JP5613706B2 - ブッシュ圧入装置 - Google Patents
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このブッシュ圧入装置について、図14乃至図16に特許文献1に記載されたブッシュ圧入装置を示すと共に、これら図に基づいて説明する。
図14に示すように、このブッシュ圧入装置100は、躯体101の所定位置に基台102が設けられ、基台102上の左右方向(図14における左右方向)両側には、サスペンションメンバ(ワーク)の被圧入部103,104に対応して、圧入ヘッド106,107が配設されている。
また、固定部材111a、111bの間には、ガイドシャフト114が設けられ、前記可動部材113は加圧シリンダ112の力によって、ガイドシャフト114に案内されつつ、固定部材111に向けて移動可能に構成されている。
前記圧入ヘッド106は、ブッシュBが装着されるブッシュセットアタッチメント106a(ブッシュ装着部)と、該ブッシュセットアタッチメント106aを保持するアタッチメントホルダ106bを備えている。
また、圧入ヘッド106は、マウントゴム115を介して前記アタッチメントホルダ106bを支持するスライドベース116(支持台)と、前記スライドベース116を案内する直動ガイド117と備えている。
まず、サスペンションメンバ(ワーク)を基台102上に固定する。そして、ブッシュBを圧入ヘッド106のブッシュセットアタッチメント106aに装着する。そして、この圧入ヘッド106を移動させ、前記ブッシュBを被圧入部103に外側(図15における右側)から宛がう。
次に、圧入ユニット108を手動操作によって移動させ、図15に示すように前記圧入ユニット108の固定部材111aと可動部材113との間に、ブッシュ5が宛がわれた被圧入部103を位置させる。
これにより、圧入ヘッド106に装着されたブッシュBは、被圧入部103の外側から圧入される。
このとき、図16に示すように、マウントゴム115に与えられる力に応じて、前記マウントゴム115が弾性変形し、圧入ヘッド106(ブッシュセットアタッチメント106a)に装着されたブッシュBは被圧入部103に倣って揺動する。この揺動により、ブッシュBは被圧入部103に対して自発に芯出しされ、ブッシュBはこじられることなく真直に被圧入部103へ圧入される。尚、図16において、実線で表わされた状態が初期の状態であり、仮想線が芯出しされた状態を示している。
しかしながら、前記マウントゴムによる位置ずれ吸収量にも限界があるため、ブッシュ圧入に際しては、ワークをブッシュ圧入装置(基台)に対して精度良く固定する必要があった。
このような専用の取付け台、取付け治具はワークの形状に対応して製作されるため、ワークが変更される毎に、それに対応した取付け台、取付け治具を製作しなればならず、コストが嵩む原因になっていた。
また、ブッシュ圧入作業が取付け台(基台)にワークを固定した状態でなされるため、広い作業スペースを必要とするという技術的課題があった。
即ち、前記可動板の移動と共に、圧入ユニットあるいはブッシュアタッチメントが回動し、位置ずれを吸収することができるため、圧入ユニットに対して、ワークを正確な位置精度をもって装置(基台)に取付けられる必要はなく、ワークを固定するための取付け台あるいは取付け治具を用いなくても、ブッシュの圧入作業を行うことができる。
しかも、固定するための取付け台を用いない場合には、作業スペースも極力小さなものとすることができる。
しかも、作業者がブッシュアタッチメントの球状の突起を前記溝に収容するという簡単な作業によって、ブッシュアタッチメントを圧入ユニットに係止することができる。
このように、吊下げフレームがスプリングバランサに取り付けられているため、圧入ユニットに対して引き上げる力を作用させることができる。一方、ワークには自重があるため、引き下げる力が作用し、両者の力のバランスでワークを吊り下げることができる。
本発明にかかるブッシュ圧入装置1は、図1に示すように、サスペンションメンバであるワークWが取り付けられるブッシュアタッチメント10と、前記ブッシュアタッチメント10に外力を加え、ブッシュBをワークWに圧入する圧入ユニット20とを備えている。
更に、作業者の操作により、ガイドレール4の回動動作、移動ベース3の移動、圧入ユニット20の圧入動作等を制御する制御盤8と、前記ワークWを載置する載置台9が設けられている。尚、載置台9は、ワークWを単に載せて置くためのものであり、必ずしも設ける必要はない。
前記圧入ユニット20は、天板21、前記天板21の左右両端部に設けられた側板22、23が形成されている。また、前記天板21の上面に、円弧状の吊下げフレーム24が設けられている。
この吊下げフレーム24は、スプリングバランサ2のワイヤ2aに取付けられたトグルクランプ29によって挟持されおり、吊下げフレーム24におけるトグルクランプ29の挟持の位置を変更できるように構成されている。
また、前記側板23の外側面には減速機25を介してモータ26が取付けられ、その出力軸はボールネジ27に連結されている。このボールネジ27は、前記側板22、23に回転可能に支持される。
また、前記側板23の内側面には、図3に示すように、上下方向に延設された溝23aが形成され、この溝23aの下端部には溝23aを塞ぐ係止板23bが設けられている。この係止板(係止手段)23bは、前記溝23aに収容されたブッシュアタッチメント10の突起(被係止部)13を係止し、ブッシュアタッチメント10を圧入ユニット20に係止するように構成されている。
このブッシュアタッチメント10は、ワークWを保持するワーク保持部材11と、前記ワーク保持部材11に相対向して形成されたブッシュBを保持するブッシュ保持部材12とを備えている。このブッシュアタッチメント10は、前記圧入ユニット20の可動板28から外力を受けることにより、ブッシュ保持部材12あるいはワーク保持部材11を他方側に移動させ、ブッシュBをワークWに圧入するものである。
尚、突起13はワーク保持部材11側に設けられた場合を示したが、ブッシュ保持部材12側に設けられていても良い。
このように、ワークWが保持部11aには溝部11a1に嵌合しているため、ワークWが保持部11a内で位置ずれを起こすことなく、精度良く保持することができる。
また、前記ブッシュ保持部材12の上部には、内側に延設されたフレーム12b、12cが形成され、このフレーム12b、12cには、長孔12dが形成され、前記ピン11dが移動可能に挿通している。
そして、図7に示すように、ワーク保持部材11にワークWが装着され、ブッシュ保持部材12にブッシュBが装着された後、ブッシュ保持部材12を、前記ピン11dを中心に回動させ、挿入口Sを閉じると、図8に示すように、ワークWとブッシュBの軸線lが同一直線状に配置される。
このように、ワーク保持部材11とブッシュ保持部材12とを一体化することにより、ワークWにブッシュアタッチメント10を装着することができる。
このとき、圧入ユニット20には、前記スプリングバランサ2によって引き上げる力が作用する。一方、ブッシュアタッチメント10にはワークWの自重が作用する。
その結果、突起13は、溝23aの下端部に形成された係止板23b係止され、ブッシュアタッチメント10は圧入ユニット20に取り付けられる。
尚、作業者が、圧入ユニット20に取り付けられたブッシュアタッチメント10を圧入ユニット20に対して持ち上げることにより、前記突起13と前記係止板23bとの係合を解くことができ、圧入ユニット20から取り外すことができる。
先ず、ブッシュアタッチメント10が圧入ユニット20に取り付けられ状態について説明すると、前記スプリングバランサ2によって引き上げる力と、ブッシュアタッチメント10の引き下げる力(ワークWの自重)との力のバランスから、2つの状態が生じる。
即ち、図9、図10に示すようなワークWとブッシュBの軸線lがボールネジ27の軸線mと平行に配置される場合と、図11、図12に示すようなワークWとブッシュBの軸線lがボールネジ27の軸線mに対して、所定の角度θが生じる場合が生じる。
図9に示す状態からモータ26を駆動し、減速機25を介してボールネジ27を回転させ、可動板28を矢印方向に移動させる。前記ブッシュアタッチメント10は、前記圧入ユニット20の可動板28の移動により可動板28と接触し、可動板28から外力を受ける。これにより、ブッシュ保持部材12をワーク保持部材11側に移動させ、ブッシュBをワークWに圧入する。
図11に示す状態から、モータ26を駆動し、減速機25を介してボールネジ27を回転させ、可動板28を移動させる。この可動板28の移動により、図12に示すように、ワーク保持部材11の上端部が可動板28と接触し、可動板28から力を受ける。
そして、前記可動板28の移動と共に、ワークWとブッシュBの軸線lとボールネジ27の軸線mとが一致し、ブッシュ保持部材12とワーク保持部材11と相対移動により、ブッシュBがワークWに圧入される。
また、前記加圧手段として、圧入ユニットの側板の外側面に設けられたモータと、前記モータによって回転するボールネジとからなる場合について説明したが、例えば、ピストンシリンダのような加圧手段を用いることもできる。
2 スプリングバランサ
3 移動ベース
4 ガイドレール
5 支柱
10 ブッシュアタッチメント
11 ワーク保持部材
11a ワーク保持部
11b フレーム
11c フレーム
11d ピン
12 ブッシュ保持部材
12a ブッシュ保持部
12b フレーム
12c フレーム
12d 長孔
13 突起(被係止部)
13a 柱状部
20 圧入ユニット
21 天板
22 側板
23 側板
23a 溝
23b 係止板(係止手段)
24 吊下げフレーム
25 減速機
26 モータ
27 ボールネジ
28 可動板
Claims (4)
- ワークに取り付けられるブッシュアタッチメントと、前記ブッシュアタッチメントに力を加え、ブッシュをワークに圧入する圧入ユニットとを備えたブッシュ圧入装置であって、
前記ブッシュアタッチメントは、ワークを保持するワーク保持部材と、前記ワーク保持部材に相対向して配置され、前記ワーク保持部材に対して移動可能に形成された、ブッシュを保持するブッシュ保持部材と、前記圧入ユニットに係止される被係止部とを有し、
前記圧入ユニットは、両端部に設けられた側板と、側板間に移動可能に形成された可動板と、前記可動板に力を作用させ移動させることにより、前記ワーク保持部材及び前記ブッシュ保持部に力を加える加圧手段と、前記ブッシュアタッチメントの係止部を係止する係止手段とを有し、
前記ブッシュアタッチメントを前記圧入ユニットに係止した状態で、前記加圧手段が可動板に力を作用させ移動させることによって、ワーク保持部材あるいはブッシュ保持部材を移動させ、ブッシュをワークに圧入することを特徴とするブッシュ圧入装置。 - 前記被係止部は、ワーク保持部材の外側面に形成された柱状部と、前記柱状部の先端に形成された球状の突起とを備え、
前記係止手段は、側板の内側面の上下方向に延設された溝と、前記溝の下端部を塞ぐように設けられた係止板とを備え、
前記係止板が前記溝に収容された突起を係止することによって、ブッシュアタッチメントを圧入ユニットに係止するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のブッシュ圧入装置。 - 前記加圧手段が、圧入ユニットの側板の外側面に設けられたモータと、前記モータによって回転するボールネジとからなり、
前記可動板が螺合しているボールネジを前記モータによって回転させることにより、前記可動板を移動させることを特徴とする請求項1または請求項2記載のブッシュ圧入装置。 - 前記圧入ユニットの上部には吊下げフレームが設けられ、トグルクランプを介して、吊下げフレームがスプリングバランサに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のブッシュ圧入装置。
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