JP5635471B2 - 固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置およびその方法 - Google Patents

固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置およびその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5635471B2
JP5635471B2 JP2011209046A JP2011209046A JP5635471B2 JP 5635471 B2 JP5635471 B2 JP 5635471B2 JP 2011209046 A JP2011209046 A JP 2011209046A JP 2011209046 A JP2011209046 A JP 2011209046A JP 5635471 B2 JP5635471 B2 JP 5635471B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid
spacer
glass
holding member
cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011209046A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012191161A (ja
Inventor
哲平 小川
哲平 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2011209046A priority Critical patent/JP5635471B2/ja
Publication of JP2012191161A publication Critical patent/JP2012191161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5635471B2 publication Critical patent/JP5635471B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Description

この発明は,固体電子撮像素子にカバー・ガラスを取り付ける装置およびその方法に関する。
固体電子撮像素子にカバー・ガラスを取り付けて固体電子撮像装置が製造される場合,ウェハ・レベル・プロセスと呼ばれる手法が利用される(特許文献1)。ウェハ・レベル・プロセスでは,多数の固体電子撮像装置を製造することができる。
また,カメラモジュールの歩留まりを向上させるもの(特許文献2),撮像素子とカバーガラスとの間に湿気が侵入して撮像画像に影響を及ぼすことのないようにするもの(特許文献3),カメラモジュールの小型化を図るもの(特許文献4)などもある。さらに,接着については,電磁波照射により接着力を低減するもの(特許文献5),半導体ウエハ割れなどを発生させることなく,仕上げ加工するもの(特許文献6),撮像素子が搭載される基台を,平坦度を有するようにするもの(特許文献7)などもある。
特開2005-347397号公報 特開2007-312270号公報 特開2007-194272号公報 特開2005-86659号公報 特開昭63-181347号公報 特開2003-297786号公報 特開2007-327917号公報
特許文献1に記載のものでは,内視鏡に用いられる固体電子撮像装置など,多数の固体電子撮像装置が不要な場合には却って製造コストが高くなってしまう。また,特許文献2から7に記載のものにおいても,どのようにして一個の固体電子撮像素子に一個のカバー・ガラスを取り付けるようにするかは全く考えられていない。
この発明は,一個の固体電子撮像素子に一個のスペーサを介して一個のカバー・ガラスを取り付けることができるようにすることを目的とする。
この発明による固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置は,一個の固体電子撮像素子と,表面に接着剤が塗布されている一個のスペーサが,表面に接着されている一個のカバー・ガラスと,のうちの一方が配置される台座,上記台座上方において上下に移動自在な保持部材,上記保持部材の下方に設けられ,かつ伸縮自在な伸縮部材によって吊り下げられるヘッド部材,上記固体電子撮像素子または上記カバー・ガラスのうち他方を上記ヘッド部材の下面に吸引する吸引装置,上記保持部材を上下動させる保持部材駆動装置,上記伸縮部材の伸縮量(変位置)を測定する変位センサ,および上記変位センサによって,上記伸縮部材の伸縮量が第1の所定の伸縮量となったことに応じて上記保持部材の下降を停止するように上記保持部材駆動装置を制御し,かつ吸引を停止するように上記吸引装置を制御する制御装置を備えていることを特徴とする。
この発明は,上記固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置に適した方法も提供している。すなわち,この方法は,台座に,一個の固体電子撮像素子と,表面に接着剤が塗布されている一個のスペーサが,表面に接着されている一個のカバー・ガラスと,のうちの一方を配置し,保持部材が,上記台座上方において上下に移動自在であり,ヘッド部材が,上記保持部材の下方に設けられ,かつ伸縮自在な伸縮部材によって吊り下げられ,吸引装置が,上記固体電子撮像素子または上記カバー・ガラスのうち他方を上記ヘッド部材の下面に吸引し,保持部材駆動装置が,上記保持部材を上下動させ,変位センサが,上記伸縮部材の伸縮量を測定し,制御装置が,上記変位センサによって,上記伸縮部材の伸縮量が第1の所定の伸縮量となったことに応じて上記保持部材の下降を停止するように上記保持部材駆動装置を制御し,かつ吸引を停止するように上記吸引装置を制御するものである。
この発明によると,台座には,一個の固体電子撮像素子と,表面に接着剤が塗布されている一個のスペーサが表面に接着されている一個のカバー・ガラスと,のいずれか一方が配置される。台座上方には上下に移動自在な保持部材が設けられている。保持部材の下方には新着自在な伸縮部材によって保持部材に吊り下げられるヘッド部材が設けられている。固体電子撮像素子またはカバー・ガラスのうち,台座に配置されていない,いずれか他方が,吸引装置によってヘッド部材の下面に吸引される。保持部材が保持部材駆動装置によって下降させられると,変位センサによって伸縮部材の伸縮量が測定される。伸縮量が第1の所定量となると,ヘッド部材の工面に取り付けられている固体電子撮像素子またはカバー・ガラスのうちのいずれか他方の下面が,台座に配置されている固体電子撮像素子またはカバー・ガラスのうちのいずれか一方の上面と接して圧力が加えられたことにより,固体電子撮像素子とカバー・ガラスとが接着されたものと考えられる。すると,保持部材の下降が停止するので,固体電子撮像素子とカバー・ガラスとの間への加圧が停止される。固体電子撮像素子とカバー・ガラスとの間に適切な圧力が加わり,接着することができる。また,伸縮量が第1の所定量となると,固体電子撮像素子またはカバー・ガラスのいずれか他方に対するヘッド部材への吸引が停止させられるので,ヘッド部材に吸引されていた固体電子撮像素子またはカバー・ガラスがヘッド部材から離れる。接着された固体電子撮像素子とカバー・ガラスとが吸引により離れてしまうことを未然に防止できる。
上記吸引装置は,たとえば,上記固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置と着脱自在な吸引カートリッジである。
上記制御装置は,たとえば,上記伸縮部材の伸縮量が第2の所定の伸縮量となったことに応じて上記保持部材の下降速度を遅くするように上記保持部材駆動装置を制御するものでもよい。
上記制御装置は,たとえば,上記保持部材の下降の停止から一定時間経過したことにより上記保持部材を上昇するように上記保持部材駆動装置を制御するものもよい。
上記のようにして製造された固体電子撮像装置を提供するようにしてもよい。
搬送されながら製造される仮着フィルムであって,製造時の搬送方向の熱収縮率が0.5%以下,幅方向の熱収縮率が0.1%以下の熱可塑性樹脂が基材として用いられており,表面に粘着材が塗布されている上記仮着フィルムの表面と上記スペーサの裏面とが接するように,上記仮着フィルムの表面に上記スペーサが配置され,上記スペーサの表面に接着剤が塗布され,上記スペーサの表面に上記カバー・ガラスが接着され,上記仮着フィルムを上記スペーサから剥離することにより生成される上記カバー・ガラスが用いられることが好ましい。
上記熱可塑性樹脂は,UV光を透過するものでもよい。
上記粘着材は,たとえば,UV光が照射されることにより粘着力が低下するものである。
上記熱可塑性樹脂は,たとえば,ポリエステル樹脂である。
上記スペーサは,たとえば,金属の枠である。また,その厚さは,たとえば,100μm以下である。上記スペーサはステンレス製でもよい。
イメージ・センサへのカバー・ガラスの取り付け手法を示している。 (A)から(E)は,イメージ・センサへのカバー・ガラスの取り付けを詳細に示している。 (A),(B)および(C)は,イメージ・センサにカバー・ガラスを取り付けている様子を示している。 (A)および(B)は,イメージ・センサにカバー・ガラスを取り付けている様子を示している。 低荷重接合装置を示している。 低荷重接合装置を示している。 低荷重接合装置を示している。 低荷重接合装置を示している。 低荷重接合装置を示している。 低荷重接合装置を示している。 低荷重接合装置を示している。 低荷重接合装置を示している。 低荷重接合装置の処理手順を示すフローチャートである。 低荷重接合装置の処理手順を示すフローチャートである。 保持部材14の移動速度と時間との関係を示している。 バネ16の長さと時間との関係を示している。 荷重と時間との関係を示している。 (A)および(B)は,カバー・ガラスにスペーサを取り付ける一工程を示している。 (A)および(B)は,カバー・ガラスにスペーサを取り付ける一工程を示している。 (A)および(B)は,カバー・ガラスにスペーサを取り付ける一工程を示している。 (A)および(B)は,カバー・ガラスにスペーサを取り付ける一工程を示している。 (A)および(B)は,カバー・ガラスにスペーサを取り付ける一工程を示している。 基材の製造装置である。
図1は,この発明の実施例によるイメージ・センサ7へのカバー・ガラス2の取り付け方法を示している。
この実施例では,一個のイメージ・センサ7に一個のカバー・ガラス2が一個のスペーサ4を介して接着される。イメージ・センサ7には,接着剤5によってスペーサ4が接着される。そのスペーサ4にカバー・ガラス2が接着剤3によって接着される。
図2(A)から図2(E)は,イメージ・センサ7へのカバー・ガラス2の取り付け方法の詳細を示すもので端面図である。カバー・ガラス2等のハッチングは省略されている。
図2(A)を参照して,カバー・ガラス2の表面(図2(A)では下面)に仮着フィルム1が貼り付けられる。表面に仮着フィルム1が貼り付けられたカバー・ガラス2の裏面(図2(B)では上面)に,下面に接着剤3が塗布されているスペーサ4が置かれることにより,カバー・ガラス2とスペーサ4とが接着される。
図2(B)を参照して,スペーサ4が接着され,かつ仮着フィルム1が下面に貼り付けられているカバー・ガラス2が台座11上に置かれる。台座11は,台座11上に置かれた物体を吸引することにより(陰圧がかかっている),その物体が容易には動かないようにするものである。
図2(C)を参照して,カバー・ガラス2が台座11上に位置決めされた状態で,下面に接着剤5が塗布されたフィルム6が,スペーサ4の上面に置かれる。スペーサ4の上にフィルム6が置かれると,フィルム6上から加圧される。
図2(E)を参照して,フィルム6がはがされると,スペーサ4上に接着剤5が塗布されることとなる。
図3(A)から図3(C)は,接着剤5が塗布されたスペーサ4にイメージ・センサ7を取り付ける取り付け方を示している。
図3(A)を参照して,台座11上にカバー・ガラス2が置かれている。接着剤5が塗布されたスペーサ4の上からイメージ・センサ7が降ろされる。図3(B)に示すように,スペーサ4を介してイメージ・センサ7にカバー・ガラス2が取り付けられる。図3(C)を参照して,台座11によるカバー・ガラス2の吸引が解除されると,カバー・ガラス2が取り付けられたイメージ・センサ7が得られるようになる。
図4(A)および図4(B)は,接着剤が塗布されたスペーサ4にイメージ・センサ7を取り付ける他の取り付け方を示している。
図4(A)を参照して,スペーサ4の表面に接着剤が塗布されたカバー・ガラス2が台座11から外される。台座11にはイメージ・センサ11が吸引された状態で位置決めされる。図4(B)を参照して,スペーサ4の表面(下面)に接着剤5が塗布されたカバー・ガラス2が,接着剤5が下となるようにされてイメージ・センサ7に置かれる。台座11の吸引が解除され,台座11からイメージ・センサ7が外されると,図3(C)に示すようにカバー・ガラス2が取り付けられたイメージ・センサ7が得られる。
図5から図12は,上述したようにイメージ・センサ7にカバー・ガラス2を取り付ける低荷重接合装置10を示している。これらの図においては上述した接着剤3は図示が省略されている。
低荷重接合装置10には,基台12が設けられている。基台12の右端に単軸ロボット13が立設している。単軸ロボット13の上部には保持部材14が左側に水平に伸びている。保持部材14の先端には変位センサ15が設けられている。保持部材の先端部であって,変位センサ15の手前にはバネ(伸縮部材)16が設けられている。このバネ16によってヘッド部17が吊り下げられている。変位センサ15によってバネ16の伸縮量(変位量)が測定される。
保持部材14は保持部材駆動装置18によって上下にゆっくりと移動自在である。保持部材14が上下に移動することにより,ヘッド部17も上下にゆっくりと移動する。ヘッド部17の周りには垂直なガイド(図示略)が設けられており,このガイドに沿ってヘッド部17が上下に移動するのはいうまでもない。保持部材駆動装置18は,制御装置9によって制御される。
ヘッド部17の下方には,台座11が設けられている。この台座11の上部には複数の穴が開けられており,中は空洞となっている。この空洞の部分にホース(図示略)が接続され,そのホースによって吸引装置(ポンプ)19から台座11内の空気が抜かれることにより,台座11上に置かれる物体が台座11に吸引される。吸引装置19からの吸引が無くなることにより,台座11上に置かれる物体は移動自在となる。
低荷重接合装置10を用いてイメージ・センサ7にカバー・ガラス2を取り付ける場合,ガラス・チップ吸着カートリッジ30が用いられる。ガラス・チップ吸着カートリッジ30も台座11と同様の構成で,吸引装置19とホース(図示略)によってつながれており,そのホース内の空気が吸引されることにより,置かれた物体を吸引して容易に動かないようにするものである。
低荷重接合装置10には,さらに上下2視野光学系ユニット20が含まれている。この光学系ユニット20は,カバー・ガラス2の中心軸とイメージ・センサ7の光軸(中心軸)とを一致させるために利用される。光学系ユニット20には,水平方向(右方向)に伸びたアーム21がある。アーム21は,上下に移動自在である。アーム21の先端部の上部には上方向を撮像する撮像装置22Aが設けられ,アーム21の先端部の下部には下方向を撮像する撮像装置22Bが設けられている。
光学系ユニット20はベース23を介してスライド・ガイド24に乗せられている。スライド・ガイド24上にはガイド溝(図示略)が形成されており,このガイド溝にベース23の下端に形成されている凸条が嵌め込められている。これにより,光学系ユニット20は,左右に移動自在である。また,光学系ユニット20は,鉛直方向の軸を中心として回転自在となるように,ベース23に取り付けられている。
図6を参照して,ガラス・チップ吸着カートリッジ30上に置かれた物体が吸引される状態で,ガラス・チップ吸着カートリッジ30上に,上面に接着剤が塗布されているスペーサ4が接着されたカバー・ガラス2が置かれる。また,台座11上に置かれた物体が吸引される状態で,台座11上にイメージ・センサ7が置かれる。
図7を参照して,ガラス・チップ吸着カートリッジ30の上下が反対にされて,ヘッド部17の下面に,ガラス・チップ吸着カートリッジ30が取り付けられる。ヘッド部17の下面には凸部(図示略)が形成されており,ガラス・チップ吸着カートリッジ30のカバー・ガラス2が載せられていない面には凹部(図示略)が形成されている。それらの凸部と凹部とが嵌め込められてロック部材(図示略)によりロックされることにより,ヘッド部17の下面にガラス・チップ吸着カートリッジ30が固定される。
図8を参照して,ヘッド部17の下方から退避されていた光学系ユニット20の撮像装置22Aがヘッド部17の下方となるように,光学系ユニット20がスライド・ガイド24を右方向にスライドさせられる。光学系ユニット20の撮像装置22Aによって撮像装置22Aの上方にあるカバー・ガラス2が撮像され,かつ光学系ユニット20の撮像装置22Bによって撮像装置22Bの下方にあるイメージ・センサ7が撮像される。撮像により得られたカバー・ガラス2の画像とイメージ・センサ7の画像とが表示装置(図示略)の表示画面に表示され,カバー・ガラス2の中心軸とイメージ・センサ7の中心軸とが一致するようにオペレータによって台座11が動かされる。
図9を参照して,カバー・ガラス2の中心軸とイメージ・センサ7の中心軸とが一致すると,光学系ユニット20の撮像装置22Aがヘッド部17の下方から退避させられる。
図10を参照して,保持部材駆動装置18によって保持部材14が下方向に移動させられる。すると,カバー・ガラス2に接着されているスペーサ4が台座11に置かれているイメージ・センサ7の上面に接することとなる。さらに,保持部材駆動装置18によって保持部材14が下方向に移動させられると,スペーサ4がイメージ・センサ7に押し付けられる。バネ16が変位し,その変位量が変位センサ15によって検出される。バネ16の変位量が所定の変位量となると,イメージ・センサ7とカバー・ガラス2との間に所定の荷重が加えられたと考えられる。
図11を参照して,吸引装置19によるガラス・チップ吸着カートリッジ30の吸引が停止させられる。すると,スペーサ4の表面に塗布されている接着剤5によって,スペーサ4を介してイメージ・センサ7にカバー・ガラス2が取り付けられることとなる。
図12を参照して,吸引装置19による台座11の吸引が停止させられる。すると,台座11からイメージ・センサ7が取り外される。カバー・ガラス2が取り付けられたイメージ・センサ7(固体電子撮像装置)が得られるようになる。
上述の処理において,イメージ・センサ7に加えられる荷重は,式1によって表される。
F=(m1+m2+m3)g−k(x−x0)−Pi・・・式1
但し,Fが荷重(N),gは重力加速度(m/s2),kはばね定数(N/mm),Piはばねの初張力(N),x0は引張ばね初期長(mm),xは押し付け動作時引張ばね長さ(mm),m1はヘッド部重さ(g),m2はガラス・チップ吸着カートリッジの重さ(g),m3はカバー・ガラスの重さ(g)である。
また,荷重Fと変位量Δxとは式2の関係があり,かつ上述した押し付け動作で生じたバネ16の変位量Δxは式3で得られる。
F=k×Δx・・・式2
Δx=x−x0・・・式3
イメージ・センサ7に加える荷重Fが決定され,かつバネ16のばね定数kが決定されれば,その荷重Fがイメージ・センサ7に加えられるときの変位量Δxが分る。そのような変位量Δxが変位センサ15で検出されたときに,保持部材14の下降を停止させればよいこととなる。
図13および図14は,上述した低荷重接合装置10の処理手順を示すフローチャートである。
ステップ21から27まではイメージ・センサ7などのセット処理である。
まず,撮像装置22A(22B)が台座11の上方に存在すると,光学系ユニット22がオペレータによって手で左側に退避させられる(ステップ21)。低荷重接合装置10の電源がオンさせられ(ステップ22),保持部材14が初期位置に移動させられる(ステップ23)。
ガラス吸着カートリッジ30および台座11における吸引が開始させられる(ステップ24)。ガラス吸着カートリッジ30上にスペーサ4が接着されているカバー・ガラス2が載せられ(ステップ25),台座11上にイメージ・センサ7が載せられる(ステップ26)。
ステップ27から30まではピント調整についての処理である。
まず,上述のように,吸着カートリッジ30がヘッド部17に装着される(ステップ27)。すると,オペレータによって撮像装置22A(22B)が台座11の上方となるように光学系ユニット22が進入させられる(ステップ28)。光学系ユニット22のアーム21の高さが調整され,アーム21の先端部の下方に設けられている撮像装置22Bで撮像した場合に,台座11上に置かれたイメージ・センサ7のピントが合うようにされる(ステップ29)。つづいて,保持部材14の高さが調整され(Z軸高さ調整),アーム21の先端部の上方に設けられている撮像装置22Aで撮像した場合に,ヘッダ17の下方に装着されているカバー・ガラス2のピントが合うようにされる(ステップ30)。
つづいて,ステップ31から34までの処理でイメージ・センサ7の位置調整が行われる。
台座11がオペレータによって鉛直軸を中心に回転させられて,鉛直軸を中心とした回転角度θの粗位置決めが行われる(ステップ31)。つづいて,オペレータによって,台座11の基台12上におけるXY位置調整が行われる(ステップ32)。さらに,台座11の回転角度θの位置調整が行われる(ステップ33)。位置調整が終わると,撮像装置22A(22B)が退避させられ,台座11の上方から左側に寄せられる(ステップ34)。
つづいて,ステップ35以降の処理で押し付け処理が行われる。
まず,保持部材14が移動開始させられ(ステップ35),変位センサ15も起動させられる(ステップ36)。保持部材14の下降が開始し(ステップ37),変位センサ15によって変位量検出される。検出された変位量が上述した第1の所定の変位量となると(ステップ38でYES),保持部材14の下降が停止させられる(ステップ39)。その後,ガラス・チップ吸着カートリッジ30の吸引が停止させられて保持部材14が上昇させられる(ステップ40,41)。台座11の吸引が停止させられて(ステップ42),台座11からカバー・ガラス2が取り付けられたイメージ・センサ7が取り外されることとなる(ステップ43)。その後,吸着カートリッジ30がヘッド部17から取り外される(ステップ44)。
図15から図17は上述した押し付け動作制御の関係を示すグラフである。図15は,保持部材14の移動速度と時間との関係を示している。図16は,バネ16の長さと時間との関係を示している。図17は,荷重と時間との関係を示している。
図15に示すように,時間t1となると,保持部材14の下降が加速されて開始する。加速度の影響でバネは図16に示すように若干縮む。時間t2となると,保持部材14は一定速度で下降させられる。接着剤5とイメージ・センサ7が接触するまで(t3まで),荷重はかからない(図17)。図16に示すように,時間t3となると,カバー・ガラス2とイメージ・センサ7とが接する。図17に示すように,イメージ・センサ7に荷重が加えられることとなる。さらに,保持部材14が一定速度で下降し,時間t4となると,第2の所定の変位置(伸縮量)となり,加えたい荷重であるときのバネ16の変位量(第1の変位置)となる前に保持部材14は減速させられる。第2の所定の変位置(伸縮量)となり,減速時の速度変化が大きすぎると,加速度の変化により余計な荷重が加わってしまうために,滑らかに減速するものである。時間t5となり,バネ16の変位量が上述した所定の変位量となると,所定の荷重がイメージ・センサ7とカバー・ガラス2との間に加えられたものとなる。保持部材14の下降が所定時間の間,停止させられる(Z軸ロック)。時間t6となると,吸着カートリッジ30の吸引が停止させられて保持部材14が上昇させられる(原点復帰)。時間t7となるとイメージ・センサ7への荷重が解除される。このように,イメージ・センサ7には所定の低い荷重が加えられてカバー・ガラス2がイメージ・センサ7に取り付けられる。
上述の実施例において,吸着カートリッジ30の材質を変えることにより荷重が変わるようにできる。また,台座11にカバー・ガラス2を置き,吸着カートリッジ30にイメージ・センサ7を吸引させるようにしてもよい。
図18(A)および図18(B)から図22(A)および図22(B)は,スペーサ4が接着剤3によって接着されているカバー・ガラス2の製造方法を示すものである。
図18(A)および図18(B)は仮着フィルム50に金属53が貼りあわされている様子を示すもので,図18(A)は側面図,図18(B)は上面図である。
仮着フィルム50は,基材52上に粘着材51が塗布されている。この基材52は,製造時において搬送方向の熱収縮率が0.5%以下,幅方向の熱収縮率が0.1%以下の熱可塑性樹脂である。基材52は,紫外線を透過するもので,たとえば,ポリエステル樹脂である。粘着材51は,紫外線が照射されることにより,粘着力が弱くなるもので,公知のものを利用できる(いわゆるUVテープに塗布されている接着剤など)。
仮着フィルム50の厚さは200μm以下程度であり,粘着材51の厚さは5μm程度以下である。金属53の厚さは50μm以下程度であり,少なくとも100μm以下であることが好ましい。
仮着フィルム50に接着されている金属53に,上述したスペーサ4の形状となるようなフォトリソグラフィが行われてエッチング処理される。たとえば,レジスト・ベーク温度は70度,金属エッチングの温度が50度,レジスト剥離の温度が90度から100度程度で行われる。
図19(A)および図19(B)は,エッチング処理された状態を示すもので,図19(A)は,図19(B)のA−A線に沿う端面図,図19(B)は,上面図である。
上述のように,エッチング処理されることにより,仮着フィルム50上に金属(好ましくはステンレス)のスペーサ4が形成される。スペーサ4は矩形の枠状であり,一辺のサイズLが5mm程度,幅tが200μm程度である。このスペーサ4の表面に,接着剤塗布装置によって,上述した接着剤3が塗布される。
図20(A)および図20(B)は,スペーサ4上に接着剤3が塗布されている様子を示すものである。図20(A)は,図20(B)のA−A線の沿う断面図,図20(B)は上面図である。
スペーサ4の上面に接着剤3が塗布されると,接着装置(上述した装置を利用できよう)によってカバー・ガラス2が保持されて,スペーサ4の上面に上述したカバー・ガラス2が接着される。
図21(A)および図21(B)は,スペーサ4にカバー・ガラス2が取り付けられた様子を示している。図21(A)は,図21(B)のA−A線に沿う断面図であり,図21(B)は,上面図である。
カバー・ガラス2の代わりにイメージ・センサ7を取り付けてもよい。
仮着フィルム50の下方から紫外線が照射されると,仮着フィルム50の表面に塗布されている粘着材の粘着力が弱まる。すると,仮着フィルム50からスペーサ4が剥離されやすくなる。剥離装置(上述した装置が利用されよう)によって,仮着フィルム50から,スペーサ4が接着されたカバー・ガラス2が取り外される。
図20(A)および図20(B)は,スペーサ4が接着されたカバー・ガラス2が仮着フィルム50から取り外された様子を示している。図20(A)は,図20(B)の断面図,図20(B)は,上面図である。
このようにして,スペーサ4が接着されているカバー・ガラス2が得られる。得られたカバー・ガラス2がイメージ・センサ7に取り付けられるのは上述の通りである。
仮着フィルム50の基材52は,製造時において搬送方向の熱収縮率が0.5%以下,幅方向の熱収縮率が0.1%以下の熱可塑性樹脂のものが使用されているから,フォトリソグラフィ,エッチングの処理などにおいて,熱が加えられても変形しない。仮着フィルム50が変形すると,スペーサ4は薄いので,スペーサ4が変形してしまうが,仮着フィルム50が変形しないので,スペーサ4の変形が防止される。
上述した基材52の製造方法として,低熱収縮ポリエステルフィルムの製造方法について述べる。
低熱収縮ポリエステル支持体を形成するポリエステルは,ジカルボン酸とジオールから構成されるが,好ましいジカルボン酸として,テレフタル酸,ナフタレンジカルボン酸,イソフタル酸,オルトフタル酸,パラフェニレンジカルボン酸およびそのエステル形成体を挙げることができる。ジオールは,エチレングリコール,ブチレングリコール,シクロヘキサンジメタノール,ネオペンチルグリコール,ビスフェノールA,ビフェノールが好ましい。ジオールとジカルボン酸以外にヒドロキシカルボン酸を用いてもポリエステルを形成でき,パラヒドロキシ安息香酸,6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸を用いてもよい。このようなポリエステルを達成する上で好ましいのが,全ジカルボン酸ユニット中に含まれるテレフタル酸,あるいはナフタレンジカルボン酸の含率が50mol%以上100mol%以下のものが好ましく,これは共重合体であってもよく,ポリマーブレンドであってもよい。これらの中で特に好ましいのがポリエチレンテレフタレート(PET)とポリエチレンナフタレート(PEN)である。
このようなポリエステルは原料のジカルボン酸とジアルコールを1〜2kg/mm2の加圧下あるいは大気圧下で180〜280℃で0.5〜8時間反応させエステル交換させた後,50〜1mmHgの真空にした240〜290℃で1〜3時間加熱することで重合させてえることができる。このとき原材料の添加をスラリーで行うことで好ましい。即ちジカルボン酸あるいはそのジエステルとテレフタル酸を微粒子にし,エチレングリコール中に分散させスラリーとして供給する。これらの重合時,必要に応じて,エステル交換反応触媒あるいは重合反応触媒を用いたり,耐熱安定化剤(例えば亜リン酸,リン酸,トリメチルフォスフェート,トリエチルフォスフェート,テトラエチルアンモニウム)を添加してもよい。これらのポリエステル合成法については,例えば,高分子実験学第5巻「重縮合と重付加」(共立出版,1980年)第103頁〜第136頁,“合成高分子V”(朝倉書店,1971年)第187頁〜第286頁の記載や特開平5−163337号,同3−179052号,同2−3420号,同1−275628号,特開昭62−290722号,同61−241316号等を参考に行うことができる。
これらのポリエステルは,耐熱性の観点からガラス転移温度(Tg)が50℃以上のものが好ましく,より好ましくは60℃以上,さらに好ましくは65℃以上である。このようにして重合したポリマーは,オルソクロロフェノール溶媒中にて,35℃で測定した極限粘度が0.40以上,0.9以下のものが好ましく,0.45〜0.70のものがさらに好ましい。ポリエステルフィルムは易滑性を付与することも可能であり,不活性無機化合物の練り込みが一般的手法として用いられる。このような不活性無機粒子としてはSiO2 ,TiO2 ,BaSO4 ,CaCO3 ,タルク,カオリン等が例示される。これらはポリエステル合成反応系に不活性な粒子を添加する外部粒子系による易滑性付与法,ポリエステルの重合反応時に添加する触媒等を析出させる内部粒子系による易滑性付与法いずれも採用可能である。好ましい添加量は5ppm以上1000ppm以下,より好ましくは10ppm以上500ppm以下である。また添加する粒子の大きさは0.01μm以上10μm以下が好ましく,0.05μm以上5μm以下がより好ましい。
次にポリエステルフィルムの製膜方法について述べる。
図23は,基材52の製造装置を示している。
上述のような方法で重合したポリマーをペレット化し,これを80℃〜200℃で1時間以上乾燥する。このペレットは,製膜工程部60の押出機62により,そのポリマーの融点温度(Tm)以上330℃以下で溶融する。この後,フィルター(図示略)を用いて溶融ポリマーをあらかじめ濾過しておくほうが好ましい。フィルターとしては,金網,焼結金網,焼結金属,サンド,グラスファイバーなどが挙げられる。溶融樹脂は,ダイ64に連続的に供給される。供給された溶融樹脂はダイ64の先端(下端)からシート状に吐出され,吐出された溶融樹脂は,キャスティングドラム68上にキャストされ,ドラム68の表面で冷却固化された後,ドラム68の表面から剥離され,ポリエステルフィルム132が製膜される。ダイ64から押しだした溶融ポリマーは,Tg −80℃〜Tg (Tg:ポリエステルのガラス転移温度),より好ましくはTg −60℃〜Tg −10℃にしたキャスティングドラム68上に押し出す。この時,静電印加法あるいは液膜形成法(水等の流体をキャスティングドラム上に塗布しメルトとドラムの密着をよくする)でドラムとの密着を良くし平面性の改良を行うことも好ましい。
製膜工程部60で製膜されたポリエステルフィルム132は,縦延伸工程部70,横延伸工程部80に順に送られる。
ポリエステルフィルム132は,まず,縦延伸工程部70で搬送方向に縦延伸される。縦延伸工程部70では,ポリエステルフィルム132が予熱された後,ポリエステルフィルム132が加熱された状態で,二つのニップロール72,74に巻き掛けられる。出口側のニップロール74は,入口側のニップロール72よりも早い搬送速度でポリエステルフィルム132を搬送しており,これによって,ポリエステルフィルム132が縦方向に延伸される。
縦延伸されたポリエステルフィルム132は,横延伸工程部80に送られ,幅方向に横延伸される。横延伸工程部80では例えばテンターを好適に用いることができ,このテンターによってポリエステルフィルム132の幅方向の両端部をクリップで把持し,横方向(幅方向)に延伸する。横方向にTg+20℃〜55℃の温度で3.0〜4.0倍に延伸することが好ましい。この後Tg+60℃〜100℃で横方向に緩和する。このとき横方向に3〜20%,好ましくは7〜10%に緩和することによって,横延伸の歪を緩和し,TD方向(幅方向)の寸法変化を低くする効果がある。
このようにして得られた延伸ポリエステルフィルム132Aは,易接着塗布工程部90で下塗り層(易接着層)が設けられる。ここで,第1層としてフィルム132Aによく接着する層(以下,下塗り第1層と略す)を設け,その上に第2層として下塗り第1層と別工程で塗布する樹脂とよく接着する層(以下,下塗り第2層と略す)を塗布するいわゆる重層法と,一層のみ塗布する単層法とがある。単層法の場合には,易接着塗布工程部90Aおよび乾燥工程部60Aは不要である。
重層法における下塗り第1層では,例えば,塩化ビニル,塩化ビニリデン,ブタジエン,酢酸ビニル,スチレン,アクリロニトリル,メタクリル酸エステル,メタクリル酸,アクリル酸,イタコン酸,無水マレイン酸等の中から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体,エポキシ樹脂,ゼラチン,ニトロセルロース,ポリ酢酸ビニルなどが用いられる。また必要に応じて,トリアジン系,エポキシ系,メラミン系,ブロックイソシアネートを含むイソシアネート系,アジリジン系,オキサザリン系等の架橋剤,コロイダルシリカ等の無機粒子,界面活性剤,増粘剤,染料,防腐剤などを添加してもよい。また下塗り第2層でも第1層に用いられる樹脂等も同様に用いられる。
単層法においては,多くは支持体を膨潤させ,下塗りポリマーと界面混合させる事によって良好な接着性を得る方法が多く用いられる。この下塗りポリマーとしては,ゼラチン,ゼラチン誘導体,ガゼイン,寒天,アルギン酸ソーダ,でんぷん,ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸共重合体,無水マレイン酸共重合体などの水溶性ポリマー,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエステル,塩化ビニル含有共重合体,塩化ビニリデン含有共重合体,アクリル酸エステル含有共重合体,酢酸ビニル含有共重合体,酢酸ビニル含有共重合体等のラテックスポリマー,などが用いられる。
第1層の厚みは10から500nm,より好ましくは30から150nmの範囲であることが好ましい。膜厚が10nm未満であると延伸ポリエステルフィルム12’との接着性が不充分になり,500nmを超えると面状が悪化する場合がある。
第1層を塗設する方法には特に制限はなく,バーコーター塗布,スライドコーター塗布などの公知の方法を用いることができる。塗布溶媒も水,トルエン,メチルアルコール,イソプロピルアルコール,メチルエチルケトンなど,及びこれらの混合系などの水系,有機溶剤系の塗布溶剤を用いることができる。これらのうちで水を塗布溶媒として用いる方法はコスト,製造の簡便さを考えると好ましい。
第2層の厚みも特に制限はないが,10から5000nm,より好ましくは20から1500nmの範囲であることが好ましい。膜厚が10nm未満であると上層との接着性が不充分になり,5000nmを超えると面状が悪化する場合がある。
第2層を塗設する方法についても特に制限はなく,バーコーター塗布,スライドコーター塗布などの公知の方法を用いることができる。また,第2層は第1層と同じ方法で塗布してもよいし,異なる方法で塗布してもよい。さらに第2層は,第1層と同時に塗布して乾燥してもよいし,図1に示したように第1層を塗布乾燥した後に塗布してもよい。
第2層を塗布するための塗布溶媒も水,トルエン,メチルアルコール,イソプロピルアルコール,メチルエチルケトンなど,及びこれらの混合系などの水系,有機溶剤系の塗布溶剤を用いることができる。塗布溶媒についても第1層と同じものであっても,異なるものであってもよい。第2層の塗布溶媒も,水を用いる方法がコスト,製造の簡便さの点から好ましい。
このように下塗層が塗布された延伸ポリエステルフィルムは,熱処理A工程部100および100Aで下塗液の溶媒を乾燥すると共に,加熱雰囲気中を搬送することによる熱処理Aを行う。
熱処理A工程部100としては,パラレル非接触乾燥方式の乾燥機を好適に使用することができる。パラレル非接触乾燥方式の乾燥機は,乾燥工程部100内に,乾燥風を吹き出すエアヘッダ(図示略)を下塗層が塗布された延伸ポリエステルフィルム132Aを挟んだ上方と下方の両方にフィルム132Aの搬送ラインに沿って互い違いに配置され,エアヘッダからフィルム132Aに向けて乾燥風が吹き出される。これにより,フィルム132は乾燥工程部100内を,サインカーブを描くように非接触走行して塗布膜が乾燥される。
このように加熱雰囲気中にて熱風で浮上させながら搬送する熱処理A工程部100で熱処理すると搬送方向(MD方向)の熱収縮を下げることが可能になる。その際,熱処理温度は130℃〜190℃,好ましくは150℃〜180℃,張力は30〜150N/m,好ましくは50〜100N/mである。このような熱処理は,単一の熱処理ゾーンで実施しても,複数の熱処理ゾーンで実施しても同様な効果が得られる。平面性を改善する為には熱処理ゾーンの入り口に余熱ゾーン,出口に徐冷ゾーンを設ける事が望ましい。これにより急激な温度変動で光学用フィルム132Bが大きく伸張,収縮する際に発生するトタン板状のベース変形を抑制することができる。
熱処理B装置110は,温度を調節するための炉(図示略)の内部に,延伸ポリエステルフィルム132Aを搬送するためのローラ(図示略)が備えられている。ローラは炉の内部と同じ温度に加熱されている。延伸ポリエステルフィルム132を低い張力を維持しながら搬送を行なうため,炉への搬送および炉からの引き抜きにはニップロール(図示略)を用いることが好ましい。このようにすることで,テンション測定ロールによって張力を測定したうえで,ニップロール74のローラの回転速度を変えることで,低い張力を維持することができる。また,熱処理B装置110は,ヒートローラのような高温の熱媒体に接触させて伝熱で延伸ポリエステルフィルム132Aを昇温してもよい。いずれの方法でもよいが,幅方向の温度分布を小さくすることが熱収縮の幅方向分布を小さくするために好ましい。
このように,延伸ポリエステルフィルム132を加熱雰囲気内にある複数ローラに接触搬送またはヒートローラに接触搬送することにより,更に熱収縮率を下げ,高い平面性を得ることができる。その際,ローラ温度は145〜160℃,張力は80〜450N/mの範囲であることが好ましい。そして,ローラ上でのアイロン効果により,局所的な延伸ポリエステルフィルム132Aのベコ,波打ち等の欠陥を減少させ,平面性を向上することができる。
以上のようにして,搬送方向(MD方向)の熱収縮率が0.5%以下であり,幅方向(TD方向)の熱収縮率が0.1%以下である光学用フィルム(基材52)を製膜することができる。
なお,搬送(MD)方向の加熱収縮率,幅(TD)方向の加熱収縮率は,JIS C−2318により,次の通り,求めることができる。
加熱収縮率(%)=100×(L1−L2)/L2
L1:加熱前の標点間距離(mm),L2:加熱後の標点間距離(mm)
2 カバー・ガラス
7 イメージ・センサ
9 制御装置
11 台座
14 保持部材
15 変位センサ
16 バネ
17 ヘッド部材
18 保持部材駆動装置
19 吸引装置
30 ガラス・チップ吸着カートリッジ

Claims (13)

  1. 一個の固体電子撮像素子と,表面に接着剤が塗布されている一個のスペーサが,表面に接着されている一個のカバー・ガラスと,のうちの一方が配置される台座,
    上記台座上方において上下に移動自在な保持部材,
    上記保持部材の下方に設けられ,かつ伸縮自在な伸縮部材によって吊り下げられるヘッド部材,
    上記固体電子撮像素子または上記カバー・ガラスのうち他方を上記ヘッド部材の下面に吸引する吸引装置,
    上記保持部材を上下動させる保持部材駆動装置,
    上記伸縮部材の伸縮量を測定する変位センサ,および
    上記変位センサによって,上記伸縮部材の伸縮量が第1の所定の伸縮量となったことに応じて上記保持部材の下降を停止するように上記保持部材駆動装置を制御し,かつ吸引を停止するように上記吸引装置を制御する制御装置,
    を備えた固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  2. 上記吸引装置とつながれている吸着カートリッジ,
    をさらに備えた請求項1に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  3. 上記制御装置は,
    上記伸縮部材の伸縮量が第2の所定の伸縮量となったことに応じて上記保持部材の下降速度を遅くするように上記保持部材駆動装置を制御するものである,
    請求項1または2に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  4. 上記制御装置は,
    上記保持部材の下降の停止から一定時間経過したことにより上記保持部材を上昇するように上記保持部材駆動装置を制御するものである,
    請求項1から3のうち,いずれか一項に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  5. 搬送されながら製造される仮着フィルムであって,製造時の搬送方向の熱収縮率が0.5%以下,幅方向の熱収縮率が0.1%以下の熱可塑性樹脂が基材として用いられており,表面に粘着材が塗布されている上記仮着フィルムの表面と上記スペーサの裏面とが接するように,上記仮着フィルムの表面に上記スペーサが配置され,
    上記スペーサの表面に接着剤が塗布され,
    上記スペーサの表面に上記カバー・ガラスが接着され,
    上記仮着フィルムを上記スペーサから剥離することにより生成される上記カバー・ガラスが用いられる,
    請求項1からのうち,いずれか一項に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  6. 上記熱可塑性樹脂は,UV光を透過するものである,請求項に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  7. 上記粘着材は,UV光が照射されることにより粘着力が低下するものである,請求項またはに記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  8. 上記熱可塑性樹脂は,ポリエステル樹脂である,請求項からのうち,いずれか一項に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  9. 上記スペーサは,金属の枠である,請求項1からのうち,いずれか一項に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  10. 上記スペーサは,厚さが100μm以下である,請求項1からのうち,いずれか一項に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  11. 上記スペーサは,ステンレスである,請求項1から10のうち,いずれか一項に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置。
  12. 台座に,一個の固体電子撮像素子と,表面に接着剤が塗布されている一個のスペーサが,表面に接着されている一個のカバー・ガラスと,のうちの一方を配置し
    ッド部材台座上方において上下に移動自在な保持部材の下方に設けられ,かつ伸縮自在な伸縮部材によって吊り下げ,
    吸引装置が,上記固体電子撮像素子または上記カバー・ガラスのうち他方を上記ヘッド部材の下面に吸引し,
    保持部材駆動装置が,上記保持部材を下降させて,上記固体電子撮像素子に上記スペーサを介して上記カバー・ガラスを押し付け,
    変位センサが,上記伸縮部材の伸縮量を測定し,
    制御装置が,上記変位センサによって,上記伸縮部材の伸縮量が第1の所定の伸縮量となったことに応じて上記保持部材の下降を停止するように上記保持部材駆動装置を制御し,かつ吸引を停止するように上記吸引装置を制御して,上記固体電子撮像素子に上記カバー・ガラスを取り付ける,
    固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け方法。
  13. 送されながら製造される仮着フィルムであって,製造時の搬送方向の熱収縮率が0.5%以下,幅方向の熱収縮率が0.1%以下の熱可塑性樹脂が基材として用いられており,表面に粘着材が塗布されている上記仮着フィルムの表面と上記スペーサの裏面とが接するように,上記仮着フィルムの表面に上記スペーサを配置し,
    記スペーサの表面に接着剤を塗布し,
    記スペーサの表面に上記カバー・ガラスを接着し,
    記仮着フィルムを上記スペーサから剥離することにより
    請求項12に記載の固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け方法に用いられる上記一個のカバー・ガラスを得る方法
JP2011209046A 2011-02-24 2011-09-26 固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置およびその方法 Expired - Fee Related JP5635471B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011209046A JP5635471B2 (ja) 2011-02-24 2011-09-26 固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置およびその方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011037899 2011-02-24
JP2011037899 2011-02-24
JP2011209046A JP5635471B2 (ja) 2011-02-24 2011-09-26 固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置およびその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012191161A JP2012191161A (ja) 2012-10-04
JP5635471B2 true JP5635471B2 (ja) 2014-12-03

Family

ID=47083954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011209046A Expired - Fee Related JP5635471B2 (ja) 2011-02-24 2011-09-26 固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置およびその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5635471B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111426346A (zh) * 2020-04-09 2020-07-17 深圳了然视觉科技有限公司 基于视觉的传感器及传感方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3017895B2 (ja) * 1992-12-01 2000-03-13 株式会社東芝 チップ部品マウント装置
JP4459478B2 (ja) * 2001-06-06 2010-04-28 三菱電機株式会社 ボンディング装置
JP5004412B2 (ja) * 2003-07-24 2012-08-22 パナソニック株式会社 レンズ一体型撮像装置の製造方法及び製造装置
JP2005135992A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Canon Inc 撮像装置の製造装置及び撮像装置の製造方法
JP2006332200A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Tomoegawa Paper Co Ltd 撮像素子用蓋体、および当該撮像素子用蓋体を用いた撮像素子
JP4926630B2 (ja) * 2006-09-26 2012-05-09 シャープ株式会社 固体撮像装置の製造方法および製造装置、並びに貼付装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012191161A (ja) 2012-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6414424B2 (ja) セラミックシート製造用離型フィルム
US8733243B2 (en) Roller imprinter and production method of imprinted sheet
JP4135768B2 (ja) 間欠式フィルム成形装置及び成型方法
JP2007197611A (ja) 光学用フィルム及びその製造方法
JP2018052117A (ja) セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
WO2008047540A1 (fr) Système de formation de film intermittent et procédé de formation de film intermittent
JP6418929B2 (ja) 位相差フィルムの製造方法および積層偏光板の製造方法
TW201339091A (zh) 大區域壓印微影術
KR102366091B1 (ko) 필름롤 및 그 제조방법, 필름시트의 제조방법
WO2022138484A1 (ja) 樹脂シート成型用離型フィルム
JP5635471B2 (ja) 固体電子撮像素子へのカバー・ガラス取り付け装置およびその方法
KR101950313B1 (ko) 접착필름을 이용한 글라스 접착 잔류물질 제거장치 및 이를 이용한 글라스 접착 잔류물질 제거방법
CN110997319B (zh)
JP4135769B2 (ja) 間欠式フィルム成形装置および成形方法
JP2003291291A (ja) 離型フィルム用ポリエステルフィルム
JP6197539B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法
JP5104232B2 (ja) 微細形状転写シートの成形装置
WO2013015260A1 (ja) 積層ポリエステルフィルムおよびその製造方法
WO2019176692A1 (ja) 離型用二軸配向ポリエステルフィルムロール
JP2010030192A (ja) 微細形状転写シート、微細形状転写シートの製造方法
JP2010014939A (ja) 回路素子の製造装置及び製造方法
JP2001047580A (ja) 離型フィルム
JP5304303B2 (ja) 微細形状転写シートの製造装置および微細形状転写シートの製造方法
JP2009029061A (ja) 微細形状転写シートの製造装置および微細形状転写シートの製造方法
JP2009166409A (ja) 微細形状転写用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140715

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5635471

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees