JP5609329B2 - プリント基板 - Google Patents
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Description
また、レイアウト以外にも様々な方法がある。例えば一般的によく用いられるのが、外部信号や基板間の通信で配線を経由した場合に、その配線に対して入出力フィルタを設けられる方法である。また、ハード的な対策だけでなく、ソフト上でも様々な対策が施されている(非特許文献3)。
プリント基板上でのノイズ対策を行う場合、現在では基板実装の高集積化が進んでいる為、これらの必要な機能や構成を阻害する事なく、限られた基板スペースで有用なノイズ対策を施す事、それによって上記通信エラーを抑制する事が求められる。
この構成により、外部から通信用配線を介して侵入するノイズを、コネクタ→空中配線→フレームグランド接続部というノイズ伝播経路によって、フレームグランドに流すことができる。
図1(a)、(b)には、本手法によるノイズ対策を施したプリント基板の構成例(その1)を示す。これは実施例1の構成例(その1)であるものとする。
図3(a)、(b)には、本手法によるノイズ対策を施したプリント基板の構成例(その3)を示す。これは実施例2の構成例(その1)であるものとする。
図5は、本手法によるノイズ対策を施したプリント基板の効果を示す実験結果の一例を示すものである。これは、実施例1と実施例2について示すものである。
図10(a)、(b)には、本手法によるノイズ対策を施したプリント基板の構成例(その5)を示す。これは実施例3の構成例(その1)であるものとする。
図12は、本手法によるノイズ対策を施したプリント基板の効果を示す実験結果の一例を示すものである。これは、実施例1と実施例3について示すものである。
この構成例は、既に「発明が解決しようとする課題」で説明したノイズ対策を施したプリント基板の例である。すなわち、プリント基板上のグランドプレーンを、コネクタ側のグランドプレーンと、高集積化部品(IC等)側のグランドプレーンとに分離し、更に上述した差動配線とパルストランスを設けた構成である。
また、シールドコネクタ2とIC5との間は、パルストランス4を介して、差動配線3a、3bによって接続されている。差動配線3aはシールドコネクタ2とパルストランス4とに接続しており、差動配線3bはIC5とパルストランス4とに接続している。
ここで、本手法によるノイズ対策は、CPUが止まって通信全体が停止したり、ノイズ印加による破損が生じる様な強いノイズ印加による重度エラーではなく、その前段階として通信中に発生するリトライエラーなどの通信エラーを対象とする。
図1、図3、図4等に示すような、本手法によるノイズ対策は、高集積実装された基板におけるノイズ対策であり、スペース的に余裕が無い為に図8の様な対策が取れない場合に、対応するものである。
図1に示すプリント基板10(10A)において、図6のプリント基板50の各構成要素と略同一の構成要素には、同一符号を付してあり、その説明は省略する。
実施例1の構成は、上位概念としては「シールドコネクタ2側のグランドプレーンとIC5側のグランドプレーンとを、導電部材によって接続する構成」と考えてよい。
図2(a)、(b)に示すプリント基板10(10B)の構成例(実施例1の他の例)では、まず図2(b)に示すように、裏面の構成は従来と変わらない(従来と同様である)。そして、図2(a)に示すように、表面(部品面)において、グランドプレーン7a−7b間を一点接続する0Ω抵抗12を設けている。尚、これは、差動配線の設置面側において、グランドプレーン間を導電部材で接続する構成であるということもできる。
但し、後に図5を参照して説明するように、図1に示すような裏面に導電部材によってノイズ伝播経路を形成する構成の方が、表面(部品面)に導電部材によってノイズ伝播経路を形成する構成よりも、高い効果が得られるので、裏面の構成の方が望ましい。
尚、図3に示すプリント基板20、図4に示すプリント基板30は、何れも、図6のプリント基板50における構成要素と略同一の構成要素には、同一符号を付してあり、その説明は省略する。
当該別経路のパスである空中配線は、2箇所を接続するものであり、図3、図4に示す例では一方の接続箇所はシールドコネクタ2に、他方の接続箇所はフレームグランド接続端子6となっている。つまり、ノイズの侵入口となるシールドコネクタ2と、ノイズの出口となるものであってIC5側のグランドプレーンにあるフレームグランド接続端子6とを、空中配線(本例では編組線を用いた空中配線)によってダイレクトに接続した構成となっている。但し、これは一例であり、この様な例に限定するものではなく、基本的には以下に記す要件を満たす構成であれば、なんでもよい。
まず、図3の例では、図3(b)に示すように裏面側に編組線21を用いた空中配線を設けている。そして、図示の通り、編組線21の一端は接続部材22とネジ等により実質的にシールドコネクタ2に接続している。尚、これは当然、差動配線3aよりもシールドコネクタ2に近い箇所で接続しているものと言える。尚、接続部材22は例えば任意の導電部材の板(任意の金属板等)である。また、本例では図6(b)に示すように裏面側にはシールドコネクタ2を基板にハンダ付けしたハンダ(図上、4つの大小の円で示している)が存在しており、上記接続部材22はこのハンダに接触しており、これよりシールドコネクタ2に接触していると言える。
上記要件を満足するように構成するならば、空中配線は、表面(部品面)、裏面のどちらに配置しても良い。また、後に図5で説明するように、その効果は、表面(部品面)、裏面のどちらであっても、殆ど変わりは無い。
試験方法はIEC61000-4-4に準拠したファーストトランジェントバーストノイズをEthernetケーブル1に印加した側線ノイズ試験である。
図9は、図10、図11に示す実施例3の構成について説明する前に、実施例3の基本的構成に関して説明する為の図である。
図9には、上記図6の構成に対して、シールドコネクタ2側のグランドプレーン7a,8aにもフレームグランド接続端子13を設けて不図示のフレームグランド(FG)に接続するという対策を施したプリント基板10’の構成を示している。
そして、本出願人は、更に、実施例1の対策法と図9の対策とを組み合わせることを想到し(これを実施例3としている)、これによって更に優れた効果が得られることを、実験によって確認した。これについて、以下に説明する。
図10は、上記図1の構成と上記図9の対策とを組み合わせた構成例である。
図10において、図1に示す構成要素と略同一の構成要素には、同一符号を付してあり、その説明は省略もしくは簡略化するものとする。
そして、図10(b)に示すように、このプリント基板40Aでは、図1に示すプリント基板10(10A)と同様、基板の裏面においてグランドプレーン8a−8b間を一点接続する0Ω抵抗11を設けている。尚、既に述べた通り、0Ω抵抗11は一例であり、何らかの導電部材(例えばジャンパー線やパターン等)であればよい。また、一点接続に限るものでもない。
図11において、図2に示す構成要素と略同一の構成要素には、同一符号を付してあり、その説明は省略もしくは簡略化するものとする。
そして、図11(b)に示すように、このプリント基板40Bでは、図2に示すプリント基板10(10B)と同様、基板の表面(部品面;差動配線配置面)においてグランドプレーン7a−7b間を一点接続する0Ω抵抗12を設けている。尚、既に述べた通り、0Ω抵抗12は一例であり、何らかの導電部材であればよい。また、一点接続に限るものでもない。
2 シールドコネクタ
3a 差動配線(シールドコネクタ側)
3b 差動配線(IC側)
4 パルストランス
5 IC
6 フレームグランド接続端子
7a グランドプレーン(表面、シールドコネクタ側)
7b グランドプレーン(表面、IC側)
8a グランドプレーン(裏面、シールドコネクタ側)
8b グランドプレーン(裏面、IC側)
9 電源・信号コネクタ
10 プリント基板
10’ プリント基板
11 0Ω抵抗
12 0Ω抵抗
13 フレームグランド接続端子
20 プリント基板
21 編組線
22 接続部材
30 プリント基板
31 編組線
32 接続部材
40(40A、40B) プリント基板
Claims (8)
- 少なくとも通信用配線が接続されるコネクタと、高集積化部品が部品面に搭載され、該部品面において前記コネクタ−前記高集積化部品間を接続する差動配線を有し、前記コネクタ側のグランドプレーンと前記高集積化部品側のグランドプレーンとに分離されており、該高集積化部品側のグランドプレーンにフレームグランド接続部が設けられ、該高集積化部品側のグランドプレーンがフレームグランドに接続された構造のプリント基板において、
前記コネクタ側のグランドプレーンと前記高集積化部品側のグランドプレーンとを接続する導電部材を、前記差動配線の直下の位置以外の位置に設けたことを特徴とするプリント基板。 - 前記導電部材によって接続する各グランドプレーンは、前記部品面に隣接する内層以外の内層におけるグランドプレーンであることを特徴とする請求項1記載のプリント基板。
- 前記導電部材によって、前記コネクタ側のグランドプレーンと前記高集積化部品側のグランドプレーンとを一点接続することを特徴とする請求項1または2に記載のプリント基板。
- 前記コネクタ側のグランドプレーンにもフレームグランド接続部が設けられ、該コネクタ側のグランドプレーンも前記フレームグランドに接続されていることを特徴とする請求項1記載のプリント基板。
- 少なくとも通信用配線が接続されるコネクタと、高集積化部品が部品面に搭載され、該部品面において前記コネクタ−前記高集積化部品間を接続する差動配線を有し、前記コネクタ側のグランドプレーンと前記高集積化部品側のグランドプレーンとに分離されており、該高集積化部品側のグランドプレーンにフレームグランド接続部が設けられた構造のプリント基板において、
外部から前記通信用配線を介して前記コネクタに侵入するノイズを前記フレームグランド接続部に導くパスを形成する為の空中配線を設け、
該空中配線は、その一端は前記差動配線よりも前記コネクタに近い場所に接続し、その他端は前記差動配線よりも前記フレームグランド接続部に近い場所に接続されることを特徴とするプリント基板。 - 前記空中配線は、その一端は前記コネクタに接続され、その他端は前記フレームグランド接続部に接続されることを特徴とする請求項5記載のプリント基板。
- 前記空中配線は、編組線を用いた空中配線であることを特徴とする請求項5または6記載のプリント基板。
- 前記空中配線は、前記プリント基板の部品面、裏面の何れか一方の面側に配されることを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載のプリント基板。
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