JP5620141B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハなどの被研磨材表面の凹凸をケミカルメカニカルポリシング(CMP)で平坦化する際に使用される研磨パッドに関し、詳しくは、研磨状況等を光学的手段により検知するための窓(光透過領域)を有する研磨パッド、及び該研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法に関する。
半導体装置を製造する際には、半導体ウエハ(以下、ウエハともいう)表面に導電性膜を形成し、フォトリソグラフィー、エッチング等をすることにより配線層を形成する形成する工程や、配線層の上に層間絶縁膜を形成する工程等が行われ、これらの工程によってウエハ表面に金属等の導電体や絶縁体からなる凹凸が生じる。近年、半導体集積回路の高密度化を目的として配線の微細化や多層配線化が進んでいるが、これに伴い、ウエハ表面の凹凸を平坦化する技術が重要となってきた。
ウエハ表面の凹凸を平坦化する方法としては、一般的にCMP法が採用されている。CMPは、ウエハの被研磨面を研磨パッドの研磨面に押し付けた状態で、砥粒が分散されたスラリー状の研磨剤(以下、スラリーという)を用いて研磨する技術である。
CMPで一般的に使用する研磨装置は、例えば、図1に示すように、研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、被研磨材(ウエハなど)4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えている。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と被研磨材4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、被研磨材4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。
このようなCMPを行う上で、ウエハ表面平坦度の判定の問題がある。すなわち、希望の表面特性や平面状態に到達した時点を検知する必要がある。従来、酸化膜の膜厚や研磨速度等に関しては、テストウエハを定期的に処理し、結果を確認してから製品となるウエハを研磨処理することが行われてきた。
しかし、この方法では、テストウエハを処理する時間とコストが無駄になり、また、あらかじめ加工が全く施されていないテストウエハと製品ウエハでは、CMP特有のローディング効果により、研磨結果が異なり、製品ウエハを実際に加工してみないと、加工結果の正確な予想が困難である。
そのため、最近では上記の問題点を解消するために、CMPプロセス時に、その場で、希望の表面特性や厚さが得られた時点を検出できる方法が望まれている。このような検知については様々な方法が用いられているが、測定精度や非接触測定における空間分解能の点から光学的検知手段が主流となりつつある。
光学的検知手段とは、具体的には光ビームを窓(光透過領域)を通して研磨パッド越しにウエハに照射して、その反射によって発生する干渉信号をモニターすることによって研磨の終点を検知する方法である。
このような光学的手段による研磨の終点検知法およびその方法に用いられる研磨パッドについては様々なものが提案されている。
例えば、研磨層と、該研磨層の一部に一体に形成された研磨状態を光学的に測定するための一つ以上の透光窓部材と、を有する研磨パッドであって、該透光窓部材は、マイクロゴムA硬度60度以下の軟質透光層とマイクロゴムA硬度が80度以上の硬質透光層が少なくとも積層され、かつ、前記軟質透光層は研磨面側の最表層に位置する事を特徴とする研磨パッドが提案されている(特許文献1)。
また、被研磨物を研磨する研磨層と、前記研磨層を支持する下地層とを有し、前記研磨層には、厚み方向に光を透過させる第1窓部材が形成されており、前記下地層には、前記第1窓部材に対応する位置に、厚み方向に光を透過させる第2窓部材が形成されていることを特徴とする研磨パッドが提案されている(特許文献2)。
一方、スラリーが研磨層側からクッション層側に漏れ出さないための提案もなされている。
例えば、パッド下層の開口部分およびパッド上層の開口部分を覆うように、これらのパッド層の間に透明シートを配置したポリシングパッドが提案されている(特許文献3)。
また、上層パッドと下層パッドとの間に、透明フィルムを配置した研磨パッドが提案されている(特許文献4)。
上記透明シート(透明フィルム)としては、両面に接着剤層を有するシート(フィルム)が用いられているが、このようなシート(フィルム)を光透過領域を有する研磨層とクッション層との間に設けた場合、光学的終点検知精度が悪くなるという問題があった。
特開2003−285259号公報 特開2007−44814号公報 特開2001−291686号公報 特開2003−68686号公報
本発明は、研磨を行っている状態で高精度の光学終点検知を可能とし、長期間使用した場合であっても研磨層側からクッション層側へのスラリー漏れを防止することができる研磨パッドを提供することを目的とする。また、該研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す研磨パッドにより上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、研磨領域及び光透過領域を有する研磨層と貫通孔を有するクッション層とが、前記光透過領域と前記貫通孔とが重なるように両面接着シートを介して積層されている研磨パッドにおいて、前記貫通孔内の両面接着シートの接着剤層に透光部材が貼付されていることを特徴とする研磨パッド、に関する。
図2は、従来の研磨パッドの構造を示す概略断面図である。詳しくは、研磨領域8及び光透過領域9を有する研磨層10と貫通孔11を有するクッション層12とが、前記光透過領域9と前記貫通孔11とが重なるように両面接着シート15を介して積層されている。両面接着シート15は、透明シート13の両面に接着剤層14を有するものであり、通常使用前においては接着剤層14の表面に剥離シートが設けられている。従来の研磨パッド1は、両面接着シート15の各接着剤層14の表面に設けられた剥離シートを剥離し、露出した各接着剤層14を研磨層10及びクッション層12に貼り合せることにより製造されている。
このような従来の研磨パッドの光学的終点検知精度が悪い理由としては以下のことが考えられる。貫通孔11内の接着剤層14は接着面が露出しているため、研磨パッド作製時及び研磨操作時に当該接着面に細かな埃などが付着し、それにより光透過率が低下したり又は光の反射が起こり、光学的終点検知精度が悪くなると考えられる。また、研磨パッドをプラテンに貼り付ける際に、当該接着面がプラテンに触れて接着面が荒れることにより、光学的終点検知精度が悪くなると考えられる。また、研磨操作中に光透過領域9に圧力が加わった際に、当該接着面がプラテンに貼り付いて光透過領域9が歪むことにより、光学的終点検知精度が悪くなると考えられる。研磨パッドを作製した後に、貫通孔11内の接着剤層14を完全に除去すれば上記問題は解決すると思われるが、接着剤層14を完全に除去することは事実上不可能である。
本発明の研磨パッドは、図3に示すように、前記貫通孔11内の接着剤層14に透光部材16が貼付されているため上記のような問題が起こらず、光学的終点検知精度の低下を防止することができる。
前記透光部材は、反射防止処理及び/又は光散乱処理された樹脂フィルムであることが好ましい。該樹脂フィルムを用いることにより、入射する測定光の直接反射を防止できるため、光学的終点検知精度を高く維持することができる。
また、前記透光部材は、防汚処理された樹脂フィルムであることが好ましい。該樹脂フィルムを用いることにより、フィルム表面に埃などが付着しにくくなるため、光学的終点検知精度を高く維持することができる。
また、前記透光部材として、必要によりバンドパス機能を有する樹脂フィルムを使用してもよい。該樹脂フィルムを用いると、不要な波長の光をカットして、必要な波長の光のみを透過することができるため、光学的終点検知において必要な波長の光のみを検出することができるため都合がよい。
さらに本発明は、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略図である。 従来の研磨パッドの構造を示す概略断面図である。 本発明の研磨パッドの構造を示す概略断面図である。
図3は、本発明の研磨パッドの構造を示す概略断面図である。図3に示すように、本発明の研磨パッド1は、研磨領域8及び光透過領域9を有する研磨層10と貫通孔11を有するクッション層12とが、前記光透過領域9と前記貫通孔11とが重なるように両面接着シート15を介して積層されており、前記貫通孔11内の接着剤層14に透光部材16が貼付されていることを特徴とする。
光透過領域の形成材料は特に制限されないが、研磨を行っている状態で高精度の光学終点検知を可能とし、波長400〜700nmの全範囲で光透過率が20%以上である材料を用いることが好ましく、さらに好ましくは光透過率が50%以上の材料である。そのような材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、及びアクリル樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ハロゲン系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリスチレン、及びオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)などの熱可塑性樹脂、ブタジエンゴムやイソプレンゴムなどのゴム、紫外線や電子線などの光により硬化する光硬化性樹脂、及び感光性樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、熱硬化性樹脂は比較的低温で硬化するものが好ましい。光硬化性樹脂を使用する場合には、光重合開始剤を併用することが好ましい。
光硬化性樹脂は、光により反応して硬化する樹脂であれば特に制限されない。例えば、エチレン性不飽和炭化水素基を有する樹脂が挙げられる。具体的には、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ヘキサプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、及びオリゴブタジエンジオールジアクリレートなどの多価アルコール系(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールA又はエピクロルヒドリン系エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸付加物などのエポキシ(メタ)アクリレート、無水フタル酸−ネオペンチルグリコール−アクリル酸の縮合物などの低分子不飽和ポリエステル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと2価アルコールと(メタ)アクリル酸モノエステルとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレート化合物、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、及びノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いられる。
光硬化性樹脂の光硬化性を高めるために、光重合開始剤や増感剤等を添加する事ができる。これらは、特に制限されるものではなく、用いる光源、波長域に応じて選択して使用する。
i線(365nm)付近の紫外線を光源に用いる場合には、例えば、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−エチルアントラキノン、及びフェナントレンキノンなどの芳香族ケトン類、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン類、ベンジルジメチルケタールなどのベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などのイミダゾール類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタンなどのアクリジン誘導体、N−フェニルグリシンなどが挙げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いられる。
感光性樹脂としては、光により化学反応する樹脂であれば特に制限されず、具体的には、(1)活性エチレン基を含む化合物や芳香族多環化合物を高分子の主鎖や側鎖に導入したもの;ポリビニルシンナメート、p−フェニレンジアクリル酸をグリコールと縮重合した不飽和ポリエステル、シンナミリデン酢酸をポリビニルアルコールでエステル化したもの、シンナモイル基、シンナミリデン基、カルコン残基、イソクマリン残基、2,5−ジメトキシスチルベン残基、スチリルピリジニウム残基、チミン残基、α−フェニルマレイミド、アントラセン残基、及び2−ピロン等の感光性官能基を高分子の主鎖や側鎖に導入したものなどが挙げられる。
(2)ジアゾ基やアジド基を高分子の主鎖や側鎖に導入したもの;p−ジアゾジフェニルアミンのパラホルムアルデヒド縮合物、ベンゼンジアゾジウム−4−(フェニルアミノ)−ホスフェートのホルムアルデヒド縮合物、メトキシベンゼンジアゾジウム−4−(フェニルアミノ)の塩付加物のホルムアルデヒド縮合物、ポリビニル−p−アジドベンザル樹脂、アジドアクリレートなどが挙げられる。
(3)主鎖または側鎖中にフェノールエステルが導入された高分子;(メタ)アクリロイル基等の不飽和炭素−炭素二重結合が導入された高分子、不飽和ポリエステル、不飽和ポリウレタン、不飽和ポリアミド、側鎖にエステル結合で不飽和炭素−炭素二重結合が導入されたポリ(メタ)アクリル酸、エポキシ(メタ)アクリレート、及びノボラック(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、種々の感光性ポリイミド、感光性ポリアミド酸、感光性ポリアミドイミド、またフェノール樹脂とアジド化合物との組み合わせで使用できる。また、エポキシ樹脂や化学架橋型部位の導入したポリアミドと光カチオン重合開始剤との組み合わせで使用できる。さらに、天然ゴム、合成ゴム、又は環化ゴムとビスアジド化合物との組み合わせで使用できる。
光透過領域に用いる材料は、研磨領域に用いる材料よりも研削性が同じか大きいものが好ましい。研削性とは、研磨中に被研磨材やドレッサーにより削られる度合いをいう。上記のような場合、光透過領域が研磨領域より突き出ることがなく、被研磨材へのスクラッチや研磨中のデチャックエラーを防ぐことができる。
また、研磨領域に用いられる形成材料や研磨領域の物性に類似する材料を用いることが好ましい。特に、研磨中のドレッシング痕による光透過領域の光散乱を抑制できる耐摩耗性の高いポリウレタン樹脂が望ましい。
前記ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分、ポリオール成分(高分子量ポリオールや低分子量ポリオールなど)、及び鎖延長剤からなるものである。
イソシアネート成分としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
高分子量ポリオールとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコールに代表されるポリエ−テルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、及びポリヒドキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ポリオールとして上述した高分子量ポリオールの他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量ポリオールを併用してもよい。
鎖延長剤としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量ポリオール類、あるいは2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、3 ,5 −ジエチル−2 ,4 −トルエンジアミン、4,4’−ジ−sec−ブチルージアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’,3,3’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレン−ビスーメチルアンスラニレート、4,4’−メチレン−ビスーアンスラニリックアシッド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレン−ビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジエチルジフェニルメタン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、トリメチレングリコールージ−p−アミノベンゾエート、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン等に例示されるポリアミン類を挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。ただし、ポリアミン類については自身が着色していたり、これらを用いてなる樹脂が着色する場合も多いため、物性や光透過性を損なわない程度に配合することが好ましい。また、芳香族炭化水素基を有する化合物を用いると短波長側での光透過率が低下する傾向にあるため、このような化合物を用いないことが特に好ましい。また、ハロゲン基やチオ基などの電子供与性基又は電子吸引性基が芳香環等に結合している化合物は、光透過率が低下する傾向にあるため、このような化合物を用いないことが特に好ましい。ただし、短波長側要求される光透過性を損なわない程度に配合してもよい。
前記ポリウレタン樹脂におけるイソシアネート成分、ポリオール成分、及び鎖延長剤の比は、各々の分子量やこれらから製造される光透過領域の所望物性などにより適宜変更できる。ポリオールと鎖延長剤の合計官能基(水酸基+アミノ基)数に対する有機イソシアネートのイソシアネート基数は、0.95〜1.15であることが好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.10である。前記ポリウレタン樹脂は、溶融法、溶液法など公知のウレタン化技術を応用して製造することができるが、コスト、作業環境などを考慮した場合、溶融法で製造することが好ましい。
前記ポリウレタン樹脂の重合手順としては、プレポリマー法、ワンショット法のどちらでも可能であるが、研磨時のポリウレタン樹脂の安定性及び透明性の観点から、事前に有機イソシアネートとポリオールからイソシアネート末端プレポリマーを合成しておき、これに鎖延長剤を反応させるプレポリマー法が好ましい。また、前記プレポリマーのNCO重量%は2〜8重量%程度であることが好ましく、さらに好ましくは3〜7重量%程度である。NCO重量%が2重量%未満の場合には、反応硬化に時間がかかりすぎて生産性が低下する傾向にあり、一方NCO重量%が8重量%を超える場合には、反応速度が速くなり過ぎて空気の巻き込み等が発生し、ポリウレタン樹脂の透明性や光透過率等の物理特性が悪くなる傾向にある。なお、光透過領域に気泡がある場合には、光の散乱により反射光の減衰が大きくなり研磨終点検出精度や膜厚測定精度が低下する傾向にある。したがって、このような気泡を除去して光透過領域を無発泡体にするために、前記材料を混合する前に10Torr以下に減圧することにより材料中に含まれる気体を十分に除去することが好ましい。また、混合後の撹拌工程においては気泡が混入しないように、通常用いられる撹拌翼式ミキサーの場合には、回転数100rpm以下で撹拌することが好ましい。また、撹拌工程においても減圧下で行うことが好ましい。さらに、自転公転式混合機は、高回転でも気泡が混入しにくいため、該混合機を用いて撹拌、脱泡を行うことも好ましい方法である。
光透過領域の作製方法は特に制限されず、公知の方法により作製できる。例えば、前記方法により製造したポリウレタン樹脂のブロックをバンドソー方式やカンナ方式のスライサーを用いて所定厚みにする方法や所定厚みのキャビティーを持った金型に樹脂を流し込み硬化させる方法や、コーティング技術やシート成形技術を用いた方法などが用いられる。
光透過領域の形状、大きさは特に制限されるものではないが、研磨領域の開口部と同様の形状、大きさにすることが好ましい。また、光透過領域は、クッション層の貫通孔と同じ大きさであってもよく、貫通孔より大きくてもよく、又は貫通孔より小さくてもよい。
光透過領域の厚さは特に制限されるものではないが、研磨領域の厚みと同一厚さ、またはそれ以下にすることが好ましい。光透過領域が研磨領域より厚い場合には、研磨中に突き出た部分により被研磨材を傷つける恐れがある。また、研磨の際にかかる応力により光透過領域が変形し、光学的に大きく歪むため研磨の光学終点検知精度が低下する恐れがある。一方、薄すぎる場合には耐久性が不十分になったり、光透過領域の上面に大きな凹部が生じて多量のスラリーが溜まり、光学終点検知精度が低下する恐れがある。
光透過領域のアスカーD硬度は、30〜75度であることが好ましい。該硬度の光透過領域を用いることにより、ウエハ表面のスクラッチの発生や光透過領域の変形を抑制できる。また、光透過領域表面の傷の発生も抑制することができ、それにより高精度の光学終点検知を安定的に行うことが可能になる。光透過領域のアスカーD硬度は40〜60度であることが好ましい。
研磨領域の形成材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ハロゲン系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリスチレン、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、エポキシ樹脂、及び感光性樹脂などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、研磨領域の形成材料は、光透過領域と同組成でも異なる組成であってもよいが、光透過領域に用いられる形成材料と同種の材料を用いることが好ましい。
ポリウレタン樹脂は耐摩耗性に優れ、原料組成を種々変えることにより所望の物性を有するポリマーを容易に得ることができるため、研磨領域の形成材料として特に好ましい材料である。
使用するイソシアネート成分は特に制限されず、例えば、前記イソシアネート成分が挙げられる。
使用する高分子量ポリオールは特に制限されず、例えば、前記高分子量ポリオールが挙げられる。なお、これら高分子量ポリオールの数平均分子量は、特に限定されるものではないが、得られるポリウレタンの弾性特性等の観点から500〜2000であることが好ましい。数平均分子量が500未満であると、これを用いたポリウレタンは十分な弾性特性を有さず、脆いポリマーとなる。そのためこのポリウレタンから製造される研磨領域は硬くなりすぎ、ウエハ表面のスクラッチの原因となる。また、摩耗しやすくなるため、パッド寿命の観点からも好ましくない。一方、数平均分子量が2000を超えると、これを用いたポリウレタンは軟らかくなりすぎるため、このポリウレタンから製造される研磨領域は平坦化特性に劣る傾向にある。
また、ポリオールとしては、高分子量ポリオールの他に、前記低分子量ポリオールを併用することもできる。
鎖延長剤としては、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトライソプロピルジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類、あるいは、上述した低分子量ポリオール成分を挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
前記ポリウレタン樹脂におけるイソシアネート成分、ポリオール成分、及び鎖延長剤の比は、各々の分子量やこれらから製造される研磨領域の所望物性などにより種々変え得る。研磨特性に優れる研磨領域を得るためには、ポリオール成分と鎖延長剤の合計官能基(水酸基+アミノ基)数に対するイソシアネート成分のイソシアネート基数は0.95〜1.15であることが好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.10である。
前記ポリウレタン樹脂は、前記方法と同様の方法により製造することができる。なお、必要に応じてポリウレタン樹脂に酸化防止剤等の安定剤、界面活性剤、滑剤、顔料、中実ビーズや水溶性粒子やエマルション粒子等の充填剤、帯電防止剤、研磨砥粒、その他の添加剤を添加してもよい。
研磨領域は、微細発泡体であることが好ましい。微細発泡体にすることにより表面の微細孔にスラリーを保持することができ、研磨速度を大きくすることができる。
前記ポリウレタン樹脂を微細発泡させる方法は特に制限されないが、例えば中空ビーズを添加する方法、機械的発泡法、及び化学的発泡法等により発泡させる方法などが挙げられる。なお、各方法を併用してもよいが、特にポリアルキルシロキサンとポリエーテルとの共重合体であるシリコン系界面活性剤を使用した機械的発泡法が好ましい。該シリコン系界面活性剤としては、SH−192、L−5340(東レダウコーニングシリコン製)等が好適な化合物として例示される。
微細気泡タイプのポリウレタン発泡体を製造する方法の例について以下に説明する。かかるポリウレタン発泡体の製造方法は、以下の工程を有する。
1)イソシアネート末端プレポリマーの気泡分散液を作製する発泡工程
イソシアネート末端プレポリマー(第1成分)にシリコン系界面活性剤を添加し、非反応性気体の存在下で撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。前記プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し、溶融して使用する。
2)硬化剤(鎖延長剤)混合工程
上記の気泡分散液に鎖延長剤(第2成分)を添加、混合、撹拌して発泡反応液とする。
3)注型工程
上記の発泡反応液を金型に流し込む。
4)硬化工程
金型に流し込まれた発泡反応液を加熱し、反応硬化させる。
微細気泡を形成するために使用される非反応性気体としては、可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的にも最も好ましい。
非反応性気体を微細気泡状にしてシリコン系界面活性剤を含むイソシアネート末端プレポリマーに分散させる撹拌装置としては、公知の撹拌装置を特に限定なく使用可能であり、具体的にはホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)等が例示される。撹拌装置の撹拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の撹拌翼を使用すると微細気泡が得られるため好ましい。
なお、撹拌工程において気泡分散液を作成する撹拌と、混合工程における鎖延長剤を添加して混合する撹拌は、異なる撹拌装置を使用することも好ましい態様である。特に混合工程における撹拌は気泡を形成する撹拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない撹拌装置の使用が好ましい。このような撹拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。撹拌工程と混合工程の撹拌装置を同一の撹拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて撹拌翼の回転速度を調整する等の撹拌条件の調整を行って使用することも好適である。
前記ポリウレタン発泡体の製造方法においては、発泡反応液を型に流し込んで流動しなくなるまで反応した発泡体を、加熱、ポストキュアすることは、発泡体の物理的特性を向上させる効果があり、極めて好適である。金型に発泡反応液を流し込んで直ちに加熱オーブン中に入れてポストキュアを行う条件としてもよく、そのような条件下でもすぐに反応成分に熱が伝達されないので、気泡径が大きくなることはない。硬化反応は、常圧で行うと気泡形状が安定するため好ましい。
前記ポリウレタン樹脂の製造において、第3級アミン系、有機スズ系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類、添加量は、混合工程後、所定形状の型に流し込む流動時間を考慮して選択する。
前記ポリウレタン発泡体の製造は、容器に各成分を計量して投入し、撹拌するバッチ方式であってもよく、また撹拌装置に各成分と非反応性気体を連続して供給して撹拌し、気泡分散液を送り出して成形品を製造する連続生産方式であってもよい。
研磨領域は、以上のようにして作製されたポリウレタン発泡体を、所定のサイズに裁断して製造される。
研磨領域は、ウエハと接触する研磨側表面に、スラリーを保持・更新するための凹凸構造(溝、孔)が設けられていることが好ましい。研磨領域が微細発泡体により形成されている場合には研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持する働きを持っているが、更なるスラリーの保持性とスラリーの更新を効率よく行うため、またウエハの吸着によるデチャックエラーの誘発やウエハの破壊や研磨効率の低下を防ぐためにも、研磨側表面に凹凸構造を有することが好ましい。凹凸構造は、スラリーを保持・更新する表面形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝、及びこれらの溝を組み合わせたものが挙げられる。また、溝ピッチ、溝幅、溝深さ等も特に制限されず適宜選択して形成される。さらに、これらの凹凸構造は規則性のあるものが一般的であるが、スラリーの保持・更新性を望ましいものにするため、ある範囲ごとに溝ピッチ、溝幅、溝深さ等を変化させることも可能である。
研磨領域の厚みは特に限定されるものではないが、通常0.8〜4mm程度であり、1.5〜2.5mmであることが好ましい。前記厚みの研磨領域を作製する方法としては、前記微細発泡体のブロックをバンドソー方式やカンナ方式のスライサーを用いて所定厚みにする方法、所定厚みのキャビティーを持った金型に樹脂を流し込み硬化させる方法、及びコーティング技術やシート成形技術を用いた方法などが挙げられる。
クッション層は、研磨領域の特性を補うものである。クッション層は、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。プラナリティとは、パターン形成時に発生する微小凹凸のある被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨領域の特性によって、プラナリティを改善し、クッション層の特性によってユニフォーミティを改善することを行う。本発明の研磨パッドにおいては、クッション層は研磨領域より柔らかいものを用いることが好ましい。
前記クッション層の形成材料は特に制限されないが、例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布、ポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、及び感光性樹脂などが挙げられる。
本発明の研磨パッドの製造方法は特に制限されない。例えば、開口部を設けた研磨領域と貫通孔を設けたクッション層を、開口部と貫通孔とが重なるように両面接着シートの接着剤層にそれぞれ貼り合わせ、その後、研磨領域の開口部内の接着剤層に光透過領域を貼り合わせ、またクッション層の貫通孔内の接着剤層に透光部材を貼り合わせることにより製造することができる。
前記研磨パッドの製造方法において、研磨領域に開口部を、クッション層に貫通孔を形成する手段は特に制限されるものではないが、例えば、切削工具でプレス又は研削する方法、炭酸レーザーなどによるレーザーを利用する方法、開口部又は貫通孔の形状を備えた金型に原料を流し込んで硬化させて形成する方法などが挙げられる。なお、開口部及び貫通孔の大きさや形状は特に制限されない。
両面接着シートは、不織布又はフィルム等の基材の両面に接着剤層を設けた一般的な構成を有するものであり、一般的に両面テープと呼ばれるものである。接着剤層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。通常、両面接着シートの接着剤層上には剥離シートが設けられている。
透光部材は、光学的終点検知精度を低下させないために、光透過領域と同等の光透過率を有する材料で形成されていることが好ましく、例えば、ガラス、光を透過する樹脂フィルムなどが挙げられる。特に光透過領域と同じ材料で形成された樹脂フィルムを用いることが好ましい。透光部材の厚さは特に制限されないが、光透過率を考慮するとできるだけ薄いほうが好ましい。
透光部材として、反射防止処理及び/又は光散乱処理された樹脂フィルムを用いることが好ましい。
反射防止処理は、例えばフィルム上に、該フィルムより低屈折率の反射防止膜を付与することにより行うことができる。反射防止膜の形成材料としては、例えば、紫外線硬化型アクリル樹脂等の樹脂系材料、樹脂中にコロイダルシリカ等の無機微粒子を分散させたハイブリッド系材料、テトラエトキシシラン、チタンテトラエトキシド等の金属アルコキシドを用いたゾル−ゲル系材料等があげられる。また、各材料は、膜表面の防汚性付与のためにフッ素基を含有するものを用いてもよい。
光散乱処理は、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式、透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にてフィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより行うことができる。また、フィルム上に光散乱膜を別途設けてもよい。前記微粒子としては、例えば、平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等の無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子(ビーズを含む)などが挙げられる。
また、透光部材として、防汚処理された樹脂フィルムを用いてもよい。防汚処理は、例えば、フィルム上にフッ素樹脂皮膜を付与することにより行うことができる。
また、透光部材として、バンドパス機能を有する樹脂フィルムを用いてもよい。バンドパス機能とは、多色光から特定の波長の光を選択的に透過させ、それ以外の波長の光はブロックする(反射・吸収させる)機能をいう。バンドパス機能を有する樹脂フィルムとしては、例えば、セロハンなどの色付きフィルムが挙げられる。
クッション層のプラテンと接着する面には両面テープが設けられていてもよい。
半導体デバイスは、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に配線金属及び酸化膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図1に示すように研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台5(ポリシングヘッド)とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
これにより半導体ウエハ4の表面の突出した部分が除去されて平坦状に研磨される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
実施例1
〔光透過領域の作製〕
アジピン酸とヘキサンジオールとエチレングリコールからなるポリエステルポリオール(数平均分子量2400)128重量部、及び1,4−ブタンジオール30重量部を混合し、70℃に温調した。この混合液に、予め70℃に温調した4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート100重量部を加え、約1分間撹拌した。そして、100℃に保温した容器中に該混合液を流し込み、100℃で8時間ポストキュアを行ってポリウレタン樹脂を作製した。作製したポリウレタン樹脂を用い、インジェクション成型にて光透過領域(縦56mm、横20mm、厚さ1.25mm)を作製した。
〔研磨領域の作製〕
反応容器内に、ポリエーテル系プレポリマー(ユニロイヤル社製、アジプレンL−325、NCO濃度:2.22meq/g)100重量部、及びシリコン系界面活性剤(東レダウコーニングシリコーン社製、SH−192)3重量部を混合し、温度を80℃に調整した。撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように約4分間激しく撹拌を行った。そこへ予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)26重量部を添加した。その後、約1分間撹拌を続けてパン型のオープンモールドへ反応溶液を流し込んだ。この反応溶液の流動性がなくなった時点でオーブン内に入れ、110℃で6時間ポストキュアを行い、ポリウレタン発泡体ブロックを得た。このポリウレタン発泡体ブロックをバンドソータイプのスライサー(フェッケン社製)を用いてスライスし、ポリウレタン発泡体シート(比重:0.86、D硬度:52度)を得た。次にこのシートをバフ機(アミテック社製)を使用して、所定の厚さに表面バフをし、厚み精度を整えたシートとした(シート厚み:1.27mm)。このバフ処理をしたシートの表面に、溝加工機(東邦鋼機社製)を用いて同心円状の溝加工(溝幅:0.25mm、溝深さ:0.45mm、溝ピッチ:1.5mm)を行った。このシートを直径60cmの大きさに打ち抜き、次に、打ち抜いたシートの中心から約12cmの位置に開口部(56mm×20mm)を形成して研磨領域を作製した。
〔研磨パッドの作製〕
作製した研磨領域の溝加工面と反対側の面にラミ機を使用して、両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼り合わせて両面テープ付き研磨領域を作製した。
表面をバフがけし、コロナ処理したポリエチレンフォーム(東レ社製、トーレペフ、厚さ:0.8mm)からなるクッション層の片面(研磨定盤側の面)にラミ機を使用して、研磨定盤に貼り合せるための両面テープを貼り合わせ、直径60cmの大きさに打ち抜いて両面テープ付きクッション層を作製した。両面テープ付きクッション層の中心から約12cmの位置に貫通孔(50mm×14mm)を形成した。
両面テープ付き研磨領域と両面テープ付きクッション層とを、開口部と貫通孔とが重なるように貼り合わせ、さらに作製した光透過領域を開口部内の接着剤層に貼り合わせた。その後、透光部材(ポリエチレンテレフタレートフィルム、縦50mm、横14mm、厚さ50μm)を貫通孔内の接着剤層に貼り合わせて研磨パッドを作製した。
実施例2
〔研磨パッドの作製〕
両面にポリエチレンテレフタレートからなる離型フィルム(厚さ38μm)を有する両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)の片面の離型フィルムを剥離して接着剤層を露出させ、該接着剤層を実施例1で作製した研磨領域の溝加工面と反対側の面にラミ機を使用して貼り合わせて両面テープ付き研磨領域を作製した。両面テープ付き研磨領域の開口部内の接着剤層に、実施例1で作製した光透過領域を貼り合わせて両面テープ付き研磨層を作製した。その後、前記両面テープの他面の離型フィルムの前記光透過領域に対応する部分に、トムソン刃を用いて切れ込みを入れて透光部材(50mm×14mm)を形成し、透光部材以外の離型フィルムを剥離して接着剤層を露出させた。
表面をバフがけし、コロナ処理したポリエチレンフォーム(東レ社製、トーレペフ、厚さ:0.8mm)からなるクッション層の片面(研磨定盤側の面)にラミ機を使用して、研磨定盤に貼り合せるための両面テープを貼り合わせ、直径60cmの大きさに打ち抜いて両面テープ付きクッション層を作製した。両面テープ付きクッション層の中心から約12cmの位置に貫通孔(50mm×14mm)を形成した。
そして、前記両面テープ付き研磨層の露出させた接着剤層に、透光部材と貫通孔とが重なるように前記両面テープ付きクッション層を貼り合わせて研磨パッドを作製した。
実施例3
透光部材として、アンチリフレクションフィルム(日油(株)社製、リアルック)を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
比較例1
透光部材を貫通孔内の接着剤層に貼り合わせなかった以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。
(評価方法)
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した研磨パッドを研磨定盤に貼り合わせた。そして、8インチのダミーウエハを1時間研磨した。研磨条件としては、スラリーとして、シリカスラリー(SS12、キャボット社製)を研磨中に流量150ml/min添加した。研磨荷重としては350g/cm、研磨定盤回転数35rpm、ウエハ回転数30rpmとした。その後、研磨パッドを研磨定盤から剥離し、クッション層の貫通孔内の透光部材又は接着剤層にごみが付着しているか否か、及びその表面が荒れているか否かを目視にて観察した。実施例1〜3の研磨パッドには、ごみの付着又は表面の荒れは認められなかった。一方、比較例1の研磨パッドには、ごみの付着及び表面の荒れが認められた。研磨パッド作製時及び研磨操作時に接着剤層に細かな埃などが付着したと考えられる。また、研磨パッドを研磨定盤に貼り付けるとき又は研磨操作中に、接着剤層が研磨定盤に触れたり又は張り付いて、その表面が荒れたと考えられる。
本発明の研磨パッドは、レンズ、反射ミラー等の光学材料やシリコンウエハ、ハードディスク用のガラス基板、アルミ基板、及び一般的な金属研磨加工等の高度の表面平坦性を要求される材料の平坦化加工に用いられる。本発明の研磨パッドは、特にシリコンウエハ並びにその上に酸化物層、金属層等が形成されたデバイスを、さらにこれらの酸化物層や金属層を積層・形成する前に平坦化する工程に好適に使用される。
1:研磨パッド
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸
8:研磨領域
9:光透過領域
10:研磨層
11:貫通孔
12:クッション層
13:透明シート
14:接着剤層
15:両面接着シート
16:透光部材

Claims (5)

  1. 研磨領域及び光透過領域を有する研磨層と貫通孔を有するクッション層とが、前記光透過領域と前記貫通孔とが重なるように両面接着シートを介して積層されている研磨パッドにおいて、前記両面接着シートは、透明シートの両面に接着剤層を有するものであり、前記貫通孔内の両面接着シートの接着剤層に透光部材が貼付されており、透光部材はクッション層よりも薄いことを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記透光部材は、反射防止処理及び/又は光散乱処理された樹脂フィルムである請求項1記載の研磨パッド。
  3. 前記透光部材は、防汚処理された樹脂フィルムである請求項1又は2記載の研磨パッド。
  4. 前記透光部材は、バンドパス機能を有する樹脂フィルムである請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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