JP5621692B2 - 太陽電池バックシート用フィルム、それを用いた太陽電池バックシート、および太陽電池 - Google Patents
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Description
ここで、太陽電池は一般家庭や公共施設などの屋根に取り付けられたり、大規模発電として広大な敷地内に設置され、耐候性、光反射性、耐電気特性、密着性などの諸特性が要求される。特に、太陽電池システム作動時に高い電圧が長期間かかるため、太陽電池の電気的な安全性に大きな注意が払われるようになり、バックシートには耐電気特性が高いことが望まれる。耐電気特性に劣ると、太陽電池システム作動時に部分放電と呼ばれるフィルム内部での微小電荷の放電が発生し、これが延々と続くとバックシートを構成する樹脂の化学的な劣化が進行する。部分放電現象により化学的な劣化が進行すると、落雷などでシステムに瞬間的に高電圧がかかった場合に、絶縁破壊を発生する可能性がある。したがって、バックシートとしては部分放電現象の発生を少しでも抑えるために、部分放電現象の発生する電圧(以後、「部分放電電圧」と称する)を高めることが要求されている。
(1)平均最大垂直弦長が1μm以上であること。
(2)平均アスペクト比(平均最大水平弦長(μm)/平均最大垂直弦長(μm))が6以上であること。
(3)P1層におけるフィルム厚み方向10μmあたりの気泡の平均存在個数が5個以上10個以下であること。
(1)平均最大垂直弦長が1μm以上であること。
(2)平均アスペクト比(平均最大水平弦長/平均最大垂直弦長)が6以上であること。
(3)P1層におけるフィルム厚み方向10μmあたりの気泡の平均存在個数が5個以上
10個以下であること。
本発明の太陽電池バックシート用フィルムは、P1層におけるフィルム厚み方向10μmあたりの気泡の平均存在個数が5個以上10個以下である必要がある。好ましくは、P1層におけるフィルム厚み方向10μmあたりの気泡の平均存在個数が7個以上8個以下の範囲である。P1層におけるフィルム厚み方向10μmあたりの気泡の平均存在個数が5個未満であると、太陽電池バックシート用フィルムの厚さ方向における気泡が少ないために、厚み方向におけるフィルムの誘電率が高くなり、十分な耐電気特性が得られない。
P1層における、フィルム厚み方向10μmあたりの扁平気泡の平均存在個数が10個を超えると、該太陽電池バックシート用フィルムの機械特性が低くなってしまい、該フィルムを用いたバックシートを太陽電池に組み込んで使用した際に、外部から何らかの衝撃が太陽電池に加わったとき(例えば、運搬時の振動や、運搬、施工時の作業中に何らかの荷重がかかった場合)に、バックシートが破断することがある。P1層における、フィルム厚み方向10μmあたりの扁平気泡の平均存在個数を5個以上10個以下の範囲とすることで、機械特性と耐電気特性に優れた太陽電池バックシート用フィルムを得ることが出来る。
P1層における空孔率は、より好ましくは13体積%以上40体積%以下、さらに好ましくは13体積%以上35体積%以下である。最も好ましくは13体積%以上25体積%以下である。P1層における空孔率が40体積%以下とすることにより、良好な機械特性を有する太陽電池バックシート用フィルムを得ることができ、該フィルムを用いたバックシートを太陽電池に組み込んで使用した際に、外部から何らかの衝撃が太陽電池に加わったとき(例えば、運搬時の振動や、運搬、施工時の作業中に何らかの荷重がかかった場合)に、バックシートの破断を抑制することができるため好ましい。さらに、長期使用した際、該フィルムを用いたバックシートを有する太陽電池の使用中に、外部から何らかの衝撃が太陽電池に加わったとき(例えば、落石などが太陽電池に当たった場合など)に、バックシートの破断を抑制することができる。さらに、延伸工程にてフィルム破れが頻発せず、生産性にも優れる。また、P1層における空孔率が13体積%以上であると、太陽電池バックシート用フィルムの厚さ方向において十分な気泡含有量を得られ、フィルム厚み方向において低誘電率とすることができ、太陽電池バックシート用フィルムに高電圧を印加した場合においても、絶縁性能の劣る部分への電界の集中を抑えることでき、部分放電現象の発生を抑制することができる。
(工程1)樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)を押出機内で溶融せしめ、これら混合物の未延伸シートを得る工程。
(工程2)該未延伸シートを一軸または二軸に延伸し、延伸シートを得る工程。
(工程3)該延伸シートを、(1−1)式を満足する温度Th(℃)で熱処理する工程。
ただし、樹脂(A)の融点をTmA(℃)、熱可塑性樹脂(B)の融点をTmB(℃)、熱処理温度をTh(℃)とする。
以下、本発明の太陽電池用バックシートについて詳細に説明する。
(1)融点TmA、TmB、融解熱量ΔHmA、ガラス転移温度TgB JIS K7122(1999)に準じて、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置”ロボットDSC−RDC220”を、データ解析にはディスクセッション”SSC/5200”を用いて測定を実施した。
引き続き、再度室温から20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温を行って測定を行った(2ndRUN)。得られた2ndRUNの示差走査熱量測定チャートにおける結晶融解ピーク温度でもって融点TmAとした。なお、2ndRUNの示差走査熱量測定チャートにおいて、複数の結晶融解ピークが確認された場合には、最も高い結晶融解ピーク温度を融点TmAとした。さらに、1stRUNにおいて、結晶融解ピーク温度TmAにおける吸熱ピークの面積から求められる融解熱量をΔHmAとした。
機械特性は、太陽電池バックシート用フィルムの破断強度により評価した。破断強度は、ASTM−D882(1999)に基づいて、サンプルを1cm*20cmの大きさに切り出し、チャック間5cm、引っ張り速度300mm/minにて引っ張ったときの破断強度を測定した。なお、測定は5サンプルについて測定を実施し、その平均値でもって破断強度E0とした。また、フィルムの縦方向、横方向のそれぞれについて測定した後、それらの平均値として求めた。
破断強度E0が140MPa以上:S
破断強度E0が120MPa以上140MPa未満の場合:A
破断強度E0が100MPa以上120MPa未満の場合:B
破断強度E0が90MPa以上100MPa未満の場合:C
破断強度E0が75MPa以上90MPa未満の場合:D
破断強度E0が75MPa未満の場合:E
S〜Dが良好であり、その中でもSが最も優れている。
耐電気特性は、部分放電電圧により判定を行い、部分放電試験器KPD2050(菊水電子工業(株)製)を用い、部分放電電圧を求めた。なお試験条件は下記のとおりとする。
・出力シートにおける出力電圧印加パターンは、1段階目が0Vから所定の試験電圧までの単純に電圧を上昇させるパターン、2段階目が所定の試験電圧を維持するパターン、3段階目が所定の試験電圧から0Vまでの単純に電圧を降下させるパターンの3段階からなるパターンのものを選択する。
・周波数は50Hzとする。試験電圧は1kVとする。
・1段階目の時間S1は10sec、2段階目の時間S2は2sec、3段階目の時間S3は10secとする。
・パルスカウントシートにおけるカウント方法は「+」(プラス)、検出レベルは50%とする。
・レンジシートにおける電荷量はレンジ1000pcとする。
・プロテクションシートでは、電圧のチェックボックスにチェックを入れた上で2kVを入力する。また、パルスカウントは100000とする。
・計測モードにおける開始電圧は1.0pc、消滅電圧は1.0pcとする。
本発明における平均最大垂直弦長は以下の手順により求めた。
(A1)ミクロトームを用いて、フィルムを厚み方向に潰すことなく、フィルム面方向に対して垂直かつフィルム長手方向および/または幅方向に平行に切断した。ここで、長手方向かつ幅方向に延伸したフィルムの場合には、該フィルムの長手方向あるいは幅方向の任意の一方向に平行にフィルム切断した。長手方向あるいは幅方向のいづれか一方向のみに延伸したフィルムの場合には、該延伸方向に平行にフィルムを切断した。
(A2)次いで、電子顕微鏡を用いてサンプルの切断面を観察し、2000倍に拡大観察した画像を得る。なお、観察場所は層(P1層)内において無作為に定めるものとするが、画像の上下方向がフィルムの厚み方向と、画像の左右方向がフィルム面方向とそれぞれ平行になるようにするものとした。
(A3)(A2)で得られた観察画像内の気泡の最大垂直弦長を求めた。
(A4)画像中のP1層内の他の気泡についても(A3)と同様に最大垂直弦長を求めた。
ただし、計測対象とするのは、気泡の全体が画像内に収まっているものに限られず、画像内に一部のみが現われている気泡も含むものとする。2000倍画像にて、気泡の全体が入りきらない場合は、観察位置をずらした画像を得て、それらを隙間なくつなぎ合わせて、観察画像とした。
(A5)フィルムの切断場所を無作為に変更して、(A1)から(A4)と同様の手順を計10回行った。
(A6)以上の手順で得られた全気泡の最大垂直弦長の相加平均値を求め、当該相加平均値をP1層における気泡の平均最大垂直弦長(μm)とした。
また、同様の方法で、気泡の平均最大水平弦長(μm)を算出した。ただし、計測対象とするのは、気泡の全体が画像内に収まっているものに限られず、画像内に一部のみが現われている気泡も含むものとする。2000倍画像にて、気泡の全体が入りきらない場合は、観察位置をずらした画像を得て、それらを隙間なくつなぎ合わせて、観察画像とした。
平均アスペクト比=平均最大水平弦長(μm)/平均最大垂直弦長(μm)
公知の太陽電池バックシート用フィルムのように、フィルムを構成する樹脂中に非相溶成分を含有させ、延伸工程にてフィルムを構成する樹脂と非相溶成分との界面を剥離させて核を有する気泡を形成したフィルムでは、気泡は核によりふたつに分断されている。このような場合、ふたつの気泡はそれぞれ独立の気泡と見なして算出した(図2 T2、L2)。
下記(D1)〜(D5)の手順にて求めた。
(D1)ミクロトームを用いて、フィルム断面を厚み方向に潰すことなく、フィルム面方向に対して垂直に切断する。
(D2)次いで切断した断面を、電子顕微鏡を用いて観察し、2000倍に拡大観察したP1層の画像を得る。なお、観察場所は気泡含有層内において無作為に定めるものとするが、画像の上下方向がフィルムの厚み方向と、画像の左右方向がフィルム面方向とそれぞれ平行になるようにするものとする。
(D3)前記(D2)で得られる画像中、任意の位置においてフィルム表面に垂直な直線を引き、この直線と交わる気泡の数を測定し、Aとする。
(D4)前記(D3)のフィルム表面に垂直な直線の長さ(μm)を測定し、Bとする。
(D5)AをBで除し(A/B)、それに10を乗じることにより、フィルム厚み方向10μmあたりの気泡の存在個数を算出する。
(D6)10ヶ所測定場所を変えて、上記(D1)〜(D5)と同様の測定を行い、その平均値でもってフィルム厚み方向10μmあたりの気泡の平均存在個数とする。
下記(E1)〜(E3)の手順にて求めた。なお、測定は10ヶ所場所を変えて測定し、その平均値でもってP1層の厚みd1、P2層の厚みd2とした。
(E1)ミクロトームを用いて、フィルム断面を厚み方向に潰すことなく、フィルム面方向に対して垂直に切断する。
(E2)次いで切断した断面を、電子顕微鏡を用いて観察し、500倍に拡大観察した画像を得る。なお、観察場所は無作為に定めるものとするが、画像の上下方向がフィルムの厚み方向と、画像の左右方向がフィルム面方向とそれぞれ平行になるようにするものとする。また、500倍画像にて、P1層およびP2層が入りきらない場合は、観察位置をずらした画像を得て、それらを隙間なくつなぎ合わせて、観察画像とする。
(E3)前記(E2)で得られる画像中におけるP1層の厚みd1、P2層の厚みd2を求める。なお、上記の方法で界面が不鮮明で確認できない場合は、(E1)の作業の後、四酸化ルテニウムなどを用いて染色を実施してから(E2)の作業を実施する。
下記(F1)〜(F7)の手順にて求めた。
(F1)フィルムを5cm*5cmの大きさに切り出したものを比重測定用として、温度23℃、相対湿度65%RHの環境下に24時間静置する。
(F2)該フィルム面内10ヶ所場所を変えてフィルム厚みを測定し、測定された厚みの相加平均値を求め、当該相加平均値をtμmとする。
(F3)該フィルムの重さwgを求める。
(F4)温度23℃、相対湿度65%RHの雰囲気にて、電子比重計(ミラージュ貿易(株)製SD−120L)を用いて比重σを求める。
(F5)下記式により空孔率を算出する。
空孔率(体積%)={100−(w/(5*5*t*σ*10−4)*100)}
(F6)10サンプルについて、上記(F1)〜(F5)と同様の測定・計算を行い、求められた各空孔率の相加平均値を求め、当該相加平均値を該フィルム全体の空孔率Pとする。
(F7)該フィルム全体の空孔率Pに、(5)に記載の手順により求めたP1層の厚みd1、P2層の厚みd2を用いて(d1+d2)/d1を乗ずることにより、P1層における空孔率Qを算出する。
樹脂温度285℃、剪断速度100/秒における溶融粘度を、フローテスターCFT−500形A((株)島津製作所製)を用いて測定した。なお、剪断速度100/秒における溶融粘度の測定は、剪断速度100/秒に固定して行うことが困難であるため、適当な荷重を用い、100/秒未満の任意の剪断速度および当該速度よりも大きい任意の剪断速度で溶融粘度を測定した。横軸に剪断速度、縦軸に得られた溶融粘度をとり、両対数グラフにプロットした。前記2点を直線で結び、内挿により剪断速度100/秒での溶融粘度(ポイズ)を求めた。
[太陽電池バックシート用フィルムの製造]
樹脂(A)を構成する結晶性ポリエステル樹脂(a1)として固有粘度0.75、融点TmA255℃のポリエチレンテレフタレート(以後PET)90重量、熱可塑性樹脂(B)を構成する樹脂として融点TmB235℃、溶融粘度1500ポイズのポリメチルペンテン(以後PMP−1)5重量%を、温度180℃、真空度0.5mmHgの条件で、4時間真空乾燥を行った後、これらを均一に混合せしめ、主押出機に供給した。また、主押出機とは別に副押出機を用い、この副押出機に、樹脂(C)を構成する結晶性ポリエステル樹脂(a2)として、結晶性ポリエステル樹脂(a1)と同じPET100重量%を温度180℃、真空度0.5mmHgの条件で、4時間真空乾燥した後に供給した。主押出機は、窒素雰囲気下280℃の温度で、副押出機は、窒素雰囲気下280℃の温度でそれぞれ溶融させ、次いで主押出機に供給した成分層の両側表層に副押出機に供給した成分層が厚み比率で、副押出機の成分層:主押出機の成分層:副押出機の成分層=1:8:1、となるよう合流させ、Tダイ口金内より、溶融3層積層共押出しを行い、積層シートとし、25℃に保った冷却ドラムに静電印加密着してキャストし、未延伸積層フィルムを得た。
[バックシートの作製]
得られた太陽電池バックシート用フィルムに接着剤(「タケラック」(登録商標)A310(三井武田ケミカル(株)製)90重量%、「タケネート」(登録商標)A3(三井武田ケミカル(株)製)10重量%を混合したもの)を塗布し150℃30秒乾燥させたのち、厚さ75μm二軸延伸ポリエステルフィルム「ルミラー」(登録商標)X10S(東レ(株)製)を重ね合わせて、50℃に加熱したラミネーターに通して貼り合わせた。さらに、厚さ12μmのガスバリアフィルム「バリアロックス」(登録商標)VM−PET1031HGTS(東レフィルム加工(株)製)を蒸着層が外側となるようにして、二軸延伸太陽電池バックシート用フィルム側に上記接着剤で貼り合わせ、厚さ188μmの太陽電池バックシートを作製した。得られたバックシートの耐電気特性の評価を実施したところ、表1の通り、良好な耐電気特性を有することが分かった。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量、熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
溶融粘度1500ポイズのPMP(PMP−1)の代りに、融点TmB235℃、溶融粘度4300ポイズのPMP(以後PMP−2)を用いたこと、および表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量、熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
長手方向に延伸を行わなかったこと、長手方向に直角な方向(幅方向)に4倍延伸を行なったこと、表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量、熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの一軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示すフィルム厚みとなるように製膜した以外は、実施例1と同様にして、厚さ225μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
結晶性ポリエステル樹脂(a1)および(a2)として固有粘度0.60、融点265℃のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)を用い、主押出機の温度を290℃、副押出機の温度を290℃に変更したこと、長手方向(縦方向)に140℃の温度で延伸したこと、長手方向に直角な方向(幅方向)に140℃の温度で延伸したこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
熱可塑性樹脂(B)として、PMPの代わりに環状ポリオレフィン樹脂APL6013T(三井化学(株)製、ガラス転移温度TgB125℃、以後APL)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
P1層のみから構成される単層太陽電池バックシート用フィルムとした以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
熱可塑性樹脂(B)を用いなかったこと以外は実施例1と同様の方法によって未延伸フィルムのロールを作成した。また、目付量55g/m2のオレフィン系不織布のロール(FT300グレード、日本バイリーン(株)製)を準備した。両者を重ねて、未延伸フィルムの表面同士が接触する部分がないように新たなロールを作成した。次に、該ロールを耐圧容器に入れ、炭酸ガスを4MPaに加圧し、未延伸フィルムに炭酸ガスを48時間浸透させた。さらに、耐圧容器からロールを取り出し、オレフィン系不織布を取り除きながら未延伸フィルムを220℃で設定した熱風循環式発泡炉で1分間静置させ、発泡させた。該発泡した未延伸フィルムを、縦方向に100℃にて2.0倍、幅方向に140℃にて2.5倍に延伸した以外は実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量、熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
溶融粘度1500ポイズのPMP(PMP−1)の代りに、融点TmB225℃、溶融粘度1100ポイズのPMP(以後PMP−3)を用いたこと、表1に示す熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例3と同様にして厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量となるように製膜した以外は、実施例3と同様にして厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。得られた太陽電池バックシート用フィルムのP1層における気泡の電子顕微鏡観察の結果、空孔率評価の結果、および該太陽電池バックシート用フィルムの耐電気特性、機械特性の評価を行った結果を表1に示す。表1に示すように、実施例3と比較して機械特性に劣る太陽電池バックシート用フィルムであった。
溶融粘度1500ポイズのPMP(PMP−1)の代りに、融点TmB225℃、溶融粘度1100ポイズのPMP(以後PMP−3)を用いたこと、表1に示す熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例3と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量となるように製膜した以外は、実施例4と同様にして厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。得られた太陽電池バックシート用フィルムのP1層における気泡の電子顕微鏡観察の結果、空孔率評価の結果、および該太陽電池バックシート用フィルムの耐電気特性、機械特性の評価を行った結果を表1に示す。表1に示すように、実施例4と比較して耐電気特性に劣る太陽電池バックシート用フィルムであった。
溶融粘度1500ポイズのPMP(PMP−1)の代りに、融点TmB225℃、溶融粘度1100ポイズのPMP(以後PMP−3)を用いたこと、表1に示す熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例4と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量となるように製膜した以外は、実施例5と同様にして厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
溶融粘度1500ポイズのPMP(PMP−1)の代りに、融点TmB225℃、溶融粘度1100ポイズのPMP(以後PMP−3)を用いたこと、表1に示す熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例5と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量、熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例14と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量、熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例15と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量、熱処理温度となるように製膜した以外は、実施例15と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量となるように製膜した以外は、実施例16と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱可塑性樹脂(B)の含有量となるように製膜した以外は、実施例17と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
表1に示す熱処理温度となるようにした以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得るように製膜を行った。しかし、フィルム破れが多発し、太陽電池バックシート用フィルムを製膜することができなかった。
PMPの代りにポリスチレン(PS)樹脂(三井化学(株)製、T575−57U)を5重量%用いた以外は、実施例2と同様にして厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
PMPの代りにポリプロピレン(PP)樹脂(三井化学(株)製、JHH−M)を5重量%用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ50μmの二軸延伸太陽電池バックシート用フィルムを得た。
2:封止材
3:発電素子
4:透明基板
T1:最大垂直弦長
T2:最大垂直弦長
L1:最大水平弦長
L2:最大水平弦長
Claims (7)
- 樹脂(A)を用いてなる気泡含有層(P1層)を有するフィルムであって、P1層が樹脂(A)に非相溶な熱可塑性樹脂(B)を含有し、該熱可塑性樹脂(B)の含有量がP1層の総重量に対して4重量%以上15重量%以下であり、該気泡が下記(1)〜(3)を満たす太陽電池バックシート用フィルム。
(1)平均最大垂直弦長が1μm以上であること。
(2)平均アスペクト比(平均最大水平弦長(μm)/平均最大垂直弦長(μm))が6以上であること。
(3)P1層におけるフィルム厚み方向10μmあたりの気泡の平均存在個数が5個以上10個以下であること。 - P1層における空孔率が13体積%以上40体積%以下である請求項1に記載の太陽電池バックシート用フィルム。
- 樹脂(A)が結晶性ポリエステル樹脂(a1)である請求項1または2に記載の太陽電池バックシート用フィルム。
- P1層が二軸配向されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池バックシート用フィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池バックシート用フィルムを用いた太陽電池バックシート。
- 請求項5に記載の太陽電池バックシートを用いた太陽電池。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池バックシート用フィルムの製造方法であって、以下の(工程1)〜(工程3)をその順に含む製造方法。
(工程1)結晶性ポリエステル樹脂(a1)とポリメチルペンテン樹脂(b1)を押出機内で溶融せしめ、これら混合物の未延伸シートを得る工程。
(工程2)該未延伸シートを一軸または二軸に延伸し、延伸シートを得る工程。
(工程3)該延伸シートを(1−1)式を満足する温度Th(℃)で熱処理する工程。
TmB+5≦Th≦TmA−5 (1−1)
ただし、結晶性ポリエステル樹脂(a1)の融点をTmA(℃)、ポリメチルペンテン樹脂(b1)の融点をTmB(℃)、熱処理温度をTh(℃)とする。
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