JP5625602B2 - 電子写真感光体、並びにそれを用いた電子写真形成方法、電子写真形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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本発明は、特定の電荷輸送物質と特定のアミン化合物を含有する電子写真感光体、並びにそれを用いた電子写真形成方法、電子写真形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真感光体(以下「感光体」ということもある。)には、光を受容して電荷を発生する機能と、光を受容して電荷を輸送する機能と、暗所で表面電荷を保持する機能とが必要である。感光体には、一つの層でこれらの機能を併せ持ったいわゆる単層型感光体と、主として電荷発生に寄与する層と光受容時の電荷輸送及び暗所での表面電荷の保持に寄与する層とを積層したいわゆる機能分離積層型感光体とがある。
近年、可とう性、熱安定性、成膜性などの利点により、有機物質を用いた電子写真感光体が実用化されている。最近においては、感光層として、電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層からなる機能分離積層型感光体が主流となっており、中でも有機顔料を電荷発生材料とし蒸着した層又は樹脂中に分散させた層を電荷発生層とし、有機低分子化合物を電荷輸送材料として樹脂中に分散させた層を電荷輸送層として用いる負帯電型感光体が数多く提案されている。
有機物質を用いた電子写真感光体は、無機物質を用いた電子写真感光体にはない多くの長所を持つものの、電子写真感光体に要求されるすべての特性を充分に満足するものが得られていないのが現状である。例えば、有機物質を用いた電子写真感光体では、繰り返し使用による帯電電位の低下、残留電位の上昇、感度変化等により、画像品質の劣化が引き起こされる。この劣化の原因について全てが解明されているわけではないが、要因の一つとしてコロナ放電帯電器より放出されたり、大気中に存在する、オゾン、NOxなどの酸化性ガスが感光層に著しいダメージを与えることが分っている。換言すると、これらの酸化性ガスは、感光体中の材料と化学変化を起こしたり、感光層表面に吸着物を形成したりすることで、例えば、帯電電位の低下、残留電位の上昇、表面抵抗の低下による解像力の低下(画像ボケ)などを引き起こす。その結果、著しく画質を低下させ、感光体の寿命を短くしている。
これらの対策として感光層に酸化防止剤や安定剤を添加し、劣化を防ぐ提案がなされている。例えば、感光層にヒンダードフェノール系酸化防止剤やヒンダードアミン系酸化防止剤を添加した電子写真感光体が提案されている(特許文献1)。他にも、アミン誘導体を添加した電子写真感光体が提案されている(特許文献2〜6)。これらの提案は一定の効果を奏している。
ところで最近、感光体表面に潤滑剤を塗布したり、表面保護層を設けるなどの方法で高耐摩耗性を付与したり、感光体周りのプロセス設計により感光体の摩耗が抑えられるようになり、感光体を長期間使用できるようになってきている。
そのため感光体の静電特性の高耐久化が非常に重要になってきているが、長期にわたり高画質を維持するためには、従来の酸化防止剤等の添加では不十分になってきている。
また最近では、電子写真形成装置は、フルカラー化や高速化が急速に進行しており、それに伴って需要も一般オフィス領域から、SOHO領域や軽印刷領域へと多様化している。特に、軽印刷分野では印刷ボリュームが著しく増大し、かつ画質安定性の要求度が高くなるため、有機感光体の更なる高耐久化、高安定化が必要不可欠である。
軽印刷分野で使用される電子写真形成装置では、露光部電位変動が問題となっている。この問題は、比較的長い時間印刷を行っている場合の露光部電位変動よりも、印刷を開始して一つのJobが終了し、印刷を再開した時の露光部電位変動の方が問題として大きい。以降、前者を露光部電位の日内変動、後者を露光部電位のJob内変動と称し区別する。なお、Job内変動とは、詳細には、数十枚〜数百枚の連続印刷を1つのJobとし、それを数回〜数十回繰り返したときに、印刷の進行と共に露光部電位が増加又は減少することをいう。露光部電位の日内変動の場合には、その影響が目につきにくいことと、装置の中で電位を補正できるため、問題としてはそれほど大きくないが、Job内変動が大きいと、その影響が目立つ上、Job内の数十枚又は数枚単位で電位が変動すると、電位の補正が困難になるため、深刻な問題となる。
特に、軽印刷分野では、一つのJobで同じ画像パターンを大量に印刷する需要があるが、この場合に露光部電位のJob内変動が大きいと画像濃度が変化し、画質一貫性が低下することになる。文字主体の画像パターンであればそれほど目立つことはないが、画像主体でしかもフルカラー画像パターンの場合は、画像濃度の変化だけでなく色味なども変化し、非常に深刻な問題につながる。
したがって、長期間の繰り返し使用に対しても高耐久性を有し、画像濃度低下、画像ボケなどの発生による画像劣化を抑制し、更に露光部電位の日内変動のみならず、Job内変動を抑制し、高画質画像が安定に得られる電子写真感光体が求められているのが現状である。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、長期間の繰り返し使用に対しても高耐久性を有し、画像濃度低下、画像ボケなどの発生による画像劣化を抑制し、更に露光部電位の日内変動のみならず、Job内変動を抑制し、高画質画像が安定に得られる電子写真感光体、並びにそれを用いた電子写真形成方法、電子写真形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 支持体と、該支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が下記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質と、下記一般式(4)で表されるアミン化合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体である。
ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1〜5のアルキル基、及びベンジル基のいずれかを表す。Xは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1〜5のアルキル基で置換されたアミノ基、及びベンジル基で置換されたアミノ基のいずれかを表す。nは、1から2の整数を表す。
ただし、前記一般式(2)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基のいずれかを表す。Aは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいN−置換カルバゾリル基、及び下記一般式(2−1)で表される基のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(2−1)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基のいずれかを表す。R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、及び置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(3)中、Arは、置換基を有していてもよいビフェニレン基を表す。R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルメルカプト基、メチレンジオキシ基、メチレンジチオ基、及び置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基のいずれかを表す。l、m、及びnは、それぞれ独立に、1〜5の整数を表す。l、m、及びnが各々2〜5の整数のとき、前記R1、R2及びR3は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
ただし、前記一般式(4)式中、A及びBは、それぞれ独立に、下記一般式(4−1)で表される基、及び下記一般式(4−2)で表される基のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(4−1)及び前記一般式(4−2)中、X及びYは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、及び置換基を有していてもよいヘテロシクロアルキル基のいずれかを表す。
<2> 感光層におけるアミン化合物の含有量が、電荷輸送物質100質量部に対して1質量部〜30質量部である前記<1>に記載の電子写真感光体である。
<3> 感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とを有する積層型感光層である前記<1>から<2>のいずれかに記載の電子写真感光体である。
<4> 電荷輸送層における電荷輸送物質の含有量が、結着樹脂100質量部に対して30質量部〜200質量部である前記<3>に記載の電子写真感光体である。
<5> 電子写真感光体の表面を帯電させる帯電工程と、
前記帯電された前記電子写真感光体の表面を像様に露光して静電潜像を形成する露光工程と、
前記静電潜像を現像して可視像を形成する現像工程と、
前記現像された可視像を記録媒体に転写する転写工程と、を含み、
前記電子写真感光体が前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真形成方法である。
<6> 電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
前記帯電された前記電子写真感光体の表面を像様に露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、
前記現像された可視像を記録媒体に転写する転写手段と、を有し、
前記電子写真感光体が前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真形成装置である。
<7> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段のいずれかから選択される少なくとも一つの手段とが一体に形成され、電子写真形成装置本体に着脱可能とされることを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、長期間の繰り返し使用に対しても高耐久性を有し、画像濃度低下、画像ボケなどの発生による画像劣化を抑制し、更に露光部電位の日内変動のみならず、Job内変動を抑制し、高画質画像が安定に得られる電子写真感光体、並びにそれを用いた電子写真形成方法、電子写真形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
図1は、本発明の電子写真感光体の構成例を示す概略図である。 図2は、本発明の電子写真感光体の別の構成例を示す概略図である。 図3は、本発明の電子写真感光体の更に別の構成例を示す概略図である。 図4は、本発明の電子写真感光体の更に別の構成例を示す概略図である。 図5は、本発明の一の実施形態に係る電子写真形成装置100の概略図である。 図6は、本発明の他の実施形態に係る電子写真形成プロセスを示す概略図である。 図7は、本発明の一の実施形態に係るプロセスカートリッジ200の概略図である。 図8は、チタニルフタロシアニンの粉末XDスペクトルである。
(電子写真感光体)
本発明の電子写真感光体は、支持体と、感光層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の構成を有する。
<支持体>
前記支持体としては、体積抵抗値が1.0×1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法でドラム状に素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。
ドラム状の支持体としては、直径が20mm〜150mmが好ましく、24mm〜100mmがより好ましく、28mm〜70mmが更に好ましい。前記ドラム状の支持体の直径が、20mm未満であると、ドラム周辺に帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置することが物理的に困難となることがあり、150mmを超えると、画像形成装置が大きくなってしまうことがある。特に、画像形成装置がタンデム型の場合には、複数の感光体を搭載する必要があるため、直径は70mm以下が好ましく、60mm以下がより好ましい。
また、特開昭52−36016号公報に開示されているようなエンドレスニッケルベルト、又はエンドレスステンレスベルトも支持体として用いることができる。
<感光層>
前記感光層は、下記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質と、下記一般式(4)で表されるアミン化合物とを少なくとも含有し、更に必要に応じ、その他の成分を含有する。
ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1〜5のアルキル基、及びベンジル基のいずれかを表す。Xは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1〜5のアルキル基で置換されたアミノ基、及びベンジル基で置換されたアミノ基のいずれかを表す。nは、1から2の整数を表す。
前記一般式(1)中の前記Rにおける炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。これらの中でも、成膜性、電荷輸送機能などの点から、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基がより好ましい。
前記一般式(1)中の前記Xにおける炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
前記一般式(1)中の前記Xにおける炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
前記一般式(1)中の前記Xにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。これらの中でも塩素原子が好ましい。
前記一般式(1)中の前記Xにおける炭素数1〜5のアルキル基で置換されたアミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルキル基で置換されたアミノ基が好ましく、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基がより好ましい。
前記一般式(1)中の前記Xにおけるベンジル基で置換されたアミノ基としては、ベンジルアミノ基、ジベンジルアミノ基が挙げられる。これらの中でも、ジベンジルアミノ基が好ましい。
前記一般式(1)中の前記Xとしては、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子が好ましい。
ただし、前記一般式(2)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基のいずれかを表す。Aは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいN−置換カルバゾリル基、及び下記一般式(2−1)で表される基のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(2−1)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基のいずれかを表す。R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、及び置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基のいずれかを表す。
前記一般式(2)中の前記Arの置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基の芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、アントラセンなどが挙げられる。これらの中でも、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニルが好ましい。
前記一般式(2)中の前記Arの置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基などが挙げられる。前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。前記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。前記炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
前記一般式(2)中の前記Arの置換基を有していてもよい複素環基の複素環としては、例えば、チオフェン、N−置換カルバゾールが挙げられる。
前記一般式(2)中の前記Arの置換基を有していてもよい複素環基の置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基などが挙げられる。前記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。前記置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基などが挙げられる。
前記一般式(2)中の前記AにおけるN−置換カルバゾリル基の置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基などが挙げられる。前記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。前記置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基などが挙げられる。
前記一般式(2−1)中のArにおける置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基としては、前記Arの説明において例示したものと同様の基が挙げられる。
前記一般式(2−1)中のR及びRにおける置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。前記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。前記一般式(2−1)中のR及びRにおける置換基を有していてもよいアルキル基の置換基としては、例えば、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、ハロゲン原子が挙げられる。前記置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基などが挙げられる。
前記一般式(2−1)中のR及びRにおける置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えは、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ジエトキシフェニル基、クロロフェニル基、シアノフェニル基、ビフェニル基などが挙げられる。これらの中でも、メチルフェニル基が好ましい。
ただし、前記一般式(3)中、Arは、置換基を有していてもよいビフェニレン基を表す。R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルメルカプト基、メチレンジオキシ基、メチレンジチオ基、及び置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基のいずれかを表す。l、m、及びnは、それぞれ独立に、1〜5の整数を表す。l、m、及びnが各々2〜5の整数のとき、前記R1、R2及びR3は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(3)中のArにおける置換基を有していてもよいビフェニレン基の置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基などが挙げられる。前記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。前記炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
前記一般式(3)中のR1、R2、及びR3におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。
前記一般式(3)中のR1、R2、及びR3における置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。前記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。前記置換基を有していてもよいアルキル基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、フェニル基などが挙げられる。
前記一般式(3)中のR1、R2、及びR3における置換基を有していてもよいアルコキシ基のアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜5のアルコキシ基が挙げられる。前記炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。前記置換基を有していてもよいアルキル基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、フェニル基などが挙げられる。
前記一般式(3)中のR1、R2、及びR3における置換基を有していてもよいアリールオキシ基のアリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基が挙げられる。前記置換基を有していてもよいアリールオキシ基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基などが挙げられる。
前記一般式(3)中のR1、R2、及びR3における置換基を有していてもよいアルキルメルカプト基のアルキルとしては、例えば、炭素数1〜5のアルキルが挙げられる。前記置換基を有していてもよいアルキルメルカプト基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。
前記一般式(3)中のR1、R2、及びR3における置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えは、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ジエトキシフェニル基、クロロフェニル基、シアノフェニル基、ビフェニル基などが挙げられる。これらの中でも、メチルフェニル基、エチルフェニル基が好ましい。
ただし、前記一般式(4)式中、A及びBは、それぞれ独立に、下記一般式(4−1)で表される基、及び一般式(4−2)で表される基のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(4−1)及び前記一般式(4−2)中、X及びYは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、及び置換基を有していてもよいヘテロシクロアルキル基のいずれかを表す。
前記一般式(4−1)及び前記一般式(4−2)中のX及びYにおける置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えは、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ジエトキシフェニル基、クロロフェニル基、シアノフェニル基、ビフェニル基などが挙げられる。これらの中でも、メチルフェニル基、エチルフェニル基が好ましい。
前記一般式(4−1)及び前記一般式(4−2)中のX及びYにおける置換基を有していてもよいシクロアルキル基のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、アダマンチル基などが挙げられる。前記置換基を有していてもよいシクロアルキル基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基などが挙げられる。
前記一般式(4−1)及び前記一般式(4−2)中のX及びYにおける置換基を有していてもよいヘテロシクロアルキル基のヘテロシクロアルキル基としては、例えば、ピロリジニル基、ピペリジル基、モルホリル基、ピペラジニル基、テトラヒドロフリル基などが挙げられる。前記置換基を有していてもよいヘテロシクロアルキル基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基などが挙げられる。
本発明の電子写真感光体においては、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質と前記一般式(4)で表されるアミン化合物とを組み合わせることにより、長期の繰り返し使用においても静電特性が安定し、更にJob内変動も低減することができる。
この原因は明らかではないが、一因として前記一般式(4)で表されるアミン化合物が優れた耐ガス性を有していることが挙げられる。これは前記一般式(4)で表されるアミン化合物はアミノ基の塩基性が強く、このことが酸化性ガスに対する電荷輸送物質の変質を防止できる理由であると考えられる。その上、酸化防止剤と異なり、電荷がトラップしやすい極性基を持たず、またそれ自身が電荷輸送性を有するために、比較的大量に添加しても露光部電位や残留電位を上昇させる影響を低減できるものと推測される。
更に、一般的に、アミン化合物と電荷輸送物質とを混合すると、アミン化合物が電荷輸送物質の電荷輸送機能に影響を与える(例えば、電荷輸送機能を低下させる)ところ、前記一般式(4)で表されるアミン化合物は、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質の電荷輸送機能に与える影響が特異的に少ないものと推測される。
そのため、本発明の電子写真感光体においては、アミン化合物の優れた耐ガス性により、装置内のコロナ帯電器等により発生するオゾン、NOxなどの酸化性ガスによる電荷輸送物質の劣化を抑制し、更に電荷輸送機能への影響が少なく、繰り返し使用に対しても静電特性が安定し、更にJob内変動も低減することができる。
前記一般式(1)で表される電荷輸送物質の具体例としては、例えは、以下の表1−1から表1−24で表される基を有する電荷輸送物質が挙げられる。
前記一般式(2)で表される電荷輸送物質の具体例としては、例えば、以下の表2−1から表2−43で表される基を有する電荷輸送物質が挙げられる。
前記一般式(3)で表される電荷輸送物質の具体例としては、例えば、以下の表3−1から表3−4で表される基を有する電荷輸送物質が挙げられる。なお、化合物No.1〜No.30、No.33における、l、m、及びnは、いずれも1である。化合物No.31における、lは2であり、mは2であり、nは1である。化合物No.32における、lは1であり、mは2であり、nは1である。化合物No.34における、lは3であり、mは1であり、nは1である。
前記一般式(4)で表されるアミン化合物の具体例としては、例えば、以下のアミン化合物が挙げられる。
前記感光層の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生物質と電荷輸送物質を混在させた単層型感光層、電荷発生層と電荷輸送層とを積層した積層型感光層が挙げられる。
前記積層型感光層としては、例えば、前記支持体側から電荷発生層と電荷輸送層とをこの順に有する積層型感光層、前記支持体側から電荷輸送層と電荷発生層とをこの順に有する積層型感光層が挙げられる。
<<積層型感光層>>
前記積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層とからなり、前記積層型感光層においては、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質と、前記一般式(4)で表されるアミン化合物は電荷輸送層に含有される。
−電荷発生層−
前記電荷発生層は、電荷発生物質を少なくとも含有し、更に必要に応じて、結着樹脂などのその他の成分を含有する。
−−電荷発生物質−−
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、非対称ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料等のアゾ系顔料;アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−結着樹脂−−
前記電荷発生層に必要に応じて用いられる結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリビニルピリジン、セルロース樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷発生物質100質量部に対し、500質量部以下が好ましく、10質量部〜300質量部がより好ましい。
前記電荷発生層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真空薄膜作製法、キャスティング法などが挙げられる。
前記真空薄膜作製法としては、例えば、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法などが挙げられる。
前記キャスティング法としては、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などが挙げられる。
前記キャスティング法においては、通常、塗工液が用いられる。
前記塗工液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷発生物質を必要に応じて前記結着樹脂と共に、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波等の公知の分散方法を用いて溶剤中に分散した塗工液が挙げられる。なお、前記結着樹脂の添加は、前記電荷発生物質の分散前及び分散後のどちらでも構わない。前記塗工液は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等の添加剤が含まれていてもよい。場合によっては、電荷発生層に後述の電荷輸送物質を添加することも可能である。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキソラン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロインなどの一般に用いられる有機溶剤が挙げられる。これらの中でも、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒を使用することが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷発生層は、前記塗工液を用いて前記支持体上又は下引き層等の上に塗工し、乾燥することにより形成される。塗工方法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビードコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の公知の方法を用いることができる。塗工後にはオーブン等を用いて加熱乾燥してもよい。乾燥温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃〜160℃が好ましく、80℃〜140℃がより好ましい。
前記電荷発生層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜5μmが好ましく、0.05μm〜2μmがより好ましい。電荷発生層の厚みを大きくすると残留電位の低減や高感度化に有利である。一方、帯電電荷の保持性や空間電荷の形成などの帯電性の低下を起こすことがある。前記好ましい範囲であると、これらのバランスがとれる点から有利であり、前記より好ましい範囲であると、前記効果が顕著となる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、例えば、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、レベリング剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷発生物質100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、0.1質量部〜10質量部がより好ましい。レベリング剤の場合には、前記電荷発生物質100質量部に対して、0.001質量部〜0.1質量部が好ましい。前記含有量が、前記下限値未満であると、感度劣化を起こすことがある。
−電荷輸送層−
前記電荷輸送層は、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質と、前記一般式(4)で表されるアミン化合物とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、他の電荷輸送物質、結着樹脂などのその他の成分を含有する。
前記電荷輸送層中の前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結着樹脂100質量部に対し、30質量部〜200質量部であることが好ましい。前記電荷輸送物質の含有量が、30質量部未満であると、残留電位が上昇するなど電気特性が悪化することがあり、300質量部を超えると、耐摩耗性などの機械特性が低下することがある。
さらに、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質と他の電荷輸送物質とを混合して用いることもできる。この場合、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質と他の電荷輸送物質の質量比率(前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質:他の電荷輸送物質)は、50:50〜95:5が好ましく、70:30〜95:5がより好ましい。
前記一般式(4)で表されるアミン化合物の含有量は、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質100質量部に対し、1質量部〜30質量部であることが好ましい。前記アミン化合物の含有量が、1質量部未満であると、オゾン、NOxの影響による帯電の低下、及び画像ボケが発生することがあり、30質量部を超えると、繰り返し使用により残留電位が上昇するなど電気特性が悪化することがある。
−−他の電荷輸送物質−−
前記他の電荷輸送物質としては、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質以外の電荷輸送物質であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質などが挙げられる。
電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体などが挙げられる。
正孔輸送物質としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体などが挙げられる。
これらの電荷輸送物質は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−結着樹脂−−
前記電荷輸送層に必要に応じて用いられる結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエーテル、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ニトリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、EVA(エチレン・酢酸ビニル・共重合体)樹脂、ACS(アクリロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、エポキシアクリレート等の光硬化樹脂等の樹脂がある。これらの中でも、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂が、電荷移動特性が良好となる点で好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、分子量の異なった樹脂を混合して用いた場合には、硬度や耐摩耗性を改善できる点で好ましい。また、機械的、化学的及び電気的安定性、密着性などの他に電荷輸送物質との相溶性が重要である。
前記電荷輸送層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常の場合、電荷輸送物質及び添加剤を樹脂とともに溶媒に分散又は溶解した塗工液を、前記電荷発生層上に塗工し、乾燥させる方法などが好適である。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、ブタノール等のアルコール類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の飽和脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素系炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、メトキシエタノール、ジメトキシエタン、ジオキサン、ジオキソラン、アニソール等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒が特に好ましい。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、例えば、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、レベリング剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送物質100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、0.1質量部〜10質量部がより好ましい。レベリング剤の場合には、前記電荷輸送物質100質量部に対して、0.001質量部〜0.1質量部が好ましい。前記含有量が、前記下限値未満であると、感度劣化を起こすことがある。
前記電荷輸送層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。前記厚みが、5μm未満であると、地汚れが発生することがあり、25μmを超えると、画像濃度が低下することがある。
<<単層型感光層>>
前記単層型感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する層であり、前記単層型感光層は電荷発生機能を有する電荷発生物質と電荷輸送機能を有する電荷輸送物質と結着樹脂を適当な溶媒に溶解乃至分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、軟化剤、硬化剤、架橋剤、可塑剤、レベリング剤等を添加することもできる。
前記単層型感光層には、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質、及び前記一般式(4)で表されるアミン化合物が含有される。
電荷発生物質、電荷輸送物質については、前記電荷発生層、前記電荷輸送層において既に述べたものと同様なものが使用できる。前記結着樹脂としては、先に電荷輸送層の説明で挙げた結着樹脂などが挙げられる。
前記単層型感光層中に含有される電荷発生物質は、感光層全体に対して0.1質量%〜30重量%が好ましく、0.5質量%〜5重量%がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、電子写真感光体の感度が低下することがあり、前記含有量が、30質量%を超えると、帯電性や膜強度が低下することがある。
前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結着樹脂100質量部に対して、30質量部〜200質量部が好ましい。
前記一般式(4)で表されるアミン化合物の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質100質量部に対して、1質量部〜30質量部が好ましい。
前記単層型感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm以下が好ましく、解像度、応答性の点から25μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
<その他の構成>
前記その他の構成としては、例えば、下引き層、保護層、中間層などが挙げられる。
−下引き層−
前記支持体と前記感光層との間には、必要に応じて、前記下引き層を設けてもよい。前記下引き層は、接着性を向上する、モアレなどを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。
前記下引き層の材料としては、例えば、樹脂と、微粉末とを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有するものが挙げられる。
−−樹脂−−
前記樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂;共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂;ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三次元構造を形成する硬化型樹脂、などが挙げられる。
−−微粉末−−
前記微粉末としては、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物、金属硫化物、又は金属窒化物などが挙げられる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤などが挙げられる。
また、前記下引き層としては、Alを陽極酸化にて設けたもの、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、SiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものなどが挙げられる
前記下引き層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0μm〜5μmが好ましい。
−保護層−
本発明の電子写真感光体においては、前記感光層保護の目的で前記保護層を設けることができる。
前記保護層の材料としては、例えば、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂などの樹脂が挙げられる。これらの中でも、フィラーの分散性、残留電位、塗膜欠陥の点から、ポリカーボネート、ポリアリレートが好ましい。
また、前記保護層には、耐摩耗性を向上する目的でフィラー材料を添加することができる。
また、前記保護層には、前記一般式(4)で表されるアミン化合物が含まれていてもよい。さらに前記電荷輸送層で挙げた電荷輸送物質を添加することは、残留電位の低減及び画質向上に対して有効かつ有用である。
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコートなどが挙げられる。これらの中でも、塗膜の均一性の点からスプレーコートが好ましい。
−中間層−
本発明の電子写真感光体においては、感光層と保護層との間に中間層を設けることも可能である。中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
前記中間層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコートなどが挙げられる
前記中間層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm〜2μmが好ましい。
本発明の電子写真感光体の構造の一例を図を用いて説明する。
図1は、本発明の電子写真感光体の構成例を示す概略図であり、支持体201上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単層型の感光層202が設けられている。
図2は、本発明の電子写真感光体の別の構成例を示す概略図であり、支持体201上に、電荷発生物質を含有する電荷発生層203、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層204とからなる積層型感光層が、積層された構成をとっている。
図3は、本発明の電子写真感光体の更に別の構成例を示す概略図であり、支持体201上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単層型の感光層202が設けられ、更に単層型感光層表面に保護層210が設けられている。この場合、保護層210に前記一般式(4)で表されるアミン化合物が含有されていても構わない。
図4は、本発明の電子写真感光体の更に別の構成例を示す概略図であり、支持体201上に、電荷発生物質を含有する電荷発生層203と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層204とからなる積層型感光層が積層された構成をとっており、更に電荷輸送層上に保護層210が設けられている。この場合、保護層210に前記一般式(4)で表されるアミン化合物が含有されていても構わない。
(電子写真形成方法及び電子写真形成装置)
本発明の電子写真形成方法は、少なくとも、帯電工程と、露光工程と、現像工程と、転写工程と、を含み、必要に応じて、適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程とを含む。なお、帯電工程と、露光工程とを合わせて静電潜像形成工程と称することもある。
また、本発明の電子写真形成装置は、電子写真感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、を有し、必要に応じて、適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段とを有する。なお、帯電手段と、露光手段とを合わせて静電潜像形成手段と称することもある。前記電子写真感光体としては、本発明の前記電子写真感光体を用いる。
本発明の電子写真形成方法は、本発明の電子写真形成装置により好適に実施ができる。
前記帯電工程は前記帯電手段により、前記露光工程は前記露光手段により、前記現像工程は前記現像手段により、前記転写工程は前記転写手段により、前記除電工程は前記除電手段により、前記クリーニング工程は前記クリーニング手段により、前記リサイクル工程は前記リサイクル手段により好適に実施できる。
−静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段−
前記静電潜像形成工程は、電子写真感光体上に静電潜像を形成する工程である。
また、前記静電潜像形成手段は、電子写真感光体上に静電潜像を形成する手段である。
前記電子写真感光体としては、本発明の前記電子写真感光体を用いる。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記電子写真感光体の表面を帯電させた後、像様に露光することにより行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電器と、前記電子写真感光体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記電子写真感光体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記帯電部材の形状としてはローラの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシ等、どのような形態をとってもよく、電子写真形成装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは、例えば、Zn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。又はブラシを用いる場合、例えば、ファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
前記帯電器は、上記のような接触式の帯電器に限定されるものではないが、帯電器から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電器を用いることが好ましい。
前記帯電器が電子写真感光体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって電子写真感光体表面を帯電するものが好ましい。
また、帯電器が、電子写真感光体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって電子写真感光体表面を帯電するものが好ましい。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記電子写真感光体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記電子写真感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
また、前記露光としては、前記電子写真感光体に対してデジタル方式の静電潜像を書き込むことが好ましい。
なお、本発明においては、前記電子写真感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
−現像工程及び現像手段−
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
また、前記現像手段は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する手段である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像をトナー乃至現像剤を用いて現像することにより行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記電子写真感光体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該電子写真感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該電子写真感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
−転写工程及び転写手段−
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程である。
また、前記転写手段は、前記可視像を記録媒体に転写する手段である。
前記転写としては、中間記録媒体を用い、該中間記録媒体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間記録媒体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記電子写真感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間記録媒体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の記録媒体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記電子写真感光体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、記録媒体としては、代表的には普通紙等の転写紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
−その他の工程及びその他の手段−
−−定着工程及び定着手段−−
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる工程である。
また、前記定着手段は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる手段である。
前記定着は、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせ、などが挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
−−除電工程及び除電手段−−
前記除電工程は、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程である。
また、前記除電手段は、前記電子写真感光体に対し上電バイアスを印加して除電を行う手段である。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
−−クリーニング工程及びクリーニング手段−−
前記クリーニング工程は、前記電子写真感光体上に残留する前記トナーを除去する工程である。
また、前記クリーニング手段は、前記電子写真感光体上に残留する前記トナーを除去する手段である。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
−−リサイクル工程及びリサイクル手段−−
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程である
また、前記リサイクル手段は、前記クリーニング手段により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる手段である。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
−−制御工程及び制御手段−−
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程である。
また、前記制御手段は、前記各手段を制御する手段である。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
本発明の電子写真形成方法及び電子写真形成装置は、平滑な電荷輸送性表面保護層を有する感光体を用い、例えば少なくとも感光体に帯電、画像露光、現像の過程を経た後、記録媒体(転写紙)へのトナー画像の転写、定着及び感光体表面のクリーニングというプロセスよりなる。
場合により、静電潜像を直接転写体に転写し現像する画像形成方法等では、感光体に配した前記プロセスを必ずしも有するものではない。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、本発明の前記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段から選択される少なくとも一つの手段とが一体に形成され、電子写真形成装置本体に着脱可能である。
前記帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段としては、本発明の前記電子写真形成装置で説明した内容と同様であるため、説明を省略する。
次に、図面を用いて、本発明の電子写真形成方法及び電子写真形成装置を詳しく説明する。
図5は、本発明の一の実施形態に係る電子写真形成装置100の概略図である。電子写真形成装置100は、感光層が配されるドラム状の電子写真感光体1と、該電子写真感光体1に周設される、除電ランプ2、帯電部材3、画像露光部5、現像ユニット6、転写紙9を配給するレジストローラ8、転写チャージャ10及び分離チャージャ11、分離爪12、ファーブラシ14、及びクリーニングブレード15とを有して構成されている。
前記電子写真感光体1には、本発明の前記電子写真感光体が適用され、該電子写真感光体1は、前記帯電部材3により帯電され、前記画像露光部5により静電潜像が形成され、前記現像ユニット6により形成された可視像を前記転写紙9に転写し、電子写真を形成可能としている。
前記電子写真感光体1は、ドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
前記帯電部材3、前記転写チャージャ10、前記分離チャージャ11には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が用いられるが、この他にも公知の手段すべてを適用することができる。
転写手段には、一般に上記の帯電器を用いることができるが、図5に示されるように転写チャージャと分離チャージャを併用したものが効果的である。
また、前記画像露光部5、前記除電ランプ2等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
光源等は、図5に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、電子写真感光体に光が照射される。
前記現像ユニット6により前記電子写真感光体1上に現像されたトナーは、前記転写紙9に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、前記電子写真感光体1上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、前記ファーブラシ14および前記クリーニングブレード15により、前記電子写真感光体1より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシだけで行なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る電子写真形成プロセスを示す概略図である。電子写真感光体21は少なくとも感光層を有し、駆動ローラ22a,22bにより駆動され、帯電器23による帯電、像露光源24による像露光、現像(図示せず)、帯電器25を用いる転写、クリーニング前露光部26によるクリーニング前露光、クリーニングブラシ27によるクリーニング、除電光源28による除電が繰返し行なわれる。
以上の図示した電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、他の実施形態を選択して構成することもできる。例えば、図6において支持体側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感光層側から行ってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支持体側から行ってもよい。
一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
以上に示すような電子写真形成装置は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。
プロセスカートリッジとは、電子写真感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段から選択される少なくとも一つの手段を含んだ装置(部品)である。
プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図7に示すものが挙げられる。図7は、本発明の一実施形態に係るプロセスカートリッジ200の概略図である。
図7において、プロセスカートリッジ200は、電子写真感光体16と、該電子写真感光体16に周設される、帯電チャージャ17、クリーニングブラシ18、画像露光部19及び現像ローラ20とが一体に形成されている。
このように本発明の画像形成装置としては、前記電子写真感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。また、帯電器、像露光器、現像器、転写分離器、及びクリーニング器から選択される少なくとも1つを電子写真感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としてもよい。
本発明の電子写真形成方法、電子写真形成装置、及びプロセスカートリッジは、長期間の繰り返し使用に対しても高耐久性を有し、画像濃度低下、画像ボケなどの発生による画像劣化を抑制し、更に露光部電位の日内変動のみならず、Job内変動を抑制し、高画質画像が安定に得られる電子写真感光体を備え、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いることができるものである。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。なお、部はすべて質量部である。
(実施例1−1)
<電子写真感光体の作製>
直径60mmのアルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、厚み3.5μmの下引き層、厚み0.2μmの電荷発生層、厚み23μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体No.1−1を作製した。
−下引き層塗工液−
二酸化チタン粉末(石原産業社製、タイベークCR−EL):400部
メラミン樹脂(DIC社製、スーパーベッカミンG821−60):65部
アルキッド樹脂(DIC社製、ベッコライトM6401−50):120部
2−ブタノン:400部
−電荷発生層塗工液−
下記構造式(5)で表されるフルオレノン系ビスアゾ顔料:12部
ポリビニルブチラール(ユニオンカーバイド社製、XYHL):5部
2−ブタノン:200部
シクロヘキサノン:400部
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
表1−1の例示化合物No.47の電荷輸送物質:9部
前記式(4a)で表されるアミン化合物:1部
テトラヒドロフラン:100部
<評価>
以上のように作製した電子写真感光体を、電子写真プロセス用カートリッジに装着し、タンデム方式のフルカラーデジタル複写機(株式会社リコー製imagioMPC7500)改造機に搭載し、書き込み率5%チャート(A4全面に対して、画像面積として5%相当の文字が平均的に書かれている)で通算10万枚印刷する耐刷試験を行った。その際、初期及び耐刷試験後の露光部電位(VL)、Job内変動、及び画像品質について評価を行った。
Job内変動の評価は、最初に表面電位計を用いて感光体の露光部電位(VL)を測定し、続いて、50枚の連続印刷を1Jobとして、それを10回繰り返した後に再度露光部電位を測定し、〈繰り返し印刷後のVL〉−〈最初のVL〉を求めることにより行った。
また、計測値のほか、そのプロセスで使用する上で補正可能な範囲か否かについての判定結果を表4−1に示す。なお、Jobと次のJobとの間の時間は30秒とし、その間に電位の補正は行われない。
・Job内変動の判定基準
◎:問題ないレベル
○:若干変化が認められるが、補正できる範囲で問題にならないレベル
△:変化が明らかに認められ、若干許容範囲を超えたレベル
×:変化が大きく、問題視されるレベル
(実施例1−2〜1−10)
実施例1−1において、例示化合物No.47の電荷輸送物質及び前記式(4a)のアミン化合物の代わりに、表4−1に示した、表1−1〜表1−24に例示した電荷輸送物質及び前記式(4a)〜(4e)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−2〜1−10を作製し、評価した。結果を表4−1に示す。
電荷輸送物質は、表1−1〜表1−24に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表1−1〜表1−24の化合物No.と対応する。
(実施例1−11〜1−13)
実施例1−1において、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−11〜1−13を作製し、評価した。電荷輸送物質及びアミン化合物は表4−2に示したものを用いた。結果を表4−2に示す。
−電荷発生層塗工液−
図8に示す粉末XDスペクトルを有するチタニルフタロシアニン:8部
ポリビニルブチラール(BX−1):5部
2−ブタノン:400部
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:0.5部
テトラヒドロフラン:100部
電荷輸送物質は、表1−1〜表1−24に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表1−1〜表1−24の化合物No.と対応する。
(実施例1−14〜1−16)
実施例1−11において、電荷輸送層塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例1−11と同様にして、電子写真感光体No.1−14〜1−16を作製し、評価した。電荷輸送物質及びアミン化合物は表4−3に示したものを用いた。
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:2部
テトラヒドロフラン:100部
電荷輸送物質は、表1−1〜表1−24に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表1−1〜表1−24の化合物No.と対応する。
(実施例1−17〜1−22)
実施例1−1において、電荷輸送層塗工液の配合を以下の表4−4に記載の配合に代えた以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−17〜1−22を作製し、評価した。評価結果を表4−5に示す。
(実施例1−23〜1−27)
実施例1−1において、電荷輸送層の厚みを以下の表4−6に記載の厚みに代えた以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−23〜1−27を作製し、評価した。評価結果を表4−6に示す。
(比較例1−1)
実施例1−1において、式(4a)で表されるアミン化合物を加えない以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−28を作製し、評価した。結果を表4−7に示す。
(比較例1−2)
実施例1−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、下記構造式(6)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−29を作製し、評価した。結果を表4−7に示す。
(比較例1−3)
実施例1−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、下記構造式(7)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−30を作製し、評価した。結果を表4−7に示す。
(比較例1−4)
実施例1−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、下記構造式(8)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−31を作製し、評価した。結果を表4−7に示す。
(比較例1−5)
実施例1−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、下記構造式(9)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、電子写真感光体No.1−32を作製し、評価した。結果を表4−7に示す。
電荷輸送物質は、表1−1〜表1−24に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表1−1〜表1−24の化合物No.と対応する。
(比較例1−6)
実施例1−11において、電荷輸送物質を下記構造式(10)で表される電荷輸送物質に変更した以外は、実施例1−11と同様にして、電子写真感光体No.1−33を作製し、評価した。結果を表4−8に示す。
(比較例1−7)
実施例1−11において、電荷輸送物質を下記構造式(11)で表される電荷輸送物質に変更した以外は、実施例1−11と同様にして、電子写真感光体No.1−34を作製し、評価した。結果を表4−8に示す。
(比較例1−8)
実施例1−11において、電荷輸送物質を下記構造式(12)で表される電荷輸送物質に変更した以外は、実施例1−11と同様にして、電子写真感光体No.1−35を作製し、評価した。結果を表4−8に示す。
(実施例2−1)
<電子写真感光体の作製>
直径60mmのアルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、厚み3.5μmの下引き層、厚み0.2μmの電荷発生層、厚み23μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体No.2−1を作製した。
−下引き層塗工液−
二酸化チタン粉末(石原産業社製、タイベークCR−EL):400部
メラミン樹脂(DIC社製、スーパーベッカミンG821−60):65部
アルキッド樹脂(DIC社製、ベッコライトM6401−50):120部
2−ブタノン:400部
−電荷発生層塗工液−
前記構造式(5)で表されるフルオレノン系ビスアゾ顔料:12部
ポリビニルブチラール(ユニオンカーバイド社製、XYHL):5部
2−ブタノン:200部
シクロヘキサノン:400部
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
表2−1の例示化合物No.5の電荷輸送物質:9部
前記式(4a)で表されるアミン化合物:1部
テトラヒドロフラン:100部
<評価>
以上のように作製した電子写真感光体を、実施例1−1と同様にして評価した。結果を表5−1に示す。
(実施例2−2〜2−10)
実施例2−1において、例示化合物No.5の電荷輸送物質及び前記式(4a)のアミン化合物の代わりに、表5−1に示した、表2−1〜表2−43に例示した電荷輸送物質及び前記式(4a)〜(4e)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−2〜2−10を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
電荷輸送物質は、表2−1〜表2−43に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表2−1〜表2−43の化合物No.と対応する。
(実施例2−11〜2−13)
実施例2−1において、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−11〜2−13を作製し、評価した。電荷輸送物質及びアミン化合物は表5−2に示したものを用いた。結果を表5−2に示す。
−電荷発生層塗工液−
図8に示す粉末XDスペクトルを有するチタニルフタロシアニン:8部
ポリビニルブチラール(BX−1):5部
2−ブタノン:400部
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:0.5部
テトラヒドロフラン:100部
電荷輸送物質は、表2−1〜表2−43に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表2−1〜表2−43の化合物No.と対応する。
(実施例2−14〜2−16)
実施例2−11において、電荷輸送層塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例2−11と同様にして、電子写真感光体No.2−14〜2−16を作製し、評価した。電荷輸送物質及びアミン化合物は表5−3に示したものを用いた。
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:2部
テトラヒドロフラン:100部
電荷輸送物質は、表2−1〜表2−43に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表2−1〜表2−43の化合物No.と対応する。
(実施例2−17〜2−22)
実施例2−1において、電荷輸送層塗工液の配合を以下の表5−4に記載の配合に代えた以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−17〜2−22を作製し、評価した。評価結果を表5−5に示す。
(実施例2−23〜2−27)
実施例2−1において、電荷輸送層の厚みを以下の表5−6に記載の厚みに代えた以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−23〜2−27を作製し、評価した。評価結果を表5−6に示す。
(比較例2−1)
実施例2−1において、式(4a)で表されるアミン化合物を加えない以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−28を作製し、評価した。結果を表5−7に示す。
(比較例2−2)
実施例2−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、前記構造式(6)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−29を作製し、評価した。結果を表5−7に示す。
(比較例2−3)
実施例2−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、前記構造式(7)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−30を作製し、評価した。結果を表5−7に示す。
(比較例2−4)
実施例2−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、前記構造式(8)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−31を作製し、評価した。結果を表5−7に示す。
(比較例2−5)
実施例2−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、前記構造式(9)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、電子写真感光体No.2−32を作製し、評価した。結果を表5−7に示す。
電荷輸送物質は、表2−1〜表2−43に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表2−1〜表2−43の化合物No.と対応する。
(実施例3−1)
<電子写真感光体の作製>
直径60mmのアルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、厚み3.5μmの下引き層、厚み0.2μmの電荷発生層、厚み23μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体No.3−1を作製した。
−下引き層塗工液−
二酸化チタン粉末(石原産業社製、タイベークCR−EL):400部
メラミン樹脂(DIC社製、スーパーベッカミンG821−60):65部
アルキッド樹脂(DIC社製、ベッコライトM6401−50):120部
2−ブタノン:400部
−電荷発生層塗工液−
前記構造式(5)で表されるフルオレノン系ビスアゾ顔料:12部
ポリビニルブチラール(ユニオンカーバイド社製、XYHL):5部
2−ブタノン:200部
シクロヘキサノン:400部
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
表3−3の例示化合物No.20の電荷輸送物質:9部
前記式(4a)で表されるアミン化合物:1部
テトラヒドロフラン:100部
<評価>
以上のように作製した電子写真感光体を、実施例1−1と同様にして評価した。結果を表6−1に示す。
(実施例3−2〜3−10)
実施例3−1において、例示化合物No.20の電荷輸送物質及び前記式(4a)のアミン化合物の代わりに、表6−1に示した、表3−1〜表3−4に例示した電荷輸送物質及び前記式(4a)〜(4e)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−2〜3−10を作製し、評価した。結果を表6−1に示す。
電荷輸送物質は、表3−1〜表3−4に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表3−1〜表3−4の化合物No.と対応する。
(実施例3−11〜3−13)
実施例3−1において、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−11〜3−13を作製し、評価した。電荷輸送物質及びアミン化合物は表6−2に示したものを用いた。結果を表6−2に示す。
−電荷発生層塗工液−
図8に示す粉末XDスペクトルを有するチタニルフタロシアニン:8部
ポリビニルブチラール(BX−1):5部
2−ブタノン:400部
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:0.5部
テトラヒドロフラン:100部
電荷輸送物質は、表3−1〜表3−4に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表3−1〜表3−4の化合物No.と対応する。
(実施例3−14〜3−16)
実施例3−11において、電荷輸送層塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例3−11と同様にして、電子写真感光体No.3−14〜3−16を作製し、評価した。電荷輸送物質及びアミン化合物は表6−3に示したものを用いた。
−電荷輸送層塗工液−
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成社製):10部
電荷輸送物質:8部
アミン化合物:2部
テトラヒドロフラン:100部
電荷輸送物質は、表3−1〜表3−4に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表3−1〜表3−4の化合物No.と対応する。
(実施例3−17〜3−22)
実施例3−1において、電荷輸送層塗工液の配合を以下の表6−4に記載の配合に代えた以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−17〜3−22を作製し、評価した。評価結果を表6−5に示す。
(実施例3−23〜3−27)
実施例3−1において、電荷輸送層の厚みを以下の表6−6に記載の厚みに代えた以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−23〜3−27を作製し、評価した。評価結果を表6−6に示す。
(比較例3−1)
実施例3−1において、式(4a)で表されるアミン化合物を加えない以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−28を作製し、評価した。結果を表6−7に示す。
(比較例3−2)
実施例3−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、前記構造式(6)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−29を作製し、評価した。結果を表6−7に示す。
(比較例3−3)
実施例3−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、前記構造式(7)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−30を作製し、評価した。結果を表6−7に示す。
(比較例3−4)
実施例3−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、前記構造式(8)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−31を作製し、評価した。結果を表6−7に示す。
(比較例3−5)
実施例3−1において、式(4a)で表されるアミン化合物に代えて、前記構造式(9)で表されるアミン化合物を用いた以外は、実施例3−1と同様にして、電子写真感光体No.3−32を作製し、評価した。結果を表6−7に示す。
電荷輸送物質は、表3−1〜表3−4に記載の電荷輸送物質を用いた。表中の電荷輸送物質No.は、表3−1〜表3−4の化合物No.と対応する。
本発明の電子写真感光体は長期間の繰り返し使用に対しても感光体特性が安定しており、画像濃度低下、画像ボケ等の画像劣化も生じず、更にJob内変動が少なく、繰り返し使用後においてもJob内変動はあまり増加しなかった。
一方、前記一般式(4)で表されるアミン化合物を含まない比較例1−1、比較例2−1、比較例3−1や、前記一般式(4)で表されるアミン化合物以外の他のアミン化合物を用いた比較例1−2〜1−4、比較例2−1〜2−4、比較例3−1〜3−4の場合には、初期の画像品質は良好であるが、繰り返し使用による画像劣化が生じた。
比較例1−5、比較例2−5、比較例3−5のアミン化合物を用いた場合には、繰り返し使用後も良好な画像が得られるが、繰り返し使用後のJob内変動が増加し、同一画像を連続出力するような場合には画像濃度や色味の変化が生じた。
比較例1−6〜1−8は、前記一般式(1)から一般式(3)で表される電輸送物質以外の電荷輸送物質と、前記一般式(4)で表されるアミン化合物とを組み合わせた場合であり、繰り返し使用後の画像劣化は僅かであるが、繰り返し使用後のJob内変動が増加した。
以上より、本発明の電子写真感光体によれば、長期の繰り返し使用に対しても感光体特性が安定し、更にJob内変動も抑制し、高画質画像が長期に渡って安定に得られる電子写真感光体を提供することができる。
また本発明の電子写真感光体を用いることにより、画像濃度や色味の変化が少ない、すなわち画質一貫性に優れた画像出力が可能な電子写真形成方法、電子写真形成装置、及びプロセスカートリッジが提供される。これにより、一般オフィス領域、SOHO領域及び軽印刷領域において要求される有機感光体の更なる高耐久化、高安定化に対応することができる。
本発明の電子写真感光体は、長期間の繰り返し使用に対しても高耐久性を有し、画像濃度低下、画像ボケなどの発生による画像劣化を抑制し、更に露光部電位の日内変動のみならず、Job内変動を抑制し、高画質画像が安定に得られることから、本発明の電子写真感光体、並びに該電子写真感光体を用いた電子写真形成方法、電子写真形成装置、及びプロセスカートリッジは、電子写真複写機のみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いることができる。また、一般オフィス領域、SOHO領域及び軽印刷領域において幅広く用いることができる。
1 電子写真感光体
2 除電ランプ
3 帯電部材
5 画像露光部
6 現像ユニット
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
16 電子写真感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングブラシ
19 画像露光部
20 現像ローラ
21 電子写真感光体
22a 駆動ローラ
22b 駆動ローラ
23 帯電器
24 像露光源
25 帯電器
26 クリーニング前露光部
27 クリーニングブラシ
28 除電光源
100 電子写真形成装置
200 プロセスカートリッジ
201 支持体
202 感光層
203 電荷発生層
204 電荷輸送層
210 保護層
特開平01−230055号公報 特開平03−172852号公報 特開2002−333731号公報 特開平04−56866号公報 特許第4101676号公報 特開2009−42564号公報

Claims (7)

  1. 支持体と、該支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が下記一般式(1)から一般式(3)のいずれかで表される電荷輸送物質と、下記一般式(4)で表されるアミン化合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
    ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1〜5のアルキル基、及びベンジル基のいずれかを表す。Xは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1〜5のアルキル基で置換されたアミノ基、及びベンジル基で置換されたアミノ基のいずれかを表す。nは、1から2の整数を表す。
    ただし、前記一般式(2)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基のいずれかを表す。Aは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいN−置換カルバゾリル基、及び下記一般式(2−1)で表される基のいずれかを表す。
    ただし、前記一般式(2−1)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基のいずれかを表す。R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、及び置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基のいずれかを表す。
    ただし、前記一般式(3)中、Arは、置換基を有していてもよいビフェニレン基を表す。R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルメルカプト基、メチレンジオキシ基、メチレンジチオ基、及び置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基のいずれかを表す。l、m、及びnは、それぞれ独立に、1〜5の整数を表す。l、m、及びnが各々2〜5の整数のとき、前記R1、R2及びR3は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
    ただし、前記一般式(4)式中、A及びBは、それぞれ独立に、下記一般式(4−1)で表される基、及び一般式(4−2)で表される基のいずれかを表す。
    ただし、前記一般式(4−1)及び前記一般式(4−2)中、X及びYは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。
  2. 感光層における一般式(4)で表されるアミン化合物の含有量が、一般式(1)〜(3)のいずれかで表される電荷輸送物質100質量部に対して1質量部〜30質量部である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とを有する請求項1から2のいずれかに記載の電子写真感光体。
  4. 電荷輸送層における電荷輸送物質の含有量が、結着樹脂100質量部に対して30質量部〜200質量部である請求項3に記載の電子写真感光体。
  5. 電子写真感光体の表面を帯電させる帯電工程と、
    前記帯電された前記電子写真感光体の表面を像様に露光して静電潜像を形成する露光工程と、
    前記静電潜像を現像して可視像を形成する現像工程と、
    前記現像された可視像を記録媒体に転写する転写工程と、を含み、
    前記電子写真感光体が請求項1から4のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真形成方法。
  6. 電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記帯電された前記電子写真感光体の表面を像様に露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、
    前記現像された可視像を記録媒体に転写する転写手段と、を有し、
    前記電子写真感光体が請求項1から4のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真形成装置。
  7. 請求項1から4のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段のいずれかから選択される少なくとも一つの手段とが一体に形成され、電子写真形成装置本体に着脱可能とされることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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