JP5633333B2 - 車両用ドアインサイドハンドル - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ドアインサイドハンドルに関する。
車両用ドアインサイドハンドルは車両のドアのインナーパネルに取り付けられる。車両用ドアインサイドハンドルは、操作レバーとベース部材と弾性部材とを備える。車両の乗員が操作レバーを非操作位置から操作位置へ回動操作することによりドアロック装置が作動する。ベース部材はインナーパネルに固定されるとともに操作レバーを回動可能に支持する。弾性部材は、その一方端側がベース部材に連結されるとともにその他方端側が操作レバーに連結される。そして、操作レバーの回動に伴い伸縮して弾性力を発生する。この弾性力により操作レバーが操作位置から非操作位置に戻される。
特許文献1は、操作レバーのガタつきが防止された車両用ドアインサイドハンドルを開示する。特許文献1に記載の車両用ドアインサイドハンドルは、ロック操作ノブと、操作レバー(ハンドル本体)と、ベース部材(ハンドルケース)とを備える。ベース部材は、対向する一対の外周壁と、外周壁間に形成されたヒンジ形成壁とを有する。ロック操作ノブは、ベース部材の一方の外周壁とヒンジ形成壁とにそれぞれ同軸的に形成された突起に弾発的に嵌合することによって、それらの突起を軸中心として回動可能にベース部材に組みつけられる。操作レバーは、ベース部材の他方の外周壁とヒンジ形成壁とにそれぞれ同軸的に形成された突起に嵌合することにより、それらの突起を軸中心としてロック操作ノブと同軸的に回動可能にベース部材に組みつけられる。ロック操作ノブがベース部材に組みつけられる際に発生する弾発力により、ベース部材の他方の外周壁とヒンジ形成壁とにそれぞれ形成された突起が操作レバーに押しつけられる。このため操作レバーの回動軸周りに挟持力が作用する。斯かる挟持力により操作レバーのガタつきが抑えられる。
特開2002−106215号公報
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1に記載の車両用ドアインサイドハンドルによれば、操作レバーのガタつきが、操作レバーの回動軸周りに作用する挟持力により抑えられる。このような構成では、操作レバーの回動軸付近でのガタつきを防止することはできるが、操作レバーの回動中心から遠い位置(例えば操作レバーの先端)でのガタつきを抑えることや、操作レバーの傾き、撓みを矯正することは難しい。また、操作レバーとそれを挟持するための突起との間の寸法誤差に伴うガタつきは、抑えることができない。
また、ベース部材の他方の外周壁とヒンジ形成壁とに形成された突起は操作レバー(ハンドル本体)に面接触する。この状態で操作レバーが回動操作された場合、操作レバーが突起に面当たりしながら回動するので摺動抵抗が大きい。よって、摺動不良や異音の発生などの不具合を生じる。また、斯かる不具合の発生を防止するためにグリスの塗布等の余分な工程を要し、製造コストの増大を招く。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、操作レバーの回動中心から遠い位置における操作レバーのガタつきや、設計寸法誤差により発生する操作レバーのガタつき等を抑えることができる車両用ドアインサイドハンドルを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、非操作位置から操作位置へ回動操作することによりドアロック装置を作動させる操作レバーと、前記操作レバーを回動可能に支持するベース部材と、一方端側が前記ベース部材に連結されるとともに、他方端側が前記操作レバーの回動平面から直交する一方向にオフセットした位置にて前記操作レバーに連結され、前記操作レバーの回動に伴い伸縮して、前記操作レバーを操作位置から非操作位置に戻す方向に作用する弾性力成分を含む弾性力を前記操作レバーに対して発生する弾性部材と、前記操作レバーに備えられ、前記操作レバーの回動平面に平行であり前記操作レバーの回動中心を含まない位置に形成された摺動部と、前記ベース部材に備えられ、前記摺動部に対して前記一方向に対面配置したベース側壁部と、前記摺動部に取り付けられたパッドと、を備え、前記パッドには、前記ベース側壁部に向かって立設した突起部が形成され、前記突起部は、前記操作レバーの回動範囲内で常に前記ベース側壁部に対面する部分を持つように、前記操作レバーの回動中心を中心とした円弧状に形成されている、車両用ドアインサイドハンドル
を提供する。
本発明の車両用ドアインサイドハンドルによれば、一方端側がベース部材に連結された弾性部材の他方端側が、操作レバーの回動平面から直交する一方向にオフセットした位置にて操作レバーに連結される。弾性部材が発揮する弾性力は操作レバーを操作位置から非操作位置に戻す方向に作用する弾性力成分を含むので、この弾性力によって、操作レバーを操作位置から非操作位置に復帰させることができる。
また、弾性部材の弾性力は操作レバーの回動平面からオフセットした位置にて操作レバーに伝わるので、このオフセットにより操作レバーにはその回動平面に直交する方向にモーメントが作用する。このモーメントにより操作レバーは回動平面に直交する方向に力を受ける。さらに操作レバーはその回動平面に平行な摺動部を備え、ベース部材は摺動部に対面配置したベース側壁部を有する。ベース側壁部は、摺動部に対し上記一方向(弾性部材が回動平面から直交する方向にオフセットした位置にて操作レバーに連結される場合における、そのオフセットした方向)に対面する。したがって、上記モーメントによって摺動部がベース側壁部に接近する方向に力を受ける。摺動部にはパッドが取り付けられ、このパッドには、ベース側壁部に向かって立設した突起部が形成されているので、上記モーメントによって突起部が相手側の部材に押しつけられる。突起部の押しつけ力によって、操作レバーのガタつきが抑えられる。また、突起部により操作レバーとベース部材との間の寸法誤差も吸収される。
上記したように、突起部は摺動部に取り付けられるパッドに形成される。摺動部は操作レバーの回動中心を含まない位置に形成されているため、操作レバーは回動中心とは異なる位置にて突起部を介してベース部材(ベース側壁部)に押しつけられて、そのガタつきが抑えられる。操作レバーのガタつきを抑えるための押しつけ力の作用位置が操作レバーの回動中心とは異なる位置(回動中心を含まない位置)であるので、操作レバーの回動中心から遠い位置(例えば操作レバーの先端)でのガタつきを抑えることや、操作レバーの傾き、撓みを矯正することができる。
また、操作レバーを操作位置から非操作位置まで復帰させるための弾性部材の弾性力を利用して操作レバーのガタつきが抑えられる構成であるので、操作レバーのガタつきを抑えるための専用構成を別途要しない。よって、車両用ドアインサイドハンドルの製作コストの低減を図ることができる。
前記弾性部材の一方端側は、前記ベース部材のうち前記操作レバーの回動平面に対して前記一方向にオフセットした位置にて前記ベース部材に連結しているとよい。さらに、前記弾性部材は、前記操作レバーの回動平面から前記一方向にオフセットした位置に配置しているのがよい。これによれば、操作レバーの回動平面から一方向にオフセットした位置に配置した弾性部材の弾性力により、操作レバーにその回動平面に直交する方向にモーメントを作用させることができる。また、弾性部材を操作レバー内部や操作レバーの回動軸周りに配置しないので、操作レバーを薄く形成することができる。これにより、乗員に操作しやすく、且つ意匠性も良い操作レバーを備える車両用ドアインサイドハンドルを提供することができる。
また、前記摺動部に取り付けられたパッドに形成された前記突起部は、前記操作レバーの回動範囲内で常に前記ベース側壁部に対面する部分を持つように、前記操作レバーの回動中心を中心とした円弧状に形成されている。
突起部が摺動部に取り付けられたパッドに形成されているので、パッドを取り換えることによって、様々な車両用ドアインサイドハンドルに適合した突起部を摺動部に形成させることができる。また、操作レバーの回動時に突起部が常にベース側壁部に対面するので、操作レバーの操作時に常に操作レバーがベース部材に押しつけられて、安定的に操作レバーのガタつきを抑えることができる。さらに、パッドに形成された突起部が操作レバーの回動中心を中心とした円弧状に形成されているので、操作レバーが回動したときでも摺動部のパッドに形成されている突起とベース側壁部との接触位置が変化しない。このため回動操作中に一定の押しつけ力を安定的に操作レバーに作用させることができる。また、操作レバーの回動操作時に円弧状の突起がベース側壁部に線接触するため、従来の面接触と異なり摺動抵抗が比較的軽い。よって、摺動面にグリスなどの塗布を要さない。
この場合、前記円弧状に形成された前記突起部の一方端の高さが他方端の高さよりも高くなるように、前記突起部の高さが傾斜しているのがよい。さらに、前記突起部の一方端は前記操作レバーの回動位置が非操作位置であるときに前記ベース側壁部に対面し、前記突起部の他方端は前記操作レバーの回動位置が操作位置であるときに前記ベース側壁部に対面するのがよい。好ましくは、前記操作レバーが非操作位置から操作位置に向かって回動していくにつれて、前記ベース側壁部に接触している前記突起部の高さが低くなるように、前記突起部と前記ベース側壁部との対面配置関係が定められているとよい。
これによれば、操作レバーが非操作位置であるときに、ベース側壁部に接触している突起部の高さが最も高いので、強い押しつけ力により操作レバーのガタつきが確実に抑えられる。また、操作レバーが操作位置に向かう方向に回動するにつれて、ベース側壁部に接触している突起部の高さが低くなるので、回動操作に対する抵抗力が減少する。このためスムーズに操作レバーを回動操作することができる。
また、前記突起部の断面形状は略半円形状であるのがよい。これによれば、突起部の断面形状を略半円形状とすることにより、ベース側壁部との接触面積をより小さくすることができる。これにより、操作レバーを回動する際の摺動抵抗がより軽減される。
本発明の実施形態に係る車両用ドアインサイドハンドルの正面図である。 本発明の実施形態に係る車両用ドアインサイドハンドルの側面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1のIV−IV断面図である。 操作レバーを示す図である。 パッドを示す図である。 ベース部材の正面図である。 ベース部材の側面図である。 図7のIX−IX断面図である。 図7のX−X断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る車両用ドアインサイドハンドルの正面図、図2は側面図である。図3は図1のIII−III断面図、図4は図1のIV−IV断面図である。これらの図に示す車両用ドアインサイドハンドル1は、車両のドアのインナーパネル(図示省略)に取り付けられる。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る車両用ドアインサイドハンドル1は、操作レバー10と、ベース部材20と、コイルスプリング(弾性部材)30とを備える。操作レバー10は車両の乗員により回動操作することができるように構成されており、非操作位置から操作位置へ回動させることによってドアロック装置DLを作動させる。ベース部材20は車両のドアのインナーパネル(図示省略)に固定され、操作レバー10を回動可能に支持する。
図5は操作レバー10を示す図であり、図5(a)が正面図、図5(b)が側面図である。図2、図3、図5に示すように、操作レバー10は、把持部11と摺動部12とを備える。把持部11は長尺状に形成される。車両の乗員はこの把持部11を握って操作レバー10を回動させる。把持部11の基端11a側にはその長手方向に直交する方向に貫通する孔111が形成されており、この孔111に回動用ピン13が挿通される。よって、操作レバー10は回動用ピン13に回動可能に取り付けられる。操作レバー10はこの回動用ピン13を軸中心として回動する。回動用ピン13は後述するベース部材20に固定される。
摺動部12は把持部11の基端11aの図2において下方に形成される。この摺動部12は、操作レバー10の回動中心(回動用ピン13を挿通する孔111)とは異なる位置(回動中心を含まない位置)に設けられる。摺動部12は、側面視にて略扇形形状を呈する互いに略平行な側壁部12a,12bを持ち(図3、図4)、回動用ピン13周りを回動する操作レバー10の回動平面に平行に形成される。両側壁部12a,12b間の厚み(幅)が把持部11の厚みよりも薄くなるように形成される。そして、幅方向の中心軸が把持部11の幅方向の中心軸と一致するように、把持部11の基端11a側の下方にて把持部11に一体的に形成される。
この摺動部12の一方の側壁部12aには、図4に示すように凹部121が形成される。この凹部121にパッド14が固定される。図6はパッドを示す図であり、図6(a)は図2に示す方向から見たパッド14の正面図、図6(b)が側面図である。図6(a)に示すように、パッド14の正面形状は略扇形状である。摺動部12の側壁部12aに形成されている凹部121の断面形状もパッド14の正面形状と同じ形状であり、したがってパッド14は凹部121に嵌め合わせることができる。
パッド14は表面141および裏面142を有する。裏面142にはボス142aが立設され、このボス142aが凹部121に形成されたボス受け入れ孔121a(図5(b))に挿通されることにより、パッド14が凹部121に固定される。また、パッド14の表面141には突起部15が形成される(図6(b))。この突起部15は、扇形状のパッド14の一方端部から他方端部に亘って、操作レバー10の回動中心(回動用ピン13)を中心とした円弧状に形成される。突起部15の長手方向に直交する断面形状は略半円形状である。このような円弧状の突起部15の一方端15a側の高さHAは、他方端15b側の高さHBよりも高い(図6(b))。ここで、突起部15の一方端15aは、パッド14を操作レバー10に嵌め合わせたときに操作レバー10の先端側を向いた端部であり、突起部15の他方端15bは、パッド14を操作レバー10に嵌め合わせたときに操作レバー10の基端側を向いた端部である。
パッド14は、本実施形態においてはフッ素が含有された樹脂で作られる。パッド14は、摺動性が良好な材質で形成されていれば、本実施形態で示す材質以外の材質で作られていてもよい。
摺動部12の図2において右端側に、摺動部12の幅方向に貫通する孔122が形成される。この孔122に連結ピン16が挿通される。連結ピン16の先端部分には、図1に良く示すようにコイルスプリング30が係止される。
図7はベース部材20の正面図、図8はベース部材20の側面図、図9は図7のIX−IX断面図、図10は図7のX−X断面図である。図7に示すように、ベース部材20は長尺状に形成された本体部21と、本体部21の後端21a側に形成されたスプリング保持部22と、4本の取り付けアーム部23,24,25,26とを備える。本体部21に操作レバー10が取り付けられる。操作レバー10が取り付けられたときには、本体部21の長手方向軸と操作レバー10の把持部11の長手方向軸は平行である。また、取り付けアーム部23,24は、本体部21の一方の側部から長手方向に所定の間隔を隔てて形成され、取り付けアーム部25,26は、本体部21の他方の側部から長手方向に所定の間隔を隔てて形成される。各アーム部23,24,25,26は、本体部21の長手方向に直交する方向に延びている。それぞれのアーム部の先端部分には貫通孔が形成されており、この貫通孔にボルト等の締結部材が挿通される。各アーム部材が締結部材により車両のドアのインナーパネルに締結される。これによりベース部材20がインナーパネルに固定される。
図7に示すように、ベース部材20の本体部21は、同一形状で且つ略平行配置された一対の側壁部211,212と、これら一対の側壁部211,212とを連結する連結壁部213とを備える。側壁部211,212は図8に示すように上下にうねるように形成され、その図示右端側の頂部分に貫通孔211a,212aが形成される。図10に良く示すように、貫通孔211a,212aは、その中心軸が一致するように同軸的に形成される。そして、これらの貫通孔211a,212aに回動用ピン13が挿通される。回動用ピン13は図4に示すようにヘッド部131および軸部132を備え、ヘッド部131が貫通孔212aの側壁に当て止めされ、軸部132の先端が貫通孔211aから突出する。そして、突出した部分をEリング等により挟持することにより、回動用ピン13がベース部材20の本体部21に係止される。この回動用ピン13には上述したように操作レバー10が取り付けられている。したがって、操作レバー10は、回動用ピン13を介して回動可能にベース部材20に支持される。
また図7に示すように、本体部21の連結壁部213には凹部213aが形成されている。図3に良く示すように、操作レバー10が回動用ピン13を介してベース部材20に回動可能に取り付けられたときに、操作レバー10の把持部11は凹部213aの上部に配置され、摺動部12は凹部213aの下部に配置される。
図7からわかるように、連結壁部213の図示右端部分に樹脂材料により形成されるクッション27が配置されている。図3に示すように、このクッション27と、凹部213aの図示左端の周縁を形成する連結壁部213によって操作レバー10の回動範囲が規定される。具体的には、操作レバー10は、図3の実線で示す位置から二点鎖線で示す位置まで回動することができる。実線で示す位置では操作レバー10の摺動部12の図示右端がクッション27に当接することによって、それ以上の反時計周り方向への回動が規制される。二点鎖線で示す位置では操作レバー10の摺動部12の左端側に形成された切り欠き部分が凹部213aの図示左端の周縁を形成する連結壁部213に当接することによって、それ以上の時計周り方向への回動が規制される。本実施形態では、操作レバー10の回転位置が実線で示される位置であるときに、その位置を非操作位置と呼び、操作レバー10の回転位置が非操作位置以外の位置(例えば二点鎖線で示される位置)であるときに、その位置を操作位置と呼ぶ。操作レバー10の回転位置が非操作位置であるときにはドアロック装置DLは作動せず、操作位置であるときにドアロック装置DLが作動する。
図4に良く示すように、本体部21の側壁部211,212のうち、凹部213aを挟んで図示下方に形成された部分211b,212bにより、操作レバー10の摺動部12が挟まれる。以下、部分211bをベース側壁部と呼ぶ。図からわかるように、摺動部12の一方の側壁部12aはベース側壁部211bに対面配置される。
図1および図9に示すように、本体部21の後端(図示右端)21a側にスプリング保持部22が形成される。図1に示すようにこのスプリング保持部22は、本体部21と同様に長尺状に形成されていて、その長手方向軸が本体部21の長手方向軸と平行で、且つ所定距離だけオフセットしている。このスプリング保持部22内にコイルスプリング30が配設される。
スプリング保持部22の図1において右端部分に係止部221が形成されており、コイルスプリング30の一端はこの係止部221に係止される。また、コイルスプリング30の他端は、操作レバー10の摺動部12に取り付けられている連結ピン16に係止される。したがって、コイルスプリング30は、その一端にてベース部材20に係止され、その他端にて操作レバー10に係止される。
コイルスプリング30は図1および図2に示す状態(つまり操作レバー10の回転位置が非操作位置である状態)で常に引っ張り力を発揮している。したがって、この引っ張り力が操作レバー10に作用することにより、操作レバー10は、外力が加えられていないときは図2において反時計周り方向に付勢されて、その回転位置が非操作位置に維持される。
また本実施形態においては、コイルスプリング30の内部に振動吸収用樹脂部材31が取り付けられている。この振動吸収用樹脂部材31は円柱形状であり、コイルスプリング30の内周部に収められる。振動吸収用樹脂部材31は、コイルスプリング30の振動を吸収(減衰)する機能を持つ。
このような構成の車両用ドアインサイドハンドル1において、車両の乗員が操作レバー10の把持部を握り、コイルスプリング30の弾性力に抗して操作レバー10を非操作位置から操作位置側に回動させた場合、操作レバー10の把持部11および摺動部12が、図2において回動用ピン13を軸中心として時計周り方向に所定角度だけ回動する。この回動により摺動部12に取り付けられているケーブルCBが引っ張られる。ケーブルCBはドアロック装置に接続されている。したがって、ケーブルCBが引っ張られることによってドアロック装置が作動する。ドアロック装置が作動することにより、車両のドアが解錠される。
また、摺動部12の回動に伴い、摺動部12に設けられた連結ピン16に一端が係止されたコイルスプリング30が伸ばされるので、コイルスプリング30の弾性力が増加する。そして、ドアが開いて乗員が降車する際に把持部11を離した場合、コイルスプリング30の弾性力によって操作レバー10の回転位置が操作位置から非操作位置に戻される。このように、コイルスプリング30は、操作レバー10の回動操作に伴い伸縮して操作レバー10を操作位置から非操作位置に戻す方向に作用する弾性力成分を含む弾性力を操作レバー10に対して発生する。コイルスプリング30の弾性力により操作レバー10が非操作位置に戻される時に、摺動部12がクッション27に衝突することにより衝撃力が緩和される。クッション27により衝撃力を緩和することで、斯かる衝撃力による車両用ドアインサイドハンドル1の破損が防止される。
本実施形態の車両用ドアインサイドハンドル1によれば、コイルスプリング30の一端側がベース部材20に連結されるとともに、コイルスプリング30の他端側が連結ピン16を介して操作レバー10に連結される。この連結ピン16は図1に示すように摺動部12から操作レバー10の回動平面に直交する一方向に延びており、その先端部分にコイルスプリング30の端部が係止される。したがって、コイルスプリング30の弾性力が操作レバー10に作用する位置は、操作レバー10の回動平面(操作レバー10の回動軌跡を含む平面)から直交する一方向(図1の矢印A方向、以下、この方向をオフセット方向と呼ぶ)にオフセットした位置である。したがって、このオフセットした位置にてコイルスプリング30によって操作レバー10が図の矢印B方向に引っ張られることによって、操作レバー10に図1の矢印C方向にモーメントが作用する。このモーメントによって、操作レバー10はその回動平面に直交する方向に力を受ける。
また、操作レバー10は、操作レバー10の回動平面に平行であり操作レバー10の回動中心を含まない位置に形成される摺動部12を備える。この摺動部12も上記モーメントによってオフセット方向に付勢される。
また、ベース部材20はベース側壁部211bを備える。このベース側壁部211bは、摺動部12の一方の側壁部12aに対面配置する。この側壁部12aはオフセット方向に向いている。したがって、ベース側壁部211bは、摺動部12に対してオフセット方向に対面する。このため、オフセット方向に付勢され、操作レバー10の回動平面に対して傾こうとする摺動部12はベース側壁部211bに押しつけられる。
摺動部12の側壁部12aにはパッド14が取り付けられ、このパッド14には突起部15が形成されている。突起部15は図4からわかるように、ベース側壁部211bに向かって立設している。したがって、上記押しつけ力により突起部15がベース側壁部211bに押しつけられる。この押しつけ力によって、操作レバー10のガタつきが抑えられるのである。
したがって本実施形態の車両用ドアインサイドハンドル1によれば、操作レバー10の回転位置が非操作位置であっても操作位置であっても常に突起部15がベース側壁部211bに押しつけられているので、常に操作レバー10のガタつきが抑えられる。また、突起部15によって、操作レバー10とベース部材とを組み付ける際における寸法誤差が吸収され、この寸法誤差に起因した操作レバー10のガタつきも抑えられる。
また、操作レバー10の回動中心(回動用ピン13)とは異なる位置(回動中心を含まない位置)に設けられた摺動部12に突起部15が形成され、この突起部15の形成位置にて操作レバー10がベース部材20に押しつけられる。つまり、操作レバー10は、その回動中心を含まない位置でベース部材20に押しつけられる。よって、操作レバー10の回動中心から遠い位置(例えば操作レバー10の先端)でのガタつきを抑えることができる。さらに、操作レバー10の傾きや撓みも矯正することができる。
また、操作レバー10を操作位置から非操作位置まで復帰させる(戻す)ためのコイルスプリング30の弾性力を利用して操作レバー10のガタつきが抑えられる構成であるので、操作レバー10のガタつきを抑えるための専用構成を別途必要としない。よって、操作レバー10のガタつきが抑えられた車両用ドアインサイドハンドルを安価に製造することができる。
また、図1に示すように、コイルスプリング30の一方端側は、ベース部材20のうち操作レバー10の回動平面から一方向(オフセット方向)にオフセットした位置に形成された係止部221にてベース部材20に連結されている。さらに、コイルスプリング30は、操作レバー10の回動平面から一方向(オフセット方向)にオフセットした位置に配置されている。このようにオフセット配置したコイルスプリング30からの弾性力により、操作レバー10にその回動平面に直交した方向に作用するモーメントを与えることができる。また、従来技術においては、操作レバーを非操作位置に戻すための弾性力を発生するトーションスプリングが操作レバー内に配置されていたので操作レバーを太くしなければならなかったが、本実施形態によれば、コイルスプリング30が操作レバー10の回動平面からオフセットして配置されているので、コイルスプリング30を操作レバー10内に配置する必要がない。そのため操作レバー10を薄くすることができ、乗員に操作しやすく且つ意匠性も良い操作レバーを備える車両用ドアインサイドハンドルを提供することができる。
また、突起部15は摺動部12に取り付けられるパッド14に形成されている。よって、パッド14を取り換えることによって、様々な車両用ドアインサイドハンドルに適合した突起を摺動部12側に形成させることができる。
また、図2に示すように、操作レバー10の回転位置が非操作位置であるときに、突起部15の一方端15aがベース側壁部211bの図示左端部に対面するように、突起部15とベース側壁部211bとの対面関係が定められている。したがって、操作レバー10が非操作位置から操作位置側に回動操作されたときに、その回動に伴って突起部15がベース側壁部211bに対して図2において時計周り方向にシフトしていき、突起部15の一方端15a側からベース側壁部211bに順に対面しなくなる。そして、操作レバー10の回転位置が図3の二点鎖線で示す位置(最大回動位置)に達したときに、突起部15の他方端15bがベース側壁部211bの図2において左端部に対面する。
このように、パッド14に形成された突起部15のいずれかの部分が操作レバー10の回動範囲内で常にベース側壁部211bに対面する部分を持つように、突起部15が円弧状に形成されている。よって、操作レバー10の操作時に安定的にそのガタつきを抑えることができる。また、突起部15の円弧形状の中心は操作レバー10の回動中心であるので、操作レバー10が回動したときでも突起部15とベース側壁部211bとの接触位置が変化しない。このため回動操作中に一定の押しつけ力を安定的に操作レバー10に作用させることができる。また、操作レバー10の回動操作時に円弧状の突起部15がベース側壁部211bに線接触するため、従来の面接触と異なり摺動抵抗が比較的軽い。よって、摺動面にグリスなどの塗布を要さない。
また、円弧状に形成された突起部15の一方端15aの高さHAが他方端15bの高さHBよりも高くなるように、突起部15の高さが傾斜している。そして、操作レバー10が非操作位置から操作位置に向かって回動していくにつれて、突起部15の一方端15a側から順にベース側壁部211bに対面しなくなるように突起部15とベース側壁部211bとの対面関係が定められている。このため、操作レバー10が非操作位置から操作位置側に向かって回動していくにつれて、ベース側壁部211bに接触している突起部15の高さが低くなる。
操作レバー10が非操作位置であるときに、ベース側壁部211bに接触している突起部15の高さが最も高いので、強い押しつけ力により操作レバー10のガタつきが確実に抑えられる。また、操作レバー10が操作位置に向かう方向に回動するにつれて、ベース側壁部211bに接触している突起部15の高さが低くなるので、回動操作に対する抵抗が小さくなる。このためスムーズに操作レバー10を回動操作することができる。
また、突起部15の長手方向に垂直な断面形状は略半円形状である。このためベース側壁部211bとの接触面積をより小さくすることができる。これにより、操作レバー10を回動する際の摺動抵抗をより軽減することができる。
また、コイルスプリング30内に振動吸収用樹脂部材31が配設されている。このため操作レバー10が操作位置から非操作位置に戻されたときに生じる振動が振動吸収用樹脂部材31により吸収される。
また、本実施形態では、操作レバー10を操作位置から非操作位置まで戻すために弾性力を発生する弾性部材として引っ張りバネ(コイルスプリング30)を用いている。特許文献1においては、ねじりバネ(トーションスプリング)を用いて操作レバーを操作位置から非操作位置まで戻している。ねじりバネを用いた場合、操作レバーを非操作位置から操作位置まで回動させたときに、ねじりバネが捩じれてしまう。このため回動量が大きいとねじりバネが倒れてしまい、所望の弾性力(トルク)を発生し得ないなどの不具合が発生するおそれがあった。これに対して本実施形態では引っ張りバネを用いているので上述のような不具合が発生することもない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば、上記実施形態では、操作レバー10に弾性力を与える弾性部材として引っ張りバネ(コイルスプリング30)を用いた例を示したが、圧縮バネでもよい。また、上記実施形態では突起部が操作レバー10側に設けられている例を示したが、突起部は操作レバー10に対面するベース部材側に設けてもよい。また、上記実施形態では、突起部の長手方向に垂直な断面形状が略半円形状である例を示したが、半円形状でなくても曲線形状を呈していればよい。さらに、上記実施形態では、突起部が円弧状である例を示したが、突起部が操作レバー10の回動範囲内で常にベース側壁部211bに対面する部分を持っていれば、その形状は限定されない。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて変形可能である。
1…車両用ドアインサイドハンドル、10…操作レバー、11…把持部、12…摺動部、14…パッド、15…突起部、15a…一方端、15b…他方端、20…ベース部材、21…本体部、211b…ベース側壁部、22…スプリング保持部、27…クッション、30…コイルスプリング(弾性部材)、31…振動吸収用樹脂部材

Claims (2)

  1. 非操作位置から操作位置へ回動操作することによりドアロック装置を作動させる操作レバーと、
    前記操作レバーを回動可能に支持するベース部材と、
    一方端側が前記ベース部材に連結されるとともに、他方端側が前記操作レバーの回動平面から直交する一方向にオフセットした位置にて前記操作レバーに連結され、前記操作レバーの回動に伴い伸縮して、前記操作レバーを操作位置から非操作位置に戻す方向に作用する弾性力成分を含む弾性力を前記操作レバーに対して発生する弾性部材と、
    前記操作レバーに備えられ、前記操作レバーの回動平面に平行であり前記操作レバーの回動中心を含まない位置に形成された摺動部と、
    前記ベース部材に備えられ、前記摺動部に対して前記一方向に対面配置したベース側壁部と、
    前記摺動部に取り付けられたパッドと、を備え、
    前記パッドには、前記ベース側壁部に向かって立設した突起部が形成され、
    前記突起部は、前記操作レバーの回動範囲内で常に前記ベース側壁部に対面する部分を持つように、前記操作レバーの回動中心を中心とした円弧状に形成されている、車両用ドアインサイドハンドル。
  2. 請求項に記載の車両用ドアインサイドハンドルにおいて、
    前記円弧状に形成された前記突起部の一方端の高さが他方端の高さよりも高くなるように、前記突起部の高さが傾斜しており、
    前記突起部の一方端は前記操作レバーの回動位置が非操作位置であるときに前記ベース側壁部に対面し、前記突起部の他方端は前記操作レバーの回動位置が操作位置であるときに前記ベース側壁部に対面する、車両用ドアインサイドハンドル。
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