JP5616445B2 - ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体 - Google Patents

ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体 Download PDF

Info

Publication number
JP5616445B2
JP5616445B2 JP2012522459A JP2012522459A JP5616445B2 JP 5616445 B2 JP5616445 B2 JP 5616445B2 JP 2012522459 A JP2012522459 A JP 2012522459A JP 2012522459 A JP2012522459 A JP 2012522459A JP 5616445 B2 JP5616445 B2 JP 5616445B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
repeating unit
alkyl group
alkylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012522459A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012001946A1 (ja
Inventor
新谷 武士
武士 新谷
豪 三島
豪 三島
祐一 立石
祐一 立石
俊明 岡戸
俊明 岡戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soda Co Ltd filed Critical Nippon Soda Co Ltd
Priority to JP2012522459A priority Critical patent/JP5616445B2/ja
Publication of JPWO2012001946A1 publication Critical patent/JPWO2012001946A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5616445B2 publication Critical patent/JP5616445B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F293/00Macromolecular compounds obtained by polymerisation on to a macromolecule having groups capable of inducing the formation of new polymer chains bound exclusively at one or both ends of the starting macromolecule
    • C08F293/005Macromolecular compounds obtained by polymerisation on to a macromolecule having groups capable of inducing the formation of new polymer chains bound exclusively at one or both ends of the starting macromolecule using free radical "living" or "controlled" polymerisation, e.g. using a complexing agent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F297/00Macromolecular compounds obtained by successively polymerising different monomer systems using a catalyst of the ionic or coordination type without deactivating the intermediate polymer
    • C08F297/02Macromolecular compounds obtained by successively polymerising different monomer systems using a catalyst of the ionic or coordination type without deactivating the intermediate polymer using a catalyst of the anionic type
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L53/00Compositions of block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D17/00Pigment pastes, e.g. for mixing in paints
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K23/00Use of substances as emulsifying, wetting, dispersing, or foam-producing agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Description

本発明は、顔料分散剤として有用な新規ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体に関する。本願は、2010年6月30日に出願された日本国特許出願第2010−148868号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位と、酸性基を含有する繰り返し単位と、アルキル(メタ)アクリレート由来の単位を含むランダム共重合体が知られている。
これらの重合体は、その特異な構造に基づく様々な特性を有しているため、様々な分野で開発が検討されている。
特許文献1には、顔料と、酸性官能基含有有機色素誘導体と、アルカリ可溶性樹脂と、有機溶剤とを含む顔料組成物であって、アミノ基及び/又はその4級アンモニウム基を有するアルカリ可溶性樹脂の塩基性当量が3000〜20000g/eqであり、酸価が30〜200mgKOH/gである顔料組成物が記載されている。具体的には、アルカリ可溶性樹脂として、n−ブチルメタクリレート、メチルメタクリレート、メタクリル酸及びジメチルアミノエチルメタクリレートのランダム共重合体等が記載されている。
特許文献2、3では、当該ランダム共重合体が、酸、又は塩基で処理することによって、正、又は負に帯電する両性ポリマーの性質を持つことに着目し、当該ランダム共重合体を電気泳動性組成物として利用している。
また、特許文献4では、当該ランダム共重合体中のカルボキシル基、及びアミノ基の反応性に着目し、当該ランダム共重合体を、シリルイソシアネートの結着材として利用している。
また、特許文献5では、当該ランダム共重合体のカルボキシル基とエポキシ基とを架橋反応させ、さらに当該ランダム共重合体のアミノ基をこの架橋反応の触媒として利用することで、粉体塗料組成物として利用している。
特開2007−84659号公報 特開平6−289609号公報 特開平5−295305号公報 特開平4−62880号公報 特開昭61−6866号公報
近年、共重合体の用途は多様化しており、様々な特性を有する共重合体が求められている。
例えば、カラー液晶表示装置分野では、可視光の高透過率化と高コントラスト化の要望の強まりから顔料粒子は少なくとも可視光の波長以下まで微粒子化されている。そのような微粒子では、顔料粒子の比表面積が通常よりも大きくなるため、従来使用されてきた顔料分散剤用の共重合体では、初期の顔料分散性及び経時の分散安定性が不十分であった。また、最近では、分散性能以外でもより高い性能が要求されおり、従来の共重合体では、十分な性能が得られなかった。
そこで、本発明は、初期の顔料分散性及び経時の分散安定性がよく、併せて、分散性能以外でもより高い性能を有する共重合体の製造方法及び共重合体前駆体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含有する重合体からなるブロック鎖(A)と、式(III)で表される酸性基を含有する繰り返し単位及び、式(II)で表される繰り返し単位を含有する共重合体からなるブロック鎖(B1)とを含有し、式(II)で表される繰り返し単位の共重合割合がブロック鎖(B1)中90質量%以上であるブロック共重合体が、上記課題を解決できることを見出し、さらに、上記ブロック共重合体が、式(III)で表される酸性基を含有する繰り返し単位の酸性基が保護された式(I)で表される繰り返し単位を有する共重合体前駆体を加熱することによって製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含むブロック鎖(A)と、式(I)
Figure 0005616445
(式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Xは、単結合又はC1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1a−、−C(=O)NHR1a−、−OC(=O)R1a−及び−R2a−OC(=O)−R1a−からなる群より選ばれる基(R1a、R2aは、それぞれ独立してC1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、Rは、水素原子、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基を表し、Rは、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基を表す。)で表される、保護された酸性基を含有する繰り返し単位及び式(II)
Figure 0005616445
(式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表し、Rは、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を表す。)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖(B)とを含有し、式(II)で表される繰り返し単位の共重合割合がブロック鎖(B)中90質量%以上である共重合体前駆体を加熱することを特徴とする、ブロック鎖(A)と、式(III)
Figure 0005616445
(式中、R、R、R、Xは、式(I)と同じ意味を表す。)で表される酸性基を含有する繰り返し単位及び式(II)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖(B1)とを含有し、式(II)で表される繰り返し単位の共重合割合がブロック鎖(B1)中90質量%以上であるブロック共重合体の製造方法、
(2)3級アミノ基を含有する繰り返し単位が、式(IV)
Figure 0005616445
(式中、R10、R11、R12は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Yは、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1b−、−C(=O)NHR1b−、−OC(=O)R1b−及び−R2b−OC(=O)−R1b−からなる群より選ばれる基(R1b、R2bは、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、R13、R14は、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基を表す。)で表される繰り返し単位であることを特徴とする(1)に記載のブロック共重合体の製造方法、
(3)4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位が、式(V)
Figure 0005616445
(式中、R15、R16、R17は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Yは、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1c−、−C(=O)NHR1c−、−OC(=O)R1c−及び−R2c−OC(=O)−R1c−からなる群より選ばれる基(R1c、R2cは、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、R18、R19、R20は、それぞれ独立して、C1〜C6のアルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基を表す。Zは対イオンを表す。)で表される繰り返し単位であることを特徴とする(1)に記載のブロック共重合体の製造方法、及び、
(4)有機溶媒と水との混合溶媒中で行うことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のブロック共重合体の製造方法に関する。
また、本発明は、
(5)3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含むブロック鎖(A)と、式(I)
Figure 0005616445
(式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Xは、単結合又はC1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1a−、−C(=O)NHR1a−、−OC(=O)R1a−及び−R2a−OC(=O)−R1a−からなる群より選ばれる基(R1a、R2aは、それぞれ独立してC1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、Rは、水素原子、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基を表し、Rは、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基を表す。)で表される、保護された酸性基を含有する繰り返し単位及び式(II)
Figure 0005616445
(式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表し、Rは、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を表す。)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖(B)とを含有し、式(II)で表される繰り返し単位の共重合割合がブロック鎖(B)中90質量%以上である共重合体前駆体、
(6)3級アミノ基を含有する繰り返し単位が、式(IV)
Figure 0005616445
(式中、R10、R11、R12は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Yは、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1b−、−C(=O)NHR1b−、−OC(=O)R1b−及び−R2b−OC(=O)−R1b−からなる群より選ばれる基(R1b、R2bは、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、R13、R14は、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基を表す。)で表される繰り返し単位であることを特徴とする(5)に記載の共重合体前駆体、及び、
(7)4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位が、式(V)
Figure 0005616445
(式中、R15、R16、R17は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Yは、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1c−、−C(=O)NHR1c−、−OC(=O)R1c−及び−R2c−OC(=O)−R1c−からなる群より選ばれる基(R1c、R2cは、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、R18、R19、R20は、それぞれ独立して、C1〜C6のアルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基を表す。Zは対イオンを表す。)で表される繰り返し単位であることを特徴とする(5)に記載の共重合体前駆体に関する。
(1)共重合体前駆体
本発明において使用される共重合体前駆体は、以下のブロック鎖(A)及びブロック鎖(B)を、それぞれ少なくとも1個含有する。
ブロック鎖(A):3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含むブロック鎖
ブロック鎖(B):保護された酸性基を含有する繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖
また、本発明において使用される共重合体前駆体は、上記ブロック鎖(A)及びブロック鎖(B)以外に他のブロック鎖を含有していてもよい。
1)ブロック鎖(A)
ブロック鎖(A)において、3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位とは、繰り返し単位の側鎖に上記カチオン性官能基を有しているものであれば、特に制限されない。
具体的には、ブロック鎖(A)は、3級アミノ基を含有する繰り返し単位、又は4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位の1種のみからなるブロック鎖、3級アミノ基を含有する繰り返し単位又は4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位の2種以上からなるブロック鎖、3級アミノ基を含有する繰り返し単位の少なくとも1種及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位の少なくとも1種からなるブロック鎖、及びこれらと他の共重合しうるモノマー由来の繰り返し単位とのブロック鎖を包含する。ブロック鎖(A)における各繰り返し単位の結合は、ランダム、交互、ブロックなどのいずれの形態であってもよい。
(3級アミノ基を含有する繰り返し単位)
上記3級アミノ基を含有する繰り返し単位としては、3級アミノ基を含有する限り特に制限はないが、例えば、下記一般式(IV)で表される繰り返し単位が例示される。
Figure 0005616445
式(IV)中、R10、R11、R12は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基である。Yは、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1b−、−C(=O)NHR1b−、−OC(=O)R1b−及び−R2b−OC(=O)−R1b−からなる群より選ばれる基(R1b、R2bは、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)である。R13、R14は、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基である。
ここで、C1〜C3アルキル基及びC1〜C6アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等が例示される。
C1〜C10アルキレン基としては、メチレン鎖、エチレン鎖、プロピレン鎖、メチルエチレン鎖、ブチレン鎖、1,2−ジメチルエチレン鎖、ペンチレン鎖、1−メチルブチレン鎖、2−メチルブチレン鎖又はヘキシレン鎖等が例示される。
C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基としては、ベンジル、フェネチル、3−フェニル−n−プロピル、1−フェニル−n−へキシル、ナフタレン−1−イルメチル、ナフタレン−2−イルエチル、1−ナフタレン−2−イル−n−プロピル、インデン−1−イルメチル等が例示される。
式(IV)で表される繰り返し単位の原料となるモノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート等が例示される。
(4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位)
上記4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位としては、4級アンモニウム塩基を含有する限り、特に制限はないが、例えば、下記一般式(V)で表される繰り返し単位が例示される。
Figure 0005616445
式(V)中、R15、R16、R17は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基である。Yは、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1c−、−C(=O)NHR1c−、−OC(=O)R1c−及び−R2c−OC(=O)−R1c−からなる群より選ばれる基(R1c、R2cは、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)である。R18、R19、R20は、それぞれ独立して、C1〜C6のアルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基である。Zはハロゲン化物イオン、ハロゲン化アルキルイオン、アルキルカルボキシレートイオン、ニトロキシドイオン、アルキルスルフェートイオン、スルホネートイオン、ホスフェートイオン又はアルキルフォスフェートイオン等の対イオンを表す。
ここで、C1〜C3アルキル基、C1〜C6のアルキル基、C1〜C10アルキレン基、及び、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基は、上記3級アミノ基を含有する繰り返し単位の式(IV)におけるものと同様のものを例示できる。
式(V)で表される繰り返し単位の原料となるモノマーとしては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムフロリド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムブロミド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムヨージド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムフロリド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムブロミド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムヨージド、(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメチルアンモニウムフロリド、(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメチルアンモニウムブロミド、(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメチルアンモニウムヨージド、(メタ)アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムフロリド、(メタ)アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、(メタ)アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムヨージド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルベンジルジメチルアンモニウムフロリド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルベンジルジメチルアンモニウムヨージド、(メタ)アクリロイルオキシブチルベンジルジメチルアンモニウムフロリド、(メタ)アクリロイルオキシブチルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシブチルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、(メタ)アクリロイルオキシブチルベンジルジメチルアンモニウムヨージド等が例示される。
(他の含有しうる繰り返し単位)
ブロック鎖(A)中の他の含有しうる繰り返し単位としては、(メタ)アクリル酸系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、共役ジエン系モノマー等由来の繰り返し単位が例示される。
上記繰り返し単位の原料となる(メタ)アクリル酸系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、共役ジエン系モノマーとしては以下のものが例示される。
(メタ)アクリル酸系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸1−エチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸エステル化合物;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(エチレングリコールの単位数は2〜100)(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等を例示することができ、これらは1種単独で、あるいは2種以上混合して、用いることができる。
芳香族ビニル系モノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、m−t−ブトキシスチレン、p−(1−エトキシエトキシ)スチレン、2,4−ジメチルスチレン、ビニルアニリン、ビニル安息香酸、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン、2−ビニルチオフェン、4−ビニルチオフェン等のヘテロアリール化合物等を挙げることができ、これらは1種単独で、あるいは2種以上混合して、用いることができる。
共役ジエン系モノマーとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−t−ブチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−トリシクロデカジエン、ミルセン、クロロプレン等を挙げることができ、これらは1種単独で、あるいは2種以上混合して、用いることができる。
2)ブロック鎖(B)
ブロック鎖(B)は、保護された酸性基を含有する繰り返し単位の少なくとも1種と、式(II)で表される繰り返し単位の少なくとも1種を含有するブロック鎖である。
ブロック鎖(B)中、式(II)で表される繰り返し単位の少なくとも1種の共重合割合は90質量%以上、好ましくは91質量%〜99質量%である。
(保護された酸性基を含有する繰り返し単位)
ブロック鎖(B)における保護された酸性基を含有する繰り返し単位は、式(I)で表される繰り返し単位である。
Figure 0005616445
式(I)中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基である。Xは、単結合又はC1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1a−、−C(=O)NHR1a−、−OC(=O)R1a−及び−R2a−OC(=O)−R1a−からなる群より選ばれる基(R1a、R2aは、それぞれ独立してC1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基である。)であり、Rは、水素原子、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基であり、Rは、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基である。
式(I)で表される繰り返し単位の原料となるモノマーとしては、アクリル酸メトキシメチルエステル、アクリル酸エトキシメチルエステル、アクリル酸1−エトキシ−エチルエステル、アクリル酸1−メトキシ−エチルエステル、アクリル酸1−エトキシ−プロピルエステル、アクリル酸1−プロポキシ−エチルエステル、アクリル酸1−イソプロポキシ−エチルエステル、アクリル酸1−ベンジルオキシ−エチルエステル、2−メチル−アクリル酸1−エトキシ−エチルエステル、2−メチル−アクリル酸1−メトキシ−エチルエステル、2−メチル−アクリル酸1−エトキシ−プロピルエステル、2−メチル−アクリル酸1−プロポキシ−エチルエステル、2−メチル−アクリル酸1−イソプロポキシエチルエステル、2−メチル−アクリル酸1−ベンジルオキシ−エチルエステル等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸1−エトキシ−エチルエステル、2−メチル−アクリル酸1−エトキシ−エチルエステルが好ましい。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
保護した酸性基を含有する繰り返し単位は、本発明の製造方法によって保護基を脱保護することにより、以下に説明する酸性基を含有する繰り返し単位へ変換することができる。
(式(II)で表される繰り返し単位)
ブロック鎖(B)は、さらに次式(II)で表される繰り返し単位の少なくとも1種を含有する。
Figure 0005616445
式(II)中、R、R、Rは、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表し、Rは、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を表す。
本発明において、R、R、RのC1〜C3アルキル基としては、上記3級アミノ基を有する繰り返し単位の式(IV)におけるものと同様のものを例示できる。
本発明において、Rの脂肪族炭化水素基は、飽和又は不飽和のいずれでも良く、C1〜C20のアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C2〜C20のアルキニル基を包含する。
上記C1〜C20のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、2−メチルブチル、n−へキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルへキシル、n−オクチル、イソオクチル、tert−オクチル、2−エチルへキシル、3−メチルへプチル、n−ノニル、イソノニル、1−メチルオクチル、エチルへプチル、n−デシル、1−メチルノニル、n−ウンデシル、1,1−ジメチルノニル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル基等が挙げられる。これらのうち、好ましくはC1〜C6のアルキル基である。
上記C2〜C20のアルケニル基としては、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル基、ぺンタデセニル、エイコセニル基、トリコセニル等が挙げられる。これらのうち好ましくは、C2〜C6のアルケニル基である。
上記C2〜C20のアルキニル基としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニル、1−デシニル、1−ぺンタデシニル、1−エイコシニル、1−トリコシニル等が挙げられる。好ましくは、C2〜C6のアルキニル基である。
また、本発明において、脂環式炭化水素基は、基内のいずれかの部分に単環又は多環の環状構造を有する、飽和又は不飽和の炭化水素基を意味し、C3〜C20のシクロアルキル基、C4〜C20のアルキル置換シクロアルキル基、C4〜C20のシクロアルキルアルキル基、C3〜C20のシクロアルケニル基、C4〜C20のアルキル置換シクロアルケニル基、C4〜C20のシクロアルケニルアルキル基、C7〜C20の橋かけ環炭化水素基等を包含する。
上記C3〜C20のシクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。好ましくは、C3〜C8のシクロアルキル基である。
上記C4〜C20のアルキル置換シクロアルキル基としては、1−メチルシクロプロピル、2−エチルシクロプロピル、3−メチルシクロへキシル、4−メチルシクロへキシル、4−エチルシクロへキシル、3−エチルシクロヘキシル、2−メチルシクロオクチル等が挙げられる。好ましくは、C4〜C10のアルキル置換シクロアルキル基である。
上記C3〜C20のシクロアルキルアルキル基としては、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチル、シクロヘプチルエチル、シクロオクチルエチル等が挙げられる。好ましくは、C4〜C10のシクロアルキルアルキル基である。
上記C3〜C20のシクロアルケニル基としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロペンタジエニル等が挙げられる。好ましくは、C3〜C8のシクロアルケニル基である。
上記C4〜C20のアルキル置換シクロアルケニル基としては、3−エチルシクロペンテニル、ヘキセニル4−メチルシクロへキセニル、4−エチルシクロへキセニル、等が挙げられる。好ましくは、C4〜C10のアルキル置換シクロアルケニル基である。
上記C4〜C20のシクロアルケニルアルキル基としては、シクロプロペニルメチル、シクロブテニルメチル、シクロペンテニルエチル、シクロヘキセニルエチル等が挙げられる。好ましくは、C4〜C10のシクロアルケニルアルキル基である。
上記C7〜C20の橋かけ環炭化水素基としては、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル基、アダマンチル基、ジシクロペンテニル基、イソボルニル基等が挙げられる。
(他の含有しうる繰り返し単位)
ブロック鎖(B)中の他の含有しうる繰り返し単位としては、芳香族ビニル系モノマー、共役ジエン系モノマー等由来の繰り返し単位が例示される。
芳香族ビニル系モノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、m−t−ブトキシスチレン、p−(1−エトキシエトキシ)スチレン、2,4−ジメチルスチレン、ビニルアニリン、ビニル安息香酸、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン、2−ビニルチオフェン、4−ビニルチオフェン等のヘテロアリール化合物等を挙げることができ、これらは1種単独で、あるいは2種以上混合して、用いることができる。
共役ジエン系モノマーとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−t−ブチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−トリシクロデカジエン、ミルセン、クロロプレン等を挙げることができ、これらは1種単独で、あるいは2種以上混合して、用いることができる。
3)その他の事項
(共重合体中のブロック鎖(A)、(B)以外の含有しうるブロック鎖)
本発明において使用される共重合体前駆体は、ブロック鎖(A)及び(B)以外に、他のブロック鎖を有していてもよい。
そのようなブロック鎖としては、(メタ)アクリル酸系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、共役ジエン系モノマー等由来の繰り返し単位を含有するブロック鎖が挙げられ、各繰り返し単位の結合は、単独重合、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合等のいずれの形態であってもよい。
(メタ)アクリル酸系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、共役ジエン系モノマー等については、上記と同様のものが例示される。
(共重合体中のブロック鎖(A)とブロック鎖(B)の比及び分子量等の物性)
本発明の共重合体中のブロック鎖(A)とブロック鎖(B)の比は、特に制限はないが、重量%比で、10〜40対90〜60、好ましくは、15〜35対85〜65である。
また、GPCを用いて測定した重量平均分子量は、2,000〜50,000であり、共重合体前駆体としては特に、4,000〜15,000が好ましい。GPCを用いて測定した、重量平均分子量と数平均分子量との比は、1.0〜2.0であり、1.0〜1.5が好ましい。
(2)共重合体前駆体の製造方法
本発明において使用される共重合体前駆体の製造方法は、特に制限されず、公知の方法により製造することができるが、たとえば、モノマーをリビング重合で重合させ、ブロック共重合体とすることができる。リビング重合としてはリビングラジカル重合、リビングアニオン重合等が挙げられるが、このうちリビングアニオン重合がさらに好ましい。
ブロック共重合体とするには、ブロック鎖(A)又は(B)のモノマーを重合した後、連続的に別のブロックのモノマーを重合させてブロック共重合体化してもよいし、ブロック鎖(A)とブロック鎖(B)の各モノマーを別々に反応させてブロックを作製した後、各ブロックを結合してもよい。リビングアニオン重合は、厳密に組成や分子量をコントロールすることができる点から好ましい。
リビングラジカル重合で製造する場合には、リビングアニオン重合と同様に反応を行うこともできるし、あるブロックのモノマーを重合後、次のモノマーを重合する前に、一旦重合体を精製して、先の反応のモノマーの残を除去した後に、次のモノマーを重合することもできる。各ブロックのモノマー同士が互いに混入しないことが好ましい場合には、重合体の精製を行うことが好ましい。
リビングアニオン重合でブロック共重合体を製造する場合には、例えば、添加剤及び重合開始剤を付加した溶媒に、所望のモノマーを滴下して重合することができる。この際、所望の配列のブロックポリマーとするためには、各ブロックのモノマーを、所望の配列になるよう順次滴下して、反応させる。
あるブロックのモノマーを重合し、次のブロックのモノマーを重合するには、先のブロックの重合反応の終了後、次のブロックのモノマーの滴下を開始する。重合反応の進行は、モノマーの残量をガスクロマトグラフィーや液体クロマトグラフィーで検出することによって確認できる。また、先のブロックのモノマー滴下終了後、モノマーや溶媒の種類により異なるが、1分から1時間攪拌後、次のブロックのモノマーの滴下を開始することもできる。
各ブロックに複数種類のモノマーが含まれる場合には、それらを別々に滴下してもよいし、同時に滴下することもできる。
モノマーの重合に使用するアニオン重合開始剤としては、求核剤であって、アニオン重合性モノマーの重合を開始させる働きを有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、アルカリ金属、有機アルカリ金属化合物等を使用することができる。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられる。
有機アルカリ金属化合物としては、上記アルカリ金属のアルキル化物、アリル化物、アリール化物等が挙げられ、特にアルキルリチウムが好ましい。具体的には、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、エチルナトリウム、リチウムビフェニル、リチウムナフタレン、リチウムトリフェニル、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン、α−メチルスチレンナトリウムジアニオン、1,1−ジフェニルヘキシルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム、1,4−ジリチオ−2−ブテン、1,6−ジリチオヘキサン、ポリスチリルリチウム、クミルカリウム、クミルセシウム等を使用できる。これらのアニオン重合開始剤は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アニオン重合開始剤の使用量は、用いるアニオン重合性モノマー全体に対して、通常0.0001〜0.2当量、好ましくは0.0005〜0.1当量である。この範囲のアニオン重合開始剤を用いることによって、目的とする重合体を収率よく製造することができる。
重合温度は、移動反応や停止反応などの副反応が起こらず、モノマーが消費され重合が完結する温度範囲であれば特に制限されないが、−100℃以上溶媒沸点以下の温度範囲で行なわれることが好ましい。また、モノマーの重合溶媒に対する濃度は、特に制限されないが、通常、1〜40重量%であり、10〜30重量%であることが好ましい。
本発明の製造方法に用いられる重合溶媒は、重合反応に関与せず、かつ重合体と相溶性のある溶媒であれば特に制限されず、具体的には、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トリオキサンなどのエーテル系化合物、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなどの第3級アミンなどの極性溶媒や、ヘキサンやトルエンなどの脂肪族、芳香族又は脂環式炭化水素化合物などの非極性溶媒又は低極性溶媒を例示することができる。これらの溶媒は、1種単独で、又は2種以上の混合溶媒として用いることができる。本発明の製造方法においては、非極性溶媒又は低極性溶媒を極性溶媒と併用した場合でも、精度よく重合をコントロールすることができ、例えば、非極性溶媒又は低極性溶媒は、溶媒全体に対して、5vol%以上用いることができ、20vol%以上用いてもよく、50vol%以上用いてもよい。
本発明においては、必要に応じて、ジエチル亜鉛等のジアルキル亜鉛、ジブチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウム、トリエチルアルミニウム等の有機金属を、重合安定化剤、モノマーや溶媒の精製剤として使用することもできる。
本発明においては、必要に応じてアルカリ金属塩、又はアルカリ土類金属塩などの添加剤を、重合開始時又は重合中に添加することができる。このような添加剤として、具体的には、ナトリウム、カリウム、バリウム、マグネシウムの硫酸塩、硝酸塩、ホウ酸塩などの鉱酸塩やハロゲン化物を例示することができ、より具体的には、リチウムやバリウムの塩化物、臭化物、ヨウ化物や、ホウ酸リチウム、硝酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを挙げることができる。これらの中でも、リチウムのハロゲン化物、例えば、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、フッ化リチウムが好ましく、塩化リチウムが特に好ましい。
リビングアニオン重合で4級アンモニウム塩基を含有するモノマーを重合するのは一般的に困難である。したがって、リビングアニオン重合で4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位を含む重合体を製造する場合は、3級アミノ基を含有する繰り返し単位の原料となるモノマーを重合した後に、該3級アミノ基を公知の方法で、4級化することができる。4級化剤としては、塩化ベンジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジル等や、塩化メチル、塩化エチル、臭化メチル、ヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジ−n−プロピル等の一般的なアルキル化剤を挙げることができる。
(3)ブロック共重合体
本発明において製造されるブロック共重合体は、以下のブロック鎖(A)及びブロック鎖(B1)を、それぞれ少なくとも1個含有する。
ブロック鎖(A):3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含むブロック鎖
ブロック鎖(B1):酸性基を含有する繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖
また、本発明の共重合体は、上記ブロック鎖(A)及びブロック鎖(B1)以外に他のブロック鎖を含有していてもよい。
1)ブロック鎖(A)
ブロック共重合体におけるブロック鎖(A)は、前記の共重合体前駆体におけるブロック鎖(A)と同様である。
2)ブロック鎖(B1)
ブロック鎖(B1)は、酸性基を含有する繰り返し単位の少なくとも1種と、式(II)で表される繰り返し単位の少なくとも1種を含有する共重合体である。
ブロック鎖(B1)中、式(II)で表される繰り返し単位の少なくとも1種の共重合割合は90質量%以上、好ましくは91質量%〜99質量%である。
共重合体は、ランダム、交互、ブロックなどの共重合体を包含する。
(酸性基を含有する繰り返し単位)
ブロック鎖(B1)における酸性基を含有する繰り返し単位は、式(III)で表される繰り返し単位である。
Figure 0005616445
式(III)中、R、R、R、Xは、式(I)で表される保護した酸性基を含有する繰り返し単位におけるものと同じ意味である。
式(III)で表される繰り返し単位は、式(I)で表される保護した酸性基の保護基を、本発明の製造方法によって脱保護することにより得ることができる。
(式(II)で表される繰り返し単位)
ブロック鎖(B1)における式(II)で表される繰り返し単位は、前記の共重合体前駆体における、式(II)で表される繰り返し単位と同様である。
(他の含有しうる繰り返し単位)
ブロック鎖(B1)中の他の含有しうる繰り返し単位としては、前記の共重合体前駆体における、ブロック鎖(B)における他の含有しうる繰り返し単位と同様である。
(ブロック共重合体中のブロック鎖(A)、(B1)以外の含有しうるブロック鎖)
本発明において使用される共重合体は、ブロック鎖(A)及び(B1)以外に、他の重合体からなるブロック鎖を有していてもよい。
そのようなブロック鎖は、共重合体前駆体において、ブロック鎖(A)、(B)以外の含有しうるブロック鎖と同様である。
(共重合体中のブロック鎖(A)とブロック鎖(B1)の比及び分子量等の物性)
本発明において使用される共重合体中のブロック鎖(A)とブロック鎖(B1)の比は、特に制限はないが、重量%比で、10〜40対90〜60、好ましくは、15〜35対85〜65である。また、共重合体中の酸性基を有する繰り返し単位の含有割合は、0.5〜20重量%、好ましくは、1〜15重量%である。
また、GPCを用いて測定した、重量平均分子量は、2,000〜50,000であり、分散剤としては2,000〜20,000が好ましく、より好ましくは4,000〜15,000である。GPCを用いて測定した、重量平均分子量と数平均分子量との比は、1.0〜2.0であり、分散剤としては特に、1.0〜1.5が好ましい。
(4)ブロック共重合体の製造方法
本発明のブロック共重合体は、前記の共重合体前駆体を加熱することにより得ることができる。共重合体前駆体を加熱することにより、共重合体前駆体中の酸性基を保護していた保護基が脱保護される。
加熱する温度は、酸性基を保護していた保護基の構造によって異なるが、脱保護反応が速やかに進行する温度であれば特に制限されない。通常80℃〜200℃で行うことが好ましく、100℃〜160℃であることがより好ましい。
脱保護反応は、共重合体前駆体をそのまま加熱してもよく、又は、共重合体前駆体を溶媒に溶解した状態で加熱してもよい。そのような溶媒として、水;エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル系溶媒;エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールモノ又はジエーテル系溶媒;トルエン、モノクロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール(PGME)等のアルコール系溶媒;乳酸エチル、酢酸ブチル及びピルビン酸エチル等のエステル系溶媒;及びこれらの2種以上からなる混合溶媒;などを挙げることができる。これらのうち、グリコールエーテルエステル系溶媒、グリコールエーテルエステル系溶媒とアルコール系溶媒との混合溶媒、グリコールエーテルエステル系溶媒と水との混合溶媒が好ましい。反応温度を低くすることができるという観点からは、グリコールエーテルエステル系溶媒とアルコール系溶媒との混合溶媒、グリコールエーテルエステル系溶媒と水との混合溶媒が好ましく、グリコールエーテルエステル系溶媒と水との混合溶媒が特に好ましい。脱保護反応により生じる副生成物を除去しやすいという観点からは、グリコールエーテルエステル系溶媒と水との混合溶媒が好ましく、PGMEAと水との混合溶媒が特に好ましい。
グリコールエーテルエステル系溶媒とアルコール系溶媒との混合溶媒において、その混合割合は、共重合体前駆体を溶解することができれば特に制限されないが、通常95/5重量%〜0.1/99.9重量%であるのが好ましく、50/50〜0.1/99.9重量%であるのがより好ましい。
グリコールエーテルエステル系溶媒と水との混合溶媒において、その混合割合は、共重合体前駆体を溶解することができれば特に制限されないが、通常95/5〜50/50重量%であるのが好ましく、90/10〜60/40重量%であるのがより好ましく、90/10〜70/30重量%であるのが特に好ましい。
加熱する温度は、酸性基を保護していた保護基の構造、反応溶媒によって異なるが、脱保護反応が速やかに進行する温度であれば特に制限されない。
グリコールエーテルエステル系溶媒の場合は、通常80℃〜200℃で行うことが好ましく、100℃〜170℃で行うことがより好ましい。グリコールエーテルエステル系溶媒とアルコール系溶媒との混合溶媒の場合は、100℃〜140℃で行うことが好ましく、110℃〜140℃で行うことがより好ましい。グリコールエーテルエステル系溶媒と水との混合溶媒の場合は、70℃〜120℃で行うことが好ましく、90℃〜120℃で行うことがより好ましい。脱保護反応により生成するポリマー溶液の着色を低減するという観点からは、加温する温度はより低くするのが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[実施例1]
(重合工程)
反応容器にテトラヒドロフラン(以下、THFと略すことがある)55.7部、塩化リチウム(4.54重量%濃度THF溶液)4.65部、ジフェニルエチレン0.45部を加え、−60℃まで冷却した。その後、n−ブチルリチウム1.22部(15.36重量%濃度ヘキサン溶液)を加え、10分間熟成した。
次に、メタクリル酸1−エトキシエチル(以下、EEMAと略すことがある)1.66部、メタクリル酸n−ブチル(以下、nBMAと略すことがある)9.9部、メタクリル酸メチル(以下、MMAと略すことがある)4.14部の混合液を120分かけて滴下し、滴下後15分反応を継続した。そしてガスクロマトグラフィー(以下、GCと略す)により測定し、モノマーの消失を確認した。
次にメタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(以下、DMMAと略すことがある)3.96部を滴下し、滴下後30分反応継続した。そして、GCを測定し、モノマーの消失を確認した後、メタノール0.41部を加えて反応を停止した。
得られた共重合体をゲルパーミィエイションクロマトグラフィー(以下、GPCと略す)(移動相DMF、ポリメタクリル酸メチル(以下、PMMAと略すことがある)スタンダード)により分析し、分子量(Mw)が12,220、分子量分布(Mw/Mn)が1.46、組成比がDMMA−[nBMA/MMA/EEMA]=21−[48/22/9]重量%の共重合体であることを確認した。
(脱保護工程)
得られた前駆体ポリマーの25重量%濃度のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと略すことがある)溶液65.64部中に水16.44部を加え、100℃に加温し8時間反応させた。水分を留去し、40重量%濃度のPGMEA溶液に調製した。
得られた共重合体をGPC(移動相DMF、PMMAスタンダード)により分析し、分子量(Mw)が12,720、分子量分布(Mw/Mn)が1.46、組成比がDMMA−[nBMA/MMA/MA]=22−[50/23/5]重量%の共重合体であることを確認した(MAは、メタクリル酸を表す)。
得られたポリマー溶液は、微黄色透明であった。
[実施例2]
(重合工程)
反応容器にTHF600.30部、塩化リチウム(3.63重量%濃度THF溶液)10.80部、ジフェニルエチレン3.84部を加え、−60℃まで冷却した。その後、n−ブチルリチウム9.60部(15.36重量%濃度ヘキサン溶液)を加え、10分間熟成した。
次に、nBMA103.84部、EEMA13.45部の混合液を30分かけて滴下し、滴下後15分反応を継続した。そしてGCにより測定し、モノマーの消失を確認した。反応液の一部をサンプリングし、GPC(移動相DMF、PMMAスタンダード)で分析したところ、分子量(Mw)は2,910、分子量分布(Mw/Mn)は1.03であった。
次にDMMA32.25部を滴下し、滴下後30分反応継続した。そして、GCにより測定し、モノマーの消失を確認した後、メタノール3.42部を加えて反応を停止した。
得られた共重合体をGPC(移動相DMF、PMMAスタンダード)により分析したところ、分子量(Mw)は4,010、分子量分布(Mw/Mn)が1.07であった。
(脱保護工程)
得られた共重合体の50重量%濃度のPGMEA溶液220部を、160℃に加温し3時間熟成させた。
得られた共重合体をGPC(移動相DMF、PMMAスタンダード、カラムは変更)により分析し、分子量(Mw)は12,040、分子量分布(Mw/Mn)が1.24、組成比がDMMA−[nBMA/MA]=22−[73/5]重量%の共重合体であることを確認した。
得られたポリマー溶液は、茶色であった。
本発明によれば、3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含むブロック鎖(A)と、式(III)で表される酸性基を含有する繰り返し単位及び式(II)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖(B1)とを含有し、式(II)で表される繰り返し単位の共重合割合がブロック鎖(B1)中90質量%以上であるブロック共重合体を製造することができる。それらのブロック共重合体は、特にカラー液晶用顔料分散剤として有用である。

Claims (3)

  1. 式(IV)
    Figure 0005616445

    (式中、R 10 、R 11 、R 12 は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Yは、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR 1b −、−C(=O)NHR 1b −、−OC(=O)R 1b −及び−R 2b −OC(=O)−R 1b −からなる群より選ばれる基(R 1b 、R 2b は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、R 13 、R 14 は、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基を表す。)で表される3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び
    式(V)
    Figure 0005616445

    (式中、R 15 、R 16 、R 17 は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Y は、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR 1c −、−C(=O)NHR 1c −、−OC(=O)R 1c −及び−R 2c −OC(=O)−R 1c −からなる群より選ばれる基(R 1c 、R 2c は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、R 18 、R 19 、R 20 は、それぞれ独立して、C1〜C6のアルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基を表す。Z は対イオンを表す。)で表される4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位からなるブロック鎖(A)と、式(I)
    Figure 0005616445

    (式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Xは、単結合又はC1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1a−、−C(=O)NHR1a−、−OC(=O)R1a−及び−R2a−OC(=O)−R1a−からなる群より選ばれる基(R1a、R2aは、それぞれ独立してC1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、Rは、水素原子、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基を表し、Rは、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基を表す。)で表される保護された酸性基を含有する繰り返し単位及び式(II)
    Figure 0005616445

    (式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表し、Rは、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を表す。)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖(B)とを含有し、式(II)で表される繰り返し単位の共重合割合がブロック鎖(B)中90質量%以上である共重合体前駆体を加熱することを特徴とする、ブロック鎖(A)と、式(III)
    Figure 0005616445

    (式中、R、R、R、Xは、式(I)と同じ意味を表す。)で表される酸性基を含有する繰り返し単位及び式(II)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖(B1)とを含有し、式(II)で表される繰り返し単位の共重合割合がブロック鎖(B1)中90質量%以上であるブロック共重合体の製造方法。
  2. 有機溶媒と水との混合溶媒中で行うことを特徴とする請求項に記載のブロック共重合体の製造方法。
  3. 式(IV)
    Figure 0005616445

    (式中、R 10 、R 11 、R 12 は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Yは、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR 1b −、−C(=O)NHR 1b −、−OC(=O)R 1b −及び−R 2b −OC(=O)−R 1b −からなる群より選ばれる基(R 1b 、R 2b は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、R 13 、R 14 は、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基を表す。)で表される3級アミノ基を含有する繰り返し単位及び
    式(V)
    Figure 0005616445

    (式中、R 15 、R 16 、R 17 は、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Y は、C1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR 1c −、−C(=O)NHR 1c −、−OC(=O)R 1c −及び−R 2c −OC(=O)−R 1c −からなる群より選ばれる基(R 1c 、R 2c は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、R 18 、R 19 、R 20 は、それぞれ独立して、C1〜C6のアルキル基、又はC6〜C10アリールC1〜C6アルキル基を表す。Z は対イオンを表す。)で表される4級アンモニウム塩基を含有する繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位からなるブロック鎖(A)と、式(I)
    Figure 0005616445

    (式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。Xは、単結合又はC1〜C10アルキレン基、−C(=O)OR1a−、−C(=O)NHR1a−、−OC(=O)R1a−及び−R2a−OC(=O)−R1a−からなる群より選ばれる基(R1a、R2aは、それぞれ独立してC1〜C10アルキレン基又はC1〜C10アルキレン−O−C1〜C10アルキレン基を表す。)を表し、Rは、水素原子、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基を表し、Rは、C1〜C6アルキル基、C6〜C10アリールC1〜C6アルキル基、又はC6〜C10アリール基を表す。)で表される保護された酸性基を含有する繰り返し単位及び式(II)
    Figure 0005616445

    (式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はC1〜C3アルキル基を表し、Rは、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を表す。)で表される繰り返し単位を含むブロック鎖(B)とを含有し、式(II)で表される繰り返し単位の共重合割合がブロック鎖(B)中90質量%以上である共重合体前駆体。
JP2012522459A 2010-06-30 2011-06-28 ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体 Active JP5616445B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012522459A JP5616445B2 (ja) 2010-06-30 2011-06-28 ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010148868 2010-06-30
JP2010148868 2010-06-30
JP2012522459A JP5616445B2 (ja) 2010-06-30 2011-06-28 ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体
PCT/JP2011/003673 WO2012001946A1 (ja) 2010-06-30 2011-06-28 ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2012001946A1 JPWO2012001946A1 (ja) 2013-08-22
JP5616445B2 true JP5616445B2 (ja) 2014-10-29

Family

ID=45401688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012522459A Active JP5616445B2 (ja) 2010-06-30 2011-06-28 ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP5616445B2 (ja)
KR (1) KR101463673B1 (ja)
CN (1) CN102958965B (ja)
TW (1) TWI423992B (ja)
WO (1) WO2012001946A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5892510B2 (ja) * 2012-03-28 2016-03-23 大日精化工業株式会社 高分子分散剤の製造方法
JP6124424B2 (ja) * 2015-09-18 2017-05-10 大日精化工業株式会社 顔料着色剤組成物及び顔料分散剤
CN111918893A (zh) * 2018-03-19 2020-11-10 株式会社大赛璐 光致抗蚀剂用树脂、光致抗蚀剂用树脂的制造方法、光致抗蚀剂用树脂组合物、以及图案形成方法
CN113121762B (zh) * 2019-12-31 2024-02-13 财团法人工业技术研究院 嵌段共聚物及其制备方法、及包含其的薄膜结构

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002031713A (ja) * 2000-02-01 2002-01-31 Mitsubishi Chemicals Corp カラーフィルター用組成物及びカラーフィルター
JP2007084659A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Toyo Ink Mfg Co Ltd 顔料組成物及びインキ
WO2010013651A1 (ja) * 2008-07-28 2010-02-04 大日精化工業株式会社 水性顔料分散液、および使用
JP2010134419A (ja) * 2008-10-31 2010-06-17 Jsr Corp 着色層形成用感放射線性組成物、カラーフィルタ及びカラー液晶表示素子

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7932306B2 (en) * 2007-12-12 2011-04-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Amphoteric dispersants and their use in inkjet inks
DE102008035557A1 (de) * 2008-07-30 2010-02-04 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Verfahren zum Einbringen von Daten, insbesondere eine Ablaufsteuerung, in mindestens ein erstes und ein zweites Steuergerät eines Kraftfahrzeugs

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002031713A (ja) * 2000-02-01 2002-01-31 Mitsubishi Chemicals Corp カラーフィルター用組成物及びカラーフィルター
JP2007084659A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Toyo Ink Mfg Co Ltd 顔料組成物及びインキ
WO2010013651A1 (ja) * 2008-07-28 2010-02-04 大日精化工業株式会社 水性顔料分散液、および使用
JP2010134419A (ja) * 2008-10-31 2010-06-17 Jsr Corp 着色層形成用感放射線性組成物、カラーフィルタ及びカラー液晶表示素子

Also Published As

Publication number Publication date
WO2012001946A1 (ja) 2012-01-05
CN102958965A (zh) 2013-03-06
CN102958965B (zh) 2015-02-25
TWI423992B (zh) 2014-01-21
KR101463673B1 (ko) 2014-11-19
TW201213359A (en) 2012-04-01
JPWO2012001946A1 (ja) 2013-08-22
KR20130031834A (ko) 2013-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5615918B2 (ja) 新規共重合体
JP5778686B2 (ja) 新規共重合体
JP5616445B2 (ja) ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体
EP2769999A1 (en) Novel copolymer
JP5652923B2 (ja) 新規共重合体
JP5615351B2 (ja) ブロック共重合体の製造方法及び共重合体前駆体
JP5785047B2 (ja) ブロック共重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5616445

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350