JP5633806B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5633806B2
JP5633806B2 JP2010266091A JP2010266091A JP5633806B2 JP 5633806 B2 JP5633806 B2 JP 5633806B2 JP 2010266091 A JP2010266091 A JP 2010266091A JP 2010266091 A JP2010266091 A JP 2010266091A JP 5633806 B2 JP5633806 B2 JP 5633806B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color misregistration
data
amount
component data
linear component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010266091A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012118166A (ja
Inventor
増井 成博
成博 増井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2010266091A priority Critical patent/JP5633806B2/ja
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to PCT/JP2011/070543 priority patent/WO2012036073A1/en
Priority to US13/818,726 priority patent/US8867973B2/en
Priority to CA2810490A priority patent/CA2810490C/en
Priority to EP11825076.0A priority patent/EP2616887B1/en
Priority to KR1020137006290A priority patent/KR101536831B1/ko
Priority to CN201180049673.0A priority patent/CN103168276B/zh
Publication of JP2012118166A publication Critical patent/JP2012118166A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5633806B2 publication Critical patent/JP5633806B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、互いに色が異なる複数の画像を重ね合わせて出力画像を形成する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式のカラー画像形成装置では、複数の画像形成部を直列に配置して、1パスでフルカラー画像を形成するタンデム方式が主流となっている。このタンデム方式の画像形成装置では、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の各色に対応した複数の画像形成部で形成された画像を、中間転写ベルト(中間転写体)上に多重に一次転写した後、この中間転写ベルト上に多重に転写された各色の画像を、記録用紙(記録媒体)上に一括して二次転写し、記録用紙上に出力画像を定着することにより、フルカラー画像を形成するように構成されている。
上記タンデム方式の画像形成装置では、生産性(単位時間当たりに印刷できる記録用紙の枚数)が大幅に改善されるものの、各色の画像形成部における感光体ドラムや露光装置等の位置精度や径のずれ、光学系の精度ずれなどに起因して、各色の記録用紙上での位置ずれによる色ずれ(レジずれ)となって現れる。このため、色ずれを補正する色ずれ制御(「レジストレーション制御」ともいう。)が不可欠である。この色ずれ制御の方法として、中間転写ベルト上に各色の色ずれ検出用のテストパターンを形成し、このテストパターンの位置をセンサで検知し、その検知結果から色ずれ量(レジずれ量)を算出し、算出結果に基づいて各光学系の光路を補正したり各色の画像書き出し位置や画素クロック周波数を補正したりする方法が知られている。
しかし、従来の色ずれ制御の方法では、次のような問題点があった。
〔第1の問題点〕:光学系の光路を補正するためには、光源やf?θレンズを含む補正光学系、光路内のミラー等を機械的に動作させ、各色の位置を合わせ込む必要がある。このためには高精度な可動部材が必要となり高コスト化を招く。更に、補正の完了までに時間がかかるため頻繁に補正を行うことができない。
〔第2の問題点〕:機内温度の変化などにより光学系や支持部材などに変形が生じるなどして、色ずれ量(レジずれ量)が経時的に変化することがあり、色ずれ制御を行った直後の高品位な画像を常に保つことが困難である。
上記第1の問題点を解決するものとして、例えば、転写ベルトに転写された各色のテストパターンの形成座標情報と所定の基準位置座標と決定されるレジずれ量に基づいて、各色毎の画像データの出力座標位置を、レジストレーションずれを補正した出力座標位置に自動変換する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。また、レジずれ検出用パターン形成時と、画像形成時とで、主走査方向及び副走査方向の記録媒体に対する画像位置補正に加えて、主走査方向の倍率、主走査方向の部分倍率、副走査方向の倍率、副走査方向の部分倍率、リードのスキュー、サイドのスキュー、リードのリニアリティ、サイドのリニアリティ等の記録媒体に対する画像位置補正量のうち、少なくとも1つ以上を変更可能にした画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)
また、上記第2の問題点を解決するものとして、機内の温度を検知して一定の温度変化があったときに上記色ずれ制御を行ったり、時間経過に伴い上記色ずれ制御を繰り返し行ったりする画像形成装置が知られている。
上記出力画像の色ずれは、主走査方向や副走査方向の距離に関して線形特性を示す線形成分だけでなく、当該距離に関して非線形特性を示す非線形成分を含む。例えば、図17(a)に示すような光学系の精度ずれ等に起因した主走査方向の走査曲がり(ボウ)と呼ばれる非線形成分の色ずれがある。また、光学系によっては、図17(b)に示すように主走査方向に高次(3次以上)の成分を持った曲がり特性を示す色ずれが発生する場合もある。また、非線形の色ずれ要因として、主にf−θレンズの精度ずれに起因して、感光体ドラム(像担持体)上での主走査方向の走査速度が等速(均一)でなく、主走査方向の位置によって速度に偏差を生じ、形成される画像が主走査倍率の部分倍率が異なる倍率偏差もある。しかしながら、上記従来の画像形成装置の色ずれ制御では、このような色ずれ量の非線形成分について補正することができない。また、色ずれの中には比較的大きな非線形成分を有するものがあり、非線形性の色ずれが大きな装置に上記従来の色ずれ制御を適用する場合には、色ずれ補正精度の向上が要求される。
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、色ずれの線形成分だけでなく非線形成分についても精度よく補正された高品位の出力画像を形成することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、互いに色が異なる複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成する画像形成装置であって、色ずれ補正に用いる色ずれ量の主走査方向に対する線形成分データと非線形成分データとを別々に保持する保持手段と、前記保持手段に保持されている前記線形成分データと前記非線形成分データとに基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータを補正する補正手段と、前記補正手段により補正された入力画像データに基づいて前記複数の画像を形成し該複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成する出力画像形成手段と、前記補正手段により補正されたテストパターンデータに基づいて、前記中間転写体上に、又は前記記録媒体を保持して搬送する搬送部材上に、テストパターンを形成するテストパターン形成手段と、前記テストパターン形成手段で形成したテストパターンを検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記保持手段に保持されている前記色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データの少なくとも一方を更新する更新手段と、を備え、前記保持手段に保持されている前記色ずれ量の線形成分データと非線形成分データのうち該線形成分データのみが更新対象であり、前記更新手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて色ずれ量の線形成分の変化量を検出し、該色ずれ量の線形成分の変化量と前記保持手段に保持されている線形成分データとに基づいて新たな線形成分データを演算し、前記保持手段に保持されている線形成分データを該新たな線形成分データに更新し、前記更新手段における演算は、前記変化量に所定の第1の係数を乗じた値と、前記変化量の積算値に所定の第2の係数を乗じた値と、該変化量に対応する前記線形成分データ又は前記非線形成分データとの加算であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記保持手段に保持されている前記色ずれ量の線形成分データと非線形成分データのうち該非線形成分データのみが更新対象であり、前記更新手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて色ずれ量の非線形成分の変化量を検出し、該色ずれ量の非線形成分の変化量と前記保持手段に保持されている非線形成分データとに基づいて新たな非線形成分データを演算し、前記保持手段に保持されている非線形成分データを該新たな非線形成分データに更新することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記保持手段に保持されている前記色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データの両方が更新対象であり、前記更新手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて色ずれ量の線形成分の変化量を検出し、該色ずれ量の線形成分の変化量と前記保持手段に保持されている線形成分データとに基づいて新たな線形成分データを演算し、前記保持手段に保持されている線形成分データを該新たな線形成分データに更新し、前記検知手段の検知結果に基づいて色ずれ量の非線形成分の変化量を検出し、該色ずれ量の非線形成分の変化量と前記保持手段に保持されている非線形成分データとに基づいて新たな非線形成分データを演算し、前記保持手段に保持されている非線形成分データを該新たな非線形成分データに更新することを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置において、前記更新手段は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記加算を行い、前記係数は、前記複数種類の要因ごとに異なることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項乃至のいずれかの画像形成装置において、前記更新手段は、前記変化量が所定範囲にない場合は、前記演算及び更新を行わないことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、前記更新手段は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記変化量の検出を行い、前記複数種類の要因の変化量の少なくとも一つが所定範囲にない場合は、該複数種類の要因の変化量について前記演算及び更新を行わないことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかの画像形成装置において、前記色ずれ量の線形成分は、スキューずれ、主走査方向の倍率ずれ、主走査方向のレジストずれ、及び副走査方向のレジストずれの少なくとも一つの成分を含むことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかの画像形成装置において、前記色ずれ量の非線形成分は、主走査方向の曲がりによるずれ及び主走査方向の部分倍率偏差によるずれの少なくとも一つの成分を含むことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかの画像形成装置において、前記保持手段に保持されている前記非線形成分データは、主走査方向について分割した複数の領域ごとに前記線形成分データからの差分を求めた複数の非線形成分データであり、前記補正手段は、前記複数の領域ごとに、前記保持手段に保持されている前記線形成分データと前記非線形成分データとの加算値に基づいて、前記入力画像データ及び前記テストパターンデータを補正することを特徴とするものである。
また、請求項1の発明は、請求項の画像形成装置において、前記補正手段は、前記複数の領域ごとに、前記加算値に基づく座標変換を行うことにより前記入力画像データ及び前記テストパターンデータを補正することを特徴とするものである。
また、請求項1の発明は、互いに色が異なる複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成する画像形成装置であって、色ずれ補正に用いる主走査方向に非線形成分を有する色ずれ量特性データを保持する保持手段と、前記保持手段に保持されている前記色ずれ量特性データに基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータを補正する補正手段と、前記補正手段により補正された入力画像データに基づいて前記複数の画像を形成し該複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成する出力画像形成手段と、前記補正手段により補正されたテストパターンデータに基づいて、前記中間転写体上に、又は前記記録媒体を保持して搬送する搬送部材上に、主走査方向に配置された複数個のテストパターンを形成するテストパターン形成手段と、前記テストパターン形成手段で形成した複数個のテストパターンをそれぞれ検知する複数個の検知手段と、前記複数個の検知手段の検知結果に基づいて、各検知手段の検知位置における色ずれ量の変化量を検出し、該色ずれ量の変化量と前記保持手段に保持されている色ずれ量特性データとに基づいて新たな色ずれ量特性データを演算し、前記保持手段に保持されている色ずれ量特性データを該新たな色ずれ量特性データに更新する更新手段と、を備え、前記保持手段に保持する色ずれ量特性データは、前記複数の検知手段の検知位置を境界にして主走査方向について分割した複数の領域における複数の色ずれ量特性データであり、前記更新手段は、前記複数の検知手段の検知結果に基づいて、前記複数の領域それぞれにおける色ずれ量の変化量を検出し、該色ずれ量の変化量と前記保持手段に保持されている該領域の色ずれ量特性データとに基づいて新たな色ずれ量特性データを演算し、前記保持手段に保持されている色ずれ量特性データを該新たな色ずれ量特性データに更新し、前記更新手段における演算は、前記色ずれ量の変化量に所定の第1の係数を乗じた値と、前記色ずれ量の変化量の積算値に所定の第2の係数を乗じた値と、前記保持手段に保持されている色ずれ量特性データとの加算であることを特徴とするものである。
また、請求項1の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記更新手段は、前記色ずれ量の変化量が所定範囲内にない場合は、前記演算及び更新を行わないことを特徴とするものである。
また、請求項1の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記更新手段は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記色ずれ量の変化量の検出を行い、前記複数種類の要因の色ずれ量の変化量の少なくとも一つが所定範囲にない場合は、該複数種類の要因の色ずれ量の変化量について前記演算及び更新を行わないことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項1乃至13のいずれかの画像形成装置において、前記テストパターン形成手段は、前記出力画像形成手段による画像形成ジョブの実行期間中に、前記中間転写体上の出力画像形成領域外又は前記搬送部材上の記録媒体保持領域外に前記テストパターンを形成することを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項1乃至14のいずれかの画像形成装置において、前記テストパターン形成手段は、所定時間の間隔ごとに前記テストパターンを形成することを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項1乃至15のいずれかの画像形成装置において、前記テストパターン形成手段は、前記中間転写体上に連続して形成される出力画像形成領域間の所定個数の間隙ごとに、又は、前記搬送部材上に連続して保持される記録媒体間の所定個数の間隙ごとに、前記テストパターンを形成することを特徴とするものである。
なお、本発明における「主走査方向」及び「副走査方向」はそれぞれ次の方向である。複数の画像が中間転写体上で重ね合わせられる場合、「主走査方向」は、その中間転写体上の表面移動方向と直交する方向であり、「副走査方向」は当該中間転写体上の表面移動方向である。また、複数の画像が搬送部材で搬送される記録媒体上で重ね合わせられる場合、「主走査方向」は、その搬送部材上の表面移動方向と直交する方向であり、「副走査方向」は当該搬送部材上の表面移動方向である。また、像担持体の所定方向に移動する表面に光ビームを走査することによって上記画像の潜像を形成する場合、上記「主走査方向」及び「副走査方向」はそれぞれ、光ビームの走査方向及び像担持体の表面移動方向に対応する。
また、本発明における「色ずれ量」は、出力画像の各部における狙いの色からずれた色ずれの量であり、その出力画像を構成する複数の画像間の位置ずれに起因するものである。また、色ずれ量の「線形成分」及び「非線形成分」はそれぞれ、中間転写体上又は記録媒体上で定義される座標における所定方向(例えば、主走査方向又は副走査方向)の位置(距離)に関して、線形の特性を示す色ずれ量の成分及び非線形の特性を示す色ずれ量の成分である。すなわち、色ずれ量の「線形成分」は、上記距離に関して定数の成分と1次の成分とを含み、色ずれ量の「非線形成分」は、上記距離に関して2次以上の高次の成分を含む。
本発明によれば、色ずれ補正に用いる色ずれ量の線形成分データと非線形成分データとを別々に保持し、その線形成分データと非線形成分データとに基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータを補正する。このように補正された入力画像データに基づいて複数の画像を形成し該複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成することにより、色ずれの線形成分だけでなく非線形成分についても補正された出力画像を形成することができる。また、上記線形成分データと非線形成分データとに基づいて補正されたテストパターンデータに基づいて、中間転写体上に、又は記録媒体を保持して搬送する搬送部材上に、テストパターンを形成することにより、色ずれの線形成分だけでなく非線形成分についても補正されたテストパターンを形成することができる。しかも、このテストパターンの検知結果に基づいて、上記保持されている色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データの少なくとも一方を更新している。この更新により、色ずれ量の線形成分及び非線形成分の少なくとも一方が経時的に変化した場合でも、その変化に応じて、上記入力画像データ及びテストパターンデータの補正に用いる線形成分データ及び非線形成分データの少なくとも一方を変更することできる。このように少なくとも一方が変更された線形成分データ及び非線形成分データに基づいて出力画像及びテストパターンを形成することができるので、色ずれ量の線形成分及び非線形成分の少なくとも一方が変化した経時において、色ずれ量の線形成分及び非線形成分に基づく入力画像データ及びテストパターンデータの補正精度の低下を抑制できる。以上により、色ずれの線形成分だけでなく非線形成分についても精度よく補正された高品位の出力画像を形成することができる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の要部の一構成例を示す構成図。 印刷ジョブのタイミングの一例を示すタイミングチャート。 中間転写ベルトを上方から見た説明図。 テストパターンの一構成例を示す説明図。 検知部の一例を示す構成図。 (a)〜(h)は画像のずれ特性の例を示すグラフ。 (a)は非線形特性を取得するために印刷するテストチャートの一例を示す説明図。(b)はテストチャート中の1つのパターンの拡大図。 色ずれ量特性データ(線形成分データ)を演算して更新する方法の一例を示すフローチャート。 色ずれ量特性データ(線形成分データ)を演算して更新する別の方法の一例を示すフローチャート。 印刷ジョブ制御部において印刷ジョブ開始指示を制御する方法の一例を示すフローチャート。 プログラムなどが実行されるハードウェア構成の一例を示すブロック図。 第2の実施形態に係る画像形成装置の要部の一構成例を示す構成図。 第2の実施形態における中間転写ベルトを上方から見た説明図。 (a)〜(h)は第2の実施形態における画像のずれ特性の例を示すグラフ。 第2の実施形態における色ずれ量特性データを演算して更新する方法の一例を示すフローチャート。 第2の実施形態における色ずれ量特性データを演算して更新する別の方法の一例を示すフローチャート。 (a)は、光学系の精度ずれ等に起因した主走査方向の走査曲がり(ボウ)と呼ばれる非線形成分の色ずれの一例を示すグラフ。(b)は、主走査方向に高次(3次以上)の成分を持った曲がり特性の色ずれの一例を示すグラフ。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態は、色ずれ量の線形特性要因に区分される要因の経時的な温度変化に対する変化量が大きく、色ずれ量の非線形特性要因に区分される要因の温度変化に対する変化量がほとんどない(色ずれ許容値に対して十分小さい)場合に好適な実施形態である。色ずれ量の非線形成分については温度変化に対する変動量はほとんどないので、予め製造時あるいは任意のタイミングで、色ずれの非線形特性検出用テストパターン列を形成し、このテストパターン画像をスキャナなどの画像読取装置で読み取り、この読取ったテストパターン列の各々の色ずれ量から色ずれの非線形特性のデータである非線形成分データを予め取得しておく。そして、通常の画像形成(プリント)のジョブ実行時には、そのジョブの妨げにならないよう、中間転写体である中間転写ベルト上の画像形成領域の外(主副走査方向におけるいずれかの画像形成領域外)に色ずれ検出用のテストパターンを形成する。このテストパターンは、装置内に保持されている色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データに基づいて補正されたテストパターンデータを用いて形成される。ここで、もし色ずれ量の変動があった場合は、上記テストパターンは前回のテストパターン形成時の状態から位置がずれて形成されるので、この位置ずれを色ずれ量の変化量(線形成分)として検出する。この色ずれ量の変化量に基づいて新たに色ずれ量の線形成分データを演算し直し、装置内に保持されている色ずれ量の線形成分データを、上記新たに演算した色ずれ量の線形成分データに更新する。この更新により、装置内に保持されている色ずれ量の線形成分データは常にその時点での色ずれ量を表すことになる。そして、このように経時的に更新される色ずれ量の線形成分データと予め取得しておいた色ずれ量の非線形成分データとに基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータが補正される。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の要部の一構成例を示す構成図である。
本実施形態の画像形成装置は、タンデム方式と称される複数の画像形成部を有する多色対応の画像形成装置である。図1において、画像形成装置は、テストパターンデータ生成部1、画像パス切換部2、補正部3、保持部4、書込制御部5および走査光学系6を備える。さらに、画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、ブラック(K)の各色に対応した複数の像担持体としての感光体7y,7c,7m,7k、矢印A方向に回転駆動される中間転写体としての中間転写ベルト8、二次転写部9、検知部11、更新部12、印刷ジョブ制御部13、データ加算部15、制御手段としての主制御部16などを備える。
なお、本実施形態では、各感光体に形成される複数の画像の色が互いに異なるY,C,M,Kの4つの色である場合について説明するが、これらのうち、少なくとも2つの色を用いてもよく、他の色を用いてもよい。さらには他の色を追加して5色以上としてもよい。また、以下の説明における部材、装置、信号、データそれぞれにおいて、各色ごとに区別して表す場合は、適宜、符号の末尾にy,c,m,kの記号を付す。また、感光体7y,7c,7m,7kをまとめていう場合には、感光体7という。
図1において、テストパターンデータ生成部1は、画像形成ジョブとしての印刷ジョブを制御する印刷ジョブ制御部13から、パターン出力指示信号を受信すると、複数色Y,C,M,Kそれぞれについて、色ずれ検知用のテストパターンデータTPDy,TPDc,TPDm,TPDkを生成して出力する。このテストパターンデータは、テストパターンの基となるデータである。また、テストパターンは色ずれ検知に用いられるものである。
画像パス切換部2は、複数色Y,C,M,Kそれぞれの画像データVDy,VDc,VDm,VDkと、テストパターンデータ生成部1から出力される各色のテストパターンデータTPDy,TPDc,TPDm,TPDkとを切り換えて出力する。画像データVDy,VDc,VDm,VDkは主制御部16から送信されてくる。図1では、画像パス切換部2から出力される各色のデータを、画像データVDy,VDc,VDm,VDkと、テストパターンデータTPDy,TPDc,TPDm,TPDkとを区別しないで、21y,21c,21m,21kと示している。すなわち、画像パス切換部2から出力される各色のデータ21y,21c,21m,21kは、画像データVDy,VDc,VDm,VDkとテストパターンデータTPDy,TPDc,TPDm,TPDkとを切り換えて出力された各色のデータである。画像パス制御部2の切換は、印刷ジョブ制御部13からの切換信号により行われる。
補正部3は、保持部4から取得した現時点での色ずれ量を示す色ずれ量特性データを用いて、この色ずれ量を打ち消すように、画像パス切換部2から出力されたデータ21y,21c,21m,21k(画像データVDy,VDc,VDm,VDkおよびテストパターンデータTPDy,TPDc,TPDm,TPDk)を補正する。補正部3でそれぞれ補正された補正データ(補正後の画像データおよび補正後のテストパターンデータ)22y,22c,22m,22kは、書込制御部5に出力される。また、保持部4からの色ずれ量特性データの取得は、画像データVDy,VDc,VDm,VDkの先頭を補正する前に行い、1つの出力画像(記録用紙1枚)あるいは1組のテストパターンを補正する間は、同一の色ずれ量特性データで補正する。この補正のより具体的な方法については後述する。
保持部4は、現時点での各色の色ずれ量を示す色ずれ量特性データのうち、その色ずれ量の線形特性を示す線形成分データを保持する線形成分データ保持部4aと、上記色ずれ量の非線形特性を示す非線形成分データを保持する非線形成分データ保持部4bとを備える。線形成分データ保持部4aに保持されている色ずれ量の線形成分データは、更新部12によって更新される。また、非線形成分データ保持部4bには、予め製造時あるいは任意のタイミングで取得した各色の色ずれ量の非線形特性を示す非線形成分データがそれぞれ保持されている。なお、上記色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データの詳細、並びに、線形成分データの更新の具体的な方法については後述する。
データ加算部15は、保持部4の線形成分データ保持部4aから出力される現時点での色ずれ量の線形成分データと、非線形成分データ保持部4bから出力される色ずれ量の非線形特性成分とを加算して、現時点での色ずれ量特性データを出力する。
書込制御部5は、各色毎に各色のライン同期信号24y,24c,24m,24kから主走査同期信号を生成する。各色のライン同期信号24y,24c,24m,24kとは、各色の走査光学系6から入力される光ビームが所定位置を通過したことを示す信号である。主走査同期信号とは、主走査方向の書き出し位置を示す信号である。また、書込制御部5は、印刷ジョブ制御部13から入力される印刷ジョブ開始指示信号あるいは図示しないエンジンコントローラ部からの書き込み開始指示を基準とし、各感光体間の距離(例えば、図中のPyとPcとの距離)と中間転写ベルト8の線速Vとに基づき決定される各色間の時間差により、各色毎に副走査同期信号を生成する。副走査同期信号とは、副走査方向の書き出し位置を示す信号である。そして、書込制御部5の内部で生成される画素クロックを基準として、主走査同期信号および副走査同期信号に同期し、各色毎に補正データ(補正画像データおよび補正テストパターンデータ)22y,22c,22m,22kから走査光学系6内にある光源の変調信号である書込信号23y,23c,23m,23kへと変換する。このようにして、各色の補正画像データは、それぞれ対応する感光体上に顕像化され、中間転写ベルト8上に重ね合わされて多重に転写される。
走査光学系6は、各色の感光体7に対応して備えられる。図1の例では、各色ごとの走査光学系をまとめて走査光学系6として図示する。走査光学系6内の光源は、補正データ(補正画像データおよび補正テストパターンデータ)22y,22c,22m,22kについての光ビームをそれぞれ、図示しない帯電手段で一様帯電された感光体7y,7c,7m,7kの表面に走査することで、画像およびテストパターンの潜像をそれぞれの感光体7上に形成する。未図示の現像手段は複数のトナーそれぞれを用いて、それぞれの感光体7上の潜像を顕像化する。それぞれの感光体上に顕像化された各色の画像及びテストパターンは、一次転写位置(一次転写部)Py、Pc、Pm、Pkで、中間転写ベルト8上に重ね合わされて多重に一次転写される。一次転写後、多重に転写された各色の画像からなる出力画像は、二次転写部9により、図中矢印B方向に搬送さえる記録媒体としての記録用紙10上に一括して二次転写され、図示しない定着手段(図示せず)により記録用紙10上に定着される。これらの動作のタイミング制御は主制御部16(またはエンジンコントローラ部)で行われる。
検知部11は、中間転写ベルト8上に形成されたテストパターンを読み取るものである。検知部11は、テストパターンが検知位置に来たときにサンプリングするようにタイミングが制御される。検知部11は、例えば、中間転写ベルト8上のテストパターンを光学的に検知する光学センサで構成される。
更新部12は、中間転写ベルト8上のテストパターンをサンプリングした検知部11の出力値と目標値(理想値)とのずれを色ずれ量の変化量として検出し、この検出した色ずれ量の変化量と、その時点までの色ずれ量の変化量とから、新しい色ずれ量の線形成分データを演算する。そして、更新部12は、保持部4の線形成分データ保持部4aに保持している線形成分データを、上記演算された新しい色ずれ量の線形成分データに更新する。この更新により、温度変化などによって色ずれ量の線形成分が変動しても、常に、その時点での変動後の色ずれ量の線形成分データが線形成分データ保持部4aに保持される。
印刷ジョブ制御部13は、印刷ジョブのタイミングを制御するものである。ここで、印刷ジョブとは、出力画像1個の中間転写ベルト8への形成処理、又は、テストパターン1組の中間転写ベルト8への形成処理をいう。印刷ジョブ制御部13は、主制御部16から受信した印刷要求信号に基づいて印刷ジョブ開始指示信号を生成し、書込制御部5に出力する。また、印刷ジョブ制御部13は、画像の印刷ジョブの合間に所定間隔ごとにテストパターンの印刷ジョブを挿入し、印刷ジョブ開始指示信号を生成し、書込制御部5に出力する。また、印刷ジョブ制御部13は、通常画像の印刷ジョブ開始により画像データ転送要求信号を生成し、テストパターンの印刷ジョブ開始によりテストパターン出力指示信号を生成する。また、印刷ジョブ開始指示信号は図示しないエンジンコントローラ部及び書込制御部5に出力し、これを開始基準として各部でタイミング制御が図られる。エンジンコントローラ部(未図示)は、これらタイミング制御を含む各部の様々な制御を司る。
画像形成部14は、複数色それぞれについて設けられ、前述の走査光学系6および感光体7、並びに、感光体の回りに設けられる帯電手段や現像手段等を備える。つまり、画像形成部14は、補正部3で補正された補正データ(補正画像データおよび補正テストパターンデータ)22y,22c,22m,22kに基づいて、カラー出力画像およびテストパターンを中間転写ベルト8に形成する。なお、以下で言及する色ずれとは、書込制御部5以降で生じるものであるとする。
上記構成の画像形成装置では、前述したように、1つの印刷ジョブに対し、書込制御部5においてそれぞれの色毎に各感光体間の距離に応じた時間差をつけて感光体から中間転写ベルト8に画像が出力されるよう制御されている。書込制御部5内に備えるバッファメモリの低減のため、テストパターンデータ及び画像データを色毎に上記時間差をつけて出力するようにするとよい。すなわち、書込制御部5が、前述の副走査同期信号に基づき色毎のテストパターン出力指示信号をテストパターンデータ生成部1に出力し、色毎の画像データ転送要求信号を発行するようにしてもよい。あるいは、副走査同期信号を印刷ジョブ制御部13に入力し、印刷ジョブ制御部13で色毎のテストパターン出力指示信号及び画像データ転送要求信号を生成するようにしてもよい。
〔印刷ジョブのタイミング〕
図2は、印刷ジョブのタイミングの一例を示すタイミングチャートである。なお、図2の例では、中間転写ベルト8に3つの出力画像が形成されるごとに、中間転写ベルト8の画像形成領域外にテストパターンが形成される例について説明する。また、図2の(a)〜(h)において、横軸は時間を示す。
図2において、(a)は印刷ジョブ開始指示信号のタイミングを示している。図中のTP1,TP2・・・にそれぞれ下矢印を付したものは、それぞれ1つ目、2つ目・・・のテストパターンTP1,TP2・・・の印刷ジョブの開始時刻を示す。また、図中のV1,V2,V3・・・にそれぞれ下矢印を付したものは、それぞれ1つ目、2つ目、3つ目・・・の出力画像の印刷ジョブの開始時刻を示す。すなわち、V1,V2,V3の添え字の数字は、一連の印刷ジョブにおいて、連続的に形成される出力画像の連続番号すなわち何枚目の記録用紙10への画像形成であるかを示している。
図2中の(b)〜(e)は中間転写ベルト8上の各一次転写位置Py,Pc,Pm,Pkでの一次転写のタイミングを示している。図中の括弧で囲まれた数字はそれぞれ、印刷ジョブ開始指示信号で説明した、印刷ジョブの開始時刻の「V」に付加した数字と対応する。つまり、画像の印刷ジョブ開始指示信号V1,V2,V3・・・により、例えば、イエロー色の画像(1)、(2)、(3)・・・が中間転写ベルト8に一次転写される。
図2中の(b)は、イエローの感光体7y上に顕像化されたイエローのトナー像(テストパターンTP1,TP2・・・及び画像(1)、(2)・・・)が一次転写位置Pyで中間転写ベルト8に転写される一次転写のタイミングを示している。イエローの一次転写は、印刷ジョブ開始指示信号から所定の遅延時間Tdyが経過したタイミングに開始される。すなわち、イエローのテストパターン及び画像一次転写の開始タイミングはそれぞれ対応する印刷ジョブ開始指示信号から同一の遅延時間Tdyが経過したタイミングとなる。イエローの遅延時間Tdyは、印刷ジョブ制御部13から印刷ジョブ開始指示信号が出力されてから、イエローのテストパターン及び画像一次転写の開始されるまでの間に、書込制御部5による制御及び画像形成部14による感光体7yへのトナー像の形成処理に要する時間である。
同様に、図2中の(c)は、シアンの感光体7c上に顕像化されたシアンのトナー像(テストパターン及び画像)が一次転写位置Pcで中間転写ベルト8に転写される一次転写のタイミングを示している。シアンの一次転写は、印刷ジョブ開始指示信号から所定の遅延時間Tdcが経過したタイミングに開始される。シアンの遅延時間Tdcは、イエローの遅延時間Tdyに、一次転写位置Py,Pc間の距離と中間転写ベルト8の線速とから決定される時間差が加わったものになる。すなわち、シアンの遅延時間Tdcは、次式により求められる。式中の(Py−Pc)は、一次転写位置Py,Pc間の距離を示し、Vは、中間転写ベルト8の線速を示す。
Tdc=Tdy+(Py−Pc)/V
走査光学系6によるシアンの感光体7cへの潜像書き込み及びその潜像の顕像化のタイミングは、上記シアンの遅延時間Tdcに基づいて、図中の(c)に示す一次転写のタイミングに合わせるように制御される。
同様に、図2中の(d)は、マゼンダの感光体7m上に顕像化されたマゼンタのトナー像(テストパターン及び画像)が一次転写位置Pmで中間転写ベルト8に転写される一次転写のタイミングを示している。マゼンタの一次転写は、印刷ジョブ開始指示信号から所定の遅延時間Tdmが経過したタイミングに開始される。マゼンタの遅延時間Tdmは、イエローの遅延時間Tdyに、一次転写位置Py,Pm間の距離と中間転写ベルト8の線速とから決定される時間差が加わったものになる。すなわち、マゼンタの遅延時間Tdmは、次式により求められる。式中の(Py−Pm)は、一次転写位置Py,Pm間の距離を示す。
Tdm=Tdy+(Py−Pm)/V
走査光学系6によるマゼンタの感光体7mへの潜像書き込み及びその潜像の顕像化のタイミングは、上記マゼンタの遅延時間Tdmに基づいて、図中の(d)に示す一次転写のタイミングに合わせるように制御される。
同様に、図2中の(e)は、ブラックの感光体7k上に顕像化されたブラックのトナー像(テストパターン及び画像)が一次転写位置Pkで中間転写ベルト8に転写される一次転写のタイミングを示している。ブラックの一次転写は、印刷ジョブ開始指示信号から所定の遅延時間Tdkが経過したタイミングに開始される。ブラックの遅延時間Tdkは、イエローの遅延時間Tdyに、一次転写位置Py,Pk間の距離と中間転写ベルト8の線速とから決定される時間差が加わったものになる。すなわち、遅延時間Tdkは、次式により求められる。式中の(Py−Pk)は、一次転写位置Py,Pk間の距離を示す。
Tdk=Tdy+(Py−Pk)/V
走査光学系6によるブラックの感光体7kへの潜像書き込み及びその潜像の顕像化のタイミングは、上記ブラックの遅延時間Tdkに基づいて、図中の(e)に示す一次転写のタイミングに合わせるように制御される。
図2中の(f)は、検知部(センサ)11の検出点(検出位置)PsでのテストパターンTP1,TP2・・・の通過タイミングを示している。イエローの一次転写位置Pyと検出点Psとの間の距離に応じて、印刷ジョブ開始時刻からテストパターン通過時刻までの時間が決まる。また、テストパターンの通過タイミング付近以外では検知部11が動作を停止させるようにしておくと、誤検出防止及び省電力となる。この検知部(センサ)11の動作の停止は、主制御部16(またはエンジンコントローラ部)により行われる。
図2中の(g)は、検知部(センサ)11によるテストパターンの検知が完了する時刻(図中の上矢印)を示している。このテストパターンの検知完了時刻は、色ずれ量のサンプリング点に相当する。印刷ジョブ開始時刻からテストパターンの検知完了時刻(色ずれ量のサンプリング点)までの遅延時間Tdsは、イエローの遅延時間Tdyに、一次転写位置Pyとセンサ検出点Psとの間の距離にテストパターン長を加えた距離と中間転写ベルト8の線速とから決定される時間差が加わったものになる。すなわち、遅延時間Tdsは、次式により求められる。式中のLは、副走査方向すなわち一次転写位置における感光体表面移動方向(中間転写ベルト8の移動方向)のテストパターンの長さを示す。
Tds=Tdy+(Py−Ps+L)/V
上記テストパターンの検知完了時刻(色ずれ量のサンプリング点)から色ずれ量の線形成分データの演算時間τが経過した後、線形成分データ保持部4aに保持されている色ずれ量の線形成分データが、演算結果の新しい色ずれ量の線形成分データに更新される。この更新以降に発行される印刷ジョブ(図2の例ではTP2以降)では、各色とも、線形成分データが更新された色ずれ量が参照される。
図2の(g)において、遅延時間Tdsに色ずれ量の更新時間τを加えた時間(Tds+τ)が、テストパターンの印刷ジョブ開始時刻から色ずれ量の更新までの時間となる。この時間(Tds+τ)は、保持部4に保持されている色ずれ量(線形成分データ及び非線形成分データ)を常にその時点での色ずれ量になるように制御する制御系にとっての「むだ時間」となる。テストパターンの印刷ジョブ間隔Tsは、制御系にとってのサンプリング周期であり、本実施形態では前述のむだ時間より長くなるようにしている。制御対象となる色ずれ量の変動は温度変化が主因となるので、比較的遅く(緩やかに変化する)、例えば数分のオーダー(数分の間隔)で変化していく。これに対してサンプリング周期Tsが十分短ければよいので、例えばTsを数秒と設定する。例えば、毎分60枚の印刷ができる装置では数枚に一回テストパターンを挿入することになる。図3の例は3枚に1つのテストパターンが挿入されている例である。なお、このときのサンプリング時間精度は特段厳密である必要はない。
図2中の(h)は、二次転写部9における二次転写のタイミングを示している。二次転写部9は、中間転写ベルト8上に重畳形成された出力画像を記録用紙10に転写(二次転写)する。但し、中間転写ベルト8上に形成されたテストパターンは記録用紙10に転写されない。
図3は、中間転写ベルト8を上方から垂直方向に見た説明図である。図3では、中間転写ベルト8上に転写して形成された画像及びテストパターンの形成領域と検知部(センサ)11の位置との関係の一例も示している。また、図3において、中間転写ベルト8の移動方向(図中の矢印A方向)が副走査方向(y軸方向)であり、その副走査方向と直交する方向が主走査方向(x軸方向)である。すなわち、図3の例では、Y軸の負方向に中間転写ベルト8が移動している。
図3中の斜線部51は、互いに異なる色の複数の画像を重ね合わせて出力画像が形成された領域(以下「画像形成領域」という。)である。この画像形成領域に付した括弧で囲った数字(1)、(2)、(3)は、前述の図2で説明した(1)、(2)、(3)に対応し、中間転写ベルト8上に連続的に画像が形成される画像形成領域の連続番号である。
また、図3において、検知部(センサ)11は主走査方向に一列に3つ配置されている。これらの3つの検知部をそれぞれ検知部11a,11b,11cとする。テストパターンが形成された領域(以下、「テストパターン形成領域」という。)52a,52b,52cの主走査方向の位置はそれぞれ、検知部11a,11b,11cの位置(図中では一点鎖線a,b,cの位置)に対応(対向)している。また、テストパターン形成領域52a,52b,52cは、画像形成領域外である、副走査方向における互いに隣り合う画像形成領域51の間(以下「紙間」という。)の領域に設定されている。このように設定するのは、仮にテストパターン形成領域が画像形成領域内に設定されると、二次転写部9において記録用紙10にテストパターンが転写されるからである。
また、上記テストパターンは以下に示すように所定間隔ごとに形成してもよい。
[所定間隔(その1)]
例えば、図3に示すように、上記所定間隔は、所定個数の画像間の間隔としてもよい。テストパターンTPは、副走査方向における所定個数の画像間、すなわち中間転写ベルト8の表面移動方向に連続的に設定される複数の画像形成領域51の間である紙間に形成される。図3の例では、所定個数とは3個であり、3個の画像ごとにテストパターンが形成される。つまり、1組目のテストパターン52a,52b,52cが形成された後、所定個数(3個)の画像をおいて、次の2組目のテストパターン53a,53b,53cが形成される。この間隔は厳密に一定距離である必要はなく、その付近の画像間に挿入するよう印刷ジョブが制御される。
[所定間隔(その2)]
上記所定間隔は、所定時間の間隔であってもよい。テストパターンは、画像形成領域外であれば、どこに形成してもよい。例えば、図3中の破線54a,54cに示すように、テストパターンを中間転写ベルト8上の主走査方向両端部に形成するようにしてもうよい。この場合、検知部11はその主走査方向の位置に対応する検知位置55a,55cに配置される。テストパターンを中間転写ベルト8上の主走査方向両端部に形成する場合は、画像間(紙間)の間隔を広く開ける必要がなく、生産性を向上させることができる。また、副走査方向において通常画像に対して排他的にテストパターンを配置する必要がなくなるので、中間転写ベルト8の移動方向におけるテストパターン形成間隔を自由に選択できる。
[所定間隔(その3)]
上記所定間隔は、所定個数の画像間の間隔であり、かつ、所定時間の間隔としてもよい。例えば、形成される画像のサイズがそれぞれ異なる場合、例えば、画像サイズが、A4、A3、A4・・・などと形成される場合には、所定時間ごとであり、かつ、画像の所定個数ごとに、テストパターンを形成すると、更に好ましい。
〔テストパターンの構成〕
図4は、テストパターンの一構成例を示す説明図である。図4の例では、主走査方向と平行な方向に延在する各色の横線パターン61C,61K,61Y,61Mと、主走査方向と45度の角をなす方向に延在する各色の斜線パターン62C,62K,62Y,62Mとにより、一つのテストパターンTPが構成されている。各色の横線パターン及び斜線パターンは、所定の色の順(図示の例では、C,K,Y,Mの順)に副走査方向に並んでいる。つまり、横線パターン61C,61K,61Y,61M、斜線パターン62C,62K,62Y,62Mの順番で並んでいる。このテストパターンTPを主走査方向の複数箇所(図3の例では3箇所52a〜cおよび53a〜c)それぞれに形成し、1組のテストパターンとしている。なお、図4中のL1c,L2k,L2cについては後述する。
〔検知部の構成〕
図5は、検知部(センサ)11の一例を示す構成図である。検知部11は、発光部65と受光部66とを一対として構成される。発光部65は、図中矢印A方向に移動する中間転写ベルト8に対して光を照射する。受光部66は、中間転写ベルト8で反射された反射光を受光し、その受光した反射光を電気信号に変換する。ここで、中間転写ベルト8上にテストパターンが形成されていない(トナーがない)状態では反射光量は強いが、テストパターンが形成されている(トナーが存在する)と照射光が散乱するため受光部66で受光する反射光量が減る。これにより、テストパターンの有無が検出できる。また、反射光量についての閾値を予め定めておいてもよい。この場合、検知部11は、反射光量が閾値より大きければテストパターンは形成されていないと判断し、閾値より小さければテストパターンは形成されていると判断する。このようにして、検知部11は、テストパターンの有無が検出できる。
上記検知部11の受光部66が出力する電気信号(検知部の出力信号)は、更新部12(図1参照)内のA/D変換器などにより、デジタル信号に変換される。そして、更新部12内の信号処理部が、上記デジタル信号を信号処理することにより、各テストパターン61,62の中心が検知部11の検知位置を通過した時間などを求める。そして、各テストパターン61,62が通過した時間と、中間転写ベルト8の進行する線速度とに基づいて、各テストパターン間の距離を測定できる。例えば、基準色Kの横線パターン61Kと他の色の横線パターン61C,61Y,61Mとの距離L1c,L1y,L1mや、同色の横線パターン61と斜線パターン62との距離L2c,L2y,L2m,L2k(添え字は色を表す)を測定することができる(図3参照)。
〔色ずれ量特性データの算出方法〕
次に、入力画像データ及びテストパターンデータの補正に用いる色ずれ量特性データの算出方法について説明する。
色ずれ量特性データは2種類の成分(要因)ごとに、線形な特性を示す要因に対応する線形成分データと、非線形な特性を示す要因に対応する非線形成分データとに区分され、それぞれ別々に保持される。線形成分データは線形成分データ保持部4aに保持され、非線形成分データは非線形成分データ保持部4bに保持される。これらの線形成分データと非線形成分データとがデータ加算部15で加算され、その加算結果が色ずれ量特性データとして、入力画像データ及びテストパターンデータの補正に用いられる。
本実施形態では、色ずれ量の非線形な特性は主走査方向で生じるものとする。主走査方向の座標位置(以下「主走査位置」という。)xに対する主走査方向の位置ずれ(色ずれ)Δxの非線形特性の要因は、例えば、主走査方向の部分倍率偏差である。また、主走査位置xに対する副走査方向の位置ずれ(色ずれ)Δyの非線形特性の要因は、例えば、走査曲がり(ボウ)である。
図6(a)及び(b)はそれぞれ、主走査位置xに対する主走査方向のずれ特性Δx(x)及び副走査方向のずれ特性Δy(x)を示している。図中の主走査位置xに対する主走査方向のずれ特性Δx(x)及び副走査方向のずれ特性Δy(x)をそれぞれ多項式で近似すると、次式のように表せる。
Δx(x)=α0+α1・x+α2・x+α3・x+・・・・ (式1)
Δy(x)=β0+β1・x+β2・x+β3・x+・・・・ (式2)
(式1)及び(式2)において、0次と1次の項の成分が線形性を表し、2次以降の項の高次成分が非線形性特性を表す。これらの非線形特性を示す2次以降の高次成分の和をそれぞれ関数f(x),g(x)とおくと、(式1)及び(式2)は次式のようになる。
Δx(x)=α0+α1・x+f(x) (式1’)
Δy(x)=β0+β1・x+g(x) (式2’)
また、(式1)及び(式1’)における0次の係数α0は主走査レジストずれ(マージンずれ)を意味し、1次の係数α1は主走査全体倍率ずれを意味する。同様に、(式2)及び(式2’)における0次の係数β0は副走査レジストずれ(マージンずれ)を意味し、1次の係数β1はスキューずれを意味する。
図6(c)及び(d)は、主走査方向の位置ずれ及び副走査方向の位置ずれの非線形特性を示す関数f(x),g(x)を示している。前述のように、装置内温度の変化などにより光学系や支持部材などに変形が生じるなどして、色ずれ量が経時的に変化することがある。上記(式1)、(式1’)、(式2)及び(式2’)におけるどの係数が温度変化による変動量が大きいかは光学系などの構成(各構成要素や支持部材の材質などを含む)により異なる。本実施形態では、一般的に例の多い、線形特性要因に区分される要因(係数α0,α1,β0,β1の項)の温度変化に対する変動量は大きいが、非線形特性要因に区分される要因(f(x),g(x)の項)の温度変化に対する変動量はほとんどない(色ずれ許容値に対して十分小さい)場合について説明する。本実施形態は、このような場合において好適な実施形態となっている。
図6(e)及び(f)は、温度変化により主走査方向及び副走査方向の色ずれ量の線形成分が変化した様子を示している。上記式中の係数α0,α1,β0,β1は大きく変動し、それぞれ変動後の係数をα0’,α1’,β0’,β1’とする。一方、上記式中の非線形成分f(x),g(x)は変化しないものとする。
上記非線形特性f(x),g(x)は、主走査方向に複数の領域に分け、それぞれの領域において直線で近似した折線近似にしてもよい。この場合は、入力画像データの補正演算が簡便になる。
図6(g)及び(h)はそれぞれ上記非線形特性の関数f(x),g(x)(図中点線)を折線近似したf’(x),g’(x)を示している。図示の例は、主走査方向に等間隔に8つの領域に分割した例である。このように非線形特性の関数f(x),g(x)をともに同一の領域で分割することにより、以下に説明する色ずれ変換行列の領域数を少なくすることができ、補正演算が簡便になる。折線近似の精度を上げるには、より領域数を増やせばよい。また、領域間隔は等間隔とする必要はなく、例えば非線形特性を示す曲線の極大・極小点が領域の境界となるようにして、非線形特性の曲線と折線近似線との差が少なくなるようにするとよい。このようにすれば、図6(g)の主走査方向のずれ非線形特性(折線近似)の各領域の傾きは、主走査部分倍率の全体倍率からの偏差となる。この主走査方向における各領域の傾きをΔa(i)(iは領域番号)とすると、各領域の主走査部分倍率は、主走査全体倍率ずれα1に各領域の傾きΔa(i)を加算した値となる。また、主走査方向における各領域の始点におけるオフセットをΔc(i)(iは領域番号)とすると、各領域の主走査レジストずれは、主走査レジストずれ(マージンずれ)α0に各領域の始点におけるオフセットΔc(i)を加算した値となる。
同様に、図6(h)の副走査方向のずれ非線形特性(折線近似)の各領域の傾きは、各領域における全体スキューずれからの偏差となる。この副走査方向における各領域の傾きをΔd(i)(iは領域番号)とすると、各領域のスキューずれは、全体スキューずれβ1に各領域の傾きΔd(i)を加算した値となる。また、副走査方向における各領域の始点におけるオフセットをΔf(i)(iは領域番号)とすると、各領域の副走査レジストずれは、副走査レジストずれ(マージンずれ)β0に各領域の始点におけるオフセットΔf(i)を加算した値となる。
〔色ずれ量の各成分の導出方法〕
次に、色ずれ量の各成分の導出方法を説明する。
まず、線形特性要因に区分される要因、すなわち、スキューずれ、副走査方向のレジストずれ(マージンずれ、オフセットずれ、ともいう)、主走査方向の全体倍率ずれ、主走査方向のレジストずれ、の各要因によって生ずる色ずれ量の成分を、図4に示したテストパターンの検出結果から演算する方法について説明する。なお、この演算方法の例では、基準色ブラック(K)に対する各色(C,M,Y)の色ずれ量を演算する。
検知部(センサ)11により測定したテストパターン間の距離(単位:mm)を、図4に示すように定義する。つまり、基準色Kの横線パターン61Kと対象色(例えばC)の横線パターン61Cとの測定された距離をL1cとする。M,Yも同様にL1m,L1y(未図示)とする。また、同色の横線パターン61と斜線パターン62との測定された距離をL2とし、添え字にその色を表す。例えばシアンであればL2cとする。
また、基準色Kの横線パターン61Kと対象色(例えばC)の横線パターン61Cとの理想的な距離(つまり、テストパターンデータ生成部1が出力するテストパターン間の距離)をL1refとする。KとYの横線パターン61K,61Y間の距離も同一でありL1refとし、KとMとの横線パターン61K,61M間の距離は、その2倍で2×L1refとする。さらに、検知部11の検知位置a,b,cそれぞれで測定される上記距離それぞれ、添え字「_a」、「_b」、「_c」を付けて区別する。また、検知部11の検知位置a,c間の距離をLacとする。このように測定された距離を定義すると、色ずれ量の各成分の演算式はそれぞれ、以下のように表せる。
各色(C,M,Y)のブラック(K)に対するスキューずれの成分の演算式はそれぞれ、次の3つの式で表せる。これら3つの式を(式3)とする。
d(C)=(L1c_c−L1c_a)/Lac
d(M)=(L1m_c−L1m_a)/Lac
d(Y)=(L1y_c−L1y_a)/Lac
また、各色(C,M,Y)のブラック(K)に対する副走査方向のレジストずれの成分の演算式はそれぞれ、次の3つの式で表せる。これら3つの式を(式4)とする。
f(C)=((0.25・L1c_a+0.5・L1c_b+0.25・L1c_c)−L1ref)・κ
f(M)=((0.25・L1m_a+0.5・L1m_b+0.25・L1m_c)−2・L1ref)・κ
f(Y)=((0.25・L1y_a+0.5・L1y_b+0.25・L1y_c)−L1ref)・κ
ここで、κは距離の単位を[mm]から[dot]に変換する係数であり、例えば入力画像データが1200dpiとすると、κ=1200/25.4である。
また、各色(C,M,Y)のブラック(K)に対する主走査方向の全体倍率誤差の成分の演算式はそれぞれ、次の3つの式で表せる。これら3つの式を(式5)とする。
a(C)=((L2c_c−L2k_c)−(L2c_a−L2k_a))/Lac
a(M)=((L2m_c−L2k_c)−(L2m_a−L2k_a))/Lac
a(Y)=((L2y_c−L2k_c)−(L2y_a−L2k_a))/Lac
また、各色(C,M,Y)のブラック(K)に対する主走査方向のレジストずれの成分の演算式はそれぞれ、次の3つの式で表せる。これら3つの式を(式6)とする。
c(C)=((L2c_a−L2k_a)−Lbd・a(C))・κ
c(M)=((L2m_a−L2k_a)−Lbd・a(M))・κ
c(Y)=((L2y_a−L2k_a)−Lbd・a(Y))・κ
ここで、Lbdは走査光学系内に各色毎に備えられ光ビームが通過したときにライン同期信号24を生成する同期検知センサの検知位置と検知部(センサ)11aの検知位置との距離を示す。Lbd・a(C)の項は主走査方向の同期位置となる同期検知センサの検知位置から検知部(センサ)11aの検知位置とまで走査する期間に主走査方向の倍率誤差によって生じる位置ずれをレジストずれから減じて校正する項である。
なお、テストパターンを図3のテストパターン形成領域54に形成する場合、副走査方向のレジストずれについては、上記(式4)を次の3つの式(式4’)に変えればよく、他の各ずれ成分(スキューずれ、主走査方向倍率ずれ、主走査方向レジストずれ、)は同一式で求められる。
f(C)=((0.5・L1c_a+0.5・L1c_c)−L1ref)・κ
f(M)=((0.5・L1m_a+0.5・L1m_b)−L1ref)・κ
f(Y)=((0.5・L1y_a+0.5・L1y_b)−L1ref)・κ
(式3)〜(式6)で演算される各ずれ成分は、前述の(式1)、(式2)の各係数に対応する。例えば、係数α0は(式6)のずれ成分cであり、係数α1は(式5)のずれ成分aである。また、係数β0は(式4)、(式4’)のずれ成分fであり、係数β1は(式3)のずれ成分dである。
なお、図4のテストパターン以外にも様々な色ずれ検知用パターンが提案されているので、これを適用して各ずれ量の成分を求めるようにしてもよい。
次に、非線形特性要因に区分される要因によって生じる色ずれ量の成分、すなわち前述のf(x),g(x)あるいはその折線近似線を算出する方法を説明する。
この非線形特性要因によって生じる色ずれ量の成分は、製造時やユニットの交換、サービスマンやユーザーによるメンテナンスなどの任意のタイミングで取得する。例えば、図7のようなテストチャートを通常画像として印刷し、これをスキャナなどの画像読取装置で読み取り、読み取った画像データから色ずれ量の非線形成分を取得する。なお、この画像読取装置は、外部の装置であってもよいし、本実施形態の画像形成装置の内部に備えられたものでもよい。また、中間転写ベルト8に形成された画像(テストチャート)を読み取るものであってもよく、その場合は、紙などに二次転写する必要がない。
図7(a)は、非線形特性を取得するために印刷するテストチャートの一例を示す説明図である。また、図7(b)は、テストチャート中の1つのパターン71の拡大図である。このパターン71が主走査方向に13個、副走査方向に9個、等間隔に配置されている。なお、パターン71の個数はこの限りではない。また、パターン71の配置は等間隔である必要もない。
パターン71は、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各色L字型のパターン(それぞれ72C,72M,72Y,72K)が、主走査方向にPx、副走査方向にPyだけ離れて配置される。このテストチャートを印刷し、読み取った画像データから、主副j,kのそれぞれの位置に配置されるパターン71中、各色L字形状のパターンの頂点(主副直線の交点)を求め、理想値PxまたはPyからのずれを計測して、その付近での色ずれ量を求める。ここで、主走査j、副走査kの位置における色ずれ量をΔxjk(主走査方向ずれ)、Δyjk(副走査方向ずれ)とおく。そして、主走査方向13個×副走査方向9個のそれぞれのパターンにおいて求める。
本実施形態では、主走査方向に非線形特性を持つ例について説明するので、各主走査位置jにおいて、主走査方向ずれΔx及び副走査方向ずれΔyそれぞれについて、副走査方向(k=1〜9)に平均を取り、これをΔxj(主走査方向ずれ)及びΔyj(副走査方向ずれ)とする。これにより、ノイズ成分や検出誤差などをキャンセルしている。このようにして主走査位置jに対する色ずれ量(Δxj,Δyj)が求まるので、これをプロットした例が図6の(a)及び(b)に相当する。図6の(a)及び(b)では、主走査位置jを実際の距離xに換算している。
前述したように、主走査位置jに対する色ずれ量(Δxj,Δyj)から0次成分と1次成分とを引いたものが非線形特性であるので、求めた色ずれ量(Δxj,Δyj)の近似直線を求め、0次成分及び1次成分を引くことにより、f(x),g(x)が求まる。さらに前述したように、この非線形特性の折線近似線を求めてもよい。例えば、主走査方向に分割する領域数を14(主走査方向パターン数13に1を加えたもの)とする。そして、j=1〜13における各色ずれ量(Δxj,Δyj)を結び、これらの近似直線を引いた値をΔxj’,Δyj’とすると、これらを結んだ線が折線近似線f’(x),g’(x)と求まる。例えば、領域(1)の主走査部分倍率の全体倍率からの偏差Δa(1)は、(Δx2’−Δx1’)/Lx(ここで、Lxはj=1と2に配置するパターン間の距離)となる。このようにして、各領域(i)毎に、領域の始点位置xと、始点でのオフセットΔc(i)及びΔf(i)、その領域の傾きΔa(i)及びΔd(i)を求めるように演算する。この演算結果を、色ずれ量の非線形成分データとして、非線形成分データ保持部4bに保持する。
なお、主走査方向に分割する領域数は、主走査方向のパターン数に一致させずに間引いて、より簡単にするようにしてもよいし、パターン数を増やし、より折線近似線の精度を上げるようにしてもよい。
ところで、上記テストチャート印刷時には、補正部3において画像データを補正しないようにすれば、上述のようにして求めた非線形成分のデータ(f(x),g(x)又はf’(x),g’(x))をそのまま色ずれ量の非線形成分データとして、非線形成分データ保持部4bに保持すればよい。また、補正部3において、その時点で保持している色ずれ量に応じて画像データを補正するようにしてテストチャートを印刷してもよい。この場合は、上述のようにして求めた非線形特性(f(x),g(x)又はf’(x),g’(x))は、非線形成分データ保持部4bに保持してある非線形成分データからの差分であるので、非線形成分データ保持部4bに保存されている非線形成分データに上記求めた非線形成分のデータを加算するように、非線形成分データ保持部4bに更新して保持すればよい。
〔色ずれ量の補正方法〕
次に、補正部3において上記色ずれ量を補正する方法について説明する。
補正部3へ入力されるデータ(入力画像データ及びテストパターンデータ)21y,21c,21m,21kの座標系を(x,y)と表記し、補正部3から出力される補正データ22y,22c,22m,22kの座標系を(x’,y’)と表記し、中間転写ベルト8上に定義される座標系を(x",y")と表記したとき、各色(C,M,Y)のブラック(K)に対する上記色ずれ量の各成分を用いて、書込制御部5以降で生じる色ずれは、各色それぞれ下式の座標変換で表せる。
Figure 0005633806
なお、上記(式5)のずれ量aは主走査方向の倍率誤差を表すので、主走査方向の全体倍率はa’=1+aとなる。よって、補正部3では、各色毎に上記色ずれ量特性データ(a’,c,d,f)を参照して、(式7)の行列A(以下適宜、「色ずれ変換行列」という。)の逆行列A−1(以下適宜、「色ずれ補正行列」という。)を求め、次の(式8)で示す座標変換を行うようにすれば、中間転写ベルト8上に形成される画像の色ずれ量が補正される。
Figure 0005633806
上記(式7)及び(式8)により、次の(式9)が得られる。
Figure 0005633806
なお、上述したように主走査方向に非線形特性を持ち、これを主走査方向に分割した領域での折線近似線で表すとき、上記(式9)における色ずれ変換行列Aを各領域毎に求め、各領域毎にこれの逆行列を求めて座標変換を行うようにしてもよい。この場合は、走査曲がり(ボウ)や主走査部分倍率偏差などの非線形性特性を示す色ずれ要因に対しても、精度良く補正することができる。つまり、各領域毎の色ずれ変換行列をAiとして、行列の要素を次の(式10)のように定義すると、各要素は下記の4つの式からなる(式11)で表せる。また、変換する画像の主走査座標xに応じて、対応する領域の色ずれ変換行列Aiを選択し、この逆行列により座標変換を行うようにする。
Figure 0005633806
ai’=a’+Δa(i) (式11)
ci=c+Δc(i)
di=d+Δd(i)
fi=f+Δf(i)
ここで、上記(式11)中のa’,c,d,fは前述の(式3)〜(式6)で示す値である。また、Δa(i),Δc(i),Δd(i),Δf(i)は主走査方向ずれ及び副走査方向ずれの非線形特性(折線近似線)の各領域に対応するオフセットと傾きである。
〔色ずれ量特性データの演算及び更新方法:その1〕
図8は、更新部12において色ずれ量特性データ(線形成分データ)を演算して更新する方法の一例を示すフローチャートである。図8の演算及び更新により、色ずれ量の線形成分データが温度変化などにより色ずれ量が変動しても、保持部4に保持する色ずれ量の線形成分データが、常にその時点での色ずれ量を反映した線形成分データに更新される。この演算及び更新のフローは各色(C,M,Y)それぞれについて実行される。
ステップS101では、色ずれ量の線形成分データの初期値を設定する。このステップでは、色ずれ量の線形成分データ(a’,c,d,f)の初期値が保持部4に設定される。初期値は、色ずれ量なし(a’=1,c=0,d=0,f=0)としたり、前回使用時の色ずれ量の線形成分データを記憶しておき、これを初期値としてもよい。あるいは、色ずれ補正なしでテストパターンを形成し、このテストパターンの検出結果から上述したように色ずれ量の線形成分データを算出する色ずれ量初期値検出ステップを実行し、この算出結果を初期値として設定してもよい。さらには、この色ずれ量初期値検出ステップでは、テストパターンを複数組形成して検出した結果の平均を色ずれ量の初期値とし、誤差を平滑化するようにしてもよい。
ステップS102では、前述したように保持部4に保持されている色ずれ量特性データ(線形成分データ、非線形成分データ)を参照し、その逆変換となる色ずれ補正行列を求める。そして、その色ずれ補正行列に基づいて補正したテストパターンデータを用いてテストパターンを作成し、その補正したテストパターンを検知部11で検出し、検知部11のセンサ出力をサンプリングする。サンプリングのタイミングは前述したように印刷ジョブ開始指示信号に従って定められる。そのタイミングまでは、このステップで待機となる。
ステップS103では、ステップS102でサンプリングしたセンサ出力から、前述の式3〜式6に基づいて色ずれ量の線形成分データを計算する。ステップS102でサンプリングしたセンサ出力は、保持部4に保持されている色ずれ量特性データ(線形成分データ、非線形成分データ)に基づいて補正されたものであるので、ここで算出される色ずれ量の線形成分データが、保持部4に保持されている線形成分データからの変化量の値(以下「変化値」という。)に相当する。それぞれ、n番目のテストパターンにより算出される変化値なので、添え字nを付け、Δa(n),Δc(n),Δd(n),Δf(n)とする。なお、テストパターンの形成時には、保持部4の非線形成分データ保持部4bに保持されている非線形成分データに基づいて、色ずれ量の非線形特性も補正するようにテストパターンが形成される。従って、上記算出される色ずれ量の変化値Δa(n),Δc(n),Δd(n),Δf(n)に、色ずれ量の非線形成分が加わることはない。
ステップS104では、ステップS103で算出された色ずれ量の線形成分データの変化値Δa(n),Δc(n),Δd(n),Δf(n)から、新しい色ずれ量の線形成分データa(n),c(n),d(n),f(n)を演算する。例えば、前回のn−1番目のテストパターンにより算出され保持部4に保持されている色ずれ量の線形成分データをa(n−1),c(n−1),d(n−1),f(n−1)とすると、そのa(n−1),c(n−1),d(n−1),f(n−1)に、ステップS103で算出された色ずれ量の線形成分データの変化値をそれぞれ加算して、a(n)=a(n−1)+Δa(n)とすればよい。他の色ずれ成分についても同様に、c(n)=c(n−1)+Δc(n),d(n)=d(n−1)+Δd(n),f(n)=f(n−1)+Δf(n)とすればよい。
但し、1組のテストパターンから算出した色ずれ量の線形成分データには、テストパターン形成時の誤差、あるいはセンサの読取り誤差などが含まれることがある。そのため、単純に加算すると、これらのノイズとして作用する誤差に反応して、演算される色ずれ量がばらついてしまうことがある。これらの誤差(ノイズ)を制限するために、色ずれ量の線形成分データの変化値に所定の係数を掛けた値を加算して、新しい色ずれ量の線形成分データa(n),c(n),d(n),f(n)を計算する。これにより、ノイズ成分が平滑化されるため高精度に色ずれ量の線形成分データを求めることができる。例えば、色ずれ量の線形成分データのうち、主走査方向の全体倍率誤差の成分a(n)については、次の(式12)を用いて計算する。他の色ずれ成分c(n),d(n),f(n)についても同様である。
a(n)=a(n−1)+Kp・Δa(n) (式12)
または、いわゆる比例積分型(PI)制御となるように、新しい色ずれ量の線形成分データa(n),c(n),d(n),f(n)を計算してもよい。例えば、色ずれ量の線形成分データのうち、主走査方向の全体倍率誤差の成分a(n)については、次の(式13)を用いて計算する。他の色ずれ成分c(n),d(n),f(n)についても同様である。
a(n)=a(n−1)+Kp・Δa(n)+Ki・ΣΔa(n) (式13)
ここで、上記(式13)中のΣΔa(n)は、1番目〜n番目までの色ずれ量の線形成分データの変化値Δa(n)の積算値、Kpは比例ゲイン係数、Kiは積分ゲイン係数である。KpとKiのゲイン係数により制御帯域が決まり、この制御帯域より高周波成分のノイズが制限される。つまり、複数組のテストパターンを形成し、これらの平均値を求める必要がなくなり、1組の短いテストパターンでも十分精度良く色ずれ量の線形成分データが求められるようになる。また、この制御帯域以下の変動に対して追従して色ずれ量の線形成分データが求められる。さらには、色ずれ量の線形成分データの変化値Δa(n)の積算値も反映しているので、定常誤差も低減できる。ここでは、温度変化などによる緩やかな変動に対して追従するよう色ずれ量の線形成分データを求めればよいので、例えばサンプリング周期を数秒オーダーとすれば、制御帯域はサンプリング周期の数十分の1〜数百分の1でよく、こうなるようにKp及びKiを決めればよい。また、色ずれ量の線形成分データの各成分a,c,d,fの各要素ごとに要求される制御帯域が異なるのであれば(例えば、温度変化に敏感な要素があれば)、その要素に対するKp,Kiのみ変えてもよい。また、各要素に対するKp,Kiを変えて制御帯域を互いに異なるようにして、各要素のずれ量補正が互いに干渉しないようにしてもよい。
ステップS105では、保持部4に保持される色ずれ量の線形成分データの保持値を、ステップS104で求めた新しい色ずれ量の線形成分データa(n),c(n),d(n),f(n)に更新する。その後、ステップS102に戻り、次のテストパターン作成時に用いるテストパターンデータは、上記更新された色ずれ量の線形成分データを含む色ずれ量特性データに基づいて補正される。
以上の演算は、各色(C,M,Y)それぞれについて行われる。
以上説明したように、上記図8のフローチャートに従って色ずれ量の線形成分データを更新するようにすれば、経時変化にも追従して常にその時点での色ずれ量の線形成分データが求められ、その線形成分データが保持部4の線形成分データ保持部4aに保持される。さらに、温度変動による変化の少ない非線形成分データが予め取得され、非線形成分データ保持部4bに保持されているので、この非線形成分データを上記線形成分データに加算した色ずれ量特性データに基づいて、通常画像の入力画像データが補正されるので、常に色ずれ量の線形成分及び非線形成分の両方について補正された画像を形成することができる。
なお、上記図8のフローチャートに従って演算される色ずれ量の線形成分データに含まれる各成分(要因)のうち、主走査方向のレジストずれ及び副走査方向のレジストずれの成分については、書込制御部5における主走査同期信号の遅延または副走査同期信号のライン単位の遅延により補正することもできる。従って、例えば、上記主走査方向のレジストずれ及び副走査方向のレジストずれに対応する色すれ量の線形成分データのうち、整数部を、図1の点線で示すように更新部12から書込制御部5へ出力して、それぞれの同期信号の遅延制御を行い、小数部のみを保持部4に保持し、補正部3における補正に用いるようにしてもよい。
〔色ずれ量特性データの演算及び更新方法:その2〕
図9は、更新部12において色ずれ量特性データを演算して更新する別の方法の一例を示すフローチャートである。以下に示すステップS110が加わった点が、図8のフローチャートと異なる。図8と同様の工程を行うステップは同一符号を付し、説明を省略する。
図9のステップS110では、ステップS103で算出された色ずれ量の線形成分データの変化値Δa(n),Δc(n),Δd(n),Δf(n)がそれぞれ所定範囲内に入っているかどうかを判定する。そして、上記複数の変化値Δa(n),Δc(n),Δd(n),Δf(n)が所定範囲内に入っていればステップS104に移行する。一方、上記複数の変化値のいずれかが所定範囲内に入っていなければ、その所定範囲内に入っていない変化値については、検出エラーとして、上記(式8)の演算に色ずれ量の線形成分データの変化値を反映させることなく、ステップS102に戻る。積算値への加算も行わない。例えば、中間転写ベルト8に傷などがあると、その傷の部分を通過した時の検知部(センサ)11の出力は異常値を示すことがあり、たまたまテストパターン形成点付近に傷があると、算出される色ずれ量の線形成分データの変化値が実際とは異なる値となることがある。このような場合にステップS110のようにして、色ずれ量の演算に反映しないようにすれば、異常値により制御系が乱されることなく、安定して色ずれ量の線形成分データを求めることができる。
なお、本実施形態においては、前述したように定期的に色ずれ量の線形成分データの変化量を検出するようになっている。定期的に検出している短時間での色ずれ量の変化量は通常大きくないので、異常の判定値を小さめに(例えば数十ミクロン相当)にしておけば、傷などによる異常値は容易に判別できる。
また、上記色ずれ量の線形成分データに含まれる複数の要素(要因)のいずれか1つの要素において異常値が検出された場合、別の要素においても傷などの影響を受け、正常な色ずれ量の変化量が検出できていないおそれもある。よって、上記複数の要素(要因)のいずれか1つの要素において異常値が検出された場合は、他の要素の演算と更新を行わないようにしてもよい。
〔印刷ジョブ開始指示制御〕
図10は、印刷ジョブ制御部13において印刷ジョブ開始指示を制御する方法の一例を示すフローチャートである。
ステップS201では、色ずれ検知用のテストパターンの生成要求があるか否かを判別し、生成要求があればステップS202へ移行し、生成要求がなければステップS204へ移行する。テストパターンの生成要求は、印刷ジョブ制御部13内に別途、前回のテストパターン出力指示から所定の時間Tsが経過すると、生成要求を発行するルーチンをもって行われる。
ステップS202では、印刷ジョブ開始指示信号を発行し、テストパターン出力指示信号を発行する。
ステップS203では、テストパターンの出力時間に相当する時間(図2におけるTtp)だけ待機し、つまりその間他の印刷ジョブが発行されないようにし、ステップS201に戻る。
ステップS204では、印刷要求信号があるか否か判別し、印刷要求信号があればステップS205へ移行し、印刷要求信号がなければステップS201へ戻る。
ステップS205では、印刷ジョブ開始指示信号を発行し、画像データ転送要求信号を発行する。
ステップS206では、入力画像データの出力時間に相当する時間(図2におけるTprintであり、印刷する用紙サイズにより異なる)だけ待機し、つまりその間他の印刷ジョブが発行されないようにして、ステップS201に戻る。
上記図10のフローチャートに従って、テストパターン及び通常画像の印刷ジョブ開始指示を行うことにより、テストパターンが通常画像の画像領域と重なることなく、定期的に形成することが可能となる。
図11は、主制御部16、更新部12、保持部4及び印刷ジョブ制御部13の機能を果たす所定のプログラムなどが実行されるハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、このハードウェア構成は、前述した画像形成装置内の各部の動作タイミング制御を行うエンジンコントローラと兼ねてもよい。
A/D変換器101は、検知部11の出力が入力され、これをディジタルデータへ変換し、I/O(入出力)ポート105へ接続される。または、フィルタ処理などの信号処理を行う信号処理部やバッファメモリ(ともに未図示)などを介してI/Oポート105へ接続される。
I/Oポート105は、A/D変換器101及び外部ブロックと接続され、CPU102との入出力信号のやり取りを行う。印刷要求信号の入力や印刷ジョブ開始指示信号の発行、補正部3における色ずれ量特性データ(線形成分データ、非線形成分データ)を用いた補正などは、このI/Oポート105を介して行う。
演算処理装置としてのCPU102は、I/Oポート105を介して外部との入出力が行われ、色ずれ量特性データ(線形成分データ、非線形成分データ)の演算や、印刷ジョブ開始制御などが実行される。また、CPU102は、メモリバス106を介してRAM103及びROM104と接続される。
また、色ずれ量の非線形成分データを外部画像読取装置で取得する場合、その非線形成分データは、I/Oポート105を介して入手し、I/Oポート105を介して非線形成分データ保持部4bに設定して保持する。あるいは、色ずれ量の非線形特性を取得するためのテストチャートを読み込んだ画像データ(あるいは、その処理後のデータ)をI/Oポート105を介して入手し、CPU102において上述したようにして色ずれ量の非線形成分データに変換し、これを非線形成分データ保持部4bに設定して保持する。
ROM104には、色ずれ量特性データ(線形成分データ、非線形成分データ)を演算するためのプログラムを始め、各種プログラムが格納されている。
なお、上記第1の実施形態では、保持部4に保持されている色ずれ量の線形成分データと非線形成分データのうち、線形成分データ保持部4aに保持されている線形成分データのみが更新対象であるが、非線形成分データ保持部4bに保持されている非線形成分データのみを更新対象にしてもよい。この場合、更新部12は、検知部11のテストパターンの検知結果に基づいて色ずれ量の非線形成分の変化量を検出し、その色ずれ量の非線形成分の変化量と非線形成分データ保持部4bに保持されている非線形成分データとに基づいて新たな非線形成分データを演算する。そして、更新部12は、非線形成分データ保持部4bに保持されている非線形成分データを上記新たな非線形成分データに更新する(図1の一点鎖線の矢印参照)。
また、保持部4の線形成分データ保持部4aに保持されている色ずれ量の線形成分データと、非線形成分データ保持部4bに保持されている非線形成分データとの両方を、更新対象にしてもよい。この場合、更新部12は、検知部11のテストパターンの検知結果に基づいて色ずれ量の線形成分の変化量を検出し、その色ずれ量の線形成分の変化量と線形成分データ保持部4aに保持されている線形成分データとに基づいて新たな線形成分データを演算し、線形成分データ保持部4aに保持されている線形成分データを上記新たな線形成分データに更新する(図1の実線の矢印参照)。更に、更新部12は、検知部11のテストパターンの検知結果に基づいて色ずれ量の非線形成分の変化量を検出し、その色ずれ量の非線形成分の変化量と非線形成分データ保持部4bに保持されている非線形成分データとに基づいて新たな非線形成分データを演算し、非線形成分データ保持部4bに保持されている非線形成分データを上記新たな非線形成分データに更新する(図1の一点鎖線の矢印参照)。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。本発明に係る第2の実施形態は、色ずれ量の線形特性要因に区分される要因(前述の式1及び式2におけるα0、α1、β0、β1)の経時的な温度変化に対する変化量が大きく、色ずれ量の非線形特性要因に区分される要因(前述の式1及び式2におけるf(x)、g(x))の温度変化に対する変化量も大きい場合に好適な形態である。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の要部の一構成例を示す構成図である。
本実施形態の画像形成装置が前述の第1の実施形態と異なる点は、検知部(センサ)41が、図13に示すように、主走査方向に4つ以上(図13の例では7個)配置し、主走査方向により多数の点で色ずれ量を検知できるようにし、後述のように、温度変動などにより生じる非線形特性の経時変化を常に検出できるようにした点である。また、更新部42では、非線形特性成分を含めた色ずれ量特性データの演算を行い、保持部43では、非線形特性成分を含めた色ずれ量特性データの保持を行う。なお、本実施形態において、第1の実施形態を構成する構成要素と同一なものについては、同一の符号を付して、説明を省略する。
図13は、第2の実施形態における中間転写ベルト8を上方から垂直方向に見た説明図である。図13では、第2の実施形態における画像及びテストパターンの形成領域とセンサ位置との関係の一例も示している。また、図13において、中間転写ベルト8の移動方向(図中の矢印A方向)が副走査方向(y軸方向)であり、その副走査方向と直交する方向が主走査方向(x軸方向)である。すなわち、図13の例では、Y軸の負方向に中間転写ベルト8が移動している。
図13中の斜線部51は、互いに異なる色の複数の画像を重ね合わせて出力画像が形成された画像形成領域である。この画像形成領域に付した括弧で囲った数字(1)、・・・(3)は、前述の画像印刷ジョブに対応し、中間転写ベルト8上に連続的に画像が形成される画像形成領域の連続番号である。
また、図13において、検知部41は主走査方向に一列に7つ配置されている。これらの7つの検知部をそれぞれ検知部41a〜41gとする。テストパターンが形成されたテストパターン形成領域44a〜44gの主走査方向の位置はそれぞれ、検知部41a〜41gの位置(一点鎖線a〜gの位置)に対応している。また、テストパターン形成領域44a〜44gは、画像形成領域外である、副走査方向における互いに隣り合う画像形成領域51の間(いわゆる「紙間」)の領域に設定されている。また、テストパターンは、所定間隔ごとに、例えば、副走査方向における所定個数の画像間、すなわち中間転写ベルト8の表面移動方向に連続的に設定される複数の画像形成領域51の間である紙間に形成される。なお、前述の第1の実施形態と同様に、上記所定間隔は厳密に一定距離である必要はなく、その付近の紙間に挿入するよう印刷ジョブが制御される。
各検知部41a〜41gの構成は図5と同様であり、テストパターンの構成も図4に示したものと同様であり、それぞれ同様の機能を果たすので、詳細な説明は省略する。
図14(a)〜(h)は、第2の実施形態における主走査方向及び副走査方向における画像のずれ特性の例を示すグラフである。図14(a)及び(b)に示した点線は、ある時点での主走査位置xに対する主走査方向のずれ特性Δx及び副走査方向のずれ特性Δyの特性を示している。
また、図14(c)及び(d)に示した実線は、ある時間経過した後の温度変動した状態での主走査位置xに対する主走査方向のずれ特性Δx及び副走査方向のずれ特性Δyの特性を示している。図中の点線は、第1の実施形態と同様に線形成分は変化するが非線形特性成分は変動ない場合の特性であり、この点線と実線との差分が色ずれ量の非線形特性成分の変動分である。
前述の第1の実施形態の場合と同様に、色ずれ量の特性は主走査方向に複数の領域に分割して折線近似で表し、各領域でその領域の色ずれ変換行列を求め、これに従って座標変換するものとする。領域の境界は検知部41a〜gの位置と一致させるものとする。検知部41は7個配置されているので、8つの領域に分割され、領域番号として図示する。なお、第1の実施形態では非線形特性成分のみ折線近似線で表していたが、本実施形態では、線形特性要因についても合わせて折線近似する。この折線近似線を図14の(a)及び(b)あるいは(e)及び(f)に実線で例示する。なお、図14(e)及び(f)の点線は、図14(c)及び(d)の実線と同一である。
補正部3では、第1の実施形態と同様に、上記(式7)及び(式8)における色ずれ変換行列Aを主走査方向に分割した各領域毎に求め、各領域毎にこれの逆行列を求めて座標変換を行うようにすれば、走査曲がり(ボウ)や主走査部分倍率偏差などの非線形性特性を示す色ずれ要因に対しても、精度良く補正することができる。
各領域毎の色ずれ変換行列をAiとして、行列の要素を上記(式10)と定義し、行列の各要素は以下のようにして求める。なお、変換する画像の主走査座標xに応じて、対応する領域の色ずれ変換行列Aiを選択し、この逆行列により座標変換を行うようにする。
以下に、図14の領域(1)の色ずれ変換行列の各要素の演算方法について説明する。
色ずれを検出するためのテストパターンの構成及びそれを検出する検知部の構成は、第1の実施形態と同様であるので、記号などの定義は上述のものを用いる。なお、一部の検知部の位置を示す符号は適宜変更する。各検知部41a〜41gの位置a〜gそれぞれで測定される上記距離をそれぞれ「_a」〜「_g」を付けて区別する。また、センサ位置aとbとの間の距離をLabとする(他も同様)。以下、ブラック(K)に対するシアンCのずれについて説明するが、他の色も同様にして行う。このように測定された距離を定義すると、例えば、領域(1)の色ずれ変換行列の各要素(色ずれ量の各成分)の演算式は、次の4つの式で表せる。これら4つの式を
スキューずれ:
d1(C)=(L1c_b−L1c_a)/Lab
副走査方向のレジストずれ:
f1(C)=(L1c_a−L1ref)・κ
主走査方向の部分倍率ずれ:
a1(C)=((L2c_b−L2k_b)−(L2c_a−L2k_a))/Lab
主走査方向のレジストずれ:
c1(C)=L2k_a・κ
領域(2)以降の色ずれ変換行列も同様に演算する。ここで、領域境界での連続性が保たれるよう、適宜オフセットの修正はされるものとする。また、両端の領域(0)及び(8)の色ずれ変換行列はスキューずれ要素がd=0であり、主走査方向の部分倍率ずれ要素がa=1(つまりa’=0)とし、隣接する領域と連続するように主副のレジストずれ要素を決める。
以上のように演算すれば、各領域毎の色ずれ変換行列が求められるので、これに基づき画像を補正するようにすれば、走査曲がり(ボウ)や主走査部分倍率偏差などの非線形性特性を示す色ずれ要因に対しても、精度良く補正することができる。
図15は、第2の実施形態の更新部42において色ずれ量特性データを演算して更新する方法の一例を示すフローチャートである。前述したように、各領域の色ずれの特性つまり各領域の色ずれ変換行列は温度変動とともに変化するので、前述の図8のフローチャートと同様にして、更新部42において、色ずれ量特性データを演算する。以下、図8の各ステップと異なる点について説明する。
ステップS101では、色ずれ量の特性を示す色ずれ量特性データの初期値を設定する。各領域の色ずれ量特性データの初期値を設定する。初期値の算出については前述と同様でよい。
ステップS102では、各領域毎に前述したように保持されている色ずれ量特性データを参照して、その逆変換となる色ずれ補正行列を求め、これに従って補正したテストパターンを作成し、そのテストパターンを検知した検知部のセンサ出力をサンプリングする。
ステップS103では、ステップS102でサンプリングしたセンサ出力から、前述の(式14)に従って色ずれ量を計算する。ステップS102でサンプリングしたセンサ出力は、保持部4に保持されている色ずれ量特性データに従って補正されたものであるので、ここで算出される色ずれ量特性データが、保持部4に保持されている色ずれ量特性データからの変化分である。ここで、色ずれ量の非線形特性の変化分も、各領域の各要素のずれとして検出される。
ステップS104では、ステップS103で算出された色ずれ量特性データの変化値から、新しい色ずれ量特性データを演算する。同様な演算が、各領域毎に行われる。ノイズの抑制についても前述と同様に適用できる。
ステップS105では、保持部4に保持される色ずれ量特性データの保持値を、前ステップS104で求めた新しい色ずれ量特性データに更新する。その後、ステップS102に戻り、次のテストパターン作成時に用いるテストパターンデータは、上記更新された色ずれ量特性データに基づいて補正される。
以上のように各領域の色ずれ量特性データを更新するようにすれば、色ずれ特性が走査曲がり(ボウ)や主走査部分倍率偏差などの非線形性特性を持ち、さらにこれらの特性が温度変動などにより経時変化しても、この変化にも追従して常にその時点での色ずれ量特性データが求められ保持部4に保持される。そして、このように更新される色ずれ量特性データに基づいて、通常画像が補正されるので、常に、非線形成分を含む色ずれの補正された高品位な画像を安定して形成することができる。
図16は、更新部42において色ずれ量特性データを演算して更新する他の方法の一例を示すフローチャートである。図16のステップS110では、ステップS103で算出された色ずれ量特性データの変化値のうち何れかの領域で1つでも所定範囲外であれば、検出エラーとして、色ずれ特性データの演算に、色ずれ量特性データの変化値を反映させることなく、ステップS102に戻る。積算値への加算も行わない。これにより、傷などによる異常値は容易に判別でき、色ずれ量特性データを正確に演算できる。
〔第3の実施形態〕
主走査方向のずれと副走査方向のずれとの間で非線形特性の変動特性が異なることもあるので、前述の第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせてもよい。つまり、主走査方向のずれ(主走査部分倍率偏差)は経時変化がほとんどなく、副走査方向のずれ(走査曲がり)は経時変化がある場合、各領域の色ずれ変換行列の要素のうち、主走査方向のずれに関わる上記a,cの成分は第1の実施形態のように求め、副走査方向のずれに関わる上記d、fの成分は第2の実施形態のようにして求めてもよい。これとは逆に、主走査方向のずれに関わる上記a,cの成分は第2の実施形態のように求め、副走査方向のずれに関わる上記d、fの成分は第1の実施形態のようにして求めてもよい。このように第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせることにより、主走査方向のずれと副走査方向のずれとの間で非線形特性の変動特性が異なる場合でも、それぞれの変動特性に合った好適な形態で色ずれ量特性データを演算して更新できる。
以上、上記各実施形態(第1の実施形態及び第3の実施形態)によれば、色ずれ補正に用いる色ずれ量の線形成分データと非線形成分データとを別々に保持し、その線形成分データと非線形成分データとに基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータを補正する。このように補正された入力画像データに基づいて複数の画像を形成し該複数の画像を中間転写ベルト8上で重ね合わせて出力画像を形成することにより、色ずれの線形成分だけでなく非線形成分についても補正された出力画像を形成することができる。また、上記線形成分データと非線形成分データとに基づいて補正されたテストパターンデータに基づいて、中間転写ベルト8上に、テストパターンを形成することにより、色ずれの線形成分だけでなく非線形成分についても補正されたテストパターンを形成することができる。しかも、このテストパターンの検知結果に基づいて、上記保持されている色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データの少なくとも一方を更新している。この更新により、色ずれ量の線形成分及び非線形成分の少なくとも一方が経時的に変化した場合でも、その変化に応じて、上記入力画像データ及びテストパターンデータの補正に用いる線形成分データ及び非線形成分データの少なくとも一方を変更することできる。このように少なくとも一方が変更された線形成分データ及び非線形成分データに基づいて出力画像及びテストパターンを形成することができるので、色ずれ量の線形成分及び非線形成分の少なくとも一方が変化した経時において、色ずれ量の線形成分及び非線形成分に基づく入力画像データ及びテストパターンデータの補正精度の低下を抑制できる。以上により、色ずれの線形成分だけでなく非線形成分についても精度よく補正された高品位の出力画像を形成することができる。
また、上記各実施形態によれば、保持部4に保持されている色ずれ量の線形成分データと非線形成分データのうち線形成分データのみを更新対象とし、更新部12は、検知部11のテストパターンの検知結果に基づいて色ずれ量の線形成分の変化量を検出し、その色ずれ量の線形成分の変化量と保持部4に保持されている線形成分データとに基づいて新たな線形成分データを演算し、保持部4に保持されている線形成分データを上記新たな線形成分データに更新する。このように線形成分データを更新することにより、色ずれの線形成分が経時的に変化した場合でも、その変化に応じて、上記入力画像データ及びテストパターンデータの補正に用いる線形成分データを変更することできる。このように変更された線形成分データに基づいて出力画像及びテストパターンを形成することができるので、色ずれの線形成分が変化した経時において、色ずれの線形成分に基づく入力画像データ及びテストパターンデータの補正精度の低下を抑制できる。
また、上記各実施形態によれば、保持部4に保持されている色ずれ量の線形成分データと非線形成分データのうち非線形成分データのみが更新対象であり、更新部12は、検知部11のテストパターンの検知結果に基づいて色ずれ量の非線形成分の変化量を検出し、その色ずれ量の非線形成分の変化量と保持部4に保持されている非線形成分データとに基づいて新たな非線形成分データを演算し、保持部4に保持されている非線形成分データを上記新たな非線形成分データに更新する。このように非線形成分データを更新することにより、色ずれ量の非線形成分が経時的に変化した場合でも、その変化に応じて、上記入力画像データ及びテストパターンデータの補正に用いる非線形成分データを変更することできる。このように変更された非線形成分データに基づいて出力画像及びテストパターンを形成することができるので、色ずれ量の非線形成分が変化した経時において、色ずれ量の非線形成分に基づく入力画像データ及びテストパターンデータの補正精度の低下を抑制できる。
また、上記各実施形態によれば、保持部4に保持されている色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データの両方が更新対象であり、更新部12は、検知部11のテストパターンの検知結果に基づいて色ずれ量の線形成分の変化量を検出し、その色ずれ量の線形成分の変化量と保持部4に保持されている線形成分データとに基づいて新たな線形成分データを演算し、保持部4に保持されている線形成分データを上記新たな線形成分データに更新する。更に、更新部12は、検知部11テストパターンの検知結果に基づいて色ずれ量の非線形成分の変化量を検出し、その色ずれ量の非線形成分の変化量と保持部4に保持されている非線形成分データとに基づいて新たな非線形成分データを演算し、保持部4に保持されている非線形成分データを上記新たな非線形成分データに更新する。このように線形成分データ及び非線形成分データの両方を更新することにより、色ずれ量の線形成分及び非線形成分が経時的に変化した場合でも、その変化に応じて、上記入力画像データ及びテストパターンデータの補正に用いる線形成分データ及び非線形成分データを変更することできる。このように変更された線形成分データ及び非線形成分データに基づいて出力画像及びテストパターンを形成することができるので、色ずれ量の線形成分及び非線形成分が変化した経時において、色ずれ量の線形成分及び非線形成分の両方に基づく入力画像データ及びテストパターンデータの補正精度の低下を抑制できる。
また、上記各実施形態によれば、更新部12における演算は、前記変化量と、その変化量に対応する線形成分データ又は非線形成分データとの加算であることにより、入力画像データ及びテストパターンデータの補正処理が簡易になる。
また、上記各実施形態によれば、更新部12における演算は、前記変化量に所定の係数を乗じた値と、その変化量に対応する線形成分データ又は非線形成分データとの加算であることにより、検知部11における検知結果に誤差やノイズがあっても、上記新たに演算される線形成分データ又は非線形成分データのばらつきを抑制し精度の低下を防止できる。
また、上記各実施形態によれば、更新部12における演算は、前記変化量に所定の第1の係数を乗じた値と、前記変化量の積算値に所定の第2の係数を乗じた値と、その変化量に対応する線形成分データ又は非線形成分データとの加算であることにより、検知部11における検知結果に定常誤差や高周波ノイズがあっても、上記新たに演算される線形成分データ又は非線形成分データのばらつきを抑制し精度の低下を防止できる。
また、上記各実施形態によれば、更新部12は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記加算を行い、前記係数は、前記複数種類の要因ごとに異なることにより、色ずれ量の複数種類の要因ごとに検知部11における検知結果に誤差やノイズが発生状況が異なる場合でも、上記新たに演算される線形成分データ又は非線形成分データのばらつきを抑制し精度の低下を確実に防止できる。
また、上記各実施形態によれば、更新部12は、前記変化量が所定範囲にない場合は、前記演算及び更新を行わないことにより、中間転写ベルト8の傷などによって検知部11の検知結果が異常値になった場合でも、その異常値の影響によって線形成分データ又は非線形成分データの更新時の精度が低下するのを抑制することができる。
また、上記各実施形態によれば、更新部12は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記変化量の検出を行い、前記複数種類の要因の変化量の少なくとも一つが所定範囲にない場合は、上記複数種類の要因の変化量について前記演算及び更新を行わないことにより、複数種類の要因のいずれかについて発生した検知部11の検知結果の異常値が他の要因に影響を与える場合でも、複数種類の要因のすべてについて線形成分データ又は非線形成分データの更新時の精度が低下するのを抑制することができる。
また、上記各実施形態によれば、スキューずれ、主走査方向の倍率ずれ、主走査方向のレジストずれ、及び副走査方向のレジストずれの少なくとも一つの成分を含む色ずれ量の線形成分が経時的に変化する場合でも、その色ずれ量の線形成分に基づく入力画像データ及びテストパターンデータの補正精度の低下を抑制できる。
また、上記各実施形態によれば、主走査方向の曲がりによるずれ及び主走査方向の部分倍率偏差によるずれの少なくとも一つの成分を含む色ずれ量の非線形成分が経時的に変化する場合でも、その色ずれ量の非線形成分に基づく入力画像データ及びテストパターンデータの補正精度の低下を抑制できる。
また、上記各実施形態によれば、保持部4に保持されている非線形成分データは、主走査方向について分割した複数の領域ごとに線形成分データからの差分を求めた複数の非線形成分データであり、補正部3は、前記複数の領域ごとに、保持部4に保持されている線形成分データと非線形成分データとの加算値に基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータを補正することにより、各領域において色ずれ量の非線形特性について折線近似を行うことができるようになり、非線形成分データの演算の簡易化を図りつつ精度低下を防止できる。
また、上記各実施形態によれば、補正部3は、前記複数の領域ごとに、前記加算値に基づく座標変換を行うことにより前記入力画像データ及び前記テストパターンデータを補正することにより、非線形特性を示す色ずれ要因についても、精度よく補正することができる。
また、上記実施形態(第2の実施形態)によれば、保持部43に保持した非線形成分を有する色ずれ量特性データに基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータを補正する。このように補正されたテストパターンデータに基づいて、中間転写ベルト8上に、主走査方向に配置された複数個のテストパターンを形成し、その複数個のテストパターンをそれぞれ検知する複数個の検知部41の検知結果に基づいて、各検知部41の検知位置における色ずれ量の変化量を検出し、色ずれ量の変化量と保持部43に保持されている色ずれ量特性データとに基づいて新たな色ずれ量特性データを演算し、保持部43に保持されている色ずれ量特性データを上記新たな色ずれ量特性データに更新する。このように非線形成分を有する色ずれ量特性データを更新することにより、色ずれ量の非線形成分が経時的に変化した場合でも、その変化に応じて、上記入力画像データ及びテストパターンデータの補正に用いる色ずれ量特性データを変更することできる。このように変更された色ずれ量特性データに基づいて出力画像及びテストパターンを形成することができるので、色ずれ量の非線形成分が変化した経時において、色ずれ量の非線形成分に基づく入力画像データ及びテストパターンデータの補正精度の低下を抑制できる。従って、色ずれの線形成分だけでなく非線形成分についても精度よく補正された高品位の出力画像を形成することができる。
また、上記実施形態(第2の実施形態)によれば、保持部43に保持する色ずれ量特性データは、前記複数の検知部41の検知位置を境界にして主走査方向について分割した複数の領域における複数の色ずれ量特性データであり、更新部42は、前記複数の検知部41の検知結果に基づいて、前記複数の領域それぞれにおける色ずれ量の変化量を検出し、その色ずれ量の変化量と保持部43に保持されている該領域の色ずれ量特性データとに基づいて新たな色ずれ量特性データを演算し、保持部43に保持されている色ずれ量特性データを上記新たな色ずれ量特性データに更新する。このように主走査方向について分割した複数の領域それぞれにおいて色ずれ量の非線形特性について折線近似を行うことができるようになり、非線形成分を含む色ずれ量特性データの演算の簡易化を図りつつ精度低下を防止できる。
また、上記実施形態(第2の実施形態)によれば、更新部42における演算は、前記色ずれ量の変化量に所定の第1の係数を乗じた値と、前記色ずれ量の変化量の積算値に所定の第2の係数を乗じた値と、保持部43に保持されている色ずれ量特性データとの加算であることにより、検知部41における検知結果に定常誤差や高周波ノイズがあっても、上記新たに演算される色ずれ量特性データのばらつきを抑制し精度の低下を防止できる。
また、上記実施形態(第2の実施形態)によれば、更新部42は、前記色ずれ量の変化量が所定範囲内にない場合は、前記演算及び更新を行わないことにより、中間転写ベルト8の傷などによって検知部41の検知結果が異常値になった場合でも、その異常値の影響によって色ずれ量特性データの更新時の精度が低下するのを抑制することができる。
また、上記実施形態(第2の実施形態)によれば、更新部43は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記色ずれ量の変化量の検出を行い、前記複数種類の要因の色ずれ量の変化量の少なくとも一つが所定範囲にない場合は、該複数種類の要因の色ずれ量の変化量について前記演算及び更新を行わないことにより、複数種類の要因のいずれかについて発生した検知部41の検知結果の異常値が他の要因に影響を与える場合でも、複数種類の要因のすべてについて色ずれ量特性データの更新時の精度が低下するのを抑制することができる。
また、上記各実施形態(第2の実施形態)によれば、通常画像の画像形成ジョブの実行期間中に、中間転写ベルト8上の出力画像形成領域外にテストパターンを形成することにより、通常画像の画像形成ジョブを中断させることなく、テストパターンを形成できるとともに、通常画像の画像形成ジョブとは別にテストパターンを形成するためだけのジョブを実行する必要もない。
また、上記各実施形態によれば、所定時間の間隔ごとにテストパターンを形成したり、中間転写ベルト8上に連続して形成される出力画像形成領域間の所定個数の間隙ごとにテストパターンを形成したりすることにより、上記経時的に変化する色ずれ量特性データを定期的に更新することができるので、上記通常画像やテストパターンにおける色ずれ量の経時的な変化についてより確実に補正することができる。
なお、上記各実施形態では、複数の感光体それぞれに形成された複数の画像を中間転写ベルト8上に重ね合わせてカラー出力画像を形成する中間転写方式の画像形成装置に適用した場合について説明したが、本発明は、直接転写方式の画像形成装置にも適用できる。すなわち、本発明は、中間転写ベルトを用いずに、複数の感光体それぞれに形成された複数の画像を搬送部材としての搬送ベルトで搬送されている同一の記録用紙上に重ね合わせるように転写し、その記録用紙上にカラー出力画像を形成する画像形成装置にも適用できる。この場合、テストパターンは、記録用紙を保持して搬送する搬送ベルト上に形成される。例えば、テストパターンは、記録用紙を搬送する搬送ベルト上の記録用紙保持領域外すなわち紙間の領域に形成される。
1 テストパターンデータ生成部
2 画像パス切換部
3 補正部
4 保持部
4a 線形成分データ保持部
4b 非線形成分データ保持部
5 書込制御部
6 走査光学系
7 感光体
8 中間転写ベルト
9 二次転写部
10 記録用紙
11 検知部
12 更新部
13 印刷ジョブ制御部
14 画像形成部
15 データ加算部
16 主制御部
特開平8−85236号公報 特開2005−274919号公報

Claims (16)

  1. 互いに色が異なる複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成する画像形成装置であって、
    色ずれ補正に用いる色ずれ量の主走査方向に対する線形成分データと非線形成分データとを別々に保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持されている前記線形成分データと前記非線形成分データとに基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータを補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された入力画像データに基づいて前記複数の画像を形成し該複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成する出力画像形成手段と、
    前記補正手段により補正されたテストパターンデータに基づいて、前記中間転写体上に、又は前記記録媒体を保持して搬送する搬送部材上に、テストパターンを形成するテストパターン形成手段と、
    前記テストパターン形成手段で形成したテストパターンを検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果に基づいて、前記保持手段に保持されている前記色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データの少なくとも一方を更新する更新手段と、を備え
    記保持手段に保持されている前記色ずれ量の線形成分データと非線形成分データのうち該線形成分データのみが更新対象であり、
    前記更新手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて色ずれ量の線形成分の変化量を検出し、該色ずれ量の線形成分の変化量と前記保持手段に保持されている線形成分データとに基づいて新たな線形成分データを演算し、前記保持手段に保持されている線形成分データを該新たな線形成分データに更新し、
    前記更新手段における演算は、前記変化量に所定の第1の係数を乗じた値と、前記変化量の積算値に所定の第2の係数を乗じた値と、該変化量に対応する前記線形成分データ又は前記非線形成分データとの加算であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記保持手段に保持されている前記色ずれ量の線形成分データと非線形成分データのうち該非線形成分データのみが更新対象であり、
    前記更新手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて色ずれ量の非線形成分の変化量を検出し、該色ずれ量の非線形成分の変化量と前記保持手段に保持されている非線形成分データとに基づいて新たな非線形成分データを演算し、前記保持手段に保持されている非線形成分データを該新たな非線形成分データに更新することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    前記保持手段に保持されている前記色ずれ量の線形成分データ及び非線形成分データの両方が更新対象であり、
    前記更新手段は、
    前記検知手段の検知結果に基づいて色ずれ量の線形成分の変化量を検出し、該色ずれ量の線形成分の変化量と前記保持手段に保持されている線形成分データとに基づいて新たな線形成分データを演算し、前記保持手段に保持されている線形成分データを該新たな線形成分データに更新し、
    前記検知手段の検知結果に基づいて色ずれ量の非線形成分の変化量を検出し、該色ずれ量の非線形成分の変化量と前記保持手段に保持されている非線形成分データとに基づいて新たな非線形成分データを演算し、前記保持手段に保持されている非線形成分データを該新たな非線形成分データに更新することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置において、
    前記更新手段は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記加算を行い、
    前記係数は、前記複数種類の要因ごとに異なることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項乃至のいずれかの画像形成装置において、
    前記更新手段は、前記変化量が所定範囲にない場合は、前記演算及び更新を行わないことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項の画像形成装置において、
    前記更新手段は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記変化量の検出を行い、前記複数種類の要因の変化量の少なくとも一つが所定範囲にない場合は、該複数種類の要因の変化量について前記演算及び更新を行わないことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至のいずれかの画像形成装置において、
    前記色ずれ量の前記所定方向に対する線形成分は、スキューずれ、主走査方向の倍率ずれ、主走査方向のレジストずれ、及び副走査方向のレジストずれの少なくとも一つの成分を含むことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至のいずれかの画像形成装置において、
    前記色ずれ量の前記所定方向に対する非線形成分は、主走査方向の曲がりによるずれ及び主走査方向の部分倍率偏差によるずれの少なくとも一つの成分を含むことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至のいずれかの画像形成装置において、
    前記保持手段に保持されている前記非線形成分データは、主走査方向について分割した複数の領域ごとに前記線形成分データからの差分を求めた複数の非線形成分データであり、
    前記補正手段は、前記複数の領域ごとに、前記保持手段に保持されている前記線形成分データと前記非線形成分データとの加算値に基づいて、前記入力画像データ及び前記テストパターンデータを補正することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項の画像形成装置において、
    前記補正手段は、前記複数の領域ごとに、前記加算値に基づく座標変換を行うことにより前記入力画像データ及び前記テストパターンデータを補正することを特徴とする画像形成装置。
  11. 互いに色が異なる複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成する画像形成装置であって、
    色ずれ補正に用いる主走査方向に非線形成分を有する色ずれ量特性データを保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持されている前記色ずれ量特性データに基づいて、入力画像データ及びテストパターンデータを補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された入力画像データに基づいて前記複数の画像を形成し該複数の画像を中間転写体上又は記録媒体上で重ね合わせて出力画像を形成する出力画像形成手段と、
    前記補正手段により補正されたテストパターンデータに基づいて、前記中間転写体上に、又は前記記録媒体を保持して搬送する搬送部材上に、主走査方向に配置された複数個のテストパターンを形成するテストパターン形成手段と、
    前記テストパターン形成手段で形成した複数個のテストパターンをそれぞれ検知する複数個の検知手段と、
    前記複数個の検知手段の検知結果に基づいて、各検知手段の検知位置における色ずれ量の変化量を検出し、該色ずれ量の変化量と前記保持手段に保持されている色ずれ量特性データとに基づいて新たな色ずれ量特性データを演算し、前記保持手段に保持されている色ずれ量特性データを該新たな色ずれ量特性データに更新する更新手段と、を備え
    記保持手段に保持する色ずれ量特性データは、前記複数の検知手段の検知位置を境界にして主走査方向について分割した複数の領域における複数の色ずれ量特性データであり、
    前記更新手段は、前記複数の検知手段の検知結果に基づいて、前記複数の領域それぞれにおける色ずれ量の変化量を検出し、該色ずれ量の変化量と前記保持手段に保持されている該領域の色ずれ量特性データとに基づいて新たな色ずれ量特性データを演算し、前記保持手段に保持されている色ずれ量特性データを該新たな色ずれ量特性データに更新し、
    記更新手段における演算は、前記色ずれ量の変化量に所定の第1の係数を乗じた値と、前記色ずれ量の変化量の積算値に所定の第2の係数を乗じた値と、前記保持手段に保持されている色ずれ量特性データとの加算であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11の画像形成装置において、
    前記更新手段は、前記色ずれ量の変化量が所定範囲内にない場合は、前記演算及び更新を行わないことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1の画像形成装置において、
    前記更新手段は、前記色ずれ量の発生原因である複数種類の要因ごとに前記色ずれ量の変化量の検出を行い、前記複数種類の要因の色ずれ量の変化量の少なくとも一つが所定範囲にない場合は、該複数種類の要因の色ずれ量の変化量について前記演算及び更新を行わないことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかの画像形成装置において、
    前記テストパターン形成手段は、前記出力画像形成手段による画像形成ジョブの実行期間中に、前記中間転写体上の出力画像形成領域外又は前記搬送部材上の記録媒体保持領域外に前記テストパターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれかの画像形成装置において、
    前記テストパターン形成手段は、所定時間の間隔ごとに前記テストパターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれかの画像形成装置において、
    前記テストパターン形成手段は、前記中間転写体上に連続して形成される出力画像形成領域間の所定個数の間隙ごとに、又は、前記搬送部材上に連続して保持される記録媒体間の所定個数の間隙ごとに、前記テストパターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
JP2010266091A 2010-09-15 2010-11-30 画像形成装置 Active JP5633806B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010266091A JP5633806B2 (ja) 2010-11-30 2010-11-30 画像形成装置
US13/818,726 US8867973B2 (en) 2010-09-15 2011-09-02 Image forming apparatus and image forming method that corrects test pattern data and image data based on color displacement amount
CA2810490A CA2810490C (en) 2010-09-15 2011-09-02 Image forming apparatus and image forming method
EP11825076.0A EP2616887B1 (en) 2010-09-15 2011-09-02 Image forming apparatus and image forming method
PCT/JP2011/070543 WO2012036073A1 (en) 2010-09-15 2011-09-02 Image forming apparatus and image forming method
KR1020137006290A KR101536831B1 (ko) 2010-09-15 2011-09-02 화상 형성 장치 및 화상 형성 방법
CN201180049673.0A CN103168276B (zh) 2010-09-15 2011-09-02 成像装置和成像方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010266091A JP5633806B2 (ja) 2010-11-30 2010-11-30 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012118166A JP2012118166A (ja) 2012-06-21
JP5633806B2 true JP5633806B2 (ja) 2014-12-03

Family

ID=46501092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010266091A Active JP5633806B2 (ja) 2010-09-15 2010-11-30 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5633806B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013076983A (ja) 2011-09-14 2013-04-25 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法
US9020406B2 (en) 2012-12-14 2015-04-28 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and method of correcting color registration error
JP2014119573A (ja) * 2012-12-14 2014-06-30 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、及び色ずれ補正方法
JP2014219608A (ja) * 2013-05-09 2014-11-20 株式会社リコー 画像形成装置、及び画像形成方法
JP6119418B2 (ja) * 2013-05-20 2017-04-26 株式会社リコー 画像形成装置、及び画像形成方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3891135B2 (ja) * 2003-03-27 2007-03-14 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像形成装置
JP4359538B2 (ja) * 2004-03-09 2009-11-04 株式会社リコー カラー画像形成装置、カラー画像形成方法、カラー画像形成プログラム、及び記録媒体
JP4936350B2 (ja) * 2005-08-12 2012-05-23 株式会社リコー 多色画像形成装置
JP2008129486A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Ricoh Co Ltd 露光装置、画像形成装置および調整装置
EP1947522A1 (en) * 2007-01-22 2008-07-23 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Color image forming apparatus and image forming method with misalignment correction
JP5010977B2 (ja) * 2007-05-18 2012-08-29 株式会社リコー 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法
JP5139784B2 (ja) * 2007-12-04 2013-02-06 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2010078908A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012118166A (ja) 2012-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101536831B1 (ko) 화상 형성 장치 및 화상 형성 방법
JP5771925B2 (ja) 画像形成装置
US9020406B2 (en) Image forming apparatus and method of correcting color registration error
JP5633806B2 (ja) 画像形成装置
JP2014006393A (ja) 画像形成装置
JP6011279B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP2007155895A (ja) カラー画像形成装置
JP2012128059A (ja) 画像形成装置
JP5790285B2 (ja) 画像形成装置
JP4862716B2 (ja) カラー画像形成装置及び画像形成方法
JP2014219608A (ja) 画像形成装置、及び画像形成方法
JP2013007902A (ja) 画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラム
JP7200504B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2007065113A (ja) 画像形成装置の位置ずれ補正装置
JP6064560B2 (ja) 画像形成装置
JP4817226B2 (ja) カラー画像形成装置及びその色ずれ補正方法
JP6115114B2 (ja) 画像形成装置、及び色ずれ補正方法
KR100677586B1 (ko) 화상 정렬 레지스트레이션 장치 및 방법
JP2014119573A (ja) 画像形成装置、及び色ずれ補正方法
JP2017219764A (ja) 画像形成装置
JP6089711B2 (ja) 画像形成装置、及び色ずれ補正方法
JP6119418B2 (ja) 画像形成装置、及び画像形成方法
JP2012181456A (ja) 画像形成装置、色ずれ補正方法、及び色ずれ補正プログラム
JP5169889B2 (ja) 画像形成装置、色ずれ補正方法及び色ずれ補正制御プログラム
JP2010139841A (ja) カラー画像形成装置および画像調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140919

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141002

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5633806

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151