JP5623147B2 - 外転型回転電機 - Google Patents

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Description

この発明は、永久磁石を回転子鉄心の磁石挿入孔に挿入して構成された回転子を備える外転型回転電機に関するものである。
従来の外転型モータは、内周部側に設けられた磁石挿入孔に永久磁石が挿入された円環状の回転子鉄心を、絞り加工などで製造された容器状をなす磁性体製の回転子フレームの内周部に配置し、モールド樹脂により回転子フレーム、回転子鉄心、および永久磁石を一体にモールドして構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
この従来の外転型モータでは、回転子鉄心が、回転子鉄心の各磁石挿入孔と固定子との間に介在される各介在部の周方向の両側のうちの一方の端部のみに、磁石挿入孔と連通して固定子側に開口した開口部を形成した鋼板を積層して構成され、介在部の周方向両端部を介しての永久磁石の磁束の漏れを低減している。
特開2004−254403号公報
従来の外転型モータでは、回転子鉄心の永久磁石の外径側の部位の厚みが著しく厚くなっているので、高速回転時に、大きな遠心力が回転子に作用する。そこで、回転子鉄心の厚みが厚いことに加えて、シャフトの支持強度を大きくする必要があり、モータ寸法が大径化してしまうという課題があった。
モータ寸法の小型化を図るために、回転子鉄心の永久磁石の外径側の部位の厚みを薄くすることが考えられる。しかし、回転子鉄心の厚みを薄くすることは、回転子鉄心の強度の低下につながる。従来の外転型モータでは、開口部が磁石挿入孔の周方向の一端部と固定子側とを連通するように形成されているので、回転子鉄心の厚みを薄くすると、回転子鉄心の強度が低下し、高速回転時に、遠心力が作用して回転子鉄心が変形してしまうという課題があった。
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、周方向に隣り合う永久磁石間の磁束の漏れを抑えつつ、高速回転時の回転子コアの変形を抑えることができる小型の外転型回転電機を得ることを目的とする。
この発明による外転型回転電機は、それぞれ軸方向に貫通する複数の磁石挿入孔が周方向に1列に配列して形成された円環状の回転子コア、および該磁石挿入孔のそれぞれに挿入された永久磁石を有する回転子と、上記回転子コアの内周側に所定の空隙を確保して配設された固定子と、を備え、軸方向に貫通するスリットが、隣り合う上記磁石挿入孔間のそれぞれに、上記回転子コアの内周側に開口して、隣り合う上記永久磁石の相対する側面の内径側端部同士を結ぶ第1平面を超えて外径側に至るように延設され、上記回転子コアの隣り合う上記スリット間の上記固定子と対向する面が円弧凹面状となっている。
この発明によれば、軸方向に貫通するスリットが、隣り合う磁石挿入孔間に、回転子コアの内周側に開口して、隣り合う永久磁石の相対する側面の内径側端部同士を結ぶ第1平面に至るように形成されているので、永久磁石から回転子コアの内径側の領域を通って隣の永久磁石に流れる磁束が低減される。また、スリットが、隣り合う磁石挿入孔間に、第1平面を超えて外径側に延在しているので、回転時に応力がスリット先端部に集中せず、耐遠心力性が高められる。そこで、回転子コアの厚みの薄肉化が可能となり、小型化が図られるとともに、高速回転時の固定子コアの変形を防止することができる。
この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機の構成を説明する一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機における回転子の要部を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機における回転子の要部を示す拡大側面図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機を駆動させたときのスリット先端部および磁石保持部に生じた応力とスリット先端部の径方向位置との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機の回転子を高速回転させた際に回転子コアに発生する応力分布図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機の回転子を高速回転させた際の回転子コアの変形を誇張して示した図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機の回転子を高速回転させた際に回転子コアに発生する応力分布図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機の回転子を高速回転させた際の回転子コアの変形を誇張して示した図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機の回転子を高速回転させた際に回転子コアに発生する応力分布図である。 この発明の実施の形態1に係る外転型回転電機の回転子を高速回転させた際の回転子コアの変形を誇張して示した図である。 この発明の実施の形態2に係る外転型回転電機における回転子の要部を示す側面図である。 この発明の実施の形態2に係る外転型回転電機における回転子の要部を示す拡大側面図である。
以下、本発明による外転型回転電機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る外転型回転電機の構成を説明する一部破断斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係る外転型回転電機における回転子の要部を示す側面図、図3はこの発明の実施の形態1に係る外転型回転電機における回転子の要部を示す拡大側面図である。
図1乃至図3において、外転型回転電機1は、有底円筒状の回転子7の内部に固定子2を配置して構成された、いわゆるアウターロータタイプの回転電機である。
固定子2は、円環状の固定子ヨーク部4、およびそれぞれ固定子ヨーク部4の外周面から径方向外方に突設され、周方向に等角ピッチで配列された18本のティース部5を有する固定子コア3と、導体線をティース部5のそれぞれに巻回して作製された固定子コイル6と、を備えている。固定子コア3は、例えば所定形状に打ち抜かれた電磁鋼板などの磁性薄板を所定枚積層、一体化して作製されている。
回転子7は、円筒形状のフレーム側面部9、およびフレーム側面部9の軸方向一端から内方に延在するフレーム底面部10を有する有底円筒状の回転子フレーム8と、フレーム側面部9と同軸にフレーム底面部10に固着されたシャフト11と、フレーム側面部9に内嵌状態に嵌着されて同軸に固着された円環状の回転子コア12と、回転子コア12に配設された永久磁石15と、フレーム底面部10と回転子コア12との間に介装され、回転子コア12を軸方向に位置決めする円環状のスペーサ部材16と、を備えている。
回転子フレーム8は、例えば鉄などの磁性材料を用いて絞り加工などにより有底円筒状に作製されている。
回転子コア12は、例えば所定形状に打ち抜かれた電磁鋼板などの磁性薄板を所定枚積層、一体化して円環状に作製され、軸方向に貫通する磁石挿入孔13が周方向に等角ピッチで16個形成され、軸方向に貫通するスリット14が隣り合う磁石挿入孔13間のそれぞれの周方向中央位置に内径端から外径側に延在するように形成されている。磁石挿入孔13は、回転子コア12の軸心と直交する平面における断面形状が長方形の穴形状に形成され、断面長方形の長辺が径方向と直交し、かつ断面長方形の周方向中央位置を通る径方向の線分に対して対称な形状となっている。永久磁石15は、磁石挿入孔13の断面長方形の穴形状と同等の断面形状の直方体に作製され、磁石挿入孔13のそれぞれに軸方向から挿入され、必要に応じて接着剤を塗布されて回転子コア12に固着されている。
スリット14は、回転子コア12の内周側に開口し、周方向幅(以下、スリット幅とする)が回転子コア12の内周端から周方向に隣り合う永久磁石15の断面長方形の内径側の長辺の端部(以下、磁石内径側端部15aという)同士を結ぶ第1平面30まで漸次狭くなり、その後スリット先端部14aまで一定となっている。そして、スリット先端部14aは、第1平面30より外径側、かつ周方向に隣り合う永久磁石15の断面長方形の外径側の長辺の端部(以下、磁石外径側端部15bという)同士を結ぶ第2平面31より内径側に位置している。また、磁石内径側端部15aから回転子コア12の内周面までの距離と磁石外径側端部15bから回転子コア12の外周面までの距離とが略一致している。
スペーサ部材16は、非磁性材料で円環状に作製されている。そして、スペーサ部材16がフレーム底面部10に接するまでフレーム側面部9に内嵌状態に嵌着され、ついで、回転子コア12がスペーサ部材16に接するまでフレーム側面部9に圧入されて、回転子7が組立てられる。回転子コア12は、スペーサ部材16に接して軸方向に位置決めされる。非磁性のスペーサ部材16がフレーム底面部10と永久磁石15との間に介装され、永久磁石15の磁束がフレーム底面部10に流れるのを防止している。
このように構成された外転型回転電機1は、固定子2が固定子コア3を固定部材(図示せず)に固定状態に取り付けられ、回転子7がシャフト11を固定子コア3と同軸に固定部材に回転可能に、かつ固定子2を囲繞するように支持されて設置される。
ここで、外転型回転電機1は、内転型回転電機に比べて、回転子7が外径側に位置しているので、慣性モーメントが大きくなり、軸受や回転子7の強度部材に高強度が要求される。そして、外転型回転電機1は、回転子フレーム8のフレーム側面部9が回転子コア12の外周側に配置され、かつ永久磁石15が回転子コア12内の内径側に配置されているので、永久磁石15とフレーム側面部9の外周面との間の厚みが十分に厚い場合には、軸受や回転子7の補強部材の強度について考慮する必要はないが、小型化が図れない。
しかし、小型化を図るために、フレーム側面部9の厚みおよび永久磁石15と回転子コア12の外周面との間の厚みを薄くすると、外転型回転電機1の駆動時に、慣性モーメントが小さくなるが、応力がスリット14に集中し、回転子コア12の破壊をもたらす恐れがある。この傾向は、外転型回転電機1が電気自動車やハイブリッド自動車の駆動用モータのような、高速回転し、かつ回転子が大径である用途に適用される場合に顕著となる。
この実施の形態1によれば、永久磁石15が磁石挿入孔13に挿入され、必要に応じて接着剤を塗布されて回転子コア12に固着されているので、永久磁石15の位置ずれが防止され、永久磁石15の位置ずれに起因する回転子7の重心とシャフト11の軸心とのずれやトルクむらの発生を防止できる。また、永久磁石15が断面長方形の直方体に作製されているので、永久磁石15の製造コストを下げることができる。
スリット14が、回転子コア12の周方向に隣り合う永久磁石15間の周方向中央位置に、回転子コア12の内周端から第1平面30に至るように形成されているので、スリット14が図3に点線で示される永久磁石15間の磁路を分断し、永久磁石15間の磁束の漏洩が低減される。ここで、スリット14が第1平面30より内径側に形成されていれば、永久磁石15間の磁気抵抗が増大し、磁束の漏洩を低減できるが、磁束の漏洩を確実に抑える観点からは、当該領域の最小スリット幅を回転子コア12と固定子2との間の空隙の2倍より大きくすることが好ましい。これにより、永久磁石15間の磁気抵抗が回転子コア12と固定値2との間の磁気抵抗より大きくなり、永久磁石15の磁束が回転子コア12と固定子2との間の空隙を介して固定子2側に流れやすくなる。
スリット14のスリット幅が、回転子コア12の周方向に隣り合う永久磁石15間の周方向中央位置に、第1平面30の径方向位置から内径側に漸次広くなる口開き状に形成されているので、回転子7の回転時に、応力がスリット14の周方向両側部に集中しにくくなり、回転子コア12の損傷発生を抑えることができる。さらに、スリット14が、回転子コア12の周方向に隣り合う永久磁石15間の周方向中央位置に、第1平面30を超えて外径側に延在しているので、後述するように、回転子7の回転時に、応力がスリット先端部14aに集中しにくくなり、回転子コア12の損傷発生を抑えることができる。
つぎに、スリット先端部14aの径方向位置を変えた回転子コア12を用いた外転型回転電機1を所定の回転速度で回転させたときの、スリット先端部14aおよび磁石保持部17に生じた応力を解析した結果を図4に示す。図4において、縦軸は、スリット先端部14aが第1平面30と同じ径方向位置のときのスリット先端部14aに発生した応力を1とした応力の相対値であり、横軸は、スリット先端部14aが第1平面30と同じ径方向位置のときを0%、第2平面31と同じ径方向位置のときを100%としたスリット先端部14aの径方向位置の相対値である。なお、磁石保持部17は、回転子コア12の磁石外径側端部15bの外径側の部位に相当し、リブ部18は、回転子コア12のスリット14の周方向両側の部位に相当する。
スリット先端部14aに集中する応力は、図4に実線で示されるように、スリット先端部14aの径方向位置が第1平面30の径方向位置(0%)から外径側にシフトするにしたがって急激に低下し、20%を超えると低下の度合いが緩やかとなり、75%を超えると上昇し、95%を超えると急激に上昇した。
このことから、スリット先端部14aを第1平面30の径方向位置より外径側に位置させることにより、永久磁石15間の磁束の漏洩を抑えるとともに、回転子7の回転による遠心力を受けて、回転子コア12の磁石挿入孔13より内径側の部分が変形することによって生じるスリット先端部14aへの応力集中を緩和できることが分かる。また、スリット先端部14aを第2平面31の径方向位置より内径側に位置させることにより、永久磁石15の磁束が永久磁石15の外径側を通って隣の永久磁石15に流れる磁路を妨げることなく、回転子コア12の磁石挿入孔13より外径側の部分が変形することによって生じるスリット先端部14aへの応力集中を緩和できることが分かる。
また、磁石保持部17に集中する応力は、図4に点線で示されるように、スリット先端部14aの位置が20%以上、95%以下の範囲で、スリット先端部14aに発生する応力以下となった。したがって、スリット先端部14aを、第1平面30と第2平面31との間の20%以上、95%以下の領域に位置させることにより、強度を高めるための強度部材を配置しにくいスリット先端部14aに発生する応力を著しく緩和できるという効果が得られる。
つぎに、回転子7を高速回転させた条件で応力解析した結果を図5乃至図10に示す。なお、図5,7,9は回転子コア12の変形前の状態を示し、図6,8,10は回転子コア12の変形後の状態を誇張して示した。
図5および図6はスリット先端部14aが第1平面30より内径側に位置している場合を示す。遠心力は、図5に矢印で示されるように、スリット先端部14aを支点としてスリット14を広げる曲げ応力として回転子コア12に作用する。このとき、応力がスリット先端部14aに集中することがわかる。そして、スリット先端部14aに集中した応力がスリット先端部14aにおける強度に打ち勝つと、回転子コア12が図6に示されるように変形し、破壊に至る。
図7および図8はスリット先端部14aが第2平面31より外径側に位置している場合を示す。遠心力は、図7に矢印で示されるように、スリット先端部14aを支点としてスリット14を広げる曲げ応力として回転子コア12に作用する。このとき、応力がスリット先端部14aに集中することがわかる。そして、スリット先端部14aに集中した応力がスリット先端部14aにおける強度に打ち勝つと、回転子コア12が図8に示されるように変形し、破壊に至る。
図9および図10はスリット先端部14aが第1平面30と第2平面31との間の径方向領域に位置している場合を示す。遠心力は、図9に矢印で示されるように、スリット先端部14aを支点としてスリット14を広げる曲げ応力として回転子コア12に作用する。しかし、応力はスリット先端部14aに集中していないことがわかる。これは、図10に示されるように、回転子コア12のスリット14の両側の部位であるリブ部18が変形しようとすることにより、応力がリブ部18と磁石保持部17とに分散されたためと推考される。
したがって、スリット先端部14aを第1平面30と第2平面31との間の径方向領域に位置させることにより、回転子コア12が破壊しにくくなり、耐遠心力性を高めることができる。また、第1平面30と第2平面31との間の径方向領域に位置するスリット14の部位は、永久磁石15間の磁束の漏洩に関与しないので、スリット幅を固定子2と回転子コア12との間の空隙の2倍より大きくする必要はなく、回転子コア12の強度を高める観点から、スリット幅を狭くすることが好ましい。
実施の形態2.
図11はこの発明の実施の形態2に係る外転型回転電機における回転子の要部を示す側面図、図12はこの発明の実施の形態2に係る外転型回転電機における回転子の要部を示す拡大側面図である。
図11において、スリット20は、回転子コア12の内周側に開口し、スリット幅が回転子コア12の内周端から第1平面30を超えるまで漸次狭くなり、その後スリット先端部20aまで漸次広くなるスリット形状に形成されている。そして、スリット先端部20aは、第1平面30より外径側、かつ第2平面31より内径側に位置している。また、スリット20の第1平面30より外径側の部分の周方向両側面が磁石挿入孔13の断面長方形の短辺からなる側面と平行となっており、リブ部18の幅が一定となっている。さらに、磁石挿入孔13の断面長方形の短辺からなる側面のスリット先端部20aより外径側の部位が、磁石挿入孔13の断面長方形の長辺の長手方向に拡張され、逃がし溝21を形成している。そして、永久磁石15の寸法公差が磁石挿入孔13の寸法公差に対して正となっており、磁石挿入孔13に圧入保持されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態2では、永久磁石15が磁石挿入孔13に圧入保持されているので、永久磁石15を固着するための接着剤が用いることなく、永久磁石15の位置ずれを防止することができる。
また、スリット20が回転子コア12の磁石挿入孔13間に径方向に延在するように形成され、かつ逃がし溝21が磁石挿入孔13の側面のスリット先端部20aより外径側の部位に形成されている。そこで、永久磁石15を磁石挿入孔13に圧入した際に、スリット20の外径側では、永久磁石15に作用する周方向の応力は逃がし溝21により緩和される。また、スリット20の形成領域では、永久磁石15に作用する周方向の応力は、図12に示される矢印方向にリブ部18を変位させることにより、緩和される。さらに、永久磁石15に作用する径方向の応力は、図12に示される矢印方向に回転子コア12の内径側の部位を変位させることにより、緩和される。そこで、磁石挿入孔13への圧入に起因する永久磁石15の損傷発生を抑えることができる。
また、スリット幅が第1平面30を超える径方向位置からスリット先端部20aまで漸次広くなっているので、リブ部18の幅が狭くなり、リブ部18が変位しやすくなり、永久磁石15に作用する応力を小さくできる。さらに、リブ部18の幅が一定となっているので、リブ部18に作用する応力を均一に分散でき、永久磁石15に作用する応力をさらに小さくできる。
ここで、永久磁石15の圧入時、変位するリブ部18同士が互いに干渉しないように、第1平面30と第2平面31との間のスリット20の部分のスリット幅の最小幅を、永久磁石15の寸法公差より大きくすることが好ましい。また、磁石挿入孔13への圧入時に永久磁石15に作用する応力を緩和する観点から、逃がし溝21の磁石挿入孔13の断面長方形の長辺の長手方向の拡張幅は、永久磁石15の寸法公差の半分より大きくすることが好ましい。さらに、周方向に隣り合う永久磁石15間の磁束の漏れを確実に抑える観点から、永久磁石15の圧入後の第1平面30におけるスリット幅を回転子コア12と固定子2との間の空隙の2倍より大きくすることが好ましい。
なお、外転型回転電機は、慣性モーメントが大きく、駆動トルクも大きくできるので、電気自動車やハイブリッド自動車などの駆動モータや、脱水兼用洗濯機の撹拌体や回転槽を回転駆動するための駆動用モータなどに用いられる。また、外転型回転電機は、モータに限定されるものではなく、例えば、発電機や発電電動機に適用できる。
また、上記各実施の形態では、16極、18スロットの回転電機について説明しているが、極数、スロット数はこれに限定されない。
また、上記各実施の形態では、回転子フレームが磁性材料で作製されているものとしているが、フレーム側面部が磁性材料で作製されていれば、必ずしもフレーム底面部を磁性材料で作製する必要はない。
また、上記各実施の形態では、永久磁石が断面長方形の直方体に作製されているものとしているが、永久磁石の断面形状は長方形に限定されるものではなく、永久磁石の周方向中央位置を通る径方向の線分に対して対称な形状であればよい。永久磁石の周方向中央位置を通る径方向の線分に対して対称な形状としては、製造の容易度から長方形、台形、扇形等の四角形が好ましく、特に長方形が望ましい。この場合、磁石挿入孔も、永久磁石の断面形状に適合する孔形状に形成される。
1 外転型回転電機、2 固定子、7 回転子、12 回転子コア、13 磁石挿入孔、14 スリット、14a スリット先端部、15 永久磁石、15a 磁石内径側端部、15b 磁石外径側端部、20 スリット、20a スリット先端部、30 第1平面、31 第2平面。

Claims (8)

  1. それぞれ軸方向に貫通する複数の磁石挿入孔が周方向に1列に配列して形成された円環状の回転子コア、および該磁石挿入孔のそれぞれに挿入された永久磁石を有する回転子と、上記回転子コアの内周側に所定の空隙を確保して配設された固定子と、を備えた外転型回転電機において、
    軸方向に貫通するスリットが、隣り合う上記磁石挿入孔間のそれぞれに、上記回転子コアの内周側に開口して、隣り合う上記永久磁石の相対する側面の内径側端部同士を結ぶ第1平面を超えて外径側に至るように延設され
    上記回転子コアの隣り合う上記スリット間の上記固定子と対向する面が円弧凹面状となっていることを特徴とする外転型回転電機。
  2. それぞれ軸方向に貫通する複数の磁石挿入孔が周方向に1列に配列して形成された円環状の回転子コア、および該磁石挿入孔のそれぞれに挿入された永久磁石を有する回転子と、上記回転子コアの内周側に所定の空隙を確保して配設された固定子と、を備えた外転型回転電機において、
    軸方向に貫通するスリットが、隣り合う上記磁石挿入孔間のそれぞれに、上記回転子コアの内周側に開口して、隣り合う上記永久磁石の相対する側面の内径側端部同士を結ぶ第1平面を超えて外径側に至るように延設され
    上記スリットの上記回転子コアの内周端から上記第1平面に至る部分のスリット幅の最小値が、上記空隙の2倍より広くなっていることを特徴とする外転型回転電機。
  3. 上記スリットの先端部が、隣り合う上記永久磁石の相対する側面の外径側端部同士を結ぶ第2平面より内径側に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の外転型回転電機。
  4. 上記スリットの先端部が、上記第1平面と上記第2平面との間の、該第1平面から該第2平面に向って20%以上、95%以下の範囲内に位置していることを特徴とする請求項3記載の外転型回転電機。
  5. 上記スリットの上記第1平面から上記第2平面に至る部分のスリット幅が、漸次広くなっていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の外転型回転電機。
  6. 上記スリットの上記回転子コアの内周端から上記第1平面に至る部分のスリット幅が、漸次狭くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の外転型回転電機。
  7. 上記永久磁石の寸法公差が上記磁石挿入孔の寸法公差に対して正であり、上記スリットの上記第1平面を超えて外径側に至る部分のスリット幅が、該永久磁石の寸法公差より大きくなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の外転型回転電機。
  8. 上記磁石挿入孔の上記スリットの先端部より径方向外側の部分が周方向両側に拡張されており、上記磁石挿入孔の周方向両側の拡張幅のそれぞれが上記永久磁石の寸法公差の半分より大きくなっていることを特徴とする請求項7記載の外転型回転電機。
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