JP5621728B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
電力変換装置9が故障した場合には、カバー92を取り外し、ケース外側から締結部材95を緩める作業を行う。そして、故障した電子部品を取り替える。
また、カバー92には、治具等を使ってカバー92を保持する部分が形成されていないため、カバー92を強い力で引き剥がすことができず、取り外し作業を行いにくいという問題があった。
該装置本体部を収納する収納ケースと、
該収納ケースの壁部に貫通形成された貫通穴と、
該貫通穴を塞ぐ樹脂製のカバーとを備え、
上記カバーは、
上記貫通穴の開口周辺部におけるケース外面に、接着剤によって接着される被接着部と、
該被接着部の内側に形成され、該被接着部よりも厚さが薄い一対の薄肉部と、
該薄肉部に隣接して形成され、該薄肉部よりも厚さが厚い厚肉部とを有することを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
すなわち、上記構成にすると、例えば鉤爪状の一対の治具を用意し、この治具を使って薄肉部を突き破り、厚肉部を保持することができる。次いで、治具をケース外側へ引き上げることにより、上記被接着部を収納ケースから剥離させ、カバーを収納ケースから取り外すことができる。このようにすると、一対の治具によって厚肉部をしっかりと保持できるため、カバーを強い力で引き剥がすことができる。そのため、カバーの取り外し作業を容易に行うことが可能になる。
このようにすると、上記鉤爪状の治具によって薄肉部を突き破る動作が、そのまま厚肉部を保持する動作となり、これら2つの動作を一度に行うことが可能になる。これにより、カバーの取り外し工程をより容易に行うことが可能になる。
この場合には、被接着部よりも、上記板厚方向におけるケース内側に、薄肉部を形成することができる。そのため、厚肉部を、上記板厚方向において被接着部と略同じ位置か又はケース内側に形成でき、厚肉部がケース外側に大きく突出しないようにすることができる。これにより、ケース外側に設けられた他の部品と厚肉部とが干渉する等の不具合を防止することが可能になる。
この場合には、上記一対の治具を使って、厚肉部を両側から挟むことができる。そのため、カバーをしっかりと保持することができ、カバーの取り外し工程をより容易に行うことが可能になる。
この場合には、上記底面を、治具を薄肉部に案内するためのガイド部として利用することができる。すなわち、上記構成にすると、鉤爪状の治具を、凹部の底面に対して上記板厚方向から押し付け、底面において治具を摺動させながら、治具の先端を薄肉部に突き刺すことが可能になる。そのため、治具を薄肉部に対して正確に位置合わせする必要がなくなり、カバーの取り外し工程を容易に行えるようになる。
電力変換装置に係る実施例について、図1〜図9を用いて説明する。
図4、図5に示すごとく、本例の電力変換装置1は、装置本体部10と、該装置本体部10を収納する収納ケース2とを備える。装置本体部10は、複数の電子部品からなり、電力変換回路を構成している。また、図6に示すごとく、収納ケース2の壁部には、貫通穴20が形成されている。貫通穴20は、図1に示すごとく、樹脂製のカバー3によって塞がれている。
一対の薄肉部31は、被接着部30の内側に形成されている。薄肉部31は、被接着部30よりも厚さが薄い。
厚肉部32は、薄肉部31に隣接して形成されている。厚肉部32は、薄肉部31よりも厚さが厚い。
また、凹部33の底面34は、薄肉部31に近づくほどケース内側に進むテーパ状に形成されている。
正極端子52aには正極バスバー14aが接続しており、負極端子52bには負極バスバー14bが接続している。また、交流端子52cには交流バスバー(図示しない)が接続している。
コンデンサCは2個の電極端子15を備える。この2個の電極端子15は、締結部材16によって、正極バスバー14aおよび負極バスバー14bにそれぞれ締結されている。
第1部分2aと第2部分2bは、ボルト挿通孔を備えたリブ部24を有する。リブ部24のボルト挿通孔にケース用ボルト25を挿入し、ケース用ナット26に螺合することにより、第1部分2aと第2部分2bとを締結している。
すなわち、本例では図7〜図9に示すごとく、鉤爪状の一対の治具4を使って薄肉部31を突き破り、厚肉部32を保持することができる。次いで、治具4をケース外側へ引き上げることにより、被接着部30を収納ケース2から剥離させ、カバー3を収納ケース2から取り外すことができる。このようにすると、治具4によって厚肉部32をしっかりと保持できるため、カバー3を強い力で引き剥がすことができる。そのため、カバー3の取り外し作業を容易に行うことが可能になる。
このようにすると図7、図8に示すごとく、治具4によって薄肉部31を突き破る動作が、そのまま厚肉部32を保持する動作となり、これら2つの動作を一度に行うことが可能になる。これにより、カバー3の取り外し工程をより容易に行うことが可能になる。
このようにすると、被接着部30よりも、Z方向におけるケース内側に、薄肉部31を形成することができる。そのため、厚肉部32を、Z方向において被接着部30と略同じ位置か又はケース内側に形成でき、厚肉部32がケース外側に大きく突出しないようにすることができる。これにより、ケース外側に設けられた他の部品と厚肉部32とが干渉する等の不具合を防止することが可能になる。
このようにすると、一対の治具4を使って、厚肉部32を両側から挟むことができる。そのため、カバー3をしっかりと保持することができ、カバー3の取り外し工程をより容易に行うことが可能になる。
この場合には、底面34を、治具4を薄肉部31に案内するためのガイド部として利用することができる。すなわち、上記構成にすると、治具4を、凹部33の底面34に対してZ方向から押し付け、底面34において治具4を摺動させながら、治具4の先端410を薄肉部31に突き刺すことが可能になる。そのため、治具4を薄肉部31に対して正確に位置合わせする必要がなくなり、カバー3の取り外し工程を容易に行えるようになる。
本例は、カバー3の形状を変更した例である。図10に示すごとく、本例のカバー3は、1個の凹部33を有する。この凹部33と被接着部30との間に、厚肉部32が形成されている。また、実施例1と同様に、薄肉部31は凹部33の側壁330に形成されている。薄肉部31はZ方向に立設している。そして、厚肉部32のケース内側面320よりも、Z方向におけるケース内側に、薄肉部31が設けられている。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
なお、本例の凹部33は平面視四角形であるが、六角形等、任意の多角形にすることができる。また、凹部33を平面視円形にすることもできる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
2 収納ケース
20 貫通穴
3 カバー
30 被接着部
31 薄肉部
32 厚肉部
33 凹部
4 治具
Claims (5)
- 複数の電子部品からなり、電力変換回路を構成する装置本体部と、
該装置本体部を収納する収納ケースと、
該収納ケースの壁部に貫通形成された貫通穴と、
該貫通穴を塞ぐ樹脂製のカバーとを備え、
上記カバーは、
上記貫通穴の開口周辺部におけるケース外面に、接着剤によって接着される被接着部と、
該被接着部の内側に形成され、該被接着部よりも厚さが薄い一対の薄肉部と、
該薄肉部に隣接して形成され、該薄肉部よりも厚さが厚い厚肉部とを有することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置において、上記薄肉部は、上記貫通穴を設けた上記壁部の板厚方向に立設し、上記厚肉部のケース内側面よりも、上記板厚方向におけるケース内側に、上記薄肉部が設けられていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1または請求項2に記載の電力変換装置において、上記カバーは、上記被接着部のケース外側面よりもケース内側に凹んだ凹部を有し、該凹部の側壁に上記薄肉部が形成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項3に記載の電力変換装置において、上記カバーは一対の上記凹部を有し、該一対の凹部の間に上記厚肉部が設けられていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項4に記載の電力変換装置において、上記凹部の底面は、上記薄肉部に近づくほど上記ケース内側に進むテーパ状に形成されていることを特徴とする電力変換装置。
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