JP5617562B2 - 移動ロボット - Google Patents

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Description

この発明は移動ロボットに関し、特にたとえば人と共存する環境に配置される、移動ロボットに関する。
近年、人と共存する環境に配置されて、案内や客引き、荷物搬送などの多様なサービスを提供する移動ロボットが開発されつつある。たとえば特許文献1には、従来の移動ロボットの一例が開示されている。特許文献1の移動ロボットは、測定レンジの異なる複数の距離センサを備える。そして、周囲の明るさ等の環境条件を測定して、距離センサによる距離測定が信頼できるか否かを、測定レンジの長い距離センサから順に判定していき、使用できる距離センサに応じた移動速度で移動する。つまり、特許文献1の技術では、周囲が暗かったり、逆光であったりして、測定レンジの長い距離センサによる距離測定が信頼できない場合には、移動ロボットの移動速度を落とすことによって、移動ロボットと障害物との衝突を回避するようにしている。
特開2007−213111号公報 [G05D 1/02]
移動領域内に人が存在する環境に適用される移動ロボットにおいては、人や障害物との衝突を回避できることが優先されるのは当然である。しかしながら、周囲の人の移動状態(移動状況)を考慮せずに、単に衝突回避のみを考慮して移動ロボットの移動制御を行うだけでは、移動ロボットが周囲の人の行動を邪魔してしまう場合がある。たとえば、通勤時間帯の駅構内のように人が慌しく移動する環境において、移動ロボットがゆっくり移動すると、人の流れを妨げてしまう。逆に、たとえば、多くの店が並ぶ商店街のように、人がウィンドウショッピング等しながらゆっくり歩く環境において、移動ロボットが速く移動すると邪魔になってしまう。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、移動ロボットを提供することである。
この発明の他の目的は、周囲の人の邪魔にならずに移動できる、移動ロボットを提供することである。
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、人と共存する環境に配置される移動ロボットであって、配置される環境を複数のエリアに区分し、エリアのそれぞれと対応付けて、当該エリアにおける人同士の最接近距離に応じて定めた自身と人との最接近距離を記憶する距離記憶手段、自身の現在地を示す現在地情報を取得する現在地取得手段、現在地取得手段によって取得した現在地情報に基づいて、対応する最接近距離を距離記憶手段から読み出して設定する距離設定手段、および人との距離を距離設定手段によって設定された最接近距離以上に保つように移動を制御する制御手段を備える、移動ロボットである。
第1の発明では、移動ロボット(10)は、人と共存する様々な環境に配置され、その環境内を自律的に移動して、案内および荷物運搬などの様々なサービスを提供する。移動ロボットは、距離記憶手段(90)を備え、距離記憶手段には、環境を複数に区分したエリアのそれぞれと対応付けて、自身と人との最接近距離が記憶される。自身と人との最接近距離は、各エリアにおける人同士の最接近距離に応じて定められる。すなわち、エリア内の人をHi,Hjとするとき、min∀i,j(distance(Hi,Hj))を計測し、その計測した人同士の最接近距離を、自身と人との最接近距離として定める。ただし、定められる自身と人との最接近距離は、必ずしも人同士の最接近距離と同じ値である必要はなく、人同士の最接近距離近傍の値などであってもよい。
また、移動ロボットは、現在地取得手段(62,66,68,84,S13)、距離設定手段(62,66,S15)および制御手段(26,62,66,68,S17)を備える。移動ロボットは、移動する際には、現在地取得手段によって自身の現在地を取得し、距離記憶手段を参照して、自身の現在地が含まれるエリアに対応する最接近距離を距離設定手段によって設定する。そして、制御手段によって、設定した最接近距離より近づかないように人との距離を制御して移動する。
第1の発明によれば、当該エリアにおける人同士の最接近距離を自身と人との最接近距離に設定するので、周囲の人に違和感を与えることがない。したがって、周囲の人と調和した移動が可能となり、周囲の人の邪魔になることなくスムーズに移動できる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、現在時間に関する情報を示す現在時間情報を検出する時間検出手段をさらに備え、距離記憶手段は、最接近距離を複数の時間に区分して記憶し、距離設定手段は、現在地取得手段によって取得した現在地情報および時間検出手段によって検出した現在時間情報に基づいて、対応する最接近距離を距離記憶手段から読み出して設定する。
第2の発明では、時間検出手段(62,66,S13)をさらに備える。時間検出手段は、現在時間情報、すなわち時刻、曜日および季節などの現在時間に関する情報を検出する。また、距離記憶手段(90)は、最接近距離を複数の時間に区分して、すなわち時間帯、曜日および季節などに区分して記憶する。移動ロボット(10)は、移動する際には、現在地取得手段(62,66,S13)によって自身の現在地を取得すると共に、時間検出手段によって現在時間情報を取得し、距離記憶手段を参照して、自身の現在地が含まれるエリアおよび現在時間情報に対応する最接近距離距離設定手段(62,66,S15)によって設定する。
第2の発明によれば、時間帯によって人同士の最接近距離が変化するようなエリアがある環境にも対応でき、周囲の人とより調和した移動が可能となる。
第3の発明は、第1または第2の発明に従属し、エリア内の人の流れ方向を記憶する移動方向記憶手段をさらに備え、制御手段は、人の流れ方向に従うように移動方向を制御する。
第3の発明では、エリア内の人の流れ方向を記憶する移動方向記憶手段(66)をさらに備える。たとえば、位置検出システム(100)を利用して人の移動軌跡に関する情報を蓄積することによって、一定方向の人の流れが存在する場所が特定できるので、エリア毎に人の流れ方向を検出して移動方向記憶手段に記憶しておく。移動ロボット(10)は、移動する際には、制御手段(26,62,66,68,S7)によってエリア内の人の流れ方向に従うように移動方向を制御して移動する。
第3の発明によれば、人の流れ方向に従うように移動方向を制御するので、周囲の人とより調和した移動が可能となる。
第4の発明は、第1ないし第3の発明のいずれかに従属し、エリアのそれぞれと対応付けて、当該エリアにおける人の移動速度の代表値に応じて定めた最大移動速度を記憶する速度記憶手段、および現在地取得手段によって取得した現在地情報に基づいて、対応する最大移動速度を速度記憶手段から読み出して設定する速度設定手段をさらに備え、制御手段は、速度設定手段によって設定された最大移動速度を上限とした移動速度であって、かつ、人との距離を距離設定手段によって設定された最接近距離以上に保つように移動を制御する。
第4の発明では、速度記憶手段(88)をさらに備える。速度記憶手段には、環境を複数に区分したエリアのそれぞれと対応付けて、最大移動速度が記憶される。この最大移動速度は、各エリアにおける人の移動速度から算出される代表値に応じて定められる。ここで、人の移動速度の代表値とは、人の移動速度の傾向(特徴)を表す値であって、平均値、中央値および最頻値を含む。また、平均値は、算術平均値、調和平均値および幾何平均値のいずれであってもよく、外れ値を適宜除いた平均値であってもよい。さらに、定められる最大移動速度は、必ずしも人の移動速度の代表値と同じ値である必要はなく、代表値近傍の値、或いは代表値に応じて段階的に定められる値であってもよい。なお、人の移動速度は、位置検出システム(100)などを利用して検出するとよく、速度記憶手段には、最大移動速度を予め記憶しておいてもよいし、移動時にリアルタイムで算出した最大移動速度を一時記憶してもよい。移動ロボットは、移動する際には、現在地取得手段(62,66)によって自身の現在地を取得し、速度記憶手段を参照して、自身の現在地が含まれるエリアに対応する最大移動速度速度設定手段(62,66)によって設定する。そして、制御手段(26,62,66,68)によって、設定した最大移動速度を上限とした移動速度となるように制御し、かつ設定した最接近距離より近づかないように人との距離を制御して移動する。
当該エリアにおける人の移動速度の傾向を表す代表値を自身の最大移動速度に設定するので、周囲の人とより調和した移動が可能となる。
の発明は、配置される環境を複数のエリアに区分し、エリアのそれぞれと対応付けて、当該エリアにおける人同士の最接近距離に応じて定めた自身と人との最接近距離を記憶する距離記憶手段と、自身の現在地を示す現在地情報を取得する現在地取得手段とを備える移動ロボットのプロセサを、現在地取得手段によって取得した現在地情報に基づいて、対応する最接近距離を距離記憶手段から読み出して設定する距離設定手段、および人との距離を距離設定手段によって設定された最接近距離以上に保つように移動を制御する制御手段として機能させる、ロボット制御プログラムである。
の発明においても、第1の発明と同様に、移動ロボットは、当該エリアにおける人同士の最接近距離を自身と人との最接近距離に設定するので、周囲の人に違和感を与えることがない。したがって、移動ロボットは、周囲の人と調和した移動が可能となり、周囲の人の邪魔になることなくスムーズに移動できる。
この発明によれば、周囲の人と調和した移動が可能となるので、周囲の人の邪魔になることなくスムーズに移動できる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例の移動ロボットが人と共存する環境を移動する様子を示す図解図である。 図1の移動ロボットの外観を正面から見た様子を示す図解図である。 図1の移動ロボットの電気的構成を示すブロック図である。 (A)は、移動ロボットが配置される環境の一例を示す図解図であり、(B)は、環境を複数のエリアに区分した様子の一例を示す図解図である。 移動速度データベースに記憶される各エリアと最大移動速度との対応関係を表すテーブルの一例を示す図解図である。 (A)は、位置検出システムの電気的構成を示すブロック図であり、(B)は、位置検出システムが適用された環境の様子を概略的に示す図解図である。 図3のCPUが実行する全体処理の一例を示すフロー図である。 最接近距離データベースに記憶される各エリアと最接近距離との対応関係を表すテーブルの一例を示す図解図である。 図3のCPUが実行する全体処理の他の一例を示すフロー図である。
図1を参照して、この発明の一実施例である移動ロボット10は、イベント会場や街中などの人と共存する様々な環境(場所)に配置される。そして、その環境内を自律的に移動して、案内、荷物運搬、客引き、掃除および巡回監視などの様々なサービスを提供する(タスクを実行する)。なお、この実施例では、身体動作や発話を用いて人との間でコミュニケーション行動を実行する相互作用指向のロボットを移動ロボット10の一例として挙げて説明するが、この発明でいうロボットとは、目的の動作や作業などをコンピュータの制御で自動的に行う機械や装置をいい、人の姿に似るものに限定されない。また、移動ロボットとは、移動機構を備えるロボットをいう。
図2は、移動ロボット10の外観を示す正面図である。この図2を参照して、移動ロボット10のハードウェアの構成について説明する。移動ロボット10は、台車20を含み、この台車20の下面には、移動ロボット10を自律移動させる2つの車輪22および1つの従輪24が設けられる。2つの車輪22は車輪モータ26(図3参照)によってそれぞれ独立に駆動され、移動ロボット10を前後左右任意の方向に動かすことができる。また、従輪24は車輪22を補助する補助輪である。このように、移動ロボット10は、配置された環境内を自由に移動可能なものである。ただし、移動ロボット10の移動機構は、車輪タイプに限定されず、公知の移動機構を適宜採用でき、たとえば2足歩行タイプの移動機構を採用することもできる。
台車20の上には、円柱形のセンサ取付パネル28が設けられ、このセンサ取付パネル28には、赤外線距離センサ30が取り付けられる。この赤外線距離センサ30は、移動ロボット10と周囲の物体(人や障害物など)との距離を計測するものである。
また、センサ取付パネル28の上には、胴体32が直立するように設けられる。胴体32の前方中央上部(胸に相当する位置)には、上述した赤外線距離センサ30がさらに設けられる。これは、移動ロボット10の前方の主として人との距離を計測する。また、胴体32には、1つの全方位カメラ34が設けられる。全方位カメラ34は、たとえば背面側上端部のほぼ中央から延びる支柱36上に設けられる。全方位カメラ34は、移動ロボット10の周囲を撮影するものであり、後述する眼カメラ60とは区別される。この全方位カメラ34としては、たとえばCCDやCMOSのような固体撮像素子を用いるカメラを採用することができる。なお、これら赤外線距離センサ30および全方位カメラ34の設置位置は当該部位に限られず適宜変更され得る。
胴体32の両側面上端部(肩に相当する位置)のそれぞれには、肩関節38Rおよび38Lによって、上腕40Rおよび40Lが設けられる。図示は省略するが、肩関節38Rおよび38Lのそれぞれは、直交する3軸の自由度を有する。すなわち、肩関節38Rは、直交する3軸のそれぞれの軸廻りにおいて上腕40Rの角度を制御できる。肩関節38Rの或る軸(ヨー軸)は、上腕40Rの長手方向に平行な軸であり、他の2軸(ピッチ軸、ロール軸)は、それにそれぞれ異なる方向から直交する軸である。同様に、肩関節38Lは、直交する3軸のそれぞれの軸廻りにおいて上腕40Lの角度を制御できる。肩関節38Lの或る軸(ヨー軸)は、上腕40Lの長手方向に平行な軸であり、他の2軸(ピッチ軸、ロール軸)は、それにそれぞれ異なる方向から直交する軸である。
また、上腕40Rおよび40Lのそれぞれの先端には、肘関節42Rおよび42Lを介して、前腕44Rおよび44Lが設けられる。図示は省略するが、肘関節42Rおよび42Lは、それぞれ1軸の自由度を有し、この軸(ピッチ軸)の軸廻りにおいて前腕44Rおよび44Lの角度を制御できる。
前腕44Rおよび44Lのそれぞれの先端には、手に相当する球体46Rおよび46Lがそれぞれ固定的に設けられる。ただし、指や掌の機能が必要な場合には、人の手の形をした「手」を用いることも可能である。
また、図示は省略するが、台車20の前面、肩関節38R,38Lを含む肩に相当する部位、上腕40R,40L、前腕44R,44Lおよび球体46R,46Lには、それぞれ、接触センサ(図3で接触センサ48として包括的に示す。)が設けられている。台車20の前面の接触センサ48は、台車20への人や他の障害物の接触を検知する。したがって、移動ロボット10の移動中に障害物との接触があると、それを検知し、直ちに車輪22の駆動を停止して移動ロボット10の移動を急停止させることができる。また、その他の接触センサ48は、主に、人が移動ロボット10の当該各部位に触れたかどうかを検知する。なお、接触センサ48の設置位置はこれらに限定されず、適宜な位置(胸、腹、脇、背中、腰など)に設けられてよい。
胴体32の中央上部(首に相当する位置)には首関節50が設けられ、さらにその上には頭部52が設けられる。図示は省略するが、首関節50は、3軸の自由度を有し、3軸の各軸廻りに角度制御可能である。或る軸(ヨー軸)は移動ロボット10の真上(鉛直上向き)に向かう軸であり、他の2軸(ピッチ軸、ロール軸)は、それぞれ、それと異なる方向で直交する軸である。
頭部52には、口に相当する位置に、スピーカ54が設けられる。スピーカ54は、移動ロボット10が、それの周辺の人に対して音声ないし音によってコミュニケーションを取るために用いられる。また、耳に相当する位置には、マイク56Rおよび56Lが設けられる。以下、右耳に相当するマイク56Rと左耳に相当するマイク56Lとをまとめて「マイク56」ということがある。マイク56は、周囲の音、とりわけコミュニケーションを実行する対象である人の声を取り込む。さらに、目に相当する位置には、眼球部58Rおよび58Lが設けられる。眼球部58Rおよび58Lは、それぞれ眼カメラ60Rおよび60Lを含む。以下、右の眼球部58Rと左の眼球部58Lとをまとめて「眼球部58」ということがあり、また、右の眼カメラ60Rと左の眼カメラ60Lとをまとめて「眼カメラ60」ということがある。
眼カメラ60は、移動ロボット10に接近した人の顔や他の部分ないし物体などを撮影して、それに対応する映像信号を取り込む。眼カメラ60としては、上述した全方位カメラ34と同様のカメラを用いることができる。たとえば、眼カメラ60は眼球部58内に固定され、眼球部58は眼球支持部(図示せず)を介して頭部52内の所定位置に取り付けられる。図示は省略するが、眼球支持部は、2軸の自由度を有し、それらの各軸廻りに角度制御可能である。たとえば、この2軸の一方は、頭部52の上へ向かう方向の軸(ヨー軸)であり、他方は、一方の軸に直交しかつ頭部52の正面側(顔)が向く方向に直交する方向の軸(ピッチ軸)である。眼球支持部がこの2軸の各軸廻りに回転されることによって、眼球部58ないし眼カメラ60の先端(正面)側が変位され、カメラ軸すなわち視線方向が移動される。なお、上述のスピーカ54、マイク56および眼カメラ60の設置位置は、これらに限定されず、適宜な位置に設けてられてよい。
図3は、移動ロボット10の電気的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、移動ロボット10は、全体を制御するCPU62を含む。CPU62は、マイクロコンピュータ或いはプロセサとも呼ばれ、バス64を介して、メモリ66、モータ制御ボード68、センサ入力/出力ボード70および音声入力/出力ボード72等に接続される。
メモリ66は、図示は省略するが、ROMやHDDおよびRAMを含む。ROMやHDDには、移動ロボット10の制御プログラムが予め記憶される。たとえば、人との間でコミュニケーション行動を実行するための行動制御プログラム、周囲に人が共存する環境内を移動するための移動制御プログラム、および外部コンピュータとの間で必要な情報を送受信するための通信プログラム等である。また、ROMやHDDには、コミュニケーション行動を実行する際にスピーカ54から発生すべき音声または声の音声データ(音声合成データ)、および配置される環境を複数のエリアに区分したエリア情報を含む環境の地図データなどが適宜記憶される。また、RAMは、ワークメモリやバッファメモリとして用いられる。
モータ制御ボード68は、たとえばDSPで構成され、各腕や首関節50および眼球部58などの各軸モータの駆動を制御する。すなわち、モータ制御ボード68は、CPU62からの制御データを受け、右眼球部58Rの2軸のそれぞれの角度を制御する2つのモータ(図3では、まとめて「右眼球モータ」と示す。)74の回転角度を制御する。同様に、モータ制御ボード68は、CPU62からの制御データを受け、左眼球部58Lの2軸のそれぞれの角度を制御する2つのモータ(図3では、まとめて「左眼球モータ」と示す。)76の回転角度を制御する。
また、モータ制御ボード68は、CPU62からの制御データを受け、右肩関節38Rの直交する3軸のそれぞれの角度を制御する3つのモータと右肘関節42Rの角度を制御する1つのモータとの計4つのモータ(図3では、まとめて「右腕モータ」と示す。)78の回転角度を調節する。同様に、モータ制御ボード68は、CPU62からの制御データを受け、左肩関節38Lの直交する3軸のそれぞれの角度を制御する3つのモータと左肘関節42Lの角度を制御する1つのモータとの計4つのモータ(図3では、まとめて「左腕モータ」と示す。)80の回転角度を調節する。
さらに、モータ制御ボード68は、CPU62からの制御データを受け、首関節50の直交する3軸のそれぞれの角度を制御する3つのモータ(図3では、まとめて「頭部モータ」と示す。)82の回転角度を制御する。さらにまた、モータ制御ボード68は、CPU62からの制御データを受け、車輪22を駆動する2つのモータ(図3では、まとめて「車輪モータ」と示す。)26の回転角度を制御する。
なお、この実施例では、車輪モータ26を除くモータは、制御を簡素化するために、ステッピングモータ或いはパルスモータを用いるようにしてある。ただし、車輪モータ26と同様に、直流モータを用いるようにしてもよい。
センサ入力/出力ボード70もまた、同様に、DSPで構成され、各センサからの信号を取り込んでCPU62に与える。すなわち、赤外線距離センサ30のそれぞれからの反射時間に関するデータが、センサ入力/出力ボード70を通してCPU62に入力される。また、全方位カメラ34からの映像信号が、必要に応じてセンサ入力/出力ボード70で所定の処理を施された後、CPU62に入力される。眼カメラ60からの映像信号も、同様にして、CPU62に入力される。また、上述した複数の接触センサ48からの信号がセンサ入力/出力ボード70を介してCPU62に与えられる。
音声入力/出力ボード72もまた、同様に、DSPで構成され、CPU62から与えられる音声合成データに従った音声または声がスピーカ54から出力される。また、マイク56からの音声入力が、音声入力/出力ボード56を介してCPU62に取り込まれる。
また、CPU62は、バス64を介して通信LANボード84に接続される。通信LANボード84は、DSPで構成され、CPU62から送られる送信データを無線通信装置86に与え、無線通信装置86から送信データを、たとえば、無線LANのようなネットワークを介して外部コンピュータに送信する。また、通信LANボード84は、無線通信装置86を介してデータを受信し、受信したデータをCPU62に与える。つまり、この通信LANボード84および無線通信装置86によって、移動ロボット10は外部コンピュータ(位置検出システム)などと無線通信を行うことができる。
さらに、CPU62は、バス64を介して移動速度データベース(DB)88に接続される。移動速度DB88は、詳細は後述するように、移動ロボット10の最大移動速度に関する情報を記憶するデータベースである。
このような構成の移動ロボット10は、上述のように、人と共存する環境に配置され、環境内を自律的に移動して様々なサービスを提供する。なお、移動ロボット10は、移動する際には、メモリ66に記憶された地図データ、および内蔵或いは環境に設置されたセンサ情報を参照して、自身の現在地(現在座標)を把握しながら移動する。
ここで、人の移動速度は、環境(場所)によって異なるものである。たとえば、人は、通勤時に駅構内を歩くときには、足早に移動するし、商店街でウィンドウショッピングするときには、商品を見ながらゆっくりと移動する。また、同じ施設内(環境内)であっても、エリアによって人の移動速度は異なる場合がある。たとえば、様々な展示物が展示される博物館において、人気のある展示物の付近では人はゆっくりと移動するし、人気のない展示物の付近や展示物がない廊下などでは人は足早に移動する。このように、場所によって人の移動速度は変化するものであるが、人と共存する環境を移動ロボット10が移動する際に、周囲の人の移動速度に合わない速度で移動すると、移動ロボット10が周囲の人の行動を邪魔してしまう恐れがある。たとえば、足早に移動する人の中で、移動ロボット10がゆっくりと移動して人の流れを阻害しまう場合などである。
そこで、この実施例では、周囲の人の邪魔にならないように移動するために、配置される環境を複数のエリアに区分(分割)し、各エリアにおける人の移動速度の傾向(特徴)を表す代表値を予め計測しておく。そして、或るエリアを移動するときには、そのエリア(現在エリア)における人の移動速度の代表値を自身の最大移動速度に設定して移動する。以下、具体的に説明する。
この実施例では、予め、移動ロボット10が配置される環境(つまり移動ロボット10の移動領域)を複数のエリアに区分して記憶する。図4に、環境を複数のエリアに区分した例を示す。図4(A)は、移動ロボット10が配置される環境の一例である、或る科学博物館のフロアマップを示す図解図である。この科学博物館の館内は、中央部が吹き抜けとなった回廊状の空間となっており、様々な展示物が展示されると共に、複数の人が展示物を見学しながら自由に移動する。また、図4(B)は、この環境を複数のエリアに区分した様子の一例を示す図解図である。図4(B)においては、破線で囲まれた部分が1つのエリアを示しており、A0からA6までの7つのエリアに環境が区分されている。このようなエリアに関する情報を含む地図データは、たとえばXY2次元平面座標系で表され、上述のようにメモリ66に記憶される。
なお、移動ロボット10が配置される環境の区分の仕方、すなわちエリアの大きさ、数および形状などは、適用する環境や移動ロボット10が提供するサービスなどに応じて適宜設定される。環境を複数のエリアに区分する際には、たとえば、格子状に規則正しく区分することもできるし、不定形状に不規則に区分することもできる。また、1つのエリアの大きさは、たとえば、数平方メートルから数百平方メートル程度の大きさに設定するとよく、部屋や廊下単位の大きさで区分することもできるし、施設単位の大きさで区分することもできる。さらに、環境の面積が小さい場合(移動ロボット10の移動領域が小さい場合)や、環境内における場所による人の移動速度のばらつきが小さい場合などには、必ずしも環境を複数のエリアに区分する必要はなく、環境を1つのエリアとして設定することもできる。たとえば、移動ロボット10の移動領域が、1つの部屋内や駅の改札付近のみに限定されているような場合である。
また、このような環境の区分は、移動ロボット10の開発者や管理者が手動で詳細に設定するようにしてもよいし、k−means法などを利用して自動的に設定するようにしてもよい。
そして、この実施例では、予め、各エリアにおける人の移動速度の傾向を表す代表値を計測し、その計測結果を各エリアにおける自身の最大移動速度として記憶しておく。たとえば、移動ロボット10を環境に配置する前に、数時間から数日の所定時間、環境内に存在する全ての人の移動速度を計測し、エリア毎に分けてそれらの平均値(平均移動速度)を算出する。そして、エリア毎に算出した人の平均移動速度を、該当エリアを移動する際の最大移動速度として、各エリアと対応付けて記憶しておく。
ただし、人の移動速度の代表値としては、平均値の代わりに、中央値または最頻値を採用することもできる。また、平均値は、算術平均値(相加平均)、調和平均値および幾何平均値(相乗平均)のいずれであってもよく、外れ値を適宜除いた平均値であってもよい。さらに、移動ロボット10の最大移動速度は、必ずしも人の移動速度の代表値と同じ値である必要はなく、代表値近傍の値、或いは代表値に応じて段階的に定められる値であってもよい。
図5には、移動速度DB88に記憶される、各エリアと最大移動速度との対応関係を表すテーブルの一例を示す。なお、図5に示す例では、エリア毎に定める最大移動速度を、さらに時間帯で区分して定めている。これは、同じエリアであっても、時間帯によって人の移動速度が変化する場合があるからである。具体例を挙げると、図4に示す科学博物館のフロアマップを参照して、人気のある展示物が存在するエリアであるエリアA0では、どの時間帯においても人はゆっくり移動するが、人の量が少なくなる昼ご飯の時間帯においては、少し移動速度が速くなるような場合が考えられる。また、展示物がないエリアであるエリアA1では、開館から閉館までの全ての時間帯において、人の移動速度は定常的に速くなるような場合が考えられる。さらに、あまり人気がない展示物が存在するエリアA2では、エリアA0と比較して人は足早に移動するが、或るイベントが行われる時間帯のみ移動速度が遅くなるような場合が考えられる。このように、人の移動速度はエリアおよび時間帯に応じて異なる場合があるので、それに合わせて移動ロボット10の最大移動速度を設定するのである。
図5を参照すると、9−11時の時間帯にエリアA0を移動する際の移動ロボット10の最大移動速度は、0.4m/sに設定され、11−13時の時間帯にエリアA0を移動する際の最大移動速度は、0.6m/sに設定され、13−17時の時間帯にエリアA0を移動する際の最大移動速度は、0.4m/sに設定されることが分かる。また、エリアA1を移動する際の最大移動速度は、時間帯に関わらず1.2m/sに設定されることが分かる。さらに、9−12時の時間帯にエリアA2を移動する際の最大移動速度は、0.8m/sに設定され、12−13時の時間帯にエリアA2を移動する際の最大移動速度は、0.4m/sに設定され、13−17時の時間帯にエリアA2を移動する際の最大移動速度は、0.6m/sに設定されることが分かる。
なお、環境内の人の移動速度を測定する際には、たとえばレーザレンジファインダ(LRF)等の環境センサを用いた位置検出システム100を利用することができる。以下、位置検出システム100について説明するが、LRFを用いた移動物体の位置検出については、この発明者らが先に出願した特開2009−168578号公報に詳細が開示されているので、参照されたい。
図6を参照して、位置検出システム100は、汎用のコンピュータ102と、計測区域が重なるように環境に設置される複数のLRF104とを含み、LRF104を利用して人をセンシングすることで、環境内に存在する全ての人の位置を検出する。LRF104は、レーザを照射し、物体に反射して戻ってくるまでの時間から当該物体までの距離を計測するセンサであり、たとえば、トランスミッタから照射したレーザを回転ミラーで反射させて、前方を扇状に一定角度ずつスキャンする。LRF104としては、SICK社製のLRF(型式 LMS 200)や、HOKUYO社製のLRF(型式 UTM‐30LX)等を用いることができる。
位置検出システム100では、コンピュータ102がLRF104からの出力(距離データ)に基づいて、パーティクルフィルタを用いて、人の現在位置の変化を推定する。たとえば、LRF104によってスキャンされると、人が存在しない可視区域、人が存在する陰区域および人のエッジが検出される。また、実空間に対応する仮想空間に対してパーティクルを均等にばら撒き、LRF104毎に尤度を求める。さらに、LRF104毎の尤度を統合することで、各パーティクルが更新される。そして、更新された各パーティクルによって人の現在位置の変化が推定される。なお、尤度は、可視区域では一定値とし、陰区域では一定値とエッジの尤度との和となる。このようにして推定された現在位置の変化に基づいて人の位置を求め、その位置の平面座標を示す数値(位置データ)を、時刻データと対応付けて、位置履歴データ(移動軌跡データ)として人ごとに分けて蓄積していく。そして、たとえば、各人の移動軌跡における一定時間ごとの変化量を時間で微分することによって、各人の移動速度を算出する。このようにして、環境内に存在する全ての人の移動速度を計測することによって、各エリアにおける人の移動速度の平均値(代表値)が算出されるのである。
なお、上述の位置検出システム100では、LRF104を用いて人の位置を検出するようにしたが、LRF104に代えて超音波距離センサやミリ波レーダなどを用いて、人の位置を検出してもよい。また、環境内の人の移動速度を測定する際には、環境に設置した無線IDタグリーダ、床センサおよび天井カメラ等を適宜用いることもできる。
移動ロボット10の説明に戻って、移動ロボット10は、移動する際には所定時間毎に、内蔵または環境設置のタイマから現在時刻に関する情報を取得すると共に、自身の現在地に関する情報を取得する。そして、移動速度DB88を参照して、自身の現在地が含まれるエリアおよび現在時刻に対応する最大移動速度を設定し、その最大移動速度を上限とした移動速度で移動を制御する。なお、移動ロボット10は、障害物を回避するときや停止しようとするとき等は適宜減速するが、基本的(通常時)には設定された最大移動速度で移動する。すなわち、移動ロボット10は、安全性などに問題がない通常時には、当該エリアにおける人の平均移動速度、つまり周囲の人に合った移動速度で移動するのである。
続いて、フロー図を用いて移動ロボット10の動作を説明する。具体的には、図3に示したCPU62が、図7に示すフロー図に従って全体処理を実行する。図7を参照して、CPU62は、たとえば移動ロボット10が提供すべき移動を伴うサービス(タスク)が発生すると、この全体処理を開始する。ステップS1では、全体処理を終了するか否かを判断する。ここでは、目的地に到着する等して一連のサービスが終了したか否かを判断する。ステップS1で“YES”の場合、すなわち一連のサービスが終了した場合などには、全体処理を終了する。一方、ステップS1で“NO”の場合には、処理はステップS3に進む。
ステップS3では、現在時刻および自身の現在地を検出する。すなわち、タイマから現在時刻を取得すると共に、地図データおよびセンサ情報を参照して自身の現在地(座標)を取得する。
続くステップS5では、現在時刻および現在地に応じた最大移動速度を設定する。すなわち、移動速度DB88を参照して、自身の現在地が含まれるエリアおよび現在時刻に対応する最大移動速度を設定する。具体例を挙げると、図5を参照して、たとえば検出された現在時刻が12時であり、現在地がエリアA0に含まれる場合には、最大移動速度を0.6m/sに設定する。
続くステップS7では、設定した最大移動速度を上限とする移動速度で移動を制御する。すなわち、車輪モータ26の回転角度を制御する制御データをモータ制御ボード68に対して送信し、設定した最大移動速度を上限とする移動速度で移動ロボット10の移動を制御する。この際、障害物を回避するときや停止しようとするとき等は適宜減速するよう制御するが、基本的には設定された最大移動速度、つまり人の平均移動速度で移動するよう制御する。そして、ステップS1で“YES”と判断されるまで、上述したステップS1〜S7からなるループが一定時間毎に繰り返し実行され、これによって、周囲の人と調和した移動が実現される。
この実施例によれば、環境を区分した各エリアにおける人の移動速度の代表値を予め計測しておき、或るエリアを移動するときには、そのエリアにおける人の移動速度の代表値を自身の最大移動速度に設定して移動する。したがって、周囲の人と調和した移動速度で移動できるので、周囲に人が行き交うような環境であっても、人の邪魔になることなくスムーズに移動できる。
また、エリア毎に定める最大移動速度をさらに時間帯に区分して定めることによって、時間帯によって人の移動速度が変化するようなエリアがある環境にも対応でき、周囲の人とより調和した移動が可能となる。
なお、上述の実施例では、最大移動速度を時間帯に区分して定めるようにしたが、時間帯の代わりに、或いは時間帯と共に、最大移動速度を曜日や季節などの時間情報で区分して定めることもできる。
また、上述の実施例では、移動ロボット10の最大移動速度を各エリアに対応付けて予め移動速度DB88に記憶しておくようにした。これによって、移動ロボット10の最大移動速度を設定する際の処理負担を軽減できるが、コンピュータの処理能力に問題がないような場合には、リアルタイム(或いはリアルタイムに近い状態)で最大移動速度を算出して設定するようにしてもよい。たとえば、複数のエリアに亘って移動ロボット10が移動する場合には、移動ロボット10が或るエリアに入る前の1分間程度の当該エリア内の全ての人の移動速度を計測して、人の移動速度の代表値(平均値や中央値など)を算出し、その代表値を移動ロボット10の最大移動速度に設定するようにするとよい。この場合には、上述の位置検出システム100と移動ロボット10とを通信可能に接続し、たとえば、位置検出システム100のコンピュータ102(または他のコンピュータ)に人の移動速度の代表値を算出させ、その算出結果を移動ロボット10に送信させる。移動ロボット10は、送信された人の移動速度の代表値をメモリ66等に一時記憶し、該当エリアを移動する際には、その代表値を最大移動速度に設定して移動を制御するようにするとよい。
さらに、移動ロボット10は、各エリア内の人の流れ方向(移動方向)に関する情報を記憶しておき、その流れ方向に従うように(人の流れに乗るように)移動することもできる。たとえば、左側通行または右側通行が明確に定められている廊下などでは、その定められた方向に従って人の流れが形成されるのはもちろんのこと、そのような明確な定めがない場合でも、エリアによっては、ランダムな人の流れとはならずに、一定方向の人の流れが自然と形成される場所がある場合がある。上述の位置検出システム100によって人の移動軌跡を追跡して、人の移動情報を蓄積していけば、一定方向の人の流れが存在する場所が特定できるので、エリア毎に人の流れ方向を検出して記憶しておくとよい。
たとえば、上述のような人の流れ方向に関する情報は、環境の地図データと対応付けてメモリ66等に記憶される。そして、移動ロボット10が或るエリアを移動する際には、移動ロボット10のCPU62は、そのエリアに対応する人の流れ方向に関する情報を読み出し、その流れ方向に従うように移動方向を設定して、移動を制御する。具体例を挙げると、移動ロボット10が或るエリアの東から西に移動する際に、そのエリアの北側部分に東から西に流れる人の流れがある場合には、移動ロボット10のCPU62は、そのエリアの中央部分や南側部分を通らずに、北側部分を通るように移動方向を制御するとよい。これによって、周囲の人とより調和した移動が可能となる。また、移動ロボット10が或るエリア内を特定の目的地を定めずにランダムに移動する場合であっても、人の流れ方向に従うように移動方向を制御することによって、周囲の人と調和した移動が可能となる。
このように、各エリア内の人の流れ方向に関する情報を記憶しておき、その人の流れ方向に従うよう移動方向を制御することによって、周囲の人とより調和した移動が可能となり、移動ロボット10は、周囲の人の邪魔になることなく、よりスムーズに移動することができる。
また、上述の実施例では、周囲の人と調和した移動を行うために、人の移動速度の代表値を自身の最大移動速度に設定して移動するようにしたが、これの代わりに、各エリアにおける人同士の最接近距離を計測して記憶しておき、或るエリアを移動するときには、そのエリアにおける人同士の最接近距離より近づかないように、人との距離を制御して移動するようにしてもよい。以下、具体的に説明する。
一般に、人が街角などを歩く場合には、他人との距離(間隔)を一定以上保つように移動する。そして、周囲が混み合ってくると、人同士の距離は近くなるが、これ以上近づかない距離(最接近距離)というものがある。すなわち、人は、周囲の混雑度に合わせて、自然に(無意識に)他人との距離を調整して移動していると言える。したがって、移動ロボット10もこれと同じように人との距離を調整して移動すれば、周囲の人に違和感を与えることなく、周囲の人と調和した移動が可能になる。
そこで、この発明の他の実施例である移動ロボット10では、上述の位置検出システム100などを利用して、各エリアにおける人同士の最接近距離を計測して記憶し、記憶した人同士の最接近距離より近づかないように、人との距離を制御して移動するのである。たとえば、移動ロボット10を環境に配置する前に、数時間から数日の所定時間、環境内に存在する全ての人の移動軌跡を追跡し、エリア毎に、最も小さい2者間の距離(人同士の最接近距離)を計測する。すなわち、エリア内の人をHi,Hjとするとき、min∀i,j(distance(Hi,Hj))を計測する。そして、エリア毎に算出した人同士の最接近距離を、該当エリアを移動する際の人との最接近距離として、各エリアと対応付けて記憶しておく。ただし、リアルタイム(或いはリアルタイムに近い状態)で、人同士の最接近距離を計測し、計測した値を移動ロボット10と人との最接近距離に設定することもできる。また、移動ロボット10と人との最接近距離は、必ずしも人同士の最接近距離と同じ値に定める必要はなく、人同士の最接近距離近傍の値、或いは人同士の最接近距離に応じて段階的に定められる値であってもよい。
具体的には、移動ロボット10のCPU62には、バス64を介して最接近距離DB90が接続される。つまり、図3に示す移動ロボット10の構成に対して、移動速度DB88の代わりに、最接近距離DB90が接続される。
最接近距離DB90は、移動ロボット10の人との最接近距離に関する情報を記憶するデータベースである。図8は、最接近距離DB90に記憶される、各エリアと最接近距離との対応関係を表すテーブルの一例を示す。なお、図8に示す例においても、図5に示す移動速度DB88と同様に、エリア毎に定める最接近距離をさらに時間帯で区分して定めている。図5を参照すると、9−11時の時間帯にエリアA0を移動する際の移動ロボット10の人との最接近距離は、0.3mに設定されること等が分かる。
このような移動ロボット10は、移動する際には所定時間毎に、内蔵または環境設置のタイマから現在時刻に関する情報を取得すると共に、自身の現在地に関する情報を取得する。そして、最接近距離DB90を参照して、自身の現在地が含まれるエリアおよび現在時刻に対応する最接近距離を設定し、設定した最接近距離以上の距離となるように人との距離を制御する。たとえば、人との距離が設定した最接近距離に近くなった場合には、減速または加速して、或いは移動方向を変更することによって、人との距離を設定した最接近距離以上に保つ。
続いて、最接近距離を利用する移動ロボット10の動作をフロー図を用いて説明する。具体的には、図3に示したCPU62が、図9に示すフロー図に従って全体処理を実行する。図9を参照して、CPU62は、全体処理を開始すると、ステップS11で、全体処理を終了するか否かを判断する。ステップS11で“YES”の場合には、全体処理を終了し、ステップS11で“NO”の場合には、ステップS13に進む。
ステップS13では、現在時刻および自身の現在地を検出する。すなわち、タイマから現在時刻を取得すると共に、地図データおよびセンサ情報を参照して自身の現在地(座標)を取得する。
続くステップS15では、現在時刻および現在地に応じた最接近距離を設定する。すなわち、最接近距離DB90を参照して、自身の現在地が含まれるエリアおよび現在時刻に対応する最接近距離を設定する。具体例を挙げると、図8を参照して、たとえば検出された現在時刻が12時であり、現在地がエリアA0に含まれる場合には、最接近距離を0.5mに設定する。
続くステップS17では、人との距離が設定した最接近距離以下とならないように移動を制御する。たとえば、人との距離が設定した最接近距離に近くなった場合には、車輪モータ26の回転角度を制御する制御データをモータ制御ボード68に対して送信し、人との距離を最接近距離以上に保つ。そして、ステップS11で“YES”と判断されるまで、上述したステップS11〜S17からなるループが一定時間毎に繰り返し実行され、これによって、周囲の人に違和感を与えない移動が実現される。
このように、人同士の最接近距離を自身と人との最接近距離に設定して移動する場合にも、人の移動速度の代表値を自身の最大移動速度に設定して移動する場合と同様に、周囲の人と調和した移動速度で移動できるので、周囲に人が行き交うような環境であっても、人の邪魔になることなくスムーズに移動できる。
もちろん、人の移動速度の代表値を自身の最大移動速度に設定すると共に、人同士の最接近距離を自身と人との最接近距離に設定することもできる。この場合には、適宜のデータベースまたはメモリ66等に、各エリアと対応付けて最大移動速度および最接近距離に関する情報を記憶しておくとよい。たとえば、移動速度DB88に最接近距離に関する情報も記憶したり、最接近距離DB90に最高移動度に関する情報も記憶したりするとよい。そして、或るエリアを移動するときには、そのエリアに対応する最大移動速度および最接近距離を設定し、最大移動速度を上限とした移動速度であってかつ人との距離を最接近距離以上に保つように移動を制御するようにするとよい。これによって、周囲の人とより調和した移動が可能となる。
なお、人同士の最接近距離を計測するときに、一緒に行動している人同士が存在すると、適切な人同士の最接近距離が計測できない場合がある。これは、一緒に行動している人同士の距離は、見知らぬ他人との距離と比較して小さくなることが想定されるからである。したがって、人同士の最接近距離を計測する際には、環境内に存在する各人の人間関係を判断し、一緒に行動している人同士(友好関係にある人同士)が存在する場合には、その距離データは省くようにするとよい。人同士の関係検知を行う方法としては、たとえば、この発明者らが先に出願した特開2005−327156号公報に記載の方法を用いることができる。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値は、いずれも単なる一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
10 …移動ロボット
22 …車輪
26 …車輪モータ
62 …CPU
66 …メモリ
88 …移動速度データベース
90 …最接近距離データベース
100 …位置検出システム

Claims (5)

  1. 人と共存する環境に配置される移動ロボットであって、
    配置される環境を複数のエリアに区分し、前記エリアのそれぞれと対応付けて、当該エリアにおける人同士の最接近距離に応じて定めた自身と人との最接近距離を記憶する距離記憶手段、
    自身の現在地を示す現在地情報を取得する現在地取得手段、
    前記現在地取得手段によって取得した前記現在地情報に基づいて、対応する前記最接近距離を前記距離記憶手段から読み出して設定する距離設定手段、および
    人との距離を前記距離設定手段によって設定された前記最接近距離以上に保つように移動を制御する制御手段を備える、移動ロボット。
  2. 現在時間に関する情報を示す現在時間情報を検出する時間検出手段をさらに備え、
    前記距離記憶手段は、前記最接近距離を複数の時間に区分して記憶し、
    前記距離設定手段は、前記現在地取得手段によって取得した前記現在地情報および前記時間検出手段によって検出した前記現在時間情報に基づいて、対応する前記最接近距離を前記距離記憶手段から読み出して設定する、請求項1記載の移動ロボット。
  3. 前記エリア内の人の流れ方向を記憶する移動方向記憶手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記人の流れ方向に従うように移動方向を制御する、請求項1または2記載の移動ロボット。
  4. 前記エリアのそれぞれと対応付けて、当該エリアにおける人の移動速度の代表値に応じて定めた最大移動速度を記憶する速度記憶手段、および
    前記現在地取得手段によって取得した前記現在地情報に基づいて、対応する前記最大移動速度を前記速度記憶手段から読み出して設定する速度設定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記速度設定手段によって設定された前記最大移動速度を上限とした移動速度であって、かつ、人との距離を前記距離設定手段によって設定された前記最接近距離以上に保つように移動を制御する、請求項1ないし3のいずれかに記載の移動ロボット。
  5. 配置される環境を複数のエリアに区分し、前記エリアのそれぞれと対応付けて、当該エリアにおける人同士の最接近距離に応じて定めた自身と人との最接近距離を記憶する距離記憶手段と、自身の現在地を示す現在地情報を取得する現在地取得手段とを備える移動ロボットのプロセサを、
    前記現在地取得手段によって取得した前記現在地情報に基づいて、対応する前記最接近距離を前記距離記憶手段から読み出して設定する距離設定手段、および
    人との距離を前記距離設定手段によって設定された前記最接近距離以上に保つように移動を制御する制御手段として機能させる、ロボット制御プログラム。
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