塔4との間に接続される。第2配管82は、第1蒸留塔4と第2蒸留塔5との間に接続される。第3配管83は、第2蒸留塔5とコンデンサ6との間に接続される。第4配管84は、第1配管81から分岐し、第2配管82に接続される。第5配管85は、第2配管82において、第4配管84が接続される接続部よりもアンモニアの流過方向下流側で第2配管82から分岐し、第3配管83に接続される。第6配管86は、吸着手段2と貯留タンク1との間に接続され、分析手段3による分析が終了するまで、吸着手段2から導出されたアンモニアが貯留タンク1に向けて流過する流路を形成する。ガスクロマトグラフ分析装置31では分析終了までに10分間程度の時間を要し、キャビティリングダウン分光分析装置32では分析終了までに20〜30分間程度の時間を要す。第6配管86によって、分析手段3による分析が終了するまでの間に、吸着手段2から導出されたアンモニアを、第6配管86を経由して貯留タンク1に戻すことができる。第7配管87は、第1配管81から分岐し、分析手段3に接続され、吸着手段2から導出されたアンモニアの一部が分析手段3に向けて流過する流路を形成する。
また、本実施形態のアンモニア精製システム200は、配管8における流路を開放または閉鎖する流路開閉手段9を備える。この流路開閉手段9は、第1バルブ91、第2バルブ92、第3バルブ93、第4バルブ94、第5バルブ95、第6バルブ96、第7バルブ97、および第8バルブ98を含む。第1バルブ91は、第1配管81において、第1配管81から第4配管84に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向上流側に設けられる。第2バルブ92は、第1配管81において、第1配管81から第4配管84に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向下流側に設けられる。第3バルブ93は、第2配管82において、第2配管82から第5配管85に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向下流側に設けられる。第4バルブ94は、第3配管83において、第5配管85が接続される接続部よりもアンモニアの流過方向上流側に設けられる。第5バルブ95は、第4配管84に設けられる。第6バルブ96は、第5配管85に設けられる。第7バルブ97は、第6配管86に設けられる。第8バルブ98は、第7配管87に設けられる。
以上のように構成される本実施形態のアンモニア精製システム200では、まず吸着手段2が、貯留タンク1から導出された粗アンモニアに含まれる不純物を吸着除去する。このとき、制御手段10の流路開閉制御手段101は、第1バルブ91、第2バルブ92、第3バルブ93、第4バルブ94、第5バルブ95、および第6バルブ96を閉鎖させ、第7バルブ97および第8バルブ98を開放させる制御を行う。これによって、吸着手段2から導出されたアンモニアの一部(分析手段3による分析に必要なごく少量のアンモニア)が第7配管87を流過して分析手段3に導入され、分析手段3によりアンモニアに含まれる不純物の濃度が分析される。また、吸着手段2から導出されたアンモニアのうち、分析手段3に導入されるごく少量のアンモニアを除く残余のアンモニアは、分析手段3による分析が終了するまでの間、第6配管86を流過して貯留タンク1に戻される。
そして、本実施形態のアンモニア精製システム200では、制御手段10の流路開閉制御手段101が、分析手段3による分析結果に基づいて、流路開閉手段9における配管8の流路を開放または閉鎖する開閉動作を制御する。アンモニア精製システム200では、吸着手段2から導出されたアンモニアに含まれる不純物の濃度を分析手段3で分析し、その分析結果に応じて、第1蒸留塔4および第2蒸留塔5における蒸留除去の精製動作を行うことができるので、不必要な蒸留除去の精製動作を省略することができ、これによって、エネルギの消費を抑制して粗アンモニアを効率的に精製することができる。
次に、本実施形態のアンモニア精製システム200における、より具体的な精製動作を説明する。本実施形態のアンモニア精製システム200において、流路開閉制御手段101は、分析手段3による分析結果に基づいて、以下の4つのパターンの制御を行う。
<第1のパターン>
図3は、分析手段3による分析結果が、低沸点不純物および高沸点不純物の濃度が所定値未満である場合における、配管8内のアンモニアの流過状態を示す図である。第1のパターンにおいて、流路開閉制御手段101は、分析手段3による分析結果が、低沸点不純物の濃度が所定値(たとえば、メタンの濃度が30ppb)未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が所定値(たとえば、水分の濃度が30ppb)未満であることを示す分析結果である場合、第1バルブ91、第5バルブ95および第6バルブ96を開放させ、第2バルブ92、第3バルブ93、第4バルブ94、および第7バルブ97を閉鎖させる制御を行う。なお、流路開閉制御手段101は、第1配管81から分岐して分析手段3に接続されて、分析手段3による分析に必要なごく少量のアンモニアが流過する第7配管87に設けられる第8バルブ98については、常時開放させる制御を行う。
このように、分析手段3による分析結果に基づいて、流路開閉手段9の各バルブの開閉動作が制御されたアンモニア精製システム200は、吸着手段2から導出されたアンモニアに対して、第1蒸留塔4および第2蒸留塔5における蒸留除去の精製動作は行わず、吸着手段2から導出されたアンモニアを、第1配管81、第4配管84、第2配管82、第5配管85および第3配管83を流過させてコンデンサ6に導入し、液体アンモニアとして回収することができる。
<第2のパターン>
図4は、分析手段3による分析結果が、低沸点不純物の濃度が所定値以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が所定値未満である場合における、配管8内のアンモニアの流過状態を示す図である。第2のパターンにおいて、流路開閉制御手段101は、分析手段3による分析結果が、低沸点不純物の濃度が所定値(たとえば、メタンの濃度が30ppb)以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が所定値(たとえば、水分の濃度が30ppb)未満であることを示す分析結果である場合、第1バルブ91、第2バルブ92および第6バルブ96を開放させ、第3バルブ93、第4バルブ94、第5バルブ95、および第7バルブ97を閉鎖させる制御を行う。なお、流路開閉制御手段101は、第1配管81から分岐して分析手段3に接続されて、分析手段3による分析に必要なごく少量のアンモニアが流過する第7配管87に設けられる第8バルブ98については、常時開放させる制御を行う。
このように、分析手段3による分析結果に基づいて、流路開閉手段9の各バルブの開閉動作が制御されたアンモニア精製システム200は、吸着手段2から導出されたアンモニアに対して、第1蒸留塔4における蒸留除去の精製動作を行い、第2蒸留塔5における蒸留除去の精製動作を行わず、吸着手段2から導出されたアンモニアを、第1配管81、第2配管82、第5配管85および第3配管83を流過させてコンデンサ6に導入し、液体アンモニアとして回収することができる。
<第3のパターン>
図5は、分析手段3による分析結果が、低沸点不純物の濃度が所定値未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が所定値以上である場合における、配管8内のアンモニアの流過状態を示す図である。第3のパターンにおいて、流路開閉制御手段101は、分析手段3による分析結果が、低沸点不純物の濃度が所定値(たとえば、メタンの濃度が30ppb)未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が所定値(たとえば、水分の濃度が30ppb)以上であることを示す分析結果である場合、第1バルブ91、第5バルブ95、第3バルブ93および第4バルブ94を開放させ、第2バルブ92、第6バルブ96、および第7バルブ97を閉鎖させる制御を行う。なお、流路開閉制御手段101は、第1配管81から分岐して分析手段3に接続されて、分析手段3による分析に必要なごく少量のアンモニアが流過する第7配管87に設けられる第8バルブ98については、常時開放させる制御を行う。
このように、分析手段3による分析結果に基づいて、流路開閉手段9の各バルブの開閉動作が制御されたアンモニア精製システム200は、吸着手段2から導出されたアンモニアに対して、第2蒸留塔5における蒸留除去の精製動作を行い、第1蒸留塔4における蒸留除去の精製動作を行わず、吸着手段2から導出されたアンモニアを、第1配管81、第4配管84、第2配管82および第3配管83を流過させてコンデンサ6に導入し、液体アンモニアとして回収することができる。
<第4のパターン>
図6は、分析手段3による分析結果が、低沸点不純物および高沸点不純物の濃度が所定値以上である場合における、配管8内のアンモニアの流過状態を示す図である。第4のパターンにおいて、流路開閉制御手段101は、分析手段3による分析結果が、低沸点不純物の濃度が所定値(たとえば、メタンの濃度が30ppb)以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が所定値(たとえば、水分の濃度が30ppb)以上であることを示す分析結果である場合、第1バルブ91、第2バルブ92、第3バルブ93および第4バルブ94を開放させ、第5バルブ95、第6バルブ96、および第7バルブ97を閉鎖させる制御を行う。なお、流路開閉制御手段101は、第1配管81から分岐して分析手段3に接続されて、分析手段3による分析に必要なごく少量のアンモニアが流過する第7配管87に設けられる第8バルブ98については、常時開放させる制御を行う。
このように、分析手段3による分析結果に基づいて、流路開閉手段9の各バルブの開閉動作が制御されたアンモニア精製システム200は、吸着手段2から導出されたアンモニアに対して、第1蒸留塔4および第2蒸留塔5における蒸留除去の精製動作を行い、吸着手段2から導出されたアンモニアを、第1配管81、第2配管82および第3配管83を流過させてコンデンサ6に導入し、液体アンモニアとして回収することができる。
1 貯留タンク
2 吸着手段
3 分析手段
4 第1蒸留塔
5 第2蒸留塔
6 コンデンサ
7 分析時回収用コンデンサ
8 配管
9 流路開閉手段
10 制御手段
21 第1吸着塔
22 第2吸着塔
31 ガスクロマトグラフ分析装置
32 キャビティリングダウン分光分析装置
101 流路開閉制御手段
102 稼動条件制御手段
200 アンモニア精製システム

Claims (6)

  1. 不純物が含まれる粗アンモニアを精製するシステムにおいて、
    粗アンモニアを貯留する貯留手段と、
    前記貯留手段から導出された粗アンモニアに含まれる不純物を吸着剤により吸着除去する吸着手段と、
    アンモニアよりも沸点の低い低沸点不純物を蒸留除去する第1蒸留手段と、
    アンモニアよりも沸点の高い高沸点不純物を蒸留除去する第2蒸留手段と、
    アンモニアを凝縮して液体アンモニアとして回収する凝縮手段と、
    前記吸着手段から導出されたアンモニアに含まれる不純物の濃度を分析する分析手段と、
    前記吸着手段から導出されたアンモニアが流過する流路を形成する配管であって、
    前記吸着手段と前記第1蒸留手段との間に接続される第1配管と、
    前記第1蒸留手段と前記第2蒸留手段との間に接続される第2配管と、
    前記第2蒸留手段と前記凝縮手段との間に接続される第3配管と、
    前記第1配管から分岐し、前記第2配管に接続される第4配管と、
    前記第2配管において、前記第4配管が接続される接続部よりもアンモニアの流過方向下流側で前記第2配管から分岐し、前記第3配管に接続される第5配管と、を含む配管と、
    前記配管における流路を開放または閉鎖する流路開閉手段であって、
    前記第1配管において、前記第1配管から前記第4配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向上流側に設けられる第1バルブと、
    前記第1配管において、前記第1配管から前記第4配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向下流側に設けられる第2バルブと、
    前記第2配管において、前記第2配管から前記第5配管に分岐する分岐部よりもアンモニアの流過方向下流側に設けられる第3バルブと、
    前記第3配管において、前記第5配管が接続される接続部よりもアンモニアの流過方向上流側に設けられる第4バルブと、
    前記第4配管に設けられる第5バルブと、
    前記第5配管に設けられる第6バルブと、を含む流路開閉手段と、
    前記分析手段による分析結果に基づいて、前記第1〜第6バルブの流路を開放または閉鎖する開閉動作を制御する流路開閉制御手段と、を備えることを特徴とするアンモニア精製システム。
  2. 前記流路開閉制御手段は、
    前記分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、予め定められた、前記第1蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行うか否かの判断の基準値である第1の所定値未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が、予め定められた、前記第2蒸留手段における蒸留除去の精製動作を行うか否かの判断の基準値である第2の所定値未満であった場合、前記第1バルブ、前記第5バルブおよび前記第6バルブを開放させ、前記第2バルブ、前記第3バルブおよび前記第4バルブを閉鎖させる制御を行い、
    前記分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値未満であった場合、前記第1バルブ、前記第2バルブおよび前記第6バルブを開放させ、前記第3バルブ、前記第4バルブおよび前記第5バルブを閉鎖させる制御を行い、
    前記分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値未満であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値以上であった場合、前記第1バルブ、前記第5バルブ、前記第3バルブおよび前記第4バルブを開放させ、前記第2バルブおよび前記第6バルブを閉鎖させる制御を行い、
    前記分析手段による分析結果における、低沸点不純物の濃度が、前記第1の所定値以上であり、かつ高沸点不純物の濃度が、前記第2の所定値以上であった場合、前記第1バルブ、前記第2バルブ、前記第3バルブおよび前記第4バルブを開放させ、前記第5バルブおよび前記第6バルブを閉鎖させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のアンモニア精製システム。
  3. 前記配管は、前記吸着手段と前記貯留手段との間に接続され、前記分析手段による分析が終了するまで、前記吸着手段から導出されたアンモニアが前記貯留手段に向けて流過する流路を形成する第6配管を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のアンモニア精製システム。
  4. 前記吸着手段は、粗アンモニアに含まれる不純物を吸着剤により吸着除去する複数の吸着部を有し、
    前記複数の吸着部は、それぞれ区別された状態で、前記貯留手段から導出された粗アンモニアが導入されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のアンモニア精製システム。
  5. 前記分析手段は、ガスクロマトグラフ分析装置およびキャビティリングダウン分光分析装置を含み、
    前記吸着手段から導出されたアンモニアについて、ガスクロマトグラフ分析装置でメタン濃度を分析し、キャビティリングダウン分光分析装置で水分濃度を分析することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のアンモニア精製システム。
  6. 前記吸着剤が、合成ゼオライト、活性炭から選ばれる少なくとも1種の無機多孔質吸着剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のアンモニア精製システム。
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