JP5618619B2 - X線、電子線又はeuv光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに該組成物を用いたレジスト膜及びパターン形成方法 - Google Patents

X線、電子線又はeuv光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに該組成物を用いたレジスト膜及びパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、活性光線又は放射線の照射により反応して性質が変化するX線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、該組成物を用いたレジスト膜及びパターン形成方法に関する。
さらに詳しくはIC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の製造、ナノインプリント用モールド構造体の作成、更にその他のフォトファブリケーション工程、平版印刷版、酸硬化性組成物に使用される、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、該組成物を用いたレジスト膜及びパターン形成方法に関する。
従来、ICやLSIなどの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、更にKrFエキシマレーザー光に、というように短波長化の傾向が見られる。さらには、現在では、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィーも開発が進んでいる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物には、これらの露光光源に対して高感度、高解像性であることが望まれている。特に、電子線やX線、あるいはEUV光リソグラフィーは、次世代のパターン形成技術として位置付けられ、数10nmの微細なパターン形成を目標としていることから、特に高解像性のレジスト組成物が望まれている。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物には、一般に、アルカリ現像液に難溶性若しくは不溶性の樹脂を用い、放射線の露光によって露光部をアルカリ現像液に対し可溶化することでパターンを形成する「ポジ型」と、アルカリ現像液に可溶性の樹脂を用い、放射線の露光によって露光部をアルカリ現像液に対して難溶化若しくは不溶化することでパターンを形成する「ネガ型」とがある。
特に電子線、X線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィープロセスに適した感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物としては、高感度化の観点から主に酸触媒反応を利用した化学増幅型ポジ型レジスト組成物が検討され、主成分としてアルカリ現像液には不溶又は難溶性で、酸の作用によりアルカリ現像液に可溶となる性質を有するフェノール性樹脂(以下、フェノール性酸分解性樹脂と略す)、及び酸発生剤からなる化学増幅型ポジ型レジスト組成物が有効に使用されている。
化学増幅型レジスト組成物に用いられる酸発生剤については種々の化合物が見出されており、活性光線の照射により分解しスルホン酸を発生する化合物が一般的に用いられている(例えば、特許文献1〜4参照)。更にスルホン酸以外の酸を発生する化合物として特許文献5〜7等には、ビススルホニルイミドアニオン又はトリススルホニルメチドアニオンを有するスルホニウム塩、ヨードニウム塩を含有するレジスト組成物が開示されている。
しかしながら、レジスト組成物としての総合性能の観点から、使用される樹脂、光酸発生剤等の適切な組み合わせを見い出すことは極めて困難であるのが実情である。
更に、線幅が数10nmの微細なラインパターンを形成する際には、単に設計線幅のパターンを解像するだけでは不十分であり、露光量が変動してもパターンが倒れないことや(パターン倒れマージン)、露光量が変動してもパターン同士の間にブリッジが生じないこと(ブリッジマージン)、更にはエッチング工程の妨げになることから、基板上にレジスト組成物の残渣が残らないことが求められる。
電子線、X線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィープロセスに於いては、半導体基板あるいは反射マスクからの散乱光(フレア)が生じ、光コントラストの望ましくない減少を引き起こすことが知られている(特許文献8)。
前記フレアに起因した解像性劣化の問題も解決できていないのが現状である。
なお、特許文献9には、特定構造の繰り返し単位を有する化学増幅型レジスト組成物が開示されており、この技術によれば、定在波の発生が抑制され、矩形なプロファイルが得られ、かつ高感度、高解像性のレジスト組成物が得られるとされている。
しかしながら、特許文献9には露光光源としてKrFを使用することが記載されており、X線、電子線又はEUV光を光源として用いること、及び、X線、電子線又はEUV光を用いたリソグラフィープロセスにおける上記種々の問題点については記載がない。
特開2003−140332号公報 欧州特許出願公開第1270553号明細書 国際公開第02/042845号 特開2005−266766号公報 特開2002−268223号公報 特開2003−261529号公報 米国特許出願公開第2003/148211A号明細書 特開2006−13494号公報 特開2009−86358号公報
本発明は、上記課題を解決し、高集積かつ高精度な電子デバイスを製造するための高精度な微細パターンを安定的に形成するために、パターン倒れマージンやブリッジマージンに優れ、かつ基板上にレジスト組成物の残渣が残らず、更には散乱(フレア)光に対する耐性に優れた、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、該組成物を用いたレジスト膜及びパターン形成方法を提供することを目的としている。
上記課題は、拡散性が抑制された強酸を発生する新規な化合物を用いることにより解決されることが見出された。この知見に基づき、本発明に至ったものである。
すなわち、上記課題は、下記構成により特定される本発明により解決される。
<1>
(a)活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び
(b)下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
を含有することを特徴とする、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619

上記一般式(I)中、Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、xは1以上の整数を表す。
Gは、単結合、又はエーテル酸素を含んでいてもよいアルキレン基、エーテル酸素を含んでいてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、若しくはこれらの組み合わせからなる基を表し、組み合わされる基は酸素原子を介して連結されていてもよい。
Arは、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環を表し、−(A−B)基以外に更に置換基を有してもよい。
Aは、単結合、又は2価の連結基を表し、Bは、環状脂肪族基を表し、nは2以上5以下の整数を表す。
Zは水酸基を表す。
Lは2価の連結基を表し、yは0以上の整数を表す。
x、y及びnがそれぞれ2以上の時、括弧内のRf−C−Rf、L及びA−Bはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
Figure 0005618619

上記一般式(X)中、
Ra及びRbは、各々独立して、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表す。Z は、アリール基を表す。Z が複数個ある場合、複数のZ 同士が単結合又は連結基を介して環を形成していてもよい。
Yは、単結合又は(p+1)価の連結基である。
pは1以上の整数である。
<2>
(a)活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び
(b)下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
を含有することを特徴とする、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619

上記一般式(I)中、Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、xは1以上の整数を表す。
Gは、単結合、又はエーテル酸素を含んでいてもよいアルキレン基、エーテル酸素を含んでいてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、若しくはこれらの組み合わせからなる基を表し、組み合わされる基は酸素原子を介して連結されていてもよい。
Arは、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環を表し、−(A−B)基以外に更に置換基を有してもよい。
Aは、単結合、又は2価の連結基を表し、Bは、炭素原子数が5〜20の非環式炭化水素基を表し、nは1以上の整数を表す。
Zは水酸基、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホンアミド基を表す。
Lは2価の連結基を表し、yは0以上の整数を表す。
x、y及びnがそれぞれ2以上の時、括弧内のRf−C−Rf、L及びA−Bはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
Figure 0005618619

上記一般式(X)中、
Ra及びRbは、各々独立して、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表す。Z は、アリール基を表す。Z が複数個ある場合、複数のZ 同士が単結合又は連結基を介して環を形成していてもよい。
Yは、単結合又は(p+1)価の連結基である。
pは1以上の整数である。
<3>
(a)活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び
(b)下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
を含有することを特徴とする、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619

上記一般式(I)中、Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、xは1以上の整数を表す。
Gは、単結合、又はエーテル酸素を含んでいてもよいアルキレン基、エーテル酸素を含んでいてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、若しくはこれらの組み合わせからなる基を表し、組み合わされる基は酸素原子を介して連結されていてもよい。
Arは、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環を表し、−(A−B)基以外に更に置換基を有してもよい。
Aは、単結合、又は2価の連結基を表し、Bは、炭化水素基を表し、nは1以上の整数を表す。
Zは水酸基、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホンアミド基を表す。
Lは2価の連結基を表し、yは0以上の整数を表す。
x、y及びnがそれぞれ2以上の時、括弧内のRf−C−Rf、L及びA−Bはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
Figure 0005618619

上記一般式(X)中、
Ra及びRbは、各々独立して、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表す。Z は、アリール基、アリールオキシ基、アリールカルボニル基及びアリールカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの置換基を有するアリール基を表す。Z が複数個ある場合、複数のZ 同士が単結合又は連結基を介して環を形成していてもよい。
Yは、単結合又は(p+1)価の連結基である。
pは1以上の整数である。
<4>
が置換基を有していても良いフェニル基であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<5>
さらに、樹脂(b)が、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位と下記一般式(A2)で表される繰り返し単位とを含有することを特徴とする、<1>〜<4>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619

上記一般式(A1)において、
n1は0〜5の整数を示す。mは0〜5の整数を示す。但しm+n1≦5である。
は、水素原子、又は、酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
は、任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
上記一般式(A2)において、Xは、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基又はアラルキル基を表す。
は酸の作用により分解する基を含む基を表す。
<6>
前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して5質量%以上であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<7>
前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して5〜50質量%であることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<8>
前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して11〜50質量%であることを特徴とする<1>〜<7>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<9>
一般式(I)中のAが単結合を表すことを特徴とする<1>〜<8>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<10>
一般式(I)中のBが、3級若しくは4級炭素原子を含む炭素数5〜20の炭化水素基であることを特徴とする<1>〜<9>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<11>
一般式(I)中のArがベンゼン環を表し、少なくとも1つの−(A−B)基が、yが1以上の整数を表す場合はLの置換位置に対して、yが0を表す場合はGの置換位置に対して、オルト位に置換していることを特徴とする<1>〜<10>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<12>
一般式(X)中のZ が、フェニル基で置換されたアリール基を表すことを特徴とする<1>〜<11>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<13>
<1>〜<12>のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて形成されたレジスト膜。
<14>
<13>に記載のレジスト膜をX線、電子線又はEUV光を用いて露光する工程、及び露光した膜を現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
本発明は上記<1>〜<14>に記載した事項に関するものであるが参考のためにその他の事項(たとえば下記[1]〜[14]に記載した事項など)についても記載した。
[1](a)活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び
(b)下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
を含有することを特徴とする、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619
上記一般式(I)中、Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、xは1以上の整数を表す。
Gは、単結合、又はエーテル酸素を含んでいてもよいアルキレン基、エーテル酸素を含んでいてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、若しくはこれらの組み合わせからなる基を表し、組み合わされる基は酸素原子を介して連結されていてもよい。
Arは、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環を表し、−(A−B)基以外に更に置換基を有してもよい。
Aは、単結合、又は2価の連結基を表し、Bは、炭化水素基を表し、nは1以上の整数を表す。
Zは水酸基、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホンアミド基を表す。
Lは2価の連結基を表し、yは0以上の整数を表す。
x、y及びnがそれぞれ2以上の時、括弧内のRf−C−Rf、L及びA−Bはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
Figure 0005618619
上記一般式(X)中、
Ra及びRbは、各々独立して、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表す。Zは、アリール基を表す。Zが複数個ある場合、複数のZ同士が単結合又は連結基を介して環を形成していてもよい。
Yは、単結合又は(p+1)価の連結基である。
pは1以上の整数である。
[2]Zが置換基を有していても良いフェニル基であることを特徴とする、上記[1]に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[3]さらに、樹脂(b)が、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位と下記一般式(A2)で表される繰り返し単位とを含有することを特徴とする、上記[1]又は[2]に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619
上記一般式(A1)において、
n1は0〜5の整数を示す。mは0〜5の整数を示す。但しm+n1≦5である。
は、水素原子、又は、酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
は、任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
上記一般式(A2)において、Xは、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基又はアラルキル基を表す。
は酸の作用により分解する基を含む基を表す。
[4]前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して5質量%以上であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[5]前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して5〜50質量%であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[6]前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して11〜50質量%であることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[7]上記一般式(I)で表される酸を発生する化合物(a)が下記一般式(II−1)又は(II’−1)で表されることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619
上記一般式中、Rは、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
Rf、G、L、Ar、A、B、x、y及びnは、一般式(I)で説明したものと同義である。ただし、Aに結合するBの炭素原子、又はAが単結合のときはArに結合するBの炭素原子は、4級であることはない。
は、有機オニウムイオンを表す。
[8]上記一般式(I)で表される酸を発生する化合物(a)が下記一般式(II−2)又は(II’−2)で表されることを特徴とする上記[7]に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619
上記一般式中、Rは一般式(II’−1)で述べたものと同義である。
また、Rf、G、Ar、A、B、x及びnは、一般式(II−1)及び(II’−1)について説明したものと同義である。
は、有機オニウムイオンを表す。
[9]上記[1]〜[8]のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて形成されたレジスト膜。
[10]上記[9]に記載のレジスト膜をX線、電子線又はEUV光を用いて露光する工程、及び露光した膜を現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
本発明は、更に、下記の構成であることが好ましい。
[11]一般式(A1)で表される繰り返し単位が下記式で表されることを特徴とする、上記[2]〜[8]のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619
[12]一般式(A2)中、Aが、t−ブチル基、t−アミル基又は脂環構造を有する炭化水素基であることを特徴とする、上記[2]〜[8]及び[11]のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[13]有機オニウムイオンMが、下記一般式(ZI−1B)により表されることを特徴とする、上記[7]、[8]、[11]又は[12]に記載のX線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619
一般式(ZI−1B)中、
〜R13は、各々独立に、水素原子又は置換基を表す。
Xは、単結合又は2価の連結基である。
[14]有機オニウムイオンMが、下記一般式(ZI−3)により表されることを特徴とする、上記[7]、[8]、[11]又は[12]に記載のX線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 0005618619
上記一般式(ZI−3)中、R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニルチオ基、又はハロゲン原子を表す。R6c及びR7cは、それぞれ、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を表す。R及びRは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。R1c〜R7cの何れか2つ以上が互いに結合して、環構造を形成していてもよい。また、RとRとが結合して、環構造を形成していてもよい。
本発明によれば、パターン倒れマージンやブリッジマージンに優れ、かつ基板上に感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の残渣が残らず、更には散乱(フレア)光に対する耐性に優れた、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、該組成物を用いたレジスト膜及びパターン形成方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明において、「活性光線」又は「放射線」とは、X線、電子線又は極紫外線(EUV光)を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。
また、本明細書中における「露光」とは、X線、電子線又はEUV光による露光をいう。
本発明は、(a)活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物(酸発生剤)(以下、「酸発生剤(a)」ともいう)、及び
(b)下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
を含有することを特徴とする、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(以下、単に、「本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物」ということもある。)を見出したことに基づくものである。
酸発生剤(a)を含有する本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する、ポジ型の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であることが好ましい。
〔1〕活性光線又は放射線の照射により一般式(I)で表される酸を発生する化合物(a)
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に含有される酸発生剤(a)は、活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する。
Figure 0005618619
上記一般式(I)中、Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、xは1以上の整数を表す。
Gは、単結合、又はエーテル酸素を含んでいてもよいアルキレン基、エーテル酸素を含んでいてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、若しくはこれらの組み合わせからなる基を表し、組み合わされる基は酸素原子を介して連結されていてもよい。
Arは、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環を表し、−(A−B)基以外に更に置換基を有してもよい。
Aは、単結合、又は2価の連結基を表し、Bは、炭化水素基を表し、nは1以上の整数を表す。
Zは水酸基、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホンアミド基を表す。
Lは、2価の連結基を表し、yは0以上の整数を表す。
x、y及びnがそれぞれ2以上の時、括弧内のRf−C−Rf、L及びA−Bはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
Zについての少なくとも1つのフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホンアミド基を構成するフルオロアルキル基としては、パーフルオロアルキル基であることが好ましく、CF、C、C、C又はC11であることがより好ましい。
Rfとして、好ましくはフッ素原子、CF、C、C、C、C11、C13、C15、C17、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH又はCHCH等が挙げられる。中でもフッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基が好ましく、フッ素原子又はCFがより好ましく、フッ素原子が最も好ましい。xは1〜8が好ましく、1〜4がより好ましい。
Gにより表されるアルキレン基は、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基)であり、炭素に結合している水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。また、エーテル酸素を含んでいてもよい。
Gにより表されるシクロアルキレン基は、好ましくは炭素数3〜20、より好ましくは炭素数3〜10のシクロアルキレン基(例えば、1,4−シクロヘキシレン基、ノルボルニレン基)であり、炭素に結合している水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。また、エーテル酸素を含んでいてもよい。
Gにより表されるアリーレン基は、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜10のアリーレン基(例えば、フェニレン、ナフチレン)であり、炭素に結合している水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。これらのアルキレン基、シクロアルキレン基及びアリーレン基は、単独で用いてもよいし、これらを複数組み合わせて用いてもよい。この際、これらのアルキレン基、シクロアルキレン基及びアリーレン基は、酸素原子を介して組み合わせることもできる。
Lについての2価の連結基としては、例えば、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−SO−、−NH−、アルキレン基、シクロアルキレン基及びアルケニレン基が挙げられる。中でも、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−又は−SO−が好ましく、−COO−、−OCO−、−SO−又は−SO−がより好ましい。
Lについてのアルキレン基及びシクロアルキレン基としては、Gについて前述したアルキレン基及びシクロアルキレン基と同様なものが挙げられる。
Lについてのアルケニレン基としては、炭素数2〜10のアルケニレン基が好ましく、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基などが挙げられる。炭素に結合している水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。また、エーテル酸素を含んでいてもよい。
yは好ましくは、0〜4の整数であり、より好ましくは、0〜2の整数である。yが2以上の時、括弧内のLはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
−G−(L)y−により表される2価の連結基は、一態様において、少なくとも1つの酸素原子を含むことが好ましい。
Arにより表される芳香族環としては、炭素数6〜30の芳香族環が好ましく、ヘテロ原子を含んでいてもよい。具体的には、ベンゼン環、ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、インデセン環、ペリレン環、ペンタセン環、アセナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオレン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、フェナジン環等が挙げられる。中でも、ラフネス改良と高感度化の両立の観点から、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
Aは、単結合、又は2価の連結基を表す。Aで表される2価の連結基の好ましい例としては、アルキレン基、−O−、−CO−、−S−、−C(=O)−、−S(=O)―、−S(=O)−、及び−OS(=O)−から選択されるいずれか、あるいは2以上の組み合わせを挙げることができる。
Aについてのアルキレン基としては、Gについて前述したアルキレン基と同様なものが挙げられる。
Aとしては、解像性、ラフネスの観点から原子数が少ないことが好ましく、原子数10以下がより好ましく、原子数5以下がさらに好ましい。Aは、単結合、−O−、−CO−又は−S−が好ましく、単結合であることが特に好ましい。
Bは、炭化水素基を表し、置換基を有していてもよい。Bは、好ましくは炭素原子数1〜30の、より好ましくは炭素原子数3〜30の炭化水素基を表す。Bは、更に好ましくは、3級若しくは4級炭素原子を含む、炭素原子数が3〜30の炭化水素基を有する基を表す。
nが2以上のとき、それぞれの−(A−B)基は同一でも異なっていてもよい。
Bとしての炭化水素基は、脂肪族基であってもよく、芳香族基であってもよい。芳香族基としては、炭素数6〜14の芳香族基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。Bとして、好ましくは、脂肪族基であり、この脂肪族基は、非環式炭化水素基であってもよく、環状脂肪族基であってもよい。
3級若しくは4級炭素原子を含む、炭素原子数が3〜30の非環式炭化水素基としては、イソプロピル基、t―ブチル基、t―ペンチル基、ネオペンチル基、s−ブチル基、イソブチル基、イソヘキシル基、3,3−ジメチルペンチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。非環式炭化水素基として、より好ましくは炭素原子数が5〜20のものである。非環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
炭素原子数が3〜30の環状脂肪族基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボルニル基、カンフェニル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、カンホロイル基、ジシクロヘキシル基、ピネニル基等が挙げられる。環状脂肪族基として、より好ましくは炭素原子数が5〜20のものである。環状脂肪族基は置換基を有していてもよい。
上記非環式炭化水素基又は環状脂肪族基が置換基を有している場合、その置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基;メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、p−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メチルチオキシ基、エチルチオキシ基、tert−ブチルチオキシ基等のアルキルチオキシ基;フェニルチオキシ基、p−トリルチオキシ基等のアリールチオオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;アセトキシ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、ドデシル基、2―エチルヘキシル基等の直鎖アルキル基、及び分岐アルキル基;シクロヘキシル基等の環状アルキル基;ビニル基、プロペニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;アセチレン基、プロピニル基、ヘキシニル基等のアルキニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホン酸基、カルボニル基等が挙げられる。中でも、ラフネス改良と高感度化の両立の観点から、直鎖アルキル基、及び分岐アルキル基が好ましい。
このような環状脂肪族基又は非環式炭化水素基を有する基の具体例としては以下のものが挙げられる。なお、式中の*はA(Aが単結合の場合はAr)との結合部位を表す。
Figure 0005618619
上記の中でも下記構造がより好ましい。
Figure 0005618619
Bにより表される3級若しくは4級炭素原子を含む、炭素原子数が4以上の炭化水素基を有する基としては、環状脂肪族基が、解像性、ラフネスの観点より好ましい。上記環状脂肪族基の中でも、ラフネス改良の観点から、シクロアルキル基、アダマンチル基、ノルボルニル基が好ましく、シクロアルキル基がより好ましく、シクロアルキル基の中でもシクロヘキシル基が最も好ましい。
nは1以上の整数を表し、ラフネス改良の観点から、2以上5以下が好ましく、2以上4以下がより好ましく、nが3であることが最も好ましい。
−(A−B)基は、ラフネス改良の観点からLの置換位置に対して少なくとも1つのo位(オルト位)に置換していることが好ましく、2つのo位に置換していることがより好ましい。
また、上述のように、Arにより表される芳香族環は−(A−B)基以外に更に置換基を有していてもよい。
好ましい更なる置換基の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホン酸基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ホルミル基、アミド基、ホルミルアミノ基等が挙げられる。
一般式(I)で表される酸の好ましい態様としては、下記一般式(I―2)で表されるものが挙げられる。
Figure 0005618619
上記一般式(I―2)中、Z、Rf、G、Ar、A、B、x、及びnは、A(Aが単結合の場合はAr)に結合するBの炭素原子は4級であることはないこと以外は上記で述べたものと同義である。
活性光線又は放射線の照射により、一般式(I)で表される酸を発生する化合物(a)は、一態様において、下記一般式(II−1)又は(II’−1)で表されることが好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式中、Rは、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。Rは、好ましくはパーフルオロアルキル基であり、より好ましくはCF、C、C、C、C11である。また、Rf、G、Ar、A、B、x及びnは、一般式(I−2)で説明したものと同義である。L、yは、一般式(I)のものと同義である。
は、有機オニウムイオンを表す。
また、活性光線又は放射線の照射により、一般式(I−2)で表される酸を発生する化合物(a)は、一態様において、下記一般式(II−2)又は(II’−2)で表されることが好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式中、Rは一般式(II’−1)で述べたものと同義である。
また、Rf、G、Ar、A、B、x及びnは、一般式(I−2)で説明したものと同義である。
は、有機オニウムイオンを表す。
一般式(II−1)、(II’−1)、(II−2)及び(II’−2)において、Mにより表わされる有機オニウムイオンは、一態様において、下記一般式(ZI)及び(ZII)で表されるオニウムイオンであることが好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、例えば1〜30であり、好ましくは1〜20である。
201〜R203のうち2つは、単結合又は連結基を介して互いに結合して、環構造を形成してもよい。この場合の連結基としては、例えば、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、メチレン基及びエチレン基が挙げられる。R201〜R203のうちの2つが結合して形成する基としては、例えば、ブチレン基及びペンチレン基等のアルキレン基が挙げられる。
201、R202及びR203の具体例としては、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)又は(ZI−3)における対応する基が挙げられる。
光酸発生剤(a)としては、一般式(ZI)により表される構造を複数有する化合物を使用してもよい。例えば、一般式(ZI)により表されるカチオンのR201〜R203の少なくとも1つが、一般式(ZI)により表されるもう1つのカチオンのR201〜R203の少なくとも1つと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明するカチオン(ZI−1)〜(ZI−3)を挙げることができる。
カチオン(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基であるアリールスルホニウムカチオンである。
カチオン(ZI−1)は、R201〜R203の全てがアリール基であってもよく、R201〜R203の一部がアリール基であり、それら以外がアルキル基又はシクロアルキル基であってもよい。なお、化合物(ZI−1)が複数のアリール基を有する場合、これらアリール基は互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
カチオン(ZI−1)としては、例えば、トリアリールスルホニウムイオン、ジアリールアルキルスルホニウムイオン及びアリールジアルキルスルホニウムイオンが挙げられる。
カチオン(ZI−1)におけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、又は、インドール残基及びピロール残基等のヘテロアリール基が好ましく、フェニル基、ナフチル基又はインドール残基が特に好ましい。
カチオン(ZI−1)が必要に応じて有しているアルキル基としては、炭素数1〜15の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
カチオン(ZI−1)が必要に応じて有しているシクロアルキル基としては、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
これらアリール基、アルキル基及びシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基及びフェニルチオ基が挙げられる。
好ましい置換基としては、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、及び、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基が挙げられる。特に好ましい置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。置換基は、3つのR201〜R203のうちの何れか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がフェニル基の場合には、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
また、R201、R202及びR203のうち1つ又は2つが、置換基を有していてもよいアリール基であり、残りの基が直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はシクロアルキル基である態様も好ましい。この構造の具体例としては、特開2004−210670号公報の段落0141〜0153に記載の構造が挙げられる。
このとき、上記アリール基としては、具体的には、R201、R202及びR203としてのアリール基と同様であり、フェニル基又はナフチル基が好ましい。また、アリール基は、水酸基、アルコキシ基又はアルキル基の何れかを置換基として有することが好ましい。置換基としより好ましくは、炭素数1〜12のアルコキシ基であり、更に好ましくは、炭素数1〜6のアルコキシ基である。
上記の残りの基としての直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基である。これら基は、更に置換基を有していてもよい。また、上記の残りの基が2つ存在する場合、これら2つが互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
カチオン(ZI−1)の一態様として、以下の一般式(ZI−1A)により表されるものが挙げられる。
Figure 0005618619
一般式(ZI−1A)中、
13は、水素原子、フッ素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基又はアルコキシカルボニル基又は単環若しくは多環のシクロアルキル骨格を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。
14は、複数存在する場合は各々独立して、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、シクロアルキルスルホニル基又は単環若しくは多環のシクロアルキル骨格を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。
15は、各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はナフチル基を表す。2つのR15は、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
lは0〜2の整数を表す。
rは0〜8の整数を表す。
13、R14又はR15のアルキル基は、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよい。このアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基及びn−デシル基が挙げられる。これらのうち、メチル基、エチル基、n−ブチル基及びt−ブチル基が特に好ましい。
13、R14又はR15のシクロアルキル基としては、単環若しくは多環のシクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基)が挙げられ、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、シクロオクチル、シクロドデカニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ノルボルニル、トリシクロデカニル、テトラシクロデカニル、アダマンチル、シクロオクタジエニル基等が挙げられる。これらのうち、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル基が特に好ましい。
13又はR14のアルコキシ基のアルキル基部分としては、例えば、先にR13、R14又はR15のアルキル基として列挙したものが挙げられる。このアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基及びn−ブトキシ基が特に好ましい。
13のシクロアルキルオキシ基のシクロアルキル基部分としては、例えば、先にR13、R14又はR15のシクロアルキル基として列挙したものが挙げられる。このシクロアルキルオキシ基としては、シクロペンチルオキシ基及びシクロヘキシルオキシ基が特に好ましい。
13又はR14のアルコキシカルボニル基のアルコキシ基部分としては、例えば、先にR13又はR14のアルコキシ基として列挙したものが挙げられる。このアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びn−ブトキシカルボニル基が特に好ましい。
14のアルキルカルボニル基のアルキル基部分としては、例えば、先にR13、R14又はR15のアルキル基として列挙したものが挙げられる。
14のアルキルスルホニル基のアルキル基部分としては、例えば、先にR13、R14又はR15のアルキル基として列挙したものが挙げられる。また、R14のシクロアルキルスルホニル基のシクロアルキル基部分としては、例えば、先にR13、R14又はR15のシクロアルキル基として列挙したものが挙げられる。これらアルキルスルホニル基又はシクロアルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基及びシクロヘキサンスルホニル基が特に好ましい。
13及びR14の単環若しくは多環のシクロアルキル骨格を有する基としては、例えば、単環若しくは多環のシクロアルキルオキシ基、及び、単環若しくは多環のシクロアルキル基を有するアルコキシ基が挙げられる。これら基は、置換基を更に有していてもよい。
lは、好ましくは0又は1であり、より好ましくは1である。rは、好ましくは0〜2である。
13、R14及びR15の各基は、置換基を更に有していてもよい。この置換基としては、例えば、フッ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、シクロアルキルオキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、及びシクロアルキルオキシカルボニルオキシ基が挙げられる。
アルコキシ基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。このアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基及びt−ブトキシ基等の炭素数1〜20のものが挙げられる。
シクロアルキルオキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシ基及びシクロヘキシルオキシ基等の炭素数3〜20のものが挙げられる。
アルコキシアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。このアルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基及び2−エトキシエチル基等の炭素数2〜21のものが挙げられる。
シクロアルキルオキシアルキル基としては、例えば、シクロヘキシルオキシメチル基、シクロペンチルオキシメチル基及びシクロヘキシルオキシエチル基等の炭素数4〜21のものが挙げられる。
アルコキシカルボニル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。このアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基及びt−ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜21のものが挙げられる。
シクロアルキルオキシカルボニル基としては、例えば、シクロペンチルオキシカルボニル基及びシクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素数4〜21のものが挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。このアルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基及びt−ブトキシカルボニルオキシ基等の炭素数2〜21のものが挙げられる。
シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシカルボニルオキシ基及びシクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基等の炭素数4〜21のものが挙げられる。
2つのR15が互いに結合して形成し得る環構造としては、一般式(ZI−1A)中のS原子と共に、5員環又は6員環、特に好ましくは5員環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)を形成する構造が好ましい。
この環構造は、置換基を更に有していてもよい。この置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、及びアルコキシカルボニルオキシ基が挙げられる。
15としては、メチル基、エチル基、及び2つのR15が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基が特に好ましい。
13のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基、R14のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基及びシクロアルキルスルホニル基は、置換基を更に有していてもよい。この置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、及びハロゲン原子(特にフッ素原子)が好ましい。
以下に、一般式(ZI−1A)により表されるカチオンの好ましい具体例を示す。
Figure 0005618619
また、カチオン(ZI−1)の他の態様として、下記一般式(ZI−1B)により表されるものが挙げられる。一般式(ZI−1B)により表されるカチオンは、アウトガスの抑制に有効である。
Figure 0005618619
一般式(ZI−1B)中、
〜R13は、各々独立に、水素原子又は置換基を表す。R〜R13のうち少なくとも1つは、アルコール性水酸基を含む置換基であることが好ましい。なお、ここで「アルコール性水酸基」とは、アルキル基の炭素原子に結合した水酸基を意味している。
Xは、単結合又は2価の連結基である。
〜R13がアルコール性水酸基を含む置換基である場合、R〜R13は−(W−Y)により表される基であることが好ましい。ここで、Yは水酸基で置換されたアルキル基であり、Wは単結合又は2価の連結基である。
Yにより表されるアルキル基の好ましい例としては、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。Yは、特に好ましくは、−CHCHOHにより表される構造を含んでいる。
Wにより表される2価の連結基としては、特に制限は無いが、好ましくは単結合、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基又はカルバモイル基における任意の水素原子を単結合で置き換えた2価の基であり、更に好ましくは、単結合、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、アシル基又はアルコキシカルボニル基における任意の水素原子を単結合で置き換えた2価の基である。
〜R13がアルコール性水酸基を含む置換基である場合、含まれる炭素数は、好ましくは2〜10であり、更に好ましくは2〜6であり、特に好ましくは2〜4である。
〜R13としてのアルコール性水酸基を含む置換基は、アルコール性水酸基を2つ以上有していてもよい。R〜R13としてのアルコール性水酸基を含む置換基の有するアルコール性水酸基の数は、1〜6であり、好ましくは1〜3であり、更に好ましくは1である。
一般式(ZI−1B)により表される化合物の有するアルコール性水酸基の数は、R〜R13すべて合わせて1〜10であり、好ましくは1〜6であり、更に好ましくは1〜3である。
〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R〜R13としての置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及び複素環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基〔−B(OH)〕、ホスファト基〔−OPO(OH)〕、スルファト基(−OSOH)、並びに、他の公知の置換基が挙げられる。
〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R〜R13は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基又はウレイド基である。
〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R〜R13は、更に好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基又はカルバモイル基である。
〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R〜R13は、特に好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子又はアルコキシ基である。
〜R13のうちの隣接する2つが互いに結合して、環構造を形成してもよい。この環構造には、芳香族及び非芳香族の炭化水素環並びに複素環が含まれる。これら環構造は、更に組み合わされて、縮合環を形成していてもよい。
一般式(ZI−1B)において、好ましくは、R〜R13のうち少なくとも1つがアルコール性水酸基を含んだ構造を有しており、更に好ましくは、R〜R13のうち少なくとも1つがアルコール性水酸基を含んだ構造を有している。
Xは、上述したように、単結合又は2価の連結基を表している。この2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、カルボニルアミノ基、スルホニルアミド基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、ジスルフィド基、アシル基、アルキルスルホニル基、−CH=CH−、アミノカルボニルアミノ基及びアミノスルホニルアミノ基が挙げられる。
この2価の連結基は、置換基を有していてもよい。これらの置換基としては、例えば、先にR〜R13について列挙したのと同様のものが挙げられる。
Xは、好ましくは、単結合、アルキレン基、アリーレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、−CH=CH−、アミノカルボニルアミノ基及びアミノスルホニルアミノ基等の電子求引性を持たない結合又は基である。Zは、更に好ましくは、単結合、エーテル基又はチオエーテル基であり、特に好ましくは、単結合である。
次に、カチオン(ZI−2)について説明する。
カチオン(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合のカチオンである。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、炭素数が例えば1〜30であり、好ましくは1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、アルキル基、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、アリル基、ビニル基であることが好ましい。更に好ましくは、直鎖、分岐鎖若しくは環状の2−オキソアルキル基又はアルコキシカルボニルメチル基であり、特に好ましくは、直鎖又は分岐鎖の2−オキソアルキル基である。
201〜R203としてのアルキル基は、直鎖、分岐鎖及び環状の何れであってもよく、好ましい例としては、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基)及び炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基又はノルボニル基)が挙げられる。
201〜R203としての2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐鎖及び環状の何れであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基が挙げられる。
201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基の好ましい例としては、炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)が挙げられる。
201〜R203は、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基及び/又はニトロ基によって更に置換されていてもよい。
201〜R203のうち2つが互いに結合して、環構造を形成していてもよい。この環構造は、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合及び/又はカルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、例えば、アルキレン基(例えば、ブチレン基又はペンチレン基)が挙げられる。
次いで、カチオン(ZI−3)について説明する。
カチオン(ZI−3)とは、下記一般式(ZI−3)により表されるカチオンであり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有するカチオンである。
Figure 0005618619
上記一般式(ZI−3)中、R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニルチオ基、又はハロゲン原子を表す。アルキル基及びアルコキシ基の炭素数は、1〜6が好ましく、シクロアルキル機の炭素数は、5〜12が好ましい。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を表す。アルキル基の炭素数は、1〜6が好ましい。アリール基としては、好ましくは炭素数5〜15であり、例えば、フェニル基、ナフチル基を挙げることができる。
及びRは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。これら原子団の炭素数は、1〜6が好ましい。
1c〜R7cの何れか2つ以上が互いに結合して、環構造を形成していてもよい。また、RとRとが結合して、環構造を形成していてもよい。これらの環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合及び/又はアミド結合を含んでいてもよい。
上記環構造としては、芳香族若しくは非芳香族の炭化水素環、芳香族若しくは非芳香族の複素環、又は、これらの環が2つ以上組み合わされてなる多環縮合環を挙げることができる。環構造としては、3〜10員環を挙げることができ、4〜8員環であることが好ましく、5又は6員環であることがより好ましい。
また、特に、R6cとR7cとが結合して環を形成する場合に、R6cとR7cとが結合して形成する基としては、炭素数2〜10のアルキレン基が好ましく、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などを挙げることができる。また、R6cとR7cとが結合して形成する環は、環内に酸素原子等のヘテロ原子を有していてもよい。
カチオン(ZI−3)の具体例としては、特開2004−233661号公報の段落0046及び0047、又は、特開2003−35948号公報の段落0040〜0046に例示されている化合物に記載されているカチオンが挙げられる。
次に、一般式(ZII)について説明する。
一般式(ZII)中、R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。これらアリール基、アルキル基及びシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。
204及びR205としてのアリール基の好ましい例としては、先に化合物(ZI−1)におけるR201〜R203について列挙したのと同様の基が挙げられる。
204及びR205としてのアルキル基及びシクロアルキル基の好ましい例としては、先に化合物(ZI−2)におけるR201〜R203について列挙した直鎖、分岐鎖又はシクロアルキル基が挙げられる。
活性光線又は放射線の照射により、一般式(I)で表される酸を発生する化合物(a)の好ましい具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
酸発生剤(a)は、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
酸発生剤(a)の含有量は、本発明の樹脂組成物の全固形分を基準として、5質量%以上であることが好ましく、更に好ましくは5〜50質量%であり、更により好ましくは11〜50質量%であり、最も好ましくは21〜50質量%である。
本発明において、酸発生剤(a)は、従来の酸発生剤に比べ、樹脂との相溶性が良好であることから、樹脂組成物中の含有量を多くすることができる。
酸発生剤(a)の含有量を上記下限値とすることによりブリッジマージン、倒れマージン、残渣低減、フレア耐性に優れる効果をより確実に達成することができる。酸発生剤(a)の含有量を上記上限値とすることにより、X線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物としての機能をより確実に達成することができる。
〔その他の光酸発生剤〕
本発明においては、酸発生剤(a)と共に、他の酸発生剤を併用してもよい。そのような併用可能な酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
[2]一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する樹脂(b)
本発明のX線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、アルカリ現像液に不溶又は難溶性で、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(b)を含有する。
Figure 0005618619
上記一般式(X)中、
Ra及びRbは、各々独立して、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表す。
は、アリール基を表す。Zが複数個ある場合、複数のZ同士が単結合又は連結基を介して環を形成していてもよい。そのような連結基としてはカルボニル基、アルキレン基(例えば、メチレン基)、エーテル結合等が挙げられる。
Yは、単結合又は(p+1)価の連結基を表す。
pは1以上の整数である。
Ra及びRbとしてのアルキル基は、置換基を有していてもよく、直鎖、分岐のいずれでもよい。直鎖アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、更に好ましくは1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等が挙げられる。分岐アルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは3〜20であり、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、i−ノニル基、t−デカノイル基等が挙げられる。
Ra及びRbとしてのアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数1〜8の上記アルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
Ra及びRbとしてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Ra及びRbとしてのアシル基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数2〜8個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
Ra及びRbとしてのアシルオキシ基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基であり、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチルリオキシ基、バレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
Ra及びRbとしてのアリール基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14であり、例えば、フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
Ra及びRbとしてのアルキルオキシカルボニル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数2〜8であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基を挙げることができる。
Ra及びRbとしてのアルキルカルボニルオキシ基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数2〜8であり、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基を挙げることができる。
Ra及びRbとしてのアラルキル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜16のアラルキル基である、例えば、ベンジル基を挙げることができる。
また、上記各基が有していてもよい更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基、フエネチル基、クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル基、シアナミル基、バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基、プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオキシカルボニル基等を挙げることができる。
Ra及びRbとしてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、単環型でもよく、多環型でもよく、有橋式であってもよい。例えば、シクロアルキル基は橋かけ構造を有していてもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
上記シクロアルキル基の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基、トリシクロデカニル基である。
これらのシクロアルキル基が有していても良い置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を表す。上記アルコキシ基としては、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等を挙げることができる。
Ra及びRbとしてのシクロアルキル基が有していてもよい置換基は、好ましくは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基である。これらの置換基は更に置換基を有してもよい。
は、アリール基を表す。Zとしてのアリール基は置換基を有していてもよく、Zとしてのアリール基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、キノリニル基、フラニル基、チオフェニル基、フルオレニル−9−オン−イル基、アントラキノニル基、フェナントラキノニル基、ピロール基等が挙げられる。
は、置換基を有していても良いフェニル基であることが好ましい。
としてのアリール基(例えば、フェニル基)が有していても良い置換基としては、直鎖若しくは分岐状アルキル基、又はアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基、フェニル基等のアリール基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、アリールカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アルケニル基などが挙げられる。これらの中でも、フェニル基が、フレアに起因した解像性劣化を抑制する観点から好ましい。
が有していてよい置換基としてのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基としては、それぞれ、Ra及びRbについてのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基として前述したものと同様なものが挙げられる。
が有していてよい置換基としてのアルコキシ基としては、Ra及びRbについてのアルコキシ基として前述したものと同様なものが挙げられる。
が有していてよいアシルアミノ基のアシル部分は、Zが有していてよい置換基としてのアシル基と同様なものが挙げられる。
が有していてよい置換基としてのアルキルチオ基のアルキル部分は、Zが有していてよい置換基としてのアルキル基と同様なものが挙げられる。
が有していてよい置換基としてのアリールチオ基のアリール部分としては、Zが有していてよい置換基としてのアリール基と同様なものが挙げられる。
が有していてよい置換基としてのアラルキルチオ基のアラルキル部分としては、ベンジル基等が挙げられる。
が有していてよい置換基としてのアリールカルボニル基としては、例えば、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基等の炭素数6〜10個のアリールカルボニル基等を挙げることができる。
が有していてよい置換基としてのアリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等の炭素数7〜11個のアリールオキシカルボニル基等を挙げることができる。
が有していてよい置換基としてのアルキルオキシカルボニル基のアルキル基としては、Zが有していてよい置換基のアルキル基として前述したものと同様なものが挙げられる。
が有していてよい置換基としてのアルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましく、更に置換基を有していてもよく、ビニル基、プロペニル基、アリル等が挙げられる。
としてのアリール基(例えば、フェニル基)が有していても良い置換基は複数であっても良く、置換基の数としては、好ましくは0〜2個、更に好ましくは1〜2個である。置換基としてフェニル基を1〜2個有することが最も好ましい。
pは1以上の整数であり、1又は2であることが好ましい。
Yは単結合又は(p+1)価の連結基を表し、前記連結基としては、例えば、アルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、スルフィド基、スルホン基、−COO−、−CONH−、−SONH−、−CF−、−CFCF−、−OCFO−、−CFOCF−、−SS−、−CHSOCH−、−CHCOCH−、−COCFCO−、−COCO−、−OCOO−、−OSOO−、エーテル基(酸素原子)、チオエーテル基(硫黄原子)、アミノ基(窒素原子)、アシル基、アルキルスルホニル基、−CH=CH−、−C≡C−、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、若しくはこれらの組み合わせからなる基等であり、置換基を有しても良い。
Yとしての連結基は炭素数15以下が好ましく、炭素数10以下がより好ましい。
Yとして好ましくは単結合、エーテル基(酸素原子)、チオエーテル基(硫黄原子)、アミノ基(窒素原子)、Yとしてより好ましくは単結合、エーテル基(酸素原子)、アミノ基(窒素原子)であり、特に好ましくはエーテル基(酸素原子)、アミノ基(窒素原子)であり、更に好ましくはエーテル基(酸素原子)である。
さらに、本発明で用いられる樹脂(b)は、一般式(X)で表される繰り返し単位が、一般式(Xa)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式(Xa)中、Raは、水素原子又はメチル基を表す。Zは、前記一般式(X)におけるZと同義である。
さらに、本発明で用いられる樹脂(b)は、一般式(X)で表される繰り返し単位が、式(Xaa)で表される繰り返し単位であることもより好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式(Xaa)中、Zは、前記一般式(X)におけるZと同義である。
また、本発明で用いられる樹脂(b)は、一般式(X)で表される繰り返し単位が、一般式(Xb)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式(Xb)中、Raは、水素原子又はメチル基を表す。
は、前記一般式(X)におけるZと同義である。
は、各々が単結合又は連結基を介して結合して環を形成してもよい。そのような連結基としてはカルボニル基等が挙げられる。
さらに、本発明で用いられる樹脂(b)は、一般式(X)で表される繰り返し単位が、一般式(Xbb)で表される繰り返し単位であることがより好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式(Xbb)中、Zは、前記一般式(X)におけるZと同義である。Zは、各々が単結合又は連結基を介して結合して環を形成してもよい。そのような連結基としてはカルボニル基等が挙げられる。
一般式(X)で表される繰り返し単位の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
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Figure 0005618619
一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する樹脂(b)は、更に、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位と下記一般式(A2)で表される繰り返し単位とを含むことが好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式(A1)において、
n1は0〜5の整数を示す。mは0〜5の整数を示す。但しm+n1≦5である。
は、水素原子、又は、酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
は、任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
酸の作用により分解する基を含む基とは、Aが離脱し、結果として一般式(A1)で表される繰り返し単位に水酸基を生じる基、即ち、酸分解性基自体であっても、酸分解性基を含有する基、即ち、酸の作用により分解し、繰り返し単位に結合している残基に、水酸基、カルボキシル基などのアルカリ可溶性基が生じる基であってもよい。
酸の作用により分解する基を含む基として、たとえば、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、−C(L)(L)−O−Zで表される様なアセタール基が挙げられる。
及びLは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基から選ばれる原子又は基を表す。
は、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
とLは、互いに結合して5又は6員環を形成してもよい。
、L及びZにおけるアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
、L及びZにおけるシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
、L及びZにおけるアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基などの炭素数7〜15個のものを挙げることができる。これらの基は置換基を有していても良い。
アラルキル基が有する好ましい置換基としては、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基等が挙げられる。置換基を有するアラルキル基としては、例えば、アルコキシベンジル基、ヒドロキシベンジル基、フェニルチオフェネチル基等を挙げることができる。
、L、Zにおけるアラルキル基が有し得る置換基の炭素数の範囲は、好ましくは12以下である。
とLが互いに結合して形成する5又は6員環としては、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロフラン環等が挙げられる。
本発明において、Zは、直鎖状あるいは分岐状のアルキル基であることが好ましい。これにより、本発明の効果が一層顕著になる。
は複数ある場合は各々独立して任意の置換基を表し、例えばアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基が挙げられる。
たとえばアルキル基、シクロアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などの炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基が好ましい。これらの基は更に置換基を有していても良い。
更に有し得る好ましい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下の置換基である。
置換基を有するアルキル基として、例えばシクロヘキシルエチル基、アルキルカルボニルオキシメチル基、アルキルカルボニルオキシエチル基、シクロアルキルカルボニルオキシメチル基、シクロアルキルカルボニルオキシエチル基、アリールカルボニルオキシエチル基、アラルキルカルボニルオキシエチル基、アルキルオキシメチル基、シクロアルキルオキシメチル基、アリールオキシメチル基、アラルキルオキシメチル基、アルキルオキシエチル基、シクロアルキルオキシエチル基、アリールオキシエチル基、アラルキルオキシエチル基、アルキルチオメチル基、シクロアルキルチオメチル基、アリールチオメチル基、アラルキルチオメチル基、アルキルチオエチル基、シクロアルキルチオエチル基、アリールチオエチル基、アラルキルチオエチル基等が挙げられる。
これらの基におけるアルキル基、シクロアルキル基は特に限定されず、更に前述のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有してもよい。
上記アルキルカルボニルオキシエチル基、シクロアルキルカルボニルオキシエチル基の例としては、シクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、t−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、n−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基等を挙げることができる。
アリール基も特に限定されないが、一般的にフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基等の炭素数6〜14のものが挙げられ、更に前述のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有してもよい。
上記アリールオキシエチル基の例としては、フェニルオキシエチル基、シクロヘキシルフェニルオキシエチル基等を挙げることができる。これらの基は更に置換基を有していても良い。
アラルキルも特に限定されないが、ベンジル基などを挙げることができる。
上記アラルキルカルボニルオキシエチル基の例としては、ベンジルカルボニルオキシエチル基等を挙げることができる。これらの基は更に置換基を有していても良い。
次に、上記一般式(A2)で表される繰り返し単位について説明する。
上記一般式(A2)において、Xは、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基又はアラルキル基を表す。各基の詳細は、一般式(I)におけるRa及びRbと同様である。
は酸の作用により分解する基を含む基を表す。
酸の作用により分解する基を含む基は、Aが離脱し、結果として一般式(A2)で表される繰り返し単位にカルボキシル基を生じる基、即ち、酸分解性基自体であっても、酸分解性基を含有する基、即ち、酸の作用により分解し、繰り返し単位に結合している残基に、水酸基、カルボキシル基などのアルカリ可溶性基が生じる基であってもよい。
は炭化水素基(好ましくは炭素数20以下、より好ましくは4〜12)であることが好ましく、t−ブチル基、t−アミル基、脂環構造を有する炭化水素基(例えば、脂環基自体、及び、アルキル基に脂環基が置換した基)がより好ましい。
脂環構造は、単環でも、多環でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環構造を有する炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に脂環構造の例を示す。
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
本発明においては、上記脂環構造の好ましいものとしては、一価の脂環基の表記として、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基である。
これらにおける脂環が有してもよい置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基である。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アルキル基、アルコキシ基は、更なる置換基を有していてもよい。アルキル基、アルコキシ基の更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
脂環構造を有する酸分解性基としては、下記一般式(pI)〜一般式(pV)で示される基が好ましい。
Figure 0005618619
上記一般式(pI)〜(pV)中、
11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、並びにR15及びR16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(pI)〜(pV)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換若しくは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシルオキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
11〜R25における脂環式炭化水素基或いはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、先に脂環構造として述べたものが挙げられる。
としての脂環構造を含有する酸の作用により分解する基又は酸の作用により分解する基を含む基(酸分解性基)の具体例を以下に挙げる。
Figure 0005618619
一般式(X)、(A2)で表される繰り返し単位に対応するモノマーは、THF、アセトン、塩化メチレン等の溶媒中、(メタ)アクリル酸クロリドとアルコール化合物を、トリエチルアミン、ピリジン、DBU等の塩基性触媒存在下でエステル化させることにより合成することができる。なお、市販のものを用いてもよい。
一般式(A1)で表される繰り返し単位に対応するモノマーは、THF、塩化メチレン等の溶媒中、ヒドロキシ置換スチレンモノマーとビニルエーテル化合物を、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジン塩等の酸性触媒存在下でアセタール化させること、又は、二炭酸t−ブチルを用いてトリエチルアミン、ピリジン、DBU等の塩基性触媒存在下でt−Boc保護化する事により合成することができる。なお、市販のものを用いてもよい。
以下に、一般式(A1)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
以下に、一般式(A2)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
一般式(A2)は、t−ブチルメタクリレートであることが好ましい。
一般式(A2)は、一般式(A2’)で表される繰り返し単位であっても良い。
Figure 0005618619
一般式(A2’)中、
ARは、ベンゼン環、ナフタレン環、又はアントラセン環を示す。
Rnは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。
ARとRnは結合して環を形成してもよい。ARとRnとが結合して形成する環としては、5又は6員環であることが好ましい。
Aは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はアルキルオキシカルボニル基を示す。
Rnにおけるアルキル基としては、炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などが挙げられる。Rnにおけるシクロアルキル基としては、炭素数3〜20個のシクロアルキル基であることが好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
Rnにおけるアリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。
Rnとしての上記の基が有していてもよい、好ましい置換基としては、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、中でもアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基が好ましい。
ARについてのベンゼン環、ナフタレン環、又はアントラセン環も、置換基を有していてもよく、好ましい置換基としては、Rnについての上記置換基と同様なものが挙げられる。ARは前記置換基を複数個有していてもよく、複数個有する場合、それら置換基が互いに結合して環を形成していてもよい。
Aにおけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など、好ましくは炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基が挙げられる。これらの基は置換基を有していても良く、有し得る好ましい置換基としては、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、中でもCF基、アル
キルオキシカルボニルメチル基、アルキルカルボニルオキシメチル基、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基等が好ましい。
Aにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Aにおけるアルキルオキシカルボニル基に含まれるアルキルとしては、上記Aにおけるアルキル基と同様のものがあげられる。
一般式(A2’)で表される繰り返し単位の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
樹脂(b)は、更に一般式(A4)で表される繰り返し単位を有することも好ましい。
Figure 0005618619
一般式(A4)中、
は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロアルキル基を表す。ペルフルオロアルキル基としては、炭素数1〜4のものが好ましく、CF、C、C、C等が挙げられる。
は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基又はアシル基を表す。
qは、0〜4の整数を表す。
Wは、水素原子又は酸の作用により分解しない基を表す。
についてのアルキル基としては、炭素数1〜4個のものが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
についてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
についてのアリール基としては、炭素数6〜14個のものが好ましく、フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
についてのアルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
についてのアシル基としては、炭素数2〜8個のアシル基が好ましく、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
Wは水素原子又は酸の作用により分解しない基(酸安定基ともいう)を表すが、酸の作用により分解しない基としては具体的には、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基、アルキルアミド基、アリールアミドメチル基、アリールアミド基等が挙げられる。酸安定基としては、好ましくはアシル基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
Wの酸安定基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。Wはベンゼン環上のどの位置にあってもよいが、好ましくはスチレン骨格のメタ位かパラ位であり、特に好ましくはパラ位である。
以下に、一般式(A4)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるがこれらに限定するものではない。
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
Figure 0005618619
樹脂(b)は、更に酸の作用により分解しない(メタ)アクリル酸誘導体からなる繰り返し単位を有することも好ましい。以下に具体例を挙げるがこれに限定するものではない。
Figure 0005618619
樹脂(b)は、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であり、任意の繰り返し単位し単位中に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(酸分解性基)を含有することが好ましい。
樹脂(b)において、前記一般式(X)で表される繰り返し単位は酸分解性基を有していてもよい。また、樹脂(b)が、前記一般式(A1)又は(A2)で表される繰り返し単位を含有する場合、前記一般式(A1)又は(A2)で表される繰り返し単位中に酸分解性基を有していてもよい。また、樹脂(b)中のその他の繰り返し単位中に酸分解性基を有していてもよい。
酸分解性基としては、前述したもの以外にも、例えば、−C(=O)−X−Rで表されるものを挙げることができる。
式中、Rとしては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO−又は−NHSONH−を表す。
樹脂(b)における酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、5〜95モル%が好ましく、より好ましくは10〜60モル%であり、特に好ましくは15〜50モル%である。
樹脂(b)における一般式(X)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、1〜70モル%が好ましく、より好ましくは1〜50モル%であり、特に好ましくは1〜30モル%である。
樹脂(b)における一般式(A1)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、20〜90モル%が好ましく、より好ましくは30〜80モル%であり、特に好ましくは35〜70モル%である。
樹脂(b)における一般式(A2)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、0〜90モル%が好ましく、より好ましくは5〜75モル%であり、特に好ましくは10〜60モル%である。
樹脂(b)は、更に一般式(A4)で表される繰返し単位を有していてもよく、膜質向上、未露光部の膜減り抑制等の観点から好ましい。一般式(A4)で表される繰り返し単位の含有率は、それぞれの全繰り返し単位中、0〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは0〜40モル%であり、特に好ましくは0〜30モル%である。
また、樹脂(b)は、アルカリ現像液に対する良好な現像性を維持するために、アルカリ可溶性基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基が導入され得るように適切な他の重合性モノマーが共重合されていてもよいし、膜質向上のためにアルキルアクリレートやアルキルメタクリレートのような疎水性の他の重合性モノマーが共重合されてもよい。
樹脂(b)の重量平均分子量(Mw)は、それぞれ1000〜200,000の範囲であることが好ましい。樹脂自体のアルカリに対する溶解速度、感度の点から200,000以下が好ましい。分散度(Mw/Mn)は、1.0〜3.0であることが好ましく、より好ましくは1.0〜2.5、特に好ましくは、1.0〜2.0である。
その中で、樹脂の重量平均分子量(Mw)は、更に好ましくは1,000〜100,000の範囲であり、特に好ましくは1,000〜50,000の範囲であり、最も好ましくは1,000〜25,000の範囲である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
アゾ系重合開始剤を用いてラジカル重合を行うことで分散度1.5〜2.0の樹脂(b)を合成することができる。更に好ましい分散度1.0〜1.5の樹脂(b)はリビングラジカル重合によって合成可能である。
また、樹脂(b)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
樹脂(b)の含有量は、総量として、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分に対し、通常10〜99質量%であり、好ましくは20〜95質量%であり、特に好ましくは30〜89質量%である。
以下に、一般式(X)で表される繰り返し単位を含む樹脂(b)の具体例を以下に示すがこれらに限定するものではない。
Figure 0005618619
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Figure 0005618619
本発明の、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が、前記一般式(I)で表される酸を発生する化合物(a)、及び前記一般式(X)で表される繰り返し単位を有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(b)を含有することにより、良好な倒れマージンやブリッジマージン、更には残渣特性が得られた理由については明らかではないが、以下のように推察される。すなわち、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いることで、樹脂(b)中のZがアリール基であることにより現像液との親和性が増し、レジスト膜の膨潤が抑制され、その結果、より均一に現像が進行することが要因であると推定される。レジスト膜の膨潤が抑制される結果、膨潤によるレジスト膜内部での応力発生が抑制されることで、基板からの剥がれ又はパターンの崩壊が抑制され、パターン倒れマージンが向上するものと考えられる。同様に、レジスト膜の膨潤を抑制することで、ラインパターンがブリッジにより解像できなくなる現象を抑制でき、より微細なラインパターンまでブリッジせずに解像できるようになったものと考えられる。
前記一般式(I)で表される酸を発生する化合物(a)、及び前記一般式(X)で表される繰り返し単位を有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(b)を含有することで、膨潤が抑制されるメカニズムについては明らかになっていないが、恐らく、前記繰り返し単位を含有することで、樹脂(b)と酸発生剤(a)の相溶性が向上し、その結果、レジスト膜がより均一かつスムーズに現像液に対して溶解し、膨潤が抑制されたものと推定される。
〔3〕その他の成分
本発明に係る組成物は、塩基性化合物、有機溶剤、界面活性剤、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、現像液に対する溶解促進性化合物、及びプロトンアクセプター性官能基を有する化合物等を更に含んでいてもよい。
(塩基性化合物)
本発明に係る組成物は、塩基性化合物を更に含んでいてもよい。塩基性化合物を更に含有させると、露光と加熱(ポストベーク)との間における性能の経時変化を更に低減することが可能となる。また、こうすると、露光によって発生した酸の膜中拡散性を制御することが可能となる。
この塩基性化合物は、含窒素有機化合物であることが好ましい。使用可能な化合物は特に限定されないが、例えば、以下の(1)〜(4)に分類される化合物を用いることができる。
(1)下記一般式(BS−1)により表される化合物
Figure 0005618619
一般式(BS−1)中、
Rは、各々独立に、水素原子又は有機基を表す。但し、3つのRのうち少なくとも1つは有機基である。この有機基は、直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、単環若しくは多環のシクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
Rとしてのアルキル基の炭素数は、特に限定されないが、通常1〜20であり、好ましくは1〜12である。
Rとしてのシクロアルキル基の炭素数は、特に限定されないが、通常3〜20であり、好ましくは5〜15である。
Rとしてのアリール基の炭素数は、特に限定されないが、通常6〜20であり、好ましくは6〜10である。具体的には、フェニル基及びナフチル基等が挙げられる。
Rとしてのアラルキル基の炭素数は、特に限定されないが、通常7〜20であり、好ましくは7〜11である。具体的には、ベンジル基等が挙げられる。
Rとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、水素原子が置換基により置換されていてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基及びアルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
なお、一般式(BS−1)により表される化合物では、Rのうち少なくとも2つが有機基であることが好ましい。
一般式(BS−1)により表される化合物の具体例としては、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリイソデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ジデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、メチルジオクタデシルアミン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、及び2,4,6−トリ(t−ブチル)アニリンが挙げられる。
また、一般式(BS−1)により表される好ましい塩基性化合物として、少なくとも1つのRがヒドロキシル基で置換されたアルキル基であるものが挙げられる。具体的には、例えば、トリエタノールアミン及びN,N−ジヒドロキシエチルアニリンが挙げられる。
なお、Rとしてのアルキル基は、アルキル鎖中に酸素原子を有していてもよい。即ち、オキシアルキレン鎖が形成されていてもよい。オキシアルキレン鎖としては、−CHCHO−が好ましい。具体的には、例えば、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン、及び、米国特許第6040112号明細書のカラム3の60行目以降に例示されている化合物が挙げられる。
(2)含窒素複素環構造を有する化合物
この含窒素複素環は、芳香族性を有していてもよく、芳香族性を有していなくてもよい。また、窒素原子を複数有していてもよい。さらに、窒素以外のヘテロ原子を含有していてもよい。具体的には、例えば、イミダゾール構造を有する化合物(2−フェニルベンゾイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾールなど)、ピペリジン構造を有する化合物〔N−ヒドロキシエチルピペリジン及びビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートなど〕、ピリジン構造を有する化合物(4−ジメチルアミノピリジンなど)、並びにアンチピリン構造を有する化合物(アンチピリン及びヒドロキシアンチピリンなど)が挙げられる。
また、環構造を2つ以上有する化合物も好適に用いられる。具体的には、例えば、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン及び1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−ウンデカ−7−エンが挙げられる。
(3)フェノキシ基を有するアミン化合物
フェノキシ基を有するアミン化合物とは、アミン化合物が含んでいるアルキル基のN原子と反対側の末端にフェノキシ基を備えた化合物である。フェノキシ基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、アリール基、アラルキル基、アシルオキシ基及びアリールオキシ基等の置換基を有していてもよい。
この化合物は、より好ましくは、フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン鎖を有している。1分子中のオキシアルキレン鎖の数は、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン鎖の中でも−CHCHO−が特に好ましい。
具体例としては、2−[2−{2―(2,2―ジメトキシ−フェノキシエトキシ)エチル}−ビス−(2−メトキシエチル)]−アミン、及び、米国特許出願公開第2007/0224539A1号明細書の段落[0066]に例示されている化合物(C1−1)〜(C3−3)が挙げられる。
(4)アンモニウム塩
アンモニウム塩も適宜用いることができる。このアンモニウム塩は、好ましくは、ヒドロキシド又はカルボキシレートである。より具体的には、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。
その他、本発明に係る組成物に使用可能なものとして、特開2002−363146号公報の実施例で合成されている化合物、及び特開2007−298569号公報の段落0108に記載の化合物等が挙げられる。
また、塩基性化合物として、感光性の塩基性化合物を用いてもよい。感光性の塩基性化合物としては、例えば、特表2003−524799号公報、及びJ.Photopolym.Sci&Tech.Vol.8,P.543−553(1995)等に記載の化合物を用いることができる。
塩基性化合物の分子量は、250〜2000であることが好ましく、400〜1000であることが更に好ましい。
これらの塩基性化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
塩基性化合物の含有量は、組成物の全固形分を基準として、0.01〜8.0質量%であることが好ましく、0.1〜5.0質量%であることがより好ましく、0.2〜4.0
質量%であることが特に好ましい。
(界面活性剤)
本発明に係る組成物は、界面活性剤を更に含有してもしなくてもよい。この界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤が特に好ましい。
この界面活性剤としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製のメガファックF176及びメガファックR08、OMNOVA社製のPF656及びPF6320、トロイケミカル(株)製のトロイゾルS−366、住友スリーエム(株)製のフロラードFC430、並びに、信越化学工業(株)製のポリシロキサンポリマーKP−341が挙げられる。
また、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の界面活性剤を使用することもできる。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類及びポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類等が挙げられる。
その他、公知の界面活性剤が適宜使用可能である。使用可能な界面活性剤としては、例えば、米国特許出願公開第2008/0248425A1号明細書の[0273]以降に記載の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の使用量は、組成物の全固形分を基準として、好ましくは0〜2質量%であり、より好ましくは0.0001〜2質量%であり、更に好ましくは0.001〜1質量%である。
(溶剤)
組成物を調製する際に使用できる溶剤としては、各成分を溶解するものである限り特に限定されないが、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなど)、アルキレングリコールモノアルキルエーテル(プロピレングリコールモノメチルエーテルなど)、乳酸アルキルエステル(乳酸エチル及び乳酸メチルなど)、環状ラクトン(γ−ブチロラクトンなど、好ましくは炭素数4〜10)、鎖状又は環状のケトン(2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンなど、好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート(エチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートなど)、カルボン酸アルキル(酢酸ブチルなどの酢酸アルキルが好ましい)、及びアルコキシ酢酸アルキル(好ましくはエトキシプロピオン酸エチル)などが挙げられる。その他使用可能な溶媒として、例えば、米国特許出願公開第2008/0248425A1号明細書の[0244]以降に記載されている溶剤などが挙げられる。
上記の溶剤のうち、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、及び乳酸エチルが特に好ましい。
これら溶剤は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して用いる場合、水酸基を有する溶剤と水酸基を有しない溶剤とを混合することが好ましい。水酸基を有する溶剤と水酸基を有しない溶剤との質量比は、1/99〜99/1であり、好ましくは10/90〜90/10であり、更に好ましくは20/80〜60/40である。
水酸基を有する溶剤としてはアルキレングリコールモノアルキルエーテル又は乳酸アルキルエステルが好ましく、水酸基を有しない溶剤としてはアルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートが好ましい。
溶剤の使用量は特に限定されないが、組成物の全固形分濃度が、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは1.0〜10質量%となるように調製される。特に、本発明の組成物を用いて電子線又はEUVリソグラフィーを行う場合は、好ましくは2.0〜6.0質量%、より好ましくは2.0〜4.5質量%となるようにする。
(その他の添加剤)
本発明に係る組成物は、必要に応じて、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、及び現像液に対する溶解を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、又は、カルボキシ基を有する脂環族若しくは脂肪族化合物)等を更に含有させることができる。また、特開2006−208781号公報及び特開2007−286574号公報等に記載されているプロトンアクセプター性官能基を備えた化合物も好適に用いることができる。
<レジスト膜及びパターン形成方法>
本発明のレジスト膜は、本発明の、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物から形成されてなる。本発明のレジスト膜は、典型的には、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を、基板等の支持体上に塗布して形成される。レジスト膜の厚みは、0.02〜0.1μmが好ましい。基板上に塗布する方法としては、スピン塗布が好ましく、その回転数は1000〜3000rpmが好ましい。
例えば、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、精密集積回路素子の製造等に使用される基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆、窒化シリコン及びクロム蒸着された石英基板など)上に、スピナー及びコーター等の適当な塗布方法により塗布される。その後、これを乾燥して、感活性光線性又は感放射線性の膜(以下、感光性膜ともいう)を得る。なお、公知の反射防止膜を予め塗設することもできる。
本発明のパターン形成方法は、前記レジスト膜をX線、電子線又はEUV光を用いて露光する工程、及び露光した膜を現像する工程を含む。より詳細には、本発明のレジスト膜(感光性膜)に活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行った後、現像する。これにより良好なパターンを得ることができる。なお、ベーク温度は、感度及び安定性の観点から、80℃〜150℃とすることが好ましく、90℃〜130℃とすることがより好ましい。
活性光線又は放射線としては、例えば、極紫外光(EUV光)(13nm)、X線、及び電子線(電子ビーム)が挙げられる。
現像工程では、通常アルカリ現像液を用いる。
アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム及びアンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン及びn−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン及びジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン及びメチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン及びトリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)及びテトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、又は、ピロール及びピヘリジン等の環状アミン類を含んだアルカリ性水溶液が挙げられる。
アルカリ現像液には、アルコール類及び/又は界面活性剤を、適当量添加してもよい。
アルカリ現像液の濃度は、通常、0.1〜20質量%である。アルカリ現像液のpHは、通常、10.0〜15.0である。
なお、本発明に係る組成物を用いてインプリント用モールドを作成する場合のプロセスの詳細については、例えば、特許第4109085号公報、特開2008−162101号公報、及び「ナノインプリントの基礎と技術開発・応用展開―ナノインプリントの基板技術と最新の技術展開―編集:平井義彦(フロンティア出版)」等を参照されたい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
(合成例1)ポリマー(A−1)の合成
4−アセトキシスチレン14.60g(0.090mol)、t−ブチルメタクリレート11.52g(0.081mol)、(4−フェニル)フェニルメタクリレート2.14g(0.009mol)、重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)3.45g(0.015mol)をシクロヘキサノン151.75gに溶解した。反応容器中にシクロヘキサノン37.94gを入れ、窒素ガス雰囲気下、80℃の系中に6時間かけて滴下した。滴下後、2時間加熱攪拌した後反応溶液を室温まで放冷し、ヘキサン2.5L中に滴下しポリマーを沈殿させ、ろ過した。ヘキサン500mLでろ過した固体のかけ洗いを行ない、ろ過した固体を減圧乾燥して、4−アセトキシスチレン/t−ブチルメタクリレート/(4−フェニル)フェニルメタクリレート共重合体を42.68g得た。
反応容器中に上記で得られた重合体40.00gを、酢酸エチル92mL、メタノール92mLに溶解させた後、ナトリウムメトキシド28質量%メタノール溶液39.05gを加え3時間攪拌した後、塩酸を加えて酸性とした。酢酸エチル500mLを加え、蒸留水200mLで5回洗浄を行なった。有機層を取り出して濃縮し、メタノール150mLに溶解させ、1.5Lの蒸留水/メタノール=7/3(質量比)中に滴下しポリマーを沈殿させ、ろ過した。500mLの蒸留水/メタノール=7/3(質量比)でろ過した固体のかけ洗いを行ない、ろ過した固体を減圧乾燥して、4−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタクリレート/(4−フェニル)フェニルメタクリレート共重合体を29.77g得た。GPCによる重量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算)は9500、分子量分散度(Mw/Mn)は1.47であった。
用いるモノマーを変更した以外は上記合成例と同様の方法にて表1に示す樹脂を合成した。なお、表1に示す樹脂の構造は、先に例示した樹脂である。組成比(モル比)は、表1に示す記号で先に例示した樹脂の構造における左からの繰り返し単位の順である。
Figure 0005618619
(合成例2)化合物A1−97の合成
2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール10.0gをTHF400mlに溶解し、窒素雰囲気下、n−ブチルリチウム(1.65Mヘキサン溶液)18.7mlを0℃で加えた。0℃で1時間攪拌後、その反応溶液を1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルジフロリド9.28gのTHF100ml溶液に0℃で30分かけて滴下した。滴下後更に30分攪拌し、蒸留水100mlと酢酸エチル200mlを加え、有機層を飽和食塩水で2回洗浄した。溶媒を留去し、メタノール100mlと1規定水酸化ナトリウム水溶液200mlを加え1時間攪拌し、メタノールを留去した後に、酢酸エチル200mlを加え有機層を飽和食塩水で2回洗浄した。溶媒を留去し、得られた固体をメタノール100ml溶解させ、トリフェニルスルホニウムブロミド10.0gを加え1時間攪拌した。溶媒を留去した後に、酢酸エチルを加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、溶媒を留去することで、化合物A1−97を19.5g得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ=7.78−7.65(m,15H),6.97(s,2H),2.98(m,2H),2.46(m,1H),1.93−1.15(m,30H).
19F−NMR(300MHz,CDCl)δ=−138.6(t,2F),−144.5(t,2F),−149.0(s,2F).
用いる原料を変更した以外は上記合成例と同様の方法にて表2に示すPAGを合成した。
<レジスト調製>
下記表2に示す成分を表2に示す溶剤に溶解させ、固形分濃度1.8質量%の溶液を調製し、それぞれをポアサイズ0.05μmのポリエチレンフィルターでろ過してレジスト樹脂組成物(Ra1)〜(Ra17)及び(Ra−R1)〜(Ra−R4)を調製した。
なお、表2中、界面活性剤の含有量100ppmは、樹脂組成物の全固形分に対して100ppmである。
Figure 0005618619
表2における略号は、次の通りである。
ARP−1:下記化合物を示す。
Figure 0005618619
重量平均分子量:15000、分子量分散度(Mw/Mn)1.52、組成比80/20
P−1〜P−3:各々下記化合物を示す。
Figure 0005618619
<有機塩基性化合物>
C−1:テトラ−(n−ブチル)アンモニウムヒドロキシド
C−2:1、8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン
C−3:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
C−4:トリドデシルアミン
<界面活性剤>
W−1: メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3: ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
W−4: PF6320(OMNOVA(株)製)(フッ素系)
<塗布溶剤>
SL−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
SL−2:プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)
SL−3:乳酸エチル
SL−4:シクロヘキサノン
SL−5:γ―ブチロラクトン
調製したレジスト組成物を下記の方法で評価した。
この感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物溶液を、予めHMDS処理を施した6インチSiウェハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMark8を用いて塗布し、130℃、60秒間ホットプレート上で乾燥して、膜厚60nmのレジスト膜を得た。
(2)EB露光評価
上記で得られたレジスト膜に、電子線描画装置((株)日立製作所製HL750、加速電圧50KeV)を用いて、パターン照射を行った。この際、30nm幅で電子線描画部分と非描画部分が繰り返される様に描画を行なった。照射後に、110℃、60秒間ホットプレート上で加熱した。
続いて、濃度2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液を用いて、23℃で60秒間現像し、その後純水でリンスし、2000回転(rpm)で30秒間高速回転して乾燥させ、ラインアンドスペースパターンを形成した。
[ブリッジマージンの評価]
実施例1〜17及び比較例1〜4で得られた線幅30nm(1:1)のラインアンドスペースパターンを解像する照射量E(最適照射量)を走査型電子顕微鏡(日立社製S−9220)を用いて算出し、前記照射量Eから照射量を小さくした時にブリッジが発生する照射量Eを求め、下記式で得られる値を算出し、それをブリッジマージンの指標とした。
ブリッジマージン(%)=[(E−E)/E]×100
上記で算出した値が大きいほど性能が良好である事を示す。結果を表3に示す。
[倒れマージンの評価]
実施例1〜17及び比較例1〜4で得られた線幅30nm(1:1)のラインアンドスペースパターンを解像する照射量E(最適照射量)を走査型電子顕微鏡(日立社製S−9220)を用いて算出し、前記照射量Eから照射量を大きくした時にラインパターンの倒れが発生する照射量Eを求め、下記式で得られる値を算出し、それを倒れマージンの指標とした。倒れマージン(%)=[(E−E)/E]×100
上記で算出した値が大きいほど性能が良好である事を示す。結果を表3に示す。
[残渣の評価]
実施例1〜17及び比較例1〜4で得られた線幅30nm(1:1)のラインアンドスペースパターンを走査型電子顕微鏡(日立社製S4800)を使用して観察し、スペース部の基板界面に残渣が全く見られなかった場合を◎、スペース部の表面積が残渣によって20%以下覆われていた場合を○、スペース部が残渣によって50%以上覆われていた場合を×で表した。結果を表3に示した。
[フレアの評価]
フレアの評価は、90nm幅の電子線描画部分と30nm幅の電子線非描画部分が繰り返される様に描画を行い、電子線描画部分の散乱電子がより多く電子線非描画部分に当るようにすることで評価した。電子線の照射量は、上述した、30nm(1:1)のラインアンドスペースパターンを解像する照射量E(最適照射量)とした。得られたライン線幅を走査型電子顕微鏡(日立社製S−9220)を用いて計測した。この値が30nmに近いほど性能が良いことを示す。なお、ラインパターンが細りすぎ、全く残存していない場合は、“パターンなし”とした。結果を表3に示す。
Figure 0005618619
表3から明らかなように、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いた実施例1〜17は、電子線を用いたパターン形成に於いて、ブリッジマージン、倒れマージン、残渣、及び散乱(フレア)光に対する耐性に優れることがわかる。
(3)EUV露光評価
表2に示すレジスト組成物Ra1〜Ra17は、露光源をEUV光(波長13nm)に変えて、面露光を行った際に、残膜率0になる露光量の20%の露光量でレジスト膜を面露光した部分の残膜率が、いずれも95%以上あり、EUV露光でもフレア耐性に優れていることが分かり、EUV光を用いたパターン形成方法にも好適に用いることができることが分かった。

Claims (14)

  1. (a)活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び
    (b)下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
    を含有することを特徴とする、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0005618619

    上記一般式(I)中、Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、xは1以上の整数を表す。
    Gは、単結合、又はエーテル酸素を含んでいてもよいアルキレン基、エーテル酸素を含んでいてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、若しくはこれらの組み合わせからなる基を表し、組み合わされる基は酸素原子を介して連結されていてもよい。
    Arは、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環を表し、−(A−B)基以外に更に置換基を有してもよい。
    Aは、単結合、又は2価の連結基を表し、Bは、環状脂肪族基を表し、nは2以上5以下の整数を表す。
    Zは水酸基を表す。
    Lは2価の連結基を表し、yは0以上の整数を表す。
    x、y及びnがそれぞれ2以上の時、括弧内のRf−C−Rf、L及びA−Bはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
    Figure 0005618619

    上記一般式(X)中、
    Ra及びRbは、各々独立して、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表す。Zは、アリール基を表す。Zが複数個ある場合、複数のZ同士が単結合又は連結基を介して環を形成していてもよい。
    Yは、単結合又は(p+1)価の連結基である。
    pは1以上の整数である。
  2. (a)活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び
    (b)下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
    を含有することを特徴とする、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0005618619

    上記一般式(I)中、Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、xは1以上の整数を表す。
    Gは、単結合、又はエーテル酸素を含んでいてもよいアルキレン基、エーテル酸素を含んでいてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、若しくはこれらの組み合わせからなる基を表し、組み合わされる基は酸素原子を介して連結されていてもよい。
    Arは、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環を表し、−(A−B)基以外に更に置換基を有してもよい。
    Aは、単結合、又は2価の連結基を表し、Bは、炭素原子数が5〜20の非環式炭化水素基を表し、nは1以上の整数を表す。
    Zは水酸基、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホンアミド基を表す。
    Lは2価の連結基を表し、yは0以上の整数を表す。
    x、y及びnがそれぞれ2以上の時、括弧内のRf−C−Rf、L及びA−Bはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
    Figure 0005618619

    上記一般式(X)中、
    Ra及びRbは、各々独立して、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表す。Z は、アリール基を表す。Z が複数個ある場合、複数のZ 同士が単結合又は連結基を介して環を形成していてもよい。
    Yは、単結合又は(p+1)価の連結基である。
    pは1以上の整数である。
  3. (a)活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物、及び
    (b)下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
    を含有することを特徴とする、X線、電子線又はEUV光露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0005618619

    上記一般式(I)中、Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、xは1以上の整数を表す。
    Gは、単結合、又はエーテル酸素を含んでいてもよいアルキレン基、エーテル酸素を含んでいてもよいシクロアルキレン基、アリーレン基、若しくはこれらの組み合わせからなる基を表し、組み合わされる基は酸素原子を介して連結されていてもよい。
    Arは、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環を表し、−(A−B)基以外に更に置換基を有してもよい。
    Aは、単結合、又は2価の連結基を表し、Bは、炭化水素基を表し、nは1以上の整数を表す。
    Zは水酸基、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホンアミド基を表す。
    Lは2価の連結基を表し、yは0以上の整数を表す。
    x、y及びnがそれぞれ2以上の時、括弧内のRf−C−Rf、L及びA−Bはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
    Figure 0005618619

    上記一般式(X)中、
    Ra及びRbは、各々独立して、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表す。Z は、アリール基、アリールオキシ基、アリールカルボニル基及びアリールカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの置換基を有するアリール基を表す。Z が複数個ある場合、複数のZ 同士が単結合又は連結基を介して環を形成していてもよい。
    Yは、単結合又は(p+1)価の連結基である。
    pは1以上の整数である。
  4. が置換基を有していても良いフェニル基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  5. さらに、樹脂(b)が、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位と下記一般式(A2)で表される繰り返し単位とを含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0005618619

    上記一般式(A1)において、
    n1は0〜5の整数を示す。mは0〜5の整数を示す。但しm+n1≦5である。
    は、水素原子、又は、酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
    は、任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
    上記一般式(A2)において、Xは、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基又はアラルキル基を表す。
    は酸の作用により分解する基を含む基を表す。
  6. 前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して5質量%以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  7. 前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して5〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  8. 前記化合物(a)の含有量が樹脂組成物中の全固形分の総量に対して11〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  9. 一般式(I)中のAが単結合を表すことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  10. 一般式(I)中のBが、3級若しくは4級炭素原子を含む炭素数5〜20の炭化水素基であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  11. 一般式(I)中のArがベンゼン環を表し、少なくとも1つの−(A−B)基が、yが1以上の整数を表す場合はLの置換位置に対して、yが0を表す場合はGの置換位置に対して、オルト位に置換していることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  12. 一般式(X)中のZ が、フェニル基で置換されたアリール基を表すことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のX線、電子線又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて形成されたレジスト膜。
  14. 請求項13に記載のレジスト膜をX線、電子線又はEUV光を用いて露光する工程、及び露光した膜を現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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