JP5623775B2 - 自動二輪車 - Google Patents
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Description
また、燃料フィルタ(34)は、シリンダヘッド(308)と燃料タンク(25)との間の空間に配置されている。そして、特許文献1の図2に示されるように、燃料フィルタ(34)は、燃料ポンプ(26)を介してアンダーカバー(137)の上面に配置されている。燃料タンク(25)内の燃料は、導管(321)を通り燃料フィルタ(34)へ送られて浄化され、燃料ポンプ(26)を介してエンジンへ供給される。
そこで、車体カバーに制約を受けることなく、燃料フィルタの大きさを自由に設定することができる自動二輪車が求められる。
加えて、請求項1に係る発明では、プレッシャレギュレータと燃料フィルタとが、車両前後方向で燃料ポンプと燃料供給装置との間に設けられるので、燃料ポンプから燃料供給装置との間の燃料供給経路が冗長になるのを防止することができる。
さらに、工具を使用せずに燃料フィルタの着脱作業を行えるので、クランクケースの前方且つシリンダ部の下方にできる空間から燃料フィルタの着脱作業を容易に行うことができる。
加えて、請求項3に係る発明では、燃料フィルタの下端が、クロスフレームの下端よりも上方に位置するようにしてクロスフレームに燃料フィルタが取付けられている。燃料フィルタは、クロスフレームの下端よりも上方にあるので、クロスフレームによって燃料フィルタの下側を保護することができる。
加えて、アンダーカバーとエンジンとの間に燃料フィルタの外形よりも大きい隙間を設けたので、他の車両構成部品を外すことなく隙間から燃料フィルタの着脱作業を容易に行うことができる。
さらに、メンテナンスリッドのような部品を設ける必要がないので、部品点数の増加を抑制することができる。
図1に示されるように、自動二輪車10は、ヘッドパイプ11に操舵可能に取付けられるハンドル12と、このハンドル12から立ち上げられ運転者が後方を確認するためのサイドミラー13と、ハンドル12の下端に取付けられるステムパイプ14と、このステムパイプ14の下端に取付けられ左右一対のフロントフォーク15の上端を支持するボトムブリッジ16と、ヘッドパイプ11の前方に配置され車両前方に向かって点灯する前照灯17と、フロントフォーク15に支持され上方がフロントフェンダ18に覆われる前輪19とを備える。
アッパフレーム22L、Rの途中の部分から車両後方へ斜め上方に左右一対のシートレール24L、R(24Lのみ図示)が延ばされ、アッパフレーム22L、Rの後端からシートレール24L、Rに向かって左右一対のサブフレーム25L、R(25Lのみ図示)が車両後方へ斜め上方に延ばされている。
シートレール24L、Rとサブフレーム25L、Rからリアフレーム26L、R(26Lのみ図示)が構成され、メインフレーム21L、Rの後部から車両後方へ斜め上方にリアフレーム26L、Rが延びているといえる。
ヘッドパイプ11、メインフレーム21L、R、リアフレーム26L、R等から車体フレーム27が構成される。
燃料タンク42とエンジン29との間に収納ボックス35が備えられている。
エンジン29は、クランクシャフトを収納するクランクケース53と、このクランクケース53から車両前方に向けて突出するシリンダ部54とを有し、クランクケース53の上部55がリンク28を介して車体フレーム27に支持される。
燃料タンク42は、前部シート36の前方に給油口62を配置しており、給油口62は給油キャップ63で塞がれている。燃料タンク42は、給油口62の位置から後ろ下がりに傾斜しており、この傾斜部64の下部に燃料ポンプ41が設けられている。
燃料フィルタ52は、収納ボックス35の膨出部34の車両後方に配置されている。
図3に示されるように、燃料をエンジン29へ供給する燃料供給経路51が、燃料タンク42に接続されている。この燃料供給経路51に、燃料タンク42内の燃料を浄化するポンプ前フィルタ(図1、符号61)と、このポンプ前フィルタ61の下流側に配置される燃料ポンプ41と、この燃料ポンプ41の下流側に配置されポンプ前フィルタ61より細かい目に設定されている燃料フィルタ52と、燃料をエンジン29へ供給する燃料供給装置としてのインジェクタ66とが燃料供給経路51にこの順で配置されている。
なお、ポンプ前フィルタ61と燃料ポンプ41とは、燃料タンク42内に設けられ、インジェクタ66は吸気管67に取付けられている。
戻り配管75は、メインフレーム21Rに設けられた配管クリップ76、77に保持されている。
また、第1燃料配管71はメインフレーム21Lに設けられた配管クリップ78、79に保持され、第3燃料配管74はヘッドカバー58に設けられた配管クリップ81に保持されている。
プレッシャレギュレータ72は、燃料フィルタ52とインジェクタ66との間に配置されている。なお、プレッシャレギュレータ72は、第2燃料配管73と第3燃料配管74の間に配置されているともいえる。
吸気管67には、インジェクタ66が取付けられ、インジェクタ66によってエンジン29側へ燃料が供給される。
また、シリンダ部54は、クランクケース53の前部から車両斜め上前方に向けて突出し、燃料フィルタ52の少なくとも一部は、シリンダ部54よりも車両前方に配置されている。
シリンダヘッド57の排気ポート内に突出するようにして、シリンダヘッド57にO2センサー88が設けられている。
図5(a)に示されるように、クロスフレーム82に取付けられたフィルタ支持ブラケット83は、略C字状の形状であり、弾性変形する材料で形成されている。フィルタ支持ブラケット83は、長孔91が開いている底部92と、この底部92の両端から延びるアーム部93、94と、これらのアーム部93、94の先端に設けられている返し部95、96とからなる。
燃料フィルタ52を取外すときは、矢印(1)とは逆方向に移動させ、フィルタ支持ブラケット83から引き出す。返し部95、96が押し広げられ、燃料フィルタ52が奥から移動するするとアーム部93、94から取外される。
アーム部93、94間の距離Lは、直径Dよりも小さいので、フィルタ支持ブラケットの弾性作用により燃料フィルタ52は保持される。
なお、レギュレータ支持ブラケット(図3、符号84)も、同様に、略C字状の形状であり、弾性変形する材料で形成されている。
レギュレータ支持ブラケット(図3、符号84)は、車両後方斜め上方に向けて開口するようにしてクロスフレーム(図3、符号82)に設けられる。
図6に示されるように、ロアフレーム23Lとロアフレーム23Rとの間にクロスフレーム82が渡されており、このクロスフレーム82に燃料フィルタ52及びプレッシャレギュレータ72が取付けられている。アンダーカバー94の後端部95の後方でクランクケース53の前方に、隙間96があり、この隙間から燃料フィルタ52の着脱作業ができる。
図8に示すように、燃料フィルタ52は、フィルタケース101と、このフィルタケース101内に収納されたフィルタ組立体102とからなる。
フィルタケース101は、有底筒状のケース本体103と、このケース本体103の開口部を塞ぐケースカバー104とからなる。
図9に示すように、プレッシャレギュレータ72は、樹脂製の第1ケース114及び樹脂製の第2ケース115が接合されたケース116と、このケース116の一端側の底に開けられた通孔117を開閉する球状で鋼製の弁体118と、この弁体118を通孔117を閉じるように付勢する圧縮コイルばね121と、通孔117が開けられた燃料吸入口122と、この燃料吸入口122の途中に形成された燃料吐出口123と、ケース116の他端側の底に開けられた通孔124が開けられた燃料戻し口125と、弁体118の上流側で燃料吸入口122と燃料吐出口123の間の分岐部126とからなる。
図10に示されるように、燃料ポンプ41により燃料タンク42内の燃料は圧送され、ポンプ前フィルタ61、第1燃料配管71、燃料フィルタ52、第2燃料配管73、プレッシャレギュレータ72の分岐部126及び第3燃料配管74を経由して、インジェクタ66からエンジン29側へ供給される。
なお、プレッシャレギュレータ72は、燃料供給経路51における燃料ポンプ41とインジェクタ66との間の燃料圧力が増加して所定圧力に達したときに、燃料の一部をプレッシャレギュレータ72及び燃料タンク42のそれぞれを接続する戻り配管75を介して燃料タンク42へ戻す。
図11に示すように、プレッシャレギュレータ72は、車体中心線65上に配置されている。なお、プレッシャレギュレータ72を車体中心線65より車幅方向左側に配置しても差し支えない。
上記の図1に示したように、ヘッドパイプ11及びこのヘッドパイプ11から車両後方に向けて延びる左右一対のメインフレーム21Lを有する車体フレーム27と、この車体フレーム27に支持されるエンジン29と、このエンジン29より車両前方で車体フレーム27に支持される燃料タンク42と、この燃料タンク42内の燃料をエンジン29へ送る燃料供給経路51と、この燃料供給経路51の途中に配置される燃料フィルタ52と、を備える自動二輪車10において、車体フレーム27は、燃料タンク42とエンジン29の間に配置され、左右一対のメインフレーム21L、Rを連結するクロスフレーム82を有し、このクロスフレーム82に燃料フィルタ52が取付けられている。
この構成により、燃料フィルタ52は、クロスフレーム82の下端よりも上方にあるので、クロスフレーム82によって燃料フィルタ52の下側を保護することができる。
加えて、リンク28をクランクケース53の上部に取付けたので、クランクケース53の前方且つシリンダ部54の下方には、リンク28がない空間を確保することができる。
クランクケース53の前方且つシリンダ部54の下方には、シリンダ部54が揺動できる空間が確保されると共に、リンク28が配置されていないので、クランクケース53の前方且つシリンダ部54の下方に比較的大きな空間ができる。結果、クランクケース53から前方に突出するシリンダ部54よりも下方且つ前方に位置するクロスフレーム82の後側に、燃料フィルタ52を車両後方から着脱することができるようにしたので、クランクケース53の前方且つシリンダ部54の下方の空間を利用して燃料フィルタ52の着脱作業を行うことができ、着脱作業を容易に行うことができる。
この構成により、燃料フィルタ52を、車体中心線65を挟んでシリンダ部54の下部から車両後方に向けて延出する排気管46の車幅方向他方側に配置したので、排気管46が燃料フィルタ52の着脱作業の妨げにならず、着脱作業を容易に行うことができる。
加えて、アンダーカバー94とエンジン29との間に燃料フィルタ52の外形よりも大きい隙間96を設けたので、他の車両構成部品を外すことなく隙間96から燃料フィルタ52の着脱作業を容易に行うことができる。
さらに、メンテナンスリッドのような部品を設ける必要がないので、部品点数の増加を抑制することができる。
この構成により、クロスフレーム82からの燃料フィルタ52の突出量を抑えられるので、燃料フィルタ52の下方を覆う図4に示すアンダーカバー94を小型にすることができる。
この構成により、フィルタ支持ブラケット83を弾性変形させて着脱自在に取付けるようにしたので、燃料フィルタ52の着脱作業を工具を使うことなく容易に行うことができる。
さらに、工具を使用せずに燃料フィルタ52の着脱作業を行えるので、図4に示すクランクケース53の前方且つシリンダ部54の下方にできる空間から燃料フィルタ52の着脱作業を容易に行うことができる。
この構成により、燃料フィルタ52と燃料供給装置66との間の燃料供給経路51は、燃料フィルタ52から上方に延出するので、車両を長期間駐車した場合にも、燃料フィルタ52内に溜まっている燃料の重さによって燃料供給装置66から燃料が漏れるのを抑制することができる。
この構成により、燃料ポンプ41から燃料供給装置66との間の燃料供給経路51が冗長になるのを防止することができる。
加えて、ポンプ前フィルタ61で大きなダストが捕集され、燃料フィルタ52で大きなダストが捕集されなくなるので、燃料フィルタ52を詰まりにくくすることができ、交換の頻度を少なくすることができる。さらに、ポンプ前フィルタ61は目が粗いので詰まりにくくすることができ、燃料ポンプ41の抵抗になることが抑制されて、廉価な燃料ポンプ41を採用することができる。
Claims (9)
- ヘッドパイプ(11)及びこのヘッドパイプ(11)から車両後方に向けて延びる左右一対のメインフレーム(21L、21R)を有する車体フレーム(27)と、この車体フレーム(27)に支持されるエンジン(29)と、このエンジン(29)より車両前方で前記車体フレーム(27)に支持される燃料タンク(42)と、この燃料タンク(42)内の燃料を前記エンジン(29)へ送る燃料供給経路(51)と、この燃料供給経路(51)の途中に配置される燃料フィルタ(52)と、前記燃料タンク(42)の燃料を前記エンジン(29)に供給する燃料供給装置(66)と、前記燃料タンク(42)の燃料を前記燃料供給装置(66)へ圧送する燃料ポンプ(41)とを備える自動二輪車(10)において、
前記車体フレーム(27)は、前記燃料タンク(42)と前記エンジン(29)の間に配置され前記左右一対のメインフレーム(21L、21R)を連結するクロスフレーム(82)を有し、
このクロスフレーム(82)に前記燃料フィルタ(52)が取付けられ、
前記燃料供給経路(51)に、前記燃料フィルタ(52)と前記燃料供給装置(66)との間に配置され、前記燃料ポンプ(41)と前記燃料供給装置(66)との間の燃料圧力が増加して所定圧力に達したときに燃料の一部を前記燃料タンク(42)へ戻すプレッシャレギュレータ(72)が設けられ、
このプレッシャレギュレータ(72)と前記燃料フィルタ(52)とが、車両前後方向で前記燃料ポンプ(41)と前記燃料供給装置(66)との間に設けられていることを特徴とする自動二輪車。 - ヘッドパイプ(11)及びこのヘッドパイプ(11)から車両後方に向けて延びる左右一対のメインフレーム(21L、21R)を有する車体フレーム(27)と、この車体フレーム(27)に支持されるエンジン(29)と、このエンジン(29)より車両前方で前記車体フレーム(27)に支持される燃料タンク(42)と、この燃料タンク(42)内の燃料を前記エンジン(29)へ送る燃料供給経路(51)と、この燃料供給経路(51)の途中に配置される燃料フィルタ(52)と、を備える自動二輪車(10)において、
前記車体フレーム(27)は、前記燃料タンク(42)と前記エンジン(29)の間に配置され前記左右一対のメインフレーム(21L、21R)を連結するクロスフレーム(82)を有し、
このクロスフレーム(82)に前記燃料フィルタ(52)が取付けられ、
前記クロスフレーム(82)に断面略C字状のフィルタ支持ブラケット(83)が設けられ、
前記燃料フィルタ(52)は、前記フィルタ支持ブラケット(83)を弾性変形させることで前記フィルタ支持ブラケット(83)に着脱自在に取付けられることを特徴とする自動二輪車。 - ヘッドパイプ(11)及びこのヘッドパイプ(11)から車両後方に向けて延びる左右一対のメインフレーム(21L、21R)を有する車体フレーム(27)と、この車体フレーム(27)に支持されるエンジン(29)と、このエンジン(29)より車両前方で前記車体フレーム(27)に支持される燃料タンク(42)と、この燃料タンク(42)内の燃料を前記エンジン(29)へ送る燃料供給経路(51)と、この燃料供給経路(51)の途中に配置される燃料フィルタ(52)と、を備える自動二輪車(10)において、
前記車体フレーム(27)は、前記燃料タンク(42)と前記エンジン(29)の間に配置され前記左右一対のメインフレーム(21L、21R)を連結するクロスフレーム(82)を有し、
このクロスフレーム(82)に前記燃料フィルタ(52)が取付けられ、
前記燃料フィルタ(52)の下端が、前記クロスフレーム(82)の下端よりも上方に位置するようにして前記クロスフレーム(82)に前記燃料フィルタ(52)が取付けられ、
前記エンジン(29)は、クランクシャフトを収納するクランクケース(53)と、このクランクケース(53)から車両前方に向けて突出するシリンダ部(54)と、を有し、
前記クランクケース(53)の上部が、リンク(28)を介して前記車体フレーム(27)に連結されることで、前記エンジン(29)は上下方向に揺動可能に前記車体フレーム(27)に支持され、
前記シリンダ部(54)より下方且つ車両前方位置に、前記クロスフレーム(82)が配置され、このクロスフレーム(82)の後側に前記燃料フィルタ(52)が車両後方から着脱可能に取付けられていることを特徴とする自動二輪車。 - 前記シリンダ部(54)は、その下部から車両後方に向けて延出する排気管(46)を備え、
車体中心線(65)を挟んで車幅方向一方側に前記排気管(46)が配置され、車幅方向他方側に前記燃料フィルタ(52)が配置されることを特徴とする請求項3記載の自動二輪車。 - 前記自動二輪車(10)は、前記メインフレーム(21L)、前記燃料タンク(42)及び前記燃料フィルタ(52)を下方から覆うアンダーカバー(94)を備え、このアンダーカバー(94)の後端部(95)と前記エンジン(29)との間に、揺動する前記エンジン(29)が前記アンダーカバー(94)に干渉することを避ける隙間(96)が確保されており、
この隙間(96)は、前記燃料フィルタ(52)の着脱作業を行うために前記燃料フィルタ(52)の外形よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の自動二輪車。 - 前記シリンダ部(54)は、前記クランクケース(53)の前部から斜め上前方に向けて突出し、前記燃料フィルタ(52)の少なくとも一部は、前記シリンダ部(54)よりも前方に配置されることを特徴とする請求項3、請求項4又は請求項5記載の自動二輪車。
- 前記燃料フィルタ(52)は、その長手方向が前記クロスフレーム(82)の延出方向に沿うようにして配置されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項記載の自動二輪車。
- 前記燃料供給経路(51)に、前記燃料タンク(42)の燃料を前記エンジン(29)に供給する燃料供給装置(66)と、前記燃料タンク(42)の燃料を前記燃料供給装置(66)へ圧送する燃料ポンプ(41)と、が設けられ、
前記燃料供給装置(66)は、前記燃料フィルタ(52)よりも高い位置に配置されることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項記載の自動二輪車。 - 前記燃料供給経路(51)は、前記燃料ポンプ(41)の上流側にポンプ前フィルタ(61)が設けられ、
前記燃料フィルタ(52)は、前記ポンプ前フィルタ(61)よりも細かい目に設定されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項記載の自動二輪車。
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