JP5790520B2 - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスクブレーキ装置に関する。
従来からディスクブレーキ装置(例えば、特許文献1参照)は、車輪と共に回転するディスクロータの摩擦面に摩擦パッドを押し付けることにより生じる摩擦力によって車輪に制動力を与える。
特開2008−144890号公報
ところで、上述のような特許文献1に記載されているディスクブレーキ装置は、例えば、制動時の鳴きの低減の点でさらなる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、制動時の鳴きを低減することができるディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るディスクブレーキ装置は、車体に取り付けられたマウンティングと、車輪と一体に軸線回りに回転可能に設けられたディスクロータと、前記マウンティングにスライド移動自在に設けられたキャリパと、前記キャリパに設けられた制動力駆動源と、前記キャリパに設けられ、かつ前記制動力駆動源の駆動力により前記キャリパが前記マウンティングにスライド移動されると前記ディスクロータの摩擦面に摺接される摩擦材と、前記摩擦材に固定されかつ前記制動力駆動源に接続された裏金とを有した摩擦パッドと、前記制動力駆動源と前記裏金とのうち一方に設けられた凸部と他方に設けられかつ前記凸部が侵入する凹部とを有するパッド接続部と、を備え、前記凸部は、垂直面を有する凸の矩形状に形成され、かつ前記軸線方向視において前記垂直面が前記ディスクロータの回転方向に対して交差して直線状に延在しており、前記凹部は、垂直内面を有する凹の矩形状に形成され、かつ前記垂直内面が前記垂直面に対向しているとともに前記軸線方向視において前記ディスクロータの回転方向に対して交差して直線状に延在しており、前記摩擦材が前記摩擦面に摺接される際に、前記垂直面と前記垂直内面とが接触して互いに荷重を受ける接触面を形成し、かつ前記接面は、前記軸線方向視において、前記裏金の前記ディスクロータの回転方向の中心と前記裏金の前記回転方向の端部との間で、かつ前記裏金の前記回転方向の中心と前記裏金の前記回転方向の端部との間の中心よりも前記裏金の前記回転方向の中心寄りに設けられることを特徴とする。
また、上記ディスクブレーキ装置では、前記摩擦材が前記摩擦面に摺接される際に、前記接触面が、前記軸線方向視において、前記裏金の前記回転方向の中心と前記裏金の前記回転方向の一方の端部との間の中心に設けられることができる。
本発明に係るディスクブレーキ装置は、制動時の摩擦パッドの撓みを抑制することで、摩擦パッドとディスクロータとの間の摩擦力変動を抑制でき、所謂面内の鳴きを低減することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係るディスクブレーキ装置を示す概略構成図である。 図2は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す断面図である。 図3は、実施形態に係るディスクブレーキ装置のディスクロータと摩擦パッドとの位置関係を示す側面図である。 図4は、実施形態に係るディスクブレーキ装置のディスクロータと摩擦パッドとの位置関係を示す断面図(図3中のIV−IV線に沿う断面図)である。 図5は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の制動状態のディスクロータと摩擦パッドとの位置関係を示す断面図である。
以下に、本発明に係るディスクブレーキ装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係るディスクブレーキ装置を示す概略構成図、図2は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す断面図、図3は、実施形態に係るディスクブレーキ装置のディスクロータと摩擦パッドとの位置関係を示す側面図、図4は、実施形態に係るディスクブレーキ装置のディスクロータと摩擦パッドとの位置関係を示す断面図(図3中のIV−IV線に沿う断面図)、図5は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の制動状態のディスクロータと摩擦パッドとの位置関係を示す断面図である。
図1、図2に示す本実施形態のディスクブレーキ装置(以下、単にブレーキ装置と呼ぶ)1は、典型的には、車両に搭載され、車両の車体に回転可能に支持された車輪に制動力を付与するものである。このブレーキ装置1は、マウンティング6に支持されている浮動型のキャリパ5によりディスクロータ2に摩擦パッド3,4を押し付けて制動力を発生する。このキャリパ浮動型のブレーキ装置1は、キャリパ5がマウンティング6に対して、車輪の回転軸線L(図1中に矢印で示し、特許請求の範囲の軸線に相当する)方向にスライド移動可能に支持されている。
具体的には、ブレーキ装置1は、図1に示すように、ディスクロータ2と、一対の摩擦パッド3,4と、マウンティング6と、キャリパ5と、キャリパスライド機構7と、パッド接続部81(図3に示す)とを備える。
ディスクロータ2は、略円板状に形成される。ディスクロータ2は、車軸に取り付けられて、車輪と一体的となって車軸の回転軸線L(図1中に一点鎖線で示す)回りに回転可能に設けられる。即ち、ディスクロータ2は、回転軸線Lを中心とした周方向に沿って、図1に示された矢印M方向(以下、ディスクロータ2の回転方向と記す)に回転する。即ち、回転方向Mは、キャリパ5のマウンティング6に対するスライド移動方向としての回転軸線Lに対して交差(図示例では、直交)する方向をなしている。
摩擦パッド3,4は、それぞれディスクロータ2の両側の摩擦面2a,2bに対向して設けられる。摩擦パッド3,4は、外観が直方体状に形成されている。摩擦パッド3,4の長手方向は、図3に示すように、摩擦パッド3,4(図3には、摩擦パッド3のみ示す)の裏金32,42の長手方向の中心P(図3に示す)におけるディスクロータ2の径方向に対して直交している。摩擦パッド3,4は、それぞれ、摩擦材31,41が裏金32,42に固定されて構成されている。摩擦パッド3が、後述するキャリパボディ51のシリンダ支持部53側に配置されてインナパッドをなしかつ特許請求の範囲の摩擦パッドに相当し、摩擦パッド4が、キャリパボディ51のリアクション部54側に配置されてアウタパッドをなしている。摩擦パッド3は、裏金32がシリンダ機構52の後述するシリンダ爪部材73にパッド接続部81を介して接続されて、裏金32がシリンダ支持部53に重ねられている。摩擦パッド4は、裏金42がキャリパ5のリアクション部54に固定又は移動自在に支持されている。こうして、摩擦パッド3,4は、キャリパ5に設けられている。摩擦パッド3,4は、後述するようにキャリパスライド機構7によりキャリパ5がマウンティング6に対して回転軸線L方向にスライド移動されることで、摩擦面2a,2bに接離自在にキャリパ5に設けられている。なお、接離とは、近づいたり離れることをいう。
マウンティング6は、サスペンション、中間ビームなどを介して車両の車体に取付けられている。マウンティング6は、ディスクロータ2の回転方向Mに間隔をあけて設けられた一対のスリーブ61と、一対のスリーブ61同士を連結した連結部62とを一体に備えている。スリーブ61は、それぞれ、一端部が開口しかつ他端部が閉塞した筒状に形成されている。スリーブ61の内側には、断面円形で内径が長手方向に一定の穴部63が形成されている。各スリーブ61の穴部63は、キャリパ5の後述するアーム部59側の一端部がスリーブ61の端面に開口しかつアーム部59から離れた側の他端部がスリーブ61内で閉塞している。各スリーブ61の穴部63は、ディスクロータ2の回転軸線Lに沿って延在している。
キャリパ5は、キャリパボディ51と、切替部60とを備えている。キャリパボディ51は、図2に模式的に示すように、ディスクロータ2の一方の摩擦面2aと間隔をあけて相対したシリンダ支持部53と、他方の摩擦面2bと間隔をあけて相対したリアクション部54と、シリンダ支持部53とリアクション部54とを連結した連結部55とを備えて、回転軸線L方向に切った断面形状がU字状に形成されている。キャリパボディ51は、両摩擦面2a,2bと間隔をあけたシリンダ支持部53及びリアクション部54を備えることで、ディスクロータ2を跨いだ格好に配されている。キャリパボディ51即ちキャリパ5は、キャリパスライド機構7により、マウンティング6に対して、回転軸線Lに沿ってスライド移動自在に設けられている。
切替部60は、制動力駆動源としてのシリンダ機構52と、ブーツ72とを備えている。シリンダ機構52は、キャリパボディ51のシリンダ支持部53に設けられている。即ち、シリンダ機構52は、キャリパ5に設けられている。シリンダ機構52は、図2に示すように、シリンダ支持部53に一体に設けられたシリンダ本体56と、このシリンダ本体56内に摺動自在に設けられたピストン57と、ピストン57に取り付けられたシリンダ爪部材73とを備えている。シリンダ本体56は、ディスクロータ2に相対する一端部が開口した有底筒状に形成されている。シリンダ本体56の内面には、このシリンダ本体56の内面とピストン57との間を液密に保つシール機構をなすパッキン58が設けられている。ピストン57は、シリンダ爪部材73を介して摩擦パッド3の裏金32の基端面に接触している。シリンダ爪部材73は、厚手の平板状に形成されて、ピストン57の先端面上に重ねられて、ピストン57に取り付けられている。シリンダ爪部材73は、ピストン57の先端面と摩擦パッド3との間に設けられている。シリンダ本体56内には、運転者のブレーキペダルの踏み込み操作に応じて、マスタシリンダから作動油が供給される。
ブーツ72は、ゴムなどの弾性材料で構成され、蛇腹状の円筒状に形成されている。ブーツ72は、内側に後述するスライドピン71を通して、マウンティング6のスリーブ61とスライドピン71の基端部との間に装着されている。ブーツ72は、これらのスリーブ61とスライドピン71の基端部との双方に取付けられている。ブーツ72は、マウンティング6のスリーブ61とスライドピン71の基端部との間の隙間を被覆する。ブーツ72は、穴部63内への異物の混入等を防ぐことができる。ブーツ72は、キャリパ5がマウンティング6に対して回転軸線Lに沿ってスライド移動する際に、全長が拡大、縮小するように弾性変形する。
切替部60は、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されると、この作動油の油圧によりピストン57が一方の摩擦面2aに近づき、摩擦パッド3をディスクロータ2の摩擦面2aに押し付ける。さらに、切替部60は、キャリパ5がスライド移動して摩擦パッド4をディスクロータ2の摩擦面2bに押し付ける。また、切替部60は、ブレーキペダルの踏み込み操作がされずに、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されないと、シリンダ本体56内の作動油の圧力が除圧される。そして、切替部60は、弾性復元力により全長が縮小してブーツ72が弾性変形していない中立状態となり、摩擦パッド3,4をディスクロータ2の摩擦面2a,2bから離間させる。このために、切替部60は、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されると摩擦パッド3,4をディスクロータ2の摩擦面2a,2bに押し付ける制動状態となる。切替部60は、シリンダ本体56内に作動油が供給されないと摩擦パッド3,4をディスクロータ2の摩擦面2a,2bから離間させる非制動状態となる。こうして、切替部60は、シリンダ本体56内に作動油が供給されるか否か即ちブレーキペダルの踏み込み操作がされるか否かにより、前記制動状態と前記非制動状態とが切り替え可能となっている。さらに、切替部60は、前記制動状態と前記非制動状態とを切り替えるのに連動して、摩擦パッド3,4が摩擦面2a,2bに接離するように、キャリパ5をマウンティング6に対してスライド移動させる。こうして、切替部60のシリンダ機構52の駆動力により、キャリパ5がマウンティング6にスライド移動されると、ディスクロータ2の摩擦面2aに摩擦パッド3の摩擦材31が摺接される。
キャリパスライド機構7は、マウンティング6にキャリパ5を回転軸線Lに沿ってスライド移動自在に支持するものである。キャリパスライド機構7は、前述した穴部63と、各穴部63に対応したスライドピン71とを備えている。スライドピン71は、その基端部がキャリパボディ51のシリンダ支持部53の外縁から回転方向Mの前後に突出したアーム部59に固定されている。スライドピン71は、合計2つ設けられている。スライドピン71は、回転軸線Lと平行な円柱状に形成されている。スライドピン71は、その先端部が穴部63内に移動自在に挿入されている。前述した構成のキャリパスライド機構7は、スライドピン71が穴部63内に挿入されることにより、スライドピン71を介して、キャリパ5をマウンティング6に回転軸線Lに沿ってスライド移動自在に支持する。
パッド接続部81は、図3、図4及び図5に示すように、シリンダ機構52のシリンダ爪部材73に設けられかつシリンダ爪部材73から摩擦パッド3の裏金32に向かって凸の凸部82と、摩擦パッド3の裏金32に設けられた凹部83とを備えている。凸部82と凹部83は、それぞれ、2つ設けられている。凸部82と凹部83は、それぞれ、直線状に延在している。
2つの凸部82は、互いに平行に摩擦パッド3の長手方向に間隔をあけて設けられている。凸部82は、回転軸線Lに離れた位置からみて即ち回転軸線L方向視において、摩擦パッド3の裏金32の長手方向即ち回転方向Mの中心P(図3に示す)と、摩擦パッド3の裏金32の長手方向即ち回転方向Mの端部(一方の端部、他方の端部に相当する)32a,32bとの間に設けられている。凸部82の長手方向は、回転方向Mに対して交差している。即ち、凸部82は、回転方向Mに対して交差して直線状に延在している。凸部82は、長手方向に交差する断面形状が裏金32の表面から凸の矩形状に形成されている。即ち、凸部82は、前記裏金32の表面に対して直交する2つの垂直面82a,82b(外面に相当)と、垂直面82a,82b同士を連結しかつ裏金32の表面と平行な平行面82c(外面に相当)とで形成されている。2つの凸部82の垂直面82aは、回転軸線L方向視において、摩擦パッド3の裏金32の長手方向即ち回転方向Mの中心P(図3に示す)と、摩擦パッド3の裏金32の長手方向即ち回転方向Mの端部32a,32bとの間で、かつ、前記中心Pと前記端部32a,32bとの間の中心Pa,Pb(図3に示す)よりも中心P寄りに設けられている。2つの凸部82のうちの図3の上方の一方の凸部82の垂直面82aは、回転軸線L方向視において、摩擦パッド3の裏金32の長手方向即ち回転方向Mの中心P(図3に示す)と、摩擦パッド3の裏金32の長手方向即ち回転方向Mの一方の端部32aとの間の中心Paに設けられている。
2つの凹部83は、互いに平行に摩擦パッド3の長手方向に間隔をあけて設けられている。凹部83の長手方向は、回転方向Mに対して交差している。即ち、凹部83は、回転方向Mに対して交差して直線状に延在している。凹部83は、長手方向に交差する断面形状がシリンダ爪部材73の表面から凹の矩形状に形成されている。即ち、凹部83は、前記シリンダ爪部材73の表面に対して直交する2つの垂直内面83a,83b(内面に相当)と、垂直内面83a,83b同士を連結しかつシリンダ爪部材73の表面と平行な平行内面83c(内面に相当)とで形成されている。凹部83は、凸部82よりも若干大きく形成されている。凹部83は、内側に凸部82を侵入させる。パッド接続部81は、凹部83内に凸部82を侵入させることで、摩擦パッド3の裏金32とシリンダ爪部材73とを接続する。なお、垂直面82aと垂直内面83aは、制動時すなわち摩擦材31が摩擦面2aに摺接される際に、互いに密に接触して、互いに荷重を受ける(作用しあう)接触面をなしている。
前述した構成のブレーキ装置1は、例えば、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われていないと、切替部60が非制動状態となって、図4に示すように、摩擦パッド3,4が摩擦面2a,2bから間隔をあけている(図4には、摩擦パッド3のみ示す)。そして、ブレーキ装置1は、例えば、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われると、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されて、この作動油がピストン57及びシリンダ爪部材73をディスクロータ2の摩擦面2aに向かって加圧する。すると、ピストン57及びシリンダ爪部材73が図2中矢印B方向に前進し、このピストン57の先端面に取り付けられたシリンダ爪部材73が摩擦パッド(インナパッド)3の裏金32を押圧し、この摩擦パッド3をディスクロータ2の摩擦面2aに接近させる。また、このとき、キャリパ5は、ピストン57が前進するその移動反力により、キャリパボディ51がこのピストン57及びシリンダ爪部材73とは逆方向、つまり、図2中矢印C方向に前進し、摩擦パッド(アウタパッド)4をディスクロータ2の摩擦面2bに接近させ、ブーツ72が伸張して全長が縮小する方向の弾性復元力を生じる。
そして、ブレーキ装置1は、切替部60が制動状態に切り替えられて、摩擦パッド3,4がディスクロータ2の各摩擦面2a,2bに押し付けられてディスクロータ2を挟持する。ブレーキ装置1は、図5に示すように、摩擦パッド3,4の摩擦材31,41をディスクロータ2の各摩擦面2a,2bに摺接させて、これらの摩擦パッド3,4と、車輪と共に回転するディスクロータ2との間に摩擦抵抗力を発生させる(図5には、摩擦パッド3のみ示す)。ブレーキ装置1は、ディスクロータ2に所定の回転抵抗力を作用させ、このディスクロータ2及びこれと一体で回転する車輪に制動力を付与する。なお、摩擦材31,41が摩擦面2a,2bに摺接される際には、前述した凸部82の外面としての垂直面82aと、凹部83の内面としての垂直内面83aとが互いに密に接触して、互いに荷重を受ける(作用しあう)。そして、これらの互いに荷重を受ける垂直面82aと垂直内面83aとが、回転軸線L方向視において、裏金32の回転方向Mの中心Pと端部32a,32bとの間で、かつ裏金32の回転方向Mの中心Pと端部32a,32bとの間の中心Pa,Pbよりも裏金の回転方向Mの中心P寄りに設けられる。また、図3中上方の一方の凸部82及び凹部83において、回転軸線L方向視において、互いに荷重を受ける垂直面82aと垂直内面83aとは、裏金32の回転方向Mの中心Pと一方の端部32aとの間の中心Paに設けられる。このように、本発明でいう、接触面としての垂直面82aと垂直内面83aが、回転軸線L方向視において、裏金32のディスクロータ2の回転方向Mの中心Pと裏金32の回転方向Mの端部32a,32bとの間で、かつ裏金32の回転方向Mの中心Pと裏金32の回転方向Mの端部32a,32bとの間の中心Pa,Pbよりも裏金32の回転方向Mの中心P寄りに設けられるとは、垂直面82aと垂直内面83aが、中心Pa,Pbに設けられることと、中心Pa,Pbよりも中心P寄りに設けられることをいう。
また、ブレーキ装置1は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われなくなると、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されずに、このシリンダ本体56内の作動油の圧力が除圧される。すると、ブレーキ装置1は、ピストン57及びシリンダ爪部材73が後退しかつブーツ72の弾性復元力によりキャリパボディ51が後退して切替部60が非制動状態に切り替えられ、摩擦パッド3,4がディスクロータ2から離間する。こうして、ブレーキ装置1は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われないと、切替部60が非制動状態となる。このように、切替部60は、ブレーキペダルの踏み込み操作が行われるか否かにより、非制動状態と制動状態とが切り替えられる。
上記のように構成されたブレーキ装置1は、パッド接続部81の制動時に互いに荷重を受ける凸部82の垂直面82aと凹部83の垂直内面83aとが、回転軸線L方向において、裏金32の回転方向Mの中心Pと端部32a,32bと間でかつ中心Pと端部32a,32bと間の中心Pa,Pbよりも中心P寄りに設けられる。このために、制動時にディスクロータ2から摩擦パッド3の裏金32に作用する反力の作用点である裏金32の中心Pと、互いに荷重を受ける前述した垂直面82a及び垂直内面83aとの距離D,D´(図3に示す)を抑制することができる。したがって、制動時の裏金32即ち摩擦パッド3の撓みを抑制することができる。
ここで、ディスクロータ2と摩擦パッド3,4との間の摩擦力変動が、周方向に生じる起振力及び面内(伸縮)振動として、ディスクロータ2に作用することが知られている。また、ディスクロータ2と摩擦パッド3,4の摩擦力変動が大きくなると、ディスクロータ2の周方向に生じる起振力及び面内(伸縮)振動が大きくなり、所謂面内の鳴き即ち制動時の鳴きが大きくなることが知られている。
したがって、ブレーキ装置1は、制動時の摩擦パッド3,4の変形を抑制でき、制動時に作用する荷重による摩擦パッド3,4とディスクロータ2との間の摩擦力変動を抑制することができる。よって、ブレーキ装置1は、ディスクロータ2の周方向に生じる起振力を抑制することができ、所謂面内の鳴き即ち制動時の鳴きを低減することができる。
また、図3中上方の凸部82及び凹部83において、制動時に互いに荷重を受ける垂直面82aと垂直内面83aとが、回転軸線L方向視において、裏金32の回転方向Mの中心Pと一方の端部32aとの間の中心Paに設けられる。このために、制動時にディスクロータ2から摩擦パッド3の裏金32に作用する反力の作用点である裏金32の中心Pと、互いに荷重を受ける前述した垂直面82a及び垂直内面83aとの距離Dを確実に抑制することができる。したがって、制動時の裏金32即ち摩擦パッド3の撓みを確実に抑制することができる。よって、ブレーキ装置1は、ディスクロータ2の周方向に生じる起振力を確実に抑制することができ、所謂面内の鳴き即ち制動時の鳴きを確実に低減することができる。
前述したブレーキ装置1では、パッド接続部81が凸部82と凹部83をそれぞれ二つ備えているが、本発明では、前述した垂直面82aと垂直内面83aとが中心Pと一方の端部32aとの間に設けられていれば、凸部82と凹部83をそれぞれ一つ又は三つ以上備えても良い。即ち、本発明では、凸部82と凹部83が中心Pと一方の端部32aとの間の中心Pa,Pbよりも中心P寄りに設けられていれば、凸部82と凹部83を幾つ設けても良い。また、凸部82と凹部83が複数設けられる場合には、互いに平行に設けなくても良く、凸部82と凹部83を直線状に形成しなくても良い。また、制動時に密に接触する少なくとも一つの凸部82の垂直面82a及び凹部83の垂直内面83aが、中心Pと一方の端部32aとの間に中心Paに設けられれば良い。また、外面及び内面の少なくとも一部が制動時に互いに荷重を受けることができる接触面として構成とすることができれば、凸部82及び凹部83は前述した実施形態に限らず、種々の形状にすることができる。
なお、上述した本発明に係るブレーキ装置1は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
1 ディスクブレーキ装置
2 ディスクロータ
2a 摩擦面
3 摩擦パッド
5 キャリパ
6 マウンティング
31 摩擦材
32 裏金
32a 一方の端部
52 シリンダ機構(制動力駆動源)
81 パッド接続部
82 凸部
82a 垂直面(接触面)
83 凹部
83a 垂直内面(接触面)
L 回転軸線(軸線)
M 回転方向
P 中心
D 距離

Claims (2)

  1. 車体に取り付けられたマウンティングと、
    車輪と一体に軸線回りに回転可能に設けられたディスクロータと、
    前記マウンティングにスライド移動自在に設けられたキャリパと、
    前記キャリパに設けられた制動力駆動源と、
    前記キャリパに設けられ、かつ前記制動力駆動源の駆動力により前記キャリパが前記マウンティングにスライド移動されると前記ディスクロータの摩擦面に摺接される摩擦材と、前記摩擦材に固定されかつ前記制動力駆動源に接続された裏金とを有した摩擦パッドと、
    前記制動力駆動源と前記裏金とのうち一方に設けられた凸部と他方に設けられかつ前記凸部が侵入する凹部とを有するパッド接続部と、を備え
    前記凸部は、垂直面を有する凸の矩形状に形成され、かつ前記軸線方向視において前記垂直面が前記ディスクロータの回転方向に対して交差して直線状に延在しており、
    前記凹部は、垂直内面を有する凹の矩形状に形成され、かつ前記垂直内面が前記垂直面に対向しているとともに前記軸線方向視において前記ディスクロータの回転方向に対して交差して直線状に延在しており、
    記摩擦材が前記摩擦面に摺接される際に、前記垂直面と前記垂直内面とが接触して互いに荷重を受ける接触面を形成し、かつ前記接面は、前記軸線方向視において、前記裏金の前記ディスクロータの回転方向の中心と前記裏金の前記回転方向の端部との間で、かつ前記裏金の前記回転方向の中心と前記裏金の前記回転方向の端部との間の中心よりも前記裏金の前記回転方向の中心寄りに設けられることを特徴とする、
    ディスクブレーキ装置。
  2. 前記摩擦材が前記摩擦面に摺接される際に、前記接触面が、前記軸線方向視において、前記裏金の前記回転方向の中心と前記裏金の前記回転方向の一方の端部との間の中心に設けられる、
    請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
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