JP5621676B2 - ディスクブレーキ装置及びキャリパスライド機構 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスクブレーキ装置及びキャリパスライド機構に関する。
従来のディスクブレーキ装置、キャリパスライド機構として、例えば、特許文献1には、キャリパの耳部に、その耳部を貫通してスライドピンにねじ込まれるボルトでスライドピンを固定し、そのスライドピンを支持部材のピン穴に挿入してキャリパをディスク軸方向スライド自在に支持するピンスライド型ディスクブレーキが開示されている。このピンスライド型ディスクブレーキは、キャリパの耳部のスライドピン取り付け側の端面にスリットを設け、そのスリット内にスライドピンの平行な2平面を有する頭部を配置し、スライドピンの回り止めをスリットの対向した平面によって行っている。
特開2005−220942号公報
ところで、上述のような特許文献1に記載のピンスライド型ディスクブレーキは、例えば、異音低減の点で、更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、異音を低減することができるディスクブレーキ装置及びキャリパスライド機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るディスクブレーキ装置は、回転軸線回りに回転するディスクロータと、前記ディスクロータの摩擦面に対向する摩擦パッドと、前記摩擦パッドを前記ディスクロータの摩擦面に押付可能なキャリパと、孔部が設けられるマウンティングと、前記孔部に挿入されるスライドピンを介して前記マウンティングに前記キャリパをスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構とを備え、前記スライドピンは、前記孔部内でスライド移動可能なスライドガイド部と、前記キャリパを支持する揺動ガイド部とを有し、前記キャリパに設けられ前記揺動ガイド部が挿入される支持孔と前記揺動ガイド部との揺動ガイド部クリアランスが、前記孔部と前記スライドガイド部とのスライドガイド部クリアランス以上であり、かつ、スライド移動方向に沿った前記揺動ガイド部クリアランスの長さが、スライド移動方向に沿った前記スライドガイド部クリアランスの長さより短く形成されることで、スライド移動方向に対する前記揺動ガイド部の許容揺動角が、スライド移動方向に対する前記スライドガイド部の許容揺動角より大きく設定され、前記スライドガイド部クリアランスは、前記スライドガイド部の外周面と前記孔部の内周面との合計のクリアランスであり、前記揺動ガイド部クリアランスは、前記揺動ガイド部の外周面と前記支持孔の内周面との合計のクリアランスであり、前記スライドガイド部クリアランスの長さは、前記スライドピンのピン本体が前記孔部内に完全に挿入された状態で、スライド移動方向に沿った前記孔部の開口から当該ピン本体の先端までの長さであり、前記揺動ガイド部クリアランスの長さは、スライド移動方向に沿った前記支持孔の長さであることを特徴とする。
また、上記ディスクブレーキ装置では、前記スライドピンは、前記キャリパに設けられ前記揺動ガイド部が挿入される支持孔と前記揺動ガイド部との揺動ガイド部クリアランスが、前記孔部と前記スライドガイド部とのスライドガイド部クリアランス以上であるものとすることができる。
また、上記ディスクブレーキ装置では、前記スライドピンは、スライド移動方向に沿った前記揺動ガイド部クリアランスの長さが、スライド移動方向に沿った前記スライドガイド部クリアランスの長さより短いものとすることができる。
また、上記ディスクブレーキ装置では、前記スライドピンは、前記揺動ガイド部に揺動機構が設けられ、前記キャリパを支持する平面内に当該揺動機構の揺動中心が位置するものとすることができる。
上記目的を達成するために、本発明に係るディスクブレーキ装置は、回転軸線回りに回転するディスクロータと、前記ディスクロータの摩擦面に対向する摩擦パッドと、前記摩擦パッドを前記ディスクロータの摩擦面に押付可能なキャリパと、孔部が設けられるマウンティングと、前記孔部に挿入されるスライドピンを介して前記マウンティングに前記キャリパをスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構とを備え、前記スライドピンは、前記孔部内でスライド移動可能なスライドガイド部と、前記キャリパを支持する揺動ガイド部とを有し、前記キャリパに設けられ前記揺動ガイド部が挿入される支持孔と前記揺動ガイド部との揺動ガイド部クリアランスが、前記孔部と前記スライドガイド部とのスライドガイド部クリアランス以上であり、かつ、スライド移動方向に沿った前記揺動ガイド部クリアランスの長さが、スライド移動方向に沿った前記スライドガイド部クリアランスの長さより短いことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るディスクブレーキ装置は、回転軸線回りに回転するディスクロータと、前記ディスクロータの摩擦面に対向する摩擦パッドと、前記摩擦パッドを前記ディスクロータの摩擦面に押付可能なキャリパと、孔部が設けられるマウンティングと、前記孔部に挿入されるスライドピンを介して前記マウンティングに前記キャリパをスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構とを備え、前記スライドピンは、前記孔部内でスライド移動可能なスライドガイド部と、前記キャリパを支持する揺動ガイド部とを有し、前記揺動ガイド部に揺動機構が設けられ、前記キャリパを支持する平面内に当該揺動機構の揺動中心が位置することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るキャリパスライド機構は、ディスクブレーキ装置のマウンティングに設けられる孔部に挿入されるスライドピンを介して、当該マウンティングに前記ディスクブレーキ装置のキャリパをスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構であって、前記スライドピンは、前記孔部内でスライド移動可能なスライドガイド部と、前記キャリパを支持する揺動ガイド部とを有し、前記キャリパに設けられ前記揺動ガイド部が挿入される支持孔と前記揺動ガイド部との揺動ガイド部クリアランスが、前記孔部と前記スライドガイド部とのスライドガイド部クリアランス以上であり、かつ、スライド移動方向に沿った前記揺動ガイド部クリアランスの長さが、スライド移動方向に沿った前記スライドガイド部クリアランスの長さより短く形成されることで、スライド移動方向に対する前記揺動ガイド部の許容揺動角が、スライド移動方向に対する前記スライドガイド部の許容揺動角より大きく設定され、前記スライドガイド部クリアランスは、前記スライドガイド部の外周面と前記孔部の内周面との合計のクリアランスであり、前記揺動ガイド部クリアランスは、前記揺動ガイド部の外周面と前記支持孔の内周面との合計のクリアランスであり、前記スライドガイド部クリアランスの長さは、前記スライドピンのピン本体が前記孔部内に完全に挿入された状態で、スライド移動方向に沿った前記孔部の開口から当該ピン本体の先端までの長さであり、前記揺動ガイド部クリアランスの長さは、スライド移動方向に沿った前記支持孔の長さであることを特徴とする。
本発明に係るディスクブレーキ装置、キャリパスライド機構は、異音を抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るディスクブレーキ装置を表す概略構成図である。 図2は、実施形態1に係るディスクブレーキ装置を表す断面図である。 図3は、実施形態1に係るキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図(図1に示すA−A断面図)である。 図4は、ピンクリアランスとラトル音低減性能、モー音低減性能との関係の一例を説明する線図である。 図5は、実施形態1に係るキャリパスライド機構の動作をする断面図である。 図6は、変形例に係るキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図である。 図7は、変形例に係るキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図である。 図8は、実施形態2に係るキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るディスクブレーキ装置を表す概略構成図、図2は、実施形態1に係るディスクブレーキ装置を表す断面図、図3は、実施形態1に係るキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図(図1に示すA−A断面図)、図4は、ピンクリアランスとラトル音低減性能、モー音低減性能との関係の一例を説明する線図、図5は、実施形態1に係るキャリパスライド機構の動作をする断面図、図6、図7は、変形例に係るキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図である。
図1、図2に示す本実施形態のディスクブレーキ装置1は、車両に搭載され、車両の車体に回転可能に支持された車輪に制動力を付与するものである。このディスクブレーキ装置1は、マウンティング6に支持されている浮動型のキャリパ5によりディスクロータ2に摩擦パッド3、4を押し付けて制動力を発生する。このキャリパ浮動型のディスクブレーキ装置1は、キャリパ5がマウンティング6に対して、車輪の回転軸線方向にスライド移動可能に支持されている。
具体的には、ディスクブレーキ装置1は、ディスクロータ2と、一対の摩擦パッド3、4と、キャリパ5と、マウンティング6と、キャリパスライド機構7とを備える。
ディスクロータ2は、略円板状に形成される。ディスクロータ2は、車輪と一体的となって車軸の回転軸線回りに回転可能に車輪側に設けられる。
摩擦パッド3、4は、それぞれディスクロータ2の両側の摩擦面に対向するように一対で設けられる摩擦部材である。
キャリパ5は、ディスクロータ2の摩擦面に押付可能である。キャリパ5は、キャリパボディ51、ピストン52を有するシリンダ機構53等を含んで構成される。キャリパボディ51は、ディスクロータ2を跨いだU字形状をなし、シリンダ機構53が搭載される。シリンダ機構53は、ピストン52を前後移動自在なアクチュエータにより構成されている。
より詳細には、キャリパ5のキャリパボディ51は、シリンダ機構53が設けられるシリンダ部54と、このシリンダ部54とディスクロータ2を挟んで対向する位置に配置されるリアクション部55と、シリンダ部54とリアクション部55とを連結する連結部56とから構成されている。キャリパボディ51は、シリンダ部54の両側、つまり、ディスクロータ2の回転方向前後に一対のアーム部57が一体に設けられている。
上述の一対の摩擦パッド3、4は、摩擦パッド3がキャリパボディ51のシリンダ部54側に配置されてインナパッドをなし、摩擦パッド4がリアクション部55側に配置されてアウタパッドをなす。摩擦パッド3、4は、摩擦材31、41の基端部が裏金32、42に固定されて構成されている。摩擦パッド3は、裏金32の前後端部がマウンティング6に形成された一対のガイド部材に支持されている。キャリパ5は、キャリパボディ51のシリンダ部54に装着されたシリンダ機構53のピストン52の前面が、この摩擦パッド3における裏金32の基端面に接触している。一方、摩擦パッド4は、裏金42がキャリパ5におけるリアクション部55に固定または移動自在に支持されている。
また、キャリパ5のシリンダ機構53は、シリンダ部54にピストン52が移動自在に支持されると共に、シリンダ部54の内面にピストン52の外面に対してシール可能なシール機構58が装着されることで構成されている。シリンダ機構53は、シリンダ部54とピストン52とシール機構58とにより液圧室P1が区画され、ピストン52の先端部が摩擦パッド3の裏金32に対向している。
マウンティング6は、サスペンション、中間ビーム等を介して車体側に固定されており、その両側、つまり、ディスクロータ2の回転方向前後に一対のスリーブ61が一体に設けられている。そして、マウンティング6は、各スリーブ61にて、一端部が開口して他端部が閉塞された孔部としての嵌合孔62がそれぞれ形成されている。各嵌合孔62は、ディスクロータ2の回転軸線方向に沿って延在して形成される。
キャリパスライド機構7は、マウンティング6にキャリパ5をスライド移動自在に支持するものである。キャリパスライド機構7は、上述の各嵌合孔62と、各嵌合孔62に対応した複数のスライドピン71とを含んで構成される。キャリパスライド機構7は、各スライドピン71が各嵌合孔62にそれぞれ挿入され、これにより、スライドピン71を介してマウンティング6にキャリパ5をスライド移動自在に支持する。このキャリパスライド機構7では、ディスクロータ2の回転軸線方向がキャリパ5のスライド移動方向に相当する。キャリパスライド機構7のスライドピン71は、キャリパボディ51の各アーム部57にそれぞれ1つずつ、合計2つが設けられる。各スライドピン71は、先端部がマウンティングの各スリーブ61に形成された各嵌合孔62にそれぞれ移動自在に嵌合している。したがって、キャリパ5は、キャリパボディ51がマウンティング6に対して、ディスクロータ2の回転軸線方向、つまり、回転方向に直交する方向に沿って移動可能となる。なお。このキャリパスライド機構7の構成については、後でより詳細に説明する。
上記のように構成されるディスクブレーキ装置1は、例えば、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作に応じてシリンダ機構53の液圧室P1に作動液が供給され加圧すると、ピストン52が図2中矢印B方向に前進し、このピストン52の前面が摩擦パッド(インナパッド)3の裏金32を押圧し、この摩擦パッド3の前面をディスクロータ2の摩擦面に接近させることができる。また、このとき、キャリパ5は、ピストン52が前進するその移動反力により、キャリパボディ51がこのピストン52とは逆方向、つまり、図2中矢印C方向に前進し、摩擦パッド(アウタパッド)4の押圧面をディスクロータ2の摩擦面に接近させることができる。以下、ピストン52及びキャリパボディ51の前進方向L1、L2とは、ディスクロータ2側に移動し、各摩擦パッド3,4をディスクロータ2に押圧する方向である。
そして、ディスクブレーキ装置1は、摩擦パッド3、4がディスクロータ2の各摩擦面に押し付けられてディスクロータ2を挟持すると、この摩擦パッド3、4と、車輪と共に回転するディスクロータ2との間で摩擦抵抗力が発生し、ディスクロータ2に対して所定の回転抵抗力が作用し、このディスクロータ2及びこれと一体で回転する車輪に制動力を付与することができる。また、ディスクブレーキ装置1は、液圧室P1の除圧時には、ピストン52及びキャリパボディ51が後退し所定の位置に戻され、摩擦パッド3、4がディスクロータ2から離間する。
この間、ディスクブレーキ装置1は、キャリパスライド機構7の各スライドピン71が各嵌合孔62に嵌合した状態でディスクロータ2の回転軸線方向に沿ってスライド移動することで、キャリパ5のキャリパボディ51がマウンティング6に対して回転軸線方向に沿ってスライド移動する。これにより、ディスクブレーキ装置1は、上記のようにキャリパボディ51とピストン52とがキャリパスライド機構7によってガイドされつつ、逆方向に相対移動することとなる。
ところで、本実施形態のディスクブレーキ装置1のキャリパスライド機構7は、図3に示すように、スライドピン71がスライドガイド部72と揺動ガイド部73とを有することで、異音の低減を図っている。すなわち、このスライドピン71は、同軸上でスライドガイド部72と揺動ガイド部73とに分かれて構成されており、これにより、種々の異音を適正に低減している。ここでは、スライドピン71は、ピン本体74、ボルト75、カラー76等を含んで構成される。
スライドピン71のスライドガイド部72は、スライドピン71において、マウンティング6の嵌合孔62に挿入され、この嵌合孔62内でスライド移動可能な部分である。言い換えれば、スライドガイド部72は、スライドピン71において、このスライドピン71のスライド移動をガイドする部分である。
ここでは、スライドガイド部72は、円柱状に構成されたピン本体74を含んで構成される。ピン本体74は、例えば、摩擦パッド3、4の磨耗代等を考慮して、スライド移動方向の長さがパッド2枚分の厚み以上の長さに形成される。ピン本体74は、嵌合孔62に挿入された状態で一方の端部が嵌合孔62から露出した状態となる。ピン本体74は、この露出した端部に螺合穴77が形成されている。
スライドピン71の揺動ガイド部73は、スライドピン71において、キャリパ5を揺動可能に支持する部分である。言い換えれば、揺動ガイド部73は、スライドピン71において、キャリパ5の揺動をガイドする部分である。揺動ガイド部73は、キャリパ5のキャリパボディ51を揺動可能に支持する。
ここでは、揺動ガイド部73は、ボルト75、カラー76等を含んで構成される。カラー76は、円筒状に形成され、ボルト75のボルトヘッドとの間にワッシャ78を介在させた状態でボルト75の外周面側に装着される。ボルト75は、このカラー76と共にキャリパボディ51のアーム部57に設けられる支持孔59に挿入され、先端がピン本体74の螺合穴77に螺合して固定される。
カラー76は、スライド移動方向に沿った長さが支持孔59のスライド移動方向に沿った長さより若干長くなるように形成されている。これにより、スライドピン71は、ボルト75がアーム部57の支持孔59に挿入された状態でこのボルト75によってワッシャ78を介してカラー76を締め付ける構造となり、アーム部57がこのスライドピン71に締め込まれない構造とすることができる。この結果、スライドピン71とキャリパボディ51とは、所定量の相対移動が可能な状態で組み付けられることとなる。つまり、スライドピン71は、揺動ガイド部73がキャリパボディ51に完全には締結されておらず、若干の相対移動が可能に組みつけられている。
なお、このキャリパスライド機構7は、キャリパボディ51のアーム部57とマウンティング6のスリーブ61との間に、スライドピン71のピン本体74の露出端面と嵌合孔62との嵌合隙間を被覆するブーツ79が装着される。これにより、キャリパスライド機構7は、このブーツ79によって嵌合孔62内への異物の混入等を防ぐことができる。
そして、このスライドピン71は、スライド移動方向に対する揺動ガイド部73の許容揺動角βが、スライド移動方向に対するスライドガイド部72の許容揺動角αより大きく設定される(α<β)。スライドガイド部72の許容揺動角αは、マウンティング6に対してスライドピン71のスライドガイド部72が相対的に揺動可能な角度に相当する。一方、揺動ガイド部73の許容揺動角βは、キャリパ5のキャリパボディ51に対してスライドピン71の揺動ガイド部73が相対的に揺動可能な角度に相当する。
本実施形態のスライドピン71は、[許容揺動角α<許容揺動角β]を実現するための構成として、支持孔59と揺動ガイド部73との揺動ガイド部クリアランスC2が、嵌合孔62とスライドガイド部72とのスライドガイド部クリアランスC1以上に設定される(C1≦C2)。またさらに、スライドピン71は、スライド移動方向に沿った揺動ガイド部クリアランスC2の長さL2が、スライド移動方向に沿ったスライドガイド部クリアランスC1の長さL1より短く設定される(L1>L2)。
ここで、スライドガイド部クリアランスC1は、スライドガイド部72をなすピン本体74の外周面と嵌合孔62の内周面との合計のクリアランスに相当する。揺動ガイド部クリアランスC2は、揺動ガイド部73をなすカラー76の外周面と支持孔59の内周面との合計のクリアランスに相当する。スライドガイド部クリアランスC1の長さL1は、スライドピン71のピン本体74が嵌合孔62内に完全に挿入された状態で、スライド移動方向に沿った嵌合孔62の開口からピン本体74の先端までの長さに相当する。揺動ガイド部クリアランスC2の長さL2は、スライド移動方向に沿った支持孔59の長さ、言い換えれば、アーム部57の厚みに相当する。
スライドピン71は、典型的には、揺動ガイド部クリアランスC2が100μm以下でかつスライドガイド部クリアランスC1より大きく設定される(C1<C2≦100μm)。また、スライドピン71は、典型的には、上述のように摩擦パッド3、4の磨耗代等を考慮して、スライドガイド部クリアランスC1の長さL1、言い換えれば、スライドガイド部の長さが25mm以上に設定される(L1≧25mm)。
この結果、スライドピン71は、同軸上で、マウンティング6に対するスライド摺動部位としてのスライドガイド部72と、キャリパ5に対する揺動許容部位としての揺動ガイド部73とに分けて構成された上で、許容揺動角βを許容揺動角αより大きくすることができる。
上記のように構成されるディスクブレーキ装置1は、キャリパスライド機構7のスライドピン71が同軸上でスライドガイド部72とキャリパ5に対する揺動許容部位としての揺動ガイド部73とに分けて構成された上で[許容揺動角α<許容揺動角β]となることから、いわゆるラトル音の低減と、いわゆるモー音の低減とを両立することができるので、適正に異音を低減することができる。
ここで、ラトル音とは、車両走行時に発生する打音である。このラトル音は、ディスクブレーキ装置1が制動力を発生させていない状態で、例えば、車両が粗い路面を走行した際などに、路面から入力される上下G等によってキャリパ5が動いて、これに伴ってスライドピン71が嵌合孔62の内壁面に衝突することによって発生するおそれがある。
これに対して、本実施形態のキャリパスライド機構7は、スライドピン71のスライドガイド部72のスライドガイド部クリアランスC1を、スライドピン71のスライド移動が可能な範囲で可能な限り小さくすることで、スライドピン71を嵌合孔62内で確実に拘束することができる。これにより、このキャリパスライド機構7は、スライドピン71のピン本体74が嵌合孔62内で衝突する際の衝突速度を小さくし衝突エネルギを小さくすることができるので、ラトル音を低減することができる。
一方、モー音とは、車両制動時に発生する数百Hz程度の自励振動音(鳴き音)である。このモー音は、ディスクブレーキ装置1が制動力を発生させている状態で、例えば、摩擦パッド3、4とディスクロータ2との接触部位が起震源となり、キャリパ5、スライドピン71、マウンティング6等を介して中間ビーム、サスペンション等が連成振動系(振動伝達系)を形成し自励振動が生じることで発生するおそれがある。このディスクブレーキ装置1とサスペンション等との連成振動系は、摩擦パッド3、4とディスクロータ2とが接触し制動力を発生させた際に、これに伴ってスライドピン71のピン本体74が嵌合孔62内で強制的にこじれることで形成されるおそれがある。
このモー音は、例えば、スライドピン71のスライドガイド部72のスライドガイド部クリアランスC1を大きくし、ピン本体74の嵌合孔62内でのこじりを抑制することで低減することが可能であるが、この場合、上記のようにラトル音の対策でスライドガイド部クリアランスC1を小さくすることと背反し、このため、ラトル音の低減との両立を図ることができないおそれがある。
つまり、図4に例示するように、単純にピンクリアランス(スライドピンと嵌合孔とのクリアランス)を小さくすると、ラトル音低減性能を向上できるが、反面、モー音低減性能が低下する傾向にある一方、スライドガイド部クリアランス(ピンクリアランス)C1を大きくすると、ピンクリアランスを大きくすると、モー音低減性能を向上できるが、反面、ラトル音低減性能が低下する傾向にあり、ラトル音低減とモー音低減とが両立できないおそれがある。
なお、モー音は、例えば、マスダンパ等を設けて共振点をずらすことで対策を行った場合であっても、モー音の周波数が変わるだけで、根本的な対策とはならない。
しかしながら、本実施形態のキャリパスライド機構7は、スライドピン71が同軸上でスライドガイド部72とキャリパ5に対する揺動許容部位としての揺動ガイド部73とに分けて構成された上で[許容揺動角α<許容揺動角β]となることで、例えば、図5に例示するように、車両制動時に揺動ガイド部73にてキャリパ5の径方向の揺動やスライド方向に対する揺動を許容することができる。これにより、キャリパスライド機構7は、車両制動時に、ディスクブレーキ装置1とサスペンション等とで上記のような連成振動系が形成されることを抑制することができるので、モー音を低減することができる。
つまり、本実施形態のキャリパスライド機構7は、スライドガイド部72にてスライドピン71のピン本体74と嵌合孔62内壁面との衝突エネルギを小さくして車両走行時のラトル音を低減することができると共に、揺動ガイド部73にてスライドピン71に対するキャリパ5のキャリパボディ51の揺動を許容して車両制動時のモー音を低減することができる。したがって、キャリパスライド機構7は、ラトル音の低減と、モー音の低減とを機械的な構成で両立することができるので、適正に異音を低減することができる。
また、例えば、スライドピン71のピン本体74と嵌合孔62との間に弾性部材(吸収部材)を介在させることでラトル音、モー音を低減することも可能であるが、この場合、スライドピン71のスライド移動の際に摺動抵抗が増加し引き摺ってしまい、いわゆるブレーキ振動が生じるおそれがある。
しかしながら、このキャリパスライド機構7は、スライドピン71をスライドガイド部72と揺動ガイド部73とに分けて構成した上で[許容揺動角α<許容揺動角β]とすることで、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することから、上記のようなスライドピン71のスライド移動の際の引き摺りやブレーキ振動を抑制しつつ、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することができる。
また、本実施形態のキャリパスライド機構7は、揺動ガイド部73にてスライドピン71に対するキャリパ5のキャリパボディ51の揺動を許容することから、キャリパ5の取り付け精度や摩擦パッド3、4の平面度精度等に関し高い精度を確保しなくても、適正に車輪に制動力を付与することができ、例えば、製造コストを低減することができる。
以上で説明した実施形態に係るディスクブレーキ装置1によれば、回転軸線回りに回転するディスクロータ2と、ディスクロータ2の摩擦面に対向する摩擦パッド3、4と、摩擦パッド3、4をディスクロータ2の摩擦面に押付可能なキャリパ5と、嵌合孔62が設けられるマウンティング6と、嵌合孔62に挿入されるスライドピン71を介してマウンティング6にキャリパ5をスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構7とを備え、スライドピン71は、嵌合孔62内でスライド移動可能なスライドガイド部72と、キャリパ5を支持する揺動ガイド部73とを有し、スライド移動方向に対する揺動ガイド部73の許容揺動角βが、スライド移動方向に対するスライドガイド部72の許容揺動角αより大きく設定される。
したがって、ディスクブレーキ装置1、キャリパスライド機構7は、スライドピン71をスライドガイド部72と揺動ガイド部73とに分けて構成した上で[許容揺動角α<許容揺動角β]とすることで、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することができ、適正に異音を低減することができる。
また、ディスクブレーキ装置1、キャリパスライド機構7は、スライドガイド部クリアランスC1、揺動ガイド部クリアランスC2、スライドガイド部クリアランスC1の長さL1、揺動ガイド部クリアランスC2の長さL2等の機械的な寸法関係を調節することで、[許容揺動角α<許容揺動角β]となる構成を実現することができるので、ディスクブレーキ装置1、キャリパスライド機構7の構成を複雑にすることなく、適正に異音を低減することができ、例えば、製造コストの増加を抑制することができる。
なお、上記で説明したスライドピン71は、揺動ガイド部73がボルト75、カラー76等によって構成されるものとして説明したが、カラー76にかえて、ボルト75を段付ボルトとすることで構成されてもよい。
また、スライドピン71は、図6の変形例に例示するように、揺動ガイド部73Aがボルト75と共に、カラー76にかえて突出部76A等を含んで構成されてもよい。この突出部76Aは、螺合穴77が形成されているピン本体74の露出した端部に、このピン本体74と一体で形成される。突出部76Aは、カラー76と同様に、円筒状に形成される。ここでは、突出部76Aは、アーム部57に設けられる支持孔59に挿入され、この状態でボルト75がワッシャ78を介してこの突出部76A内に挿入され、先端がピン本体74の螺合穴77に螺合して固定される。
突出部76Aは、スライド移動方向に沿った長さが支持孔59のスライド移動方向に沿った長さより若干長くなるように形成されている。これにより、スライドピン71は、ボルト75が突出部76Aに挿入された状態でこのボルト75によってワッシャ78を介して突出部76Aを締め付ける構造となり、アーム部57がこのスライドピン71に締め込まれない構造とすることができる。この結果、スライドピン71とキャリパボディ51とは、所定量の相対移動が可能な状態で組み付けられることとなる。つまり、スライドピン71は、揺動ガイド部73Aがキャリパボディ51に完全には締結されておらず、若干の相対移動が可能に組みつけられている。
この場合であっても、ディスクブレーキ装置1、キャリパスライド機構7は、スライドピン71をスライドガイド部72と揺動ガイド部73Aとに分けて構成した上で[許容揺動角α<許容揺動角β]とすることで、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することができ、適正に異音を低減することができる。
また、スライドピン71は、図7の変形例に例示するように、揺動ガイド部73Bが突出部76B等を含んで構成されてもよい。この突出部76Bは、ピン本体74の露出した端部に、このピン本体74と一体で形成される。突出部76Bは、円柱状に形成される。ここでは、ピン本体74は、露出した端部に螺合穴77が形成されていない。ここでは、突出部76Bは、ピン本体74の露出した端部とは反対側にさらに、螺合突起部77Bが一体で形成される。突出部76Bは、アーム部57に設けられる支持孔59に挿入され、この状態でナット75Bがワッシャ78を介して螺合突起部77Bに螺合して固定される。
突出部76Bは、スライド移動方向に沿った長さが支持孔59のスライド移動方向に沿った長さより若干長くなるように形成されている。これにより、スライドピン71は、突出部76Bがアーム部57の支持孔59に挿入された状態でナット75Bによってワッシャ78を介して突出部76Bを締め付ける構造となり、アーム部57がこのスライドピン71に締め込まれない構造とすることができる。この結果、スライドピン71とキャリパボディ51とは、所定量の相対移動が可能な状態で組み付けられることとなる。つまり、スライドピン71は、揺動ガイド部73Bがキャリパボディ51に完全には締結されておらず、若干の相対移動が可能に組みつけられている。
この場合であっても、ディスクブレーキ装置1、キャリパスライド機構7は、スライドピン71をスライドガイド部72と揺動ガイド部73Bとに分けて構成した上で[許容揺動角α<許容揺動角β]とすることで、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することができ、適正に異音を低減することができる。
[実施形態2]
図8は、実施形態2に係るキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図である。実施形態2に係るディスクブレーキ装置、キャリパスライド機構は、スライドピンの構成が実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
本実施形態のディスクブレーキ装置201のキャリパスライド機構207は、図8に示すように、スライドピン271がスライドガイド部72と揺動ガイド部273とを有することで、異音の低減を図っている。すなわち、このスライドピン271は、同軸上でスライドガイド部72と揺動ガイド部273とに分かれて構成されており、これにより、種々の異音を適正に低減している。ここでは、スライドピン271は、ピン本体74、揺動機構としてのボールジョイント275等を含んで構成される。
スライドピン271のスライドガイド部72は、上記と同様に、円柱状に構成されたピン本体74によって構成される。
スライドピン271の揺動ガイド部273は、スライドピン271において、キャリパ5を揺動可能に支持する部分である。言い換えれば、揺動ガイド部273は、スライドピン271において、キャリパ5の揺動をガイドする部分である。揺動ガイド部273は、キャリパ5のキャリパボディ51を揺動可能に支持する。
ここでは、揺動ガイド部273は、ボールジョイント275等を含んで構成される。言い換えれば、ボールジョイント275は、揺動ガイド部273に設けられる。このボールジョイント275は、キャリパ5を支持する平面P内に揺動中心Xが位置する。さらに言えば、このボールジョイント275は、スライドピン271とキャリパボディ51のアーム部57とを揺動ガイド部273にて相対揺動可能に連結する。
そして、このスライドピン271は、スライド移動方向に対する揺動ガイド部273の許容揺動角βが、スライド移動方向に対するスライドガイド部72の許容揺動角αより大きく設定される(α<β)。本実施形態のスライドピン271は、揺動ガイド部273にボールジョイント275が設けられることで、同軸上で、マウンティング6に対するスライド摺動部位としてのスライドガイド部72と、キャリパ5に対する揺動許容部位としての揺動ガイド部273とに分けて構成された上で、許容揺動角βを許容揺動角αより大きくすることができる。
上記のように構成されるディスクブレーキ装置201は、キャリパスライド機構207のスライドピン271が同軸上でスライドガイド部72とキャリパ5に対する揺動許容部位としての揺動ガイド部273とに分けて構成された上で[許容揺動角α<許容揺動角β]となることから、ラトル音の低減とモー音の低減とを両立することができるので、適正に異音を低減することができる。
すなわち、キャリパスライド機構207は、スライドピン271のスライドガイド部72のスライドガイド部クリアランスC1(図3等参照)を、スライドピン271のスライド移動が可能な範囲で可能な限り小さくすることで、スライドピン71を嵌合孔62内で確実に拘束することができる。これにより、このキャリパスライド機構207は、スライドピン71のピン本体74が嵌合孔62内で衝突する際の衝突速度を小さくし衝突エネルギを小さくすることができるので、ラトル音を低減することができる。
さらに、本実施形態のキャリパスライド機構207は、スライドピン271が同軸上でスライドガイド部72とキャリパ5に対する揺動許容部位としての揺動ガイド部273とに分けて構成された上で[許容揺動角α<許容揺動角β]となることで、車両制動時に揺動ガイド部273にてボールジョイント275がキャリパ5の揺動を許容することができる。これにより、キャリパスライド機構207は、車両制動時に、ディスクブレーキ装置201とサスペンション等とで連成振動系が形成されることを抑制することができるので、モー音を低減することができる。
つまり、本実施形態のキャリパスライド機構207は、スライドガイド部72にてスライドピン71のピン本体74と嵌合孔62内壁面との衝突エネルギを小さくして車両走行時のラトル音を低減することができると共に、揺動ガイド部273にてスライドピン271に対するキャリパ5のキャリパボディ51の揺動を許容して車両制動時のモー音を低減することができる。したがって、キャリパスライド機構207は、ラトル音の低減と、モー音の低減とを機械的な構成で両立することができるので、適正に異音を低減することができる。
また、このキャリパスライド機構207は、スライドピン271をスライドガイド部72と揺動ガイド部273とに分けて構成した上で[許容揺動角α<許容揺動角β]とすることで、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することから、スライドピン71のスライド移動の際の引き摺りやブレーキ振動を抑制しつつ、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することができる。
また、本実施形態のキャリパスライド機構207は、揺動ガイド部273にてボールジョイント275がスライドピン271に対するキャリパ5のキャリパボディ51の揺動を許容することから、キャリパ5の取り付け精度や摩擦パッド3、4の平面度精度等に関して高い精度を確保しなくても、適正に車輪に制動力を付与することができ、例えば、製造コストを低減することができる。
以上で説明した実施形態に係るディスクブレーキ装置201、キャリパスライド機構207は、スライドピン271をスライドガイド部72と揺動ガイド部273とに分けて構成した上で[許容揺動角α<許容揺動角β]とすることで、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することができ、適正に異音を低減することができる。
さらに、以上で説明した実施形態に係るディスクブレーキ装置201、キャリパスライド機構207では、スライドピン271は、揺動ガイド部273にボールジョイント275が設けられ、キャリパ5を支持する平面P内にこのボールジョイント275の揺動中心Xが位置する。したがって、このディスクブレーキ装置201、キャリパスライド機構207は、ボールジョイント275によって確実に[許容揺動角α<許容揺動角β]とする構成を実現することができるので、確実にモー音を低減することができ、より確実に異音を低減することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係るディスクブレーキ装置及びキャリパスライド機構は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
1、201 ディスクブレーキ装置
2 ディスクロータ
3、4 摩擦パッド
5 キャリパ
6 マウンティング
7、207 キャリパスライド機構
51 キャリパボディ
57 アーム部
59 支持孔
62 嵌合孔(孔部)
71、271 スライドピン
72 スライドガイド部
73、73A、73B、273 揺動ガイド部
74 ピン本体
75 ボルト
75B ナット
76 カラー
76A、76B 突出部
77 螺合穴
77B 螺合突起部
78 ワッシャ
79 ブーツ
275 ボールジョイント(揺動機構)
C1 スライドガイド部クリアランス
C2 揺動ガイド部クリアランス
X 揺動中心
α、β 許容揺動角

Claims (2)

  1. 回転軸線回りに回転するディスクロータと、
    前記ディスクロータの摩擦面に対向する摩擦パッドと、
    前記摩擦パッドを前記ディスクロータの摩擦面に押付可能なキャリパと、
    孔部が設けられるマウンティングと、
    前記孔部に挿入されるスライドピンを介して前記マウンティングに前記キャリパをスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構とを備え、
    前記スライドピンは、前記孔部内でスライド移動可能なスライドガイド部と、前記キャリパを支持する揺動ガイド部とを有し、前記キャリパに設けられ前記揺動ガイド部が挿入される支持孔と前記揺動ガイド部との揺動ガイド部クリアランスが、前記孔部と前記スライドガイド部とのスライドガイド部クリアランス以上であり、かつ、スライド移動方向に沿った前記揺動ガイド部クリアランスの長さが、スライド移動方向に沿った前記スライドガイド部クリアランスの長さより短く形成されることで、スライド移動方向に対する前記揺動ガイド部の許容揺動角が、スライド移動方向に対する前記スライドガイド部の許容揺動角より大きく設定され、
    前記スライドガイド部クリアランスは、前記スライドガイド部の外周面と前記孔部の内周面との合計のクリアランスであり、
    前記揺動ガイド部クリアランスは、前記揺動ガイド部の外周面と前記支持孔の内周面との合計のクリアランスであり、
    前記スライドガイド部クリアランスの長さは、前記スライドピンのピン本体が前記孔部内に完全に挿入された状態で、スライド移動方向に沿った前記孔部の開口から当該ピン本体の先端までの長さであり、
    前記揺動ガイド部クリアランスの長さは、スライド移動方向に沿った前記支持孔の長さであることを特徴とする、
    ディスクブレーキ装置。
  2. ディスクブレーキ装置のマウンティングに設けられる孔部に挿入されるスライドピンを介して、当該マウンティングに前記ディスクブレーキ装置のキャリパをスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構であって、
    前記スライドピンは、前記孔部内でスライド移動可能なスライドガイド部と、前記キャリパを支持する揺動ガイド部とを有し、前記キャリパに設けられ前記揺動ガイド部が挿入される支持孔と前記揺動ガイド部との揺動ガイド部クリアランスが、前記孔部と前記スライドガイド部とのスライドガイド部クリアランス以上であり、かつ、スライド移動方向に沿った前記揺動ガイド部クリアランスの長さが、スライド移動方向に沿った前記スライドガイド部クリアランスの長さより短く形成されることで、スライド移動方向に対する前記揺動ガイド部の許容揺動角が、スライド移動方向に対する前記スライドガイド部の許容揺動角より大きく設定され、
    前記スライドガイド部クリアランスは、前記スライドガイド部の外周面と前記孔部の内周面との合計のクリアランスであり、
    前記揺動ガイド部クリアランスは、前記揺動ガイド部の外周面と前記支持孔の内周面との合計のクリアランスであり、
    前記スライドガイド部クリアランスの長さは、前記スライドピンのピン本体が前記孔部内に完全に挿入された状態で、スライド移動方向に沿った前記孔部の開口から当該ピン本体の先端までの長さであり、
    前記揺動ガイド部クリアランスの長さは、スライド移動方向に沿った前記支持孔の長さであることを特徴とする、
    キャリパスライド機構。
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