JP5610299B2 - 耐酸化消耗性白金合金、耐酸化消耗性白金合金皮膜および耐酸化消耗性金属部材 - Google Patents

耐酸化消耗性白金合金、耐酸化消耗性白金合金皮膜および耐酸化消耗性金属部材 Download PDF

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Description

この発明は、耐酸化消耗性白金合金、耐酸化消耗性白金合金皮膜、耐酸化消耗性白金合金皮膜の製造方法および耐酸化消耗性金属部材に関し、特に、高温、例えば1000℃以上の温度で使用する各種用途の金属部材に適用して好適なものである。
白金(Pt)とその合金は、良好な耐熱性と耐食性を利用して、分析用るつぼ、理化学用実験器具、ガラス製造装置、化学繊維用ノズル、スパークプラグ、発熱体などの各種の金属部材において多用されている(例えば、非特許文献1参照。)。例えば、化学繊維用ノズルには白金−金合金が使用されている。また、スパークプラグには白金合金が使用されている。白金−ロジウム合金は、電気炉などの発熱体として、大気中で1200〜1600℃の範囲で広く使用されている。
しかしながら、従来の白金または白金合金からなる部材を高温で使用する場合には、以下のような欠点が存在する。
白金は、高温では、雰囲気中の酸素と反応して白金酸化物(PtO2 )のガス体を形成し、逸散することによって、いわゆる酸化消耗が進行する。図26に各種貴金属の酸化消耗速度の温度依存性(非特許文献1参照。)を示す。また、図27に各種貴金属酸化物の蒸気圧の温度依存性(非特許文献1参照。)を示す。図26および図27に示すように、白金の酸化消耗は、他の貴金属、具体的にはオスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)に比較すると、それほど顕著ではないが、装置材料の重量の数%に及ぶ。局部的に揮発量の多い部位では、白金材料の強度、安定性を直接害する要因となる。また、ガラス製造装置においては、揮発した白金は、装置周囲に設置された耐火材や断熱材などに付着することから、白金を回収精製する必要があるだけでなく、高価な白金材料が回収困難な空間に揮散することによる損失も膨大である。
白金は、上述のように酸化消耗が進行するという問題を抱えていることに加えて、高温強度が劣るという欠点を有する。そのため、高温強度を確保するために、イリジウム、ロジウムなどを添加した白金基合金が使用されている。
しかしながら、イリジウムやロジウムなどを添加した白金基合金では、添加元素であるイリジウムの酸化消耗速度は白金のそれに比べて桁違いに大きく、一方、ロジウムは白金の酸化消耗速度に近いが、比較的高価である。このため、現在は、止むなく、前述の欠点を内包した状態で、白金基合金が利用されているのが現状である。
以上のような理由により、白金または白金合金の酸化消耗速度の低減は喫緊の課題となっている。
これまで、白金または白金合金の酸化消耗を抑制するための技術として、いくつか提案されている。例えば、特許文献1、2には、白金または白金合金の表面にアルミナ(Al2 3 )、シリカ(SiO2 )などを含む耐火材料をコーティングすることにより、白金の揮発損失を抑制する技術が提案されている。
非特許文献2には、1200℃、大気中における酸化実験から、Pt−4.1原子%(at%)Al合金およびPt−12.8at%Al合金は、酸化の初期には表面酸化物とともに内部酸化物が形成され、酸化時間の経過とともに、合金表面が保護的酸化アルミニウム(Al2 3 )皮膜で被覆されることが報告されている。また、Pt−33.3at%Al合金は酸化の初期から保護的Al2 3 皮膜を形成するとされている。
非特許文献3には、Pt−4.6at%Al合金では内部酸化が生じ、Pt−9.6at%Al合金ではPtノジュールを伴ったAl2 3 皮膜が形成され、Pt−13.1at%Al合金では連続的なAl2 3 スケールが形成されたことが報告されている。
非特許文献4には、Pt−67at%Al合金の酸化挙動を1100℃で調査し、形成されたAl2 3 皮膜の電気伝導性を調査した結果が報告されている。
非特許文献2〜4に記載されているように、Pt−Al合金の酸化挙動は、比較的低Al濃度ではAl2 3 は合金内部に形成され、高Al濃度では合金表面にAl2 3 皮膜が形成され、その臨界Al濃度は12.8at%Alまたは13.1at%Alであるとされている。
特開2006−77318号公報 国際公開第06/030738号
貴金属の科学 応用編 改訂版 本郷成人監修 精興社(2001) E.J.Felten and F.S.Petit; Development, Growth and Adhesion of Al2 O3 on Platinum-Aluminium Alloys, Oxid. Met.,10(3),189-223(1976) Makoto Nanko, Masahiro Ozawa, and Toshio Maruyama; InternalOxidation of Pt(Al) Solid Solution at Elevated Temperatures, J. Electrochem. Soc., 147(1), 283-288(2000) J.S.Sheasby and D.B.Jory; Electrical Properties of Growing Alumina Scales, Oxid. Met., 12(No.6), 527-539(1978)
しかしながら、特許文献1、2に記載された従来の技術では、白金の酸化消耗速度の低減効果が不十分である。また、非特許文献2〜4に記載された技術では、高Al−Pt合金は硬くて脆い性質を有するため、所望の形状に加工・成型することが困難であり、一方、低Al−Pt合金はAl2 3 は合金の内部に形成されるため、その保護性を発揮することができないという問題がある。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、耐酸化消耗性の大幅な向上を図ることができ、しかも優れた加工性および成型性を有する耐酸化消耗性白金合金を提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、耐酸化消耗性の大幅な向上を図ることができる耐酸化消耗性白金合金皮膜、耐酸化消耗性白金合金皮膜の製造方法および耐酸化消耗性金属部材を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明は、
白金とケイ素、チタン、ニッケル、ジルコニウムおよびニオブからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなることを特徴とする耐酸化消耗性白金合金である。
また、この発明は、
白金とアルミニウムとケイ素、チタン、ニッケル、ジルコニウムおよびニオブからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなることを特徴とする耐酸化消耗性白金合金である。
また、この発明は、
白金と10原子%以上12原子%以下のアルミニウムとからなることを特徴とする耐酸化消耗性白金合金である。
また、この発明は、
金属基材の表面に形成される耐酸化消耗性白金合金皮膜であって、
白金とケイ素、チタン、ニッケル、ジルコニウムおよびニオブからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなることを特徴とするものである。
また、この発明は、
金属基材の表面に形成される耐酸化消耗性白金合金皮膜であって、
白金とアルミニウムとケイ素、チタン、ニッケル、ジルコニウムおよびニオブからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなることを特徴とするものである。
また、この発明は、
金属基材の表面に形成される耐酸化消耗性白金合金皮膜であって、
白金と10原子%以上12原子%以下のアルミニウムとからなることを特徴とするものである。
また、この発明は、
少なくとも表面が、白金または白金とケイ素、チタン、クロム、ニッケル、ジルコニウム、ニオブ、ロジウムおよびイリジウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなる白金合金からなる金属基材の表面にアルミニウムを拡散させることを特徴とする耐酸化消耗性白金合金皮膜の製造方法である。
また、この発明は、
少なくとも表面が、白金または白金とアルミニウム、チタン、ニッケル、ジルコニウム、ニオブおよびイリジウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなる白金合金からなる金属基材の表面にケイ素を拡散させることを特徴とする耐酸化消耗性白金合金皮膜の製造方法である。
また、この発明は、
白金とケイ素、チタン、ニッケル、ジルコニウムおよびニオブからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなる耐酸化消耗性白金合金皮膜を少なくとも表面の一部に有することを特徴とする耐酸化消耗性金属部材である。
また、この発明は、
白金とアルミニウムとケイ素、チタン、ニッケル、ジルコニウムおよびニオブからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなる耐酸化消耗性白金合金皮膜を少なくとも表面の一部に有することを特徴とする耐酸化消耗性金属部材である。
また、この発明は、
白金と10原子%以上12原子%以下のアルミニウムとからなる耐酸化消耗性白金合金皮膜を少なくとも表面の一部に有することを特徴とする耐酸化消耗性金属部材である。
耐酸化消耗性金属部材は、特に限定されないが、具体的には、例えば、分析用るつぼ、理化学用実験器具、ガラス製造装置、化学繊維用ノズル、スパークプラグ、発熱体などが挙げられる。
この発明によれば、耐酸化消耗性の大幅な向上を図ることができ、しかも優れた加工性および成型性を有する耐酸化消耗性白金合金を得ることができる。
また、この発明によれば、耐酸化消耗性の大幅な向上を図ることができる耐酸化消耗性白金合金皮膜、耐酸化消耗性白金合金皮膜の製造方法および耐酸化消耗性金属部材を得ることができる。
この発明の第1の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第1の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第1の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第1の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第1の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第2の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第2の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第2の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第2の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第3の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第3の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第4の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第4の実施の形態において行った酸化実験で用いた試料の断面構造を示す図面代用写真である。 この発明の第5の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第8の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第8の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第9の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第9の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第10の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第10の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第10の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 この発明の第11の実施の形態において行った酸化実験の結果を示す略線図である。 各種貴金属の酸化消耗速度の温度依存性を示す略線図である。 各種貴金属酸化物の蒸気圧の温度依存性を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、単に「実施の形態」と言う。)について説明する。
〈第1の実施の形態〉
第1の実施の形態においては、Pt−Al合金について説明する。
このPt−Al合金は、Ptと10at%以上12at%以下のAlとからなる。
このPt−Al合金によれば、1000℃以上の高温で酸化された場合、保護的酸化物であるAl2 3 が合金表面に形成されるため、Ptの酸化消耗速度の大幅な低減を図ることができる。また、このPt−Al合金は、Alが10at%以上12at%以下と低濃度であるため、加工性および成型性が優れている。
このPt−Al合金の酸化実験を行った結果について説明する。
四種類のPt−Al合金(Pt−1at%Al合金、Pt−4at%Al合金、Pt−8%Al合金およびPt−12at%Al合金)をアーク溶解法で作製し、1200℃、大気中で酸化実験を行った。これらの四種類のPt−Al合金の質量の時間変化を測定した結果を図1に示す。図1には、比較のために、純Ptを1200℃、大気中で酸化した時の質量の時間変化を測定した結果も併せて示す。
図1に示すように、純Ptは、酸化時間に比例して、酸化消耗により質量減少が生じていることがわかる。この結果は、通説と一致する。一方、Pt−1at%Al合金、Pt−4at%Al合金およびPt−8%Al合金Ptでは、酸化初期には、質量が一旦増加した後、減少に転じ、その後は時間に比例して質量減少が続くことがわかる。この増加から減少に転じる時間は、Al濃度の増加とともに長時間となる傾向がある。さらに、Al濃度を増加させると、Pt−12at%Al合金では、増加から減少に転じることは他の合金と同じであるが、時間とともに減少は停止し(約150ks前後)、その後は、殆ど減少が観察されなくなることが判明した。
図2A〜Cは、Pt−4at%Al合金、Pt−8%Al合金PtおよびPt−12at%Al合金を1200℃、大気中で230.4ks酸化した後の合金の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。図2AおよびBに示すように、Pt−4at%Al合金およびPt−8%Al合金Ptでは、保護的酸化物(Al2 3 )は主として合金内部に形成されている。一方、図2Cに示すように、Pt−12at%Al合金では、Al2 3 層が合金表面の全体を覆っていることがわかる。
図1および図2に示した結果は、以下のように説明される。
図1の縦軸の質量は、Al2 3 の形成による質量(酸素)増加(+W)とPtの酸化消耗(−V)の差額として測定される。すなわち、酸化の初期では質量増加が酸化消耗を凌駕することから、全体的に質量の増加が観察されるが、時間の増加につれて、質量増加に比較して酸化消耗が多くなり、全体の質量は減少に転じることになる。これは、質量増加は放物線的時間依存性を示すのに対して、酸化消耗は直線的に減少するためである。
特に、低Al濃度(Pt−1at%Al合金、Pt−4at%Al合金およびPt−8%Al合金)では、Al2 3 はPt合金の内部に形成されることが特徴である。したがって、酸化時間がさらに増加すると、合金表面のPtが酸化消耗により逸散することになり、直線的な質量減少となり、この直線の傾斜は純Ptのそれにほぼ一致する。一方、図2Cに示すように、Pt−12at%Al合金では、230.4ksの酸化後では、Al2 3 層が合金表面の全体を覆っている。しかしながら、以下に示すように、この酸化物層は最初から形成されているのではない。
図3の(a)、(b)、(c)は、Pt−10at%Al合金を1300℃、大気中でサイクル酸化した時の質量変化ΔWのサイクル数(酸化時間(t))依存性を示す。サイクル酸化は、1時間の酸化と20分の室温保持とを交互に繰り返す。比較のために、図3には、Pt−30at%Al合金を同様にしてサイクル酸化した時の結果も示す。図3に示すように、1300℃、大気中のサイクル酸化においても、酸化初期に質量の増加を示した後に減少に転じ、約200時間経過後、質量変化は無視できるようになった。この結果は、Pt−12at%Al合金を1200℃、大気中で酸化した時の図1に示す結果と類似している。
図4A〜Dは、図3の(a)、(b)、(c)でそれぞれ酸化を中断した合金の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。図4A〜Dより、酸化時間25時間ではAl2 3 は合金内部に形成され(一部表面にも形成される)、Ptが合金表面に露出しており、100時間経過後も、同様に、Al2 3 は合金内部に形成され、合金表面にはPtが残存していることがわかる。酸化時間200時間では合金表面のPtが消失し、Al2 3 が合金表面を覆うようになり、酸化時間400時間ではその状態が維持されていることがわかる。
図3に示した質量変化は、図4A〜Dに示した断面組織の変化から、以下のように説明される。すなわち、酸化の初期の質量増加は、合金内部でのAl2 3 の形成によるものであるが、時間の経過とともに、合金内部のPtの酸化消耗がAl2 3 の形成による質量増加より大きくなり、時間の経過とともに表面のPtは消失し、結果として、合金内部のAl2 3 が合金表面に露出して、全体を覆うようになる。その後は、このAl2 3 層が内部のPtの酸化消耗を抑制する作用を発揮する。
図5は、Pt−30at%Al合金を1300℃、大気中で81時間酸化した後の合金の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。図5より、Pt−30at%Al合金は、1300℃、大気中、81時間酸化後に既に、Al2 3 層が合金表面を覆っていることがわかる。
図6は、Pt−10at%Al合金およびPt−30at%Al合金を1500℃、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。
図7は、Pt−10at%Al合金を1500℃、大気中で100時間酸化した後の合金の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。図8は、Pt−30at%Al合金を1500℃、大気中で49時間酸化した後の合金の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。
図6に示す結果から、酸化温度1500℃では、Pt−30at%Al合金、Pt−10at%Al合金のいずれもほぼ類似した酸化量の時間変化を示し、酸化時間(t)の平方根に比例しているように見える。また、図7および図8に示す結果から、酸化温度1500℃では、これらのPt−30at%Al合金、Pt−10at%Al合金のいずれも、Al2 3 が合金表面を覆っていることがわかる。その結果、Ptの酸化消耗による質量の減少は観察されない。
以上のことから、Pt−10at%Al合金は、1300℃では、酸化初期には非保護性の酸化物が形成されるが、酸化時間の経過とともに、保護的酸化物皮膜に変化する。また、Pt−10at%Al合金は、1500℃では、酸化初期から保護的酸化物皮膜が形成される。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態においては、Pt−Si合金について説明する。
このPt−Si合金においては、PtにSiが0.5at%以上、好適には1at%以上、より好適には1.5at%以上添加されている。
このPt−Si合金によれば、1000℃以上の高温で酸化された場合、保護的酸化物であるSiO2 膜が合金表面に形成されるため、Ptの酸化消耗速度の大幅な低減を図ることができる。また、このPt−Si合金は、加工性および成型性が優れている。
このPt−Si合金の酸化実験を行った結果について説明する。
四種類のPt−Si合金(Pt−0.5at%Si合金、Pt−1.0at%Si合金、Pt−1.5at%Si合金およびPt−2.0at%Si合金)をアーク溶解法で作製した。1200℃、大気中でこれらの四種類のPt−Si合金の酸化実験を行い、質量の時間変化を測定した結果を図9に示す。図9には、比較のために純Ptを1200℃、大気中で酸化した時の質量の時間変化を測定した結果も併せて示す。また、1300℃、大気中でこれらの四種類のPt−Si合金の酸化実験を行い、質量の時間変化を測定した結果を図10に示す。図10には、比較のために、純Ptを1300℃、大気中で酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図9および図10に示すように、Pt−0.5at%Si合金、Pt−1.0at%Si合金、Pt−1.5at%Si合金およびPt−2.0at%Si合金のいずれも、純Ptに比べて質量減少が少なく、温度が高い方が質量減少の低減が顕著となる。特に、Pt−1.0at%Si合金、Pt−1.5at%Si合金およびPt−2.0at%Si合金では質量減少の低減がより顕著であり、Pt−1.5at%Si合金およびPt−2.0at%Si合金では50ks以上では質量減少は極めて低く抑えられる。
図11A〜DはそれぞれPt−0.5at%Si合金、Pt−1.0at%Si合金、Pt−1.5at%Si合金およびPt−2.0at%Si合金を1200℃で230.4ks酸化した後の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。また、図12A〜DはそれぞれPt−0.5at%Si合金、Pt−1.0at%Si合金、Pt−1.5at%Si合金およびPt−2.0at%Si合金を1300℃で230.4ks酸化した後の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。図11A〜Dおよび図12A〜Dより、いずれのPt−Si合金でも、表面の大部分に保護的酸化皮膜としてSiO2 膜からなる外部酸化物(External Oxide)が形成されており、特に、Pt−1.5at%Si合金およびPt−2.0at%Si合金では、表面全体に均一に保護的酸化皮膜としてSiO2 膜からなる外部酸化物が形成されていることがわかる。
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態においては、Pt−Ti合金について説明する。
このPt−Ti合金においては、PtにTiが2.0at%以上、好適には4at%以上、より好適には8.0at%以上添加されている。
このPt−Ti合金によれば、1000℃以上の高温で酸化された場合、保護的酸化物であるTiO2 が合金表面に形成されるため、Ptの酸化消耗速度の大幅な低減を図ることができる。また、このPt−Ti合金は、加工性および成型性が優れている。
このPt−Ti合金の酸化実験を行った結果について説明する。
三種類のPt−Ti合金(Pt−2.0at%Ti合金、Pt−4.0at%Ti合金、Pt−8.0at%Ti合金)をアーク溶解法で作製した。大気中でこれらの三種類のPt−Ti合金の酸化実験を行い、質量の時間変化を測定した結果を図13に示す。図13には、比較のために、純Ptを1300℃、大気中で酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図13に示すように、Pt−2.0at%Ti合金、Pt−4.0at%Ti合金およびPt−8.0at%Si合金のいずれも、純Ptに比べて質量減少が少ない。特に、Pt−4.0at%Ti合金およびPt−8.0at%Ti合金では、質量減少の低減がより顕著であり、質量減少は極めて低く抑えられる。
図14AおよびBはそれぞれPt−2.0at%Ti合金およびPt−4.0at%Ti合金を1300℃で360.0ks酸化した後の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。図14AおよびBより、いずれのPt−Ti合金でも、表面の大部分に保護的酸化皮膜としてTiO2 膜からなる外部酸化物(External Oxide)が形成されており、特に、Pt−4.0at%Ti合金では、表面全体に均一に保護的酸化皮膜としてTiO2 膜からなる外部酸化物が形成されていることがわかる。
〈第4の実施の形態〉
第4の実施の形態においては、Pt−Si−Ti合金について説明する。
このPt−Si−Ti合金においては、PtにSiが2at%、Tiが2at%以上、好適には4at%以上、より好適には8at%以上添加されている。
このPt−Si−Ti合金によれば、1000℃以上の高温で酸化された場合、保護的酸化物であるSiO2 およびTiO2 が合金表面に形成されるため、Ptの酸化消耗速度の大幅な低減を図ることができる。また、このPt−Si−Ti合金は、加工性および成型性が優れている。
このPt−Si−Ti合金の酸化実験を行った結果について説明する。
Pt−2at%Si−2at%Ti合金、Pt−2at%Si−4at%Ti合金およびPt−2at%Si−8at%Ti合金をアーク溶解法で作製した。1200℃、大気中でこれらの三種類のPt−Si−Ti合金の酸化実験を行い、質量の時間変化を測定した結果を図15に示す。図15には、比較のために、純Ptを1200℃、大気中で酸化した時、および、Pt−2at%Si合金を1200℃、大気中で酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図15に示すように、Pt−2at%Si−2at%Ti合金、Pt−2at%Si−4at%Ti合金、Pt−2at%Si−8at%Ti合金のいずれも、純Ptに比べて質量減少が大幅に少なく、Pt−2at%Si合金と比べても質量減少が極めて少ない。
図16A〜CはそれぞれPt−2at%Si−2at%Ti合金、Pt−2at%Si−4at%Ti合金、Pt−2at%Si−8at%Ti合金を1300℃で230.4ks酸化した後の断面組織を示す走査型電子顕微鏡写真である。図16A〜Cより、いずれのPt−Si−Ti合金でも、表面の大部分に保護的酸化皮膜としてSiO2 膜およびTiO2 膜からなる外部酸化物が形成されており、特に、Pt−2at%Si−4at%Ti合金では、表面全体に均一に保護的酸化皮膜としてSiO2 膜およびTiO2 膜からなる外部酸化物が形成されていることがわかる。
〈第5の実施の形態〉
第5の実施の形態においては、Pt−Ni合金について説明する。
このPt−Ni合金においては、PtにNiが2.0at%以上、好適には4at%以上、より好適には8.0at%以上添加されている。
このPt−Ni合金によれば、1000℃以上の高温で酸化された場合、保護的酸化物であるNiOが合金表面に形成されるため、Ptの酸化消耗速度の大幅な低減を図ることができる。また、このPt−Ni合金は、加工性および成型性が優れている。
このPt−Ni合金の酸化実験を行った結果について説明する。
Pt−10at%Ni合金をアーク溶解法で作製した。図17は、Pt−10at%Ni合金を1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。図17には、比較のために、純Ptを1300℃、大気中でサイクル酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図17に示すように、Pt−10at%Ni合金は、質量減少が著しく少ない。
〈第6の実施の形態〉
第6の実施の形態においては、Pt−Zr合金について説明する。
このPt−Zr合金においては、PtにZrが2.0at%以上、好適には4at%以上、より好適には8.0at%以上添加されている。
このPt−Zr合金によれば、1000℃以上の高温で酸化された場合、保護的酸化物であるZrO2 が合金表面に形成されるため、Ptの酸化消耗速度の大幅な低減を図ることができる。また、このPt−Zr合金は、加工性および成型性が優れている。
このPt−Zr合金の酸化実験を行った結果について説明する。
PtにZrを10at%添加したPt−Zr合金(Pt−10at%Zr合金)からなる金属基材を作製した。図17は、Pt−10at%Zr合金を1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。
図17に示すように、Pt−10at%Zr合金は、質量減少が著しく少ない。
〈第7の実施の形態〉
第7の実施の形態においては、Pt−Nb合金について説明する。
このPt−Nb合金においては、PtにNbが2.0at%以上、好適には4at%以上、より好適には8.0at%以上添加されている。
このPt−Nb合金によれば、1000℃以上の高温で酸化された場合、保護的酸化物であるNbO2 が合金表面に形成されるため、Ptの酸化消耗速度の大幅な低減を図ることができる。また、このPt−Nb合金は、加工性および成型性が優れている。
このPt−Nb合金の酸化実験を行った結果について説明する。
Pt−10at%Nb合金をアーク溶解法で作製した。図17は、Pt−10at%Nb合金を1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。
図17に示すように、Pt−10at%Nb合金は、質量減少が著しく少ない。
〈第8の実施の形態〉
第8の実施の形態においては、Pt−Al−Nb合金について説明する。
このPt−Al−Nb合金においては、PtにAlが10at%以上30at%以下、Nbが2.0at%以上、好適には4at%以上、より好適には8.0at%以上添加されている。
このPt−Al−Nb合金によれば、1000℃以上の高温で酸化された場合、保護的酸化物であるAl2 3 およびNbO2 が合金表面に形成されるため、Ptの酸化消耗速度の大幅な低減を図ることができる。また、このPt−Al−Nb合金は、加工性および成型性が優れている。
このPt−Al−Nb合金の酸化実験を行った結果について説明する。
Pt−10at%Nb合金にAlをそれぞれ10at%、30at%添加した二種類のPt−Al−Nb合金(Pt−10at%Al−10at%Nb合金、Pt−30at%Al−10at%Nb合金)をアーク溶解法で作製した。図18は、これらの二種類のPt−10at%Al−10at%Nb合金およびPt−30at%Al−10at%Nb合金を1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。図18には、比較のために、純PtおよびPt−10at%Al合金を1300℃、大気中で酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図18に示すように、Pt−10at%Al−10at%Nb合金およびPt−30at%Al−10at%Nb合金は、質量減少が生じていない。
図19は、上記の二種類のPt−10at%Al−10at%Nb合金およびPt−30at%Al−10at%Nb合金を1500℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。
図19に示すように、Pt−10at%Al−10at%Nb合金およびPt−30at%Al−10at%Nb合金は、質量減少が生じない。
〈第9の実施の形態〉
第9の実施の形態においては、Ptからなる金属基材の表面にAlを拡散させることにより、この金属基材の表面に耐酸化消耗性Pt合金皮膜を製造する場合について説明する。
この耐酸化消耗性Pt合金皮膜の酸化実験を行った結果について説明する。
Ptからなる金属基材にAl拡散コーティングを行った。図20は、こうしてAl拡散コーティングを行ったPtからなる金属基材を1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。図20には、比較のために、PtおよびPt−10at%Al合金を1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図20に示すように、Al拡散コーティングを行ったPtからなる金属基材は、Ptと異なり、質量減少が生じない。
Ptからなる金属基材にAl拡散コーティングを行った。図21は、こうしてAl拡散コーティングを行ったPtからなる金属基材を1500℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。図21には、比較のために、PtおよびPt−10at%Al合金を1500℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図21に示すように、1500℃においても、Al拡散コーティングを行ったPtからなる金属基材は、Ptと異なり、質量減少が生じない。
〈第10の実施の形態〉
第10の実施の形態においては、PtとSi、Ti、Cr、Ni、Zr、Nb、RhおよびIrからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなるPt合金からなる金属基材の表面にAlを拡散させることにより、この金属基材の表面に耐酸化消耗性Pt合金皮膜を製造する場合について説明する。
この耐酸化消耗性Pt合金皮膜の酸化実験を行った結果について説明する。
Ptに元素X(X=Ti、Cr、Ni、Zr、NbおよびIr)を10at%添加したPt−10at%X合金からなる金属基材にAl拡散コーティングを行った。図22および図23は、こうしてAl拡散コーティングを行った金属基材を1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。図22および図23には、比較のために、Pt−10at%Ta合金、Pt−10at%W合金およびPt−10at%Re合金からなる三種類の金属基材に1300℃、大気中でAl拡散コーティングを行った後に1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図22および図23に示すように、Al拡散コーティングを行ったPt−10at%X合金からなる金属基材は質量減少が生じない。これに対し、Al拡散コーティングを行ったPt−10at%Ta合金、Pt−10at%W合金またはPt−10at%Re合金からなる金属基材は質量減少が極めて大きい。
Pt−10at%Rh合金からなる金属基材にAl拡散コーティングを行った。図24は、こうしてAl拡散コーティングを行ったPt−10at%Rh合金からなる金属基材を1400℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。図24には、比較のために、Ptからなる金属基材にAl拡散コーティングを行った後に1400℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性ならびにPtおよびPt−10at%Rh合金を1400℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の同様な結果も併せて示す。図24に示すように、Al拡散コーティングを行ったPt−10at%Rh合金からなる金属基材は質量減少が生じない。
〈第11の実施の形態〉
第11の実施の形態においては、PtまたはPtとTi、Cr、Ni、Zr、Nb、RhおよびIrからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素とからなるPt合金からなる金属基材の表面にSiを拡散させることにより、この金属基材の表面に耐酸化消耗性Pt合金皮膜を製造する場合について説明する。
Ptに元素X(X=Ti、Cr、Ni、Zr、NbおよびIr)を10at%添加したPt−10at%X合金からなる金属基材にSi拡散コーティングを行った。図25は、こうしてSi拡散コーティングを行ったPt−10at%X合金からなる金属基材を1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の質量変化のサイクル数(酸化時間)依存性を示す。図25には、比較のために、Pt−10at%Mo合金、Pt−10at%W合金、Pt−10at%Cr合金、Pt−50at%Mo合金およびPt−75at%Mo合金からなる金属基材にAl拡散コーティングを行った後に1300℃、9時間、大気中でサイクル酸化した時の同様な結果も併せて示す。
図25に示すように、Si拡散コーティングを行ったPt−10at%X合金からなる金属基材は、質量減少が生じないか、生じても極めて少ない。これに対し、Si拡散コーティングを行ったPt−10at%Mo合金、Pt−10at%W合金、Pt−10at%Cr合金、Pt−50at%Mo合金およびPt−75at%Mo合金からなる金属基材は質量減少が極めて大きい。
表1に、上記の種々の白金合金の酸化実験の結果をまとめて示す。
以上、この発明の実施の形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態において挙げた数値、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、材料などを用いてもよい。

Claims (5)

  1. 白金と1.5原子%以上2原子%以下のケイ素とからなる白金−ケイ素合金または白金と2原子%のケイ素と2原子%以上8原子%以下のチタンとからなる白金−ケイ素−チタン合金からなることを特徴とする耐酸化消耗性白金合金。
  2. 金属基材の表面に形成される耐酸化消耗性白金合金皮膜であって、
    白金と1.5原子%以上2原子%以下のケイ素とからなる白金−ケイ素合金または白金と2原子%のケイ素と2原子%以上8原子%以下のチタンとからなる白金−ケイ素−チタン合金からなることを特徴とする耐酸化消耗性白金合金皮膜。
  3. 金属基材の表面に形成される耐酸化消耗性白金合金皮膜であって、
    白金と10原子%以上30原子%以下のアルミニウムと2原子%以上10原子%以下のニオブとからなる白金−アルミニウム−ニオブ合金からなることを特徴とする耐酸化消耗性白金合金皮膜。
  4. 白金と1.5原子%以上2原子%以下のケイ素とからなる白金−ケイ素合金または白金と2原子%のケイ素と2原子%以上8原子%以下のチタンとからなる白金−ケイ素−チタン合金からなる耐酸化消耗性白金合金皮膜を少なくとも表面の一部に有することを特徴とする耐酸化消耗性金属部材。
  5. 白金と10原子%以上30原子%以下のアルミニウムと2原子%以上10原子%以下のニオブとからなる白金−アルミニウム−ニオブ合金からなる耐酸化消耗性白金合金皮膜を少なくとも表面の一部に有することを特徴とする耐酸化消耗性金属部材。
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